Reader Store
太陽の黄金の林檎
太陽の黄金の林檎
レイ・ブラッドベリ、小笠原豊樹/早川書房
作品詳細ページへ戻る

総合評価

34件)
4.0
8
13
6
1
0
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    あまりSF的なガジェットが登場しない22の短編集。面白くて一気読みしてしまった。翻訳のせいかも知れないが以前読んだことのある『よろこびの機械』に比べると難解でよく意味の解らない話というのはなかった。ブラッドベリというとやはりストーリーよりも、何とも言えないブラッドベリ作品ならではの雰囲気が印象的で、アメリカ中西部の農園の風景や、季節の風の匂い、夜の市街地に響く音などの情景や、真夜中に目が覚めて寝付けなくって部屋の窓から外を眺めた時のような、未知の何かに始めて触れた時のような心情の、詩情あふれる描写が唯一無二の魅力だと思う。ポエティックで童話集のような趣の話が多くほのぼのとはしているが、案外全体としては文明批評や風刺の視点を感じる。誰かからの手紙が欲しいと思う山村に住む老婆が、村の外から遊びに来た甥に代筆と代読を頼んで手当たり次第に会社に資料請求する「山のあなたに」や、自分たちの生活が広告の中の書割として消費されることに異を唱える男を描いた「日と影」が好きだが、これらも文明社会への風刺として読めると思うし、「歩行者」「人殺し」なんかはもっと直截的で、『華氏451度』で感じた著者のそういうものに対する嫌悪がよく伝わってくる。

    13
    投稿日: 2025.08.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    各話に一つずつ描かれた挿絵が、この短編集の素晴らしさを底上げしていると思うんですよね…。 SFとしてもファンタジーとしても完璧な、ブラッドベリの全魅力を注ぎ込んだような文句無しの名作「霧笛」から始まる短編集。 ブラッドベリの短編集は「結局何が言いたかったんだ…?」という抽象的なお話も一定数含まれているのですが、この作品はそういう成分が薄めだと思います。

    0
    投稿日: 2025.06.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    引き込まれる。恐ろしくて、不快だが、どんどん読み進めてしまう。想像力を掻き立てる強烈な皮肉。「鉢の底の果物」が良い。狂気。

    0
    投稿日: 2025.01.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    短編集。現実世界が抱える様々な問題や人のモラルなんかをちょっとナナメから見て皮肉っているものが多い。問題提起とか警鐘とかじゃなくて、皮肉。見方を変えればキミたちのやってることってこういうバカげたことなんだよ、みたいな。気づいていないだろうけど、こういう思いをしている人がいるんだよ、とか。霧のような、かすかだけど全体を覆う幻影。 歩いている人、ただ散歩している男を、目的がないからと無人パトカーが逮捕する『歩行者』。空を飛ぶことを趣味的に発明した男を、だれかがそれを真似て自分に危害を加えようとするかもしれないからと死刑にしてしまう皇帝・・・『空飛ぶ機械』。隣り合う町どうしが、互いを攻撃し、守ろうと城壁の形をいろいろに作り変え、そのことに力を注ぎすぎて町が荒れてゆく『金の凧、銀の風』。字の読めない女性が、読める少年の助けを借りて手紙を書き、また郵便が届く嬉しさに、資料請求をしまくる『山のあなた』。 どれも短いながら含むものは深く、面白い。1953年発表、今でも十分通じる。

    2
    投稿日: 2024.07.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ブラッドベリの短編集。 孤独な老婆は遊びに来た少年をどうにか傍に置いておきたくて魔法をかけるが、、、というあらすじの目に見えぬ少年とが良かった。人は相手を理解できない。自分の望んだとおりに他人は動いてくれない。でも、棒切れやボロや小石で作った人間なら... あとは霧笛と表題の太陽の黄金の林檎もよかった。

    0
    投稿日: 2024.06.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ブラッドベリは『華氏451度』に続き二冊目。華氏~の方は大好きだったし、SFの抒情詩人なんて謳い文句も見ていたので楽しみにしていた。火星年代記も読まねば、なんて思って開いた。最初の一篇「霧笛」これにまたしびれる。最初に解説を読んじゃおうとそのまま後ろに飛ぶ。これが間違いだった、失敗でした。最後に解説読めばまだよかった…。 解説でブラッドベリ本人について紹介されているんだけれど、その「ザ・アメリカ人」の反応が、あまりに微妙すぎて、そのあと本編に戻っても、頭にチラつくブラッドベリ本人の言動…涙。余韻に浸りきれないという悲しい事象が発生しました。。最後の方に行くにつれそれも薄れてきた気もするけれど、ブラッドベリ自身のことを知らずに読めたら、どれだけ作品に酔えただろうと思う分、中身如何ではなく、かなしみです。。。 記憶を時間によって風化させる必要がありますね。 その中でも好きだった作品についていくつか。 ★「霧笛」世界にたった一人のあいつの悲哀がしんみりくる一篇。「それが人生というもんだ…決して帰らぬ者の帰りをいつも待っているということ。愛されている以上にいつも何かを愛するということ。そしてしばらく経つとその愛する相手をほろぼしたくなる。ほろぼしてしまえば、自分が二度と傷つかなくてすむからな」 「歩行者」ディストピアン~~~ ★「二度とみえない」ラミレス氏…I see you never ★「サウンド・オブ・サンダー」よくある設定の、ザSFという感じの一話。面白かったし好きなんだけど、普通に「いやそういうことに絶対なるし、それはエッケルスのせいではなくないか…?」とも思いました。 「山のあなたに」読了感の寂しさが、ブラッドベリの感想でよく見るブラッドベリ感なのだなとだんだんわかってくる ★「発電所」好きだったなあ 「草地」ハッピーエンド?で、え?ってなった ★「ごみ屋」うーん好きでした。正常なことを正常ではないと捉えられている今辞めないと絶対にダメなのに、慣性の法則に人間は縛られがち。。ディストピアンでした。 「歓迎と別離」これもなんともいえぬ悲しさの後味が残る一篇… ★「太陽と黄金の林檎」幻想的な美しい一篇。好きだった 一冊読み通して思ったことは、ブラッドベリは明確な「男女」「黒白」「アメリカと○○(途上国)」などといった境界線を持ち、現代的な感覚でいうと、うーんそれはどうかな?というところもありつつ、一方でだからこそ正は正だと理想を語るところもあったのかな、なんて。ちょっと私はそれに対しては怖いなとも思ってしまったけど(「草地」単体ならいいんだけどね…)目につく形ではないが、根底にはそういう二分法があって、例えば無意識にアジアを見下しているんだろうなーとかそういう風に思ってしまう時点で結構ダメなのかもしれない。今回は特にSF短編集といいながら、ヒューマニズム色が強いものも多かったので、余計にそう思ってしまっただけなのだと信じたいです。とりあえず『火星年代記』の方も読みます

    0
    投稿日: 2022.12.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    感想 『太陽の黄金のリンゴ』 ・船の名前がイカロスとかプロメテウスだから、破滅エンドなのではないかとハラハラさせる ・焼死ではなく、凍死するのはウィットに富んでて、いかにもSFっぽい ・とにかく詩的で文章が美しい(少なくとも個人的には) ・温度の記述が大袈裟に思った。でも、それはSFだからできること。大袈裟な表現は、ある意味SFの醍醐味なのかも ・死と隣り合わせの状況が、読んでてスリリング  宇宙空間が、死の世界であることを再認識 「人類史上最もすみやかな死」が印象的 ・エネルギー問題と絡めているのもリアルな感じ。 太陽光発電をある意味予言してるかも

    4
    投稿日: 2022.10.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ブラッドベリ的とは SF小説は、未来や宇宙世界に対するワクワク感をもたらすものが多いが、この短編集はちょっと異質。 グリムやアンデルセンが動物を擬人化したように、SF小説においては舞台を未来や宇宙に置いて、時には異星人をモチーフにして、かえって人間の愚かさや面白さを浮き出させている。 収録作品には、宇宙も未来も何も出ず、ただ村人の話なんてものもあるが、まったく違和感がない。 そう考えると、「ブラッドベリ的」ということもあながち「独特な」という意味ではなくなってくる。 特にこの(初期)短編集は、カテゴリーによる「SF」というレッテル貼りが無意味に感じるほど「独特」でありながら、「普通」に面白い。 お気に入りは 「霧笛」「ぬいとり」「発電所」「草地」「歓迎と離別」「太陽の黄金の林檎」……とあげていくと、選びきれなくなっていく。 収録作品すべてに「ブラッドベリ的」な余韻がある。

    2
    投稿日: 2022.07.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ブラッドベリの作品を読むと、どこかノスタルジックな気持ちにさせられます。寒い夜に深海からやってくる何かを描いた「霧笛」はラヴクラフトを彷彿とさせる面白さ。二つの町が競い合うように城壁の形を変えていく「金の凧、銀の風」は童話風で楽しい。少年の外見のまま年を取らなくなってしまった男の話「歓迎と別離」は、萩尾望都さんでぜひ漫画化して欲しい。特筆すべきはやはり表題作「太陽の黄金の林檎」で、冷え切った地球を温めるために太陽から火を持って帰るなんて発想が素晴らしすぎる!解説が中島梓(栗本薫)さんだったのも嬉しかった。

    0
    投稿日: 2021.01.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    レイ・ブラッドベリはSF作家なんだと勝手に思っていたけど、実際この短編集の半分以上はSFじゃなかった。ファンタジーであったりヒューマンドラマであったり、ホラーやディストピアや故事のような話もあったり…本当によりどりみどり。SFに特化してた訳ではなかったんだな。 いくつかは面白かったけど、律儀に全部を読まなくても良かったかな、と正直感じた。 訳語が古いせいかかなりとっつきにくかったのもある。文章が読みづらい…でも原文によるところも大きいと思う。すごく詩的な文章。情景描写の分かりやすさよりも文章のリズムや美しさを重視している気がする。 内容自体も、うーんそこで話終わっちゃうのか、、、と感じられる作品がしばしば。 表題作の「太陽の黄金の林檎」「雷の音」「霧笛」あたりは良かった。

    12
    投稿日: 2020.10.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    目次 ・霧笛 ・歩行者 ・四月の魔女 ・荒野 ・鉢の底の果物 ・目に見えぬ少年 ・空飛ぶ機械 ・人殺し ・金の凧、銀の風 ・二度とみえない ・ぬいとり ・黒白対抗戦 ・サウンド・オブ・サンダー(雷のような音) ・山のあなたに ・発電所 ・夜の出来事 ・日と影 ・草地 ・ごみ屋 ・大火事 ・歓迎と別離 ・太陽の黄金の林檎 レイ・ブラッドベリと言えば、SF作家でありながら抒情的、ノスタルジックでメランコリーな作風というのがイメージだったし、そういう作品が多いのはもちろんなんだけど、それだけではないことに気づく。 ただ後ろ向きのノスタルジーではない。 かなりはっきりと、行き過ぎた科学至上主義などを批判している。 ”無線車で外出していると、連絡は、ひっきりなしです。ああ、連絡か!実に体裁のいい言葉じゃありませんか。連絡とはつまり、いつも摑まえられているってことです。抑えられていると言うべきかな。”(人殺し) 似たようなことは森博嗣も作品の中で「携帯電話は使われている人が持つものでしょう。私は持ちません」と西之園萌絵に言わせていたなあ。 主人公はラジオ、電話、しゃべる家電を壊して回り、刑務所の独房で静かに過ごす。 黒人対白人の野球の試合。 特に記述はないけれど、1960年代のアメリカ南部が舞台でしょうか。 日々体を使った生活をし身体能力の高い黒人と、普段体を動かすことのない白人の試合。 けれども大人はみんな、当然白人が勝つと思っている。 審判はアイルランド人。 案の定白人は審判にも食ってかかる。 試合は黒人が勝ち、観客はそそくさと家に帰る。 「お家に帰りましょう。黒人はカミソリを持ってるかもしれないわ!おお、こわい!」 元の皇帝は、空飛ぶ機械を発明した男を殺す。 その男に悪意がないことはわかっているが、いつか誰かがその機械を大量殺人のための兵器として悪用するかもしれないので、その芽を摘むために。 ごみ屋は仕事をやめようかと妻に相談する。 原爆が落ちたらごみ収集よりも死体の回収を優先するようにと市長に言われて、そんなことはできないと思った。 しかし妻は言う。「家族のこと、生活のことを考えて」と。 ただ時流に流されていけば、何も考えなければ、楽に生きられるのかもしれない。 けれども、その後に悪夢のような日々が来るかもしれないことを、そのツケを子孫に残していくことを想像できないのなら、人間という生き物は何なのだ? そんなブラッドベリの怒りを過剰に感じてしまったのは、過日に観た映画『マイ・ブックショップ』の影響かもしれない。

    2
    投稿日: 2019.04.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    懐かしい作品やら、初めて読む作品やら。 が、やっぱり、ブラッドベリは佳い。 (出来うれば、新装版ではなく――つまり、中島梓以外の人が開設しているのを読みたかった(苦笑)

    1
    投稿日: 2018.07.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    SFというよりはファンタジー色の強い、教訓めいた話も多い短編集と感じた。通勤などちょこちょこ読むのに丁度よかった

    0
    投稿日: 2018.02.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    古典SF。 「サウンドオブサンダー」が目的借りた。 それは期待面白かったけど、それ以外は微妙だった。 単に好みではなかったということかな。 和訳も含めて。

    0
    投稿日: 2018.01.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    時として太陽は一本の燃える樹木、    その金の果実は真空の中で揺れ、    その林檎をば人と重力がむしばみ、    かれらの信仰はそこかしこに発散する、    太陽が一本の燃える樹木と見えるとき……

    0
    投稿日: 2017.09.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とてもいい短編集でした。 SFっぽいものや幻想っぽいお話が多く、各話ごとに雰囲気が楽しめるのがいいなと思います。 かわいいお話が多くてほっこりしました。

    0
    投稿日: 2017.04.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    胃の中に蝶々、心臓が早鐘みたいになって、早く次の頁を読みたいのに、読み終わるのが勿体無くて仕方ない気持ちになった。 色鮮やかで、湿り気のあるブラッドベリの文章を、これまた美しく仄かな湿度を含んだ言葉で紡ぎ訳してくれた小笠原豊樹氏の翻訳が大きかったと思う。 個人的に翻訳ものは、翻訳者との相性が多分にある質なので、初めてのブラッドベリを小笠原訳で読むことができたのは幸運だったと思う。ドンピシャリだった! 訳の素晴らしさを噛みしめるためにも、ブラッドベリ自身の言葉を知るためにも、原書にも当たってみたいと思う。

    2
    投稿日: 2015.10.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    初めてのブラッドベリ。衝撃的な短編集だった。これまでに触れてきた小説にはない発想と表現がここにあって、新しくキラキラとしたものに触れる喜びを噛み締めながら、宝物のような一編一編を読み進めた。幸せだった。

    0
    投稿日: 2015.08.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    難しかったー。本当に読むのが難しい本でした(私には合わないかな…)しかし合う会わないは別としていつの間にかのめり込んでしまう作品もありました。気に入っているのは「霧笛」「目に見えぬ少年」「二度とみえない」「サウンド・オブ・サンダー」全体的に正常な異質さ(狂気と特に愛情と悲しみが)がまといついているような感じがしました。ただ、やはり私には(表現が語感が本の中の彼らが)重すぎたようです。

    0
    投稿日: 2014.07.02
  • 60年後の未来を映す鏡

     個人的に好きな作品が多々ある 22編の短編集で 表題にもなっている 「太陽の黄金の林檎」 は 最後に収録されています。  その炎の1杯を手に入れるため 太陽に向かった宇宙船... 冷えゆく地球の危機を救うために選ばれた隊長が その任務に際して抱く思いが特徴的です。  文中各所にも古典文学の引用が見られ 危険な任務や状況の緊迫感とは 裏腹な 静寂さ、穏やかさすら感じられます。 タイトルは、W.B. イェーツの詩の1節からとっています。 また、「「何のために ? その答えはすでに出ていた。 地球上でわれわれが動かす原子が貧弱だからだ。」 という言葉からは、原作から約60年後の未来を生きる 現代世界の現状が詰まされます。 次の60年後は、どうなっているのか? と思わずにはいられません。

    0
    投稿日: 2014.04.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一昨年亡くなったレイ・ブラッドベリの短編集。 SFと言うよりは、寓話集のような物語集である。 個人的には、「日と影」、「草地」、「歓迎と別離」などがよかった。

    0
    投稿日: 2014.02.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    不思議な読後感の短篇集。だからなんなんだというお話(自分にはピンと来なかったということ)や、少しお説教臭さを感じるお話もあったり。 その中で気に入ったのは下記タイトル。 ・霧笛…”奴はまた百万年も待つだろう” ・四月の魔女…魔女の少女の可愛い恋のお話 ・人殺し…わかる。あらゆる音が気に障る時がある。どこに行っても聞きたくもない音楽や放送を聞かされる。人びとがひっきりなしに今の自分を相手に実況する「無線腕時計」はまるでスマホのようだ。 ・山のあなたに…字の読めない女性の歓びと哀しみ。字は世界だ。 小笠原豊樹・訳

    0
    投稿日: 2014.01.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    散文詩のような「山のあなたに」を読むために購入した一冊。 「四月の魔女」はあまりにも美しいファンタジー。そして本領発揮の本格SFの表題作も感動。 ブラッドベリは言葉の選び方が巧みで物語に引き込まれる。

    0
    投稿日: 2014.01.03
  • 太陽の黄金の林檎

    散文詩のように美しい「山のあなたに」、極上のメルヘン「四月の魔女」、正統派SFの表題作と色々なスタイルの短編が楽しめる。

    0
    投稿日: 2014.01.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    古今東西、ファンタジーとSFの様々な1シーンを切り取った22の短篇集。 『歩行者』『人殺し』『サウンド・オブ・サンダー』『歓迎と別離』が好み。

    0
    投稿日: 2013.09.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2013/03/08/Fri.〜04/12/Fri. 「霧笛」「サウンド・オブ・サンダー(雷のような音)」「太陽の黄金の林檎」は、『ウは宇宙船のウ』(大西尹明 訳/創元SF文庫)にも収録されてた話だね。 「山のあなたに」は滑稽だけど、切なくなるな。 「発電所」。妻の気持ち?体験?なんかわかるかも。 「草地」は、反発し合う夜警の老人とプロデューサーが次第にわかり合っていって、会話の中に優しさを感じた時、ああ良いなと思った。 「ごみ屋」はちょっと切なくて、想像すると凄く怖い。 切ないといえば、「歓迎と別離」も。

    0
    投稿日: 2013.03.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    実家にあって、昔よく読んだ本。30年ぶりくらいのご対面となる。まったく記憶になかった作品も読み進むうちに思い出されてきて、子どもの頃の自分に出会ったような気分になった。 はっきり覚えていたのは「サウンド・オブ・サンダー」と「金の凧・銀の風」。ストーリーがはっきりしていて小学生にもわかりやすく、印象的だった。全体にストーリー以外のところに魅力がある作品が多く、当時はこの思想や余韻を味わいつくすことはできなかっただろうと思う。 「歓迎と別離」は、12歳の外見のまま歳をとらない男の話。これ、高橋留美子は読んでるかな?

    0
    投稿日: 2013.02.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    素晴らしい。 何という美しさ、何という陰鬱さ。 収録作品の中でも圧倒的に知られていると思われる「霧笛」。声高に作品テーマを語ることのないブラッドベリにしては珍しい、込められた寓意を明確に文章で説明している、ある意味「わかりやすい」作品です。が、だからと言って物語が陳腐化しないのがブラッドベリの底力。最後まで静かな余韻を残す、短いけれど心に残る作品です。 「サウンド・オブ・サンダー(雷のような音)」も印象的でしたね。フツーのSF作家であれば、タイム・パラドックスが起こった後にどう収拾を付けるのか?という点を前面に押し出して一大スペクタクル巨編を書くぞ!ぐらい考えてもおかしくはないのに、ブラッドベリはタイム・パラドックスの起因となった男の愚かしさ、そして彼を取り巻く状況の不穏さを丁寧に執拗に描き出すことによって、一つの作品を紡ぎ上げます。ブラッドベリにとって重要なのは、論理的な落とし前の付け方ではなく、その瞬間の印象深さや肌触りといったものなんでしょうね。 E・A・ポーを彷彿とさせる心理ホラー「鉢の底の果物」、思春期の少女特有の底知れぬ残酷さを描き出して余りある「四月の魔女」、人間がここまで愚かになれることを端的に表現した「山のあなたに」・・・どれもこれも美しく、艶やかで、そして残酷な作品ばかりです。最後に収められた表題作の、ウィットに富んだオチも素晴らしいですね。

    3
    投稿日: 2012.12.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    幻想的な作品が多い、良質の短編集でした。それぞれの話が固有のトーンを持っていて、退屈することなく22編を味わうことができました。レイ・ブラッドベリは初めて読んだのだけど、世界観は理解しやすく、描写は美しくて好きな作家になりました。 特に好きだった作品は「霧笛」「四月の魔女」「目に見えぬ少年」「二度と見えない」「サウンド・オブ・サンダー」です。表題作は、完成度が高いというよりは、彼の作風がよく現れているという点で優れた作品だと思います。

    0
    投稿日: 2012.12.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    奇抜な着想と幻想的な雰囲気と詩的な文体と主人公の心情や思惑がジワッと滲み出る会話や行動の記述が相まって読中読後にえも言われぬ感慨を与えてくれる作品が多かった。 「霧笛」、「目に見えぬ少年」、「二度とみえない」、「発電所」、「日と影」、「草地」、「歓迎と別離」が特にジワジワと心に響いた。 今後、何度も読み直す短編集がまたひとつ増えた。

    0
    投稿日: 2012.10.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「サウンド・オブ・サンダー」が示す過去から現在、そして未来への小さく大きな繋がりは、SFの設定というだけでなく自分という小さくもかけがえのない存在を確認できる。 「金の凧、銀の風」では他者と競うだけでは互いに疲弊し、調和する事に気付かなければ訪れる「ぬいとり」の終末も思いおこされる。

    0
    投稿日: 2012.10.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    サウンド・オブ・サンダーの原作らしいっていうのをきいて、読みたかったんですが、丁度新装版が出たってことで購入。 作者の方の追悼本だったんですね。 取り敢えず読みたかったサウンド・オブ・サンダーだけ読んだんですが、短いけど面白かった~これいつ執筆なんだろう。全22篇らしいので、短いしちまちま読もうと思います。これのタイトルの話も気になる。太陽を取りに行く話……。 映画とは全然話が違うんですが(未来が変わったきっかけと、タイムトラベルサービスについてと、タイムトラベルのリスクについて、かな映画に反映されてるのは)これはこれで。トラヴィスがすごく激しい性格というか。 正直すっきりする終わり方ではないのですが、星新一ショートショートとか、そんな感じに近いかも。他の話もそうなんでしょうか。 そして映画をまた見たくなった……合成とかちゃちいんですけど、なんか好きです。 そういえば映画見た時は思わなかったけど、これきっかけが蝶なのは、バタフライエフェクトか。

    0
    投稿日: 2012.09.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    表題作、太陽の黄金の林檎は、物語としてはニ流。粗筋だけ聞かされてもなんのことやらだろう。 ただし、表現と描写が卓越している。これはかなりの力業で、レイ・ブラッドペリだから書けた作品。なので、表題作なんだろう。 はしばしから奇妙な味がする。 頑固親父の主張が通る、という話が数編。結構面白くて中々痛快。 解説が2006年となっていて、どういうことだと思って見ると、この本が2006年出版の同作の新装版。 いくら追悼とは言え、2006年出版の本の新装版を出さなくてもよかったんじゃ? 瞬きよりも速くにはない、各話の扉絵に味がある

    0
    投稿日: 2012.09.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    レイ・ブラッドベリって、寂しい話を書く人だなぁと思っていたけれども、掌編集を読んでみると、その方向性がより際立って感じられた。望むも望まざるにも関わらず、みんな孤独で諦念と焦燥で風邪をこじらせているような、そんな印象を持った。 SFの抒情詩人と言われるけれども、多分それは今からするとかなり古典的な文才だからだと思う。ブラッドベリはテクノロジーに興味はなかったのではないかなぁ。寓話的な物語を飾るための、SFという衣装のように感じられた。というのも、表題の『太陽の黄金の林檎』よりも、サイエンス的な要素の薄い『霧笛』や『目に見えぬ少年』のような話のほうがテンションの高さを感じるからだ。 私の一番気に入った作品は『黒白対抗戦』で、これまたSF的な要素はないのだけれど、世界が一瞬で変わるのを、こんなに鮮やかに書ける作家はそんなにいないなぁと思った。

    0
    投稿日: 2012.09.16