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愛と憎しみの豚【電子特別版】
愛と憎しみの豚【電子特別版】
中村安希/集英社
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総合評価

12件)
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  • 豚、好きですか? 嫌いですか?

    世界では宗教的な理由から、 食べることが許されていないものがある。 イスラム教における豚がそれであり、 ユダヤ教もカシュルートという食における不浄とされた食品として豚を食べない。 しかし、一方は豚そして豚肉は、世界中で愛されてもいる。 豚は、鳥や牛、羊に比べて、生まれてから食べられるまでのエネルギーの変換効率がよく、 妊娠期間も短いため人間にとって非常に効率のいい家畜なのだ。 しかも、脂肪も含め残すところなく使い切ることもできる。 アラブからイスラエル、極寒のウクライナとシベリア。 『インパラの朝』や『食べる。』など旅の経験をもとに書いてきた著者が、 今度は目的を持って、見えない糸をたどるように旅に出た。 序章 豚に会いたい――ワールド 第一章 豚と人間、そして神――チュニジア 第二章 豚の歩いてきた道――イスラエル 第三章 検索キーワード・豚――日本 第四章 豚になったスターリン――リトアニア 第五章 幸福の豚、不幸の豚――バルト三国 第六章 豚をナイフで殺すとき――ルーマニア 第七章 子豚のホルマリン漬け――モルドバ 第八章 子豚たちの運命――ウクライナ 終章 素足の豚―― シベリア 実際、結論めいたものがこの旅にあるかというと、そうでもない。 旅をしながら何かを書くという作業は、 必ずしも一般的な解決が答えろいうわけではないのだろう。 旅をしながら考え、見つけ、ぶつかり、体験し、そしてまた考える。 その繰り返しを促してくれるのが旅であり、 本書はその旅という行為を豚をきっかけにしているのだ。

    0
    投稿日: 2016.08.21
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    豚肉を食べない宗教に端を発した旅の記録。 「豚はいないか、なぜ食べないのか?」と、バルト三国やウクライナ、チュニジアなどをさまよいながら聞いて回るようなスタイルで、なんだか一緒になって豚を追いかけている気分になる。 食糧難の時代に豚が重宝された国があるかと思えば、なんでも食べてしまうから豚は不浄だとみなされる国がある。同じものでも、立場によって愛されもすれば憎まれもする・・・、ということが繰り返し書かれている。 知り合いを介して色々な人に話を聞いたり、図書館で調べものをしたりと精力的に行動しているので著者個人の考察はけっこう掘り下げられている。 でも、あくまで一旅行者が見聞きした範囲内のように感じるので、事実を公平に描き出しているとは言い切れないと思う。その点で、ノンフィクションというよりは旅行記かも。

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    投稿日: 2014.08.28
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    豚を探して世界を巡る。全体に、特にシベリア編に漂う、あまりの行き当たりばったりさと言うか無計画ぶりには驚いた。これができるのは若いからで、こういうジャーナリストが一人くらいいてもいいと思う。

    1
    投稿日: 2013.06.13
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    牛の本というのはなぜかあんまり目にしないけど、定期的に引っかかってくる豚本。表紙もタイトルも豚度が高いのだけど、中身は豚をきっかけにした旅のエッセイといった感が強い。チュニジアの人たちは、ジャスミン革命と呼ばない、呼びたくない、といった話や、チェルノブイリでホットスポットを避けながらの話など、なかなかに面白い。豚本バブル(?)がなければ、もうちょっと冷静に評価できるけど…。豚を題材にした、自分と旅の本、といった感じです。

    1
    投稿日: 2013.06.10
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    「豚」を追いかけ、ゆるゆるなツテをたどりながら、北アフリカから東欧・ロシアへと無謀な旅を続けるという狂気じみた理解不能ノンフィクション。嫌いじゃないです。 まず豚を追いかける動機の意味がよく分からない。それらしいことが冒頭に並べてあるが、「角煮に悩殺」とか一体何を言ってるのだろうか。 そしてよく分からないまま「アラブの春」渦中に単身チュニジアへ飛ぶ根性。戦場カメラマンなみ。 イスラム各国では忌み嫌われ、東欧では生け贄として捧げられ、ロシアでは人肉むさぼる独裁者スターリンにたとえられ、行く先々でその扱いが様々に移り変わっていく「豚」。 追いかけるほど遠ざかっていく。著者と豚との距離感が絶妙です。 この豚に対する異常なまでの執着心が伝わってくることが大事であって、動機とか目的とかゴールとかそんな細かいことはどうだっていいのである。

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    投稿日: 2013.05.27
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    そもそもなぜ豚が飼育されるようになったのか?、禁忌とされるイスラム圏の実態は?そんな疑問を解決すべく、アラブから、イスラエル、東欧、シベリアへ足を運ぶ。なんとなく、宗教的に豚を避ける理由や、なぜ美味しいのかがわかったように思います。

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    投稿日: 2013.05.22
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    ピンクの表紙に惑わされて軽い読み物かと思ったら、違った。 宗教的問題も絡んだりするけど、天候と物流が豚を食べる・食べないを区別するという説は興味深く面白い。豚を追っかけて世界各地を調査するバイタリティには圧倒される。 個人的には豚を食べるならスペインで食べる頬肉が好きだな。生ハムもイイけどね。

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    投稿日: 2013.04.30
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    ここまで調べるなら「宗教と豚」の論文を書けばいいのに。 シベリアで凍死しそうになって豚を追い、特に何の考察も感想もなく、だらだら会った人たちとのやりとりを書いて、ノンフィクションだと言われてもねぇ。

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    投稿日: 2013.04.13
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    インパラの朝を読んで、著者の価値観と瑞々しい表現力に惹かれた。世界の文化・宗教を学ぶ者として、読まないわけにはいかないエッセイ。

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    投稿日: 2013.04.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    普段は小説ばかりでエッセイは読まないのだけど、図書館の人の勧めで読んでみた。 中村安希さん、著者の知性や探究心何よりもその行動力に感服。 私の家でもカレーと言えば牛肉。もちろん肉じゃがも。だが、豚バラで角煮は作るし、カツといえばブタヒレカツが主流だ。今ではプレミアムポークという高級豚肉も流通していいてぶたしゃぶも美味しくいただける。 何気なく食べている豚肉・・・・日本人は無宗教で、およそ、宗教的な理由で食べない食材は無いに等しいだろう。 豚にまつわるあれこれが少しわかったような気になった。

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    投稿日: 2013.03.24
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    豚に振り落とされることなく、かろうじて終章に辿り着いた中村さん。その後、無事に帰国は出来たのだろうか…。安否確認の為にも、次回作をお待ちしております。

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    投稿日: 2013.02.26
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    豚を鍵に世界の文化や宗教を読み解いていく。私も思わず豚肩ロース買ってきて、ことこと煮込んでしまったよ。ルポルタージュには、冒険心、計画性、ジャーナリズム、感情、性などの要素どれかが突出したものも多いが、中村安希さんのはすべてが抑制され絶妙にブレンドされていて品がいい。なのに気持ちが届く。次作がもっとも楽しみな作家のひとりだー。

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    投稿日: 2013.02.02