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若き数学者のアメリカ
若き数学者のアメリカ
藤原正彦/新潮社
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総合評価

108件)
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    100円でたまたま買えたので読んだ本。昔、同じ著者の国家の品格を読んだことがあったけど、その時は記憶に残らなかったが、この本はかなり面白かった。 著者がアメリカの博士課程やポスドクで留学していた時の話で、自分の感情を包み隠さず書いていて、入ってきやすい文章だった。本当に、今の時代なら公に出来なさそうな、個人的な日記というか。 例えば、友達と過ごしたらマリファナをいつのまに吸っていたとか、大学の後は地域の子供と遊んでいたとか、ラスベガスで留学費用全部ギャンブルですったとかね。なかなか恥ずかしくて書けないような事も正直に書いてて良かった。わくわくしながら読めた。いい本。

    0
    投稿日: 2025.07.27
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    数学者であり、随筆家でもあり、また国語教育や社会問題に関して優れた見識をもつ藤原正彦氏の名随筆。彼が70年代前半にアメリカのミシガンそしてコロラドに留学した際の体験が主に語られる紀行エッセイ。 個人的に特に印象的だったのは、次の4つ。①アメリカ本土に上陸する前に立ち寄ったハワイで、唯一の日本人として白人観光客群の中に交じって、真珠湾を訪れるエピソード②日本とアメリカの大学生の違いに関して(アメリカの学生は、分数すら怪しい者がいるが、勤勉なことに毎講義で必ず宿題を要求する)③北部ミシガンでの寒い学究生活の中で行き詰まった末、同僚からのススメで、気分転換に南部フロリダへ海水浴に行く話④自分の下宿先の近くにあるマンション群で知り合った外国人家族の話 ②に関しては、様々な本や周りの人達から聞き知ってはいたが、何度聞いても、このアメリカという国の不思議かつ驚異的な底力を思い知らされる。アメリカのエリート学生の大半は、入学時には、理数系の知識が他国の優秀な学生の足元にも及ばないのだが、それが大学卒業時や大学院修了時になると、超一流の数学者や科学者に変身しているのだから、すごく不思議というか奇異に感じられる。しかし、よくよく考えてみれば、そのカラクリは簡単で、藤原氏が指摘しているように、彼らは大学の講義に対して、非常に熱心かつ真面目であり――というより、彼らにしてみれば、大学の授業はサービスであり、「自分たちは、そのサービスを最大限の効果でもって享受する権利があり、また実際、そうしなければならないのだ」という意識が強い――この勤勉な学習姿勢と、またそれに応えんとする学校側の超一流の施設・サービスが、一介の大学生を世界レベルのエリート学生へと変貌させ、ひいては、この超大国を支える大黒柱へと成長させているのだ(勿論、移民国家ゆえに、外国の並外れた才能が自発的に結集しやすいという事情もあるだろうが)。 ③の挿話に関しては、フロリダ・マイアミの白浜で、ほんの短い間だが筆者と地元の白人少女が心通わせるシーン(風景描写)がすごく心に残ると同時に、同じ時季にも関わらず、一つの国の北部(ミシガン)と南部(フロリダ)で、こんなにも気候や風土が異なるのかと心底驚いた。やはり我が国とは、国土からして規模が全然違うなぁと思ってみたり。 藤原氏は、政治評論や社会批評なども精力的に書かれているが、個人的には、本書のような紀行エッセイのほうが好き(本書のイギリス編とも言える『遥かなるケンブリッジ』も素晴らしい)。彼の随筆の醍醐味は、「自虐的なユーモア」と「わざとらしい自慢話」と「感動を帯びるペーソス」の三者が絶妙に相混じる文体にこそある。前者の評論・批評には、時に3つ目の「感動味のあるペーソス」が欠けていることがあるので、やはり自分は紀行エッセイのほうが好きである(つまりは、本書もやはり星5つの高評価)。

    0
    投稿日: 2025.04.28
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    #5奈良県立図書情報館ビブリオバトル「パッション/情熱」で紹介された本です。 2011.8.13 http://eventinformation.blog116.fc2.com/blog-entry-650.html?sp

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    投稿日: 2024.09.24
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    高嶋ちさ子さんがインスタで紹介していて興味があって読んだ。著者がアメリカで生活していく中での心情の変化やそこで出会ったアメリカの人たちを通じての著者のアメリカに対する、アメリカ人に対する分析が興味深かった。

    0
    投稿日: 2024.06.09
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    藤原さんの感受性の豊かさと、感じたこと、考えたことの言語化力に感動した。 同じ体験をしても、ここまで深く考えて、感じて、言葉に表すことができる人はなかなかいないと思う。 セリーナとの会話がとても印象的だった。 他の作品も読んでみたい。

    4
    投稿日: 2024.05.01
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    最後らへん、「私のアメリカ」にまつわる文章が良かった。 見知らぬ地で気を張ったり、疲れたり、でもそこで頑張って認められた時の全能感、それをビシって書き表していたところで「この本は面白い!」となった。 アメリカにいても日本での自分らしくいればそれの異質さがアメリカらしさになるって言葉、励まされる。

    0
    投稿日: 2024.03.24
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    ヴァイオリニスト、高嶋ちさ子さんがおすすめされていて知った。 面白かった。最後の章の前までは、内容はもちろん文章が面白い! 最後の章、藤原さんが描かれている当時(1970年代)のアメリカと現代の日本が似ているような気がした。だから、言葉が刺さった。 アメリカは、強く、積極的なイメージだったが、そのイメージ、現実の意味を知って、大変腑に落ちた。アメリカへのイメージが変わった。

    0
    投稿日: 2024.03.02
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    「国家の品格」でも有名な筆者の初エッセイ(多分)。 アメリカが題材ということで読み始め。私はアメリカだろうが日本だろうが、「〇〇の国最高!」とかいう感覚はあまりもってないし、もちたくないから、この本の随所にチラチラ出てくる「アメリカじゃなくて日本が良い!」の感覚がちょっとダメで読み終えるのが遅くなった。でも最後に出てくる「アメリカ人という国民性がないのがアメリカ人の国民性」「アメリカに真の意味で溶け込むには日本人らしく振る舞うこと」などというところは面白く読んだ。

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    投稿日: 2023.12.23
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    数学者のアメリカ滞在記。 滞在中のさまざまなことについて、深くこの方の視点、考えに触れられる。 いいことばかりでなく、アメリカに対する対抗心、モチベーションが上がらず体調が悪い冬の期間の話も。外国で教授もするくらい賢いのでお堅い方かと思いきや、人間味あふれ、人への興味、愛のある方なんだなぁと思った。 大学の研究vs教育の話、大学を辞めさせられた教授の話は、自分のいるコミュニティの洞察力の参考になりそう。

    0
    投稿日: 2023.11.28
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    著者がアメリカに研究、講師として招かれた頃の述懐がまとめられた内容でした 前半は、新天地、しかも海外ということで、どこかウキウキした気持ちが伝わってくる内容で、カジノで散財したお話とか、若さからくる勢い、怖いものなし、みたいな部分も味わえて楽しかったです 中盤、苦悩する時期、もがく時期の描写も、若さからくるもの、アメリカ生活における日本人としての意識、みたいな部分で苦しんだ経験、気分転換で行ったフロリダでの出来事、そのときの気持ちの変化、苦しみを乗り越えた先にあるもの、気持ちの描写がとても胸に響く表現で、ズシンときました 終盤、苦悩を乗り越えて、最後はアメリカ人の印象が綴られてます。アメリカは移民国家ゆえ、日本人が持ってるようなアイデンティティ、郷愁、みたいな感覚が無いのかな、無いからこそ、個性が強く見えるだけで、それこそがアメリカ人、だからこそ、日本人はアメリカでは自然に日本人でいてこそアメリカ人になれる、というお話が印象的でした 自分は著者とは比べものにならないくらいの期間しかアメリカで仕事した経験はありませんが、それでもその頃の気持ちも少しばかり思い出しながら読み進めることもでき、懐かしさも感じながら、若い頃にもっと思い切った経験を積んでおくべきだったなぁ、と思ったりしながら読みました

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    投稿日: 2023.01.11
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    すごく面白かった!に尽きます。 数学者にしてこの文才。当時のアメリカの様子や社会的問題、著者の心の移り変わり、アメリカ人に対する見方の変化などが各章ごとにまとまっていてとてもよくわかります。頭脳明晰としか言いようがありませんが、それだけではない著者の人柄が滲み出ており、最終的には『愛なしでは人間は人間であり得ない』と言うところに行き着いているところにも表れていると思います。 また、ユーモアもあって色々な場面で何度も笑ってしまいます。アメリカに対し、初めは対抗心を持っていた著者が、一時は疎外感からノイローゼに陥り、フロリダで心が解放されアメリカを好きになる事で克服してからの、その後のアメリカに対する理解が深まる様子はすごい。 アメリカ人の国民性についてのお考えは、ある一つの見方と言えるのかも知れませんが、アメリカと言う国を理解する上で十分納得性があり、その国民性や多様性の問題などについては、現在もなお当てはまるものであると思います。 日本人としての自覚も改めて高まりました。

    1
    投稿日: 2022.03.16
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    p120 1860年にあの威臨丸も、勝麟太郎や福沢諭吉、通訳のジョン万次郎などを乗せて、私の目の前の海面を通ったのだ。 p163 アメリカ人にとって、大自然は征服すべき存在だった。自分たちの進出を阻む障碍という意識しかなかったようだ。荒野が広がっていれば鉄道を通し、道路を作って、人が快適な生活が出来るように水道や電気までつけようとする。 p218 周辺で暮らしている現地の子供たちには、楽しみがまったくない。そこで子供たちは、たまに走ってくる自動車の寸前を横切るという競争をするというのだ。もっともスレスレに横断した子供が、その勇気を認められてヒーローとなる。しかしこれではロシアンルーレットのようなもので、いつかは誰かがはねられるだろう。そういう子供たちをかついで、親がこの診療所へやってくる。 「入院させなければ死んでしまうよ」 と医者がいうと、親の返事はこうなのだ。 「入院費なんてとても払えないけれど、子供はまた精を出せばまた作れるからな」

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    投稿日: 2022.02.02
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    藤原正彦さんの作品は国家の品格に続き二作目。 基本的には著者のアメリカ滞在記なんだけど、数学者なのに内容が数学に偏ってなくてどちらかというと日常生活のアメリカ、アメリカ人に重点が置かれているところが面白い。 ちょっと古い本だけどすごく「あるある」的な感じで懐かしさに溢れながら読みました。 著者はおそらく天才の部類に入るんだろうけど色々苦労も絶えないんだなと感心したりも。 国家の品格と内容が少し重複してるのはご愛敬。

    0
    投稿日: 2022.01.06
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     この頃の藤原さんは楽しかった。そういう時代だったのだろう、アメリカ体験がみんなの興味を引いたこともあるが、はじけ方がよかった。  

    3
    投稿日: 2021.11.01
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    情緒溢れる感性。最終章の、日本的な感性を維持することがアメリカに融け込む方法、というのが印象的だった。

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    投稿日: 2019.12.29
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    若さが伴う躍動感感じる紀行文。アメリカ人になめられないぞという気負いから、2年後のアメリカ人を見る目が変わるまで、結果自らが大きく成長した証が印象的。子供たちとの微笑ましい交流を叙述したのも効果的。2019.12.15

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    投稿日: 2019.12.15
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    2019年2月 著者が70年代アメリカに大学教授として赴任した2年間の物語。 今のバイト先が外国人研究者の宿泊施設なので、単身の若い教授を担当するたびにこの物語を思い出す。

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    投稿日: 2019.04.15
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    タイトル通り、お若かったんですね(笑)という感じ。全体に勢いがあって、学問と新しい環境への情熱が感じられる。

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    投稿日: 2019.03.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    出版されて40年以上。いまだに版を重ねて、読まれているのだが、書かれていることが古すぎる。すでに古典、名著の部類に入っているのだろう。

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    投稿日: 2018.08.07
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    1970年代のアメリカ。豊かさを実感できた時代。アメリカが唯一の憧れであった時代。アメリカとイギリスが比較にされるが、アメリカでは目立つことが正義であり、のしあがって行く必要だってあるはず。それは当時も今も変わらない気がします。 今ほど格差のない時代。アメリカの高層ビル郡は、手を伸ばせば届く存在だったのかもしれないと思うと牧歌的なアメリカも悪くないです。

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    投稿日: 2017.10.04
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    以前「名著講義」という著者の本を読み、その時に本書の存在を知って積読リストにいれていました。 著者が数学者としてはじめてアメリカの大学に赴任した1年を綴ったエッセイです。 1877年に発売された本ですから、時代を感じさせる箇所があるのは当たり前のはずなのに、古臭いと感じるところはほとんどありません。 日本から離れることによって芽生えた日本人としての気負いや孤独が赤裸々に綴られており、著者の感じたアメリカを私も肌で感じることが出来ました。 特に、その繊細な気持ちを風景で表現する様は真のロマンチストだと感じました。 (その表現力は生物学者の福岡伸一さんがよぎりました。お二人とも本業は物書きじゃないのに・・才能が溢れてる!) 但し、その豊かな感性はロマンチックで繊細なのに、それだけの人ではありません。 時に情熱に突き動かされ無茶で大胆な行動をとり、かと思うと自分を冷静に分析する能力にも優れ・・・本当に一言では表せない度量の大きさを感じました。 その上ユーモアのセンスも抜群で、本自体は読みやすく、とても楽しめました。

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    投稿日: 2017.06.19
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    『国家の品格』の大ファンなので本書を手に取った。 筆者は当時38歳前後。にもかかわらず現在と同等レベルの高い文章力に驚いた。周辺の様子のリアルな描写のなかに詩的な表現もある。自身を卑下する得意のお笑いセンスもすでにある。 内容は若者らしい青さ、大胆さが満ち溢れている。ただの東大卒のがり勉ではないことがよく理解できた。彼のアメリカという国への洞察力にも感服。読後感は爽快。 ただし、最後の解説はかなり読みずらくおもしろくなかった。

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    投稿日: 2017.06.09
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    若かりし頃の藤原正彦の留学記。何を思い、何を感じたのかがつらつらと書かれている。今では大学の教授で何の悩みもないように思うが、彼の苦しみやホームシックも書かれており、我々と何も変わらない普通の人であると分かる。留学先のアメリカは、奔放で自由で豪快で、何の悩みもないように思う。しかし筆者は彼らと接しているうちに、彼等には帰るべき「故郷」がないと感じた。日本にいる間は分からなかったその土地の人柄を知れてよい本である。ちょっとした留学気分を味わいつつ。

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    投稿日: 2017.01.30
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    著者が1970年代に過ごしたアメリカの大学講師時代を中心につづった随筆。 結構面白かったです。 話は古いし、読んでて気恥ずかしくなることもあるのだけれど、それでいて、今にも通じることがあったりとか。 中でも、アメリカ社会に馴染むというのは軽妙なジョークを飛ばし、滑らかな英語を話し、ということではなく、日本人としての特質をもったままに堂々と過ごす・・・みたいな話がなるほど・・・と思いました。

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    投稿日: 2016.02.14
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    ずーっと前に読みたいと思いつつなかなか読めないでいた本をやっとw 数学者なのはわかっていたけど、どんな人?と思って調べたら、なんと!新田次郎、藤原てい夫妻の次男とな!知らんかった!!w あー、藤原かぁ~・・・って、有名な『流れる星は生きている』は読んでたけど、さすがにわからないって!ww 先日も「マナーの正体」を読んで面白かったので、流れで読めてよかったわー♪ ラストずいぶん哀愁ただよっちゃってますが、なかなかお上手で軽妙で、数学者という特殊な立場でのアメリカ滞在記として、面白く読めましたー。

    0
    投稿日: 2016.01.25
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    数学者である著者の、1970年代前半の米国留学体験記。日本エッセイスト・クラブ賞受賞作(1978年)。 藤原氏は、『八甲田山死の彷徨』の故新田次郎と『流れる星は生きている』の藤原ていの二男。 本作品は数学者である藤原氏にとって、エッセイストとしての処女作であるが、氏の抜群の行動力、感性とユーモア、更に両親から受け継いだ著述力を余すことなく表現した、何とも楽しい優れた作品となっている。 2006年には著書『国家の品格』が年間ベストセラー1位となるが、本書で語られているような、異文化の体験とそれへの理解、日本文化への思いが、そのベースになっていることがわかる。 元気が湧く、青年数学者の体験記である。 (2007年9月了)

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    投稿日: 2016.01.11
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    時は1970年代のアメリカ。 背景にある人種の寄せ集めの国家、宗教、ベトナム戦争。若さ溢れる数学家が異国の地で直感する当時のアメリカの様子が熱い文章からよく伝わってくる。滞在が長くなるにつれて凝り固まっていた日本人的戦後の劣等感が徐々に溶けてく様子も読んでいて面白い。 数学の先生がこんなに素敵な文章が書けてしまう事にオドロキ。

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    投稿日: 2015.12.27
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    藤原教授が初めてアメリカの大学に招聘された時の生活を記したエッセイ。「日本人の」「数学者」から見たアメリカが鮮やかに描かれている。淡々として潔い文体は数学者だからこそなのかもしれない。40年以上前の話なので今では変わってしまっている状況もあるのかもしれないが、それでもああしたアメリカの大学事情やアメリカ人像を見ると何となく憧れを抱く。この人の文章は真面目な顔をしながらとても面白いことを言っている感じがして楽しいですね。

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    投稿日: 2015.07.27
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    若き数学者としてアメリカに渡り、もがきながらもアメリカという国と自己のアイデンティティとの間で奮闘した素晴らしい旅行記だった。 ハワイで日本人ひとりの真珠湾遊覧船に乗り込み日本人であることのコンプレックスを過剰なまでに意識していた旅の始まり。ラスヴェガスで全額擦ったカジノ。ミシガンでは太陽のない季節に精神を病み、ガールハントのフロリダで新生し、コロラドで研究者としての深みを得る。最後はサンフランシスコ、「私のアメリカ」は太平洋で生まれ、大西洋で蘇り、サンフランシスコの霧に沈んだ。 全編通して素晴らしいが、10章のアメリカに対する考察は特に素晴らしい。

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    投稿日: 2015.04.01
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    アメリカも数学も好きなので購入。 数学の話はあまり深くまで語られない。 アメリカ人と著者の関係が少しずつ変化していく様子が興味深い。 知り合った女性の話、学生との話、近所の子供達との話が面白かった。

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    投稿日: 2014.11.10
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    著者がアメリカの大学で研究員・助教授として体感した等身大のアメリカの大学が生き生きと書かれています。学問の最先端をいく超大国アメリカへ東洋の片田舎の日本から挑戦するという著者の気概が、微笑ましいです。また、数学の世界の厳しさもひしひしと感じられます。しかし、著者はユーモアを交えながら、丁寧に説明してくれています。読み終えた時には、議論の難しさから私達から遠いように感じてしまう数学という学問をちょっとかじってみたくなる本です。

    0
    投稿日: 2014.08.05
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    文章のリズムがいい。 筆者の嫌な部分も含めた感情が素直に書いてあって共感もできておもしろい。 コロラド大学での最初の授業の様子は思わず笑ってしまった。

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    投稿日: 2014.07.16
  • 古びることのない孤独

    作家新田次郎を父に持つ数学者でありながら、論理に偏らず情緒や感情等を大切にした筆者。 ミシガン大学に研究員として招かれた著者が、当時のアメリカでの日々を綴ります。 数学者でありながら、難しいことばや言い回しを使わず、キレイな日本で綴られる文章は読みやすく、文章に柔らかさと軽やかさを併せ持っています。 当時のアメリカの様子はもちろんのこと、単身外国で生きる日本人が異国の地で感じる孤独や対抗意識、そして改めて思う日本のこと。平易な言葉ながらも、数学者らしい見事な分析力で語られます。 ひとりの人間の内面、そして異質な文化との接触によって見えてくる自分自身のことを丁寧に描いているからこそ、古びることなく、今なお楽しめる作品になっています。

    2
    投稿日: 2014.06.10
  • うーん

    正直、あまり面白くなかったです。すみません。 生き方としても参考にならないし、品格ないですし。

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    投稿日: 2014.05.30
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    学問はやはり人間の営みなのだと思った。 自分だったら公に向けて書くことに抵抗を感じるような失敗や劣等感についても書いてあるが、これは簡単ではない。自身の心の動きに敏感になってはじめて、こういう文章が書けるのだろうと思う。

    0
    投稿日: 2014.05.26
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    遥かなるケンブリッジより、藤原さんの日々奮闘しながらアメリカという地を生きる姿が想像でき、またアメリカについて考えさせられました。普通の文なのに時々笑い転げてしまうような、ユーモアある文を書くのでとても面白いです。

    0
    投稿日: 2013.10.29
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    喜怒哀楽を幅広く体験できた一冊。中でも、大いに笑ったこと、群れの中で虚無感を抱くこと、人が本能的に愛を求めるのに共感できたことが印象的。一つ一つの出来事に伴う感情を誤魔化さず綴ることに、これほど引きつけられるとは。私自身も言葉を活用して、感情をより深く味わってみたい。

    0
    投稿日: 2013.10.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【Impression】 数学者に関する本、という訳ではなくアメリカについての観察に主眼を置いている。 「遥かなるケンブリッジ」とは対照的だったが、その観察の鋭さは同様だと思った。 特に最終章の「アメリカ人」に関する文章。 「アメリカ人らしいとは逆説的ではあるが日本人らしくいること」という考察に納得。 「彼らは不思議がるが不快感を持つわけではない」、という所が目にとまった。 だからこそ、日本人であるにも関わらずアメリカ人に迎合することは、一見早道であるように思えるが、長期的には有益ではない。 まぁ、言葉に関してはそんなこと言ってられない時代やけど 【Synopsis】 ・ミシガン大学へ研究のために渡米、当初は反骨精神丸出しで、周りのアメリカ人全てを敵かのように振舞っていた ・しかしどこか「孤独感」を覚え、その原因を「愛がない」とした。同時に体調も思わしくなくなり、コロラド大学の助教授に就く ・そこで学生や子供達と触れ合いながら、アメリカに迎合するのではなく、「日本人とアメリカ人」の両立、というか根源は同じであるということに気付き、ようやくアメリカに「愛」を感じ、帰国する

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    投稿日: 2013.06.08
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    「数学者」という肩書から、自分には到底理解できないような難解な数式のオンパレードかと思ったら、彼の地で筆者が遭遇した出来事について綴っている『自伝エッセイ』でございました。当時の『空気』がわかります。 本書はエッセイストであり、著名な数学者でもある作者が アメリカへ留学した際の出来事を綴った自伝エッセイとも 呼べる本でございました。ここには1970年代のアメリカが 筆者の目で活写されて、当時の『時代』を知るという意味でも、面白いエッセイであると思います。 若き日の筆者が日米の習慣的、文化的な摩擦を乗り越えて、大学で数学を教え、研究者たちと切磋琢磨をしていく姿は、本当に面白かったです。たった一人で異郷にいる孤独感を紛らわせるために、片っ端から女性に声をかけては玉砕したり、それとは一転、フロリダでは一転してバフィーという女性との交流があったり、はたまた、ミシガンからコロラドに移った際に住んでいたアパートメントでは、子供たちの子供たちの人気者になったというエピソードは、なんともほほえましいものでございました。 後半部のアメリカの学生に対する授業風景では、日本とアメリカ人の学生の『気質』の違いや、『大学に入ってから彼らは勉強する』という今でも変わらない風習がある中で、彼らの選んだ人生の多様性にも、読みながらこれまた驚くべきものが多かったような気がいたしました。 あらすじで『自分のすべてをアメリカにぶつけた青年数学者の躍動する体験記』と結びの言葉でかかれてりましたが、まさにそのとおりであると思います。

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    投稿日: 2013.05.24
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    故・新田次郎の息子である数学者、藤原正彦さんが、アメリカに客員教授として呼ばれたときの心情を綴ったエッセイ。 藤原正彦さんのエッセイは今までに三冊くらい読んでいて、そのどれもが読者を彼の世界観に引き込む力がある。 彼は、決してハンサムとは言えないのだが、ユーモアのセンスや、鋭敏な感受性のためだろうか、旅先で女性とけっこう好い中になることが多い。 最終章では彼がアメリカ人を真の意味で好きになったということを書いている。日本でのアメリカ人のイメージは、個人主義、主義主張が強い、自分の弱さを決して他人に見せないスーパーマン、などだろう。しかし、アメリカ人と近しくなるにつれて藤原正彦さんは、悩みを打ち明けられたり、ある金髪の女性と「愛」と呼べるかもしれない物によって、心の1番奥深いところを通わせたりしたことによって、アメリカ人も日本人と同じなのだということに気がつく。

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    投稿日: 2013.05.16
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    担任の数学のおじいちゃん先生がまじめな顔をして読んでいたので、難しい数学の数式が出てくるような話かと思いきや、痛快アメリカ滞在記でした。

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    投稿日: 2013.05.07
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    先日、新刊紹介をラジオで聞き、初めてその人柄を知ったもので本を手に取った。ラジオで聞いた口調そのままで当時も今もほとんど変わりないことが伺える。 一人武士道を背負いアメリカという地で孤独に戦いながら尖がった心が融解していくその様が、本書全般にわたってユーモアを交えて語られてて面白い。とても勉強になりました。

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    投稿日: 2013.03.11
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    再読。 この人の感情がぐいぐいくる文章は面白い。 ひきこまれるし、共感できる。 全部ではないけど… 激しいよね。感情の生起が。 そこが好きでもあり、戸惑うところでもある。 オーケストラに例えるところは特に印象的で好きだった。

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    投稿日: 2013.03.11
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    著者がアメリカでの体験談を述べた本。私もアメリカでの生活体験から同じように感じたことが多々あります。それにしても著者の人種という複雑で扱い難いテーマをストレートに扱ったことに対して「乾杯」。

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    投稿日: 2013.03.02
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    とにかく面白い。少しでもチャレンジ精神のある若者には是非読んで欲しい。筆者がいかに若い頃を生き高い見識を養ったかがよくわかる。人生チャレンジ、頑張らねば、と勇気ももらった。

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    投稿日: 2012.12.03
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    数学者の藤原正彦氏が、20代の若かりし頃にアメリカ赴任した時の様子を記した紀行本のようなもの。数学の教育・研究に関する話題は半分ほどで、それ以外にも著者のアメリカ生活における苦労話や、日本とアメリカの文化的考察など、多彩な内容が収められている。著者による感性豊かな文章表現力は、無味乾燥を旨とする通常の数学者とは一線を画しており、普通の人が読んでも十分に楽しめるのではないかと思う。さすが、新田次郎を親にもつだけのことはある。

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    投稿日: 2012.11.25
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    著者のアメリカ留学の際のエッセイ。 ところどころに出てくる日本人としての誇りは素晴らしくもあり、また滑稽にも描写されている。 分量としては適度なものだが、実際に読んでみるとあっという間に感じてしまう著者独特の軽妙な語り口が素晴らしいエッセイでした。 最終章のアメリカから去る際の部分は特に綺麗で、心に残る文章でした。

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    投稿日: 2012.11.06
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    2011.09.30 遥かなるケンブリッジがかなり興味深かったので、藤原氏の著作でもう一つ有名なものとして本書を取り上げて読了した。その期待を裏切らない内容だった。ここでも、アメリカと言う国を彼の目から通して鋭く観察されている。

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    投稿日: 2012.09.02
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    これが面白くて藤原さんの他の著書を読んでみたけどどれも残念だった.外国の大学ってのはどこもこんな楽しい所なのだろうか

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    投稿日: 2012.08.10
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    何度目かの再読。何回読んでも良い。 若い独り身の頃に、いかに孤独に自分を作り上げる作業が大事かを知る本。 貴重なインプット体験と、偉大なるアウトプット体験が生み出した名著。

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    投稿日: 2012.08.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    国家の品格はあまり覚えていないけど、このアメリカ記録は、自分が博士を目指している身だけにとても関心を持って読みすすめられました。 セリーヌとの一コマがハイライトでしょうか。 経験談は読みやすいし、アメリカでの話なので生活に疲れたときにいいですね。

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    投稿日: 2012.08.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    藤原正彦さんのアメリカでの3年間の研究生活にまつわるお話。国家の品格を読んだ時にはこの人はアメリカをめっちゃこき下ろすなあと思ってたけど、アメリカでの経験から来てたなら今思えば説得力あった。 日本の誇りを持ちつつ数学者として、教師として奮闘していく様子にはエールを送りたくなる。 情景の描写からは、筆者の美しさを愛する心が伝わってくる。途中でさんざんアメリカをバカにするけど、だんだんアメリカにある美しさも感じ取っていた。アメリカには涙がないって途中で書いてあったけど、最後の最後に砂漠のど真ん中の道路に対して「この道は涙の道である。」って言いきってた。 子供と一緒にフロリダの水平線の美しさを見たシーンは印象的。あと、人種の観点から教育を工夫する話、ストリークていう裸で外を歩き回るイベントに恥ずかしがりながら参加する場面、アメリカの人に対して元々開拓者達であったことから「アメリカには心の故郷がない」とか「新しいものへの好奇心」とか「個人主義的で国民性のないところが国民性」とか分析している部分も面白かった。

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    投稿日: 2012.07.22
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    人生における苦悩に直面した時に読むといい本。どんな凄い人でも苦労した時期はあり、時間とともに転機が訪れていい方向に向かっていくと思わせてくれる本

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    投稿日: 2012.07.03
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    今ではいろんな本を書いているが、エッセイストとしての原点となる作品。この本で数学者なる者の考え方、行動というものの一端を知った。今でもバリバリに活躍される氏の若き頃の作品であり、今読んでも十分に元気がもらえる。 話のテンポも良く、読みやすい。ユーモアたっぷりの文章は読んで飽きないです。

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    投稿日: 2012.05.30
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     これから100年後も大国アメリカの優位性は揺るがないだろう。『100年予測』ジョージ・フリードマン著ではその理由を細かく示す。アメリカに憧れ、理想の国家像として、果てしない経済拡大路線を突き進む日本が陥る悲惨な現実。全てにおいて、豊かに見えるアメリカの苦悩を垣間見ることができる。

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    投稿日: 2012.02.04
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    若き日の数学者藤原正彦氏が、数学の大学教授として単身渡米し そこで見たこと、感じたことを「数学者」とは思えないほど瑞々しい文体で綴ったルポルタージュ。 はっきりいって、そんじょそこらの作家によるルポよりよっぽど完成度が高いです。 時には感情に振り回されながらも、砂漠に突如現れたラスベガス、見ず知らずの子供と見つめた砂浜に打ち寄せる波、旅の途中で出会った家族、近隣の住民や教え子や恩師たち・・。 若さの特権を最大限活用された、透明感あふれる視線と純粋で粋な感情で全力疾走したアメリカ生活。 優れたルポルタージュには、行ったことも聞いたことも出会ったこともない土地や人の「熱」や「匂い」が感じられるが、本書はまさに優れたルポ特有の空気が内包されている。 最後のアメリカ、日本の高校・大学生比較論だけでも一読の価値あり。

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    投稿日: 2012.01.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    数学者の筆者が、アメリカの大学で講師として働いた時の体験をつづったエッセー。明るく前向きな筆者がアメリカでどのように暮らしたのか。元気が出るような一冊。(ナルセ)

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    投稿日: 2011.11.15
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     最近メディアに登場することも多い数学者の藤原正彦。三年前「国家の品格」が売れに売れたのは記憶に新しい。彼がいまの私ぐらいの年齢のとき,アメリカに招かれて研究,教育に取り組んだ体験を綴ったのがこの作品。古い本だが,父の蔵書を借りてあったのを,ふと開いてみたらなかなか面白い。巻末に父の筆で読了日が書いてある。私が四歳,弟は二歳のときだ。いま同様に幼い娘をもつ身にはなにかしんみりする。  渡米に際してまずハワイに寄る。急に思い立ち真珠湾ツアーに行ってみたら,彼が参加者中で唯一の東洋人であった。アナウンスが日本軍襲撃の模様を説明するのに初めは縮こまっていた彼の心に,なにくそという反撥心が芽生える。その様子がおもしろおかしく活き活きと描かれる。他にも随所に読ませる文章がちりばめられている。彼の読書量がしのばれる。  数学を志したとはいえ,作家の両親をもつだけあって,読書の習慣が身に付いていたのだろう。彼の父新田次郎の「八甲田山死の彷徨」を昔読んだが,とてもよかった。日露戦争前夜,北の大地での闘いを想定して,青森の聯隊に所属する一個大隊二百十人が八甲田山で冬の行軍訓練をおこなう。土地のひとの忠告も聞かず,十分な準備もなく強行された訓練。悪天候で道を失った結果,ほぼ二百の将兵が凍死体となった史実に沿った作品だ。両親の書斎にある厖大な数の書籍,少年正彦はむさぼるように読んだのだろう。  彼の保守的・愛国的な考え方は三十を前にしてすでに固まっていたようだ。この本でも,アメリカを歴史のない国,人種も価値観も多様でまとまりに欠ける国というように観察し,なんでこんな国に戦争で負けたんだ?と自問する。日本の文化を誇りに思い,日本人であることを自分のアイデンティティの根本に位置づける。異国の地で異人とわたりあってやっていくのには,このような考え方は実際に有用なのだろう。日本にいるとあまり意識しないが,何となく分かる気がする。今は海外でも多くの日本人が活躍しており,日本の認知度も高くなっているだろうが,当時がはるかに厳しい状況だったことは想像に難くない。  この本には研究内容のことはほとんど出てこない(一般向けなのであたりまえだが)のだが,同僚の人物像,数学者の生態などについては結構書いてあっておもしろい。論文製作競争の弊害についても大きくふれていた。特にアメリカでは研究者間の競争が激しく,限られたポストを巡って,推薦を得るために論文を生産し続けなければならない。論文を評価するのに質で十分な評価ができればよいが,事実上それは困難で,どうしても論文本数による評価に傾いてしまう。結果,意義の少ない論文が濫発され,大量の情報が玉石混淆のまま蓄積され,研究の進歩が阻まれる。どこかで聞いたような話だ。  古い本を読むと時代を感じる。十章からなるこの本には「太陽のない季節」と題された章がある。彼が最初に在籍したミシガン大学の冬,北部の日の短さ,憂鬱な天候と,ホームシックにかかってふさぎこむ彼の気持ちが描かれている。この章の題はもちろん,現都知事による小説「太陽の季節」のパロディなのだが,私にわかったのはそれだけ。住む時代も異なり,石原の小説を読んだこともない私には,文章表現や内容にそれ以上の含蓄があったとしても知ることはできない。三十年前に読んだ人には伝わったが,今となっては読み取れない何かがきっとあるだろう。テクスト(書かれたもの)の意味は決して固定しているのではなく,時代や環境,読む人のそれまでの経験や思考様式によって様々に変わりうる。よく言われることだが,その一端を感じた。  藤原にしろ養老にしろ,理系の学者が社会・人生など専門外のテーマで一般向けにものを書くことがしばしばある。内容には些細なところで疑問なこともあるが,専門一辺倒でなく,確乎とした視点をもっていろいろとものを考えているのはさすがだとおもう。彼ら世代が学生だった頃は,大学で何を専門にするかにかかわらず一般的な教養を身につけていることは当然だったというが,わが身を振り返るとはなはだ心もとない。もうすこし教養をしっかりやっとくんだった。それで今さらながら啓蒙書の類を濫読している。

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    投稿日: 2011.10.26
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    あるあるネタの宝庫と言ってもいいと同時に、アメリカに今も留学している自分が知らず知らずのうちに見失ってたモノを教えてくれた貴重な本。

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    投稿日: 2011.10.09
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    基本的に藤原先生は文章が面白い。 描写は丁寧でジョークや多少の自虐ネタも効いている。 紀行物としても楽しめるし、数学助教授という特殊化した職業ならではの生活も興味深い。 時には生真面目に、時には道化のごとく先生自身を描写した文章からは、堅苦しい数学者の印象から離れた、親しみやすいセンセーが頭に浮かび上がる。 藤原先生といえば、その愛国精神は世間から賛否両論の対象となる。 本作にもいくつかの部分でその精神を基底とした意見と思われる文章がある。 僕もそれに全面同意することはない(正直癪に触ったこともある)。 特にアメリカ人を「故郷を失った人々」と捉えるのは、僕には理解し難い。 どうしても「感性に訴える」という方法の効用は、年齢や人生経験の差と反比例するような気がする。 しかし、面と向かって反論をするに足る力が僕にあるわけではないし、これはこれで「新しい考え方を知ることができた」と肯定的に捉えることにした。

    0
    投稿日: 2011.09.25
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    どこかで若いうちに読むべき文庫100選みたいなのに載っていて,それが頭の片隅に引っかかってて読んだ本.結果としては読んで良かったかなと.あまり数学の知識とか要らないですし多くの方に読んでもらいたい.英語とか勉強するのも大事ですが,その前に日本観というかそういうものを養うべきだなと感じます.

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    投稿日: 2011.09.02
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    この本は落ち込んだ時や、悩んでいる時、そんなときにお勧めの本です。 どんな内容かというと、藤原雅彦さんがアメリカの大学で講師として働かないかと誘われ、実際にアメリカで苦労しながらも甘くも苦い生活を送るといった内容です。 ホームシックや慣れない英語での授業、苦しいこともたくさんあるのだが、藤原さんは持ち前の明るさと努力で何とか乗り切っていく。 話の中心は現地の人との交流。 フロリダでの若い女性との出会い。また、ミシガン大学の教授との交流。同じアパートの子供たちと仲良くなる話まで、人間って本当にいいものだなあと感じさせてくれます。 本当に元気をもらえます。旅に出かけたくなります。 自分もこの本に触発されて、地域は違うのですがヨーロッパをめぐる旅行をしてきました。 泊るのは全部ユースホステル。国籍も年齢も全然違う人との交流は、自分を本当に成長させてくれました。 イギリスのオヤジとサッカーについて話したこと。フランスの兄ちゃんが音楽を熱く語ってくれたこと。スペインでは若者たちとビリヤードをしたこと。どれもすごい新鮮で驚きでした。 そこで痛感したのは、英語が使えるかではなく、英語を使って何を話すかということが大事だということ。 前の記事にも書いたのですが、情報を得て、(これは日本語でもいい)、自分の意見を英語で話せるようになる。 これが今の目標です。 勇気をくれる一冊でした。

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    投稿日: 2011.08.25
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     2005年に大ベストセラーとなった「国家の品格」の作者である藤原正彦氏、実は数学者だったのをご存じでしょうか。新田次郎を父に、藤原ていを母にもつ著者は、小学生の頃、当時図工の先生であった画家・安野光雅氏より、絵と数学の両方の楽しさを学んだといいます。1972年、ミシガン大学に研究員として招かれ、一人アメリカへと旅立ちました。その若き数学者の、はじめてのアメリカでの体験記が読みやすくユーモラスな筆致で書かれています。  1970年代のアメリカというと、日本の若者にとって憧れそのものだったと同時に、なにがしかの対抗心というようなものを抱いたのかもしれません。アメリカ人とはどんな人たちだろう、英語は通じるだろうか、日本のことはどう思われているのだろう……不安のつきない著者は、まず時差ならしがてらハワイに「軟着陸」を試みようとするのですが、これがなかなか手強い旅のスタートとなったのでした。  普段は意識しませんが、短い旅でも海外へ行くと自分が日本人であることをちょっと意識してみたりするものです。このアメリカ体験記を読んでいると、どこに身を置いても揺るぎのない、著者の日本人としての誇りとでもいうべきものが伝わってきます。こんどの旅で、ちょっとそんなことを考えてみるのもいいですね。

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    投稿日: 2011.06.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1972年の夏、ミシガン大学に研究員として招かれる。セミナーの発表は成功を収めるが、冬をむかえた厚い雲の下で孤独感に苛まれる。翌年春、フロリダの浜辺で金髪の娘と親しくなりアメリカに溶け込む頃、難関を乗り越えてコロラド大学助教授に推薦される。そこでは、知識は乏しいが大らかな学生たちに週6時間の講義をしていた──。 ユーモアあふれる文章が痛快で、飽きのこない読み物だと思う。 海外に行った日本人なら誰もが一度は感じる「愛国心」や、アメリカに対するコンプレックスなど、ありのままの自分を臆することなく曝け出していることに好感が持てる。 著者なりのアメリカでの生活の楽しみ方をのぞき見ることができた気がして、おもしろい。

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    投稿日: 2011.05.26
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    劣等感で始まったアメリカ生活。 徐々にアメリカ人と仲良くなって、まわりの人に好かれる存在になるまで溶け込んでいくのがすごい。 そこまで到達してもなお、愛なしには心のどこか空虚な部分はみたされないというが。

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    投稿日: 2011.04.10
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    後に、「国家の品格」でベストセラー作家となる藤原正彦。 「国家の品格」の根本にある、日本人としての誇り、外から客観的に分析する視点は、本書の頃に養われたものであろう。 簡単に言うと、数学者が初めて海外の大学で働く奮闘記だ。 とてもナイーヴで飾らない著者の姿に共感し、引き込まれ、彼のたどった道を追体験できる名著である。

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    投稿日: 2011.02.15
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    合計342頁。読んだ人はみんな「グイグイ引きこまれた」という。賞を受賞したのも宜なる哉。 アマゾンのレビューに優れたものがいくつもあるのも、この本が名著である証だと思う。 著者はコロラド大学で授業を持ち、学部生に授業をするのだが 「一般的に言って、出来のよい学生は前方に陣取り、出来の悪いのは後方に坐る。特に、後方で、かつ出口に近い側に坐っているのはほぼ確実にダメな奴だ。こういうのはたいてい目がトロンとして生気なく、常に帰宅準備完了という面構えだ。」 と、いうくだりには笑わせてもらった。 また、成績評価の段になって、なかなか引き下がらない学生に手を焼いたエピソードなどもあって、これも洋の東西を問わないものだと思った。本筋とは関係ないが、個人的には学校の先生と塾の先生との違いを改めて気付かされた。(学校の先生は生徒を評価しなければいけないが、塾の先生はしない)

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    投稿日: 2010.12.26
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    数学者の話というよりも、単身渡米した一人の日本人の話。異国での葛藤、日本人としての矜恃が著者のみずみずしい文体で描かれている。やっぱりエッセイはいい!!

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    投稿日: 2010.11.10
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    歴史の浅い米国を、「涙のないアメリカ」という表現で綴っているところなど、いま読んでも爽やかです。米国を語ってはいるものの、けっきょくは祖国を語っているのです。痛快です。そして正彦は、英国へと赴きます。英国に涙はありました。米国という国は、涙がすぐに乾いてしまう、悲しい国なのです。

    0
    投稿日: 2010.09.30
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    著者はだいぶいい意味で変わった人だったのだと思うけれど (特に当時は) 得意な数学によってどんどん前に進んでいく行動力には感服します。 当初、数学者という前歴のみで、本を読み始めたのに、文章の読みやすさにも感嘆しました。 他の本も読んでみたくなる、不思議な魅力のある文章でした。

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    投稿日: 2010.09.09
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    情報科教員MTのBlog (『若き数学者のアメリカ』を読了!!) https://willpwr.blog.jp/archives/51528258.html

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    投稿日: 2010.08.01
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    面白い。 賢いのに気取らない。素敵なおじさま、藤原さん。 研究気質と文才はお父様譲りか。 アメリカでの留学記。 バックパッカーとは違うけど素敵な旅。 小田実っぽい。好き。

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    投稿日: 2010.06.30
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    浦野所有。 2005年に出版され、大ベストセラーとなった『国家の品格』の著者・藤原正彦氏の、アメリカ研修時代のエッセイです。日本では考えられない、豪胆な体験が次々に現われて、読者を飽きさせません。やっぱり若いうちはいろんなことを経験しないとダメなのかな、などと、いらぬ後悔すら感じてしまう1冊でした。

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    投稿日: 2010.05.15
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    著者の「アメリカ」に対する気持ちの変化が爽快感のある文体で綴られて、読んでて気持ちの良いエッセイだった。アメリカに留学してみたくなった。

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    投稿日: 2010.05.11
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    藤原正彦さんの文章にはいつも引きつけさせられます。とても読みやすくてユーモアたっぷり。すらすらと読めます。

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    投稿日: 2010.04.23
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    アメリカでの経験を大学内でのことだけでなく、日々の暮らしの色々な悩みや楽しみを表現豊かに書かれていて藤原氏の人間味を感じ取ることができる。いわゆるぶっちゃけ話もあり面白く読むことができた。

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    投稿日: 2010.04.12
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    藤原氏は数学者であるが非常に文章がうまい。 数学自体にはほとんど興味がなかったが、「国家の品格」が評判になっていたので(そっちではなく)この本を読んでみた。 もともとエッセーが好きだったのと、自分が数年米国生活をしたことも手伝って、非常に楽しく読めた。 その後、小川洋子さんが、私の大好きな「博士の愛した数式」を書くにあたって取材をした数学者が藤原氏であることを知り、ますます藤原氏にはまり、そこから山本夏彦氏にもはまっていったという記念すべき(?)一冊。

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    投稿日: 2010.03.08
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    「国家の品格」を書いた人が数学者だとは知らなかった。 聡史にもらって読んだ本。 作者の独特なアメリカの見方が面白い

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    投稿日: 2010.02.08
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    読み出してこれは面白いと引き付けられる。初めての海外旅行、しかも1年間のアメリカミシガン大学での研究生活と、2年間にわたるコロラド大学での助教授生活での日常が語られる。丁度旅行記か何かのように、経験する場面場面を実に普通の人の眼で見、感じ、行動するさまがそこにはある。著者の物を見る眼の確かさ、感性がひしひしと感じられる。

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    投稿日: 2010.01.14
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    時代背景は少し古いが、アメリカ留学体験記としては素晴らしい内容である。アメリカ滞在中、作者が味わった孤独感や疎外感、対抗意識、仲間意識などが実に素直かつ率直に語られており、おもしろかったです。自分は「留学生」や「旅行者」という立場でしか外国滞在の経験はありませんが、共感できる部分はたくさんありました。この本の最大の特徴は、著者の「分析力」ではないでしょうか。数学者なのだから、数学的分析に秀でているのは当たり前で、また社会的事象に向ける目の鋭さも人並み以上です。 ただ私が最も感心したのは、自分の内部・内面に向ける分析の刃の鋭さです。アメリカに着く前から、着いた直後、そして突然やってきた「危機」など。 著者はそのつど真剣に「戦い」ながら、常に自分を分析する。そして、それを 実に分かりやすい言葉で表現する。 「外国に行くと、かえって日本の良さがわかる。」たしかに、そういうこともあるのでしょう。しかし、本書を読んでみて、行ってみれば見えてくる、というものではない事がよくわかりました。

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    投稿日: 2009.11.29
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    優れた洞察力と筆力をもつ愉快な数学者のアメリカ滞在記。 あっという間に読んでしまった〜。面白かった!! アメリカ人やカナダ人と話すときにいつも不快に感じていた、彼らの主張的&攻撃的な態度の理由がわかった気がした。

    3
    投稿日: 2009.06.27
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    2009年5月 読了 自分が物理をやっているせいかもしれないけど、数学者、得に数論をやっている人に対しては尊敬の念を抱く。そういう人たちは、頭の構造が自分とは比べ物にならないくらいに緻密だろうし、そもそもこの人たちが作った定理があるからこそ、僕等の扱う物理が成り立っている。 そういう視点から著者を見ると、とても数学者とは思えないから面白い。すぐカッとなってアメリカ人と張り合う所、ギャンブルであっという間にすってしまう所、自分が抱いていた数学者のイメージが覆って、とても身近に感じてしまった。 ただ、著者が歴とした数学者であり、文章を書く人としても一流なんだろうということは読んでいて分かってくる。証明が間違っているんだと決めつけて何度も見直す所など見習いたい点です。

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    投稿日: 2009.05.22
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    覚えてる度:★★★★☆ 数学者・藤原正彦氏がアメリカの大学に教授として赴任した時の著書。 大学の授業で読まされたけど結構面白かった。 体験談・エピソードは説得力があるし、日本とアメリカの大学の違いなどの考察は納得。 アメリカの大学は、入学は簡単だけど卒業するまでが大変で日本とは逆という話など。 もちろん日本と比べれば簡単ってだけで日本人がアメリカの大学に入学しようと思ったら大変なんだろうなぁと。 1980年代に書かれたことを忘れそうになる一冊。

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    投稿日: 2009.05.19
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    周りに数学にかかわる人間がいなかったので、ふっと興味を覚えて購入した本。新田次郎氏が父親であるということを知って驚いた。著者の最初の著作だと思うが、今読み返してみるとこの後に出版していく本の中の主張がすでにこの時点で完成しているようだ。最後の章でアメリカ人の寂しさ(アメリカ人大学院生の寂しさ?)について書いているが、さびしいアメリカ人という書物が昔あったなぁ・・。誰の本だったかな・・。

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    投稿日: 2009.03.25
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    藤原先生最終講義記念で、購入。 作中のミシガンでの藤原先生inホームシックの描写に衝撃。 それ、ホームシックじゃなくて季節性鬱病ですから! 直後にフロリダに遊びに行って、見事に回復しているし。 フロリダで、10歳くらいの幼女に本気っぽい恋心抱いているのにも二重の衝撃。 いや、わかくないと書けない本ですよね。処女作。

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    投稿日: 2009.03.22
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    評価3.0 藤原アホさ全快! 笑い転げてしまうw この人なんか自分に似ていると感じてしますのは藤原さんに失礼か?

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    投稿日: 2009.03.14
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    青年の、アメリカ見聞記という点で小田実の『何でも見てやろう』と比較するのは無意味かも知れないけど、こないだ読んだばかりなので、どうしても比べてしまう。ちょっと前まで戦争をしていて、負かされた国。そこに渡って豊かさを目の当たりにするも、色々考える。題材として誰が書いても面白いのかも。鋭さ、奥深さという点で小田さんのほうが面白かったけど、藤原さんのも意外と面白い。数学者らしいギャンブルの話があり、フロリダでマリファナを吸ってみたり、一糸まとわぬ姿で氷点下のコロラドに飛び出したりなど、愉快な話がある一方、アメリカの風景、精神、がきれいな文章で描かれる。『世にも美しい数学入門』は面白くなかったけど、こんなに面白いエッセイも書いてるんですね。ベストセラーの新書、しかも新潮新書なんて信頼してないので『国家の品格』は読んでないけど、100円で売ってるし、読んでみるかな。解説は吉増剛造。

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    投稿日: 2009.01.17
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    作者の人柄の良さがでている。 数学者独特の思考になるところが面白い。 若いって純粋で無謀で野心的でいいな〜と思った。

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    投稿日: 2008.09.23
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    私の中にあるアメリカのイメージが少し良いほうに変わった。 でもこれは70年代のアメリカなんだよなぁ。 著者の感情がストレートで楽しく読めました。

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    投稿日: 2008.09.07
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    20代後半の筆者は、セミナーでの講演がアメリカの大学教授の目にとまり、ミシガン大学に研究員として招かれることになる。研究員としての生活のあと、筆者は更に、コロラド大学の助教授の職を得る。この本は、その間の筆者のアメリカ生活を筆者自身が綴ったエッセイである。かなり感情の振幅が大きく、事大主義・自意識過剰な感じを受ける筆者の、よく言えば、ものすごく瑞々しい感情と生活の記録であり、かなり面白い。

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    投稿日: 2008.08.22
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    今とは時代が違うでしょうが、日本人がアメリカに行って感じるあれこれがたいそう興味深く、特に「アメリカには涙がない」のくだりが好きです。 文章の読みやすさは、さすが理系のひとって感じだ(頭の悪い感想ですみません)。

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    投稿日: 2008.08.10
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    アメリカという土地での様々な体験を巧みに豊かに、活き活きとあるいは生々しく描き出している。どんなときに何を感じ考えたのかが示され、文章と内容ともに非常に練れていて心地よい。

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    投稿日: 2008.07.02
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    藤原正彦は、何かしら数学に関する作品の方が、最近書いているものよりも面白い気がする。あくまでも勘だが。 2007/12/22

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    投稿日: 2007.12.25
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    大学入って初めて受講したセミナーの課題図書。 あの有名な「国家の品格」の著者の方のエッセイですが、数学のこと以外は全然難しくないのですらすら読める感じ。 こんな冒険的な旅行は絶対できないけど、留学してみたいなぁとも思えた一冊。

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    投稿日: 2007.12.05
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    数学が嫌いだからって理由でこの本を避けないでください。光る視点、引き付ける表現。さりげなくすばらしい文学です。

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    投稿日: 2007.11.15
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    数学アレルギーとしてはタイトルに警戒してしまったが、実際は読みやすくてクスリと笑えた。この人のユーモアは好きだなー

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    投稿日: 2007.11.13
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    上司に勧められて読んだ本。はじめは難しい本なのかなと思ったが、随所で思わず笑えて面白かった。他の本も読んでみたい。

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    投稿日: 2007.06.27
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    『国家の品格』で有名な数学者・藤原正彦のアメリカ体験記。意外にも文章が上手なことに驚いた。■研究者を志している身の上としては、残念なお話がいくつかあって、ちょっと途方に暮れる思いがした。将来、ちゃんと職を得られるのか、本当に心配だ。。

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    投稿日: 2007.06.27
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    「国家の品格」の著者の藤原正彦さんの若き日のアメリカ滞在記。 数学大嫌い、数学におぞましき思い出しかない私は、数学者というのは、頭の中が数字で埋まっている、心からご尊敬申し上げるが、まったく硬い、論理的な発想でものを考えるのだろう・・・・というような、勝手な印象があった。 日本に必要なのは、論理よりも情緒、英語よりも国語、民主主義よりも武士道精神であるという「国家の品格」で、ちょっとちがうなとは感じていた。 そして、この若き日のアメリカ滞在記は、より文学的な、泥臭い人間的なにおいがしたのだ。 彼は、理性と欲望のはざまで行動し、悩み、つまずき、はまり込み、妙に哲学的で(哲学的って具体的にどういうこと?とつっこまれると、アハハ、イメージでもの言っているだけでそんな感じというだけ・・・)さえある。彼は、まさしく作家の血を受け継いでいると感じたのだ。これは全く数学者ではなくて、文学者の本だ。 あの、お顔、髪型からして、若い青春時代があったのかしら・・・(失礼)と思ってしまうが、今から30年以上前、ミシガン大学に研究員として招かれ、難関を乗り越えてコロラド大学の助教授となる。 冬のミシガンで孤独に苛まれ、不安、コンプレックスに彼の心の奥深くが病んでいった様子が、雪と一緒に語られる。そして、フロリダでの転地で元気を回復し、アメリカを愛し、その上でアメリカを、再び冷静に見つめていくことになる。 「国家の品格」はこの導線があったのだな・・・・と思った。 続いてイギリス版も読んでみたい。お父さんの遺作も出筆中と聞く。こちらも完成するのが楽しみだ。

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    投稿日: 2007.01.20
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    一昔前のベストセラーらしいが,正直前半は面白くなかった.著者の内面的な葛藤(しかもグジグジしている・・)の話ばかり.が,後半は雰囲気が一転し,タイトルから期待される通りの追体験を楽しめる.

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    投稿日: 2007.01.15