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悪童日記
悪童日記
アゴタ・クリストフ、堀茂樹/早川書房
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総合評価

492件)
4.4
236
151
50
8
1
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    戦時の重い話だが、淡々と書かれているので悲壮感が漂っていない。 双子のぼくたちに圧倒的魅力を感じるのは、生命力に満ちているからか。題に、悪童とあるが悪童とは思わなかった。人のせいに、周りのせいにしない、恐れず、賢く、逞しい。とにかく双子がかっこよく憧れた。 最後の双子の選択にはどんな想いがあるのか知りたい。三部作とのこと。続きを読もう。

    25
    投稿日: 2022.09.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    サイコー 名作小説を片端から読む試み、内容は知らず1ヶ月積んでたけど読み始めたら引き込まれてすぐ読んでしまった(読みやすい)。 購入本、文庫 戦時中らしき或る国の或る町の名前のない双子から見た世界の描写。 双子の態度(=作者の態度)が非常に真剣で誠実でグッとくるものがある。生まれながらに周囲の人間に頼って混じらずにはいられなくなってしまった所帯じみた大人が、媚びない無垢な子供や完結した世界を持つ二人組に憧れるこの感じかなり普遍的だった。これは"好き"="こうありたい姿"の好きだ…。誰にも分かられない聖域として1人で本読む自分を愛したいと感じる気持ちに近い、最近他人と話す機会が増えて"つまんねー自分”しか伝わらずマジョリティ的なやりとりに足を突っ込んでしまうことに辟易するが、伝わらなくてもある と 伝わらないとイミない を両方持とう、好きな他人に影響されて自分に肩書きをつけて遠くへ行こうという気持ちも出てきたあたりがもう双子ではいられない哀しみであって、双子が存在できる物語世界痺れるなあ〜〜〜!と思う。キャラクターとして受け入れられている双子のミステリアスなイメージ(shining, 匂宮, 葵, スノホワ)が集約された原典だった。 文章というメディアと物語が非常によくマッチしていると感じる。略奪、倒錯などあらゆる非人間的な要素が描かれているが、読者との一対一で伝えてくれるからきちんと受け取れる。テレビだと要素それだけで判断されちゃうのかなーとかふと過ぎって、テレビは一対一に向かないのか?教訓的でなく、露悪的でなく、苦しさを訴えて同情を誘うんでなく、痛快に善を主張するんでなくただ淡々と惨状と生き死にを描く。トラウマはケアしてニコニコさせる一辺倒は逆向きの暴力。だって生きてるだけでこんなに傷つけあってるんだから。うーん、双子の"天才"(痛くない苦しくない悩まないぼくらのすべきことは決まっている)に読者が頼ったエンタメとも言えるのかこれ……。匂いも痛みも見てるだけの奴(読者)には言葉を尽くしても伝わらない なら事実を読みなさい? 訳者解説の「非常に深刻な問題を、センチメンタリズムともニヒリズムともいっさい妥協をせずに扱っている。しかも、そのテクストの行間に堪えた涙のように激しい人間的共感力がみなぎっていることは…」の表現納得できる。 文章の色も良かったな〜〜!表紙の暗い緑がずっと浮かんでいた。「女中と従卒」章のさくらんぼとか墨色の中に薄紅の丸が現れたような感じがして嬉しかった() 時間が流れているから双子は双子のままではいられず、ラストシーンがあるのだろうな、ここは先週読んだTSUGUMIに通ずる。天使のように現実離れした天才的子供が不連続な苦しい変化(舞台"太陽")を受け入れてその後も生きていく、または天使のまま死ぬ。 解説によるとクリストフが出版社に送りつけた無名処女作を無修正で出版したものと書いてあって驚き。

    1
    投稿日: 2022.09.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とても面白かった。 物語は、戦時中、爆撃の激しくなった「大きな町」から、おかあさんに連れられて、「小さな町」のおばあちゃんの家へと疎開してきた双子の兄弟「ぼくら」の日記である。 疎開以前、疎開先にも辞書を持たせるほど学のある親のもと、清潔な生活を送っていたぼくらは、風呂場も水道も、石鹸も洗剤もないおばあちゃんの家で生活するうちに、汚れていく。ぼくらは、生活のため、通常の道徳観では、非行とされることを、何の葛藤もなく行い、それを日記に書き留める。彼らは、自分たちの書く文章について「作文の内容は真実でなければならない、というルール」を定めて、文字を独学する。その文体は、窃盗や恐喝、安楽死の幇助、自分たちを強くするための様々な練習など、やっていることの凄烈さに対して、淡々としていて、戦争という時代の中で生きている子どもの強い主体性を感じさせる。 行動の非道徳さに比して、女中や隣人の兎っ子などに対する行動には、彼らの中で守るべきとされる道徳観がある。「精神を鍛える」「残酷なことの練習」など、彼らの強かさは、訓練によって身につけたものだった。「髪に受けた愛撫だけは、捨てることができない」という言葉などは、そうした一面のような気もする。 続編があるようなのだが、そのことを踏まえても、物語のラスト、実の父親を犠牲に使い、2人が国境のこちら側とあちら側に別れるという結末を、どう解釈したらよいか、読みきれなかった。2人は、文字通り一心同体で、学校でも、同じクラスになるようになった。孤独になることが、彼らにとってどういう意味があり、どのように克服されていくのか。

    0
    投稿日: 2022.09.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

     読みやすかった。細かい作文に分かれており使われている言葉も平易(固有名詞もない)からスラスラ読めた。  双子が過酷な環境でたくましく困難を突き破っていく様子はとても痛快だった。たしかに非道徳的な行いはしているものの、おばあちゃんや将校に対する思い遣りは本物である所から考えるに過酷な環境で心が歪んでしまったわけではないらしい。双子が非行をしたのは心が歪んだからではなく鍛えられたからにすぎない。解説でもあった通り双子は非常に自律している。おばあちゃんにも取り込まれないし、久しぶりに会った母親をも拒否して、神にも祈らない。一番最初の母と祖母の会話を盗み聞きする時から双子の外界のものに依存しない性質が読み取れる。つまり他者に対して思いやりを持ちつつも主体的に動くという両面性が、双子を魅力的にしている。まぁこれはほとんど解説に書いてあったことですが。  しかし悪童日記を読んで思うのは、どんなに悲惨な物語でも主人公がハツラツとしてればそれほど陰惨な印象は受けない、ということである。話は変わるがチェンソーマンという漫画も主人公がかなり残酷な目に遭う物語である。しかし当の本人はケロッとしているのだ。悪童日記にも言えることだが、やはり主人公(たち)自体がどういう人間性を持っているかで物語全体の世界観が変わるのだなぁとひしひしと思う。  注目すべきは一番最後のシーン、双子の別れである。私は続編はまだ読んでいないので見当違いの考察になったら申し訳ない。私が思うに双子の別れは最後の「練習」なのかもしれない。たしかにあらゆる障害を打ち破ってきた双子が物語の幕引きが、双子の唯一の弱点である「孤独」を克服することなら、納得できるものがある。

    1
    投稿日: 2022.08.20
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    久しぶりに読んでみた。、昔読んだのは中学生くらい?? なんとなくあー、そういう内容だったかな?と思いつつも改めて読むと惨すぎて戦争をありありと語っているという名作なのはよくわかった。それでいて飽きさせないというか、淡々としてるけどテーマがかなり広く触れてある。 続きは多分読んでいない気もするのでこれから読みすすめる。なんで双子は別々の国に行くことにしたんだろう??そこが謎なんだけどそこも明かされるのかな?

    3
    投稿日: 2022.07.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    おばあが好きだからおばあが嫌な目に遭わないかずっと心配だったけど、なんだかんだ大往生でよかった。 最後、そうなるんだ…!それぞれ別の道をいった双子たちは今後どうなるんだろう。 事実が淡々と情景を排除して描かれてるのって余計な入れ込みをしなくてよくて良い感じ。

    0
    投稿日: 2022.06.29
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    ■ Before(本の選定理由) 戦争をテーマとした世界的人気の小説らしい。村上春樹がエッセイで、著者の文体を自身のそれに重ねていたことも興味を持ったキッカケ。 ■ 気づき 小説内では記述されないが、ドイツによるハンガリー侵攻が描かれているようだ。どこまでも客観的で、感情は排除されている。戦時下の出来事を描くだけでなく、それを天才の双子というキャラクターを通じて語ることで、こんなにシニカルでエンターテインメントになるなんて。率直に言って、著者を恐いと感じた。 ■ Todo グロテスク・エロティックな描写も多い。でもそれが剥き出しの人間というものなのかもしれないな、と感じた。続きの巻も読んでみよう。

    4
    投稿日: 2022.06.21
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    戦争で祖母の家に預けられた双子。この双子が書いた日記のような形で綴られる物語。 買い物にいく描写も、残酷な描写も、等しく淡々と事実のみが記され、双子の感情を一切排した文体が独特で面白かった。 異常とも言える双子だけど、時にその行動の中に温かい感情が見えるのが良い。 感情描写がないから何この終わり方って話も多かったけど、警察から解放された章と最終章のラストの切れ味が見事だった。

    0
    投稿日: 2022.06.02
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    ウクライナ情勢に関連して東欧文学でも読んでみようと手に取ってみました。フランス語で書かれているけど、作者アゴタ・クリストフはハンガリー出身。 作品の歴史的背景については訳者による詳しい解説があるけれど、基本的にどこの国のいつの物語なのかは書かれていない。 おもしろいとは聞いていましたが、噂にたがわぬおもしろさ。双子の少年たちの倫理は独特で、窃盗、恐喝、殺人もいとわず、残酷なまでに冷静に人を裁く一方で、兎っ子や魔女とよばれる祖母に対してはとても親切。誰が正しくて誰が敵なのかもよくわからぬ状況の中、彼らは自分たちのルールで生きていく。 感情を排した書き方はクールというより、暗いはずの世界をユーモラスに描いていて、いろいろ恐ろしいことが起こっているのに、物語は終始明るい。 双子として書かれているけど、彼らは本当に2人なのか、残酷な天使のような少年たち。続編も気になります。 以下、引用。 市場から帰ると、おばあちゃんは売れ残った野菜でスープを、果物でジャムを作る。昼食をとる。葡萄畑に昼寝をしに行く。一時間眠る。それから葡萄畑のめんどうを見るか、そこで何もすることがなければ家に戻る。薪を割る。ふたたび家畜に餌をやる。山羊の群れを連れ帰る。その乳をしぼる。森へ行き、茸と枯れ枝を採ってくる。チーズを作る。茸とインゲンを乾かす。そのほかの野菜をガラスびんに詰め、もう一度畑に水を撒き、いろいろなものを地下貯蔵庫に片づけ……そんなふうにして陽が沈むまで、おばあちゃんは働き続ける。 ぶたれると痛くて、泣いてしまう。 転ぶこと、擦り傷、切り傷、労働、寒さ、暑さ、どれもこれも苦痛のもとだ。 ぼくらは体を鍛えることを決意する。泣かずに痛みに耐えることができるようになるためだ。 作文の内容は真実でなければならない、というルールだ。ぼくらが記述するのは、あるがままの事物、ぼくらが見たこと、ぼくらが聞いたこと、ぼくらが実行したこと、でなければならない。 たとえば、「おばあちゃんは魔女に似ている」と書くことは禁じられている。しかし、「人びとはおばあちゃんを〈魔女〉と呼ぶ」と書くことは許されている。 「クルミの実が好きだ」という場合と、「おかあさんが好きだ」という場合では、「好き」の意味が異なる。 感情を定義する言葉は非常に漠然としている。その種の言葉の使用は避け、物象や人間や自分自身の描写、つまり事実の忠実な描写だけにとどめたほうがよい。 「乞食をするとどんな気がするかを知るためと、人びとの反応を観察するためなんです」 「そうじゃないよ、逆だよ、おばあちゃん。ぼくらは殺すのがいつも厭で、気が進まないんだ。でも、気が進まないからこそ、ぼくらは殺すことに慣れなきゃならないんだ」 「いや、あなたのせいだよ。あなたと、あなたの国のせいだよ。ぼくらを戦争に巻き込んだのは、あなた方じゃないか」 「いいえ、司祭さん。ぼくたちは戒めを守りはしません。第一、戒めを守っている人なんて、いやしませんよ。『汝、殺す勿れ』って書かれていますが、その実、誰もが殺すんです」 「万事休ス、モウ駄目。デモ、負ケル、死ヌヨリ、マシダ」 「この辞書にはもう用があるまい。きみたちは、また別の言語を学ばなくちゃならないだろうから」

    2
    投稿日: 2022.04.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    友人から面白かったとおススメの一冊。 前回の読書で読書術を学んだので実践的に試せるものを読もうと思っていたが、昨年の面談の際、チーフが先輩デザイナーさんから読書で進められたものとして小説や物語、ストーリーのあるものをあげていた。 ということを踏まえて、自分としては想像力を鍛えるトレーニングになり、文章から想像した世界を感想としてまとめるいい実践になると思ったので、今回は小説に挑戦することにした。 事前に内容には一切触れていない。 まず簡単にどういったお話かというと、 時代は第二次世界大戦時のヨーロッパ。戦禍乱れる都会から一人の母親が双子の息子(主人公)を田舎の祖母の家に疎開させる。母と祖母は仲が悪く、彼らが生まれてから顔も合わせたことはない。祖母は働き者ではあるが、綺麗な母親とは全く正反対で文盲で不潔、粗野でケチがすぎる。しかも近隣では夫殺しと噂されることから魔女と呼ばれている。 そんな祖母に預けられた主人公二人にはこれから過酷な生活が待ち受けていて、いじわるな事ばかりが起こるのだろうと思いながら読み進めるわけだが、二人は押しつぶされることなく才能を活かし、次々に起こる事態にもたくましく対応していくお話です。 少女漫画のようにハッピーに瞬間的になってはすぐに問題を抱えてストーリーが進んでいくものとは違い、基本的に舞台背景は戦時中ということもありずっと明るいものではないのだが、この話を読んでいると二人の行動に爽快感すら覚えることが多々あり、しんどくなく読み進めることができる。 二人が主人公なのに紛らわしくなく読み進められるのはこの二人の感情や行動、思いなどがもはや一心同体となっていて二人の行動を一つとしてとらえられるからだと思う。 最初から最後に至るまで二人の意見が食い違ったことは一度もなかった。もしかすると一度しかなかったのかもしれないが。。 この本の面白いところであるが、 この本は主題にあるとおり、二人の書き残した日記である。 そこには彼らだけのルールが存在し、本文に決して嘘を語ってはいけないというのだ。 あるがままの事物、二人が見たこと聞いたこと、やったことでなければならない。 例えば「『小さな町』は美しい」と書くのはダメ。なぜなら他人の目には汚く映っているかもしれないから。 たとえば「従卒は新設だ」はダメ。もしかすると従卒に意地悪な面があるのかもしれないから。 このように作中の一遍で二人が作文を書いて確認しあうという場面があるのだが、その要領でこの本の文面はできているのだと思う。 なので変な言い回しだな。。とか、なんでそんな言い方するんだろう?と思うところにちょくちょくでくわす。 全体を通して、、 僕だけかもしれないが、なんとなくこう動いてほしいなと思う方に彼らはことを運ぶ。もちろんなんでやねん。。って思う理解不能な行動も多々あったが。 そして僕では考えられないくらいに二人は決してまわりに流されない。 流されないし、どんな抑圧にも押しつぶされない。 自分たちが見、感じた状況の中で瞬間的に自分達で考え、自分たちの思う通りに決めて行動する。泣かないし神頼みなんてしない。 世の非道と向き合いながら、時に残酷に、時に愛情をもって日々を送る。 おばあちゃんとのやり取りや兎っ子がいじめられているシーン、従卒との会話など、人間らしさ、愛を感じる場面がある反面、 二人を放っておき、知らない男性と一緒に迎えに来た母親と対した時、二人に暴行した刑事が将校に連れられて行く時など、すごく二人に冷酷さを感じる場面もたくさんあった。 そんな二人は見極めがすごくて、人間を見る目に関して、自分たちにとって良い人間、よくない人間、どちらでもない人間との接し方が絶妙であった。 と、感想を並べると理解しがたい超人双子のお話のように見えてくるが、そんなわけでもなく、この作中のご時世・状況の中でひとつの完璧を成し遂げた子供の日記を第三者が読ませてもらったのだ。ただ二人の行動は平穏な日常を送る自分たちにとっては破天荒すぎてもはや劇やショーを見ているかのようにストーリーが展開されていったのかもしれない。 終わり方も十二分に彼ららしさを詰め込んだ終わり方をしているので関連作も気になるところである。 スラスラと読み進められる不思議面白い作品でした。

    1
    投稿日: 2022.04.06
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    なんて読む手の止まらない文章だろうか。 ぼくら、の目線で見る景色 ぼくらが何とも斜に構えた感じで、起こったことに対する対応が読めない 次はどんなクールを見せてくれるのかと手が止まらなくなる 戦争下での悲惨さ、過酷な状況で生きる子どものたくましさ、適応した感情の起伏に心が打たれるとか言って人にオススメもしやすい。 ただし本心では厨二心が揺さぶられまくっている。 いやこれ続編ってどうなるのさ、ラストの鳥肌回収できるの?気になってしょうがない。

    0
    投稿日: 2022.03.07
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    事実が淡々と書かれてて、感情については一切触れられていないのに、感情移入してしまう、そんな不思議な本やった。

    0
    投稿日: 2022.02.21
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    凄い ガンガンと引き込まれた 淡々と戦火の影響を受ける日常を逞しく生きる子供視点で描かれていたが、それが逆に恐怖に感じた

    0
    投稿日: 2022.02.07
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    面白い。 淡々と語られるが内容は非常に怖い。最初のうちは変な双子と感じるが段々と引き込まれハマっていく。戦争中の話だろうが悲惨さよりは子供の非情な逞しさを感じた。

    0
    投稿日: 2022.02.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    舞台は第二次世界単線中のハンガリー・・・らしい。 祖母の家に疎開した双子の視点から、感情もなく淡々と事実だけが告げられていく。 それでいて双子が司祭館の女中を殺した心情や父親を盾にした理由が理解できた。 ただ性描写が露骨すぎで、、、そこだけは気持ち悪かった。 ラストはどうしてなのか?続編読んだら分かるかな。

    0
    投稿日: 2022.02.03
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    こ、こわい… 解説を読んでようやっと、非感傷性、個の強靭さ、けれどもニヒリズムでもナルシズムでもない、という点がこの作品の魅力の一部と理解したが… それでも戦争下の、貧困のなかの性や暴力や非情さがこわかった… アゴタ・クリストフ 2022.02.01

    0
    投稿日: 2022.02.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    感情を省いた淡々とした文章が特徴的。内容を端的に表した章題のついたかなり短い章の積み重ねが物語になっている。 少し読み進むと、それらの文章は、主人公である双子の兄弟が互いに課題を出しあって書いている作文(生活の記録)であることがわかる。彼らは真実しか書かないことを自分たちにルールとして課していて、主観の入った表現は徹底的に避けられ、事実だけが記される。 この淡々とした文章が物語の不穏さを助長する。彼らの周りで、もしくは彼ら自身の行動によって、残酷で凄惨なできごとが次々と起こるが、それらについて彼らがどう考えているかは読者の知るところにならない。彼らは自分たちをとりまく悲惨な状況を文章同様に淡々とやり過ごしているように見えるし、ためらいもなく(ないかのように)人に危害を加える姿にサイコパスのような印象を抱く。 彼らには彼らなりの怒りや悲しみがあるのだということが感じられるエピソードが時折ヒントのように挟まれていて、それでも全てを掬いとることができず、自分は彼らの物語を理解し損ねてるのではないか、という不安が常につきまとう読書体験だった。 一貫して「ぼくら」と書かれ、個体差がないもののようになっている双子が最後の1行で離れ離れになるラストは衝撃的。 実はこの作品、「3部作の2.3作めを読まない選択」について書かれたツイートで目にして存在を思い出し、借りてきたのだけれど、このラストで続きを読まないとは、相当な決断だと感じた。

    2
    投稿日: 2022.01.21
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    精神の到達とは、この子達のことを指すのかもしれない 何事にも恐れず、動じず、喜びさえも統率された感情の一つにすぎない だが、統率されすぎた精神は、周りの人間から見ると、もはや感情がないように思え、気味が悪い 子供達には人への敬意もあるが、残酷さもある だが、それは周囲には理解されない 彼らも理解されようとは思わない 自己認識が高まるほど、周囲への共感の必要がなくなるように思える カミュの異邦人に近いものを感じた

    0
    投稿日: 2022.01.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1つも固有名詞が出てこない。 人名さえも出てこない。 常に違和感のある文章。 ふわふわした不思議な双子の関係。ただ、双子といってもまるで1人のように振る舞っている。 淡々と記録されている。そんな感じだった。 ただ最後のシーンは衝撃を受けた。 続編の「ふたりの証拠」も読みたいと思う。

    0
    投稿日: 2021.12.25
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    本当に不思議な作品でした。少年2人が中心となって物語が進んでいきます。 カテゴリやタグの表現にとても迷いました。 戦時中の人間の心の醜さ、というものに対してハードボイルド精神で少年2人は挑んでいきます。すごいです。言葉で表すのが難しいのですが... そしてなんといってもラスト2行の意味がもうわかりません。「え、どうして?」という謎が残って終わります。続きは気になるのですが、心を痛めながら読み進めた作品だったので続きを読むか...迷い中です。

    3
    投稿日: 2021.12.14
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    独特な文章だな。が第一印象。 理由は途中で分かる。 この日記(作文)は、"ぼくら"が意図して、精確さと客観性に欠ける言葉(感情とか)の使用は避けて、真実の忠実な描写だけを書いたものだから。各作文は用紙2枚分。 読者は起きた事実だけを読んで理由や感情は想像するしかない。 ラストが衝撃すぎる! 2021.9.24 読了 備忘録

    0
    投稿日: 2021.12.12
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    なんだか読んだ後に身震いしてしまったみたいだ。 「悪童」というモチーフは、まま用いられるが、 物語の「双子」は「悪意のない悪魔」のようだ。 この小説には固有名詞がでてこない。 自分たちのことを「僕ら」として日記風に一人称視点で描かれているものの、「僕らのうち一人は〇〇、もう一人は〇〇」と第三者視点のように客観的に描いている。 他の登場人物や地名・国名にも「名前」はない。 その雰囲気は一種独特。 童話のような教訓を示すものでもなく、ミステリーのような論理的思考もない。 しいて言えば、戦争自体の情報もまったくない中で表現される、異色の戦時小説。 淡々とした「ホラー」とも思えるストーリーを読み進めると、ラストは思いもよらない展開となる。 読後は、なんと表現したらいいかわからない、でも確かに作者の意図は伝わった。 アゴタ・クリストフはこのあと続編のようなものを「固有名詞」を用いて作成した。 読むかどうか……きっとものすごく幸せか、ものすごく不幸な時に読みたくなるかも。

    4
    投稿日: 2021.11.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    事実の忠実な描写を大原則とした、一切の主観が排除された文章の羅列。 人間性が喪われていく戦争。 双子は、自分の眼で見たものしか信じない。 双子は、弱者に手を差し伸べる。 双子は、人のせいにしない。 信条は強く、潔く、痺れる程にかっこいい。 双子の心のうちは明かされないため、読み手の主観に委ねられる。 靴屋の主人に「本当にありがとう」と言った時の、負傷兵に「泣いたって何にもならないよ」と言った時の、金持ちと貧乏人の戯曲を演じ終えた時の、双子の表情を想像してみる。 それは、己の倫理観と向き合う作業。 それこそが、アゴタの狙いなのかもしれない。 何故双子にしたのかは、よくわかんない。 処女作でこのスタイルに徹したのも何でなの。 読めば読むほど分かったり、分かったと思ったら分かんなくなったり、大変おもしろい作品でございます。

    1
    投稿日: 2021.11.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読書好きの彼のおすすめのひとつ。 双子のその世界で生きている事実だけがそこにある。主観的な?感情は描かれてない、けど、ぼくらの行動にはしっかりと表れている印象。だから私からしたらぼくらはその時代をちゃんと見つめ続けた人だと思った。 二人が何をどう見て、聞いて、考えて生き抜いていく。あまりにも残酷な状況の中でちゃんと個として自立をして成長していく姿に日々ぬめっと生きている自分が映る。 とても読み易いためすいすい進んだ。 ハッとしてしまうことが多かった。色んなことが書かれているが特に人の死について二人が取る行動には考えさせられた。その二人がその人のことをどう思っているのか。時に愛を持って、時に利用して。 とにかく私たちは考えなければならないのだと思った。例えば人が死んだら世間体やなんやらを気にして一般的にやられている手順をただ〝みんなそうしているから〟という理由だけでやる。ということではなく、なぜ今自分はこれを選んだのか、なぜ自分はこの人を弔っているのか、とか。やることを考えなければならない。 ただ流されてはいけないと私は今思う。

    1
    投稿日: 2021.09.24
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    衝撃的な作品だった。 「ぼくら」には主観的な感情表現がないので、このときに彼らは何を思って行動したのだろうとか色々想像しながら読み進めてしまいました。 読み終えた時のなんとも言えない気持ちで、今も過ごしています。

    0
    投稿日: 2021.09.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み始めてしばらくすると「絵本」のように思えてきた。絵のない絵本。子供向けという訳ではない。「大人のための寓話」と評する本書の解説を目にして、なるほどと手を打った。 戦時を舞台とする本作には重く、深刻なテーマが随所にあふれている。にもかかわらず淡々とした調子で物語が進んでいくのが面白い。 主人公の双子を始め個性的な登場人物たちの名前が一切出てこないのは、「ぼくら」が名前を尋ねなかったということなのか。名前を知って生身の人間としての存在感が急に増すことがある。「ぼくら」がそれを避けたことはあり得そうだ。

    0
    投稿日: 2021.09.06
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    過酷な戦時下を強かに生きる兄弟が書く日記を通じて、悲惨な現実や人間の愚かさ弱さを描き出す物語。少年らしい雰囲気の文体だけれども書かれていることは穏やかではない。兄弟が見ている事実という視点で淡々と記載されていることがどこかコミカルなような不気味なような感じがする。読み進めるうちにこの兄弟に抱く印象が少しずつ変化してきて、当時の戦時下には彼らのような信念や意志を持っていた大人はいなかった、または意志を持てるような状況ではなかったのだろう、それを彼らの目を通じて著者は描き出したかったのではないかと感じた。続作も読まなければ。

    0
    投稿日: 2021.08.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「衝撃的な内容」っていう前情報だけある状態で読んだ。 ・・けど、「どういうこと?」って感じだった。衝撃受ける以前に、よくわからなかったのが悔しい。 「ぼくら」ってのは何?双子であることの意味がよくわからなかった。「ぼくら」といいつつ、ほぼ「ぼく」と同じでしかないと思った。ていうか、そういう不思議感覚を味わえってこと? そして、最後あっさり別れたのは何?自分が理解できなかっただけで、何かの比喩だったりする?続編読めばわかる??

    0
    投稿日: 2021.08.12
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    ヨーロッパの宿命。国と国が地続き。 戦争のはざまで国が無くなっていく。 幾たび国がつぶされたか。 よみがえったか。 この過酷な状態のうえに 強くてすさまじい個性のひとびとの中で たくましく、なにげなく 生き延びていくふたごの兄弟の日記風物語りは いきいきしている。 こんなのを読むと 端っこの国の日本人は能天気だ。

    0
    投稿日: 2021.07.19
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    「ぼくらが記述するのは、あるがままの事物、ぼくらが見たもの、聞いたこと、ぼくらが実行したものでなければならない。」 このルールに基づいて書かれた「作文ノート」を小説として読む、という仕掛け。感情表現を一切排除した文章に、「この子たちは今どんな気持ちなんだろう?」と行間をまじまじと読み込んでしまう。読み込むに連れて双子や周囲の人々の性格や心の動きがわかるのが面白い。 双子は天才で純粋な努力家。スーパーマンだ。こんな子たち有りえない。それに比べて同じくメインキャラのおばあちゃんは興味深い人物で、人間味に溢れており、感情のひだが双子の観察のそこかしこに溢れていてとても読み応えがある。 亡命者であった作者が外国語で発表した作品なので、その苦し紛れの仕掛けなのかもしれないが、当時(第二次世界大戦後)数十カ国語に訳され今でも本屋で平積みされてる名作。 物語は淡々と、双子の疎開先の様子を描き出す。子どもたちのサバイバル、戦況が進むにつれて逼迫していく田舎町の暮らし、ホロコースト、戦後の占領軍による簒奪、などなど。 様々なスキルを身につけフル活用していく双子のサクセスストーリーという面もあり、戦時中でそうせざるを得なかった切なさに溢れてる。

    2
    投稿日: 2021.07.12
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    序盤兎っ子と犬の話でこれはちょっと無理なやつかもと挫折しそうになったけど、ひとつのエピソードが3、4ページと短く、悲惨な出来事も淡々と描かれているので、重い話の割にはスラスラ読めた。 1部だけでいいやと思ってたのにラスト2行にびっくりしてしまい、残り二冊もすぐ注文。前知識なしで読んで良かった。

    15
    投稿日: 2021.07.10
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    初めて読む作家。 アゴタ・クリストフは1935年生まれ、2011年没のハンガリー出身の女性作家。1956年のハンガリー動乱の際にオーストリアに脱出し、スイスに定住、フランス語で著作を執筆している。 本書「悪童日記」は、1986年に刊行された彼女のデビュー作であり、フランス語で書かれたものである。この後に書かれる「ふたりの証拠」「第三の嘘」と共に、三部作を形成している。 この小説の中には、人名や国名や地名などの固有名詞がいっさい使われていないが、第二次大戦末期から終戦直後にかけてのハンガリーの、オーストリア国境にほど近い田舎町が舞台。主人公は、ここに疎開させられ、祖母に預けられた、双子の男の子。年齢は物語中に記載はないが、推定すれば10歳前後ではないかと思う。物語は、この双子の目を通して、双子が書く日記のように綴られる。 ハンガリーは、第二次大戦はほとんどドイツの属国として枢軸国側についている。戦争末期から終戦後は、ソ連軍の姿も物語に登場する。舞台になっているハンガリーの国境の田舎町に住んでいる地元の人たちは、基本的に非常に悲惨な暮らしを強いられている。ユダヤ人の話など、さらに悲惨な話も登場する。 そのような中、主人公の双子の男の子は、自ら定めた価値観やモラルに従い、周囲と一線を画しながら生き続ける。一般的な意味での正義感を持ち合わせている訳ではない彼らの行動は時にショッキングであるが、なぜか、それはこのような状況下では自然なことのように思える。 さて、物語は、おそらく「傑作」と呼んでも良いくらいのものだと思う。私も一気読みした。しかし、何が面白いのか、何が傑作なのかを説明するのは、難しい、というか、私の実力では無理だと思うので、それは最初から諦める。 とにかく、他に読んだことのないテイストを持つ小説である。

    20
    投稿日: 2021.07.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    めっっっっちゃ面白かった。もうめっっっっっっっっちゃ!!!!!秒で続きを注文した もう速攻で読み終わったし、まさかこんな話とおもわんかった。 疎開先でおばあさんに預けられる双子の男の子2人。まぁこの2人の頭のいいこと!いつまでも学ぶことを忘れずに働き続け、自分たちが生きるために必要なことを2人で学んでいく。目で見たもの聞いたもの感じたもの、全てを予習していく。 罵詈雑言、懲罰、精神崩壊、障害、この2人は自我を保つために自らの手で懲罰を与え聾唖者を学び真実を学ぶ。相手の立場にたって物事を考える本来の姿だとおもった。おばあさんはこの2人に生ぬるいやり方じゃ生きていけないということを自分の姿を見て学ばせていたきがする。戦争が起きる中、生きるためになんだってするとは違った起点の利き方そして暗い題材にもか変わらず、あえてそちらがわではない視点で物事が進む本も珍しく感じた。 兎っ子、おかあさん、おとうさん、将軍、女中、司祭様、当時人物が全てきちんとした役割を双子によって割り当てられていた。兎っ子の最後もすごかった。この作文では2人は実際に起きたことしか書いてはならない。この作文は真実を書き、そして2人は個としてこれから生きていく。とにかく凄まじいスピード感ともうほんっとにおもしろかった。

    3
    投稿日: 2021.06.30
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    戦時下で、おばあちゃんのもとに預けられた双子の「ぼくら」が、日々の事実だけを書き記した日記。純粋な子どもたちが、過酷な現実を生き延びるため、日々、勉強に勤しみ、肉体や精神の訓練も行う。淡々と語られる生々しく陰惨な表現と相まって、感情のないAIロボットのように変化していく双子の姿が恐ろしく感じる。また、地名や人名などの固有名詞はいっさいなく、童話のような世界観を帯びた不思議な物語である。ラストは、「えっ、どういうこと?」とつい声が出てしまった。三部作ということなので、続編もぜひ読んでみたい。

    28
    投稿日: 2021.06.17
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    スラスラ読み終えた。 最初、双子のこと頑張ってるって思ってたけど どんどんどんどんエスカレートしていって 非道というか、なんというか、、って感じだった。

    1
    投稿日: 2021.06.06
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    傑作。 淡々と事実だけから語られる文章から読者の想像・光景がどんどん膨らむ描き方はスゴイ。 すごく面白かった、の一言。

    0
    投稿日: 2021.05.09
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    頭をガツンと殴られるような読書がしたいと呟いて教えてもらった本。 まさにこれ以外では得られない読後感。 戦時下で双子の少年が過ごす過酷な日々。祖母の振る舞いや双子たちの強かさに当初は驚く。人間の業を目の当たりにしながら、彼らなりの倫理観で消化して、自らの血肉にしていた。終盤は自らで思考し必要だと思うことを遂行する姿に感動を覚えた。 ラスト衝撃過ぎたので三部作の続き早く読みたい。

    1
    投稿日: 2021.05.04
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    予想以上にラストに持って行かれた……なんだあれ、マジかよ……次読まなきゃやってられんレベルでびっくりした。 戦争後期、母親方の祖母宅に疎開した双子のお話、だとなんだか大変そうだなぁ……って感じだけど、読んでたら双子の「ぼくら」がめちゃくちゃ強かで最高にカッコいい。自分たちだけの決まりをきちんと定め、それを必ず守る。めちゃくちゃ痺れるわ。 1話ずつが淡々としているから、すごく読みやすくてするする読める。だから、ラストの衝撃は本当にすごい。 三部作らしいので、最後まで読む!!

    1
    投稿日: 2021.04.18
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    久々に、面白い本に出会いました。 ふたりの証拠、第三の嘘を、早速購入して、読まなければ!楽しみです♪ 一生、大切にしようと思います。

    11
    投稿日: 2021.04.05
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    「ぼくら」の冷徹さが超かっこいい!だけど優しくてさらにかっこいい! 優しい時は、その人の自立を信じているからこその優しさがある。 自分たちに厳しいのもすごい。 賢いのがかっこいい。

    3
    投稿日: 2021.04.04
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    昔読んだことがあり、また20年ぶりくらいに読んだ。 戦争によってもたらされる悲惨な状況を感情抜きに淡々と描いている。 現代では考えられないような辛い状況を、二人はそうやって綴り生きていくことしか出来なかったのだろう。 そして続編を読まずにはいられない終わり方。 子供の頃は意味も分からず読んでいた部分もあるが、大人になり改めて読むと痛々しすぎる二人の姿と戦争がもたらす恐怖に打ちのめされた。

    0
    投稿日: 2021.03.28
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    このふたりのような純粋さは必要なのかもしれない。本を読んで知った気になって、映画を観て体験した気になって、いつのまにか自分の手でなにもできなくなる前に。

    1
    投稿日: 2021.03.12
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    とうとう!ようやく!30年の時を経て読むことができました。 思えば「ダ・ヴィンチ」の創刊号。もっくんがこの本を開いている表紙。何だかとても強烈に覚えている。そして紙面で、今までで一番面白かった本だと言っていた。 でも、当時の私、タイトルやら、内容紹介やらに慄いて、手に取ってみることすら出来なかった。 言い訳すれば、その当時読めていたとしても、どのように受け止められていたかわからないけれど。 やはり、それなりの時を経て、まぁまぁなんでもいらっしゃいなお歳になって、今回のように、読んでよかった、面白かった、最後の一行気になる、三部作とも読みたい、となったのかも。 これは手元に置いとく本です。

    0
    投稿日: 2021.02.26
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    衝撃的な小説だった。 この衝撃をどう形容したらいいのか、自分の語彙が足りない。 感動とも違う、涙が出るとも違う、悲しいでもない。そんなんじゃ間に合わない。 でも、この読後感は引きずりそう。 「ぼくたち」は戦時下で本当にたくましく、賢く生きている。 死や強奪、放火、殺人、性犯罪、爆撃、貧困など重くて暗い要素がさも普通かのように淡々と描写される。 「ぼくたち」が感情を表現せずに記しているので余計恐ろしさを感じる。 残酷と言うのは簡単だが、「ぼくたち」は日々を生きているだけ。 残酷な世の中を与えた大人の方が残酷だ。 戦時中は敵がいて、戦争が終わったら解放者という別の人たちに支配される。 本当に恐ろしい。 今の時代の日本に生まれて本当に良かったと思う。 「ぼくたち」の時代と場所に生まれていたら、恐怖で生きられないかもしれない。いや、逆に死んだ目をして淡々と生きるのかもしれない。

    9
    投稿日: 2021.02.25
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    セクションごとのタイトルが分かりやすく 日記のように物語が進んでいき最後まで面白く読めた。 戦争を経験してないから残酷だと感じるが 当時は生きる為には仕方のないことなんだと思い 今の時代に生きていけることがすごく幸せに感じる。 続きがとても気になる…。

    1
    投稿日: 2021.02.09
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    この作品、近年読んできた小説の中でも五指に入りそう。 直接・間接的な描写や表現、巻末の注釈によりナチス政権化の時代背景を物語に重ね合わせることができたが、主人公の双子の動きには謎が深まるばかり。 常識が通じない動きや表現は読む側を惹きつけるが、それ以上に不安な要素が増幅する。 しかしそれは、“怖いもの見たさ”に比例して、ページをめくるスピードに変化するから不思議だ。 どうやら、シリーズ三部作を読み切らなければ、喉のつっかえは解消できないようだ。

    0
    投稿日: 2021.02.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いつのものだったか忘れたが、雑誌のクロワッサンで紹介されていて、気になっていた本。 満を持して読んだ。 1つ1つタイトルが付いていて、正に日記の様な形式を取っていて、文体も読みやすいのだが…なかなかにアンモラルで衝撃的だった。 まず、人がボンボン死ぬ。何なら主人公たちも殺す。 そして、ものを分捕ったり等々… 本当に、悪童って感じ。とても良いタイトル。 生きるために仕方のないことではあるかも知れないが、これを残酷だと思ってしまうのは、私が本の中でしか戦争を知らない呑気な現代人だからなのだろうか。 残酷だとか人がいっぱい死ぬとか書いておいてアレだが、とても面白く読めた。 これは繰り返し読みたい1冊である。 ラストが非常に衝撃的で、気になる終わり方。

    3
    投稿日: 2021.01.29
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    一言で言うと、「「衝撃」」 過酷な戦争下を強かに生き抜く「ぼくら」の日記という体裁をとった小説。とはいえ、テーマは戦争にとどまらず、安楽死・性・暴力・差別・ジェノサイド…などなど多くの問題を孕んだ作品で、きつい人にはきついかもしれない。ただ、それを吹っ飛ばすくらいの衝撃がラスト2行にある。 性の描写が苦手で個人的には好きになれない本。けど、読めば読むほどすごい作品だなと思った。 固有名詞が欠落してたり、感情を排して書かれてたりするおかげで、その奇妙さが際立ってた気がする。それと同時に、非情に思える「ぼくら」は一貫して彼らの倫理を守り抜いてることにも気づく。 解説にもあったけど、欺瞞的でない人間には暗黙のうちに友情を抱いて親しむっていうのはすごく感じた。 少しネタバレに近いかもしれないけど、乞食の練習のシーンの「髪に受けた愛撫だけは、捨てることができない。」って一文がすごく印象的で。彼らの人間味、子どもらしさが見えた。 作文のルールに従うならこれはただの物理的な話で、行為そのものに受け渡しがある愛撫はもちろん捨てられない。その事実をただ書いてる。けど、この一言が目立つように段落は分けられて、この章が締め括られる。 完全に言語化するのは難しいから避けるけど、この一文を見つめてると、この時の彼らの複雑で繊細な表情が見える気がして、おもしろい。 タイトルの「悪童」はミスリードなのでは?って少し思ったけど、解説をみたらそこまで考慮したうえでっぽいので納得。 好きだけが評価じゃないから、不快でも素晴らしいってこともある。芸術なんてそんなもんだったりするのかも。とにかく、久しぶりにガツンときた。

    1
    投稿日: 2021.01.29
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    「悪童日記」「ふたりの証拠」「第三の嘘」と3部作。2,1,3の順で好きだ。大人になって完徹で読んだ本は「悪童日記」だけ。

    1
    投稿日: 2021.01.26
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    何とも不思議な魅力のある小説だった。 主人公の〈ぼくら〉は、まさに「悪童」という呼び名がぴったりだ。目を覆いたくなるようなところもあるが、優しいところもある。いや、優しいからこその行動なのかもしれない。続編も読んでみたい。

    2
    投稿日: 2021.01.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「傑作」と言われるわけがすぐわかった 第二次世界大戦末期の中部ヨーロッパが舞台で死,性行為、労働、飢え、殺人、人間の欲望がむき出しになっている大変重いテーマであるのに関わらず、気分が沈み胸糞悪くなり進まない…なんてことはなくむしろすいすい読めてしまう。 なんでだろうと思っていたら,答えは小説の中にあって この小説(2人の少年の手記)は「感情を定義する言葉の使用を避けている」から。ただひたすらに真実を書くことに徹底しているから。本当に面白かった。 感情の訴えがないのに関わらず戦争の悲惨さと人間のエゴも教えてくれる作品。

    3
    投稿日: 2021.01.21
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    ひたすら人間らしさのない冷酷な、感情のない事実を書き連ねているのだけど、なぜかそこに引き込まれてしまう 現実性と非現実性を持ち合わせている作品

    3
    投稿日: 2021.01.07
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    19かそこらの時に三部作一気読みして、二週間引きずった忘れられない一冊。 秋の自律神経ぐちゃぐちゃ期になぜか無性に読みたくなって何回か読み返してるんだけど、その度にうまく言い表せなくてもどかしい。 今回は「双子、純粋だよな」と思った。 回りの不条理に対する反応が澄みすぎていて、常識だとか倫理とかで濁らない。それ故の残酷さというか怪物感があるというか。生肉みたいな文体もすごい。何よりも素材(感情)に近くて、だからこそ生々しいって感じ。 このまま一生定期的に読み返す本なんだろうな。

    4
    投稿日: 2020.12.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「悪童」というより、過酷な状況にて 生きる術を学んだ賢い双子達の物語。 いき過ぎている要素もあれど 生き抜くためだよなあ…で納得がいく。 本当に賢く、運も良い双子達。 最初は仲が悪かった祖母と双子達も 物語が進めば進むほど、お互いを認め合い タッグを組んで一芝居してみたり、と 微笑ましいストーリーも。 ただ、海外文学らしい、というのか 性的描写が独特であったり特殊性癖が多く それには若干の不快感を覚えた。 物語のラストの先、離れ離れになっても 各々で上手く生きていくんだろうか。 それまで2人で1つ、だったから想像が出来ない…。 これは深読みしすぎかもしれないが 作中で「別離させるべきだ」と息巻いていた 父親をきっかけに、別離が叶うのは 何とも皮肉めいていて面白かった。

    1
    投稿日: 2020.12.03
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    文句なしの傑作。 文学youtuberベルさんの動画を見て気になったので手に取ってみた。 面白くて一気読み。小説の体裁も項が細かく分かれていて、短くサッと切れる。 海外文学にありがちな、訳が分かりづらいという事もなく読み易い。 あっという間に読み終えた。 アンモラルハード文学?(そんなジャンルは無いか)として「ファイトクラブ」が想起されるが原書はファイトクラブより10年先だった。 ラストがあっけに取られたという感想があったのだが確かに

    4
    投稿日: 2020.11.30
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    アゴタ・クリストフの傑作。 『悪童日記』三部作の1巻を読了した。 まさに傑作の名にふさわしい内容だった。 「傑作」であるということは聞いていたのだが、実はあまり内容はよく知らなかった。 はっきり言ってハードである。 一言で言うならば   ハンガリー版『R18指定・火垂るの墓』 といえばイメージがしやすいだろか。 時代は第二次世界大戦中から大戦後にかけて。 場所は特定はされていないが、ハンガリーの片田舎の町が舞台である。 そこに無理やり疎開させられた十代の男の子の双子が主人公だ。 当時のハンガリーはナチスドイツの同盟国であったが、本書の内容を読むと同盟国というよりもほぼ属国という感じである。 彼ら体験するのは、あまりに過酷な日常だ。 人が簡単に死んでいく。 生きるためは、ありとあらゆることをしなければならない汚いことでも、酷いことであってもだ。 まさに戦争の暗部をこれでもかと見せつけられる。 見たくないものであっても。 最初にR18と書いたが、これこそが彼ら少年少女が実際に体験したことなのだ。 それをよくよく理解し、この本を体験しなければならないだろう。 多くの人に読んでもらいたい作品である。

    34
    投稿日: 2020.11.29
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    戦火に追われ預けられた魔女の家。 双子の少年は、したたかにサヴァイブする。 善悪を彼岸に置いて、生きる。

    1
    投稿日: 2020.11.15
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    簡単に人が死に、簡単に残酷な行いが為される。簡潔な文章だからこそ伝わってくる恐ろしさ。 「ぼくら」として最強な二人は、一人のアイデンティティは持たない。無機質な二人の間には愛情があるのか、それとも生き残るための協力なのか…

    4
    投稿日: 2020.10.19
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    子供だからこそ、余計なものに影響されない残酷さがあった。 人の力で生きようとせず、自分の力で生きようとする精神は見習いたい。 決して情がない訳ではなく、近所の子を助けたり、おばあちゃんの世話をしたりしている所が、偉いのだが、子供にしてはしっかりしすぎていてゾッとする。 現代の日本で生きる子供なら、ただ泣いて助けを呼ぶことしかできなかったのではないか。 彼らの子供という立場を大いに利用した作戦等は、生意気とは思わずむしろ爽快だ。 淡々とした様子で書かれていたが、戦争は人を人ではないものに変えてしまう気がする。

    3
    投稿日: 2020.09.23
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    不気味な双子のお話し 怖くて残酷なところもあるけど 面白かったです  最後が えっ⁈ってどうゆうこと? ってなりました 続編も読みたいです

    1
    投稿日: 2020.07.23
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    戦時中の子供2人目線で書かれている 人の欲望がむき出しって感じ 生きるためにはって感じ はじめは生意気な子供だなって思ったけど、戦時中に育ったら、欲剥き出しくらいじゃないと行きていけないね

    0
    投稿日: 2020.07.17
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    かなり久々の再読だがやっぱり強烈な小説。主人公の双子「ぼくら」の一人称で淡々と綴られた文章は彼らが直面した事実のみ。一切の感情表現が削ぎ落とされているのに心を揺さぶられてしまう。戦時下で剥き出しになる人の本性、あくまで生き抜くために行動する双子が時折見せる人間味、衝撃的なラスト。 どこまでも重苦しい内容なのになぜか清々しさを感じてしまう不思議な力を持った傑作。

    2
    投稿日: 2020.06.19
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    大戦下のハンガリーで、吝嗇で卑しいおばあちゃんの元に疎開した双子の男の子がたくましく生き延びてゆく。 戦時下の極限の飢え、生死の間で独自の倫理を身に着ける。 彼らは媚びず、屈せず、抗い、学び、タフに生きる。 悪童なんてもんじゃない。一種の哲学のような、あらゆる意味で衝撃だった。

    7
    投稿日: 2020.04.16
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    戦争末期、祖母に預けられた双子の少年。彼らが生き伸びる為に何を選び、何をしなければいけない…と考えたか。 彼らの感情は一切描かれていないので、想像力を掻き立てられる。 選び、行動する事の大切さが 今、胸に突き刺さる。

    1
    投稿日: 2020.04.06
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    戦時中の双子の話。すごく胸が悪くなる思いだった。 実の母を見殺しにしてしまったり、実の父を踏み台にしていたり。性描写も多く、殺人の話も多かった。そうせざるを得ない時代背景があったからだと思う。

    1
    投稿日: 2020.04.04
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    祖母と双子の関係がだんだん微笑ましくなっていく。惨い描写は多いが読みやすく最後まで面白かった。 ラストは衝撃的で、笑えないけど笑ってしまった。

    1
    投稿日: 2020.03.31
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    地名や登場人物の名前が出てこない曖昧さとは裏腹に戦場下で生きる人々の暴力や性描写、貧富の差などが細かく描かれている生々しい文章がとても印象的でした。 戦場下でも双子は誰の価値観にも染まらずに懸命に生きる清々しさ。そして生きる為なら暴力や飢えに耐える練習や万引、さらには両親もを犠牲にする残酷さ。 「清々しさ」と「残酷さ」は正反対の言葉に見えるけどこの物語においては表裏一体なのかもしれません。 双子たちが心の中で感じたこと思ったことをただ実行しただけのことであり、もしかすると「清々しさ」も「残酷さ」も彼らの概念にないのではないかと考えてしまいます。 なぜ最後はこのような展開になったのか分かりませんが、双子はこれからどのような人生を歩みどんな価値観を形成していくのか気になって仕方ありません。

    1
    投稿日: 2020.03.08
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    見てはいけないものを見てしまった感じ・・。 最後は、 え・・!? という終わり方。 内容はどれも凄まじい。 タイトルを悪童日記としたセンスはすごい。 ほんとに日記の盗み見です。

    1
    投稿日: 2020.02.22
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    戦争は日常に非日常をもたらすもの、 なにがモラルでインモラルなのか分からなくするもの。 少年のまだ曇りきっていないガラスの瞳で世界を見るには、残酷すぎる時代。 第二次世界大戦末期のハンガリー。 貧困、迫害、性。 双子の少年が対峙した世界は乾いた地獄。

    8
    投稿日: 2020.02.07
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    戦時中の疎開生活が、双子によって淡々と語られている。非人道的な描写も多いが、彼らの言動は痛快と言わざるを得ない。読む手が止まらない本だった。

    1
    投稿日: 2020.01.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

     文字が大きいのでページ数のわりに短いし、言葉も難しくないのですらすら読める。ハンガリー人の著者がフランス語で書いた作品。亡命作家が拙い外国語で書いた作品という部分に意義があるようだ。  内容は悲惨だが、主人公たちがかなりタフに訓練されているのでほぼノーダメージ(のように見える形)で戦時下を切り抜けている。<兎っ子>や外国の将校と従卒、司祭と女中といった登場人物が興味深い。<兎っ子>なんかめちゃくちゃ悲惨な生涯を送っていて非常に不憫だ。最期は軍人に犯されまくって死んだ。しかし本人は満足だったようだ。将校はドMの変態野郎だし、司祭は<兎っ子>に淫らなことをやった生臭野郎だ。女中もしれっと双子のチンポをしゃぶってくるシーンがあるが、意外と面倒見のいい姉御だ。しかし「牽かれて行く」人に対してひどいことをやったことで双子に罰せられ、顔をひどく損傷する。この罰はさすがにやりすぎだ。従卒は終始カタカナで話しているので読みづらいが、双子に毛布を与えてくれたり、将校の異常性を知っていて双子に警告するなど、作中の良心といえるぐらいまともだ。  双子の両親はふたりとも悲惨な死に方をした。母親が迎えに来たときに双子は母と同行することを拒絶した。父親が出国を試みる際には双子は父を犠牲にして片割れが出国した。これらの場面を読んだときには、両親は双子に対してそんなにひどい仕打ちをしたっけ? と思わされた。  ところで、作中のルールとしてP.43「ぼくらは、『ぼくらはクルミの実をたくさん食べる』とは書くだろうが、『ぼくらはクルミの実が好きだ』とは書くまい。『好き』という語は精確さと客観性に欠けていて、確かな語ではないからだ」と宣言しているが、P.128「従卒は、女中に身を屈めさせるのを、あるいは彼女を四つん這いにして後ろから捕らえるのを、特に好む。女中は、従卒が仰向けに寝るのを好む」という部分で破綻していないか。ルール通りの書き方なら「従卒は、女中に身を屈めさせること、あるいは彼女を四つん這いにして後ろから捕らえることが多い。女中は、従卒が仰向けに寝ることを求めることが多い」といったように書かないといけなかったんじゃないのか。

    0
    投稿日: 2019.11.18
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    戦争の凄まじさ恐ろしさをひしひしと感じた、、、 子供たちの冷酷さがそれを物語ってる気がする。 性の描写があんまり好みじゃなかったなあ。

    1
    投稿日: 2019.11.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読んでいくとどんどん気味が悪くなる。 この双子たちの日記には、感情の表現を出来るだけ省くというルールがあり、したがって作品も、出来事だけが淡々と語られている。 戦争の混乱を生き抜くのに、感情はあまりにも重荷であったのだろう。 双子たちは「訓練」により痛みを、そして感情を消すことに成功する。 遂には死体を見ることも、人を殺すことも平気になった少年たち。彼らは戦争を生き抜くことさえできたが、その姿は不気味で恐ろしい。 感情を無くした彼らを「人」というのかさえ疑わしい。そこまでして生きていたいかと問われるとなかなかに考えさせられる。

    0
    投稿日: 2019.10.30
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    淡々とした文章、短い章立てで読みやすい。 悪童”日記”であり、彼ら双子の冷徹な視点から捉えた戦争、人間。悪が悪を語る中にも悪なりの倫理とか矜持みたいなものがあり、そういう一見ひねくれてるけど筋の通った人間はとても魅力的だと感じる。 続編も読みたい。

    0
    投稿日: 2019.10.05
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    戦時中の現実には正視に耐えない残酷なことや卑猥なことが本文中で繰り広げられるのですが、読了感はさほど悪くはなかったです。巻末の注釈にあるように、舞台は明確には設定されてはいませんが、第二次大戦中のハンガリーの様で、戦時中のやりきれない現実が如実に伝わってきます。文体が簡潔で読みやすく、物語の中にグイグイと引きこまれました。

    1
    投稿日: 2019.09.18
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    もっと悪辣な話なんだと思ってた。双子全然いい子じゃないですか… 年代を考えるとおばあちゃんが体験した前の戦争って第一次世界大戦かな?

    0
    投稿日: 2019.09.05
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    読書会の課題本のため読んだ。読書会には都合で参加できなかったが、読んで良かった。タイトルからトムソーヤーのような、悪ガキものかと思ったが全く違う。大戦中の児童文学はこれまでに多く読んだが、その中でも非常にリアルで重い。結末から続きがとても気になり、続編を購入した。

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    投稿日: 2019.08.15
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    強烈な内容の小説。戦時下の属国という悲惨な状況下、双子の少年が日記を記すという構成だが、完全に主観を廃し、事実だけを淡々と書き連ねる手法が、戦争の悲惨さや残酷さ、倫理観の荒廃を際立たせ、これでもかと読者に迫ってくる。文書は平易だが、子供にはちょっと読ませられないシーンがいくつも出てくる。 正直自分の平時の価値観をぶっ壊されたような気持ちになった。まだ完全には消化しきれていないが、早く三部作を全て読みたい。

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    投稿日: 2019.07.08
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    国境を失い、言葉の壁を失うと、自我も失われるのかしら?  読み終えて、どこか伊藤計劃風の『ユートピアの臨界点』を感じました。

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    投稿日: 2019.07.07
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    夢中で読んだ。 なぜ、二人は別れるのだろう。 ぼくら、の書き方に齟齬がないことが美しくて怖い。 読みやすいのに重い。 でも好き。

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    投稿日: 2019.07.06
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    各章が短くて非常に読み易かった。 しかし、内容はなかなかハード。 でも、面白い。 残り2つも楽しみだ。

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    投稿日: 2019.06.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    勧められた本は読んでみるものだね。母親は冷たくした直後に亡くなり、父親は殺したも同然。容赦なく嫌なことばかり書くかと思えば、突然、「ありがとう!ありがとう!」なんてびっくりさせてくれる。そしてまた、容赦ない描写。

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    投稿日: 2019.05.23
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    ハンガリーからスイスに亡命した作家が、フランス語で執筆した処女作。三部作の一作目。固有名詞はないものの、第二次世界大戦中のブダペスト包囲戦時の話と予想される。大きい町から小さい町へ、おばあちゃんの下に預けられた双子の「ぼくら」。戦争を生き抜くために必要な忍耐と残虐性を、ただ粛々と、淡々と鍛え上げて行く。信頼できるのは互いだけ。そんな毎日の特訓を彼らが本作である「日記」に綴る。 極限まで主観を削ぎ落とした文体が捉える人々の浅ましく残酷な行為は、誰しもが心に抱く人間の本質ゆえか?それとも、戦争という緊急時だからこそ引き出された人間の異常性か?答えは読書のあなたに委ねられる。 性描写がかなり過激なので確実にR指定ですが、双子が書いた文章という体をとっているので、非常に読みやすいです。ラストも衝撃的。個人的には、常に論理的に行動する双子が、ふと取る説明のつかない行動に、人間のいじらしさと愛しさを感じられて好きでした。そういった何気ない行為を探しながら読んでみてください。

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    投稿日: 2018.12.28
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    いわゆる名作である。 衝撃的な内容であるが全体的な暗さは否めない。 二人の兄弟の成長を描いた驚くべき物語。

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    投稿日: 2018.12.09
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    傑作なんだね、これ。私には全く合わない話だったな。一部の仏映画のように、で?どうなったの?って終わり方なんだもん。起承転結はっきりしてて、勧善懲悪(この場合悪が主人公でもよし)で一件落着で終わる映画や話のほうが好き。それもハッピーエンドなら更によし。しかし、この本はそれのどちらとも違う。他の人のレビュー見てみよう。

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    投稿日: 2018.11.21
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    出てくる登場人物みんなどこか壊れているのは戦争のせいなのか。その中で悪童といわれる双子がまともに感じる不思議。物語の中で、この双子があまりにも一体化してるので、最後のオチは俊逸。

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    投稿日: 2018.10.27
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    12:ようやく読めた。素晴らしかった……!生命、家族、道徳、正義、平和、そして愛。そんなことについていろいろ考えた一作。どうしてもっと早くに読まなかったんやろうとも思うし、今このときに読んで良かったとも思う。 打海文三の応化クロニクル三部作を読み返したくなったり。

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    投稿日: 2018.10.08
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    三部作を読み終わった上で、この「悪童日記」が一番好き。物語とは全然関係ないけど、主観を交えずに事実だけ書き抜くという方法は論文書く上で必須なので参考になった。 ラストは本当に衝撃。いつのまにふたりが示し合わせていたのかわからないが、読者の心とは別の方向に引きちぎられて終結する。それであの続巻になるんだからすごい。

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    投稿日: 2018.09.30
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    現実世界でホントにこういうことが起こっているのかと想像するとおぞましくてやるせなくなるほど、とにかく衝撃的な記述が多い。特に子どもが獣姦したり殺人したりするのは読んでてツラかった。また新たな世界を垣間見ることができて良かった。

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    投稿日: 2018.09.29
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    20180627読了。 Podcastにて紹介されていて評判も良かったのでずっと読もうと思っていたため、新婚旅行中に読んだ。 第二次世界大戦終盤のハンガリーを舞台にした少年の話。 淡々とした事実描写で物語は進み読みやすい。 すらすら読めてしまう気持ちよさはあるが、期待していたほどのおもしろさは感じられなかった。

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    投稿日: 2018.07.01
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    映画の告知を見て気になり3作全てを購入したものの、そのまま放置されていた作品。 戦争もののイメージでいたけれど、思っていたよりあっさりした文体で読みやすかった。 読了直後はそこまでではなかったけれど、ふとした時に特定の場面を思い出してその箇所を読み返す、そんな物語。

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    投稿日: 2018.06.28
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    読みやすく、面白くもあった。物語の構成はたしかに上手いのだが、ちょっとテクニカル過ぎるように感じた。下手な文章は読みたくないが、上手すぎて内容の重大さが薄れては本末転倒だろう。

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    投稿日: 2018.06.10
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    今までに読んだどの本にも似ていない、恐ろしい物語。 双子の少年「ぼくら」は生きていくために盗みや脅し、時には暴力も振るう。 善悪とは何かなんて大人になると改めて考えることはないけれど、何の躊躇もなく生きるためにどんなことでもする「ぼくら」は強く勇ましい。 タイトルの通り日記のようにお話が進み、読みやすい文体ながら描かれているのは不条理とタブーの連続だった。恐いのに読んでしまう、そんなお話。

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    投稿日: 2018.03.20
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    面白い。文学というとお堅いイメージがあるけれど、これは全く違います。 戦時下の人間たちを、双子の目線で描いた作品で、暴力、性行為、罵詈雑言、盗みに詐欺にと酷いことがたくさん起こるのに、暗さや冷たさを不思議と感じない。 起こることの過激さに肩をすくめる思いがするのに、双子の冷徹さや、双子に関わる人々の滑稽さや人間臭さに引き込まれる。 「人間臭さ」というといい面がたくさんあるような言い方だけど、そうではなく、暴力やら欲望やらに物凄く正直っていうこと。 双子の祖母はその最もたる人物で、欲の塊だし、双子をないがしろにするし、さらに夫殺しの疑いまでかけられているしで、ろくでもないにもほどがある。 それなのに憎めない。 最期あたりで双子と悪知恵を働かせる場面はお見事。 戦時下だからこその人間のしたたかさとたくましさを感じられる。 だからこそ、悲壮感もなく読めるのか。 戦時下だから仕方がないかもしれないけれど、「いいひと」がいない。 双子たちはそれを容認していて、まったく関心がないのかな?なんて思いながら読んでいると、裏切られました。 感情をなるだけ省く文体と、滑稽さやユーモアのセンスのおかげで何度でも読みたくなる小説です。 2~3ページの短い話が次々と語られるけれど、内容は超過激。 すごい内容を何でもないように平然と綴り続ける双子の精神にもおどろかされる。 双子たちのやることが予想できないこともあって、先に先にとどんどん読んでしまった。 子供の残虐性と純粋性を兼ね備えたキャラクターで、やはりこの小説の一番の魅力はこの双子でしょうか。 子供だからこそ、危うい状況になるとハラハラするけれど、この双子の場合は、描かれている目の前の相手に何をするつもりかというハラハラ感もありました。 感情が省かれた文体なので、何を考えているかさっぱりわからない。 途中双子の行動に「なぜ?」と思ったときは、他の登場人物のセリフだったり、双子の行動の中に、その感情を読み取るヒントが描かれています。 「ぼくら」でくくられた彼らだからこそ、ラストの展開は衝撃的。 「え、ここで終わるの?」とびっくりでした。 この小説を調べていたときに「ぜったい三部作すべてを読むべし」という文を見かけたけれど、あんなところで終わっては続きを読まざるを得ない。

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    投稿日: 2018.02.22
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    旅行中、読み返し あくまで淡々と流れていく文章が心に残る。「精神を鍛える」「乞食の練習」「脱走兵」「おかあさん」「別離」辺りが好き。最後のページを捲り、あの一文を読んだ時の感覚を忘れないようにしたい。

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    投稿日: 2018.02.20
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    戦時下の暗いお話ですが、なぜか引き込まれてしまう独特の世界観を確立しています。 人助けのためなら自殺ほう助も厭わない兄弟は、ただ自分たちが生きるために体を鍛え、悪知恵を働かせます。 そして、最後に取り残された双子の一人の運命は? 脱出した方の行く末は? こうした疑問に答えるべく3部作になったのかな? これ、映画にもなっていましたね。

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    投稿日: 2018.02.19
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    恐ろしい本。 双子が一体いくつなのか、考えるとイヤになる。 いくら頭が良いと言っても、こんなに理性的に生きられるものだろうか。 心がないのかな、と思えるけど、そうすると女中に与えた仕打ちとに齟齬が出てくるし。 その場その場でやらなければならないこと、そのためには執着をなくすこと、誰にも心を許さないこと、徹底してるな、という印象。 すごく嫌な気分になるけど、続きを読まずにはいられない。

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    投稿日: 2018.02.12
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    いや,衝撃的な作品だった. 戦時下のハンガリーで生きる双子の少年達が「主観は一切排除する」というルールで書いた日記の体裁をとり,淡々と出来事が綴られるのだが,その出来事のどれもが衝撃的なこと! 一種の反戦文学であり,悪人が善人に,善人が悪人に,あるいは,被害者が加害者に,という転換も起こり,一方,少年達の一見残酷とも思える行動にも,約束は絶対に守るなどの,彼らなりの一貫した倫理があり,それらめちゃくちゃな出来事を通じて,人間のさががあぶり出されているという感じだ. ラストの出来事の後,彼らは一体どうなるのだろう? 三部作の残り2冊も読まなければ.

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    投稿日: 2018.01.11
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    衝撃の書。フランス語で書かれた文学群を読んで来なかった自分を反省します。しかし、YAに分類されてましたが、よいのでしょうか?それも恐るべし。 たまたまチャイナ・ミエヴィル「オクトーバー 物語ロシア革命」と続けて読んだのですが、あの革命からつながるヨーロッパの歴史なのだなぁ、とその重さにも震えました。

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    投稿日: 2018.01.10
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    短い日記形式で、第2次世界大戦中の双子「ぼくら」の生活が綴られる。 人を怪我させる、覗き見する、物を盗む、良心の呵責なく悪事を働く二人に、戦争中の異常さが覆い被さっていて、独特の雰囲気が出ている。それより何より、互いのことしか考えず、世界に無関心の双子、まさに私の理想の双子像でとても良かった。

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    投稿日: 2017.12.03