
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
億万長者になる方法よりも損をする方法の方がたくさん書いてある本。 「億万長者」で想像する水準ではないかもしれないが、 お金持ちになる方針も読み解くことができる。 ○億万長者になる方針 『収入の10~15%を貯蓄に回す倹約を続けていれば、 誰でも彼らのように億万長者になれるとスタンリーはいう』 『人生を経済的な側面から見れば、その目的は次の2つにまとめられる。 1 人的資本を労働市場で運用して大きな富(効用)を得る 2 金融資本を金融市場で運用して、最小のリスクで最大のリターン(利益)を得る』 『金融資本の運用で損をする最大の原因は、投資に過度なリスクを取ることでなく、 騙されて有り金すべてを失ったり、手数料をぼったくられることだ。』 つまり ・働きつづける ・収入を貯蓄にまわす ・金融資本を分散して投資する ・うまい話にだまされない ことで十分なお金持ちになれる。 ○金融資本の運用のヒント ・金融商品の価値は将来価値を割り引いて現在価値に直したものの合計。 ・ポートフォリオ理論。価格の相関の低い資産に分散投資する。 ・長期的には為替リスクはないので、全世界に分散投資すべき。 ・資本主義が拡張し続けるのであれば、株式は平均的にレバレッジの分だけ高利回り。 ・(上場?)株式のリスクプレミアムは5%といわれている。 ・インサイダーマーケットのプロでない限りインサイダーマーケットを避ける。 ○確実に損をする方法 確実に儲かる話はない。確実に損をする方法はたくさんある。 逆に確実に得をするのは、錯覚を利用して金融商品を割高に売りつける売り手。 売り手のことを考える=だまされないことが金融リテラシー。 以下損をしないための具体的な知識。 ・定年制は強制解雇。定年後も働き続けられれば大きな人的資本が残る。 ・専業主婦(主夫)になって労働市場から富を全く得られなくなると、人的資本が1億円毀損する。 ・保険のコストは一般に高いので、貯蓄で保障できるリスクは保険に頼るべきでない。 ・生命保険は宝くじ。貯蓄とは全く関係がない。 ・医療保険と呼ばれているものは(国保を除いて)事実上失業保険。 ・過去の実績を調べると、アクティブファンドの成績はパッシブファンドを超えない。 ・株式市場は効率的なので、よく知っている日本株に投資する(ホームバイアス)ことは根拠がない。 ・マイホーム購入はレバレッジをかけた不動産投資。資産配分のバランスを崩す。 ・マイホーム購入が得に見えるのはレバレッジで収益が拡大するからだが、損失も拡大する。 ・不動産市場はインサイダーマーケット。うまい話は素人には流れてこない。
3投稿日: 2014.06.22
powered by ブクログ相手から持ってくるうまい話はない、ということが一貫して書かれていると思います。 誰が凡人にいい話をわざわざ教えてくれるのでしょう。 いい話と思わせる技術は凄まじく高い人が多いので、引っかかる人が多数でるのでしょう。
1投稿日: 2014.06.20
powered by ブクログ橘氏の本は非常に読みやすい。 あとがきにある「金融機関が熱心に勧誘するウマそうな話はすべて無視する」という言葉がストンと落ちました。 ネット証券を活用しETFで投資をしていく、暴落したときに拾っていくことが大事なのだと再認識。 参考に主要ETFの株価コードを記しておく。 1554、1680、1681、1306、1321、1547、1322。 投資は自己判断で。
0投稿日: 2014.06.14
powered by ブクログマンション購入を考えていたため何となく購入。 著者の意見がどこまで信用できるかまだわかりませんが、説明がすごく腑に落ちました。教養としてもすごくよい本でした。 この本は今の時期だからこそ読むべきだと思います。
0投稿日: 2014.06.05
powered by ブクログさすがの橘玲独特のシニカルでリアリストな言説が展開。 持ち家はダメとかアクティブファンドがサルにも負ける理由とかもうハッキリ。 億万長者はもう隣にいるよ、という事実が語られるので億万長者になるための本ではないのでご注意を!
0投稿日: 2014.06.03
powered by ブクログ【シンプル】 橘さんの考え方はシンプルでわかりやすいです。余計な感情がはさまれていませんので明確です。 また、橘さんの文章を読んでいていつも思うのですが、すらすら読めてしまいます。流れがつかみやすく、読みやすいのです。 「暴落してからのドルコスト」賛成です。 問題は出口です。ドルコストでこつこつ投資して、どんどん株価が上がっていきます。ここまではいいのですが、いつ手を引けばいいのでしょうか! むずかしいです・・・今度いつ暴落がはじまるかはわかりません。 ピークをねらわずに無難なところで、手じまいすればいいのでしょうけど。これはこれでタイミングがむずかしいです。 暴落がはじまる前まで株価が回復すれば手放す、これが一番無難な方法でしょうか。もう少し上がるような気もしますが。。。(ここで欲張るとよくない!) やはり、入りより出が考えどころです。
0投稿日: 2014.06.03
powered by ブクログ橘玲さんの本はほぼ欠かさず読むことにしている。今後の世界の流れを踏まえながら、個人の資産をどう運用していけばいいかが、順を追って理論的に、分かりやすく示されている。人間がいかに思い込みの強い人間かという事を再認識するとともに、投資をどう見直していくか、その方向付けができる、ありがたい書だった。
0投稿日: 2014.05.28
powered by ブクログ先日『年金は本当にもらえるのか』を読んで不明/不安だったことがスッキリわかった。この明解さが橘さんの魅力。 年金問題は解決可能。しかも、個人的に対応可能、という。え?教えて教えて! 答えは、「年金に頼らなくてよいように働き続ける」。なるほど〜。私はこれを聞いて怒り出すのではなく嬉しさにうなづいた。 著者のロジックはこう: もともと年金は「働けなくなった」人の収入補償。自営業は遅くまで働けるから少なめ。サラリーマンは定年があって早くに働けなくなるから多め。どうせ自分がもらえる年金の金額は不透明だから、働き続けるに限る。 また、目からウロコの、でも確かにそうだよなぁという指摘があって驚く。 例えば、「厚生年金は強制徴収され選択肢がないが、国民年金は払わないという選択肢があり市場原理が働く。だから国は一定レベルまでしか給付条件を下げられない」とか、「銀行の金利が低いと嘆く必要はない。低いのは名目金利。デフレにより実質金利は低くない。インフレもタイムラグがあるから焦らなくていい」とか、「本当に必要な医療保険は、入院1日目から60日目まで払われるものではなく、60日目までは払われず61日目以降に払われるもの」とか。 むむむ。 なかでも本書の白眉は、終章のタイトル「ゆっくり考えることのできるひとだけが資産運用に成功する」というメッセージ。ダニエル・カーネマンの「早い思考」「遅い思考」を取り上げ、後者を使うべきシーンに前者を使ってはいけない、という。ナルホド〜。
2投稿日: 2014.05.23
