
総合評価
(529件)| 173 | ||
| 179 | ||
| 109 | ||
| 13 | ||
| 3 |
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
かつては夫婦であったが、壮絶な出来事により離婚した男女、有馬と亜紀。 秋の紅葉深まる蔵王で偶然再会し、手紙のやりとりが始まる。 最初は謎が多く、それぞれの性格を探りながら読む形となるが、次第に離婚の事情とその後辿ってきた厳しい人生が明かされていく。 生きていても虚無の中で生活していた亜紀。 「生きていることと、死んでいることとは、 もしかしたら同じことかもしれない。」 亜紀の苦しい心情に共感し、何とか立ち直って欲しいと願う一方で、破れかぶれに生きている有馬には、甘さを感じ怒りすら抱く。 手紙のやりとりを通じて、お互いの過去の事実を知り、今を見直し、未来を変えていく事になる。交わる事のない2人だが、思いは通じた気がした。女性の方が強く逞しい。 手紙だけで物語が成立する珍しい小説。 四季折々の美しい文章で綴られた手紙が、雰囲気を作り素晴らしかった。現代のSNSも便利だが、手紙もこれまた味わいがあり、良いもんだなぁと感じた。
20投稿日: 2023.10.14
powered by ブクログ読み終えてから余韻が凄くて誰かとこの感情をシェアしたい気分です。 なぜ愛情があるのに裏切るのか、また別れなければいけないのか。女として許せない気持ちも分かるし、それでも愛してるなら自分の気持ちに従って欲しい気もします。別れたから愛し続けられるのかもしれません。そばにいたら許すことはできないのかも。
1投稿日: 2023.09.28
powered by ブクログ往復書簡ですすんでいく物語。最初女性の文章が冗長だなと思ったのですが、双方のその後の人生が徐々に明らかになりひきこまれました。
4投稿日: 2023.09.11
powered by ブクログこの小説を読んでみて‥最初はあまり パッとしなくて読んでいくにつれて 人間の生命や憎しみなど分かってきた。
1投稿日: 2023.09.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
死生観の話が色濃く出ているこの作品。生きていることと死んでいることが同じであるという話に納得できるほどまだ自分は歳も経験も重ねていないため、全体的に刺さらなかった。 自分の業は何なのだろうと思う。 何十年後かに読んだらまた変わるかも。
1投稿日: 2023.09.06
powered by ブクログ往復書簡で綴られるこの物語は、始めは暗いけれど次第に未来に向かって再生されていく。日本語ってなんて美しいんだろう〜って感じた!
1投稿日: 2023.08.23
powered by ブクログ情景が目に浮かぶ こんなに綺麗な文章を久しぶりに読んだ気がする。小説なのに、映像が目に浮かび、登場人物の心のヒダみたいな部分まで読み手に感じさせる、読んで良かったと心から思える一冊。
0投稿日: 2023.08.12
powered by ブクログ書簡体で読みやすい。 石田ゆり子さんのおすすめとあり、恋愛小説というふうに説明されていたけれど、この恋愛に 私は少しも共感できず、素敵とも思えなかった。
0投稿日: 2023.08.12
powered by ブクログ別れた夫婦の文通… 別れたのにそんか素敵な関係になれるお二人の人柄は読んでいてせつなくなります。 それぞれの人生をそれぞれの立場と視点から一緒に読み進めていけるのは新鮮でした。
4投稿日: 2023.08.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
離婚した男女の往復書簡によって話が進んでいく物語。発売された当時でも電話が普及し始めており手紙が過去になりそうであったらしい。スマホの普及が進んだ今の時代ではなおさら珍しい、と思いながら読んでいた。 夫だった人は、不倫の末、無理心中に巻き込まれながらも生き延び、10年後に妻だった女性と再会したことにより、新たな女性と新たな生活を始めることに。 妻だった女性も夫だった人との再会と手紙によって再婚した男性との別れを決意し、新しい生活を送る決意をする。 手紙によって夫とと無理心中を図った女性の過去の経緯が明らかになったりし、事件?出来事?が進んでいくのが面白かった。また、過去の出来事を振り返りつつも、2人とも今を生きるという生死感のような議論にも発展していったところも読んでいて面白かった。
4投稿日: 2023.07.25
powered by ブクログ手紙のやりとりという一風変わった形式だが、人間の深い部分が描かれており、どんどん引き込まれる。シンプルでナチュラルな日本語が何とも言えず美しい。ここ最近で読んだ小説の中で一番ハマった。
6投稿日: 2023.07.22
powered by ブクログ元夫婦の再開をきっかけに、手紙をやりとりする形式で物語が進みます。これがちょっと新鮮に感じられたりして、また文章も美しく、読んでてうっとりするような瞬間もあった気がします。 男女感のやりとりなので、恋愛のお話かなと先入観がありましたがそんなことは無く。人生とか、死生観とか哲学ぽい話題が結構ありました。この辺の話題になかなか共感出来なかったのですが、もう少し年を経たら分かるのかも…?
5投稿日: 2023.05.06
powered by ブクログ互いでしか癒せない孤独がある_ ふたりが抱える孤独を癒したとき ふたりを包む世界が輝きだす 愛し合いながらも離婚した男女 一通の手紙から始まるふたりの愛と再生の物語_ 互いのさまざまな感情が 文通を通して 過去~現在~未来という色糸で織りなされ 読み終わる頃には美しい金色(こんじき)の タペストリーが浮かび上がるような物語だった… そんな金色に輝く余韻を 心の中に宝物として大事にしまいたくなるような… 上品で美しい物語に 涙しました… たとえ今日感じた気持ちを忘れたとしても きっと読み返すたびに 金色に輝く景色のごとく 私を幸せな世界へと いざなってくれるのだろうな
4投稿日: 2023.05.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
男女の文通物語。 手紙という制約あるツールが面白い 返信が来るのかどうかと結局どこか脳裏の片隅にいるという関係性、縁というか繋がり 離婚の真相エピソードがピーク 無理心中の背景を明確にしない美徳 転落人生を生き恥晒すある種のかっこよさ 生と死とは? 過去から未来への動き お父さんに依存しすぎ 読み終えた後に結局は未来に明日に向かって進んでいくという少しホッとする作品
4投稿日: 2023.03.09
powered by ブクログ宮本輝を初めて手にしたのは、いのちの姿だったから物語はどんなだろうと趣の違う作品を何冊か読んでみた。 この作品は往復書簡が展開され、過去が明らかになっていくミステリアスであり温かみがある。 マチネの終わりにのインタビューで石田ゆり子さんが錦繍を好きだと言った意味も読み終えた今理解できた気がする。 この人が好きだと言う絶対的な理由を述べられなくても好きなんだから仕方ないでしょうと言う感覚。 忘れていた恋心に灯りが灯ったようだった。
18投稿日: 2023.02.23
powered by ブクログ手紙のやりとりの中で繰り返されるフレーズが読後も心に残っています。 人生の節目のたびに読み返したいと思える一冊でした。
3投稿日: 2023.02.21
powered by ブクログ行間を読ませるような奥深さのある物語にグッと引き込まれて一気に読み上げた。決して幸せな結末とは言えないが、手紙のやり取りを通して少しずつ紐解かれる過去と柵に、色々な気持ちを行き来しながらも暗い始まりとは全く違うスッキリとした気持ちで読了。凄い作品だった。
5投稿日: 2023.02.13
powered by ブクログはじめの1ページ目から、あまりの日本語の美しさに泣きそうになった。何度開いてみても、1ページ目に感動してしまう。いつか冬の蔵王に行ってみたい。
3投稿日: 2023.02.05
powered by ブクログ離婚し別の道を歩んでいた夫婦が10年ぶりに偶然再会し、その後の手紙の往来により物語が進む。二人を引き裂いた事件の裏側、その後の人生、今、そして未来に向かう男女の心情が文学的で美しい。
3投稿日: 2023.01.29
powered by ブクログ宮本輝の本はじんわりと温かい。 もともと夫婦だった男女が別れた後、一瞬の出会いをきっかけにして文通が始まり、両者の思いが語られる。別れた当時の事実も明らかになることで関係性が深化していく。それぞれが経験した苦労は互いを変化させて、時間を経てまた引きつけ合う。 夫婦という形でなくても、お互いの幸せを祈ることができる深い愛情が、少し複雑ではあるけれど温かいと思った。
6投稿日: 2023.01.02
powered by ブクログmina perhonen デザイナーの皆川明さんオススメということで読んでみた。往復書簡で交わされた2人のやりとりの10分の1でもいい、もしその当時に思いを言葉にしてぶつけ合っていれば…と思わずにはいられない。
4投稿日: 2022.12.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『往復書簡が紡ぎ出す、生きる意味と未来への希望』 元夫との偶然の再開をきっかけに始まった往復書簡。過去の事実、現在の状況を分かち合う中で、生きる目的と未来への希望を抱いていく様を描く。始めはドロドロの愛憎劇かと思いきや、とても綺麗なエンディングに、心揺さぶられた!
1投稿日: 2022.11.28
powered by ブクログ手紙のやり取りが紡ぐ恋愛小説。 終わった恋から始まるので、キュンとはしません。ただ、確かに存在した愛情と相手を思いやる2人の様子に、心あたたまるお話です。 2人を隔ててしまったわだかまりや、今抱える絶望がゆっくり溶けてゆくのも読みどころ。 希望の物語だと思いました。
3投稿日: 2022.11.21
powered by ブクログ1日で一冊読み終えたのは久しぶり。 流転の海シリーズは大学生の頃ハマったけどそれ以外の宮本輝は初めてだった。 最近の本屋大賞のような不幸の安売りとは違う人間臭いけど真に迫るストーリーがたまらない。
3投稿日: 2022.11.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
書簡の形をとって、過去から現在、そして未来へと向かう男女の姿を描いた作品。手紙であるからこそ書き得ること、相手に伝えるべき部分の絞り込みが十分でなく(主人公が冗長に話しがちであることを加味しても)一人称の短編集の冒頭に回想的に相手へのコメントを付す場合と変わらないように感じられたのが少し残念なところ。ラストに近い部分、紅葉が溢れる描写はシンプルでもその光景が浮かんできて印象に残った。
1投稿日: 2022.11.08
powered by ブクログ美しく静か。冬の夜に読みたい本。 言葉が美しく、心が静寂に包まれる。 文学とはこのことか!と打たれた。
4投稿日: 2022.11.06
powered by ブクログ書き出しが美しい。これは何回でも読み返したくなる。 解説にもあった通り、過去を振り返る前半と現在未来を語る後半とのコントラストがよかった。
3投稿日: 2022.10.24
powered by ブクログ離婚した男女が手紙をやりとりし、現在に至るまでの過去と想いを伝え合う。クズな男にどうして女の人は惹かれてしまうのか。なんとも上手くいかないところが妙にリアルでした。昭和の話だろうに、現代でも通ずるところが恋愛って変わらないなと思わされました。
1投稿日: 2022.10.19
powered by ブクログ愛し合ったまま別れても、どんな波瀾万丈な過去でも、お互いに他の誰かを生きる糧にして、強く生きていこうとしている。 当時より大人になったからこそ綴られた言葉に、儚くもリアルなラブストーリーを見ることができました。
14投稿日: 2022.10.06
powered by ブクログ小川洋子さんのカラーひよことコーヒー豆のエッセイの中に出てきたので読んでみました。 女性と子供と男性が登場してきますが、男性が総じてクズ野郎でした。女性と子供は大変素晴らしく読んでいて生きていく希望や考え方の素晴らしさが伝わってきます。 手紙もきれいです。こんな手紙交換したい。 男性達超だらしなさ過ぎ。特に主人公はすごい。つべこべ言わず働けやって感じですが、そこに登場する女性がまたすごい健気。それだけでなくめちゃくちゃしっかりしてる。 対比が面白い。
5投稿日: 2022.09.22
powered by ブクログどちらの手紙も、共感できて面白かった。指4本の祖母の話のときは、ふと、この語りは誰がしているんだっけと忘れるほど話に聞き入っていた。いつまでも続きが読みたくなる。
2投稿日: 2022.09.06
powered by ブクログ宮本輝の代表作。 全編書簡体の作品。 過去から現在、未来へとお互いに筆を走らせ、気持ちの揺らぎや変化を綴っている。
39投稿日: 2022.09.05
powered by ブクログ石田ゆり子さんの本にこの作品が出てきたので気になって読んでみた。 元夫婦の男女が、囚われていた過去から解放され、未来に目を向けていく変化が手紙のやり取りだけで表現されている。 男女の話が苦手なので個人的にはあまり好きな内容ではなかったが、宮本輝さんの文章が美しく、読んでよかったと思った。
1投稿日: 2022.08.22
powered by ブクログ忘れられない人がいる。 でも、その人とは違う人生を歩んでいる。もう交差することはないと思っていた。 偶然にゴンドラに乗り合わせた、以前の夫。 手紙を書くことで、あの頃の2人、自分を振り返り、そしてお互いに前に進んでいく。 離れても、もう会うことはなくても、お互いに強くなれる、そんな関係が、本当の愛情なのかもしれないと思った。
1投稿日: 2022.08.12
powered by ブクログかつて夫婦だった男女の偶然の再会から始まる往復書簡という美しい形式。目を逸らした過去の出来事に2人でもう一度向き合う事で、お互いの現在が肯定され、未来も変わっていくように感じられた。 不貞を仕方ないものとして男が語っているところだけ、終始もやもやした。
1投稿日: 2022.07.26
powered by ブクログ本文は全て手紙だけのやりとり、廃れつつある現代で手紙でしか伝えられない過去のやりとり 途中から近況や今後の進路、やりとりの中での考え方の変遷など、過去の回想だけでなく未来志向の結末を迎える素敵な一冊 宮本輝の日本海の描写が好き、裏日本という捻くれたような言い方、、 瀬尾由加子という少女から発散してくる不思議な暗さは、裏日本の辺鄙な港町のたたずまいと同質のものだったのです。
1投稿日: 2022.05.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
知り合いの女性にいただいて、ずっと本棚の中で眠っていたのだけど、最近読んだ筒井ともみさんの「もういちど、あなたと食べたい」に出てきていたので手にとってみた。 読み始めから人間の秘密が隠されているような、ミステリの匂いがあってぐっと引き込まれていった。裏表紙のあらすじに「愛と再生」って書いてあったので、この二人はもう一度一緒になるのかな、なんて考えていたけど、最後までいくと、私のバカ。なんて短絡的!と自分にビンタしたくなる。 人が再生するっていうのは、そういうことじゃないんだ。一度、もうここより先はないだろうっていう底にたどり着いた人が、もう一度しっかりと自分のハートに火を燃やしながらあるき出すということ。そういう本当の再生みたいなものがこの中にはあった。人は、もしかしたらだけど、この二人みたいな大きなことがなくたって、小さな再生を繰り返しながら歩いているのかもしれないのだけど。 「錦繍」というタイトルにふさわしく、手紙のやり取りを通じて、少しずつ折りあがっていく二人の再生。人の言葉や、真実を語ろうとする気持ちには、本当に相手を再生させるチカラがあるものなのだとおもって、私はそこにイチバン感動した。これは、大げさな言い方をすれば、ちょっとした奇跡の物語なんだ。 自分の心の襞の裏表までじんわりしみてくるような、素敵な1冊でした。
3投稿日: 2022.04.24
powered by ブクログ古本屋さんでとある本を購入したところ、店主から「オマケで一冊好きなのどうぞ」と差し出された数冊の文庫の中から、「え、どうも」と適当に選んだのが、この本でした。 オマケで適当に選んだくらいですから、暫くは放って置いたのですが、最近になって「そいえば、これ読んでなかったな」と何気なく読み始めたところ、 すぐに夢中になって一気読みしてしまいました。 男女の往復書簡形式による小説ですと、最近では宿野かほる著「ルビンの壺が割れた」を読んだばかりでして、あちらはあちらでドロドロとして面白かったですが。 本作品は、文通という行為を通じて、2人が互いに過去を清算し合い、今を生きる、そして少しずつでも前に進もうとする、という心の変化みたいなのを感じる取ることができました。 読み終えた時、その後2人はどうなったのか、手紙の続きはないのか、など勝手に妄想してしまうほど、夢中にしてくれる作品でした。
4投稿日: 2022.04.22
powered by ブクログ感動。 本を読んでここまで心を揺り動かされたのは初めてかもしれない。 父の本棚にずらりと並んでいた宮本輝の小説。それらがどの本よりも圧倒的な存在感を放っていたことから、興味を持ってその中の一冊を手にとったことがこの本とわたしの出会いです。 結果的には、本当に本当に読んでよかった。 もともと夫婦だった男女の往復書簡形式で綴られるこの本。 最初は薄暗い印象でしたが、そこからの二人の再生の過程が美しい。 最近、心が病んでいた分、二人の再生の物語に心の底から温まりました。 自分もまた生きていこうと思えました。 しんどい時は、またこの本を読むことになりそう。 それくらいわたしの心に沁みました。 他の宮本輝さんの小説も読んでみたい。
10投稿日: 2022.04.09
powered by ブクログ業、生と死、過去・現在・未来 少し古い作品なので、違和感を感じる所もありますが、美しい文章なので、すーっと頭に入ってきます。 最後は手紙のやりとりが終わってしまい、寂しい気持ちになりましたが、2人はやっとそれぞれの道を、前を歩いて生きていけるんですね。
5投稿日: 2022.04.07
powered by ブクログ元夫婦ということ、とある事件を機に離別したことなど手紙形式でその事実や感情が明らかになっていく作品。 他人の手紙を勝手に読んでいる感じがしておもしろかった。 亜紀が言った「生きていることと死んでいることとはもしかしたら同じことかもしれない」という言葉に靖明が相当影響を受けたんだろうなというの分かるのがすごい。霊魂と命の話しかり、令子が話したお婆さんの話しかり。 あと令子の叔父さんの「ぼくはしあわせではなかった」という言葉がクソ胸に残る。 死んでしまった由加子の魅力も超分かるけど、 やっぱり靖明を生へと導いた令子が素敵だな。。 おすすめ作品。
4投稿日: 2022.03.29
powered by ブクログ実家の本棚にずっとあった文庫本でいつの間にか所有してたものの、読むタイミングなく時を経て紙が黄ばんだ状態になっていた。ついに手が伸びて読み始めた。読み終わって、それなりに人生経験を積んだ年齢で読めて良かったと感じた。人間の狡さ弱さ強さは簡単に割りきれるものではない。また、その人が抱える業というものはやはりあって、その流れには抗えず人生を歩んでいるのかとも思った。 過去に夫婦だった2人が書簡を通して過去を見つめ直して未来に向かっていくことになるのだが、別に綺麗事でもないし円満という訳でもなくそれがリアルだった。 今の時代は手紙はおろか、人との日々のやりとりのメールも短文で終わり、自分の内面と向き合って長い手紙を書く機会は滅多にないが、ブログとかSNSで発信して反応を得ることがこれに近いことなのかなーと思ったりもした。
3投稿日: 2022.01.25
powered by ブクログ食わず嫌いだった。昔この作者の違う作品を読んで合わないなあと、苦手意識があった。ただ粗筋を見て自分の境遇と近いものがあったので手に取ってみたら、一気読みしてしまった。テーマが重い感じではあったけど、手紙のやり取りにすんなり入り込めた。 改めて違う作品も読んでみたくなってしまった。
0投稿日: 2022.01.09
powered by ブクログ手紙形式の構成。感情が敏感に伝わる感じ。古い作品だが一気に読んでしまった。わたしの読書の幅が広がった作品。
0投稿日: 2021.12.25
powered by ブクログ私がいけないのかもしれないけど、 男性の理想の恋、女性,現実、人生 を陶酔気味に描いているようにしか読めなかった。 これを好きな女性は、男性から好かれるだろうなぁって。
0投稿日: 2021.12.17
powered by ブクログメールやラインの今、丁寧な往復書簡が、かえって新鮮に感じた。一時代前のような話の気もするけど、こういった人間模様は、今もあるかもと思った。
0投稿日: 2021.12.05
powered by ブクログ紅葉の蔵王で、偶然の再会をした10年前に離婚した夫婦だった二人。妻であった女性からの手紙から、二人の往復書簡が始まる。 夫であった男の不貞から不本意な離婚となった女性の悔恨、各々の過去の告白、現在の生活、これからの別々の行く末と、綴られていき、徐々に気持ちの溝が埋まっていく。 錦繍という美しい題名は小説の始まりの紅葉からだろうか。女性が人生を経て強く生きていく様かな。
14投稿日: 2021.11.30
powered by ブクログ離婚した男女が、 偶然の再会をきっかけに手紙を送り合う話。 書きぶりから2人が互いに真摯に向き合い 愛し合っていたことがひしひし伝わってくる。 きっと2人はもう再会することはないし、 手紙を送り合うこともない。 ずっと別々の人生を歩んでいくんだろうと思うけど 〈いま〉は過去によってもたらされていると 作中にもあったように、 互いの存在がいまに、みらいに、 影響を与え続けていくんだろうと思った。 離れてもう会うことはない、永遠に交わらない、 かつて大切だった誰かはそれでも 人生からいなくなってしまったわけではないのだ。 そう思えば、寂しくても前を向いて 歩いていける気がする。 令子さんが手紙を読んで言った 「うち、あんたの奥さんやった人を好きや」という 一言が、とんでもなく刺さってしまった。 好きな人の好きな(だった)人を好きと言える 令子さんの素直さと、 好きになられるべき気品と深さのある亜紀さん。 悲しみの多い人生を、それでも歩んできた 亜紀さんという人とその長い時間が 認められた気がしたからかもしれない。 36年前の作品だからというのもあるだろうけど、 古風な上品さと毅然とした意志のようなものが 全ての文から感じられて、 背筋が伸びるような心地がした。 美しさと深さのある作品だった。 この本は 手紙のやり取りという表現形式をきっかけに おすすめしていただいた本なんだけど、 個人的にこの形式好きかもしれない。 解説にもあったけど、 “今どき手紙”というのっぴきならなさ、 並々ならぬ心が乗っかっていることを 感じずにいられない。 説明的な文章がなくても、 というよりそんなものがあるよりも、 状況や関係や、いろんなことが推測でわかるし、 行間を読む楽しみがあり、余韻が深い。 それに、手紙の書き手/読み手である登場人物に より主観的に寄り添える気がする。 特に“読んでいる”状況は 読者も登場人物も全く同じなわけだから、 全く同じものを追体験しているんだもんな。
4投稿日: 2021.11.18
powered by ブクログ恋愛小説というより、人間ドラマ、という印象が強かったです そこに表現されているのは、男の身勝手さと女の強さ。淡い淡い愛情。 靖明はしっかりして欲しいし、亜紀も令子も幸せになって欲しいな
0投稿日: 2021.11.08
powered by ブクログ宮本輝の本を初めて読みました。なかなか良かったです。個人的には感情移入はあまりできませんでしたが、話は面白かったです。
1投稿日: 2021.10.28
powered by ブクログ最初は書簡小説に戸惑いがありましたが、終わりが近づくにつれてこのやり取りが終わってしまうことが寂しく、切なくなってきました。夫婦になり切れなかった2人。本当は幸せな家庭を築けたであろう未来が予想できて、さらに悲しみが襲ってきます。 なかなかもう手紙のやり取りすらない時代になってしまいましたが、懐かしくも変わらない恋愛のゴタゴタを感じることも出来ました
0投稿日: 2021.10.24
powered by ブクログ随分前から気になっていた作品でしたが、 小難しそうな作品だと思ってなかなか手を付けていなかったですが 今年の夏の新潮文庫のおススメをきっかけに手に取りました。 離婚した元夫婦が往復書簡を通してやり取りしたことが綴られた物語。 今まで何冊か往復書簡で書かれた作品を読んだことがありますが、 これだけ濃密な内容のやり取りを描かれたものに出会ったことが 無く、冒頭からぐっと引き付けられてそこから一気にこの世界に入り込みました。 元妻の丁寧で上品な文章は今ではなかなか身近では触れることのない 言葉や行動、そして女性の心情が詳細に描かれていて、 時には鬼気迫るものがあったりして心を揺さぶられ るものがありました。 その一方で男性は優柔不断のようなあやふやなような振る舞いで いかにもという印象で少し苛立ちそうな感情になりました。 元妻は手紙の書き初めの頃はまだ自分の気持ちが 元夫を想っているような気持ちがあったり、 無理心中をした相手を深く嫉妬して苛立っていたような 気持ちになっていたと思っていたので、 このまま男性に対してどんな行動を取るのだろうと とても興味深かったです。 けれど往復書簡を何通も書いていくうちに嫉妬心よりも、 一人の人間として女性としての誇りや気高さ、 何よりも母として一人の息子を立派に育て揚げるという 使命になっていて凄い成長ぶりに驚くばかりでした。 「人間は変わって行く。 時々刻々と変わって行く不思議な生物だ。」という 父の言葉が彼女にとって更に人として大きく成長させて、 私もこの言葉にとても共感してしまいました。 特に 過去なんて、もうどうしようもない、過ぎ去った事柄にしか 過ぎません。でも厳然と過去は生きていて、今日の自分を作っている。 けれども、過去と未来のあいだに(いま)というものが介存していること。 という言葉が痛烈な印象です。 これと同時に 「生きていることと、死んでいることは、もしかしたら同じことかもしれない」 という言葉が何度も出てくるので、 何度も自分の中で考えるテーマともなりました。 恋愛小説と一言で言うには勿体ないくらい奥深く、 歳を重ねて読んだら更に奥深くなりそうな作品だとも思いました。 人を愛するというのはどうゆうことなのか、 そして生きるということについて 改めて考えさせられました。 また歳を重ねてから再読してみたらどんな感想に なるのかと思い大切にして読みたい一冊になりました。 本の帯にも書かれているように石田ゆり子さんが推薦で わたしにとって永遠のラブストーリーというのに 相応しい作品とも思います。 現代はデジタルな世の中なので手紙という形式だけでも 風情があって特別な物だとも思うし、 手紙に書かれている文章がとにかくに日本語として 丁寧で綺麗に描かれているので素敵です。 手紙という特別なスタイルをいつまでも忘れないようにとも思えました。
2投稿日: 2021.09.23
powered by ブクログ生と死、いのち、業…。 きっと、繋がるべくして繋がる人と人、いのちといのち。 善も悪もひっくるめて、いや、それらも超えたところで生きることの深みに触れる一冊。
2投稿日: 2021.09.15
powered by ブクログなんて美しい文章! 現代小説の読みやすく起伏に富んだ展開の本も面白いけど、そこにはない美しい文章に心地良さを感じます。 決して穏やかではない過去が、かつて夫婦だった二人の往復書簡の語りだけで展開されています。 当時語られなかった真実やお互いの思いを少しずつ、少しずつ、知っていく。 過去、今、未来ーー。 静かで悲しくて切ない。しんみりしつつ、清々しさも感じられる美しい作品でした。
4投稿日: 2021.09.06
powered by ブクログ一番初めの文章がとてもよかった。 わたしにはまだ早かったかもしれない。もっと歳をとってから読むとまた違うかも
1投稿日: 2021.08.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
手紙のやり取りだけで二人の男女の過去・現在・未来(生きてゆく)をみる話。 一番必要だったコミュニケーションを怠った二人はなかなか核心に触れようとはせず、ずっと自分が歩んできた日々を長々と綴ってゆく。(自分には苦手な長さだったかも。読んでいると少し疲れてくる) 男は最初のうち、じぶんのことばかり綴り、最後の方でいろいろなことに目を向けられるようになる。 女は自分の苦悩がありながら、周りに、配慮しながら、自分の気持ちを見つめ進もうとする。 何かあったときに何もしないのではなく、ぶつかり合うことが大切だと改めて思った。自分を知ってほしいと思うならば、ケンカでもなんでもしないと、知ると言うのは難しいのかも。「意見の相違」でも、話し合うことが大切。「意見の相違」は、お互いを知る良い機会とも言える。わかりあうか、わかろうとするか、わからないか、わかりあえないか、どれにしても知ることができる。そのあとでどうするかを決めても遅くないのかも。 コミュニケーション、ケンカ、ぶつかり合いをしないと、ずっとモヤモヤが続くのかも。 やっぱり、目を見て話さないと、語り尽くさないと、だらだらと思いが溢れて、(語り合ったとしても過去をふりかえって悔しくなったりするのだから尚更)どうしようもなくなると言うことなのか。 この小説で二人はお互いに手紙でやり取りをしているようにみえて、実は自分の時間をふりかえって、前に進む作業をしていたように思う。あともうひとつは、二人にとって必要なある意味最後の共同作業だったのだとも思う。
3投稿日: 2021.08.24
powered by ブクログ手紙のやりとりで構成されており、心の中で一途に愛し続ける女性の気持ちに胸がキュッと熱くなり、読み進むにつれ読者も終わりが近づいてきていることを感じ、切なく苦しく自分に重ね合わせ涙が出ました。終わりたくない、でも終わりが来ることは分かっていて始めたこと。その切なく苦しい思いが読んだ後も忘れられません。 辻仁成さんのサヨナライツカがこれまで人生で一番好きな恋愛小説でしたが、そこに重なるような一途な思い、愛されるより愛したこと、愛することを選ぶ女性の想いに胸が締め付けられました。 女性側の手紙の文体、文章がとても綺麗で日本語の美しさを感じ豊かな気持ちにさせてくれる本でもありました。 胸を締め付ける本。一生の中で大切にしたい本になり、改めて新しい一冊を買い直しました。
8投稿日: 2021.08.23
powered by ブクログ二人の過去が気になり、どんどん読み進めることができた。有馬の手紙の後半は令子さんの事業の説明が多くて少し飛ばしてしまったが、そのことを亜紀が応援しているのが良かった。二度の離婚を経験しながらも障害を持った子を育て上げてみせると宣言した亜紀は強く美しい女性。あぁ、男はなぜ浮気をしてしまう生き物なのでしょうか……
0投稿日: 2021.08.17
powered by ブクログ★内容 元夫婦同士だった2人がたまたますれ違ったことをきっかけに過去のもやもやを手紙を通して確認していく。 過去には聞けなかったことも時を経て、今の自分の立場を通して確認していくストーリー。 ★感想 大人になればなるほどグレーゾーンが存在し、当事者間でしかわからない・伝わらない・感じ取れない感情があることを宮本輝さんはうまく表現している。 宮本輝さんならではの人間の泥臭いでも現実味のあるストーリーが楽しめる作品。 過去があるから今があって未来があると感じさせる。死を意識させることでより改めて人の無意味さとそれでも足掻いてよりよく生きたいという願望をまとう人の感情が絶妙。
0投稿日: 2021.08.16
powered by ブクログ良好な多くの書評という、矢も盾もたまらず読みました。 そんな時、えてしてそんな結果になるのですが、わたしの感想は良好ではありません。期待しすぎ?いえ、冷静に読んだつもりなんですが。 良い、感動したという評はたくさんありますから、あえて違和感のあったところをメモします。 まず手紙文形式、漱石の「こころ」の後半も「先生」の分厚い手紙でこころをえぐりとって見せてくれるんですけど、わかったようなわからないようないらだたしさがわいてきたものです。 元夫と偶然再会して、往復書簡をとりかわす、心情の吐露のやりとりです。そういう形式が胡散臭いと思ったらもうこの小説は読めないんですけど。 ヒロイン「亜紀」の自己の無さ。これも「人形の家」のヒロインのように「父」の手から「夫」の手の渡されるだけの確立のない性格が、すべての原因をつくっていていらいらさせられるのです。最初の夫の心の奥まで理解できなかった想像力の無さもそこから来ていると思います。 そういう性格だからこの小説のテーマがあるということなら、彼女の手紙にある次の文章は唐突です。 モーツアルトのシンフォニー39番を聴いて「生きていることと、死んでいることはもしかして同じこと」(これがいいたかった作者だと思いますが)と哲学的な感想をいう彼女。同じ女性とは思えません。カンがするどいということになっていますが。 元夫「靖明」の現在の恋人、「玲子」の尽くしかたも男性に都合のいい女にみえて嫌です。 とこうわたしの好き嫌いを言ってしまったら、テーマがなくなるということですね。宮本輝という作家のあたたかい「再生へのまなざし」が台無しになるということです。 別の話ですが山本周五郎はよくダメな人間にあたたかいまなざしをそそぎ、感動の物語にしました。(例えば「さぶ」) 若い時はそれはそれは好きでしたが、今しっくりとはこない思いです。こころがカサカサになっているのかもしれないですね。
1投稿日: 2021.08.15
powered by ブクログ「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした」運命的な事件ゆえ愛し合いながらも離婚した二人が、紅葉に染まる蔵王で十年の歳月を隔て再会した。そして、女は男に宛てて一通の手紙を書き綴る―。往復書簡が、それぞれの孤独を生きてきた男女の過去を埋め織りなす、愛と再生のロマン。
1投稿日: 2021.07.26
powered by ブクログ美しい尊い文章が人間の心を緊密に刻む。 愛も人生も子育ても、生き方を問い直させられる一冊。 こんなに美しい言葉がどこから出てきたのだろう。 日本語の素晴らしさを再認識した一冊でもある。 買って良かった。出会えてよかった。
1投稿日: 2021.07.19
powered by ブクログ出だしが良い。「前略 蔵王のダリア園からドッコ沼へ登るゴンドラリフトの中で、まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした…」 手紙を書く主人公亜紀の恨みなどへの共感から読み始まり、元夫靖明の手紙での告白や、それを受けるやりとりで徐々に謎や過去が明かされ、手紙を書く事によってそれぞれの中に気づきや心の変化が生まれ、気持ちの整理がされていき、未来に向ける希望の光が差し始める過程を経る事によって、読み始めの重たい気持ちからは想像出来なかった心が晴れたような気持ちとなる心に沁みる読後感となった。 二人がよりを戻すと言うような所謂ハッピーエンドとならないところにこの本の良さがあり、それぞれの語り口調となる書簡形式だからこそ人の心の移り変わりをリアルに表せたのだろうと思わせる。 気づきの過程にモーツァルトがキーとなっているところが一層私の心を掴んだ要因である事は紛れもない。
1投稿日: 2021.07.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
書簡体の小説。物語の冒頭、蔵王での再会を綴る文に惹かれて手に取ってみたが、その後は2人の男女の間で交わされる長い手紙が続く。離婚した二人が10年振りの再会をきっかけに恋情が盛り上がるのかと思いきや、想像していたのとは違い淡々と静かに過去を告白していく物語。 著者は自身の読んだ本にまつわるエッセイ集「本をつんだ小舟」の中で、ドストエフスキーの「貧しき人々」がきっかけで本作を書いたと言っている。
1投稿日: 2021.07.04
powered by ブクログすごくよかった。 先日、初めて宮本輝さんの小説を読みました。 そのことを職場の読書好きの人と話していると、その人も宮本輝さんの小説はほぼ読んだことがないのだけれど、人から勧められて読んだのが【錦繍】とのことでした。 そこで、私も読んでみたくなり、図書館から借りてきて読みました。 まず、文章がとにかく美しい。 そして情景描写が丁寧で繊細で、目の前にリアルにその場の状況が浮かんできます。 命とは、生きるとは、死ぬとは、人生とは、いったい何なのか。 解説もよかった。 普段、あまり解説をじっくり読むほうではないが、この本の解説もまた響くものがありました。 なんだか宮本輝さんにハマりそうな予感。 読書をしていて最近感じるのは、年齢関係なくどの世代にも愛される本もあるけれど、その年齢だからこそ刺さる本もあるということ。 自分が30代に入り、結婚、転職、引越しなどの経験をしてきて、自分に響くものが変わってきていることを実感しています。 私が20代前半にもしこの本を読んでいたとしても、途中で読むのをやめていたかもしれない。読んだとしても、何も感じなかったかもしれない。 もちろん、若くてもその作品の良さを感じられる人はいるだろうけど、私の場合はそうではなかったと思います。 今だからこそ、この本と出会えて良かった。 心からそう感じます。
3投稿日: 2021.06.01
powered by ブクログ宮本輝作品にはまり込み、もう一度読んでみたくなって再読。この本との出会いから読書にはまった。 オススメの本は?と聞かれると今後1番にこの作品を紹介するだろう。 偶然の再会から始まった2人による、書簡でのやりとりで構成された書簡体小説であるが、ひとつひとつの手紙は丁寧に書かれ、それはまるで一つの小説かのように感じる。 手紙の最後は切なさで胸がいっぱいになるが、それでいてどこか勇気をもらえる。 宮本輝氏の文章は、映像として頭の中で流れてくる。本作品を多くの人に読んでもらいたいと思うと同時に、自分と同様彼の作品にはまり込む人が出てきて欲しい。
7投稿日: 2021.05.20
powered by ブクログこの本を読んで、タイトルの美しい日本語を知りました。 未練を引きずる内容ではありますが、 手紙のやり取りが、気持ちのこもった丁寧な文章で綴られていて、タイトルの意味と重なります。
0投稿日: 2021.05.10
powered by ブクログ【再読】以前に文庫版、電子書籍版で複数回読み継いできたものを、全9回の読書会に際し、再度文庫版を買った上での読了。以前までに受けてきた感銘が、より深まった印象を受けた。主人公で、元は夫婦であった亜紀と靖明の双方とも、手紙を書き綴ることで、自己とそれぞれの課題に向き合い、「再生」に向けて歩み始めるという構成であると思う。ことに亜紀の手紙にある、「生と死とは一つのもの」「宇宙のからくり」という記述が転回点となっている。35歳の宮本氏の、稀有の達成であったと感じる次第。
0投稿日: 2021.05.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
やはり宮本輝作品は良い。方言での台詞回しにより宮本輝作品がもつ優しさ?情が深い感じが出てる気がする。 清高が「みらい」と書いた、という亜紀の手紙の部分から涙が止まらなくなった。そういえばこの2人の手紙は過去のことばかりであったなと。ようやく「みらい」に、この2人はやっと目を向けられるのだろうかと、ふとしたところで感じさせてくれる。 「業」が本作のテーマのひとつだと思う。こういうのってあるよな……と共感した。人が生まれながらに持つ罪というか性というか運命というか……。人生の哲学を考えさせてくれる作品でした。 あとは令子!彼女が出てきてからストーリーに光が差しはじめた。令子〜〜〜!好きだ!本当にかっこいい…… 有馬がけっこうクズで普通に引いちゃったので評価は星4つです。
0投稿日: 2021.05.03
powered by ブクログ今から約40年前の話だから、読むのにもっと時間がかかると思っていたのにするするとひきこまれて、すぐに読み終わってしまった。亜紀さんのたくましさが、かっこいい。
0投稿日: 2021.04.10
powered by ブクログ石田ゆり子さんの本の中で、お気に入りの小説として紹介されていたので読んでみた。表紙の絵が好みだった。題名の字面が美しく、また物哀しいと感じた。 さきほど読み終わって、作中にでてくるモーツァルトの39番シンフォニーを聴きながらこの文章を書いている。 2日くらいでじっくり、ゆっくりゆっくりとしか、読めなかった。そのように読ませる文章だった。 男女の往復書簡という形式をとっている。その意図について巻末の解説が言及していて、なるほどと思った。 そこに注意が向いたのは、勝沼亜紀のように、私もある人に向けて手紙を書きたいからだろう。まだそれには時間がかかりそうだが。 男とはどういう性なのかということが、また少し分かった気がする。完全には決して分かり合えないということが。 勝沼亜紀の文体がいかにもお嬢様という感じで印象に残った。
0投稿日: 2021.04.02
powered by ブクログ210401*読了 いつどこで「錦繍」のことを知ったのかは忘れてしまったけれど、ずっと読んでみたいと思っていた小説。 Clubhouseでとある方が「錦繍」を用いた読書会をするとのことで、そういえば読みたかったな、と記憶が呼び起こされて、この度、読むに至りました。 離婚した男性と女性の往復書簡。 離別してから10年後に偶然蔵王で再開し、そこから手紙のやり取りが始まる。 離婚の原因となった裏切り、別れることになった当時の思い、離れて暮らしていた10年間のこと、そして今の暮らしのこと。 便箋何枚分ですか…?封筒に入るのでしょうか…?と尋ねたくなるほどの長文の手紙。 業とは何なのだろうか。運命ではなく、業とは。 亜紀さんにも、靖明さんにもいろんなことがあったし、これからも起こるのだろう。でもどうか二人とも、自分の人生が終わる時には、幸せだったと思ってほしい。 生きていることも死んでいることもどちらも同じ。その意味は私にはまだ分からない。 モーツァルトだけが流れる喫茶店、素敵だな。 舞台が関西、しかも亜紀さんは香櫨園に住んでいて、場所の空気感を知ってるだけに嬉しいです。(とは言え、当時の空気感とは違うかもしれないけれど) 昭和の時代に書かれた小説なのに、今もこうして読書会に取り上げられるくらい読み継がれていることがすごい。 宮本輝さんの小説はなんだろう、文章は読みやすいんだけど、伝えてくださる言葉はずっしり重みがあって、理解できるようなできないような…という気持ちになります。そこが惹かれるポイントなのですけれどね。
0投稿日: 2021.04.01
powered by ブクログとある事件をきっかけに離婚した往復書簡形式の小説。内容も心に沁みるものだったが、綴られている日本語が非常に美しいと感じた。モーツァルトを聴きたくなった。
1投稿日: 2021.03.13
powered by ブクログ全編手紙は変態すぎた。ただの男女の憎悪かと思ったらそんな狭い世界ではなく、もっともっと深いことを伝えてきた。 読書してるのに全く語彙力はないけど、とにかく心に残ったってことだけは言わせてほしい。 次の文に何が描かれてるのか、気になって気になって仕方なかったんだよ〜 冷静になればなるほど、この人たちただのもつれ合ってる男女じゃなくて、変態だよなと思うわ、300ページほど全てが手紙文は本当に笑う
4投稿日: 2021.03.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
再会した男女の手紙のやり取りで進んでいく物語。文章のひとつひとつがとても綺麗に綴られていて、最後は晴々とした気持ちで読むことができた。
0投稿日: 2021.03.08
powered by ブクログまず、日本語が綺麗。 離婚して、月日が経ってもなお、まだお互い愛し合っている男女。 わたしには、ここまで人を好きになることは不可能だからすごいなと思った。 でも、誰かの意見に左右されて、自分の意見を表さなかったせいで後悔することは避けたい。 モーツァルトのご夫婦が勝沼のことを背負い込んだりしないといいな。
1投稿日: 2020.12.16
powered by ブクログ20年ぶりくらいに再読。 大人になったらこの世界観がより深くわかるかと思ったが、嫌悪感しか覚えなかった。 亜紀の、いつまで経っても父親に頼りきりの自立心のなさが鼻につく。 むしろ、事件の後身を持ち崩していた有馬の描写のほうが人間味があってほっとする。 40年前の、昔の価値観の小説なのだと自分に言い聞かせないと、なんともすっきりしない読後感だった。
1投稿日: 2020.12.06
powered by ブクログ人は、どれだけ寄り添っても結局は他人なのだろうか。 この本を読むと、それでも理解しようとそばに居る事や、例えそばに居なくても心を通わせようと努力することこそが大切なのだろう。そう思えた作品でした。 私は若いうちにこの本に出会ったけど、年齢を重ねていくうちにまた違う見え方があるかもしれません。 何度も読み返していきたい、そんな本です。
3投稿日: 2020.11.08
powered by ブクログ手紙の形態をとっていうので、物静かで、でも書いてあることは劇的で、体験できそうにないことが書いてあります。生きていることと、死んでいることは、もしかしたら、同じことかもしれない、とは僕にはよくわからない、感じです。っていうか、そうなのでしょうか。他の小説で読んだことがあるかもしれません。考えてしまいます。悪いことできません。いいことを積み上げていかないと。 「朝の歓び」ですね。生きてるときが朝で、死んでるときが夜、と書いてありました。
0投稿日: 2020.09.28
powered by ブクログ美しい。大人の色気がある小説。 「ダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で」って響きが何て美しいんだろう。 過去と向き合うことで、男と女の生命がまた動き出す。最後にはどこかそんな明るい希望を持てるような話。"生命と宇宙は繋がっていて不可思議な法則とからくりを秘めてる"って思うと、生きることや人との出会いは凄いことなんだなあ、と少し感傷的になる。
0投稿日: 2020.09.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
以前夫婦の間柄であった勝沼亜紀と有馬靖明。それぞれの壮絶な過去と現在が、二人の書簡のやり取りを通じて語られる。ラストはハッピーエンドではないが、本当の愛とは、幸せの形とは何かを考えさせられる一冊。
1投稿日: 2020.09.07
powered by ブクログ別れた夫婦が、山形蔵王で再会したことで始まった往復書簡。「過去があって今があり、未来がある」当たり前のことかもしれないけど、自分の業を受け入れ、未来へ明日へ踏み出すことが大事なのだと感じた。
0投稿日: 2020.07.28
powered by ブクログ綺麗な言葉で書かれている 元夫婦の手紙のやり取りだけで、進んでいくお話 偶然、10年越しにゴンドラですれ違った2人 旦那の浮気で別れ、再婚して障害者の息子を持った女性 今でも元旦那に愛があるんだなぁ… 新しい旦那も不倫発覚、と 元旦那は不倫相手のホステスに心中させられそうになる 手紙だけで、こんなに情景が伝わるんだなぁ 面白い構成でした 恋愛小説の分類なのかな 手紙でやり取りってのが素敵 あと言葉遣いが綺麗
1投稿日: 2020.06.26
powered by ブクログなんとなくもやもやしている、今辛いと感じている、自分の人生は良くないことばかり起こる、そういうことを感じている人に読んでもらいたい本です。以下、感想です。 ・単純にストーリーが面白い。 ・自分の運命を誰かのせいにして、その人を憎んだりしていることって結構あるかもしれない。でもそれをしっかり吐き出してみたりすることで冷静になり、誰かのせいではなく、自分の「業」として受け入れて生きていこうと思えるのかもしれない。モヤモヤして先に進めないような時は、辛くてもしっかりと過去を振り返ってみて、そうすることで前に進めるということもあるのかもしれない。 ・人生の転換は思いもよらないことがきっかけで起こっていくものだ。これはいいと思えるようなことであれば流れに身をまかせて進んでいくといいのかもしれない。 ・守るべきもの、生きる糧となるものがある人は強い。 ・主人公の女性のように、辛い時期にしばらく何もしない時間を過ごす、というのもあってもいいのかもしれない。
0投稿日: 2020.06.12
powered by ブクログ「生きていることと、死んでいることは、もしかしたら同じことなのかもしれない。」 作中に何度も出てくる気付き。 最初はモーツァルトのシンフォニー39番を通して発見される。私もこの曲好きだったので、作中に登場してきたことがひたすらに嬉しかった。ただし、主人公亜紀が、この曲を通じて生と死の同一性に気づいたという描き方は、やはり作者宮本輝のみが為せることなのだろう。 モーツァルトっぽい、細かいモチーフの繰り返しと数多のパッセージから成るメロディ。オケから響く、重層でありながらふんわりとした音。誰しもがこんな風に重々しく感じられる旋律ではないと思うのです。 その後、幾度となく、亜紀は生きることとは何か、を考えていく。私は作中の彼女言葉から、生きているというのは、常に過去によって現在を傷つけられ、その無数の痛みが、偶発的に死を呼び起こす隣合わせのようなものなのではなかろうか、と思った。 著者宮本輝は、全ての描写に、匂いと光をつけるようなな、艶やかな描き方をする方。一文一文が、とてもたおやかで、尊い世界観を持っているように感じられる。 だからこそ、彼の描く登場人物の感性に惚れ込んでしまう。私は叶うなら亜紀のような感性を持った女性になりたい。 ゆっくり、もう一度読み返そうと思う。
1投稿日: 2020.05.21
powered by ブクログ心がささくれ立っているので、美しい日本語と往復書簡の待つ時間の大切さを感じたくて、ゆったりと読んだ。 内容的には全く心が癒されるなんて話ではないのだけど、それでも彼らがともに暮らした時間と、別々に暮らした時間、そしてそれを手紙という形でつづり、送り、受け取り、読む、という「時間」の流れを堪能。 妻がいながら愛人との心中事件に巻き込まれ自分だけ生き延びた男とその元妻の10年後の邂逅。そこから始まる手紙のやりとり。つづられる過去の出来事、思い、そして今。そしてそれぞれに新しく出会い共に暮らす相手との関係。 過去に終止符を打つために必要だった時間を思う。傷つけ傷つき、そこから新しく踏み出す一歩のための時間。 手紙がメールになり、チャットになりLINEになり、即時に返す中身のないやりとり。 ちょっと立ち止まろうよ、と自分に言い聞かせる。 手紙を書く時間、それを送る時間、届くまでの時間、相手から戻ってくるまでの時間。私たちは今、毎日何をやりとりしているのだろう。
0投稿日: 2020.04.30
powered by ブクログ小川洋子さんの『カラーひよことコーヒー豆』を読んで、読みたくなった本。 手紙のやりとりの中でからふたりの過去が明らかになっていてどんどん読み進んでしまった、、風景の描写がとても綺麗なのと、モーツァルトを聴いてみたくなった。 お互い2人だけの手紙でなくなった時、やりとりを終えるところが良くって、みらいに向かって歩いていく姿を感じた。 2019.6.1
0投稿日: 2020.03.15
powered by ブクログ「過去なんて過ぎ去った事柄にしか過ぎないけど、その過去が今日の今をつくり、今が未来の自分をつくる…」 というテーマが宮本輝のきれいな日本語で綴られていて、結構ドロドロした男女の話にも関わらず読後はとても爽やか。 そして、ドッコ沼、ミモザアカシアという小ネタのチョイスも秀逸。
1投稿日: 2020.02.23
powered by ブクログとても素敵な本に出会えた。 仏教の内容が散りばめられているのかなと感じた。業や生きることと死ぬことは同じこと、輪廻転生、亡くなった子どもに会える、(泥)沼と言うキーワードなどがそう感じさせた。私の業とは一体何なのか?今ままでの人生は偶然ではなく必然であったのだろうか。成るようにして成った私の人生。全てが繋がっているように思えた本であった。
1投稿日: 2020.02.03
powered by ブクログ書簡形式の小説が好きである。 2人の登場人物の手紙のやりとりを通して物語は進んでいく。それは当然過去に起こったことである。あの時どうしてそうなったのか。なぜそうしたのか。淡々と正直に綴られていく長い長い手紙。 手紙の根底には自分の隠された、押し殺してきた気持ちが流れている。表面に見える過去をふり返るうちに否応なしに吹き出してくる感情ではなく、もしかすると書き手も無意識かもしれない気持ち。それが伝わってくるように思えた。 だからこそ、あの最後の手紙に結びついていく。過去から未来へ。心の変化は浄化のよう。取り除かれていったところに見えてくるものに心はうち震えた。書簡という形をとっているからこそできる表現。その底力を感じたのである。
0投稿日: 2020.01.22
powered by ブクログ高校生のときに、国語の先生に薦められて読みました。 こんな美しい小説があるのかと思いました。 男女の往復書簡によって、物語が綴られていきます。音楽のような、美しい織物のような小説です。 目の前が見えなくなったとき、人生が苦しいと思ったとき、大切に読み返します。
2投稿日: 2020.01.19
powered by ブクログ久しぶりに宮本輝さんの小説を読みました。 twitterなどで宮本さんの著作の中でも、いろいろな方がおすすめしていたので、本書を手に取りました。 小説全体が手紙のやり取りという形式で、前半の手紙の中では少しずつ2人の過去の関係・出来事が明らかになっていき、後半では2人が過去を乗り越えて、現在・未来へと向かっていく。解説にも書かれているとおり、幸せな話とは言えないけれども、読後感はわりと明るいものでした。 宮本さん独特のほの暗さと、徐々に伏線を回収していく感じ、そして洗練された文章がやはり好きでした。またほかの作品も少しずつ読んでゆきたいです。
1投稿日: 2020.01.11
powered by ブクログ大好きな作品。 何度も何度も読んでます。 男女の手紙のやり取りで進む話です。 読んでいくうちに二人の関係性や、過去、今、これからという生きるとは何かということを書いた一冊。 何度も読んでボロボロですが、今年の大掃除でもまだ捨てられない。 それくらい素敵な一冊。 人を愛するって本当に奥が深い。
4投稿日: 2019.12.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
石田ゆり子さんのおすすめと知って手に取った。いま20代後半、また10年後に読み返そうかな。 「モーツァルトの曲しかかけないモーツァルトという名の喫茶店を持って、それで老後を生きていこう、そのために自分はいま銀行員として働いているのだ。職場でいやなことや辛いことがあると、心にそう言い聞かせて、開店のための大きな資金となる退職金を楽しみに、二十七年間のたいして面白くも楽しくもなかった銀行員としての仕事を勤め上げたということでした。」 この部分好き。喫茶店モーツァルト、行ってみたい。 退職金で、だいすきな曲しかかけない喫茶店開く。なんて素敵な夢なんだ。
3投稿日: 2019.12.22
powered by ブクログ相手の過去、現在、未来を憂い、その背中を押してあげることも1つの愛の形だと思った。 即時的で短文なコミュニケーション手段が普及した現代では、言葉を相手に届けることの意味やその言葉を深く考えることによって自分と向き合うことが少なくって来ていると思う。
2投稿日: 2019.11.28
powered by ブクログ女優の石田ゆり子さんが、大好きで大切な小説とオススメされていたことをきっかけに読みました。 台風が迫っている中読んでいたためか、私は全体的に少し暗くて重たい印象を受けました。 ただ、こちらの小説。手紙を読んでいくという構成が斬新で面白く、手紙に綴られている言葉も丁寧で素敵です。 そして、本の中に登場する喫茶店のモーツァルト。長年銀行員として勤めて、退職後に夢だったお店を開いた御主人。こだわりと好きで溢れたモーツァルトが私はとても好きでした。行ってみたい。 正直まだ私には難しかったです。。 10年後に読み返したら、また違った感想になる気がします。
3投稿日: 2019.09.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
女の人って強い。その強さって人を許せる力なのかな、なんて思った。 個人的には辛いからもう読みたくないけど、読んでよかったなと思えるお話でした。
1投稿日: 2019.09.08
powered by ブクログ10年前に別れた夫婦が山形の蔵王のロープウェイで出会い、その後に始まる往復書簡形式のお話 この不倫はなんだか許せる不思議 昭和だからか? 世間の常識が違ってたのか? それとも僕の個人的な思い込みってだけか? 文章が洗練されているからなのかね~ 不思議だわ~ クラシックはまったくわかんないけど モーツァルトのイメージとしてはピンクのモーツァルト的に脳内お花畑でキャッキャウフフしてるのが思い浮かぶのみ 生と死なんて全然感じないけどね 「今」は「過去」から出来上がっているとして、じゃあ「未来」はどうなのか?というところにちょっと心惹かれた 使い古された表現なんだろうけどね 結局、今の自分がそうなっているのは自分の選択の結果であって、誰がどうしたからといってその人に責任があるわけじゃないんだよね 障害児を持つ親としてはどう思うのかね もしうちの子が障害を持って生まれてきたとして、僕はどうしただろう? 表面上はどうかわかんないけど、心の底では絶対に妻のせいにしてただろうね まぁ、そう思うのにそれなりの理由はあるけどさ 令子さんのアイデアって今で言うフリーペーパーのはしりみたいなものかな 宮本輝が広告会社で働いてたからこその演出ですね それにしても令子さんがいい味出してる それまで交わされた二人のやり取りをポジティブに前向きなものに向ける力を持ってるなぁ~ 自分の意思では手に取らなかったであろうこの本 身近なところに本好きがいてよかった
0投稿日: 2019.08.02
powered by ブクログ18.10.1 lily p56 宮本輝さんに出会ったのは20代の頃、美しい日本語と、描写の美しさ、人間の心の様々な色合いを往復書簡の中で描くとこの物語にわたしは本当に心を奪われ、事あるごとに読み返し、そして毎回、泣く。
1投稿日: 2019.05.31
powered by ブクログ書簡形式でのやりとりのみの小説。 手紙という文化がない現代にはどう捉えられるか。 文字数が多くなって読みにくいという人もいるかもしれない。 しかし、この手紙の中から読み取れることは多いとおもいます。 過去に事件があり、離れ離れになった2人、過去をどう捉え、どう出発するのか。 再出発の時、その過去は自分の中にどう残るのか。 手紙の中でいつからか心の変化が見られ、読んでいて想像力が活性化しました。 実際に手紙をやりとりしたことがある方々には尚のことわかりやすいかなと思います。 当の本人たちはこの手紙でしか、相手の状況や心情を察することしかできないから、不便でもあり、神秘的でもあるなと思いました。 読後は心が洗われる感覚に浸りました。 どんな状況でも死なない限り人生は続いていきます。 過去に何があろうと続いていきます。 結局これからの人生は今からしかないのだから。
0投稿日: 2019.05.28
