
総合評価
(39件)| 9 | ||
| 13 | ||
| 10 | ||
| 0 | ||
| 0 |
powered by ブクログ石油業界の最前線で活動してきた筆者の実地経験を踏まえた、素晴らしい内容だ。 しかし刊行から10年近く経ってしまい、内容に古い面があるのは残念。 石油はセブンシスターズの独占的なアイテムからOPECの武器となり、現代では市場原理にしたがって動く商品に変わった。 マスコミの浅いエネルギー論の間違いに気づける良書。 読了60分
0投稿日: 2023.09.21
powered by ブクログもっと早く本書を手にしておくべきだったと、読後後悔。 残念ながら本書執筆時点から10年が経過した現在では、色々と抜け落ちている部分があるが、エネルギー業界人の入門者は必読だろう。 特に、再エネや水素といった新領域に目が行きがちな今、これまでの世界成長を牽引してきた化石燃料とそのトレーディングを中心とした経済影響について、本書を通じて理解しておくことが肝要。 特に引っかかった箇所を抜粋しておく。 ポイントフォワードの思考 石油開発事業には「ポイントフォワード」と言う考え方がある。経済合理性にマッチした考え方である。これが、進行中のプロジェクトがなかなか中断されない理由の1つだ。 架空のケースで説明してみよう。 ある案件が、探鉱から開発に移行しようとしている。探鉱は成功し、相当量の埋蔵量が発見された。さて、今は回収率を最大にするため、最適の開発計画を策定し、産油国政府の許認可を得る段階だとしよう。すでに興行権取得及び探鉱作業等で50億円投資済みである。 だが、一方で、プロジェクトを推進している間に大きな情勢変化が生じていた。油価が値下りして、長期的に低迷しそうな上、地層構造が想像以上に複雑で、探鉱段階でも、予想以上の費用がかかってしまった。さらに、生産井の数を当初計画より大幅に増加しなければ、予定通りの生産ができないと判断される事態だ。 この案件に参画を決めたときの経済性評価では、探鉱が成功すれば100億円の総投資額に対し、300億円の利益が出ると見込んでいた。だが、すでに50億円費やし、さらに100億円の投資が必要な見込みだ。それでいて予想利益は300億円から120億円に下方修正せざるをえない。つまり、総投資額150億円に対し、期待収益が120億円に減少してしまったのだ。 さて、この時、この会社の経営陣はどのような判断をするだろうか? プロジェクトフルサイクル(最初から最後まで)で見ると、150億円の投資に対して120億円の利益しか期待できない。このプロジェクトは30億円の損失をもたらす案件と言うことになる。これ以上の推進は無謀か? だが、今プロジェクトを中断すると、これまでに費やした50億円が損として確定してしまう。さらに、中断の決定を当該産油国政府からすんなり承認してもらうのも困難だろう。地下に埋蔵量があるのは確実なのだから、交渉は難航するだろうし、もう二度とこの国での石油開発事業ができなくなるかもしれない。 発想を変えてみよう。 ポイントフォワード(過去の事は忘れて、これから起こることだけ)で考え、これまでの50億円の投資額(これをサンクコストと言う)を無視してみよう。すると、これから100億円の投資で120億円の利益が期待できる。20億円の黒字だ。当該産油国との好関係も維持できるし、さらにプロジェクトライフの後半には油価が上昇するかもしれない。今まで見つかっていなかった新しい埋蔵量が見つかるかもしれない。あるいはまた技術の進歩により生産コストを下げられるかもしれない。そういった可能性が残されている。今この段階でプロジェクトを放棄する事は、このようなアップサイド・ポテンシャル(良くなる可能性)を全て捨て去ることなのだ。 こうした事態になった場合、現実には、ポイントフォワードの発想で決断する。これが、ビジネス社会の現実である。 サンクコストを無視し、ポイントフォワードでプロジェクトの評価をする事は、石油開発では極めて普通の発送法なのである。したがって一度始めたプロジェクトは少々の情勢変化では方向転換することが少ないのだ。 シェルのシナリオ・プランニング https://www.shell.com/energy-and-innovation/the-energy-future/scenarios/the-energy-transformation-scenarios.html
0投稿日: 2023.02.18
powered by ブクログエネルギー問題の著書である スイスは1時エネルギーにはならない 石油天然ガス石炭電子力水力含む再生可能エネルギーが1時エネルギー
0投稿日: 2021.03.10
powered by ブクログ☆著者は商社でエネルギー関連業務に従事。 ☆金曜懇話会の代表世話人(新興国・エネルギー関連の勉強会)
0投稿日: 2019.09.09
powered by ブクログ石油価格はどう決まるのか?要するに「今や世界のどこでも調達できる市況製品」なのか、「地政学リスクにさらされた戦略商品」なのか、という点について、著者の結論は「基本的には市況製品。その気になればどこからでも買えばいい。ただし、戦争など一朝ことあれば戦略商品としての性質も出てくる」ということ。 あと個人的には長らく腹落ちしていなかった「シェールガスってなんであんなに価格弾力性が高いんだろう?」(ちょっと石油価格は上がれば開発が一気に加速し、価格が下がれば開発が止まる。本来投資が莫大な資源開発は市況によってそう簡単には止められないし始められない。例えばLNG)。という点について、シェールガス開発のメッカである米国においては、資源開発は地権者の私的所有権の範囲で決められるから(普通は国との交渉)、というのはなるほど感のある見解であった。
0投稿日: 2019.01.01
powered by ブクログ元商社マンによるエネルギー論。なんといっても現代社会の基幹であるエネルギーについて手ごろな見取り図を与えてくれる。石油・ガスの話がおおむね中心。ブローカーの存在意義など「あれっ?」と思う記述があったり、電力会社の原油生焚きのような説明不足もあるがご愛嬌レベルと思う。 ・天然ガスは液化してLNGにする技術が開発される前は、石油のほぼ役に立たない副産物でしかなかった。 ・LNGプロジェクトには探鉱、開発に加えて液化、タンカー、再気化のロジが必要。需要地との距離により必要なタンカー船腹量が異なるが1兆円規模になる。よって典型的なLNG長期契約では引き取り義務を定めたり、仕向地規定条項があったりする。売主、買主が一体となって推進するわけだ。 ・とは言え2013年の世界天然ガス生産量のうち貿易量は30%。さらにそのうちパイプラインが70%で、LNGが30%、天然ガスは地域性が強く、地域間の価格関連性は弱い。日本のLNG輸入量は世界の貿易量の約4割弱。 ・日本向けLNGは原油代替だったので原油価格リンク。欧州の天然ガスは競合である重油や軽油価格リンク。パイプライン大国アメリカは国内需給で決まる。 ・国境をまたぐガス田は早いもの勝ち。 ・パイプライン大国アメリカは天然ガス消費量の22%、日本の6倍。アメリカでなら天然ガスをスポットで売ることができる。トリニダード・トバゴのようにアメリカ市場で売る前提でガス田開発をすると、長期契約と違って供給責任がないので設備の安全係数を低く見て低コストにできるそうな。 ・ふつう地下資源は国家のものだがアメリカでは土地所有者のもの(海上は連邦と州)。イギリス法由来だが今ではアメリカとカナダだけ。 ・アメリカの基幹パイプラインは第三者使用権が保障されている。入札などで誰でも使用できる。 ・大手国際石油会社の代表だったセブンシスターズは73年には供給量の64%を占めていたが、石油ショックを経て国営会社が伸張し、最近では16%に過ぎない。 ・契約に関するリスクでは支払リスクより履行リスクが厄介と。ここはもう少し説明してほしい。契約不履行をされると銀行によるLCも意味がないと。 ・ロンドンのIPEは原油先物取引においてNYMEXに立ち遅れていたが、現物受渡し不要の差金決済に条件を変更したことで流動性が高まった。また湾岸戦争で時差による地の利もあった。東京は時差で言うと一般に不利な立場になる。アメリカと日本の間には海しかなく何も起こらない。 ・コモデティ:その業界の関係者でない一般の人でもいつでも容易に取引できる商品 ・シェール革命によりアメリカ産LNGが世界に出回るようになると、天然ガスもコモデティ化がある程度進むと予想される。 ・平時のコモデティ、非常時の戦略物資 ・消費エネルギー量 「原始人」2,000kcal/d、「高度農業人(AD1,000年)」24,000kcal/d、「技術人」230,000kcal/d ・日本では電気は投入エネルギーの43%を占めるが、ロスが大きいので使用エネルギーだと24%。
0投稿日: 2018.11.05
powered by ブクログ【由来】 ・文春のメルマガ。ダイヤモンドかTKの佐藤優評でも見たか? 【期待したもの】 ・ 【要約】 ・ 【ノート】 ・ニーモシネ ・ガスは液化技術が難しい。このため、ほとんどが現地消費であり、流通しているのは30%程度。 ・アメリカのシェールガス・シェールオイルは、今後ますますアメリカの国力を増すことに貢献するというのが著者の見立て。 ・石油の生成には根源岩、移動、貯留岩、トラップ、帽岩の5つの要素が絶対に必要。この中のどれかの存在が欠ければ、石油は存在しない。ちなみに、貯留岩ってのは、スポンジのイメージ。 ・戦略物資と見なされていた石油もコモディティの一種と見なされるようになったのである(P173)。平時にはコモディティだが、非常時には今でも重要な戦略物資なのである。 ・資源量と埋蔵量は違う。埋蔵量は、実際に取引する状態にできる量のこと。これは技術的な進歩や、市場価格との関連から変動する。かつては埋蔵量はもうすぐなくなる、というような数値だったが、今は比較的安定している。 ・「エネルギー界の池上彰さん誕生!」との帯。う〜む、自分の地頭が悪いせいか、そこまではよく理解できなかったような。とは言え、ひとくちに「エネルギー」と言った時に漠然と抱いていたイメージに、かなり具体的な肉付けができる程度には理解できた。 【目次】
0投稿日: 2018.10.28
powered by ブクログ三井物産でエネルギービジネスに長年従事してきた著者による素人にもわかるエネルギー入門。自分自身10数年前エネルギー関連のAgendaに関わりそれ以降エネルギー問題については注視してきたが改めて俯瞰するために大変役立つ良書。難しい問題をここまで平易な日本語でしかも新書で著している点にも感動です。ちなみに著者はライフネット生命社長の岩瀬氏のお父様だそう。すごい親子。
0投稿日: 2018.10.09
powered by ブクログ石油の未来はどうなるんかな。 少なくとも、ガソリンで走る車を乗る人は マニアと呼ばれる日が近い。 10年後?
0投稿日: 2018.09.02
powered by ブクログ「資源量」と「埋蔵量」の違いを説明していた3章の内容がとても興味深かった。なぜ埋蔵量がどんどん増えてくのだろう?石油が枯渇する、と自分が小さい頃から聞かされてきたのに全然枯渇する気配がないのはなぜなんだろう?昔から抱いていた素朴な疑問が解消した。 なるほど、と思ったエピソードが二つ。石油業界ではサンクコスト(ポイントフォワードというらしい)の概念が浸透していて、しかしそれがゆえに掘削の計画は滅多に中止とならない、というエピソードがひとつめ。もうひとつは、オイルショックの後に原油価格が下落していった際、OPECは生産調整によって価格維持を目指した。ところが、加盟国がこっそり生産量を増やした結果、市場価格が下がり続けてしまったという「囚人のジレンマ」の話。
0投稿日: 2017.09.15
powered by ブクログ石油史を概観出来る好著である。 P.198. 現代人は、230,000kcal/day のエネルギーを消費している。
0投稿日: 2017.05.03
powered by ブクログ内容はちょっとわたしが求めていたものと違ったのだが、あとがきの最後は奥様への感謝の言葉で締められていてほっこりした。
0投稿日: 2017.03.12
powered by ブクログエネルギーというと石油を真っ先に思い浮かべる。が他にも天然ガス・石炭・原子力など他にも資源はある。総合商社で長年エネルギービジネスに関わってきた著者が資源ビジネスを優しく解説する。日本の輸入ガス価格は高いい背景、石油価格が乱高下する理由・・など新聞に書かれてあることのもう一歩先を網羅。興味深いのが各国の使用エネルギー効率などのデータ。資源に乏しい日本だが、それでも優れた技術があることが浮かび上がってくる 技術優位性を有効活用することが世界へ貢献できることだと著者は述べる。
0投稿日: 2017.03.10
powered by ブクログ[エネルギーのエの字から]日本にとっても世界にとっても最大の関心事の一つのはずが、基礎的な知識すらあまり国民の間に浸透していないと著者が嘆くエネルギー事情。初心者や門外漢にとってもわかりやすく、いろはのいからエネルギーについて解説してくれる一冊です。著者は、三井物産に入社後、一貫してエネルギー関連の仕事に携われた岩瀬昇。 シェールガス革命について語る前にシェールガスについて説明し、埋蔵量の増減について考える前に埋蔵量について説明してくれるぐらい優しいエネルギーの入門書。とはいえ、決して無味乾燥な記述ばかりでなく、著者自身が勤務で経験したことや、近年の動向を合わせて紹介してくれているため、すらすらと読み進めながら多くのことを学ぶことができます。記述が平易というのも本書の目的に合致しているのではないかと。 〜為替に万人が認める「本来あるべき水準」などないのと同じように、石油にも「本来あるべき価格」なるものはない。今ある価格が市場価格であり、将来どうなるかはそれぞれが自己責任で考え、判断材料に織り込むべきものなのである。〜 分厚い作品ではないので通勤・通学のお供にも☆5つ
0投稿日: 2016.10.26実践的エネルギー論
元商社マンによるエネルギー論。なんといっても現代社会の基幹であるエネルギーについて手ごろな見取り図を与えてくれる。石油・ガスの話がおおむね中心。ブローカーの存在意義など「あれっ?」と思う記述があったり、電力会社の原油生焚きのようなわたくしのごとき浅学にとっては説明不足だった箇所もあるがご愛嬌レベル。 ガス田/油田開発の経済、なぜ日本の買う天然ガスは高いのか、パイプライン大国アメリカの市場、原油先物取引市場の成立史など
1投稿日: 2016.10.09
powered by ブクログタイトルが微妙で、石油を主にエネルギー問題の歴史と今後を論じています。天然ガスは元来生産地近くで消費されるもので、LNGとして輸送する際もパイプラインが主で、タンカー輸送する日本はレア。また、現行の気密技術では長時間保存はできないそうです。高コストと高度な技術をかけてでも、LNGに依存をせざるを得ない日本の必死さを再確認しました。エネルギー政策を安全保障戦略に基づいて行動する中国とポピュラーポリシーによる日本との違いも気になりますね。
0投稿日: 2016.02.11
powered by ブクログイラク 巨大な既発見未開発油田がいくつもある 日本のLNG購入量が急増した主な理由は、実は公害対策 LNG価格 日本は原油価格にリンク 2000年代はアメリカ国内のガス価格がLNG価格より高かった時代もあった 停電リスクに耐えられるか 我々が大事だと思うことを実行するためにはコストがかかる、すべてはトレードオフなのだという認識を持つことが大事ではないであろうか サハリンIプロジェクト エクソン・モービルが操縦責任者 パイプラインを敷設して販売することを企図していたが、開発プランがまとまらずに今日を迎えている なぜアメリカにはパイプライン網が充実していて日本にはないか アメリカは広く産油国 日本は狭く産油国でない 日本のパイプライン 国際石油開発帝石INPEXの新潟から関東 石油開発資源JAPEXの新潟から仙台 有機起源ケロジェン説 石油の神様 新潟の彌彦神社 セブンシスターズ 73年 64% 83年 35% アメリカ エクソン・モービル、シェブロン、テキサコ、ガルフ、イギリスBP、イギリスオランダ ロイヤル・ダッチ・シェル 山崎豊子 前半 ロッキード事件 後半 石油開発 ポイントフォワード 過去のことは忘れて、これから起こることだけで考える ホルムズ海峡 55km 浦賀水道 10km ホルムズ海峡は想像していたものより圧倒的に広く、海流の流れも速く、個々を物理的に封鎖するのは不可能に近いのではないか 1960 アラビア石油(2013事実上消滅)によるカフジ油田の発見 1961 石油鉱業連盟 アラビア石油、帝国石油、石油開発資源、北スマトラ石油開発資源 上流部分、石油開発が弱い 人間は1日あたり2000カロリー程度のエネルギー消費量でいいはずだが、我々は毎日23万カロリー、つまり生命維持のために必要なカロリーの100倍以上を別の用途に使っている 家庭で使っているのは電気を中心にして14.2% 節電省エネの限界 第5の燃料という名の、効率 ライトポリシーとポピュラーポリシー
0投稿日: 2015.05.17
powered by ブクログ21年間の海外勤務を含め、43年間三井物産、三井石油開発で、原油取引や石油開発を中心としたエネルギー関連業務に従事してきた筆者が、資源に乏しい日本に住む我々に、もう一度エネルギー問題を根底から考えるきっかけとして欲しい、また、様々なメディアから流れてくるエネルギーに関するニュースに接した際に、基本な事柄を誤解なく理解できる一助になればという思いで上梓した1冊。エネルギーといえば電気やガソリンといった二次エネルギー、または原発、再生可能エネルギーといったテーマに寄りがちな中、国家の基盤に関わる一次エネルギー、特に石油、LNGを中心に、世界的視野で現状と未来を語りかけている。文春新書991
0投稿日: 2015.04.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
表題からは、もう少し軽いタッチの本かと思った。読みやすくはあったが、骨のある、エネルギーについて概括的に学ぶことが出来る本だった。 エネルギー、とくに電力についての議論がかまびすしいが、単なる感情論であったり、数値の配分の議論に過ぎないものが多いのではないか。 電力を含むエネルギー全体を俯瞰して考えていく必要があることを痛感させられた。
0投稿日: 2015.03.16
powered by ブクログ構成はやや散文的で、サブタイトルの「エネルギー情報学入門」という謳い文句には、あまり則していないように思うが、実務者としての経験と見識に基づく記述は大変参考になった。
0投稿日: 2015.02.21
powered by ブクログ電気やガソリンの元である原油や天然ガスを1次エネルギーというが、その入門解説書である。 商社などでエネルギー関連の仕事をしてきた筆者が、技術解説と開発の歴史、価格や市場の変遷、などを分かりやすく説明する。ビジネスマンとしての経験談も織り込みながらも客観的なデータを駆使しての記述は簡潔で分かりやすい。こうあるべしなどの主張はないのもいい。 後半では日本のエネルギーを考えよう!との意見を述べているが、そうするためには本書に書かれていることを理解している必要がある。現実の1次エネルギーの需給や利用状況を知れば、ヒステリックに再生エネルギーの拡大を主張する人は減るだろう。 ウクライナ危機でのヨーロッパへの天然ガス供給懸念や原油価格暴落など、世界は今も1次エネルギーに振り回されている。本書は世界情勢の理解にも欠かせないのだ。 ただ、題名がいまいち本書の内容にしっくりこないのが惜しいと思う。
0投稿日: 2015.01.11
powered by ブクログエネルギーの基本理解に。 ・シェール革命の経緯と今後の動向 ・埋蔵量の考え方 ・それぞれの一次エネルギーの性質と第5のエネルギー「効率」 ・一次エネルギー時点、エネルギー転換部門、最終エネルギー消費時点での原子力の位置付けの確認
0投稿日: 2015.01.04
powered by ブクログ石油、天然ガスの特性とそれに伴う利用方法、市場の違い、生産量の決まり方などを網羅的に理解するにはいい本だった。 結局価格の決定要因は様々に絡み合いすぎてこれというものは特定出来ないのだが、全体像として「こうなっている」という枠組があればニュースも捉えやすくなる。 著者が繰り返し主張しているように、エネルギー問題は今後も欠かすことのできない議論なので、確りと動向を確認していきたい。
0投稿日: 2014.12.28
powered by ブクログ以前からシェール革命に興味を持っておりますので、この手の新書は読んでみようかと思いまして。 最近の原油安によって、コストのかかるシェールオイルは苦戦していると聞きますが、この先どうなるのかなぁなどと思いながら読ませていただきました(最近の原油安は、当然この本の出版時期よりも時間軸的には後のことになります)。 商社マンとして第一線でエネルギー関連業務に従事されてきた著者による全世界レベルでのエネルギー問題(力関係)を知ることのできる一冊です。 埋蔵量と資源量の違いなんてのも知ることが出来ました。 付箋は16枚付きました。
0投稿日: 2014.12.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2014/12/18:読了 石油の埋蔵量を測定する基準は、世界で統一的なものがないことにビックリした。国によって、石油が埋蔵されているレベルの、どこまでを埋蔵量とするかが違っているとは...恣意性がはいりまくりじゃん。 技術の進歩によって、埋蔵されている石油の状態の、どこまでを埋蔵量とするかが変わってくる。さらに、石油の価格によって、生産コストが高い石油開発ができるようであれば、それも取り出せるようになるので、埋蔵量にカウントされるようになる。 最近で言えば、原油が100ドルであれば、サンドオイルもシェールオイルも、取り出せるので、埋蔵量にカウントされる。で、原油価格が10ドルの状態が10年続けば、カナダにしろアメリカにしろ、石油をとれなくなる。 なんだこりゃって感じ
0投稿日: 2014.12.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
(資源量と埋蔵量、どう違う?)……大雑把にいうと、「資源量」とは、地中に存在するすべての炭化水素量のことで、不確実性の高い順に「未発見資源量」、「推定資源量」、「原始資源量」と呼ぶ、EIAが発表しているものは、「原始資源量」のうち「技術的に回収可能な資源量」である、これがどの程度、経済性を持って実際に生産できるかは現時点ではわからない。「埋蔵量」とは、この「技術的に回収可能な資源量」のうち、通常の方法で経済的な採掘が可能なものを言い、回収可能性の度合いに応じて「確認埋蔵量」、「推定埋蔵量」、「予想埋蔵量」という。 (石油はあと何年もつか?)……筆者が社会人になった四十数年前、世界全体のR/P Ratioは大体30、つまりあと30年くらいは生産可能な埋蔵量があるといわれていた、今ではその数値が50年強になっている。 (日本に有利なこと?)……一つは世界貿易の発展であろう、世界の各国が自らにないものを他国に求め、他国に供給できる状態が継続的に続くこと、そうすればヒトとモノは世界中を巡りわたる。もう一つの方策は、これまで培って来た技術的優位性を有効活用することだろう、省エネとエネルギーの効率的利用は、実は「第5のエネルギー」なのだ。
0投稿日: 2014.12.18
powered by ブクログ石油業界の入門書的な位置づけ。 日本のエネルギー政策、世界的な流れ、埋蔵量の考え方、石油というコモディティー市場について、非常にわかりやすく書かれてます。 第1章 日本の輸入ガスはなぜ高いか? 第2章 進化するシェール革命 第3章 「埋蔵量」のナゾ 第4章 戦略物資から商品へ 第5章 もう一度エネルギー問題を考える 第6章 日本のエネルギー政策
0投稿日: 2014.12.12化石燃料に関してこれ一冊でおおよそのイメージがつかめ、あまり難しいことは書いていないお勧めの入門書
OPECは2015年の原油見通しを日量2892万バレルと従来予想から28万バレル引き下げた。サウジアラビアは11月に8万バレル減らし、リビアの政情不安などを背景に10月から39万バレル減少したというがそれでも、3005万バレルあり来年見通しは更に100万バレルの原産になる。サウジアラビアのシェールつぶしという話もあるがそれ以上にロシアやベネズエラが苦しんでいる様だ。 2014年4月エネルギー庁が中心となり「エネルギー基本計画」を策定したが著者の岩瀬氏はその内容に違和感を覚えたという。「国の根幹に関わるエネルギー基本政策が、エネルギーミックスに関する比率目標を持たず、もっぱら電源エネルギーをどうするかを中心にきじゅつされているからだ。また、我が国における「緊急事態」「非常時」が「3.11」のように国内でしか発生しない前提で書かれているのも気になる。エネルギー基本政策とは、「根本的な脆弱制を抱えている」一次エネルギーをどうするか、から始まるのではなかろうか。地下資源に乏しい我が国が先ず考えるべきは、一次エネルギーをいかに確保するか、であろう」 日本の一次エネルギー比率は石油44.1、ガス22.2、石炭27.1、原子力0.7、水力3.9、再生エネルギー2.0となっている。原発が稼働していた2010と比べると石油+4、ガス+5、石炭+2.4、再生+1で原子力の減を補った。次に消費の面から見てみると投入が21.1百万テラJに対し最終消費が14.5百万、6.6百万がロスとして消えている。2次エネルギーでは発電で投入が9.2百万に対し発電ロスが5.4百万で自家消費と送電ロスを除くと電力として使用されるのが3.4百万このうち産業用、家庭が各百万、民生の業務用が1.2百万ほどだ。最終消費は民生家庭が2.1百万、民生業務が2.9百万、運輸旅客が2.1百万、運輸貨物が1.3百万そして産業用が6.2百万となっている。電気が足りる足りないと言ってるのは一次エネルギー投入からすると16%ほどのことなのだ。運輸と産業用はまず石油が一番で鉄鋼などは石炭が必要になる。石化製品も石炭や天然ガスから作られるC1ケミカルが増えて来ているとは言えまだまだこれから。 日本が高いLNGをスポットで買っているのもちゃんと理由がある。元々天然ガスは消費地が近くにないと輸送と貯蔵に問題がある。天然ガスのほとんどは生産地で消費されており、貿易量は生産量の30%さらにその70%がパイプラインで輸送されている。LNGは生産量のわずか10%しかなくそのうち37%が日本向けだ。日本では公害対策として発電用に使われた電力価格が原価積み上げ方式だったため天然ガスも熱量等価で原油リンクとしたわけだ。その後アメリカでは天然ガス先物市場が確立し現物決済をしなくていい先物市場ができたからこそ、スポット取引や買い手の決まっていない天然ガス開発プロジェクトも進められる様になった。天然ガス田の開発プロジェクトをするためにはどうやって需要地まで運ぶかもセットになり新たにパイプラインを作るにせよLNG基地とタンカーを作るにせよ1兆円規模のプロジェクトになる。売り手ー買い手と輸送方法がセットできないと銀行団のファイナンスが組成できない。これが長期契約の日本のLNGが高いといわれた原因となっている。 石炭はほとんど生産国内で消費され世界最大の産出国の中国も輸入している。輸出余力があるのはオーストラリア、インドネシア、ロシアと南アぐらいしかない。これにアメリカ、インドを加えると世界生産の9割ほどになる。一次エネルギー全体では上位13カ国で需要の7割を消費している。中国とアメリカの2国で4割、5位の日本が3.7%となっている。産油国のイランとサウジが11、12位でイギリスよりも多いのが興味深い。日本が誇れるのはエネルギー効率でGDP当たりのエネルギー消費を見るとドイツには少し負けるがイギリスやイタリアと並んで高い。一人2000キロカロリー程度を食事として消費している人類はそれ以外に22万8千キロカロリーを別の形で消費している。1900年代以降人口が爆発的に増え、寿命も延びたのは基本的にはこのエネルギー消費によって支えられている。気候変動の対策が必要とは言えそうそうエネルギー消費を減らすことは出来ないし、途上国の人口増と経済発展は更なるエネルギーを要求する。 エネルギーミックスを考える上ではダニエル・ヤーギンが「探求」の中で1章を割いた第5のエネルギー「省エネ」がおそらく日本の最大の2次エネルギーになる。札幌地下鉄の様に暖房オフにするというのも一つの考え方だが、輸出できるのは快適な省エネ技術だろう。ノーベル賞の天野教授は青色LEDのGaNの技術を次世代パワー半導体に生かそうと研究している。
1投稿日: 2014.12.11
powered by ブクログ商社で石油取引に実際に関わっていた著者に寄るリアルな本。日本のLNGガスが他に比べて高値なのは長期契約で契約している上に、ガス価格を石油価格と連動させる方式を電力会社がとっているためだと説明。スポットカーゴというスポットでの需給でプライシングされる方式が米国内で登場しており、このことが資源国のガス産出を後押ししていることも紹介。さらに、シェールガスは資源保有権が国ではなく地主にある米国で特別的に資本主義原理で開発が始まったという意見で、他の国での開発はまだまだ遅れる見込みという。要点が詰まっており、何度も読み返したい。但し、ガスと石油が双方に与える影響や、OPECとNOCのパワーバランス、米国の石油禁輸方針など、重要テーマについてはもっと書いて欲しかった。
0投稿日: 2014.12.07
powered by ブクログ自分も含めてみんなイメージでエネルギーの話をしているが、この本で基礎を知り、自分の意見に様々な誤解があったことに気がついた。エネルギーと多少関わりがある仕事に従事している中で大変参考になった。一度では完全に理解できなかったのでまた読み直す。
0投稿日: 2014.11.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
興味深く読めて面白かったです。 ”LNG”なんて言葉だけは知ってても 何の事だか注意も払わなかったし^^; 結局石油の埋蔵量は分からないし 難しいし、統一の定義は無いことは 分かった。
0投稿日: 2014.11.14
powered by ブクログ★2014年10月26日読了『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門』岩瀬昇著 評価B+ 主題は、石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?となっているが、実際は、現状のエネルギー関連の概観を解説してくれている丁寧な入門書。 大項目は以下のとおり 日本の輸入ガスはなぜ高いか? 進化するシェール革命 埋蔵量の謎 戦略物資から商品へ もう一度エネルギー問題を考える 日本のエネルギー政策 著者の岩瀬氏は三井物産で、長年にわたりエネルギー関係に携わっていただけに、一般読者に非常に分かりやすい切り口とデータで世界のエネルギー事情を解説してくれている。 日本は一次エネルギー消費量は世界第5位(2013年) 石油44.1%、ガス22.2%、石炭27.1%、原子力0.7%、水力3.9%、再生エネルギー2.0% 石油換算474百万トン。2010年には、原子力は13.2%あり3.11の東日本大震災の福島の原発問題以降、石油、ガス、石炭に振り分けて、いることがよくわかった。意外と石炭にまだ頼っていることも私には驚きでもあった。 また、過去からのエネルギー消費量の推移を見ると、自動車、鉄道、船舶、航空機などの運輸部門への使用割合が、73年に比べて07年では、伸びは、約2倍の23.3%。家庭や商店、事務所などの使用割合は、31.4%で伸びは約2.5倍であり、この期間に冷暖房などの急速な拡大により、大きく消費割合が伸びているが分かった。ちなみに産業部門は、45.3%で伸びはほぼ1倍。生産の海外移転が進み、消費効率が上がったことで、消費量が伸びなかったことが説明されている。 また、アメリカで進むシェール革命は、ノウハウと技術力の賜物であることから、そう簡単には、他国で展開、追いつけるものではないことも解説される。ということは、日本近海の海底資源で期待されるメタンハイドレートも易々とはものに出来ないということになりますね。逆に、早く国をあげて技術確立に取り組み、ノウハウを蓄積し始めないと老人国の日本では資源を享受出来なくなるということになります。心配ですね。
0投稿日: 2014.10.30
powered by ブクログWebのコラムで知った本でしたが、タイトルにある石油の埋蔵量がどのようにして計測されるのかについての非常に興味深い話に加えて、LNGの話、シェールガスの採掘方法、石油の価格形成メカニズムの変遷、エネルギー利用の現状と今後の課題など、エネルギーに関する様々な話題を、非常にわかりやすく説明してくれていて、とてもおもしろく勉強になりました。 原発再稼働や再生エネルギー開発の話ばかりがマスコミの話題になりますが、エネルギー消費に占める割合から考えると、石油、石炭、天然ガスといった一番ベーシックな一次エネルギー資源の安定的な確保や省エネの一層の進展こそがクリティカルに重要だと言うことを、改めて認識しました。
0投稿日: 2014.10.19
powered by ブクログ【今こそ、教養としてのエネルギー複眼思考を】ホルムズ海峡封鎖で石油はどうなる?米国産LNGが貿易赤字を救う?資源ナショナリズムが高まる今こそ必要なエネルギーの基礎知識。
0投稿日: 2014.10.17
powered by ブクログ私たちが高校生ぐらいだったころ「石油の可採年数はあと60年ぐらい」とか言われて、「えっ?自分達が死ぬまでに石油はなくなるの?」と危機感を感じたのに、いつまで経っても石油は供給され続けている状況に不思議な気がしたことはありませんか?石油埋蔵量はどうやって見積もっているのか、可採年数が延び続けるからくりは?、そして石油を取引するオイルビジネスってどんな世界なのか、等のエネルギーの基本となる情報をかつてオイルビジネスに携わった著者が分かりやすく解説します。日本が抱えるエネルギー問題について、いたずらに危機感を煽ることなく、公正な立場からの解説に好感が持てます。 「停電がほとんどなく、電圧も非常に安定した日本の電力は世界的に見ても非常に上質な電力」であり、それを維持するためのコストは必要であるという著者の意見には説得力があります。食べ物もそうですが「安心・安全・高品質」にはコストが必要であるという極当たり前の事実を再認識させられます。
0投稿日: 2014.10.16
powered by ブクログ日本は世界と比較して、天然ガスへの理解が低いので、エネルギー政策を考えるときは、天然ガスも忘れずにちゃんと考えて下さいということか。 資源を持たない日本が、エネルギーに対して出来ることは、エネルギーの利用効率を挙げて、結果としてエネルギー使用量を減らすこと。 温室効果ガスの排出を減らすことも大切であるが、有限である資源を効率よく使わなければ、いずれは世界が破綻する。
0投稿日: 2014.10.11
powered by ブクログエネルギー、盲点でした。こんな大切なの切り口を見落としていたとは。 日本に火山学者が少ないことも、原発が日本中に存在することも、アメリカが未だ世界資本の歯車であることも、イスラム国が注目を集めることも、日本経済が長期停滞していることも、みんなエネルギーについて考えないと分からない事実ではないでしょうか。 岩瀬さんの解説は、株式市場から家計まで得られる知識の豊富さにも脱帽です!
0投稿日: 2014.10.08
powered by ブクログ本書を読むまで、日本のエネルギー事情について、あまり考えたことも無かった。2011年の震災以降は原子力の占める割合は減った分、石油、石炭、天然ガスが増えた。その中でも、天然ガスの伸び率が高くて、天然ガスの輸入の影響で、日本は貿易赤字になっているのか。なるほど。 他にも、日本向け天然ガスの値段が高い理由、ガソリン、電力等の日本の二次エネルギーの割合など、面白い内容が書かれてある。 分かりやすいくて、読み易い本でした。
0投稿日: 2014.09.26
powered by ブクログごくわかりやすかった。あまりにわかりやすくしすぎたせいで、同じことの繰り返しとなり冗長さを感じるほど。意外性はないし、すでに知識があるなら読む必要はないが、そうでないならまあ一冊くらい、といういちづけ一番の読みどころは、、小さいながらも上場保険企業を経営する息子が唐突に文中に現れるところです。
0投稿日: 2014.09.24
