
総合評価
(88件)| 44 | ||
| 30 | ||
| 9 | ||
| 1 | ||
| 0 |
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人はなんのために生まれるのか。そう考えざるを得ない時代に、子供がただただ笑顔で無邪気に生きられる世の中を目指した九兵衛。人生を賭けて教えてくれたのは、人間として、じんかんで生きる上で大切なこと。日夏…泣
0投稿日: 2026.10.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
不条理が罷り通る戦国時代にありながら、『弱者が虐げられず、誰もがその人らしく生きられる人間(じんかん)』を希求した、松永弾正少弼久秀を描く歴史フィクション。 フィクションとわかっていても、読み終わるまでに松永久秀のことが好きになってしまう。もっと多聞丸、三好元長、九兵衛の夢の続きを見たかった。 例えば『へうげもの』や、今の『豊臣兄弟』などの大河ドラマでも、おかしく爆死させてイロモノ扱いされていたり、三悪のイメージを強調して表現されていることが多い。たしかに私も、希代の梟雄ではあるけれど、あまり良い印象は持っていなかった。 しっかり裏切られます。 「世間の噂だけであの者は悪人だと決めつけていた。何も知らずに生きていた。」 今から500年近く前のことを描いているのに現代社会を揶揄されているようで、まったくその通りだな。と思う。 自分の目で見、音を聴き、手で触れ、心を通わせたものでなければ知ることは難しいことが殆どであるはずなのに、往々にして知ったかぶりをしてしまっているなぁ。 あれ?でも、これもフィクションか。 作り話を読んだだけで、松永久秀のことを好きになってしまっている… 作者にまんまと騙されているのに快い。
23投稿日: 2026.09.15
powered by ブクログ九兵衛(松永久秀)の物語。案内役が信長という設定もなんとも秀逸である。 少年時代の多聞丸、日夏との出会い。そんな少年の物語でもあるからこそ、久秀となってからも九兵衛という名が多く使われている。三好元長、義興との別れも心打たれるものがある。 人は飢え死のうとも、孤独には勝てない。動物としては異常としか思えないが、どうやら人間とはそのように出来ているらしい。 「信疑一如」疑っているから信じようとする。疑いが微塵もなければ信じることもない。 武士や足軽は自身では何も生み出さず、人から搾取するのみ。 甚助の「俺はもう自分の生まれた意味を知っている。英雄の兄を支え続けることさ」少年の心を感じる。 久秀が信長に送った書状「世に神はいない。当然、仏もいない。それらは人が己の弱さを隠すために生み出したまやかしである」信長は嬉しくて笑ってしまう。幼き信長と同じことを考えていた。 物語から悲しみの底に、光があることを、どこかで信じられる、小説は、そのためにあるのかもしれない。と解説で北方氏は締めくくる。
16投稿日: 2026.09.06
powered by ブクログ松永久秀って得体の知れない謀略家のイメージだったけど、この物語の松永久秀は凄く人間臭さがあって応援したくなる魅力があった。謎の多さを逆手にとって上手く肉付けされていました。 松永まわりの畿内の騒乱もあまり詳しくなかったからそこも面白く読みました。 隆盛を極める三好家の中で九兵衛が成り上がる過程も見たかったな。長くなりすぎるかな。
42投稿日: 2026.07.11
powered by ブクログじんかんを読み進める中で、まず強く感じたのは「歴史上の悪人」とされてきた人物像とのギャップだった。 松永久秀は、単なる陰謀家や裏切り者ではなく、むしろ非常に人間くさく、「なぜそれを守ろうとするのか」という動機が少しずつ見えてくる存在として描かれていた。 そこに触れるうちに、評価や史実というものは、結局“後世の視点”でしかなく、その時代を生きた本人の感情や事情までは完全にはわからないという実感が生まれていく。 物語の中で特に印象的だったのは、人とのつながりや出会いと別れだった。それこそが、このタイトルにもなっている「じんかん」なのだと感じた。幼少期の多聞丸との出会いと別れ、そしてそこから大人になっての人間関係へとつながっていく流れが、この物語の軸になっている。 三好元長との出会いは、松永久秀にとって自分の才能を認め、信じてくれる存在との出会いであり、自分がどう生きるのかを形づくる大きなきっかけになっていた。 また三好義興との関係は、単なる主従関係ではなく、「未来」や「希望」としてのつながりだったように感じた。その存在があったからこそ、この関係には確かな明るさと可能性があった。 しかし、出会いは永遠ではなく、死によってその未来は途切れてしまう。そこにあったのは単なる喪失ではなく、「続いていくはずだった時間が終わってしまう」という深い悲しみだった。 この作品を通して、人とのつながり、すなわち「じんかん」は、強さや役割だけで成り立つものではなく、出会いと別れの積み重ねの中でこそ人生を形づくっていくものなのだと感じた。そしてそれは、人と人とが関係を紡いでいくことで初めて成立するものでもあると感じた。 そしてこの作品を読みながら、自分の幼少期からの出会いと別れについても重ねて考え、別れは消えることではなく、自分の中に残り続けるものなのだと感じた。 最終的にこの作品から残ったのは、「善か悪か」という評価ではなく、「その人はどう生き、誰と生き、何を生の証とするのか」という問いだった。そして人は出会いと別れの中で、自分の生きた証を形にしていく存在なのだと感じた。
9投稿日: 2026.06.27
powered by ブクログ人は何のために生まれてくるのか? 本作の中で度々繰り返されるこの問いが、物語の根底にある最大のテーマだと感じた。 舞台は、理不尽な行いがまかり通る戦国の世。神仏の存在に疑問を抱きながらも、ただ民の安寧を夢見て、かけがえのない仲間たちと激動の時代を駆け抜けた梟雄・松永久秀。織田信長が小姓に語る彼の半生は、一般的に知られる「稀代の悪人」というイメージを180度覆すもので、悪名をも厭わず自らの使命に向かって突き進む姿に、思わず息を呑む。 久秀と仲間たちの絆には何度も心が揺さぶられた。利害を超え、互いを思いやり、生きた証を守るために身体をなげうって抗い続ける姿に目頭が熱くなる。 人は何のために生まれてくるのか…この生き様こそが、その答えだろか。 緻密な人間描写と痛快なストーリー展開で安定の面白さだった。著者の歴史小説は、やっぱり凄い。本作もすっかり圧倒された。
43投稿日: 2026.06.18
powered by ブクログ戦国時代の初め頃、「悪人」として忌み嫌われた松永久秀が主人公。織田信長に仕えながら二度も謀反を起こすが、なぜかその度に許されている。その信長が語る形式で話が進む。久秀の壮絶な生い立ち、人間や人生観、壮大な夢、人間の欲など、感情移入せずにはいられない。久秀の躍進や挫折のきっかけとなった出来事も現代に通じるものがあり、納得もするし、辟易とさせられる面も。歴史小説としても、ヒーローものとしても読める。何も三英傑だけでない、超有名なキャラクターではない人物の話は、意外と面白い。それにしても作者の力量に圧倒される。「イクサガミ」や「ぼろ鳶」にも圧倒的な主人公がいるが、そのどれにも似ていない。だからこそより楽しめる。
1投稿日: 2026.05.19
powered by ブクログ長いこと積読だったけど、大河ドラマでその時が来る前には読み終わりたい…と思っていたので、間に合ってよかった。 松永久秀については、その最期についてうっすらとしか知らなかったけど、この物語のなかの久秀はとても聡明で忠臣でなにより「人」を信じている、信じたい人なんだなと思った。タイトルも、ああ、そういうことか、と。 今村翔吾さんの物語の登場人物はみんないきいきしていて気持ちがいいなぁ。 星は3.5くらいの気持ち。
2投稿日: 2026.05.10
powered by ブクログ松永久秀の生涯を描いた歴史小説。大河ドラマ「豊臣兄弟!」で不気味な存在感を放っていて、どんな人物なのか気になりました。将軍暗殺、東大寺大仏殿の焼き討ち、二度の謀反など、悪名高き武将となった経緯を知ることがてきました。 「イクサガミ」と同じく一気に読ませる筆力で、戦国時代の物語が好きな方にお勧めです。
17投稿日: 2026.05.06
powered by ブクログ大切なものを奪われそうになったときに人は刃を取るのだと感じた(°▽°) 守る覚悟は戦う覚悟だ(°▽°)
162投稿日: 2026.05.02
powered by ブクログ塞王の盾→幸村を討て→童の神からの「じんかん」。東京出張で神保町ほんまるへ立ち寄った際に記念に買った一冊 戦国時代に3つの悪(主殺し、将軍殺し、東大寺を焼いた)を働いたとされる松永久秀の一生は読み応えあり、男が惚れるTHE漢前だったが、なぜだかどうも読みづらくなかなかページが進まなかった。とはいえ、織田信長との親交は興味深かったし、人のためと思って働いているうちに人の妬みや恨みによって足を引っ張られる感じは今の世にも通じるものがあるかもしれない
1投稿日: 2026.04.26
powered by ブクログ弾正と信長をいい奴にするための最高のかたち。フィクションとしてこれだけ面白くできるのは素晴らしい。文章も読みやすく、テンポ感もよい。 元長との出会いの場面と、又九郎と弾正との出会いがリフレインになってるの熱い。
2投稿日: 2026.04.23
powered by ブクログなるほどー…人間と書いて「じんかん」ねー…ふむふむ。 「にんげん」と読めば一個の人を指す、「じんかん」は、人と人が織りなす間、つまりはこの世を指す。 「じんかん」の何たるかをこの目で確かめたい、、か、なるほどねー 昔の人の方が現代人より、物事を深く考えていて、未知の世界に踏み出す勇気があったんだろうなーと思ってしまいました。 そして、まあ、形は異なるけれど、人の噂を信じる信じないとか、裏切り、騙し、今も昔も変わらないんだねー そして、ラスト30ページ(541ページ)で、え!と声が出てしまった(°_°) 今村翔吾さん、やっぱり好き(^^)
17投稿日: 2026.04.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
久しぶりに挫折しちまったよ 最初面白かっのにね。 人ができないような悪事を3つ犯した松永だが それを仕方ないじゃん、みたいな書き方はいただけない 市民がわがままなのが一番悪いのもいただけない。 これは現代批判がしたいのだろうか 本来トリックスターになれる素材を 中途半端な英雄にしかしてない 作者は本をあまり読んでないとのことだが だから内容が浅いんじゃないのって思ってしまう。 以下引っかかった1文↓ 生き抜く、ささやかにも思えるがこれが存外難しい 足利亀王丸が12代将軍に就任 その背後で操っているのは管領の細川高国である、一度細川澄元との抗争に敗れて近江に逃げたところ、近隣の諸勢力の力を得て京都へ。義晴を担ぎ出したことから澄元と再燃。戦があると素性の知れぬ足軽が集まる。 飢えれば人は生だけを考える。そこから救われれば、新たな欲をもち、気にもしていなかったことを不満に思う。 人とはなんだ、人の世とはなんだ 武士が奪うものはコメをはじめとする物資だけでなく、誰もが持って生まれる人の優しさではないか 己を証明するためには、自らの外にある人やものを頼らざるを得ない、人とはそのような不確かな生き物であるらしい 茶の湯 あくまで客がいかに心地よい時を過ごせるか、それを考える まず教えを守る、己の考えを混ぜるのはその先や 誰しもの人には忘れてない瞬間がある。 茶の湯はそれを人の手で演出する 救われたい、富を得たいと願うくせに 自らが責をおうことをきらう、そのような者が世の大半を占める 欲に忠実な者が武士で、こころに押し秘めているのが民といった程度のものである
0投稿日: 2026.04.06
powered by ブクログ途中まではかなり小説的。フィクションみを強く感じるというか。や、フィクションなんだろうけども。 大名になってからは、キャラクターの脚色はあっても結構史実なんだろうか?幸村を討て、ほどの熱さは感じなかったけれど、松永久秀には断然興味を持った。こうあってほしいよね。ところどころ、麒麟が行くの吉田鋼太郎で脳内補正されちゃう。大河の方はもっとオモシロだったような気がするけど。
1投稿日: 2026.03.31
powered by ブクログ高校の日本史では一瞬で通り過ぎてしまう、松永久秀という人物。彼の壮絶な生い立ちと、逃れられぬ「人間の業」を深く抉り出した物語だった。 主家への反逆、将軍暗殺、そして東大寺大仏殿の焼失。字面だけを追えばまごうことなき「大悪党」だけど、その行動の背景が丁寧に描かれていて、こちらが真実ではないかと思わされるほどの説得力がある。 視点をずらせば、見える物語一変する。歴史の醍醐味と面白さを、改めて感じた。
7投稿日: 2026.03.14
powered by ブクログ信長や主君を裏切ったとされる松永久秀の行動にこれまで理由が理解できませんでしたが、今村翔吾さんの今作では、人間味をもって描かれており、こういうことであれば、理解できるな。また自分も同じ道を歩んだかもと、感じました。静かな寂しさを感じた、良い作品だと思います。
0投稿日: 2026.03.08
powered by ブクログ浅い知識で「平蜘蛛と共に爆死した」としか知らなかったし、どこまでが史実に基づいているかがわからないけれど、人の一生を見させていただいたようで大満足です。
0投稿日: 2026.03.02
powered by ブクログ「イクサガミ」シリーズに次いで今村将吾2作品目。YouTubeを見た時、氏は自分の作品は2種類あると言っていた。イクサガミのようなフィクション寄りの話、そして歴史寄りの話である。本書は後者である。けれども共通点はある、と思った。 主人公はの戦国の梟雄(きょうゆう)松永弾正久秀。「人がなせぬ大悪を一生のうちに3つもやってのけた」と評された男であるが、本書はそれを見事なまでに「誠実で優しく賢い」大名としてイメージを覆してみせる。かつて山本周五郎が「樅ノ木は残った」で原田甲斐を反転せしめたのと、それ以上の反転を成し遂げた。エンタメ手法だ。 それだけでない。構成もあまり読んだことない。ほぼ9割を、信長の夜を徹しての小姓に向けてのひとり語りとして描いた。 或いはもう一つ、冒頭の視点は孤児の犬若、それを助けた少年追い剥ぎの多聞丸。普通はどちらかが主人公で、彼らが生き残り成長し、松永久秀になると思えるだろう。もう一人はそれを助ける側近。実際に50p時点で多聞丸は松永と名乗り出した。⸺⸺イクサガミ方式だった。読者の共感が頂点に達した頃に、この登場人物二人とも殺すのである。 ただ「面白い趣向」はそこ迄。バトルに次ぐバトルで、読者を引っ張るのではなく、「歴史的事実をこんな風にも読めるのか!」という「知的興味」で読者を引っ張ってゆく。のと、同時に孤児出身の主人公は「武士のいない世の中=戦争のない世の中」を夢見る。民が政治を決めてゆき武士を金で雇う世の中を作れば実現するのではないか? そういう夢を抱いた三好元長とそれに仕えた松永久秀の「夢を追い求める物語」で読者を引っ張るのである。実際は、戦国時代にそんなこと実現不可能かと言えば、まるきりそうではなかったかもしれない。堺の町は、確かに一時的にそれが実現していたのだから。 夢を描いて、それが潰えてゆく物語は、「カムイ伝」「水滸伝」からこの方、私の好物。 まぁ、しかし、今村将吾の作品はあまりにも多くて、私は今の所追ってゆく気持ちはない。本書は面白かった。
137投稿日: 2026.03.01
powered by ブクログ大河ドラマ化。 読みながら、何度も思った。そして、自分の頭の中で勝手に再来年あたり放映ってことで決定した。 しかし残念ながら、大河ドラマは歴史の史実しか扱わないと思われる。この「じんかん」は一応フィクションであるため現実的には難しいだろう。 この物語は、人物にせよ出来事にせよ、史実とフィクションが絶妙に織り交ぜて構成されており、その緻密で、息づかいまで聞こえてきそうな人物描写も相まって、全て事実なのでは?と思ってしまう。 それくらいにのめり込んでしまった。 主人公は戦国を代表する悪名高き武将、"松永秀久"。 将軍殺し、東大寺大仏殿焼き討ち、主家殺しの当時の武士たちからみれば三大悪をやってのけた悪党だ。 そんな悪党と言われた男の、幼少期から数多の出会いと別れ、そして夢を追う壮絶で重厚な一生を描いている。 ちなみに、調べてみたところ三大悪については、近年の研究でどれも首謀者というわけではないのでは?と見直す動きがあるとか。 大河ドラマでも度々登場する人物ではあるが、大体はあまり良い人ではなさそうに描かれる松永秀久。 果たして、本当はどうだったのか。 500年前のこと、完全には解らないが、じんかんを読んだら最後、想像が止められない。口を開けば「あゝ歴史ロマン」としか言葉が出ない。 これだから、歴史モノはやめられない。
2投稿日: 2026.02.26
powered by ブクログ悪人か。英雄か。 間違いなく英雄ですよ! 人として生きた証を残せるか 夢を追い続けられるか 心に残る一冊でした
22投稿日: 2026.02.16
powered by ブクログ松永久秀のことを初めて知った。日本史上最悪の男という存在も知らなかった。私は先入観なく、知識ゼロの状態で本書を読んだ。 本書の松永久秀は町民のことを思い、三好家のことを思い、家臣や弟のことを思う史上最高の男だったように私は思う。 悪人と英雄は紙一重なのかもしれない。 私の周りのあの人も、本当は英雄なのかもしれない。
2投稿日: 2026.02.06
powered by ブクログイクサガミを読んだあとに、この本を読んだ。 久秀という人物に興味が湧いた。 戦国時代にこんな先進的な考え方をする人がいたのかと驚いた。
2投稿日: 2026.01.19
powered by ブクログ人が人であるということは、人であろうとするとは、どういうことなのか。 戦国の梟雄とされる松永久秀の、新たな一面を描いた物語。 ただ、文庫本独自の素晴らしさとして解説を執筆した北方謙三の文章が全てをさらっていく。 小説の存在意義。 これは本当にすごい。 解説だけでも、文庫を購入して読む価値がある。 【以下引用】 北方謙三による解説の一部。 小説を読む喜びは、悲しさとむなしさが伴っていることも、少なくない。人が生きていれば、悲しくむなしい、と言ってしまうことはできる。しかしその後に、自らの実人生に思わず眼を向けてしまう。悲しみもむなしさも、生きることの本質かもしれない。しかし、束の間、そこから眼をそらし、物語の中の悲しみを見つめる。悲しみの底に光があることを、どこかで信じられる。 小説はそのためにあるのかもしれない。
3投稿日: 2026.01.06
powered by ブクログ塞王の盾は断念しましたが、これはサクッと読めました。 ただ、個人的には面白かったのは前半で、後半は少しだれましたかね。 少年少女の冒険活劇が、私は好みなようです。
1投稿日: 2025.12.29
powered by ブクログ「大悪を三つもやってのけた」と言われる悪名高き武将、松永久秀の生涯を、織田信長が小姓に語るスタイルで描く歴史小説。 何気なくaudibleで聴き始めたらめちゃくちゃ面白くて、神本にチェンジして一気読み。現時点の私的今村翔吾氏の最高傑作!→ 神本→紙本の間違いデス。 九兵衛と多聞丸との関係、甚助、日夏……前半の子供時代が後半大人になってからめちゃくちゃ効いてくるこの構成力……たまらん!!こういう大河小説は大好物デス!! イケオジになってからの九兵衛がまた良き……筆マメで茶道を愛するとか良すぎるだろォォォ!! ラストのシーンもな!!一人また一人と散るところがカッコ良すぎて、これぞ時代歴史小説!!って感じが好きすぎる。 信長もいい味出てるし「で、あるか」にニヤニヤしちゃう。 そして又九郎!!キャラ造形がたまらーん!!
3投稿日: 2025.12.28
powered by ブクログ時代物が読みたくなったら、今村さん! と言うことで、今村省吾氏の「じんかん」です。 松永久秀の半生が綴られています。 生きた時代が、織田信長の父か祖父でも良いくらい。なんと豪華なことに、一世代くらい下になる織田信長が、松永久秀の物語を語ります。 生涯、少年の心を持ちながら国を憂いた松永久秀と、織田信長は気持ちで通じるところがあったらしい。 この当りの設定の巧さも、今村さんらしい感じ。あとがきで、北方謙三氏が今村さんの情景描写について、「どうも生まれながらに持ち合わせていた資質と見えた。」と言っておられますが、本当に上手です。 詳しくは書きませんが、これで大河ドラマ出来るのでは?と思わせる面白さです。 この「じんかん」を読んで、久秀の一世代上に当たる「三好元長」についても、興味が出ました。ちょっと調べてみます。
1投稿日: 2025.12.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
三悪を犯し、戦国時代の悪人と呼ばれた「松永久秀(九兵衛)」を描いた作品。物語は、久秀が織田信長に二度目の謀叛を起こした場面から始まる。 謀叛の報せを伝えるため、信長の居る天守閣へ向かった又九郎は、戦々恐々としながら事の次第を告げる。だが信長は「降伏すれば赦す」と言う。それはなぜか――信長が語る久秀の物語が、静かに幕を開ける。 私は「松永久秀」という歴史上の人物を知らなかった。それでも今は、久秀について誰かと語りたくて仕方がない。史実には事欠かない人物であったようだが、幼少期の記録はほとんど残っていないらしい。この『じんかん』では、そんな久秀の生い立ちから描かれている。 物語の序盤、多聞丸やその仲間たちとの出逢い、本山寺で過ごした日々は、九兵衛という人物を理解するうえで十分な厚みを持っている。後に「悪人」と呼ばれるとは到底思えないほど、彼は聡明で、思いやりに満ちている。 登場人物たちが形づくられていく過程も、物語として純粋に面白く、気づけば深く惹き込まれていた。だからこそ、日向との関係性には胸が締めつけられる。 九兵衛には「もう少し自分に素直になってほしい」と言いたくなるほど、彼はクールだ。物語の後半、堺の民として登場する場面では、私たちも九兵衛と同じくらい、やるせなさを感じずにはいられなかった。 物語にはたびたび「神仏などいない」という久秀の思想が現れる。「もし神仏がいるのなら、なぜ善良な民が虐げられるのか。では、人は何を頼り、何を信じればよいのか」――彼は問い続ける。 死の間際、久秀の脳裏をよぎったように、一生の中で繰り返される出逢いと別れのなかに、信じてきた人々の顔が浮かんでいたのではないだろうか。 人間とは、人間自身が切り拓いていくもの。 人生とは何か――本作を通して、それは「問い続けること」なのではないかと感じた。その問いの中で、一生のうちに一つでも納得できることがあれば、この世を生きた意味があるのかもしれない。 自問自答もあるが、その多くは他者との関わりの中で育まれていくものだろう。 善悪や真偽の判断は、いつの時代も難しい。 ただ、事実はさておき、その過程には幾重もの想いが重なっている。あの時代を駆け抜けた人々の想いは、私たちに受け継がれ、その一生をこうして物語として受け取ることで、明日の希望へと繋がっていくのだと思う。 すごい作品を読んだなという気持ちでいっぱいだ。 この小説に出会えたこと、その中で久秀たちと出会えたことが誇らしい。
2投稿日: 2025.11.15
powered by ブクログ松永久秀一代記。アニメっぽい表紙イラストのせいであまり期待していなかったが、重厚で読み応えのある時代小説。 松永久秀の生まれなどははっきりしていないが、この本では商家の生まれとしている。父が物取りの足軽に殺され、母は餓死寸前で縊死。遺された兄弟は寺で世話してもらいながら、住職の死亡により、追剝少年集団に混じり生きながらえる。そのうちまた寺で庇護され、文字や知識を蓄えながら、この時期に武野紹鴎の手解きにより茶の道を納め、名物を手に入れ、次第に堺の自衛集団のお頭となり、見知った三好元長の祐筆として召し抱えられ、三好家重臣となっていく。 三好家の主殺しはやっていない。足利義輝暗殺にも関与していないが、東大寺は焼いた。ちなみに本書では爆死している模様。史実では天守を焼いたのみで爆発はしていない。
5投稿日: 2025.11.09
powered by ブクログ松永久秀の一代記。戦国時代の人物ではかなり気になる存在なので読んでみた。 予備知識が少ないのでどこまでが史実でどこからがフィクションかはわからず。同じく神仏を信じぬものとして胸の熱くなるところもあったが娯楽小説の域を出ず。もう少し深いところまで届いて欲しかった。
3投稿日: 2025.10.19
powered by ブクログ人は何のために生まれて何をして自分を示す事ができるのか。松永久秀の半生を通じて、出会いと別れに心を揺さぶられる。登場人物の大切にしているもの、心の動きを描くことで物語が紡がれていく。舞台は現代ではないけれど現代に通じることがたくさんあった。読み終えて序章を読みなおすとグッとくるものがある。読んでよかったと思う。
4投稿日: 2025.08.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「人は何故生まれ、何故死ぬのか」 人間(じんかん)のなんたるかを知るために闘った久秀。戦国の世の話なのに現代に通ずる物があり、じっくり向き合いたいの物語。
1投稿日: 2025.08.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
東大寺大仏殿にいる敵陣へ向かう際に自軍に向けて話した松永久秀の一言。 「あの日のことを恩に思う心優しい者が...何故死なねばならぬのだ。俺にはどうしても解らぬ。誰か解る者がいれば教えてくれ!誰かが高笑いしているこの世の片隅で、今日も誰かが泣いている。お主たちも大切な者を、何の罪もない者を不条理に失ったことがあろう。神や仏がいるならば何をしているのだ... 戦いたくない者は去っても良い。だが、もし付いて来てくれるというなら、、、神仏に人の美しさを、人の強さを見せてやろう。」 久秀の強さが腑に落ちた。
2投稿日: 2025.07.31
powered by ブクログ松永久秀は自分にとって『無名』にしかすぎない人物でした。 久秀が思う「人は何故生まれ、何故死んでいくのか」。 久秀だけじゃなく誰もが思うことをこの物語の展開で答えを導いていってくれているのかもしれないと思い読み進めていきました。 両親がなくなった彼の幼少期(九兵衛)は凄惨だった…と思う。 だけど多聞丸や日夏たちと出会い彼の人生が変わり始め、当時の日本(戦国時代〜安土桃山時代?)を俯瞰して世の中を変えていかなければならないと思うようになった、その思い。三好元長との出会いがそうさせたのかな。夢をかなおうと貫く意思の強さを感じる。 「本当のところ、理想を追い求めようとするものなど、この人間(じんかん)には一厘しかおらぬ」 この言葉には日本各地に夢を本気で叶えようとする人は、ごくわずかかもしれない。それでもハングリー精神を捨てない強い心を持てと私たちに伝えたいのかなと安直にも思ってしまった。人は難しいことに遭遇すると「無理無駄」と思ってしまうし。 小説とはいえ、壮大かつ混沌とした時代に生き抜き人を成長させ「日本を変えたい!」強き思いを持つ人物・久秀の生き様を始めて知り、自分自身を奮い立たせた…そんな熱いドラマを見ているかのようでした。
18投稿日: 2025.07.11
powered by ブクログ松永久秀を主人公にするのは目新しいが、久秀がただの良い人扱いで凄みを感じなかったのが残念。それなりに面白かったが、読んで新しい知識が増えるような作風ではないので、中毒性は低い。
0投稿日: 2025.07.10
powered by ブクログ久しぶりに読んだ歴史小説がこのじんかんで良かったとつくづく思った。 今村さんの作品は初めてだったが、私にとっては貴重な読書体験になった。 人間の愚かさ、醜さ、弱さを痛感する。 時代が違えど、人の業の深さは計りしれず、立場や環境が変わった途端剥き出しになる。 九兵衛は死にゆく人々の想いを一人で受け、人の心の弱さに抗い人生を全うする。最期の時ですら心に想う大切な人に馳せていく姿は見事だった。 世の噂や思い込みで悪人になり得るのは今の時代に通ずる深さがあって、それに流されず、分かる人に分かれば良いと信念を持つ心は見習いたいと心うたれた。
1投稿日: 2025.06.19
powered by ブクログ北方謙三の解説(あとがき)が、この作品をさらに魅力的にしてくれる。良かった。史実から当然に展開はわかっているんだけど、そんなの関係ない。物語ってすごいな、と思う。それを作る人も、解説する人も、すごいな、と思える作品でした。
0投稿日: 2025.05.29
powered by ブクログ2025.5.21 17 松永久秀のこと知らなかった。 北方謙三の解説も良かった。 今村翔吾すごい。
0投稿日: 2025.05.22
powered by ブクログ幼少期、この少年たちの中で誰が松永久秀になるのか、わかりませんでした。信長も一目を置く松永久秀の一生涯の物語ですが、各章の頭に信長が久秀のことを回想するシーンがあり、この各章の頭の信長の部分がなかなか良かったです。久秀は、主家乗っ取り、将軍殺し、東大寺焼き討ちという3悪を行ったとされる人物ですが、宗慶との最後の別れの場面での久秀の言葉に、久秀の人柄が現れていてすごく良かったです。また人間らしい優しさを持ち、配下の武将にも慕われていて、すごく好きな武将になりました。
1投稿日: 2025.05.17
powered by ブクログ松永久秀に関しての新解釈、というか成したことがあまりにも、なので悪人とされてきた人物の余白部分に人情味を足してこんな人だったかもよ?と提案する意欲作。戦国時代小説の旗手たり得る今村作品として、広い視野を共有する良い提案。定説を不憫に思うところも、人の気持ちに寄り添うのが上手い作者らしい文章だった。
4投稿日: 2025.04.18
powered by ブクログ戦国武将・松永久秀の一生を綴った時代小説。どの程度史実に則っているのかはわからないが、情に厚い人物像が涙を誘った。分厚いページ数だけじゃない、とてつもない大作。と言いつつ正直、ゲームの「戦国無双」で初めて知った名前でイメージもそっちに引っ張られた状態で読んだので「えっ、こんな感じの人だったの?」って感じに戸惑った。この辺は作者の解釈次第だろうけど。
0投稿日: 2025.04.02
powered by ブクログ塞王の盾に続き2作目の今村翔吾作品。松永弾正久秀、名前を聞いたことある程度だったけど(高校世界史履修)、ひたすら面白かった。 様々な出会いを経て立身出世していく様は爽快。妬まれることもあるけど、壮大な夢に向かって邁進する姿にエールを送りながら読んだ。 次読む今村作品は何にしようかワクワクしている。
10投稿日: 2025.03.28
powered by ブクログ松永久秀の悪人のイメージが変わる内容になっています。また、戦国の世の中がリアルに再現されており、今の時代で良かったと結構思わされました。色んな事が伝わってくる良い内容でした。
1投稿日: 2025.03.21
powered by ブクログさすが今村さん、凄い面白かった。 580ページに及ぶ長編も難なく読み進められ楽しめた。 時は室町~安土桃山時代、孤児だった松永久秀の凄絶な半生が信長の回想で語れていく。 松永久秀?あまり耳にしない武将だ。(自分が無知なだけかも)信長いわく「人の成せぬ大悪を一生のうちに三つもやってのけた」と家康に説明している。しかも二度も謀反をおこしている。この時点で久秀のイメージは悪かったのだが、話が進むにつれ真相は全然違う。松永久秀の言動や人格に心が掴まれていく。 たくさんの見どころあるが中でも7章の「人間へ告ぐ」で1万の敵の軍勢が迂回して信貴山城を狙っているという情報を奈良の民が自分の命をかえりみず報せてくれた場面でその町民は身体に何本もの矢を射られており、そのうちの1本は右胸を貫いていたというから驚ききである。民を大切にしていた松永の人格が伺えるのとその町人が実は、あの…であるのを知った時、胸が張り裂けそうになり感涙。 あと2度目の謀反の理由も泣かされる。最後まで家臣や家族、民、友を思いとても素晴らしい武将だ!松永久秀が夢を成し遂げていたらどんな世の中になっていただろう?きっと子供達が笑顔で居られる世の中かな。 余談ですが、久秀の孫2人は織田家に人質として預けられていて、信貴山城の時に処刑され、久通も自害してしまったらしい。信長さんもう少し寛大な処置できなかったの?
15投稿日: 2025.03.20
powered by ブクログ戦国時代最も悪名高い武将の一生を綴る物語。 信長が九兵衛の半生を語り、彼の生い立ちから悪行の真実が明らかとなっていく中で、彼の夢や想い、そしてかけがえのない人間達との出逢いを知ることで、本当の松永久秀という武将を本当の意味で理解できた。 どこまでが真実でフィクションなのかわからないが、 ただ1つ言えることは松永久秀の大ファンになった。 過去1で好きな歴史小説。
3投稿日: 2025.03.18
powered by ブクログ途中で中弛みするかなと思ったんだけど、ぐいぐいと松永久秀の魅了を描ききる物語展開が素晴らしく、後半はのめり込むように読んでいました。松永久秀に対する印象が180度変わった著作でした。物語として面白かったです。
1投稿日: 2025.02.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
これまで持っていた「松永久秀」の人物像とは全く違う切り口で描かれており、このような捉え方もありうるのかもしれないなと思いながら読んでいた。 そして、又九郎同様、自分も松永久秀の生涯に引き込まれていっていた。
0投稿日: 2025.01.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
一年の終わりに人間を深く考えさせられる作品に 出会えて満足である、語り部が信長という無駄に 豪華な状況は奇をてらったものではなく、松永久 秀と信長の共通する「人間が意に沿わぬ運命に流 される事に抗う(特に神仏が仮想敵)」魂の形 寺社など人に善悪を吹き込む最たるもの(作中) 自分を善と思えば容赦なく悪を叩く、現在のSNS に繋がる気持ちで読んでいた
0投稿日: 2024.12.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
めちゃくちゃ良かった…!!!最初は分厚いな〜と思ってたけど、読み出したら手が止まらなくなってすぐ読み終わってしまった。松永久秀については、確かに悪人という面が有名だし、そういうふうに描かれるところが多いと思うけど、こうして見るとひとつの意思を貫き通そうとしたんだな。 歴史をなぞっていくと、確かに何かの意思で足を引っ張られるような、という分岐点が必ずあって、後世の現代から見るとそこが歴史の面白いところではあるのだけど、当時何かを成し遂げようとしていた側からすればたまらないよな。 織田信長の語りという面も良かった。こういう歴史小説はもっと読んでみたい。
1投稿日: 2024.12.03
powered by ブクログ戦国時代、悪名高き武将松永久秀。信長が語るその生き様。 人間は平和な暮らしを望みながら、なぜ変化に怯え、争いが絶えないのか? 新たな視点で描かれる松村久秀はとても人間臭く、魅力的。今村作品はいつもミステリ要素も多く、堪能しました。 今は、「イクサガミ 人」「五葉のまつり」「幸村を討て!」が話題の今村翔吾先生ですが、こちらを読んでました。 北方謙三先生の解説も、勢いある「熱さ」が伝わってきていいですね(北方作品は残念ながら未読)。
5投稿日: 2024.11.28
powered by ブクログアツさ迸る傑作!!! 悪人のイメージが強い松永久秀を斬新な視点で描いている。彼が目指した国の形は現代へと繋がっているなと感じた。しかしながら今の日本を見たら久秀はどう思うだろう。 人間をじんかんと読むと意味が変わると云うことを初めて知った。我が地元・尼崎が登場するのもなんだか嬉しいポイントだ。
3投稿日: 2024.11.18
powered by ブクログ20241108読了 梟雄と名高い松永久秀を描いた作品。 織田信長が小姓に語る松永久秀評という形式が面白かったです。
1投稿日: 2024.11.08
powered by ブクログ日本史上の三悪人とも称される松永久秀。そんなイメージを一新させる歴史小説。 織田信長が小姓の狩野又九郎に語り聞かせる形式をとることで、久秀の生涯を立体的に浮かび上がらせる。 民を武士から解放し、民の自治を確立し、武士という存在をなくそうとまで考える久秀。。 なんと先進的なことか。 九兵衛と称する子供時代から信長に再三謀反を企てるまでの、彼の波瀾万丈な一生が、著者の手で鮮やかに魅力たっぷりに描き出される。
13投稿日: 2024.11.07
powered by ブクログ本書を読む前までは名前と数々のぶっ飛んだ行い、そしてギリワンという異名?を知っており、読み進めるにつれて今読んでいる内容が史実であってほしいと思うようになりました。 文庫本では600ページに迫る文量、かつ個人的に馴染みのない単語たちが出てきて久々に意味を調べつつ読みましたが、あっという間でした。
1投稿日: 2024.11.02
powered by ブクログ主家を乗っ取り、将軍を暗殺し、東大寺大仏殿を焼き払う。 悪名高き武将・松永久秀は、織田信長に二度目の謀叛を起こしていた。 だが信長は、「降伏すれば赦す」と言う。 驚愕する小姓・狩野又九郎を相手に信長は、 世人は知らぬ久秀の壮絶な半生を語り始める――。 魂を震わす歴史巨編! 〈第11回山田風太郎受賞作〉
0投稿日: 2024.10.26
powered by ブクログ松永久秀の一生の物語。子供の頃から、つらい体験を乗り越えて、大名になったが、あまりにも周りの状況がきびしく、夢はかなえられなかった。その中でも、人として生きていった久秀。自分はこんな生き方はできないが、お世話になった人には礼を尽くして、生きて行こう。
0投稿日: 2024.10.25
powered by ブクログ恥ずかしながら歴史に浅く松永久秀の事を良き知りませんでした。著者は『童の神』『幸村を討て』等の歴史の一説を描く事が多いですが、この作品も同様です。それがまた面白い。この本の内容が正しいのではと思ってしまいます。 信長に届けられた弾正の手紙をきっかけに、信長が小姓(又九郎)に弾正の生立ちから語り出します。信長が認めた男のストーリー聞いて圧倒される又九郎。この又九郎は、よくいる安定と安寧を望む普通の男です。しかし、彼が物語終盤に信長と弾正と絡み始め一気に加速していきます。信長と弾正という本物の男達の熱と覚悟に当てられ「一度でいい、男と認められたい」と事態の打開を図るべく奔走する又九郎。この気持ちはよくわかる。 清廉潔白過ぎるきらいもありますが、もう少し物語に浸っていたかったな、と思える小説でした。
1投稿日: 2024.10.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
職場のパイセンより。戦国武将松永久秀の物語。語り部は織田信長。主家乗っ取り、将軍暗殺、東大寺焼打など、信長をして「この男、人がなせぬ大悪を一生のうちに三つもやってのけた」と言わしめる有名人ではあるけど、詳しい事はあまり知らなかったので大変勉強になった。人との出会いと別れを繰り返し、想いを受け継いでいく。信長の最期で有名な「人間五十年…」は「じんかん」とも読むらしい。これを読むまで松永久秀は信用できない悪人程度としか思ってなかったけど、180度見かたが変わった。三好義興との別れはかなり鼻がツーンってなった。
0投稿日: 2024.09.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
登場人物が魅力的で、劇画を観ているように引き込まれて読み進みました。 最後の七章が、私の読力には盛りだくさん過ぎた感、、、 星5つにして、「次の歴史ドラマに〜」と書きたかったので残念 、、、いや、今でも是非、「ひかる君」の次に!と思ってます。最後の章だけ、もう少し分かりやすく直して欲しい、凄く悔しい気分です。
1投稿日: 2024.09.13
powered by ブクログ松永久秀の一般的なイメージを覆して面白い。メジャーな出来事が出てくるので、飽きずに一気読み。 大河ドラマにしたら面白そう。
0投稿日: 2024.09.09
powered by ブクログ戦国武将の松永弾正こと久秀のお話。 歴史の教科書ではほんの数行で語られる人物。三英傑を中心とした歴史物の中でも大抵出てくるが、あんまり印象に残らない人物を、よくぞここまで描いてくれた。 本当はどうだったんだろ?をネットで検索しても、よくわからない人物像であったが故に、尚更の感があった。
1投稿日: 2024.09.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「塞王の楯」がおもしろかったので手に取りました。 歴史の事は詳しくありませんが、歴史小説が今自分の中で熱を持っています。 悪名高き武将・松永久秀が織田信長に対して謀反を起こす。そして、謀反が初めてではない。さらに「降伏するなら赦す」といい、信長が久秀の生涯を語りだした。 信長が語り部というのはおもしろいと思いました。 -人は何のために生まれてくるのか。 -「俺たちはなんで生まれてきたのだろう。」 作中常にこの疑問が投げかけられている。 「自分」という存在を証明してくれるものは一体何なのか?
3投稿日: 2024.08.30
powered by ブクログ長い時代小説で内容も重い。それに私は戦国史に詳しくない。それなのに読みやすい文で、ぐいぐいと引っ張られるように読んでいった。とにかく人の生き様が凄まじくパワーがある。 作者の他作品を読んでみたい。
1投稿日: 2024.08.23
powered by ブクログ「荒廃は風景を薄茶色に染めていた。」 このワンセンテンスで乱世に身を置かれたような気持ちになります。悪人と呼ばれた戦国武将の生涯を時の人に語らせる構成、万人が持つ悪人のイメージを違和感なく180度転換させてしまう発想が面白い。そして何より"人はなぜ生まれてくるのか"と問い続ける主人公の生き様が感動的でグッときます。 人の多くは変化を望まず現状維持のために行動し、自らの存在は他人の想いの深さによって認知され、人格としての善悪は他人の都合で作られる。正に「じんかん」。ついあれこれと考えてしまう、あと引く作品です。
3投稿日: 2024.08.08
powered by ブクログエンタメ性抜群の歴史小説、面白かった。大胆な解釈で「謀叛人」「極悪人」「下剋上」の代名詞のような松永久秀のイメージを覆す〝噂の真相〟的物語。打算でも単なる忠誠心でもない、ただただ亡き主君や仲間の思いを継ぎ、後世に託すためだけに信念を貫いた男の生き様に胸が熱くなった。信長の回顧、というかたちをとる趣向もよかった。
11投稿日: 2024.08.06
powered by ブクログ松籟の孤児/交錯する町/流浪の聲/修羅の城塞/ 夢追い人/血の碑/人間へ告ぐ 「信長のシェフ」で知った松永久秀。その時抱いたイメージと通じるところもあるけれど、新しいイメージもあって、楽しかった。 あの時代のあの時の一人の男の生き方だったのだなぁ
3投稿日: 2024.07.30
powered by ブクログ歴史の余白をどう使うか、どう解釈するか作者の創作力には脱帽するしかない。 素晴らしい作品だったと思う。 あの悪名高い武将がこうなるかぁという感じ。 不自然じゃないのが凄い。
6投稿日: 2024.07.20
powered by ブクログ感動した。手放しでこの本が好きだと言える。 「神仏はいない」「ひとが自ら切り拓く」どこかで聞いたような文言だけど、この物語の中で、あの場面で聞くと、心に刺さりまくった。 護り助けられるべき者が踏み躙られる状態に、素直に疑問を呈し続け、権力者に留まらず、神仏にさえも抗う生き様が、まあササルササル。 昔、「信長の野望」をするとき、必ず松永禅定や荒木摂州、明智惟任を(強いし、なんか知らんがいつも仲間になって忠誠を誓ってくれるのでw)好んで味方にしていたけど、この小説はそんな自分を見事に満足させてくれました。 裏切る者のもつことわり、裏切りを受け止める者のもつ理解、なんて綺麗なのでしょう。 今村翔吾先生、本当にありがとうございます!
1投稿日: 2024.07.17
powered by ブクログ世の中を変えるべく自ら汚名を着ながらも夢に向かった男の物語。 最後は夢儚く華やかに散って。 奇しくも読了日は都知事選の結果発表日。 いつの時代も変わらない人間の業に思いを馳せる。
11投稿日: 2024.07.08
powered by ブクログ生と死を、その意味を作中ずっと問われる本作。 誰の為に、何の為に… 今村さんの綴る登場人物たちの繊細な描写は大河ドラマを見ているかのように鮮明に頭の中で映像化される。 戦いは何を生むのだろう、何を変えるのだろう。 今、世界のどこかで起こっている戦争の真理もこの作品の中で語られる真理と同じなのだろう。 誰が正義で誰が悪なのか。 神も仏もいないと言えるのは絶望から生みでた儚い強さなのではないか。
1投稿日: 2024.06.30
powered by ブクログ「松永久秀」という、自分にとっては知らない武将のこと。 どこまでが創作かは分からない。 ドロ臭い感じの幼少期は面白く読むことができた。 後半は、とても時間がかかった。
1投稿日: 2024.06.22
powered by ブクログ時代小説なのに現代的な人物描写が際立っている。古の歴史的人物が、今目の前で生きている人のように描かれて肌身で感じる事ができる。まさしく今村翔吾さんの世界でした。 歴史の世界では最も小説や時代劇になりやすい戦国時代は、既に多くの方々により様々なストーリーが創作され、また、時代の検証も行われています。まさしく時代小説の王道と言ってもいい時代でしょう。この時代といえば、もう人それぞれの信長像や秀吉像、そして家康像が胸に刻まれている事でしょう。また、この三人の前後の時代、あるいはその周りの人々に焦点が当たることも多くなってきました。ただ、松永久秀は(あくまでも私にとって)馴染みのある人物ではなかった。 時代背景と登場してくる人物はあくまでも史実に基づきながら、私のような凡人が詳細を知らない松永久秀を主人公に据えて、今村さんの時代描写、人物描写が走り出します。その迫力に土埃や人間(にんげん)の汗の匂いが周りに立ち込めてくるような。 平家物語の諸行無常、盛者必衰といった理(ことわり)をベースとした「敦盛」の「人間(じんかん)五十年、、、」。それを信長がしみじみと舞う、というシーンはこれまで何度も見てきたし読んできました。しかし、それを上回る味わい深い舞を見せたのが久秀だったという。 戦国の世の中での松永九兵衞久秀と彼を取り巻く人々が、人間社会のあり方、人間の本性がどのようなものなのか、何を信じれば良いのかと言ったことを模索し、足掻いている様が生き生きと迫力を持って描かれていました。まさに久秀の目を通して人間(じんかん)がどのようなものであるのか?という現代にも通じる問いを投げかける波瀾万丈な人生劇場でした。
42投稿日: 2024.06.16
powered by ブクログ松永久秀 読むまでほとんどイメージがなく (歴史詳しくないため) 麒麟が来るで、吉田鋼太郎が演じていた面白い悪人でしょぐらいの情報で臨みました 読んでみたら、まぁ印象変わる変わる ※史実とあってるあってないはさておき 第一章の多聞丸の出会いから 既に感動してしまった 戦国時代に生きるって、こういうことで 人殺してでも、盗んでも、騙しても生きる そのなかで、子どもには手をつけない 多聞丸、九兵衛、信長の身分や生い立ちが違っても、仲間と共に成し遂げていく姿はめちゃくちゃかっこいい 今の時代だからかっこいいのか 当時だったら、まぁよくわからない、理解なんかされるはずないとがったやつ、うつけものとなるのもわかる。常人には理解できない思想もってが素敵でした 「人は何故生まれ、何故死ぬのか」 戦国時代に疑問に思う人がどれだけいるか、口にしてたら、そりゃおかしいやつとなるけど 二章でも 九兵衛、新五郎あたりの「己が己である証明できるか」これが難しいというところも考えさせられました、現代でも難しいですよね このあたりででくるお茶も、なんで昔の人はお茶に魅力を感じていたのか考えたこともなかったが 気持ちがわかるかもと思ってしまった。 ※別にお茶じゃなくてもよく、相手を思って、風炉(ふろ)、釜、柄杓、水差、茶杓、茶せん、茶碗、様々な道具をくしててもてなすというだけなので、限られたルール範囲で創意工夫をするというだけ、だからオリジナルとかもでてくるし、人生や心に例えられてるのだなと。 言語化すると難しい。。。 三好元長との出会い 「民が執る政」 戦国時代にそんな世をつくりたいって言われたら 私でも惚れると思います ※万人受けもしないし、もはや何言ってるんだろと でも、わかる人にわかるこのあるべき姿に惚れて人生賭けていく感じが本当にかっこよかった 後半の5章以降の 三好長慶、息子の久通、重臣の総次郎、権六、源八との大和を守りつつ、元長の想い(じんかん)を実現するべく、受け継いでいくところの熱量が涙なしでは読めなかった 語りが信長というのも印象かわったひとつだし 又九郎とかも、どんだけいいやつなんだよと 最後の方は敵味方がわからなくなってしまったので、もう一度どこかで読もうと思います 多聞山城絶対見に行こうと思います
11投稿日: 2024.06.16
powered by ブクログ壮絶な過去を持った久秀が、 出会った人々の想いを繋ぐ一生を送る。 信長とは敵ながらお互い人として惹かれ合い、 信頼し、また想いを繋ぐ。 人のため、よりより社会をつくるための 想いを背負って一生を生きた 久秀と仲間たちの生き方が、 シンプルにかっこ良い。 想いに対する一途さ、それぞれの決断、行動に 何度も涙しました。
1投稿日: 2024.05.26
powered by ブクログ悪名高き武将、松永久秀が挑んだ壮大な夢を描く歴史小説。 これまで様々な歴史小説に登場しながらも、悪人として描かれることが多かった松永久秀の真の生き様を見事に描き切ったなあと感じました。 あの戦国の世で戦い抜く人生を、一方的な面だけで善悪を判じることはとても難しいことであると改めて思いました。 そして、自分の思いを遂げるため、信長に謀反を起こしてでも戦い抜く人生は、一人の男の生き様として、憧れずにはいられませんでした。 この作品にも様々な戦国武将が登場し、松永久秀同様これまでとは違った視点で描かれていることも、新たな歴史の面白さを感じました。 歴史の奥深さを感じることのできる一冊でした。
58投稿日: 2024.05.19
powered by ブクログ歴史に疎く松永久秀のことを何も知らない状態で読みました。 主人公は厳しい生い立ちで育った経験から武士がいらなくなる世の中を目指し、毛利元長らと出会いながら成長していきます。 しかし、事は思うように上手く運んではいかず、自分の代では目指す世の中にはできないと悟り、それでももがきながら世間から悪人と呼ばれても自分の信念や守りたい者たちのために行動していきます。 かつて恨みの対象でもあった武士になることにより目指していた理想像と現実に大きなギャップがあるなかで、自分が果たせる役割をぶれずに考えていく姿勢が胸を打ちました。
8投稿日: 2024.05.18
powered by ブクログ2024年5月18日時点、今村翔吾のなかでのマイベスト。 世間というものの不条理と、抗うこと、変革の難しさ。許せぬ理不尽に片目を瞑る自分を振り返ること。 悲惨な戦国時代のなかで、いかに生きるのか。 人の世で生きることと変えることに命をかけることの熱さと、物語の重奏性、全く新しい解釈で焦点を与えてキャラクターとしての命を与えられる主人公と物語の醍醐味と旨さ、そして哲学がギュッと凝縮されている。 今村将吾のストーリーテラーとしての力量が遺憾なく発揮されている。 これこそ直木賞に相応しいと思う。 ただ、英雄礼賛の嫌いもやや見られ、1割の変革者と、何もしない卑怯な民という9割という構図などは、下手をすると勘違いを生むかもしれない。若い自分であったら、断然その1割に自分はなるのだと息巻いていたことだろう。されど、そんな9割の民の集合として捉えた人間と一括りにして人を侮ることは危ないし、自らもその9割の民であることを自覚して生きられるかが大切だと思う。そして、そんな民達が歴史を、築きうごかしていること、民達の中にもそれぞれの立場で1割の側面を持って働いている人もいることを、宮本常一や宮本輝、大一揆の三浦命助、山本幡生に学んで思う。自分が英雄になれずとも、民として1割の改革に携わることが大事だと思う。
18投稿日: 2024.05.18
powered by ブクログ不勉強ながら、私は松永久秀という武将を知りませんでした。 主を裏切り、将軍を暗殺し、東大寺を焼き払う。でもそれはかれの信じた道があるから。 最後逝くまで、彼が正しくあろうとした全ての理由がここに。 ....と思わせる力がこの本にはありました! 弟甚助との別れが辛かった
14投稿日: 2024.05.18
powered by ブクログ過去に別作家の「弾正星」で読んだ松永久秀 当時は破天荒なイメージしかなかったが、この作品を読んでイメージが真逆になった ある程度史実に沿った構成でも描く人によってこうもイメージが変わるのか そういう個人的な観点でとても深い味わいのある作品だった
1投稿日: 2024.05.17
powered by ブクログ羅城門に啼く、を読んだ後でありまた少年達が凄惨な描写できついのかと構えながら読み始めました。そこをなんとか無事にこらえて読みました。民が怖い、ことは現代でも同じだと終始強く思う作品でした。
22投稿日: 2024.04.29
powered by ブクログ一気に読んだ。わけもわからないまま夢中になった。 甚助が凄く良かった。 「九割九分九厘が人の弱さなら、一厘が人の強さ。最後までその一厘を捨てずに抗い続けた者が、人の歴史に名を刻んで残っているのさ」
6投稿日: 2024.04.29
powered by ブクログじんかん、人と人の間の意味のようです。人間模様の描き方が見事でどんどんのめり込んでいった。特に前半の久兵衛(松永久秀)時代の生い立ちから多聞丸や日夏との出会いには、のめり込んでいった。中盤からは三好家や筒井家、足利将軍などなどのお家騒動でちょっと面倒くさかったけど、楽しめたら。松永久秀が大悪党と言われた男の違う面が見れて面白かった。
12投稿日: 2024.04.28
powered by ブクログ戦国武将松永久秀、自分の中ではあまり印象がなくこの人も時代の主人公的なポジションではないのだろう。悪人のイメージから入っていたが、やはり今村作品だけあって激アツ展開に。 男ならこう生きろ!と妙な勘違いをしそうになる。 火消しシリーズとかの完全フィクションと違い実在した人物を描くので、ジャンプ漫画的熱さはないがそれはそれで刺さるものがあった。 各章が信長の回想から入りドラマ仕立て風でテレビ化しても面白そう。聞き役だった又九郎が話のなかから、直接九兵衛にあい共感していくのも良かった。 最後は夢破れ、全滅するのだけど生ききった爽快感があり悪くない人生だった。 逢うことのなかった日夏とのエピソードはフィクションなのだろうけど、胸に想って終わるラストは切なくも暖かく良かった。
20投稿日: 2024.04.28
powered by ブクログ時代小説ではない普通の小説を読んでる感覚。登場人物の一人一人に魂があって、戦国時代に引き込まれてしまった。 序盤で離れてしまった日夏が終盤によもやの形で出てきて胸が熱くなった。この辺は創作なのだろうが、このキャラなら有り得ない話ではないよな、と自然に思えたし本当に良いエンタメ小説だと思った。
7投稿日: 2024.04.27
powered by ブクログ人生100年時代の今と比べ危険が多く寿命は半分以下のような時代のため、何かを成すためには勝負所を見極め自分の人生を逆算し、大きな決断をする必要があったのだと感じました。 「景色が歪むほどの鮮烈なる夏。」 「人とは何とも覚束ないもので、己を己と証明するために、時に物に頼らねばならぬ。」
19投稿日: 2024.04.27
powered by ブクログ松永弾正、謀反 この報告を聞いた織田信長が小姓頭に語り始める 松永久秀の長い物語は圧巻だった。 自分は何のために生まれたのか。 その問いに答えを出すように ひたむきに生きた松永久秀が 弟、家臣たち、かつての仲間、大切な人を想い そして溢れんばかりの思いを一身に受けて生きる物語だった。 歴史小説とは、史実という点と点を 自由に結んだ物語だと思っている。 松永久秀が何をしたのかどう生きたのかは知らない。 見方が変われば見えかたも変わるので そんなことはこの際どうだって良い。 ただただ松永久秀の夢が叶いますようにと 祈り続けた物語だった。
56投稿日: 2024.04.23
powered by ブクログ僕は、この本が出るのを待っていた。いや、本は、数年前に出ていたので、文庫本になるのを待っていた。期待していたのを遥かに越える、としか言えない感想である。歴史は勝者によって作られる、けれど、今、広く知れ渡っている「史実」が「真実」とは限らない、ということを考えさせてくれる作品だった。
8投稿日: 2024.04.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いつの世の中にも自分のためなら人のことを貶めるのも厭わない奴はいて、そういう奴らにただ抗うだけではどうしようも無いけど、抗わないのもまた違うっていうことを久兵衛の一生をかけて伝えられた気がした。 解説に書いてあったけど、ただの時代小説ではなく「人間」の話として今の時代にも通ずるところがあって、今から私が武士のように闘って生きることは出来ないけど、出てくる人々のものの考え方や感じ方は、ただ読んで時間をかけて忘れていくものにしてしまうのは勿体ないと思った。 読み終わった今はタイトルは漢字でどうかくのか、どうして漢字じゃないのか、どうしてそちらの読み方を取ったのか、いろいろ考えるところがあって、このタイトル1つだけでここまで自分を向き合わせてくれるってやっぱり今村翔吾さんの書く本が大好きだ〜となりました。 これが春休み最後に出会った本で良かった!
14投稿日: 2024.04.15
