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魔法を召し上がれ
魔法を召し上がれ
瀬名秀明/講談社
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総合評価

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    ネットワークや拡張現実、ヒト型ロボット、什器や設備、あらゆるものを自動制御できる近未来。レストランのマジシャンとして、食事とともに贅沢な経験を提供する仕事。ロボットとともに暮らし、マジックを練習し、自殺した高校の同級生が、拡張現実世界の幽霊となる現象の謎を追う。 十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない。自動連動するレストランの技術、そんな時代だからこその手技を駆使したマジック。融合した世界観が楽しい。

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    投稿日: 2025.10.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2025/1/26読了 「いまは少数の人にしかわからないこと、ほんのわずかな人にしか馴染んでいないこと、それがいつか大多数になったとき、ぼくたちは未来に立つんだと思います。その途中はぼくたちには見えないんです」 本文中で明示されてはいないが、記述から’25-26年の設定と思われる本作。ミチルのような高度な人工知能を備えた二足歩行ロボットも、拡張現実を体感するためのコンタクト型の端末も、実用化されていない~普及していないので、SFといえばそうなのだが、駆け出しのマジシャン、ヒカルの成長と再生と“旅立ち”という普遍的な物語も内包されている。ただ、“それだけ”ではないのが、瀬名秀明の特徴……というか、魅力というか難解さというか……。瀬名秀明は、『ハル』や『デカルトの密室』から、ロボット(面倒なので、人工知能も含むものとしてこう書く)が登場する作品を書いているが、本作は「ロボットは“マジック”を理解できるか?」というテーマで、ロボットに人間らしい思考・感情を持たせられるかを考えるところから、逆に”人間らしさ”とは、想うこと・感じることとは何なのかを考えさせられるような話であった。 ついでに、もう一つ。『八月の博物館』に、藤子不二雄先生の言葉の引用で、「恐竜についての話を書きたかったら、まず恐竜博士になりなさい」みたいのがあって、要は扱うテーマに関して専門家並みの知識をもって書けということなのだろう。作者はまさにそれを実践しているようで、本作の重要な要素であるマジックやフランス料理に関して、相当な勉強をしてから書いたのであろうことは、巻末参考文献の多さからも想像に難くない。なんとなれば、マジックも幾つかマスターしてたりして……。

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    投稿日: 2025.01.27