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ボヘミアンガラス・ストリート 第2部 やさしい嘘つき
ボヘミアンガラス・ストリート 第2部 やさしい嘘つき
平井和正、高橋有紀/e文庫
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総合評価

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  • 現代の神話

    ちょっと読んでみただけでは馴染めないなと思う人がいるかもしれない。この物語の主人公は大上円(おおかみ・えん)、ヒロインは百合川螢(ゆりかわ・けい)、二人は出会った瞬間から相思相愛。円君の心には常にホタルへの深い愛がある。にもかかわらず円君は次々と現れる素敵な女性たちに愛情を感じ、愛の告白を繰り返し振り回され続けている。性描写は具体的だし、円君も三つ子の妹たちも高校生なのにお酒を飲んで大騒ぎしたりする。子供の読者もいるだろうにこんなの読んで大丈夫だろうか、などと思ってしまう。 でもこれはとんでもなくすごい小説なのだ。「ボヘミアンガラス・ストリート」は現代を舞台にした神話なのだ。神様の物語の世界はなんでもありなのだ。常識的な感覚にとらわれている人は一度読んだくらいでは理解できない。でも安心だ。小説は読みたくなったら何度でも読みかえすことができる。電子書籍なら全9巻の作品もいつでも手元においておける。1巻のレビューで初読当時の私はよくわからなかったことを白状した。この電子書籍が発売されて1か月が経った。私はなぜか4巻途中から読み始め最後まで没頭し胸がいっぱいになって、また最初から読んでいる。おかげで毎日が楽しい。まだしばらくはこの世界を楽しむつもりだ。 文章の端々にいろんなことが示唆されている、読み返すたびに気付くことがある。驚きがあり思わず微笑んでしまう。そして私はまた、素敵な物語を残してくれた平井和正に心から感謝するのだ。

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    投稿日: 2016.04.21
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    読み慣れたせいか「オレンジ・ロード」そのものだという感覚は薄れてきた。おそらく、父親や伊福部といった恋敵が、次々と現れたことによって「オレンジ・ロード」の登場人物関係が崩れてきたからだろうと思う。  しかし恋愛物の小説は面白いんだけど、このメモに書くことがあまりないような気がする。しかしこれがまだ7冊続く。そしてこれ以上恋愛ものを読まないわけではない。

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    投稿日: 2011.08.18