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洪水はわが魂に及び(下)(新潮文庫)
洪水はわが魂に及び(下)(新潮文庫)
大江健三郎/新潮社
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総合評価

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    核時代の想像力が持つ切実なリアリティ 核によって人類が滅亡する可能性が少しでもあり得たとき、想像されるありとあらゆるのものが、荒唐無稽なものに過ぎないと、一体誰が言えるだろう? そんな時代で、何を想像し、何を未来に夢見るのだろうか 障害を抱えた赤ん坊はいまや成長して子どもとなり、周りの人々と関係を築き始めた。彼と生きるこの世界で、大江は何を想像し、何を代弁するのだろう

    0
    投稿日: 2026.09.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今まで読んだ大江の本の中で最も好きだった。下からは特に後戻りできない感じが強くなってきて絶望的だが最後まで明るい 綺麗に畳まれていってスッキリと終わった カタストロフ 最後の籠城戦、本当に多麻吉は敵を打ち倒していたのか?

    0
    投稿日: 2026.06.07
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    タイトルから受ける印象が読み終えたことで確定され、どうしようもない気持ちになる。やはり解説はとても良く、よくもこんな短い文章でこの本のエッセンスをまとめられるなと思う。ヴァルネラブルな魂、、 それにしても洪水のイメージを遡及的に、読み終えてタイトルを眺めてる時に実感したのでその瞬間の重さに一瞬耐えきれなかった

    0
    投稿日: 2024.04.10
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    ううむ。自由航海団の若者らがいったい何をしたかったのかまるでわからん……。 あさま山荘の連合赤軍の諸君に共感してつくられた小説、とのことだが、自由航海団も主人公の勇魚も、独りよがりで被害妄想をこじらせた(著者はこういうタイプの人物をよく書く)アブナイ人たち、としか思えんのだ。 これは30年前に読んだときもそうだが、共感できないというか、どちらかといえば鎮圧に向かって射殺された機動隊員がかわいそうだなぁ、とむしろそちら側に寄り添ってしまう。 まあたしかにジンの設定はきれいだがそれだけだな。 などと言いつつ初期短編集を読み返してみる。

    0
    投稿日: 2020.05.27
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    アンチクライマクスが代名詞のような大江にあって、驚くほどストレート、かつ見事なカタストロフィ小説。ここまでコートームケイなストーリーでありながら絶妙に現実とリンクする、この時期の大江の咲き乱れる想像力の凄まじさ、充実は何度考えても震えがくる

    1
    投稿日: 2018.02.21
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    軍事訓練している写真が週刊誌で取り上げられて危険分子とみなされ、機動隊と睨み合いとなりシェルターで篭城することになる。そして、勇魚は「樹木の魂」「鯨の魂」に最後の挨拶をする。とにかく長くで読むのが大変でした。

    0
    投稿日: 2017.09.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    核シェルターの中で壮絶なまでの死を迎える勇魚の姿は、世界の終末の喩であるかのごときだ。この巻では権力の圧倒的なまでの暴力が、きわめて具体的なものとして語られるとともに、一方では自由航海団の夢は抽象的なままに崩壊してゆく。鯨が鳴き交わす声に包まれたエンディングは、ディストピアながらも感動的でさえある。

    0
    投稿日: 2013.09.23
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    大学の授業中(授業も聞かずに)一生懸命読んでいたころが懐かしい。 「すべてよし!」 壮大な展開に圧倒されます。 各個人の思想の自由が一応許されておりますが、いくら当初は尤もな理想を掲げていても、閉鎖された集団だと理論がこじ付けとなり暴走するのだとつくづく感じた。 近年だとオウム真理教の一連の事件でその閉鎖された集団の暴走の恐ろしさを、思い知ったと思う。 この作品はあくまで「暴走した集団」の立場から美しく描かれているが、恐ろしい作品です。 恐ろしい作品、というのは作者の才能を指しております。 また、タイトルが美しすぎますね。

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    投稿日: 2011.04.01
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    わたし、自由航海団の思想がまっったく理解できなくて、 「結局は暇を持て余したおバカさんたちの誇大妄想やん」 なんて思っていたのですが・・・ なんだかあそこまで必死になられると、もう認めざるを得ないというか。 ラスト10Pまでは、今回イマイチかなーなんて思ったりもしましたが、もうやられました。 最後まさしく「洪水はわが魂に及び」でした。 なんでこの人は毎度バッチリなタイトルをつけられるんや・・・! これがノーベル文学賞作家か、恐ろしい子・・・!! 09.06.28

    0
    投稿日: 2009.06.29