
総合評価
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powered by ブクログ陸の孤島と言われる、外界から隔絶された全寮制の女子大を舞台に、四人の少女の関係性と、それぞれの揺れ動く繊細な想いを綴った物語。 ちょっと浮世離れした設定ではありますが、儚さや美しさが際立つ世界観に惹きつけられました。 シャンプー、マフィン、煙草など、香りを連想させるアイテムの用い方が効果的で、甘さと苦さ、救いと諦めが共存する物語に、彩りを与えているように思います。
0投稿日: 2025.11.30
powered by ブクログ好き。 匂いがしてくる小説だった。 タバコの匂い、マフィンの匂い、インスタントコーヒーの匂い、雨の匂い、桃のシャンプーの匂い、潮の匂い、終わりの匂い。
0投稿日: 2025.10.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
お金持ちの家庭の子だけが入学できる孤島の大学。 ドラマにできそうな話。 とりあえず設定が富豪過ぎて共感できる部分は少ない。 女子校の経験はないのだけど こんな世界もあるのだろうか。 1人の友達を独占したくなるようなそんな気持ちは 理解できるかな。 結末はどうなるのか気になったけど 全部が不幸になるわけではなかったのが救い。
0投稿日: 2025.05.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
200ページ余なのにとてつもなく濃度が高かったです。そして静か。太平とは異なる静謐な文章と物語。だからこそ心の乱れが際立っているんだと感じました。 4人の少女はそれぞれ望む形で治るべき、治るべき結着を迎えたのだろうと思います。 手元に置きたい1冊です。 矢咲と小津が、ともに歩む未来を見たかった。
3投稿日: 2025.02.09
powered by ブクログ女性(学生)4人の繊細で脆く拗れる心理描写が細かい作品だと思いました。 うまく説明できないですが「女のこういうところが面倒くさい」みたいな人間関係が、美しく表現されていて、そのギャップに怖さも感じました。 作中のほとんどが4人のうちの誰かのシーンとなりますが、語り手が頻繁に変わります。 誰が誰の話をしてるのか混乱してしまいました。 現実の人間関係も誰が何を考えてるのかわからないですし「あの人はこういう人だと思ってたのに話してみたら違った」みたいな感じになり、何回も前のページに戻って確認しながら読み進めました。
0投稿日: 2025.02.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「作り物の空は、日の光を降らしてはくれないんだよ、小津。」 なんて、愛しいんだろう。 ねえ幕の下ろし方まで完璧なんて、そんなのは狡いよ。 作中に出てくる人物たちはみんな、どこか傷付いて痛々しい。 分類としては少女小説になるのかな。 私はこれを百合小説とは呼びたくないな、と思う。 愛しい、かなしい。と、そればかり思いながら読んだ。 三島が当然の様に要求する事を我儘だと思う人もいるだろうし、小津の斜に構えた思想が苦手な人もいるだろうな。偶像を押し付ける津岡の事も、優し過ぎる矢咲の事も、誰かは無責任だと言うのかも知れない。 行き場のない苦しみを抱えて、何も自分で決められず生きるしかないのに、だからこそ美しいなんて。 オススメしてくれてありがとう。 目を瞑って、螺旋階段を上る彼女達の事を考えると、堪らない気持ちになったよ。 スーッ……小津ーーーーーー!!!!!!(一番好きだった)
0投稿日: 2024.12.29
powered by ブクログ閉鎖された塔の中で過ごす囚われの少女たち。自分の運命を知っていながらも逃げる術を知らないし、世界を閉ざされている。砂糖菓子のように甘く儚い。脆くて、触れると壊れてしまいそうな。綺麗なだけでは無いけれど、執着や愛憎も全て含めて、繊細で美しかった。その可愛らしさに心がときめく。でもやっぱり寂しくて苦しくて、心が締め付けられた。どうしようもないくらいに、耽美的で不安定なこの世界観が好きです。
0投稿日: 2024.10.13
powered by ブクログ宮木あや子が2007年に発表した長編小説の文庫版。最初期の作品の一つです。資産家の娘だけが入れる全寮制の女子大に「捨てられた」4人の少女の出会いと別れを描いた物語です。学校の敷地内、登場人物は4人という限られた舞台の中で濃密な時間が流れます。物語自体は淡々と進みますが、全体の雰囲気が素晴らしいです。ただし悲劇的な結末が苦手な人はご注意を。4人の行動や心情がかなり細かく描写されていて分かりやすいはずなのですが、誰が誰か分からなくなる瞬間があります。あえて人物の認識がしにくく書かれているのかな?
0投稿日: 2024.03.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
資産家の娘達がこの世の果ての塔に閉じ込められる、って設定だけでわくわくしてたけれど、実際は女の子の弱くて繊細で美しい描写がもりだくさんのお話で、胸がいっぱいになる。 ずっと側にいてほしい、どこにも行かないでほしい、って気持ち。捨てられた彼女達がそれを切に願う所が皮肉のようで苦しくなる。 香りが特徴的な小説。 シャンプーの桃の香り、煙草の香り、焼き上がったマフィンの香り、インスタントコーヒーの香り。香りが印象づいているのは魅力的。 ずっと小津はいつか海に帰るのだろうと思ってはいたけれど、凄く苦しい。矢咲は、帰ったらまた顔を合わせて話そうね、と未来を語れたけれど、そう考えられなかった小津のことを馬鹿だとは思えないし、子供の頃から大人びていて、リアリストだった彼女はそう考えるのが必然だったと思える。三島が止めていれば、と言うが、きっともう止められなかったんだろうね。 都岡が帰ってきてくれたシーンが苦しくて切なくて、何故帰ってきたのか分からないけれど、良かった。せめて三島だけでも救われてくれて、良かった。「また会おう、などと…」が1番胸に刺さった。 長々書いたけれど、結局ストーリーよりも、本のもつ雰囲気と香りが大好きでした。
0投稿日: 2024.01.30
powered by ブクログ題名のごとく、シトシトとした塔の中の ワケあり4人の少女の耽美的刹那的な物語。 少女漫画が好きな人はハマりそう。 最後全て悲しい結末になるのかと思いましたが 救われたような結末でなんとかよかったです。 久しぶりにマフィンでも買ってきて食べようかな。。。
4投稿日: 2023.11.04
powered by ブクログ岬の学校に幽閉される少女達。ダウンタウンで菓子も文房具もファッション雑誌も学生証一つで購入できても新聞や週刊誌は手に入らない。家族からの荷物や電話も調べられている。現実から隔離された場所で少女達はそれぞれ傷付いていて時に優しく関わったり密かに憎んだりする。何時かラプンツェルが塔を出る時に別のラプンツェルが近くに居ますように。
0投稿日: 2023.10.24
powered by ブクログ19歳の女性4人のお話。 どこともわからないような学校の寮の中、情報がほぼ遮断されている中でのみそれぞれの心境や状況の変化で物語が綴られていきます。 宮木あや子さんが描く女性はとても繊細で綺麗な人物になるのが感心しながら見ていますが、特に少女はより以上なのかなと、この世界観に浸かっていたくなるのを感じましたら。
0投稿日: 2022.12.14
powered by ブクログ外からの情報を遮断された全寮制の女子大 その中で4人の少女たちは互いに依存し共鳴し壊れていく 甘いお菓子や可愛らしいアイテムで彩られた甘い世界に少しずつ毒が回っていく 前に読んだ時よりも文章が入ってくる 自分も宮木あや子という甘い毒に侵されているかもしれない
1投稿日: 2022.11.30
powered by ブクログすごく綺麗だけれど、ただ甘いだけの砂糖菓子みたいな。内容はそんなに甘いお話でもないんだけど。 淡々と静かに物語が進んでいき、どうもお話としての印象は薄く感じたのだが、全体に漂う雰囲気は好き。 文庫版の装丁デザインがとても可愛らしくて、子供の頃大切にしていた宝箱を思い出した。
0投稿日: 2022.10.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
(2022-07-19 2h) 友だちに勧められて読みました。 耽美な雰囲気がたまらない…!!すき! 映画『京城学校』が好きな人は絶対沼る。女子校、寮、お嬢様…たまらない設定が詰め込まれている。
0投稿日: 2022.07.19
powered by ブクログずっと静かで切なかった。 「痛い魔法」とか「架空の激痛にのたうちまわりそうになる」とか、出てくる文章表現にハッとさせられた。
0投稿日: 2022.04.12
powered by ブクログ柚木麻子さん、角田光代さんあたりが好きな方は好きだと思う。これも一種のガールミーツガールになるのかな?ほぼガールしか出てこないしな、、。 設定がしっかりしてるけど、その説明は少なくて。彼女たちの世界の狭さが表れているのかもしれない。 バナナマフィン食べたい。
0投稿日: 2022.01.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
自由なようでありながら外界から完全に隔絶された舞台設定のせいか終始物語に息苦しさのようなものを感じながら読んだ。又、私の読解力の無さもあるだろうが、4人がなんとなく似たような闇(親との関係など)を抱えているせいか各々のイメージが掴みにくく、読んでいて今誰の視点で話が進んでいるのかわからなくなる場面が多々あった。架空の世界より現実世界の中でこの4人の感情を描いた方がより読者の心に届いたような気がする。
0投稿日: 2021.12.11
powered by ブクログ耽美な百合の雰囲気小説を読みたいテンションのときには良いと思う。 舞台設定、小物、それぞれの状況など、モチーフそれぞれの雰囲気が徹底されている。 描かれている気持ちはそれぞれに理解し得るものだったが、全体的に淡白で生々しさを感じない。 そこが合うか合わないかで印象が変わる作品な気がする。
0投稿日: 2021.11.07
powered by ブクログもう何周したかわからない程読んでます。雨の季節になると開きたくなる世界。閉じてて潔癖で痛々しくて儚くて、大好き。雨の降る、美しい小説でした。 心のなかに、さくらしかいなかった矢咲、母親しかいなかった小津、お互いしかいなかった三島と都岡、4人の関係が交差していき、仲良くなったり嫉妬したり壊れたり愛したり。 逃げてきたり捨てられたりした彼女たちには、いつかはなくて今しかないから、余計に閉じていって相手しか見えなくなるのかも。 小津は一足先に世界から消えたけど、矢咲と三島と都岡は岬の学園を出てどう生きていくのかな。特に三島…後ろ盾が無い人は三島だけだから、1番強くならないといけないのが彼女な気がします。使われるにしても。 4人を取り巻くアイテムも好き…煙草は吸わないけど、特に彼女たちが食べてるものが食べたくなります。明日シュークリーム買ってこよう。。
2投稿日: 2021.06.16現実と非現実
舞台化の知らせで本作を知り、初めて宮木さんの作品を読みました。 私自身、現実の女性の気持ちをよく理解できないことが多いし、同性愛的な感情にも興味がないのですが、本作の登場人物の気持ちの動きは何故か理解できる(と思う)。設定自体は非現実的だけど、人としての心の動きの描写は案外現実的なのかもしれない。惹きこまれてあっという間に読了しました。 本作を、あの役者さんたちがどう演じるのか、想像すると舞台が本当に楽しみです。 原作の宮木さん、配役を決めた「雨の塔」製作委員会に感謝です。
0投稿日: 2021.03.05
powered by ブクログんー? 鳩山郁子さんつながりで辿り着いたんだけど、んー? 耽美・・・だけどなんか物足りない。 設定はステキなんだけど、大学生にもなったら自分で何とかして欲しいって思ってしまう。
0投稿日: 2020.10.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2009年の初読以来。 はじめて読んだ宮木作品が本作で、わたしにとって、シリアス宮木さんと言えば雨の塔。 もう少女とは言えない10代終盤から20代前半くらいの大人女子、の、一部というか半数というか……が、強烈に憧れるだろう少女趣味な小道具群、 特に甘いものに没頭出来ない自分を感じて すっかり大人になってしまった……とちょっとしょんぼりしたのはまあ前半(?)くらい。 大すきな作品だと記憶していたけれど、記録を辿ったら意外と三つ星で、だから今回、もしかしたら初読時よりも多くのものをがっちりとキャッチ出来たような気までする。 表層にやられない分、芯まで手を突っ込んだ感じ。というか昔は表層だけに耽溺したかった、らしい。 空気感がものすごくすき。 お人形みたいな、いちばん有機体じゃないと思える、人間離れした三島がすき。感覚がすっきりする。 逆に矢咲は物凄く人間らしいなあと思う。肯定と否定が、赦しと自責が入り混じる。読み手まで人間だ……。
0投稿日: 2020.10.14
powered by ブクログ単刀直入に感情移入しきれなかったです。 4人の視点で書かれていくのも混乱してしまったのと、 心中というよりもただそれぞれの見たままの描写が多く日記のようなところも、本心が描かれてなくて掴みにくくて、のめりこめませんでした。 わざとなのでしょうけど、ディテールが大雑把すぎるように感じてしまいました。 凡人の私には共感できない、こういう経験をしたことがないからこそ、もっと心の声を聞きたかったなあと。 解説で書かれていた宮木さんの人柄。流されない女性、かっこいいです。それでありながら、女子なら憧れるこんな女の子らしい生き方もかけて、宮木さんの描ける世界観は幅広いなと感じました。
3投稿日: 2020.02.18
powered by ブクログひとつひとつの設定、小物、食べ物にときめく。 なにもかもが現実離れしてるのに、 どこか惹き付けられる不思議なお話だった。 みんな病的に痛くて美しい。
0投稿日: 2019.03.09
powered by ブクログ数年前にマイブームだった宮木さん。しかしどうやら私はカラッと明るめの彼女の作品しか知らなかったようです。これは恩田陸の『麦の海に沈む果実』を読んだときのような印象。と思ったら、宮木さんが恩田さんを好きだと知って納得。 訳ありの少女たちが放り込まれた女子寮。4人はおそらく見た目も性格もまるで異なるのに、なぜか私は見分けるのに苦労しました。章毎に視点が変わっても一人称は用いられず、それでいて主観で話されるからだと思うのですけれども。 情景としては美しい。ただ、私はジメッとしていない宮木作品のほうが好みらしい。
1投稿日: 2019.01.20
powered by ブクログ物語の世界に入ったときから、現実の一切の音がなくなり、潮騒と時々の雨音、そしてピアノの音色のあいだに少女たちの囁き声が聞こえてきます。 世間から隔離された岬にある全寮制の女子大。そこに集い、悲しく切なく互いを求め合う四人の少女たちの物語です。 資産家や有名セレブたちの娘であり、後ろめたい事情によって人目に触れない学園に入学させられた少女たち。求めればなんでも手に入れることのできる彼女たちですが、外の世界からの情報と現金、外へ出るための手段は与えられません。 彼女たちは鳥籠のような学園のなかで少女らしく華やかに、それでいて将来の行く末を憂いながらどこか気怠く生きています。 主役の少女たちは四者四様。彼女たちが心に抱える闇、互いの闇で互いを縛り合い蝕み合う恐ろしさと、十代の少女の純真さとガラスのような繊細さを見事に調和させた筆致がとても素敵です。美しく、心地の良い文章でどこまでも物語のなかへ入っていくことができました。 四人の視点が目まぐるしく切り替わるのに、直前まで視点を借りていた少女のことを、直後の別な少女の視点では他人として眺めることができるのは、なんだかいいな、と。 作者さんの他の著作も、追々読んでみようと思います。
0投稿日: 2018.03.11
powered by ブクログ少女といえど女性は女性で、その心理は男である僕には難しいと感じました。 あらすじ(背表紙より) その岬には資産家の娘だけが入れる全寮制の女子大があった。衣服と食べ物は好きなだけ手に入るが、情報と自由は与えられない。そんな陸の孤島で暮らす4人の少女―高校で同性と心中未遂を起こした矢咲、母親に捨てられた小津、妾腹の子である三島、母親のいない都岡。孤独な魂は互いに惹かれあい、嫉妬と執着がそれぞれの運命を狂わせてゆく。胸苦しいほど切なく繊細な、少女たちの物語。
0投稿日: 2017.01.29
powered by ブクログ4人の学生の、浮世離れした寮生活。耽美でさらりとしているようだけど、ジトッとした感じもして、ちょっと不思議なワールドでした。 自分にとって、あまりに前の世界だから、感情移入は難しかったけれど、そういう時期をデフォルメしたように描いているみたいでした。
0投稿日: 2017.01.21
powered by ブクログずっと読みたい本リストに載っていたのですが、やっと読めました。 資産家の娘だけが入れる、岬の学校。 学生証をかざせば、キャッシュレスでブランドものからスイーツまで何でも手に入る。手に入らないのは、情報と自由だけ。読ませる設定で、独自の世界観を描いているのが、さすがです。 耽美な世界に溜息がでそうになりながら、それでいてあまりに閉鎖的な世界に息を詰めながら読み切りました。 宮木さんの本はいろいろと読んできましたが、その中でもこの作品の個性は特に強いですね。リアリティがどうとか、そんなの関係なしに、引き込まれます。 この少女たちの年齢特有の潔癖さとか、視野の狭さとか、美しさとか・・・なんでこうも如実に描けるんでしょう。 当たり前ですが、私にもこんな年齢の頃があって、こんなに美しい世界ではないものの、女子校に通っていたから感じる似たようなにおいみたいなものがありました。 あの頃は、生きにくかったなぁ。 大人になればもっと楽になることもあると今ならわかるけど、当時は常に刹那的で余裕がなく感じていた気がします。 ガラスの結晶に閉じ込めたかのような、この美しくも儚い世界は、今にも壊れそうな危うさを孕んで人を魅了しますね。 既読ですが、再び太陽の庭を読みたくなってしまった。 それにしても、宮木さんは一体なんて世界を作り上げるんだろう。雨の日に読んだせいか、なかなか現実に戻ってこれなかったです。
2投稿日: 2016.10.09
powered by ブクログ28.7.10読了。 世の中から隔離された孤島にある大学寮での4人話。登場人物が全員ちょっと病的で読んでて疲れた…この設定なら超絶ハッピーエンドがよかったなぁ。
0投稿日: 2016.07.22
powered by ブクログ岬にある全寮制の女子大に入学した4人の少女たち。そこでは資産家の訳ありの娘たちが生活していて、授業に出るのも出ないのも自由、ダウンタウンと呼ばれるエリアにある店で日用品も好きなだけ手に入るが、家族からの電話や宅配便はチェックされ、外の世界からは孤立している。そんな鳥籠の中のような環境で、 惹かれあい、嫉妬し、少しずつ病んでいく少女たち。濃密で綺麗な文章は堪能できたけど、私にはちょっと少女趣味的な感じがして合わなかった。小道具はお洒落だし、退廃的で耽美な世界が好きな人には楽しめるかと思われます。
0投稿日: 2016.06.25
powered by ブクログ2016年、18冊目はR-18文学賞のタイトルホルダー、宮木あや子! 岬の女子大は全寮制。ソコに集まるのは、少々ワケありの資産家の令嬢。そして、今年、入学した新入生の四人も……。 メイン・キャストの四人、それぞれの設定、少しずつわかってくることは悪くなかった。一方、全体的に(特にクライマックス&オチ)は好みとは少し違った。それでも、この限定世界の空気感は名作(個人的に)『花宵道中』に通じるモノを感じた。 オッサン向けでないのは、百も承知。ただし、耽美派女子向けと思っていると、足元掬われるかもしれません。 そして、次なる(?)、『太陽の庭』がソコには控えているのであった。
0投稿日: 2016.05.12
powered by ブクログ宮木さんの日本語が好き。 あえかな とか初めて現代小説で見かけたのではないだろうか。綺麗で、柔らかで、的確で。すごいなぁ。 隔絶された大学に住まう、訳ありで裕福な四人の少女たちがたおやかに惹かれあい傷つけあうお話。 地の文で気になったのは他者の存在感。確かに学校の在り方として人との接触を極力減らすようになっているんだろうなぁ。と読める描写をしているのだけど、それでも不自然なほど他人が細かく描かれない。興味のない人間はいないと同じ、というある意味当然な感覚なんだけど、その中に気遣いと残酷さと自己愛がない交ぜになったような歪みを感じて、なんだか少し怖い。 愛しいから近づかれたくないみたいな相反する描写がやっぱり巧いなぁ。震えるね。 軽やかに逃げ出せた子、誰からも選ばれなかった子、何も知らず弱く幼い子、どこまでも優しい子。最後に思いを馳せるのは誰ですか。
0投稿日: 2016.03.23
powered by ブクログ訳ありの資産家の娘たちが入る全寮制の女子大。授業に出るのも出ないのも自由。衣服も食べ物も雑貨も好きなだけ手に入る。しかし、外界から閉ざされテレビもネットもなく、家族からの手紙も宅配もチェックされる。 そんな陸の孤島で暮らす4人の美しい少女たちの話。 惹かれあい、嫉妬し、少しづつ病んでいく。 狭い世界、何をしてもしなくてもよい環境。 好きな世界の話でとても面白かった。 最新ファッション、雑誌、コーヒー、紅茶、マフィンなどのスイーツ、桃の香りのシャンプーなど登場する物たちも魅力的だった。 (図書館)
0投稿日: 2016.01.16
powered by ブクログ耽美的かつ繊細で濃厚な文章に惹きつけられました。それはある種、純文学のような雰囲気もありました。けれども、百合が嫌いな私にはどうしても受け付けない部分がありました。また、これは私が重苦しい小説が好きなのもあると思いますが、ページ数から想像していた通り設定の割に浅く感じました。
0投稿日: 2016.01.13
powered by ブクログ宮木あや子、この人の本は初めて読んだ。 文章の組立方のせいか、読みにくい。 誰のことを指しているのか解りづらいし、登場人物も似ているせいでよけい混乱する。 廃退的空間、学園、この世界観は好きなのに、残念。 タイトルと表紙は素敵。 上手く表現してると思う。 (購入)
1投稿日: 2014.12.07
powered by ブクログそれぞれ事情がある4人の美しい少女。 人里離れた岬にある全寮制の女子校で出会い‥ 端正な文章で淡々と描かれるムードのある世界です。 大変な資産家の娘だけが入ることの出来る特殊な学校。 学生証をかざすだけで、広大な敷地内にあるテーマパークのような店でブランド物の洋服も流行のスイーツも手に入れられるが、出て行くことは出来ず、新聞もテレビもない。 自由と情報はないのです。 卒業すれば、どこの大学の卒業証書も手に入れられるという。 提携している高校では「島流し」と称されていました。 財閥の愛人の娘・三島敦子は、小柄で長い黒髪。 愛人の娘の中では早くから三島翁に認知され、可愛がられてきたが、学校はここになった。 都岡(つおか)百合子は母を知らない。母は名家の娘だったらしく、めったに会うこともない父は外国人。都岡はすらりとした西洋の人形のような外見だ。 やはり資産家の娘だが、三島ほどではなく、都岡をそばにおきたがる三島に気に入られている限り続く関係だった。 ひと気の少ない海沿いの寮に、新入りが入ってくる。 男の子のように短い髪の矢咲(やざき)実。 クラスメートだった黒川財閥の娘さくらと心中未遂を起こし、周囲の視線から逃れるようにここに来た。 少し早く来ていた小津ひまわりは、母が中国人のデザイナーで、リルファンという名も持つ。 少女の頃には人気モデルだったが、母は娘を一時的に利用しただけで本当の関心も愛情もなかった。 閉鎖された空間で、可愛いもの綺麗なものに囲まれつつ、物憂げに日々を過ごす娘達。 都岡はモデルだったリルファンのことを知っていた。 矢咲は、さくらに似ている三島に惹かれ始める‥ 互いに少しずつ触れ合い、興味を抱き、人間関係が交差していきます。 そのはかなさ、ほんのひとときの熱さ、動きの取れない切なさ。 嫉妬も愛情も感じるけれど、どう生きたらいいかをまだ知らない脆さ。 大学1年にしては無抵抗で幼い気もするけれど‥ もともと孤独がちな育ち方もあり、こんな場所に入れられてしまったら気力も衰えるだろうか。 しかし、こんな非現実的な4年間を過ごして、家が使う駒としてであっても、役に立つ大人になれるのかな? 現実味はあまりないのですが、さらさら綴られる物語に酔いしれていたくなります。 恩田陸の作品や、萩尾望都の作品を思い出しますね。 もうあれは古典? 宮木あや子が書くと、こうなるのですね。 こうなる必然性はないのではと思う結末も、影響を受けた作品の雰囲気とモチーフの変形という観点からすると、わかるような気もするのです。
11投稿日: 2014.11.08
powered by ブクログこの世の果てにある岬の学園。最新のファッションも、パティシエのスイーツも、何でも手に入るが情報は遮断された、豪奢な島流し。様々な事情を抱えた資産家の令嬢たち。 グミベア。焼きたてのバナナマフィン。パフスリーブのベビードール。イチゴの指輪。桃の香りのシャンプー。ジンジャースパイス入りの甘い紅茶。シャコ貝の灰皿。 同性と心中未遂を起こした矢咲、母に捨てられた小津、妾腹の子 三島、三島に捕らわれている都岡。 外界と隔離されたラプンツェルの塔で、独占欲と満たされない想いの行き着く先は…。
2投稿日: 2014.09.05
powered by ブクログ陸の孤島である学校に不要とされた少女たちが暮らしているお話。タイトルにもあるように曇天と雨音と共にある美しい袋小路。 典型的な重苦しい系百合。典型的というと誤解を招くけれど、すれ違いと嫉妬と羨望と孤独に満ちた4人の少女(大学生だけど)の苦悩が主体。一度は憧れる小物が溢れているけれど、それが霞むくらいドロリとしてるのは女性特有の感性がなせるものじゃないかなと。 どうしても恩田陸の「麦の海に沈む果実」が頭をよぎってしまうから比較してしまうけれど、これはこれでアリだと思う。決して読後感は良くない。 こういうのもなぁ、女の子特有だよなぁ。そして好きな人は好きだと思う。
2投稿日: 2014.08.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
空の上をもとめて、地球の描く輪郭に向かって透明な球を投げ上げる。なんとか最高点が最外側まで届いても、その軌跡は地球の正円とちがってひどく急で、二つの焦点どうしが離れた楕円にしかならない。幾度も幾度も、丹念に投げ上げ空の上ばかり見つめすぎて、この世界はよりいっそう閉ざされていってしまった。塔の中に閉じ込められた四人の少女たちの営みには、そのような、みずからの執念でみずからを追い込んでいくような、世界が滅びても同じ動きをし続けるまばたきしないロボットのような、滑らかでぎこちない一心不乱さを感じる。 矢咲のように、都岡のように、塔を出て行くことはけっきょくできるのだ。それまでと方向をたがえたとき、透明な球は空にひびを入れる。ひびの外にある当たり前の日々のことは、この物語では語られない。語る価値を持たない。塔でみずからを完結させた小津だけが、塔の中で終わることを許される。 閉ざされた世界をつくることは、作家にとって、きっとオルゴール細工みたいなものなのじゃないかしら、と想像する。そのできばえは飛翔よりもむしろ緻密さに重きを置かれるように感じる。 ーーー ”いつか、は、ない。 私たちには、今、しかない。” このような切迫感は、まだ私にものこっている。 ーーー 矢咲は、本当に追いかけるべきだった。 過ちで喪った側か、引き留められずいってしまった側か、自分に近いのはどちらだろう。渾然となって舌の上が苦い。
1投稿日: 2014.06.24
powered by ブクログ良家の子女が入学する「大学」。 その大学を4年間無事に過ごし卒業すれば、日本のどこの大学の卒業資格も手に入るという。 その閉ざされた世界で4年間をただ無為に過ごす4人の女の子。 うーん、ちょっと精神が病んできそうだわ。
0投稿日: 2014.06.08
powered by ブクログエロスなところが、それはもう繊細で上品で美しく洗練された描写で目ん玉が飛び出るかと思った。今世紀一番好きな文章にノミネート。 あとは、何となく「ふーんそうかそうか」だった。設定がぶっ飛んでいたから?今のジャパンに、こんな寮に子どもをホイホイ預けられるような人いるのかしら・・・。
0投稿日: 2014.06.04
powered by ブクログ陸の孤島にある全寮制女子大。そこで暮らす4人のワケアリ少女たち。と書くと、ミステリ小説のようだが、そうではない。 集うのは孤独な魂たち。 欠落を埋めようと嫉妬と執着を募らせる。 耽美ではないはずなのに、どこか耽美で退廃的な雰囲気を漂わせる、そんな物語だった。
1投稿日: 2014.02.09少女たちの選択。
女子校が舞台の『少女小説』は何作か読んだことはあるのですが、本作は少し違った印象を持ちました。 岬の先の隔絶された学校。螺旋階段のある塔の寄宿舎。それぞれに違った事情を抱えた4人の女の子たち。物語に登場するのはほぼこの4人のみ。学校が舞台ならクラスメイトや教師等が出てきそうですが、全く描かれず。そのせいでしょうか、学校というより、ひどく特殊な場所が舞台のようです(リアルとは程遠い学校ではあるのですけれど)。 ひたすら閉ざされた空間で、4人の心象が交差し、語られていきます。 実は初読なのですが、百合的な場面もあります。BLとは違うドキドキ感ですね。(でも、私はBL的に『お父さんと秘書』の関係も気になる。) 煙るような雨の風景と、雨上がりに水面に光を映す海、そして甘いお菓子の香り…。永遠に続くかのような時間は、それぞれの選択によりあやうく崩れていきます。 去ることも、留まることも切ない、永遠の終わり。 不思議な読後感の物語です。
1投稿日: 2014.01.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
甘酸っぱいラズベリー、もしくは蛇苺。 甘く、切なく、どろどろとしていて けれど癖になる。それが体に毒だとわかっていても。 この人の描く女性は、人を惹きつけるのが本当に上手い。 完璧でないからこそ惹かれる、 咽せかえるような「女」と孤独。 マフィン、苺の指輪、空の写真。 桃の香りとシャコ貝。 女の子の大好きなものは溢れているのに、本当に欲しいものだけ手に入らない。 ** 我侭な三島は自分に似ていて、ずっと嫌いだったけど 最後の最後は心底ほっとした。 少しずつ、前に進め。がんばれ。
3投稿日: 2013.10.23
powered by ブクログ風化して色あせた古い港町の岬には、資産家の娘だけが入れる全寮制の大学があった。 服、バッグ、アクセサリ、ファッション誌、スイーツ……そこではなんでも、好きなだけ手に入れることができるが、外界からの情報や現金、つまり世間で生きてゆくために必要なものは、そこから逃げ出すために必要なものは一切与えられなかった。 それぞれの事情を抱え、春、大学にやってきた4人の少女――同級生の少女と心中未遂を起こした矢咲、母親に捨てられた小津、妾腹の子である三島、母親のいない都岡。 少女たちは塔に幽閉されたプリンセスのように、一切の世俗的なものから遮断され、守られているにもかかわらず、孤独を埋めるように惹かれあい、求めあい、そうして生まれる新たな嫉妬と執着によって内側から自壊してゆく。 何の不自由もなく生きてゆける環境を与えられているのに、本当の願いは決してかなわない。この世の果てに打ち捨てられた少女たちの孤独と開放の物語。
2投稿日: 2013.10.09
powered by ブクログ訳ありの事情を抱えたお金持ちのお嬢様方の、外界から情報を遮断され人里離れた全寮制の女子大での生活という少女漫画的な設定。女子大生という割には15歳くらいの中高生みたいな幼い印象を受けました。それぞれ家庭環境・成長過程に瑕疵がありそうなので歳相応になり切れないのかな。物語の雰囲気は心惹かれるものがあって好きなのですが、ヤマ・オチ・イミ、分からないまま終わってしまってボーゼン・・・。
0投稿日: 2013.09.08
powered by ブクログ傷付くことを恐れながらも、互いを求めずにはいられない少女達の物語。日常も、非日常も淡々と描かれる塔の仲が読みどころ。別れの喪失感と再開の希望を詰め込んだ終章がまた淡々としていてよい。(思いをそっと仕舞い込んだ、胸の奥の小箱)
0投稿日: 2013.06.04
powered by ブクログ矢咲 過去に同性と心中未遂を起こしている 小津 母に捨てられた 三島 大財閥の翁の妾腹の子 都岡 母親がいない。「自称・三島の奴隷」 それぞれの事情により「島流し」され岬の学校へやってきた四人の少女達 岬の学校は資産家の娘だけが入れる全寮制女子大。 たいていのものは難なく手に入るが、その代わりに情報と自由は無い。 閉鎖的な場所で、惹かれ合い嫉妬を繰り返した四人の少女 生まれも育ちも特別な少女達の淡いようで激しい想いと嫉妬の物語 退廃的なまでに日々を無為に過ごす少女達が、しだいに嫉妬が激しくなり互いに傷つけ合い苦しんでゆく。
1投稿日: 2013.05.18
powered by ブクログ宮木あや子嬢が好き過ぎて。 桜庭一樹ちゃんの勢いも大好きだけれど、それとは違う痺れるような苦しさが堪らず。 心中未遂の矢咲、母親に捨てられた小津、妾腹の娘の三島、母親のいない都岡。 何の心配もなく浸れる嬉しさ。 苦しくて美しいものが好きな自分に相変わらず驚く。 で、マフィン焼きたくなる。
1投稿日: 2013.05.05
powered by ブクログお人形のような女の子から、西洋の少年のような女の子まで出てきて、会話も少女の時も大人な時もあり、冷めていたり嫉妬したりしていて、マフィンやポストカードやピアノや細部も凝っていて、放課後の音符や、終点のあの子とともに素敵な少女小説だ。
1投稿日: 2013.01.19
powered by ブクログ四人の少女たちの悲しくて切ない物語。 閉ざされた場所に閉じ込められ、希望という光すら差し込まない場所で彼女たちの織りなす物語は繊細で脆い。
0投稿日: 2013.01.17
powered by ブクログ濃密な甘やかさに閉じ込められた娘たちの世界。 四人がそれぞれに危ういような様子で進む物語に かわいらしい小物が彩りを与えていて、 ふわふわしているようにも見えるし、重苦しくも見える。 舞台そのものが異質な空間で、小津と矢咲は最初から最後まで この学校にとって異質だったなぁ、と。 全員が全員なにかに違和感を感じているのね…。 『文芸あねもね』に寄稿されたさくらと矢咲の物語も併せて読んでよかった。
1投稿日: 2013.01.13
powered by ブクログ訳ありの子弟ばかりが集められた、陸の孤島のような学校、という設定は 恩田陸の『麦の海に沈む果実』を彷彿とさせる。 学校であり寮生活であるはずなのに、中心となる4人以外の存在が希薄であるのは狙いなのか否か。
0投稿日: 2013.01.03
powered by ブクログ宮木さんの小説を読むたびに、登場する女性たちにサボテンの姿を重ね合わせてしまいます。乾いた土地で逞しく生き、棘に身を包み気安く触れられる事を拒み、時に美しく花を咲かせる。放っておいても問題なさそうに見えて、実はちゃんと水をあげないと枯れてしまうし、あげすぎても駄目になってしまう。そんな、強いようで繊細で、クールに見えて熱い心の女性たち。これが宮木作品の大きな魅力のひとつであり、それは本作でも遺憾無く発揮されていると思います。そういえば、サボテンの花言葉には「燃える心」や「秘めた情熱」などがありますね。
1投稿日: 2012.11.07
powered by ブクログ外界から隔絶された世界で暮らす美しい少女たち、と言う非現実的な設定からして魅力的。設定だけでなくストーリーも期待を裏切らず、本を読んでいる間は至福でした。 表紙のイラストの影響もあって、宝石箱に大切に仕舞われる少女を連想しました。箱の中は綺麗で満たされているけれど、息詰まるような不自由さがある。 メインとなる4人の少女それぞれに翳りを帯びた背景があり、少女たちは思い悩む。 けれど、その情景はひたすら美しく、恍惚とする。
1投稿日: 2012.10.31
powered by ブクログなんでしょう? この物憂い閉塞感に 安らぎを覚えるのは・・ 少女と女性の境に有る 絶望やしたたかさが 切ない。 ちょっと説得力のない箇所もあった けど、全体に好み。
0投稿日: 2012.10.01
powered by ブクログあまりの美しさに、声を出して数ページ読んでみた。隙のない、緻密な文章。とても素敵でした。 少女ならではの危うさと脆さ、そして散りばめられた天気の表現が重なって、より閉鎖的な雰囲気を表している。
1投稿日: 2012.09.27
powered by ブクログ設定はおもしろい。 映画化しても映像に耐えるんじゃないかな。 宮木作品は大好きだけど、今回は感情移入できなかった。 それはただ単に、私の年齢がいきすぎたからかもしれないけど。 少女としての気持ちは、とっくの昔に忘れたから。(苦笑)
0投稿日: 2012.09.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
お金持ちの女の子の、閉鎖された塔でのそこはかとないヒエラルキー。 揺らぎのある少女たちの思いが交錯し、悲しい死もありながら、新しい世界、新しい関係へと踏み出していく。
0投稿日: 2012.09.02
powered by ブクログ選ばれた資産家の娘達が 通うことが許されている女子大学。 着たい服も、 食事も、 なんでも手に入るが、 学区の外に出ること、 ニュースや情報は手に入らない。 隔離された女子寮。 そこに一人の女の子が入寮する。 均衡を保っていた世界が、 ほころび歪に崩れ 絡まっていたものがほどけて切れる。 「捨てられ」「逃げるように」「島流し」にあった娘たち。 愛人、妾、結婚するための道具として、 生を受けた彼女達。 少女と呼ぶには危うい年齢の19歳。 矢咲は大財閥の娘、 さくらと心中事件を起こし 情報や噂から逃げるように、この寮を訪れる。 そこで出会ったのは、ルームメイトの小津。 さくらに似ている三島。 三島の奴隷である都岡。 この4人だけの閉ざされた世界で物語は進みます。 「・・・・・・やめて やめて やめて やめて」 「触らないで 近寄らないで 微笑まないで 私を不安定にさせないで」 必要とする、スキになる、そこで抱く絶望。 仲が良かったからこそ、 信じていたからこそ、 ゼッタイの存在だったからこそ、 一番近くにいるからこそ、 支配したくて手に入れたくて、 欲しいと思ったからこそ、 じれったくて悔しい。 愛しいからこそ、憎い。 「誰かの心の中で一番必要になるのは、 どうしてこんなにも困難なのだろうか。」 どんどん物語が進むにつれ、 イライラした三島はきっと私に似てる。 一番感情的でストレートでどうしようもない。 だけど、矢咲はずるい。 わかってたはずなのに、もう背負うことはしないって。 それなら最後まで貫いて欲しかった。 抗うと決めたのなら、最後までちゃんとフォローしてよ。 そこが19歳なのでしょうか。 捨てることも、逃げることも、結局出来ない。うーむ。 女性の肋骨を鳥かごと、 発せられるのは鳥の鳴き声と描けるこの方。素敵でした。 だけど、 どこまでも第三者として読んでしまいました。 それでもなんだかいろんな感情に翻弄される姿は愛しかった。
4投稿日: 2012.08.16
powered by ブクログ友達に耽美系の本ない?って聞いたら貸してくれた本 久しぶりにドストライクすぎてつらい…! 常々可愛い女の子たちを可愛いものがいっぱいの部屋に閉じ込めたい、って思ってたから、世界観が本当にツボで幸せ 少女小説ってこんなにも素敵なんですね
1投稿日: 2012.07.20
powered by ブクログなぜか寄宿学校とか閉ざされた空間にいる設定の話に心惹かれるので思わず購入。 生活には何一つ不自由しなければこの先困る事もない。 だけど何も思い通りにならない少女達の抑圧された感じと天気や建物の描写はわりと好きだった。 登場人物の心理描写には、あまり感情移入できなかった。 孤独とか、失う恐怖とかそういう場面で胸に迫る感じがしてたら、読了感がまた違ったかも。
0投稿日: 2012.06.21
powered by ブクログ2012.6.15~16 京都旅行の帰りに、京都駅ビルの三省堂書店にて。梅雨の季節にちなんで。(同行者は『テロリストのパラソル』購入)
0投稿日: 2012.06.17
powered by ブクログみんな脆くて臆病で、こじれた思いに傷つき合う。 触れたら壊してしまうのは分かってた。 でも、その手を掴まなければ壊れてしまう程に弱かったから。 あやうい均等が崩れた時、絡まり合った糸はちぎれる。 大事にしたかったものは、あまりに儚い未来で。 二人には見ることのなかった結末も、都岡と三島ならたどり着けるかもしれない。 私達には今しかない、と思うことが若さだったとしても、小津は生き急ぎすぎたよ。
2投稿日: 2012.06.13
powered by ブクログ全体を通して 少し暗く、ミステリアスな印象を持ちました。 少女達の複雑なこころ それがものすごくリアルに描かれていたと思いました。 この小説を読めて、ほんとによかったです。
0投稿日: 2012.05.05
powered by ブクログあねもねでスピンオフを読み、その世界観に惹かれたので本作にも手をだした。 薄曇りの情景描写のインパクトが強く、読んでいる間中、じっとりと湿った雰囲気を感じていた。(ちょうどそんな雨の降ったりやんだりが続く日に読んでいたからかもしれない)。 閉塞感のたまらない作品だが、四人の登場人物の書き分けが不十分なように感じた。 誰が誰だか、今ひとつよくわからなくなる。また他の人も書いているように、現代日本にこんな学校がもしも存在したとしても、このくらいの年代なら、親の言いなりになっている必要もないだろうに、と感じる。その意味では、時代設定をもう少し過去のものとするか、またはこの学校の組織をもう少しばかり暴力的なものにしたほうが説得力は増しただろう。特に小津=リルファンが、単に親に捨てられたというだけで、なぜここに留まらなくてはならないのか、その事情がよくわからなかった。一人ででもモデルでもやりながら学費を稼いで、一般の大学に通うくらいのことができそうなのに。そうした意味ではまだまだ未完成なものを感じる作品だが、宮木の小説をもっと読んでみたいという気にさせられた。
1投稿日: 2012.05.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
宮木さん、はまりました! 綺麗なのに、どこか壊れそうなもろい感じの世界観が、すごく好みです。 登場人物たちが、少しずつ少しずつ狂っていって、互いに絡み合って行く感じがなんともいえません! 女の子だけの、幻想的?閉鎖的?な感じや、感情が、すごく読んでいて引き込まれました。 読んだあと、思わずため息をついちゃうような本でした。 個人的に小津が結構好きだったので、ラスト少し悲しかったです。 幸せになってほしかった・・・都岡と三島のほうは希望がある終わり方でしたが・・・ 矢咲、追いかけてあげて!と思ってしまいました・・・
1投稿日: 2012.04.21
powered by ブクログ誰かが勧めていたのを思い出し、図書館で目に入ったので借りてみた。 う〜ん…微妙。ジメジメという程じゃないが、湿気た雰囲気が覆う。 いわゆる百合?というやつか。 感情移入もできないままに、とにかく読み終わろうと頑張った。
0投稿日: 2012.04.09
powered by ブクログあねもねで、先にスピンオフを読んでたからそうでもないけど読んでなかったから、矢咲とさくらの関係が気になって仕方なかっただろうなぁ。 それぞれに孤独を抱えていて、その穴を埋めようと必死なのは痛々しい。切実さが伝わってきた。
0投稿日: 2012.04.03
powered by ブクログ太陽の庭を読んで以来気になっていた本、が図書館にあったので借りてきた。 訳アリの少女たちが暮らす、岬の先にある学校のお話。 外の世界のことがなにもわからないのは怖いし不安だけど、衣食住に困らなくて学歴にも困らないのがちょっと羨ましいなーと思ってしまうのは今わたしが行き先がふわふわしてるからか。 表紙がとってもかわいい。
0投稿日: 2012.02.14
powered by ブクログ読みはじめに恩田陸のネバーランドと麦の海に沈む果実の匂いを感じて混乱してしまった。閉鎖された空間での息のつまるような人間関係。自分の過去から逃げきれない登場人物たち… 終盤では、1番三島に感情移入できました。私はきっと1番三島に近い考え方をしてる。三島のセリフが自分の口癖がで驚いた。 ネタバレしてるからごめんなさい。 でも黒川が別れてから亡くなってるし、小津も一週間もいなくなってるのにケロっとして手紙書いてられる矢咲が謎すぎて。わらかん。
0投稿日: 2012.02.11
powered by ブクログこの世の果てのような、どんよりとした岬にある、資産家の令嬢しか入学を許されない、謎めいた全寮制の女子大学。敷地内には、まるでテーマパークのように可愛らしい街があり、そこでは、流行の服も、一流パティシエの作るお菓子も、桃の香りのシャンプーも、女の子の欲しいものは、何でも手に入ります。しかし、情報は遮断されており、街で手に入る書籍類は、ファッション誌くらいのもの。外部からの手紙や小包は必ず検閲を受けるし、電話は傍受されています。電波は遮断されている為、携帯もテレビも使えません。 そんな中、3つある寮の内、海沿いの塔で暮らす事になった4人の美少女たち。 みんなそれぞれ、捨てられたり捨ててきたり。何らかの事情があってここに来た者ばかり。 だから、お互いに事情を訊かないのが、暗黙のルール。 でも、同じ塔で暮らす内、4人の関係に、少しずつ、変化や綻びが生じ始めます。 残るのは、誰? 何から何まで美しく、乙女な、甘いけれど苦い世界でした。
2投稿日: 2012.01.29
powered by ブクログなんかよくわからない話だった。 雰囲気自体は嫌いじゃないけど、とにかく話が伝わらない。 名前が覚えづらい、というか人物の把握が追いつかないというか… 久しぶりに読むのが苦痛でした…orz
0投稿日: 2012.01.28
powered by ブクログ岬、全寮制、隔絶……という単語から勝手に想像していたのとは少し違いました。女の子たちは自分から閉じていってて、あの特異な環境故なのかそうでないのか判断しにくい展開だなぁと思いました。 視点の切り替わりは、たしかにちょっと分かりにくかったです。でもすぐ慣れる程度。 あとは彼女らが大学生?という設定もイマイチ。うっかりすると高校生だと思って読み進めてしまう。 全体的に、雰囲気はいいけど物語の設定活かしきれてないんじゃ……ということで星3つにしました。
1投稿日: 2012.01.06
powered by ブクログ世間とは隔離された小島にある学園。 そこで生活する4人の少女が、それぞれの視点で互いを見続け bんやりとした日々を過ごしている、話? 誰もがよくある、友情独り占め、な話かと思いきや 何だか別方向へ走っていっている人達も居ましたが…。 毎日が日曜日のような、金持ちの金持ちによる金持ちの学園、という感じです。 世間から切り離されているせいで、ここがどこなのか いつの時代なのか、と分からなくなってきます。 ちゃんと、都市名やら何やら出てくるのですがw こんな生活して、4年後の卒業した後どうするのだろう? と。 『駒』として使われるとしても、こんなお嫁さんは ちょっと遠慮したいものがありますが。 そういう問題でもないのでしょうか? 閉鎖空間ですから、最後にはやっぱり、という感じも。 結局、人間刺激がないと狂ってしまうものです。 ありすぎても狂いますけど。
0投稿日: 2011.11.30
powered by ブクログ「この世の果て」にある大学に閉じ込められた、四人の女の子の物語。 少女でもなく、大人の女でもなく…という微妙な位置で揺れ動くそれぞれの心情が、淡い色彩の世界で描かれていて、胸の奥のほうがしんみりした。 解説文でも言われていたけれど、出てくる小物が逐一乙女心をくすぐるのが、またこのお話の世界観に相応しいなと思った。焼きたてのバナナマフィンが食べたくなった。
0投稿日: 2011.11.24
powered by ブクログ「岬の大学」と呼ばれる周囲から孤立した全寮制の女子大に通う四人の女の子の話。自由に焦がれても周りに生き方を縛られ、お互いを求め合うことしかできない彼女達。この物悲しい美しさは、作中にも何度も登場し、タイトルに含まれている雨に似ているのかも。風も無く時折雨音が聞こえる程度で静かだけれど寂しいイメージ。こういう雰囲気は好きです。彼女たちが出会いによる変化は、前に進むために必要だったと信じたい。
5投稿日: 2011.08.04
powered by ブクログコバルトで広告が載っていたときから早く読みたいとだだをこね、発売日には見つからず、結局受験のための旅先で買った大好きな本。 宮木あや子さんにはまったきっかけです。 大学に入る前の春休みはこれ一色でした。 私的には都岡が好み。 マフィンを真似して作りました。 太陽の庭とあわせて読むと面白さ倍増と聞いたけど、そちらは見あたらず、残念。
0投稿日: 2011.07.22
powered by ブクログ借り物。未返却。 2011年4月15日借用。 2011年5月31日読始。 2011年6月 3日読了。
0投稿日: 2011.04.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
視点の切り替わりが分かりにくいと言われていたけれど、そうでもなかった。そう聞いていたからそう思っただけなのかもしれませんが。 「使われる」というあまりにも残酷で的確な表現があったでしょうか。 女にとって、彼女たちにとってそれがどれほど憎くあらがえないものだったのだろうか。 変化はいつでも唐突にやってくる。矢咲が出ていく。小津が死ぬ。三島は残され、都岡は出ていかずに三島の傍にいることを選んだ。 変化した彼女たちは誰よりも変化を望んでいなかったのに。 だからこんなに切ない。 太陽の庭を読んでみたい・・・文庫化されないかなあ
0投稿日: 2011.03.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
えっ大学生……!? 主人公たちの年齢設定に衝撃。 正直なところ、君たちあまりにも思春期しすぎてやしないか……。 女の子4人のもつれあった恋愛小説。 学園の設定がすばらしく閉鎖的で素敵。 学園から出て行った子が 悪い子じゃないけど悪い子だよー。 父親の秘書とくっつくのかと思ったのにー残念。
1投稿日: 2011.02.26
