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一九八四年[新訳版]
一九八四年[新訳版]
ジョージ・オーウェル、高橋和久/早川書房
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総合評価

873件)
4.2
324
284
141
23
3
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    難しくてあまり理解が出来ていないと思う。 この当時の社会情勢も含めて 読んでいかないと本質の部分が理解できないのではないかと 読んでいる最中に思った。 昨今、オールドメディアや印象操作という事が話題にあがるが 今の時代に当てはまる部分があると節々で感じた。

    11
    投稿日: 2025.12.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この小説はSFに分類される。一九八四年が未来だった頃に書かれた。世界は三つに分かれ、絶えず戦争をしている。読んでいくと主人公は末端ではあるが、権力側の人間であることがわかる。しかし疑問を持ってしまった。これは許されない。2+2は5あるいは3であるのだ。 オブライエン先生の狂信的な思考が披露され、主人公とともに読者の私も叩きのめされて、何も疑問など抱かずに生きるのが幸せなのかなと思ってしまった。

    0
    投稿日: 2025.12.10
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    2+2=5 全体主義と監視社会で構築されたこのディストピアは作者の慧眼か、いつの世も人は変わらぬと言うことか。 二重思考、ニュースピークの設定も妙で、唸りながらの読書体験。 後半は酒を片手に読んでいたので、主人公と共に思考は回転、まるで自分もその場で話を聞いているような感覚に。 希望を手放すことで得られる自由、そんな逆説が冷たく胸に残る。 最後の附録はその先の光か。 さすがの名作。

    8
    投稿日: 2025.12.07
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    めっちゃ面白いやん。 自分の現状も疑ってしまう。 自分は自由なのか、幸せとは何なのか。 フィクションなのかどうかも疑わしくなるほどリアルで、真理があるように思える。 素晴らしいよ。

    0
    投稿日: 2025.12.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ・性愛を思想の物差しにするな。これ、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を読んだときと全く同じ感想。まあ、あれと違って直接的な性欲ではなく愛情も確かに感じるのはまだマシだが。人間を人間たらしめるのは性愛か?そんなバカな。党の、権力のための権力欲、支配のための支配欲の方がよっぽど人間味を感じる。 ・「二重思考」は、本来の趣旨とはちょっと違うけど、自分なりにアレンジして使えるなと思った。今の仕事、本音と建前が必要な現場の最前線なのだが、「こんな仕事に価値はない」と「これは素晴らしい仕事だ」とを同時に自分の中で両立させられると、無理に一方のみでいるより精神衛生に良さそう。ただこれを自分で意識的にやっていることを忘れないようにしないと、最後の洗脳済みウィンストンみたいになっちゃうから気をつけないと。 ・世界がどんどん右傾化していくすごいタイミングで読んでしまった。ただ1つ、オーウェルの想定よりも悪いことは、単に政治に無関心であり疑うことを知らないプロールと違って、現代の一般市民は、積極的に右傾化を支持し熱狂していることだ。その末路が隣人パーソンズとも知らずに。まだ何にも染まっていないプロールに希望を持てたウィンストンと違って、現代では、その一般市民のありように日々絶望するしかない。

    0
    投稿日: 2025.11.30
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    2025年11月29日読了。「ビッグ・ブラザー」による監視で言論統制された未来社会で過去の文書の改ざんを仕事とするウィンストンはこの社会への疑問を持ち、奔放な女性ジュリアとの危険な逢瀬を始めるが…。「読んだような気がするけど読んでいない本」だった本書を読了、読んだような気がしていたけどやはり読んでいなかった。「ディストピアあるある」が繰り出される序盤、ささやかな抵抗が始まるスリリングな中盤から、この終盤の展開になるとは思わなかった…。「過去」も「認識」も「人間の尊厳」も、いずれも「なかったこと」にすることができる、そうすることで社会の安定は達成できる、ということか。現代のガザ地区やウイグル自治区で起きている虐殺は単に「技術力不足でやり方がスマートでない」だけで、より未来社会では現代よりももっと巧妙に、当事者たちも気づかない間に民族の支配が進むようになるのだろう…すぐれたSFは時代を超えるなあ、と改めて思わされた。コワい話だ。

    3
    投稿日: 2025.11.29
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    やっっと読み終わった。マジ何ヶ月かけたんだこれ読むのに。もーーほんっっとになんか色々忙しくてタイミングなかったんだよ。 まぁ、読み始めたのは9月ですね。旅行の飛行機で読もうくらいの感覚で買いました。あとまぁ、友達が村上春樹好きで、1Q84おすすめしてくれたからさ。 この感想書く前に、現状の私を説明していいですか。ありがとう。 まぁわけあってNPO属してみたわけですよ。理由はいっぱいある。 なんかワンチャン休めに海外滞在できそうってのと、他者とうまく協力する経験をもう一つやるかってのと、多分自分が嫌いなタイプだから一回属してみてから判断するかってのと。こんな感じで。 でそのNPO、まぁ、ボランティアとか率先してやるような奴らですからいい子たちなのよね。いい子だから、自分がいいと思ったことを人にもおすすめしちゃうんだよね、きっと。 それはいいとして、こいつらの何がきついかって、「自分がいいと思った考え方を人にもしてもらいたい」って思ってしまうみたいだ。まぁ、人間そんなもんだと思うけど、私の中でこういう、自分の都合の良いように人の考え方を矯正するってことは最も許せないことなんですよね。 おまけにもっときついのは、なんか大層なスライドとか作って、情に訴えるような強い言葉を無責任に使って、無理やり従わせようとしてるんだよね。 もう何が言いたいかわかった? そう、タイムリー!! この世界観!とても!今の私だーーー!!! 組織に属して違和感を持ちながら、違和感を持つことで抵抗する(流石にそこまで考えてないけどね)。今まさにここ! このまま組織残ったら、拷問とかではないにせよ、情に訴えられる形で考え方矯正されるのかな?ちょっと面白いけどね。 ちょっとこのNPOの話は感覚によるところが大きいから話さないとして、なんか、こうあるべき!みたいな組織風土がきつかったんすよ! なんか後半の怒涛の洗脳パートはすごかった。 ここは解説見てもっかい書きに戻ってくるよ感想(なお現在11/29) お待たせ、待ってないよね。(12/2) さぁ、二重思考的表現で再会しました。 お察しの通り解説を読んだわけだが、まぁとても面白い。読んでいる時は「二重思考なんてそんなバカな笑笑(いや、流石に笑ってはないか)」とたかを括っていたのだが、思い返してみると、あれもこれも、自分が意図して発するユーモアも二重思考で溢れているではないか。 今現在私が入っているNPO、入った理由は、「考え方の違う奴らと責任あるものを一緒にやるという経験を重ねるため」。つまりは、もともと嫌いな奴らの中で、いかにも「私は君たちが好きだ」という態度を出して行動するために入ったのである。 入ってからは、メンバーの奴らを「なんでこんなことを言ってしまうんだろう」と腹では小馬鹿にしておきながらも、こんなことを言うってことは(バカにしながら)こいつらはすごいやつなんだろう、私が先立って動く必要はない、などとまさしく二重思考に陥っていた。 しかし、私はこれを愛したい。大いに開き直っているが、構うものか。 矛盾こそ人間で、人間とはそういうものであり、そう受け入れることが豊かさだと私は信じている。この人間らしさに、おかしさを感じるのだ。 折に触れて言うが、私は面白いものが大好きで、面白いと思うことはなんだってできる。 だからこそ私は私を面白いと思っており、誰しも平等に人を扱うのである。

    0
    投稿日: 2025.11.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1949年に書かれた1984年を2025年に読んでみた テレスクリーンというものに始終監視されていて人を信じることなく生きていかなくてはいけない世界で主人公・ウィンストンはわりと行動的。二重思考に対するウィンストンとオブライエンの問答を読み解くのははなかなかに難しく…。 第一、二部はわりとするすると読めましたが拷問メインの第三部がどうにもしんどかったです。 現代に当てはめるとインターネットがあるからそのままの設定では再現は無理というわけでもなく破壊しつくして1984年の世界を創り出せば再現可能で、過去が私が知る過去ではなくなる恐怖に背筋がひんやりしました。 とはいっても1949年に書かれた作品なので、あれは?これは?どうなってるの??という疑問は解説でトマス・ピンチョンが言語化してくれていて助かりました。名作だけどパーフェクトではない、ということですね。

    3
    投稿日: 2025.11.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『一九八四年』読了。 なんともカロリーの高い書物で、読み終えてこんなにもぐったりしたのはここ数年記憶にないですね……。 星いくつ、などと言うべきものでもない気がして、今回評価はつけずにいたいと思います。 本を閉じて真っ先に浮かんだのは、世の中の輪郭がくっきりしたことで、そして自分が享受しているあらゆるものへの感謝の念でした。 過去は過去として疑うべくもない事実であること、温かい部屋で音楽とコーヒーを片手に読書が楽しめ、こうして心に浮かんだままに感想を述べられること、大切な人を疑わず一緒にいられること、自分の価値観を迷いなく信じられること。 一見当たり前かのように身の回りにあるすべてが、何かの弾みで失われてしまうかもしれない恐怖を、まざまざと感じました。 恐怖感を覚えるシーンはいくつもあったものの、最も嫌だと思ったのは80ページ、同僚が「単語を破壊する」作業について語っている場面です。 いわく、「良い」があれば「悪い」は不要じゃないか。 「良い」の反対は「非良い」だし、「素晴らしい」や「申し分ない」なんて程度の差は必要ない。それらは「超良い」あるいは「倍超良い」でいいのだから、と。 これを読んだ時わたしは、「そんなの絶対いやだ」と感じました。 単語が破壊され思考が単純化されていく。そんなのは絶対に受け入れられないことだ、と。 「やばい」に始まり「エモい」が生まれ、小さな感情の動きがどんどん大雑把な言葉に括られていく現代。 わたしはそれほど言葉をたくさん知っているわけではありませんが、心に浮かんだ感情に最も適切な言葉を与える行為は、決して疎かにしてはいけないと強く感じました。 読んでいる最中は、(地下組織のレジスタンスとして〈ビッグ・ブラザー〉を打破する?そう上手くいくわけは……)と半ば斜に構えつつ、それでも希望を失わずにいました。だからこそ、あの結末になるとは。 「でも、人間性を捨ててはいけない」 拷問を受けたわけでもないから言える綺麗事ですが、その思いが浮かんできたのもまた事実です。それを捨ててしまったらほんとうに死んでしまう、と。 かなり衝撃が強く、この素直に浮かんできた気持ちだけでも書き残そうとレビューを書いたので、巻末の解説や様々な考察を読んだらまた書き加えることもあるかもしれません。 正直楽しい読書ではなかったですが、読んだことで何かが確実に変わる、稀有な体験となりました。 (次は楽しい本が読みたい……) 【追記】 一生懸命解説を読んで「附録」も読み直したら、少しだけ心が軽くなりました。どうかそうであってほしいものです。

    11
    投稿日: 2025.11.16
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    昔の小説なのに現代に通じるものがあって面白い、いつだって人は権力を持ったら支配したくなるのか、支配したいと思う人に権力が集まるのか。 どんな時でも自分の中の正しさを信じて生きたいな、死ぬとしても。

    3
    投稿日: 2025.11.05
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     「一九八四+四〇 ウイグル潜行」を読んだのちに、改めてオーウェル「一九八四年」を読む。最初にトランプ大統領が就任した2017年以来だけど、これまで何度か読んでいる。しかし、細部はすっかり忘れていました。  覚えているのは、「ビッグ・ブラザー」「テレスクリーン」「ニュースピーク」「二重思考」、そして「戦争は平和なり」「自由は隷従なり」「無知は力なり」。  共産主義や全体主義を批判したディストピア小説として知られるけど、いまだに読み継がれるのは、もっと普遍的に権力そのものの本質をついているからでしょう。「権力は手段ではない、目的なのだ。・・・・迫害の目的は迫害、拷問の目的は拷問、権力の目的は権力。それ以外に何がある」「ナチス・ドイツとロシア共産党は方法論の上ではわれわれに極めて近かったが、自分たちの動機を認めるだけの勇気をついに持ち得なかった」  プーチンやネタニヤフ、そしてトランプ、その他たくさんの指導者がついにその動機を認めてしまったかのように振る舞っています。  本書に書かれた当時としての未来を、現代の世界の一部についてはすでに凌駕してしまっているかもしれません。克服ではなく、凌駕です。  「1984年」は「2025年」かもしれないし、「2030年」かもしれません。この本を読んで、覚悟しましょう。  

    25
    投稿日: 2025.11.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自分の心に他人は入ってこられるか。 世界的ベストセラーだけど読んだフリしている人も多いだろう作品。かくいう自分もそうだった。腰を上げて読んでみた。すごい作品だった。消化できた気がしない。 歴史を変える。党の言うことを疑わない。それが危険だと言われているのではなくて、おかしいと思った自分をそんなことを考えてはダメだと無視する態度が危険だと言う。自己防衛的愚鈍。身に覚えのある自分がいる。おかしいと思っても生活を続けるために間違っていないと言い聞かせ信じ込む。そうじゃないと生きていけないから。 SNSによって「1984年」は現実に近づいているのかもしれない。でもSNSとかじゃなくて、テレビやラジオであったとしても、もしかしてその前からも、人間社会にはここで描かれた傾向があっただろう。何か大きなものを進行させるために無視する矛盾。メディアが後押ししたかもしれないけど、ずっとどこでも人間にそういう傾向はある。時代も地域も関係なく普遍的な問いを表現した作品である。もし今流行っているSNSやらが無くなった未来でも、この作品は読まれるだろう。

    2
    投稿日: 2025.11.03
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    前から読んでみたいという思いはあったものの なかなか手が伸びなかったが 今回やっと手に取ってみた 難しく感じる感情はあったものの 一人の男性の半生を読んだと思うと色々感じさせられた どこに行っても何をしていても 見られていてそれが当たり前で そのことを何とも思わないことが当たり前で 過去はその都度変更していって それに対しても何も感じないことが当たり前で 普通に暮らしていきたかったらすべてのことを受け入れることが当たり前で… 最近 発売された本で最近読んだ本を思い出した… この物語が書かれたのはだいぶ前だけど 最近読んだ本は最近書かれたもの なんだか怖くなる…

    2
    投稿日: 2025.11.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    途中に出てきた人間が闘うことになるのは自分の肉体だという趣旨の文が、拷問シーンで伏線回収されてゾッとした。 絶え間なく監視される生活、改変される過去、騙される民衆、二重思考…解説を読むと現実でも同じようなことが行われていることに気づくことができる。 同著による『動物農場』では、ブタの支配下に置かれた動物たちの行動次第で何かが変わったかもしれない。本作でもプロールこそが唯一の望みだと書かれていた。未来を良い方向に変えるには、民衆が行動を起こす必要があるのではないか。

    1
    投稿日: 2025.11.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    全体主義社会を描いたディストピア小説。第一部、第二部ではわずかに希望が感じられたが、第三部で主人公が政府に捕まり、徹底した洗脳を受ける過程が執拗に描かれる。物語の結末では、これまでの出来事がすべて無意味になったかのように、まさに「二重思考」的な絶望だけが残る。 作中には、現代社会にも通じる警句が多く見られる。 歴史言語学者でニュースピークの研究、ニュースピーク辞典の編集作業に従事する友人サイムのセリフ。 「おそらく君はわれわれの主たる職務が新語の発明だと思っているだろう。ところがどっこい、われわれはことばを破壊しているんだ。」「ニュースピークの目的は挙げて思考の範囲を狭めることにあるんだ。最終的には〈思考犯罪〉が文字通り不可能になるはずだ。何しろ思考を表現することばがなくなるわけだから。必要とされるであろう概念はそれぞれたった一語で表現される。」 反体制派とされるゴールドスタインの著書より。 「戦争というものは、いずれ判明するだろうが、単に必要な破壊行為を成し遂げるだけではない。それを心理的に受け入れやすいやり方で成し遂げるのである。ここで気にかけるべきは、大衆の士気ではない。問題となるのは、党そのものの士気である。最も地位の低い党員ですら、有能で勤勉、ごく限られた範囲内であれば知性を働かせることさえ期待されるが、彼はまた同時に、信じやすく、無知で狂信的でなければならず、恐怖、憎悪、追従、勝利の興奮が、彼の支配的な感情でなければならない。」

    0
    投稿日: 2025.10.23
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    第二次大戦直後に書かれたディストピア的近未来小説。解説にあるように、結果として実現しなかったディテールを見るのではなく、現在の社会に通じる側面を見つけ出すのが面白い。

    1
    投稿日: 2025.10.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    イギリス社会主義なる独裁体制に支配された1984年の世界の話。ニュースピーク言語なる、支配側からの言語統制によって反抗思想的な単語が抹消された話し方が採用され民衆が政治的な反抗思想すら考えつかないようにされている。 が、ちょうど併読していた「言語が違えば世界も違って見えるわけ」(ハヤカワ刊)にもあったが、「人間の思考は言語や母語によって違いが生じるのではなく、日常生活の基本的な面について本人が所属する社会の中の他人と円滑に意思を疎通するために反復練習した経験から生ずる」とあり、まさにそれ。ニュースピークという新しい言語体系があるが実際のこの世界の人々は党に反抗分子と思われたくないから円滑に生活するために、不満のないような会話だけを周囲とをせざるを得ない。 二重思考だってここから生まれますよね。実生活でもそう思ってなくてもそう思わって振る舞わないと周りと円滑に行かないとかで。それはもう二重思考…。 つまりこの小説の世界はニュースピークによって一切の政治的反抗ができなくなったのではなく、社会で、職場で、親子でお互いに監視しあい密告する文化が出来上がったからこその自己保身から生まれたディストピアなのだな〜と思った。 やはり全体主義は怖いし、一歩間違うとどこの国や社会だってそちらへ一気に傾きかねないのが怖い。 もっと小さい、会社や職場単位でもこういうのがあったりするわけだし。 一番印象深かったのは実は見事な二重思考者だったオブライエンが急に敵対者になってからの急展開、それに続く拷問シーン、それに続くその後のウィンストンの復帰。 人間は痛みに弱いし、ウィンストンの「自分より高度な知性を持った狂人に対し何が言えるというのだ?」言う諦観がえぐい…。 逆を言えばそういう狂人を権力の座につけないのが大事ってことですよね…。

    1
    投稿日: 2025.10.19
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    『ビックブラザー』なる者を最高指導者としたディストピア世界。ほんの数日前の事柄、人間さえ、党に不都合ならば無かったことにされる。新聞、書籍、辞書、全ての記録物を編集され、過去が意味を持たない社会。主人公は新聞記事を党の意向に合うように"編集"する職についています。党に心酔した可笑しな人々を可笑しいと思える主人公がディストピア世界で、どう生きるかを描いた作品です。 現代の日本人には、滑稽な社会でもがく正常な主人公と映るだろうが、時代と国によれば、その評価が逆転してしまう。本書を読み進めるうちに、このディストピアに入り込み、現実に立ち返ると、安堵と共に嫌な不安感が残ります。 ただ、「訳者あとがき」にあるように、本書は私にとっても「読んだふり本」一位です。文章は何とか読めますが、その本懐を理解するのは困難でした。 また時を開けて、読解に挑戦したい作品です。

    0
    投稿日: 2025.10.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    裏切られた人間を再度受け入れることはできるが、自分が裏切った人間を再度受け入れることはできない、確かに、そうかもしれないと思った。 ーーーーー ネット番組で紹介されていたので、読んでみることに。 ABEMA世界の果てにひろゆき置いてきた内で、東出昌大さんが旅に持ってこられていた本の中に同じジョージ・オーウェルの作品「動物農場」があり、これも併せて読んでみたいと思う。 党のスローガン、これは人間社会の統治においての真理なのかもしれないと感じた。 『戦争は平和なり』 人間コミュニティーの平和のためには共通の敵が必要であり、また、反乱要因と成りうる人間の余暇や物質的余剰をなくすために戦争(的なもの)を意味もなく続ける。 『自由は隷従なり』 本文中にもあるが、改め『隷従は自由なり』であり、一定の不自由を甘受すれば、その内部での自由は許される。 『無知は力なり』 一般国民へ政治への問題を意識させない、何が問題かを見えないようにするという点は、きっと古くからある人間社会の統治構造の根本なのだろうなと。 ニュースピークという、減少していく語彙というものは、衝撃だった。言語によって人間の思考を狭めていく社会。 そして『二重思考』については、現代においてとても自然に人々が行っている思考方法であるな、と。受け入れがたい現実や整理できない煩雑な情報を、レイヤオフまたはレイヤを半透明にして何とか日常を送っている、多くの人がそうではないだろうか。 また、物質として記録が残らない事の危険性も感じた。ペーパーレスは便利だが、データが消えれば記録は消え、不安定な人間の記憶だけが拠り所になってしまう。 本書のこの世界を思うと、現実世界は2つの大戦を"終わらせられた"と言う点で、まだ良かったのかもしれない。戦争が常態化し、世界が社会主義化し、大衆は貧困化させられるという世界線もあったのかと思うとゾッとする。 しかし、人間は脳内で思想を繰り広げる事が出来るという生き物であり、簡単かつ正確にその思考を外部から読み取ることが出来ないという点で、人間と全体主義とは相性が悪そうだとも思う。 本書内の設定で疑問に思った点として、党幹部たちは血縁関係でも世襲制でもないということだったが、権力を党に集中させるということの大義を党幹部たちはどこに感じていたのだろうか。純粋な個人の支配欲や出世欲、または純粋に社会主義システムを構築したいと思って動いていたのだろうか。ビッグブラザーもゴールドスタインも物質的には作中に登場していない。なにが原動力になり得ているのかよく分からなかった。理解できないという点で、自分は形而下的思考の人間なのだろうか。 今、世界が不安定化する時代にこの本を読んで、まったくの絵空事の様に感じられないのが、少し恐ろしい。5年10年前に読んでいたら現実感のない小説だと感じたかもしれない。 そういえば、本書のこの世界ではイギリス国室はどうなった設定だったんだろう。 ===== 【名前・用語のメモ】 ウィンストン・スミス ー主人公。39歳。真理省記録局勤務。ヴィクトリー・マンションに住む。 イングソック ーオセアニアス社会主義。 ニュースピーク ーイングソック思想に染まるための言葉。思考を縮小させる。 真理省(ミニトゥルー)(p12) ー報道娯楽教育芸術 平和省(ミニパックス) ー戦争軍事 愛情省(ミニラヴ) ー法と秩序 潤沢省(ミニプレンティ) ー経済 プロール(p18.p83) ープロレタリアの略。非支配者階級。政治的意見は持たされず、素朴な愛国心のみを与えられ、愚民化させられている。 二分間憎悪(P19) ーゴールドスタインを憎むための洗脳儀式。 ジュリア(p19.P67.p186.p200) ー虚構局のメカニック。小柄な黒髪の女性。26歳。 オブライエン(p20.259) ー党中枢委員。メガネ。ブラザー同盟の一員。 ☆(p21) ー薄茶色の髪の小柄な女性。記録局の同僚。仕切り部屋の隣の部屋。夫が蒸発させられた。二分間憎悪で叫ぶ。 エマニュエル・ゴールドスタイン(p21) ー党の敵。元党指導者。ヤギ髭、メガネ。痩せたユダヤ人の様な顔。 オセアニア(p22) ーBB側。 ユーラシア(P23) ー敵国。ロシアやヨーロッパの辺りの勢力 イースタシア(P24) ー敵国?。アジア辺りの勢力 ブラザー同盟(P24.P30.) ーゴールドスタイン側の同盟。自由を目指す。あの本。 トム・パーソンズ(P34.P87.) ー隣人。真理省勤務。p37に略歴。35歳、小太り、金髪。汗臭い。 ティロットソン(P67) ー記録局の同僚。男。仕切り部屋の向かいの部屋。 アンプルフォース(P67) ー記録局の同僚。男。長身。耳毛。詩人。 ウィザーズ(P70.) ー党中枢メンバーだったようだが、姿を消された? サイム(p76) ーウィンストンの友人。調査局勤務。歴史言語(ニュースピーク)学者。BB信奉者だが危うい。 栗の木カフェ(p86) ー画家や音楽家のたまり場。縁起が悪い場所? キャサリン(p101) ーウィンストンの妻。 大粛清(p116) ー60年代なかばに起きた。ジョーンズ、エアロンソン、ラザフォードという男たちが最後まで生き延びていたが、公開告白の刑を受けその後釈放されたが、1968に処刑。 革命(p141) ー1925年に社会主義革命が起こった。 チャリントン(p152) ーウィークス古道具屋の店主。ウィンストンが日記帳を買った店。63歳。奥さんに先立たれている。 ウィルシャー(p172) ー知り合い程度の同僚。 マーティン(p263) ーオブライエンの執事。ブラザー同盟の一員。 バムステッド(p363) ー顎なし男。骸骨男にパンをあげようとした。 ーーーーー 【読書中のメモ】 付録p15. All mans are equal. オールドスピークでは「人は平等」だか、ニュースピークでは「人間は同じ形」となり、イングソックの望まない思想を抱けないようにしている。 p75. シャルルマーニュ、ジュリアス・シーザー p124. 『そして恐ろしいのは、党の考え同調しないために殺されることではなくて、党の考え方の方が正しいかもしれないということ。』 p146. 『何の役にも立ちそうもないと見えるところが魅力を倍増させる。』 p203. 環境が得意なものでも、生まれ育った場所ならばそれは空と同じように何か変えようのないものと考える事はとても自然だ。 p279. 交戦国が、ユーラシアからイースタシアへ唐突に変わった! p288. 戦争が日常化してしまった世界? p289. イースタシアの強さが『住民の生殖力と勤勉さ』というのは、当時の白人の黄色人種への意識が表れてるな、と。 p303. 『永続する戦争に依拠する経済』 p312. 人間社会は、一方向に進歩するか、振り子のように常に揺り戻されると思っていたが、ある一定の時代を凍結させる事が出来るのか? p320. 党が世襲制でないのが意外! p322. 人間という生き物が、血縁よりも社会システムを守りたいと思ったりするものだろうか? p328.p329. このページを見開きで開いていると、『二重思考』の太文字が浮かび上がってきて、おどろおどろしい感じがする。 p328. 『意識的な欺瞞を働きながら、完全な誠実さを伴う目的意識の強固さを保持する事』そんなことが訓練で身につくものなのか?嘘を付くこと、そして無駄な作業を永遠とさせられること、それも自分の利益になるわけでもなく、そんな賽の河原の様な状態に人間が耐えられるものなのか? p330. 『人は社会的地位が高くなるにつれ、戦争ヒステリーが強まっていく』戦争を始めるのは組織のトップだと言われればそうだが、開始の判断をするのはトップだから結果的にそう見えるのではとも思う。 p344. ミスター・チャリントン、まじか! p369. オブライエンもかあ… そうなると、2章のウィンストンの告白は最悪の告白だった… p383. 『形而上的思考』今ここに形のないものを意味付けする。現実は見る人間の数だけ様々に姿を変える。 p391. かなり荒い方法での洗脳手法なのか? p392. 中世の異端審問や二十世紀の全体主義者(ナチやロシア)の異端迫害の失敗からの教訓 p406. 人類にとって大切な自由と幸福のうち、幸福を平等に与える事が党の存在目的? p408. 『権力の目的は権力』私欲のためではなく、社会システムを構築する目的だけのためにひたすら権力を集中させている?権力を得ることが純粋な目的になりえるだろうか…? p409. 『自由は隷従なり』改め『隷従は自由なり』これは人間社会の真理だと思う。 p415. ゴールドスタインも、この社会システムの構築に必要な要素、必要悪だった。"真っ当"に恨むための対象として、異端者を炙り出すための装置として。 p416. 『恐怖と憎悪と残酷を基礎として文明を築く』は、ありえるか?党中枢職員がそこに従順になるメリットは? p420. 拷問時に多少自由が効くようになったのは、ガリガリに痩せていたためだった? p488. イギリス(労働党?)とソ連等で、社会主義にも様々異なる種類がある? p505. 『彼女(ジュリア)は告白と裏切りの違いを理解している。』本編を読み終えてその違いを理解ができた。罪の事実や背徳の関係をただ告げる事が告白であり、耐えられない苦しみを相手に擦り付け自分や相手の心に不義を働く事が裏切りである。 p507. 冒頭の原註からすぐ附録を読んだので気づかなかったが、ニュースピークの諸原理は確かに過去形文体で説明されている。なるほどこれが、ウィンストンが落とされた後の世界の行く先を表していたとは。

    5
    投稿日: 2025.10.14
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    ディストピア小説の王道といったところだが、作品の設定と同じような地域が現在もあるということ、いつ1984のような出来事が起こってもおかしくないという点にゾクっとさせられた。 昔話のように聞こえるが、現在でも市民が声を上げないだけ、もしくは気がついていないだけで、本作と同じような結末を目の当たりにしているように思える。

    1
    投稿日: 2025.10.10
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    二重思考を使いこなせていないぼくは、いろんなことで傷つき悲しみ。苦しい思いをしています。語りきれないほど示唆に富む内容でしたが、今は長々と投稿する元気もないので、3つだけ引用。 自由とは2足す2が4であると言える自由である 正気かどうかは統計上の問題ではない 最上の書物とは、読者のすでに知っていることを教えてくれるものなのだ 階級社会は、貧困と無知を基盤にしない限り、成立しえないのだ。 自分は決して誤りを犯さないという信念と、過去の過ちから学ぶ力を兼ね備える

    1
    投稿日: 2025.10.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ディストピア系のSF小説。 物語の設定はすごく面白い。過去を改変する真理省で働く主人公、行動や言論の統制など面白い要素が多い。 ストーリーはあまり盛り上がり所がなくてやや退屈に感じた。ただその退屈さがこの話の世界観をよく表していている。 あとは新しい用語が出てきた時にあまり説明されないまま物語が進んでいくから少し分かりにくい。 面白いとは思うけど個人的には合わなかった。ラストはかなり良かった。

    1
    投稿日: 2025.09.20
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    こういう社会が、もしかしたらこれから実現してしまうかもしれない、または世界のどこかに既に存在しているかもしれないと思うと、心底恐ろしいです。 「ニュースピーク」という概念がとても興味深かったです。

    2
    投稿日: 2025.09.15
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    これはすごい。 こんな政治的な内容とは思ってもみなかったけど。 1940年代に近未来を描いた作品だ。 究極的な全体主義が世界を覆っている。 個人の思想、思考は一切許されず、心までも制御、統制をする社会。 反体制的な言動は顔の表情、寝言まで見逃されない。 党の正統性を維持するための過去の記録の塗り替えも日常茶飯事。 「テレスクリーン」や「二分間憎悪」、「二重思考」「ニュースピーク」など、聞き慣れない用語に 最初は戸惑い、この世界に入っていくのに多少時間がかかるが、このジョージ・オーウェルが 描いた世界はなんと精巧なことか。この世界の構想を練るのにどれだけの労力がかかったのか、 と感心させられる。全体主義的な社会を突き詰めて描くことによって、見事にその恐ろしさを 表わしていると思う。 とくに、「ニュースピーク」という新しく生み出された言語は、現実に存在するのか、と思うほど 文法まで決められており、それが小説の世界に深みをもたせている。 言語を統制(単語を必要最小限にまで減らし、単語が持つ意味を最低限にする)することで、 個人が反体制的な発言をすることはもちろん、反体制的な思考さえも物理的に出来なくしてしまう。 非常に鋭い洞察だと思う。 なぜ、党はこんな絶対的に抑圧的な社会を作り出しているのか。 戦時体制だから? ではなくて、 党中枢の一部の人々にとって都合のよい社会を創り出すためだけに、常に戦争だって行われているのだ。 その理論もきちんと、この小説の中で描かれている。 こんな社会で、反抗的な心を密かに抱く主人公のウィストンとジュリアの恋愛がスタートする場面には 仰天した。彼らは恋愛をすることで、社会に抵抗していた。 どんなに、政府が彼らを思い通りにしようとしたって、心だけは奪われない、人間性だけは奪うことが出来ない、 と信じていた彼らだったが、党幹部のオブライエンとの出会いと、その後の反政府地下活動から一気に物語は佳境に。 最後のどんでん返しにわずかな期待を残しながら読んだが、一縷の望みもないラスト。 それにすべて納得出来たわけでもないが、 著者はどこまでも徹底して全体主義的な近未来の社会を描くことで、警告を与えたのだろうか。 読み直すたびに、考えさせられそうな作品だ。

    10
    投稿日: 2025.09.13
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    作者の念密さ、用意周到さ、徹底的な設定が、読んだ人が未来こうなる可能性があるんだ、警鐘をならしているんだと思わせている。どっちかというと徹底的なディストピアの再現という感じがした。 ただストーリー中に出てきた本の内容のターンが本当に難しく、文字は理解できるし読めるんだけど内容を深く理解しきれなかった気がする。

    8
    投稿日: 2025.09.13
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    とても難しい本だった。 話の展開が急に変化するため自分の予想していたストーリーとは全く別のものだったし、人の考え、過去についてなど色々と考えさせられる話でした。 途中の過去回想シーンや拷問などはその痛々しい情景が浮かび上がってくるようで恐怖を感じた。 もう少し本を読んで経験を積んでから再読しようと思う。

    0
    投稿日: 2025.09.10
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    世界で一番最悪な平和を実現する方法。 AI、SNSを始めとしたデジタルデバイスに支配される現代に警鐘を鳴らす名著。今読むべき。

    2
    投稿日: 2025.09.10
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    ディストピア小説の代表作。 ビッグ・ブラザー率いる党に支配された全体主義国家・監視社会に反抗を目論むウィンストンの物語。 SFだが、共産主義国家の生活が垣間見えるようで面白かった。テレスクリーンによる生活の監視、二分間憎悪で不満を外に向けさせるなどの慣習は、今の隣国を想像させる。 決して現代でも色褪せていない名作である。 監視社会を壊れてハッピーエンドになるのかと思っていたら、全く反対の結末だった。 このハヤカワepi文庫には、トマス・ピンチョンの読み応えある解説がついていて良かった。

    1
    投稿日: 2025.09.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ディストピアものの超名作。そこまで分厚くは無いものの、文章量、そもそも文字数がはちゃめちゃに多い。そして展開は一度も明るくならないまま、緩やかに重たくなっていく。人間を個ではなく全として扱いまとめ上げていく。党にとって人間は動く歯車でしかない。ただそれだけなんだけど、あまりにもそれに至る過程が恐ろしい。洗脳のための進め方も、問答も本物で物凄く怖かった。否応にもトラウマを抉られるし、心から大切にしているものすら打ち砕かれる。何も残らない。その末に見たものは、本当に彼が愛すべき存在だったのか。いやー、下手なホラー小説よりも怖かった。でも読みづらいし少し難しかったので星4つで。

    0
    投稿日: 2025.09.05
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    外国のSF小説で評判が良さそうだったため読んでみた。 真実とは何かを考えさせられるような内容だった。

    7
    投稿日: 2025.09.01
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    聞いたことはあるが、読んだことはなかったので。 出だしから、これはどういう世界観?となるが、読み進めるうちに納得。 全体主義が進行したディストピアで、体制側に反旗の意を持つ主人公の物語。 検閲など思想・良心の自由の侵害の恐ろしさを感じる。

    1
    投稿日: 2025.08.30
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    サイエンスフィクションはいかに納得感があるかに尽きる。事実と、それをどのように解釈するかは異なるものであり、矛盾なく解釈できるロジックがあるとき、世の中のすべてのものは説明がつく(たとえ事実と異なっても)。このロジックを他者に納得させることはある種宗教のようでありながら、とても賢い人が打ち立てた世の中を見るためのものさしのようにも感じられ、それをもう少しで理解できそうだと勘違いしてしまう自分がいる。読むのに苦労したが面白かった。

    1
    投稿日: 2025.08.28
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    大学生の頃、教授に必ず読むように言われていた本。 15年以上かかったけどやっとAudibleで読了。 不思議な世界だけど今やフィクションとは思えない、、昔にこんな想像をした人がいるということがすごい。

    1
    投稿日: 2025.08.28
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    傑作。衝撃的で素晴らしい本です。物語の中のディストピアが単なるフィクションではなく、今私たちが生きている現実の延長線上にあるように感じられました。世界はすでにビッグ・ブラザーに支配されているのではないかという小説と現実の境目が揺らぐような感覚に囚われています。

    1
    投稿日: 2025.08.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ちょっと読みにくい! 前半は眠くてなんとか読んでた! 後半はやばい!これからどうなるのー? って感じ とりあえず名作らしいので読んでみた 前に読んだからあんまり細かいところは覚えてないけど、結局主人公は本当に洗脳されたままだったのかな すごい苦しい世界だったのは覚えてる また読む機会があったら読もうと思う

    0
    投稿日: 2025.08.21
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    二重思考とかの定義はなるほどと思って面白かった。自分の読解力のせいもあるけど、全体としてふーんって感じだった。ウィンストンが本を読むところは目が飛ばしてた気がする。

    0
    投稿日: 2025.08.20
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    私の読解力の無さといったら終わりだけども なかなか周りくどい文章が多く感じられた。 特に、ウィンストンが本を読み始めた箇所が苦痛だった 電気羊よりかは読みやすく、理解しやすい 内容は現代社会と当てはめられる部分が多いことや、世界観の作り込みが素晴らしいなと あと人間の汚い部分の心理をついてて なかなかよかった。 歴史は人間の記憶の中にあり 改ざんする事によって歴史も都合よく変わるって場面は戦慄。 どこかの大陸国家を連想したよね 難しいっちゃ難しい。

    0
    投稿日: 2025.08.11
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    ジョージ・オーウェル「1984年」 長年気になっていながらも、手が出なかった有名な作品。 今回、思い切って読み切りました。 全体主義と、そのシステムの中で自我を抹消されていく個人の姿を描き切っています。人が造り上げる社会というものの怖さ、そして自由という概念の脆さが浮き彫りになります。 ある知人は、この本はもう古いかもしれない、と言っていました。確かにディストピアを書いた物語や映像はたくさんあります。 けれど、私は知人とは真逆で、「1984年」はディストピアの原点であり、出版から70年以上経った今もこれを超える作品は出ていないのではないかと思いました。 正直、暗黒世界というテーマは趣味に合いません。しかし、個人的な好みを語る隙もなくこの傑作には圧倒されました。

    6
    投稿日: 2025.08.08
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    20年ほど前に読みました。 昔読んだ本の記憶は無くなってしまったものが多いけれど、この世界から感じた匂いや雰囲気はいまだに思い出すことができます。それほど心に残る作品です。 とある国はこんな感じなのかもなぁ。いや、気が付いてないだけで、ここまでではないにしても、日本もそうなのかもしれない。 そんなことを感じながら読みました。

    0
    投稿日: 2025.08.06
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    恐ろしい世界で読んでるのかつらい。最後まで救いはなかった。 ディストピアものの金字塔。これくらい怖くないと後世には残らんでしょう。こうならないために政治家を見極めないと。

    4
    投稿日: 2025.08.01
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    ディストピア文学の金字塔とされる、全体主義体制の恐怖を描いた近未来小説である。監視社会、言語を奪い去ることによる思想統制、真実の操作、矛盾することを同時に信じるよう強制させる「二重志向」、そして個人の崩壊。 現代社会で比較対象として思い浮かぶのは北朝鮮だけだろうか。SNSを通じて個人の行動や思考を監視する社会、あるいは、客観的事実よりも感情や信念を声高に叫ぶポピュリズムの台頭はどうだろう。曖昧で意味の乏しい言葉遣いが増加すると、思考力は確実に鈍っていき、自由が奪われていくことにも無自覚になっていくことが恐ろしい。今、再注目されるべき書物である。

    0
    投稿日: 2025.07.21
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    後に続く作家が、監督が、この世界を広げていきたくなる気持ちがわかる。 違う展開を、物語の終わりを見てみたい。 付録のニュースピーク解説すごいぞ。 この物語の背景がめちゃくちゃ緻密に作られている。 どの時代にも通用するアンチテーゼ。

    0
    投稿日: 2025.07.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    少し難しかったので時間かかりましたがなんとか読み終えました。すごい本でした。拷問怖すぎ。二重思考すごすぎ。最後の"彼は今、ビック・ブラザーを愛していた"が本当に辛すぎる。ネズミを自分の嫌いな蛾だと思うと恐怖でした。こんな世界にはなってほしくない。

    4
    投稿日: 2025.07.19
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    衝撃の結末。 本の帯に惹かれて手に取った。 話が進むにつれて、どんどん世界観にはまり、そしていろんなあいまいな部分が明確になっていく。 現代に置き換えて、国民は政治に対して無沈着なのか、そうさせられるのか、を考えさせられる。

    2
    投稿日: 2025.07.09
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    超絶ディストピア小説。ニュースピーク、二重思考恐るべし。これを書いたジョージ・オーウェルも恐るべし。巻末のニュースピークの解説面白かったけどエグかった。2+2が4と言える世の中に生きていれて良かったと思う反面、監視社会であったり、メディアやSNSなどでの偏った思想の流布とか、本作のようなディストピアに繋がりうる種は撒かれているような気もする。。 こんな世界で生きることがないよう、皆あらゆる思想に惑わされず選挙に行って投票しよう!

    1
    投稿日: 2025.07.02
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    学生のときに昔の訳で読んでいて、社会人になってから久々の再会。これも研修の課題図書。 今はやろうと思えばここまでのことができなくない社会(技術的に)だけど、それをやらないのは人間の意志なのか、社会の決まりなのか。 ビックブラザーという人はたぶん存在していない。

    1
    投稿日: 2025.06.29
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    怖い感じの描写がリアルで、著者に経験があるのかなと思った。全体的に暗い。1984年というタイトルなのでそのくらいに書かれたものと思っていたら、ずっと昔で驚いた。近々こんな未来が来てもおかしくない気がして憂鬱。

    0
    投稿日: 2025.06.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    二重思考にニュースピーク、二分間憎悪などの設定は非常にキャッチーであり、未読でもある程度は把握していたが、実際読むとそのディストピア感にクラクラしてしまう。その悪夢的な世界観設定と全体主義の恐怖は現実に照らし合わせるとゾッとするが、個人的に一番肝が冷えたのは階級社会は貧困と無知を基盤にしないと成立しないという喝破であり、実のところ監視社会よりも人々の手による階層の固定のほうが恐ろしいと思ってしまった。下層の人間は政治的なアレコレに拘ってられるほど暇ではなく、またその気力もない。そんな下層が後押しする中間層による上位層の打倒しか革命の道は残されてないが、結局は中間層が上位層と入れ替わるだけで底辺はずっと変わらずに底辺のままというのが何よりもリアルに感じてしまった。 それ故にどのような理由でこの社会を維持しているのか、なぜ権力を握り続けるのかという問いかけのほうが物語自体よりも面白く、戦争自体が形骸化してしまい、権力を行使することそのものが目的化しているというのは非常に面白かった。それは単なる個人の優越感とかの感情を超えたシロモノであり、それ自体が動力であり一種のシステムなのだろう。それが統制する意味では最も効率的であり、そうしたシステムの前には個人の愛や感情などに意味はなく、体制側のオブライエンでさえその宿痾からは逃れられないあたりにこの作品の凄みがあると思う。

    0
    投稿日: 2025.05.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「1984」を読了。率直な感想として、とにかく難しかった! SF自体あまり読んだことがないせいか、未来のディストピア世界の描写がとにかくリアルで、圧倒されてしまった。社会の常識や制度がまるで既存のもののように描かれていて、その説得力に引き込まれたけど、理解するのに時間がかかる部分も多かった。 特に衝撃的だったのは、党が過去を改変させなかったことにし、人々を完全に心酔させてから消すという支配方法。そのやり方には恐怖を覚えた。確かに、こうすれば証拠も残らず、反乱分子も生まれないと納得したけれど、それがかえって恐ろしい。 最終的に、あれだけ党に反抗心を抱いていた主人公さえも心からビッグブラザーを崇拝し、消されていく。その姿を見て、この世界には何もかも党の意のままで、救いはないのだと実感した。読後に残るのは、ただひたすら虚しさと恐怖だけ。 正直に言って簡単ではないけれど、だからこそ読んでよかったと思える作品。

    0
    投稿日: 2025.05.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    主人公の男性は一党独裁の国家で表向きは忠実に働いていたが、思想が「間違ってる」ことがバレて捕えられ、拷問を経て思想改造され、再度社会生活を送っている、という筋書き。最初から見張られていたのかもしてない、とか、恋に落ちた相手のジュリアもあえて泳がせて主人公を捕まえるための役回りを演じさせられたのかも、とか、党中枢の怖さがあとからゾクゾク来た。党中枢で権力の座についてる側のおじさんたちも、昔捕まって拷問されて思想改造されたの?とか考え出すと、「党が権力を維持する仕組み」が恐ろしくなってくる。 「理解力を欠いているから正気でいられる」というくだりが刺さる。色々知ってしまうと気楽に生きられなくなるのは今の世の中でもそう。

    0
    投稿日: 2025.05.17
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    有名ディストピアSF小説。 1949年に書かれたとは思えない、緻密な社会洞察が今でもしっかりと通用する内容になっていて面白かった。現代と照らし合わせて思慮を巡らせるのも面白い。

    7
    投稿日: 2025.05.11
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    有名すぎるディストピア小説で、古典的な感覚で読み切り、「ふぅーん」くらいに思っていたけど、読み終わってから眺める世界は、読み始める前よりも混沌としてみえる。 これは、読んだことによる開明なのか、 読んだことにより思考が寄ったのか。 どちらかは分からないけど、どちらにせよ恐ろしい本だと思った。 ふぅーんと読み切っただけのはずなのに。残る影響力がえげつない。力のある本です

    0
    投稿日: 2025.05.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自分にとっての永遠のバイブル。 現実にありえるかも知れないディストピア。 巻末、ニュースピークの諸原理でビックブラザーの統治は暗に終わったことが分かってどれだけ安堵したか、、 SF好きでもそうじゃなくても人生で一度は見るべき作品。 これからの未来に起こりうることが全て書いてある

    0
    投稿日: 2025.05.08
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    恐ろしい本。 1984年が未来に当たる、はるか昔に書かれているのに、今の時代のことを話してるみたい。 どうしてそこまでわかるの? そして、著者のオーウェンは若くしてこの本を書き、そして、亡くなっている。 未来からの手紙なのかな。 みんな読んでみてほしい!

    0
    投稿日: 2025.04.28
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    人間にとって1番怖い事は何か。 ねずみ、苦しんで死ぬ事、愛する人を無くすこと、大切な人を裏切ること。 もう一つ、本当に恐ろしいのは思考が停止してしまうこと。 全体主義に飲まれ、はみだすことを恐れ、思考を意識にあげることすらしなくなる人間が増えてしまえば、沢山の真実が闇の中に葬られてしまう。 人間は時として知らない間に眠らされてしまい、アイデンティティを社会から奪われてしまうという普遍的な問題点が80年も前から存在しているのである。

    0
    投稿日: 2025.04.22
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    三度目の正直? これぐらいは読んでおかないとSF好きを名乗れないだろう、と思いながら買っては積んでを繰り返した気がする作品。読み始めてしまえばやっぱり面白いし、訳者あとがきでも言及されていたエアプから卒業できたことがちょっぴり誇らしい。 全体主義の世界観、言語による思考の制限、真理を認知するということ、深く深く考えられていて流石だった。 アイデンティティとは記憶に依るところが大きい、というのはやはり直観に合っていて、だからこそあまりに頼りないようにも思えてしまう。

    6
    投稿日: 2025.04.20
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    いつかは読みたいと思っていて未読だったSF作品を読みました。 噂どおりのハードな作品で、闇の塊のような小説でした。 驚いたのは発表されたのが1949年と解説にありました。40年代にこのような作品が書かれていたとは! ビッグ・ブラザーが支配する近未来。 子供が、街中でおこなわれている「公開処刑」を見に行きたいと駄々をこねる、恐ろしい世界。 危険な思想の持ち主だとわかれば世界から消されてしまいます。 この世界の思想や理念が説明される中盤は難しくて完全には理解できませんでしたが、恐ろしく管理されている世界というのはわかりました。 近年のエンタメ界に与えた影響力はもの凄かったんでしょうね。

    47
    投稿日: 2025.04.20
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    ずっと考えてたこれがなんの話なのか 感情すらも支配されうる全体主義、監視が当然とされ、人は他人を信用せず、人々は思考を狭められていく。現代にも起こりうるディストピア

    0
    投稿日: 2025.04.18
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    世の中を変えるより、自分が変える方が簡単に世界は変わる。 政権を打倒したり、革命を起こしたりするのは骨が折れるが、自分の意識を変えることはそれらに比べると容易で、意識を変えるだけでこの世界というのは全く別物になる。

    0
    投稿日: 2025.04.14
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    https://opac.lib.hiroshima-u.ac.jp/webopac/BB01975233

    0
    投稿日: 2025.04.11
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    極度の監視社会に生きる男の話。権力者たちはなぜそうしてまで人々を監視するのか?剥きだされてゆく人間の本性。オーウェルの傑作。

    0
    投稿日: 2025.04.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初のディストピア小説。これをSFとかミステリーと分類していいのかは自分の見識の少なさ故に一旦保留… スターリンに関する文献を読んでいたこともあり、最初から本小説にロシア社会主義の背景を垣間見ていた。思考のツールである言葉を減らすことで人間の思考をコントロールする…恐怖政治の次に来るものとして考えられた思考制限の世界、常に外敵を置いておくことで自己を省みる機会を減らしていく。 また全体の平等や権力との闘争を謳いながら実態は権力に固執するという人間の本質を抉り出す著者の慧眼に感服。

    1
    投稿日: 2025.04.05
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    寡頭政治を行うにあたり重要な要素などなるほどな~と勉強になった。でも個人的に一番熱かった場面は抑圧されていたり制限された環境下での恋愛って盛り上がるんだろうな!ってことでした。監視下を逃れるように慎重に接触し、行動し、あれこれ思索に耽るというのは生を実感しそうです。あとはウィンストンが感じたプロールへの尊敬の念。最後あのような形で終わるのは残念だったけどプロールの存在が希望となったのは良かったと思う。 悲しい結末を迎えたあとの付録では、ニュースピークは結局なくなりオールドスピークが使われるようになったってことは<ビッグブラザー>はなくなったのかなと希望を持ったり。 とにかく民主主義の限界が来ていると叫ばれている昨今、解説の最後に書いてあるとおり子どもの笑顔を裏切らないためにやらなくてはならないことは何でもやるのだ。というのは私達が持つべき前提なのだとも思う。

    18
    投稿日: 2025.03.31
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    寡頭制集産主義の理屈は興味深かった。あり得なくもない。人工知能によって人類がこのように統制される可能性もあり得る。

    0
    投稿日: 2025.03.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初めて読んだディストピア小説。 第三部の、オブライエンによるウィンストンへの拷問の徹底ぶりと、徐々にウィンストンの洗脳が進んでいく様は本当に恐ろしかった。 言葉を少なくしていくことによって思考を狭めていくという発想が面白いと感じた。

    0
    投稿日: 2025.03.28
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    ディストピ小説の金字塔!読んだことはないがタイトルは聞いたことある人も多いのではないでしょうか?面白くてすいすい読めました。結末が何とも救われない、切なかったですが、それでも未来に希望は残されているということでしょうか。骨太と重厚なストーリーは決して色褪せることなく時代を超えて読み続けられるでしょうきっと。それが「1984年」だ思います!

    1
    投稿日: 2025.03.23
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    実は、星海社の山形浩生訳を読んだんだけど、こちらにレビューする。星海社版は挿絵もあって読みやすかった。とはいえ、途中のイデオロギーが続く箇所は難解で苦戦。ジュリアは、村上春樹に出てくる女性に似ていた。というより、村上春樹がオーウェルの影響を受けているのか? 特権階級はじめとする社会の構造はどこでも同じなんだな。今は監視によってではなく、快楽によって人々は思考を停止している気がする。自分もそうだけど、色々考えるより、テレビやスマホを見てた方が楽だからなぁ。そこで考えることをやめたらいけないなぁ

    0
    投稿日: 2025.03.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    色んな人がこの作品に影響受ける気持ちが分かる。今まで読んできた本の中でもトップ3かもしくは1番と言っていいほど強烈な読書体験だった。最初から最後までずっと面白く、恐ろしく、思考をぎっしり流し込まれているような感覚で読んでいて満足感がありながら映画を観ているような没入感もある。私が今まで読んだ中だと伊藤計劃の虐殺器官とかが空気感近い感じ。序盤で提示される近未来の怖さ、貧民街の貧しいけど懐かしくて賑やかな雰囲気、そしてジュリアとの夢のような時間から一転して、信用してたものが全部打ち砕かれ、拷問では痛みだけじゃなく人間としての尊厳も粉々にされてしまう。ここが一番キツいポイントだった。甘い夢を見させてからドン底に突き落とされる。 二分間憎悪とかテレスクリーンでぞわぞわしてたのがまだ甘かった。描写力がすごく、感情、感覚、匂い、風景、音など経験したことがないものでも経験してるように感じられる。絶望感も鮮烈に感じられる…。 人の“正しい”って本当に変わりやすいものだと思う。ここ10年くらいで多様性、ジェンダーレスという倫理観が当たり前になり自分自身の考えもすっかり変わっていることに気付く。もしこれから全く反対のことが叫ばれるようになりメディアもそう報じるようになったら私自身それが正しいんだと段々今と正反対のことをまた正しいと思うようになってしまいそうで怖い。作中でジュリアが自分自身に害が及ばない事であれば社会がどうであろうと全く興味を持たないと書かれていたが、これもまさに自分のことのようだった。 読後の余韻はかなりずっしりと重く絶望的な気持ちにさせられる。 作者の主旨とは違うのかもしれないけど、個人的には貧民街のお母さんのたくましさに賭けた未来の一筋の希望エンドも見たかった。 あと翻訳がとてもスムーズで読みやすかったです。

    13
    投稿日: 2025.03.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    あぁ、恐ろしかったぁ。 1949年の作品。全体主義が支配する近未来社会の恐怖を描き、ディストピアSF小説の最高傑作といわれている。 〈ビッグ・ブラザー〉の存在がすべて。思考を始終監視され、過去は党に都合よく改変され、党に反する思考をした者は処罰される。彼が言うのなら、2+2=5なのだ。 家族の概念も失い、もはや生きる意味すら見いだせないような社会。奪われていることに何の疑問も持たない人々。もちろん疑問に思ってしまった時点で生かしてはくれないのだが。 そんな社会を生き抜くための二重思考という思考法。ふたつの矛盾する信念の両方を受け入れる能力。それはかつて信じていた事実を忘れてしまう能力でもあるという。 主人公は、党への疑問を抱き、ある女性と恋に落ち、その女性とともに立ち向かっていくのだが… 洗脳の場面は恐ろしすぎた。人格を破壊し新たな思想を入れ込むのだ、治療と題して。洗脳された後は、幸福感すら得られるが、大切なものまで失われてしまうよう。その姿はまるで人間の抜け殻のようだ。 今の社会にだって、矛盾や隠ぺいは少なからずあるはずで、それに気づかなかったり、無意識に自己を納得させているだけ。それこそ二重思考のようなものかもしれない。 思考を止めた先の未来を見た気がした。

    68
    投稿日: 2025.03.07
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    世界観は面白かったけど 革命って言いながら情事優先してるの甘いとしか思えなかったし 何一つ革命らしいことをせず、情事だけで捕まり…、 頑張って読んだのに、結局主人公の内面が変わっただけ 何も成してない、その他大勢のひとりでしかないような気がするのに このウィンストンを主人公にした理由がよくわからないと思った この程度の人なら、他にもたくさんいそうだけどなぁ 初めてのディストピア小説、あまり楽しめなかったです これ、なんで恋愛ものにしなかったのかな、大恋愛が社会主義に壊されてしまう方が劇的なんじゃないかなと思ってたんですが オジサンにとっては、「何故か若い女に好意を寄せられていて、情熱的な関係になれる」 ってことにものすごく夢があるんだな、って気付いた 価値観の相違

    0
    投稿日: 2025.02.27
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    上層グループ(王侯貴族、聖職者、法律家、そして彼らに寄生しているものたちがこの教義を説いたが、階層化による不平等は、死後の想像上の世界にて埋め合わせされるという約束によって、中層(下層を味方につける)穏便化を図り、現状を維持する。 二重思考はつまり認知的不協和のこと。

    1
    投稿日: 2025.02.26
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    2024/11/26 どれだけ読めばこれを100%理解できるんだ てかそんな本は無いか 全部が宝物だもんね

    1
    投稿日: 2025.02.08
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    とても読みやすかった 想像のために必要な情報が過不足なく書かれていた気がする 自分と文章の相性が良かったのかもしれない 内容もテンポよく進むのに単調でも無く飽きもこず、とても楽しかった この作者か翻訳の人の別作品も読んでみたい

    0
    投稿日: 2025.02.04
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    これぞ預言書...こじ付けいるのか当たっているのか現代社会に通ずる先見性がある作品。ちょっと哲学的かな? 物語としては正直ぼちぼちかな、という印象だけれど、監視社会のディストピアの世界観が秀逸で、読んでいて没入するあまりウィンストンと共に心揺さぶられてしまいました...(特に終盤なんてもう...)。

    0
    投稿日: 2025.02.01
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    究極のファシズム、ディストピア カリスマ的な一人の独裁者、行動の完全統治、集団に対する個人の絶対的従属。 主人公であるウィンストンは言葉も、過去でさえも容易に監視され操作される世界に疑念を抱いていた。 しかし党への反逆心は本能に訴えかける恐怖(彼の場合は鼠)によって征服され、抗えない恐怖心は恋人ジュリアへの裏切りとカリスマ的独裁者(ビッグブラザー)への忠誠を生む。彼はビッグブラザーを憎むと同時に崇める事で、背反する思考を同時に保持する「二重思考」を手に入れたのであった。 彼が暮らすディストピアでは、余分な言葉を極限まで無くしたニュースピークが採用される。 言葉が減り、表現の幅が減る事で、独立した思考の可能性を完全に潰すのである。それは党が社会を支配する重要な方法であり、結局のところ階級社会は無知と貧困を基盤にしない限り成り立たないからである。 ———————————————————————— 今がこんな狂った世界でなくて良かったと安堵しながら読んでいたが果たしてそうと言えるだろうか?? 流行り言葉によって代替され消えていく言葉や感情は沢山あるだろうし、自らが置かれている状況を正当化し信じ込むことで本来の気持ちや欲望にに蓋をすることだってあるだろう。 そう考えると、この作品を機に立ち止まり、考え直さなくてはいけない習慣や行動は沢山あるように思う。ただ与えられたものを受け取るだけでなく、自らの言葉と頭で考えて常に意志を持ち続ける人間でありたい。

    0
    投稿日: 2025.02.01
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    何とか読了した。字面がかなり読みづらい。誰が話しているかたまにわからなくなったり、まずは読むづらく感情移入しづらかった。しかも後半からは拷問と主人公の痛みやら悩みやら思いやらが入り混じり苦悩するシーンが多くそこは辛いながらも読了。端的に言えばこんな世界は嫌だ。だ。

    2
    投稿日: 2025.01.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最近になってもう一度読みたい ディストピアとみんなそれに慣れてる感じの世界観がいい(思想警察、愛情省とかのネーミングも皮肉っぽくて良い) 今でこそ情報規制とかそれによる洗脳世界みたいな分野はフィクションでたくさんあるし、一般人も陰謀論的に物を語るけど、当時読んだ人とかどんな感想だったのか気になる。

    1
    投稿日: 2025.01.13
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    主人公のウィンストンが監房に入れられてからの描写で、人間は肉体に閉じ込められており、体の痛みの前では無力であり精神だけがその外側にいけるんだと思わされた。 党中枢のただただ権力を求める(常に自分が優位な立場にいたい)という凄くシンプルなディストピアたる理由はある種人間の本能なのかもしれないと思った。 読む前まではディストピアと化した国が舞台なのかと思ったら、かなり歴史が変わっており地球全体がどうしようもないディストピアだった。 勝利を目的としない戦争、余剰物資を生まないための貧困、技術革新のための科学も表現のための芸術も捨て、思考をコントロールするために言葉を減らし、世界情勢は3つに分かれて核兵器を保有し均衡している…。 革命が起こる気配が全くしないグローバル超管理停滞社会で本当にもうどうしようもなくて驚いた。 ある意味理性的で達観しすぎてる国家観でここまで来たら人間社会ももう終末期だろうと思った。 権力に支配されて、自由も(勝利以外の)喜びも悲しみも不満もなーんにもなく、ただ道具みたいに生きていくだけの世界で生きていく意味はあるのだろうかと素朴な疑問が浮かんでしまう。 最後のウィンストンの描写で、服従こそが最大の幸せで、この世界ではプロールとしてビッグ・ブラザーを愛して生きるのが最善なんだろうと思わされた。

    0
    投稿日: 2025.01.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    現代においてテレスクリーンは人々の手のひらの上へと移行している ある視点では先見性のある物語だと言える

    1
    投稿日: 2025.01.09
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    2025.01.06 : 加東市自宅で読了 反共産ということ以上に、だから私たちには美意識が必要なんだと教えてくれる。考えることをやめないことしかない。

    0
    投稿日: 2025.01.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    第1部では思考と記憶、第2部では愛を書いていると感じました。それらすべてが第3部で崩れ去るのを読んだとき、今まで感じたことのない恐怖を味わいました。

    0
    投稿日: 2025.01.02
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    読みたくて中々手のつけられなかった本書をやっと読むことができた。フィクションではあるものの、近未来を予言した様な恐ろしい世世界観。自ら考える習慣をつけないと、社会の大きな渦に巻き込まれる。衝撃的な一冊であった。

    1
    投稿日: 2024.12.21
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    現代社会では基本的には自由で思い通りに生きていると思っているが、それは自由と思い込まされている部分がひょっとしたらあるのかもしれない。 常識という抽象的なものを盾に、既得権益者から搾取される構造になるように、管理されているかもしれない。

    15
    投稿日: 2024.12.14
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    名著だしいっちょ読み切ってエアプ勢にマウント取るか〜!と挑戦したけど、私には合わず。 何度も挫折しかけながらどうにか読み切った……。エアプ勢くらいの理解度しかなさそう。 たしかにこの内容が75年前に書かれてたのはすごいと思う。 オブライエンの話は無茶苦茶なのに有無を言わせぬ強さがあって引き込まれた。

    5
    投稿日: 2024.12.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「完全な敗北」 ただ、それで良かったのかもしれないと思わせる展開であり、心理描写。 序盤、ディストピアを表現するウィンストンの日常は非常に退屈で、かなり挫折しかけた。 徐々に、ウィンストンが反逆の精神を体現していく様は、序盤の鬱憤を晴らしてくれる描写であった。 人が人を信用しにくい社会の中で、距離は近いけれども、何を考えているのか分からない人間との関係は、緊張感もありつつ、一瞬の目線の中に人の意を想像する好奇心に引き込まれた気がした。 ジュリアとの邂逅、告白と物語が加速度を増して、鮮やかに描かれ出し、更に先が気になる物語になっていった。同時にオブライエンへの一瞥はブラザー同盟への道へと繋がる期待感も持たせつつ様々な伏線が張られていく章となっていた。 思い出のある雑貨屋を隠れ家とした逃避行は、閉塞した時代におけるひと時の休息をもたらし、徐々にウィンストンの姿を変えていく。」「いや、思考警察や隣人には気付かれているのでは?と、序盤で描かれていた世界からのズレは感じていた。 オブライエンと接触、訪問から世界に対抗する入口に立ったかと思いつつ、貰った本には序盤で描かれていた世界とソレに対するウィンストンの考察通りの内容となっていて、アレレ?と思っていたら、案の定。一応アノ本自体は本物なのか?オブライエンが共同著者と言っていたから、改変はされているのだろうが。どこまでが真実でどこまでが虚構なのか。 隠れるための二重思考と騙すための二重思考があり、ウィンストンは前者。 捕縛されてからのシーンは、ウィンストンを通じた想像通りの拷問シーン。オブライエンがまだブラザー同盟の人として、助けてくれるのではと期待感を持っていた部分もあった。エスカレートする拷問でウィンストンの精神世界が徐々に侵食されつつ、不可侵領域はなんとか死守しつつ、「なんとか想いを持って死んで欲しい」とさえ思った。が、101号室での教育の仕上げ。ウィンストンの苦手なネズミが顔の周りに持ってこられ、喰われることを想像するとなかなかであった。昔の拷問で同様のことがあったと言う一説が挟まったことは、雑学的に面白かった。 そして、思考の完全な敗北。 敗北からのウィンストンの哀愁、処刑は何とも言い難い。 まだ言語化出来ないため、他の方の感想や書評などから表現を勉強していきたい。 自身にとっては、かなりの長編小説だったので、まず読み終えたことを褒めたい。

    1
    投稿日: 2024.12.12
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    大分面白かったが、あいも変わらず難しかった。 日本の作品もそうだが、この時代の作品はある種哲学書のような重みを持って物語となっている。 時代が違い社会、環境、価値観が多分に違う中で政治的な社会に対するシニカルな要素が加わってくるので最早世界史専攻をしてないと十全に楽しみ尽くせないのでは、、とさえこの時期の海外の作品は思えてしまう。とりあえず日本も明治らへんのは文学専攻であったがとっつき難くあまり好きではない。 勉強しないとなぁ、、、

    22
    投稿日: 2024.12.12
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    孤独と愛の関係性をより知りたいと思った、孤独は誰しも一度は経験すべしだと思う。 群れることしか出来なかったら愛は分からない気がする。

    2
    投稿日: 2024.12.02
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    子供が大学の授業で読むことになったので買った物を読んだ。なるほどね。個人的に一番面白かったのは附録のニュースピークに関する説明。

    1
    投稿日: 2024.11.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    全463ページとそこまで長くもないのだが、内容が濃くて読むのに結構時間がかかってしまった。 動物農場もそうだが、舞台設定が相変わらず凄い。 そこら中に設置されたテレスクリーンを通して四六時中、ビッグ・ブラザーの目に監視される束縛社会。2+2は5である、白は黒である、と、何事も疑わずに信じるべしという“二重思考“は幼少期から訓練される。自分の部屋でさえ監視の目であるテレスクリーンがあり、たまたま存在した死角の壁の凹で、禁止されている今を残す行為である日記を書くウィンストン。 過去は常に改竄され、ウィンストンが働く真理省では戦争相手が変わると過去の戦争相手に関わる記事を、人が1人蒸発するとその人物が初めからいなかったかのように抹消するなど、一掃修正に追われる。 そして、ジュリアとの密会がバレて捕まるウィンストンは愛情省で拷問され、再教育を施される。 ゴールドスタインの文書は“戦争は平和なり“とは〜という説明タイムなのだが、そうゆう考え方もあるなと面白いものもあれば、これまで読んでいれば分かっているであろうことも改めて長文でかかれているので少し退屈だった。 もし自分がウィンストンだったらとっくに蒸発してそうだが、おそらく自分は全人口の85%を占める下層労働者・プロールだろうし、そうゆう意味では現実でも識字率は高くともある意味プロールに違いなく、それがまた皮肉であるのが良い。 終盤、101号室行き、どうか殺してくれと乞う髑髏顔の男の登場からの、拷問尋問、洗脳、なかなかしんどい。ウィンストンの知人が捕まっているのは笑ったが、そりゃそうだ、捕まらない方がよほど難しい。 思考警察に連行され蒸発、 真理省(報道、娯楽、教育及び芸術) 平和省(戦争を管掌) 愛情省(法と秩序の維持) 潤沢省(経済問題) 二分間憎悪(性欲などの代わりの発散方法) 犯罪中止(懐疑的または反抗的態度を誘発する恐れがある場合、事前に静めるための、自己防衛的愚鈍p324) などのオリジナル用語や世界観が面白い。 戦争は平和である(WAR IS PEACE) 自由は屈従である(FREEDOM IS SLAVERY) 無知は力である(IGNORANCE IS STRENGTH)

    33
    投稿日: 2024.11.18
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     現実の生活に不満を抱いている状態の時、多くの人々は為政者が変われば現状が変わる、と期待して選挙での投票行動等を行う。現代の民主主義国家に生きる私たちはそのような考えを抱くことにあまり疑問は感じない。そして、政治家は共通の考えを持った者たちで結集して「政党」を作るので、政治的意見の違いはイデオロギー対立を生む。それゆえ、現実の生活に不満を抱く人はそれは現行のイデオロギーが良くないのであり、別のイデオロギーによる施政が行われれば社会は良い方向に変わると期待する。  全体主義国家による分割統治体制を舞台とする本作は、かつて反共の象徴として取り上げられたこともあるという。しかし、本作は社会主義や全体主義といった特定のイデオロギーによる統治がディストピア社会をつくり出すことを単純に示したものではない。本作が示しているのは、権力はそれ自体のために追求され、行使されるものであるという「権力」の悪魔的な牽引力であり、本作はその意味でより普遍的な訴求力を持っているのである。  例えば本作では人々は「党中枢」「党外郭」「プロール」といった上層・中層・下層の階層に分かれているが、現実の社会がどのようなイデオロギーによって「支配」されていようと、社会がこうした階層構造をなしていることは誰もが薄々と感じていることであろう。また、過去の記録を改ざんする「真理省」、人々の行動を監視する「テレスクリーン」、言語そのものを単純化して批判的思考の可能性を奪う「ニュースピーク」、さらに言えば、本作において決定的な意味を持つ「二重思考」等は、たとえ民主主義国家であっても実行される可能性を十分に感じられるであろう。一度権力を求め、それを手にした瞬間に、権力の目的は権力それ自体を維持することとなり、そのために行われる施策は多かれ少なかれ同じような形態を取らざるを得ない。本作はその有り様をデフォルメして示しているに過ぎない。本作を読んで得られるこうした感覚は、いかなる形であれ「権力」を意識し、あるいは触れたことのある人であれば理解できるのではないだろうか。「権力」をもってなされる統治が程度の差はあれディストピアをもたらすことが避けられないのであれば、せめて私たちにできることは、「魔力」としか言いようのない権力の本質に自覚的であることくらいであろう。  作者オーウェルはこのような救いようのない世界を徹底した筆致で描き出す。しかし、付録にある「ニュースピークの諸原理」において、完全に希望を捨てているわけではないことも示されている。  このように本作は思想的インパクトが大きいが、文学作品としても十分に楽しめるものである。主人公のウィンストン、恋人となるジュリア、そして重要人物となるオブライエンを中心として展開される物語はエンターテイメントとしても十分に魅力的であり、本作を格調高い教養書とみなして敬遠するのはあまりに勿体無い。時代や国境を越えて多くの人に読まれるべき作品であると思う。

    1
    投稿日: 2024.11.15
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    理解不足なところもあると思うけど、、、 二重思考っていう欺瞞に満ちたイデオロギーが支配する鬱屈とした世界観がベースになった話で、終始息が詰まるような感覚で読み進めた。 あとがきでかなり理解が進んだ。

    3
    投稿日: 2024.11.13
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    すごいものを読みました。ここまで夢中になって読んだ本は久々です。語り継がれる名作はやはりすごい。 政治的イデオロギーの理解があると、よりオーウェルの表現したかったことがわかるのかもしれません。解説をよんで深まった部分もあるので、全てを理解しきれていません。 1番印象深かったのは、思考の統制のために、言語を創造し、記憶という概念を消滅させること。言語の可変性(なんか言語学の言葉があった気がするけど、忘れちゃった・・・)が思考の世界を広げ、記録が世界の記憶として受け継がれていくのだと、そしてそれが保障されている現代の美しさ。(本当に保障されているか、具に見ればそんなことないけど) そして、ただ権力を持つということのために権力を希求すること。これはあんまりよくわかりませんでした。権力を持つということが至上命題となりえるのか?権力を行使した先の行動が目的地たりえないのか?これはきっと私が権力を持ったことがないからで、確かに今の政治家の行動を見てみれば、そうなのかもしれない。 絶望的なエンディングの中で、「ニュースピークの解説」が、ウィンストンの祈りの先を暗示しているようです。 現実離れした設定と思いきや、インターネットや監視カメラ、AI、さまざまなテクノロジー、そして、昨今の大衆の、政治の思想の動きの中で、私たち「プロール」の行動次第では、夢物語と断言できない恐ろしさがあります。 高度に哲学的だったので、もっとメモをとりながら読んでいけばよかったと後悔しました。 戦時中の日本国民は二重思考の実践者だったのだろう。突飛な概念に思えたけれど、こうゆうことか。

    1
    投稿日: 2024.10.19
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    訳者あとがきによると、イギリス人の「読んだふり本」第1位がこの『1984年』だとか。近年でもトランプ政権の誕生やコロナ禍、IT技術による監視社会化など、事あるごとにオーウェルが引き合いに出されがちだ。 そうしたこの上ない「権威」を与えられた小説としては、かなり面白い部類に入る小説。ことに第1部、第2部のいわば「起承」に当たる部分は、教養のためなどと言い訳せずとも娯楽として純粋に楽しめたほど。 テレスクリーンによる行動監視は今日ではあまりにも有名だが、公用語「ニュースピーク」による思考統制のアイデアが「倍超良い(doubleplusgood)」。言語をあえて乏しくすることで人々の思考能力を奪うという、バカバカしくかつ空恐ろしい試みである。 ここまで徹底的なものは創作でも現実でも他に例を知らないものの、戦時下の敵性語排除や、コロナ禍の三密やらソーシャルディスタンスやらの都合のいい言葉で煙に巻く風潮にはこれに近いものがあるだろう。他にも真理省〈ミニトゥルー〉に〈二分間憎悪〉、〈反セックス青年同盟〉など気の利いた風刺がたくさん。 もっとも「転結」に当たる第3部は、さすがに娯楽として読むには無理があった。オチが見えてからが冗長というか、哲学的な議論めかしているがそういうことじゃないんじゃないかと思った。 とはいえ総評としては、「読んだふり本」にしておくには勿体ない面白さ。肩肘張らず、ブラックユーモアを楽しむくらいのつもりで手に取ってみてはいかがか。

    2
    投稿日: 2024.10.10
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    政治的な知識が無さすぎるのも多分あって難しかった。分かったのは、こんな世界にはなって欲しくないし、こんな、事実が捻じ曲げられて今ある現在が全てでそのために捻じ曲げられる過去の記憶が元からないものとして扱われる世界になったとしたら、それに反抗して自分は真っ先に殺される部類なんだろうなということ。 高校生の時とかの方がよっぽど、受験やらで政治とか日本の動向に嫌でも興味持たされてなんとか知ってたこともあったけど、今じゃ総理大臣が変わったことさえ人づてにああそうなんだで済んじゃうしその政策とか方向性を知る由も興味もないのが大多数の若い世代なのではと思うと、国の中心にもう少しは興味持たないといけないのかなとは思ったけど現実問題興味湧かないよねって考えさせられました。

    2
    投稿日: 2024.10.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    スターリンがモデルというか、発売した頃は読んでる人もスターリンを思い出したのだろうけど、 最近読んだ人の多くは、北朝鮮を思い浮かべるんじゃないかなー。 二重思想ってなんでもあり、若しくは権力を持った人の匙加減のような。 だから、権力は神なのかー。 にしても、最後は悲しかったな。 嫌いな人の名前出せば良いのに。 って言ったら、物語にならないか。 もっと、言葉、政治、歴史を勉強しないとなと思った。 圧倒的知識不足を感じた。

    1
    投稿日: 2024.09.18
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    日本では無名に近いが、第三次世界大戦後に起こるかもしれない独裁国家の統治を描いた名作です。一回読む価値はあると思います。 特に作中に出てくる二重思考なんかは、家族のことで辛い時に思い出して自分も実践しています(親は年齢と年収の差だけで威張ってすぐ怒ったりコロコロ予定を変えるろくでもない人と思いながら、数々の偉業を残した天皇や教皇より上の存在の人と思うなど)。

    0
    投稿日: 2024.09.15
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    気まぐれにディストピア月間なのだが、2冊目。誰もが知るディストピア小説の金字塔。 世の中にはディストピア的設定は山ほどある。ただ、多くは肉体的、物質的な制限を加えられたディストピアが設定として与えられる。 物質的な欠乏について、それを文章として表現するのは(恐れ多い言い方にはなるが)比較的楽である。 この小説が素晴らしいのは、認識的、哲学的、デカルト的なディストピアを余すところなく記述している点に尽きる。 物質的な貧困よりも、精神的、知的な貧困がどれくらい怖ろしいことであるかを我々に知らしめる。 そして各所で語られており、私が今更言うことでもないのだが、この思想的ディストピアが本作品が世に出てから1世紀近く経った後にまさに現実になろうとしている先見性に、かの作者の頭の良さを感じざるを得ない。すごい。本当にすごい。 思考および思想は自由である。ゆえに、この作品を読んだ人がどのように解釈しようがそれも自由である。 ただ、その自由はまさに貴重なものであり、私は是非皆にこの作品を読み、自由に思考を巡らせて欲しいと思う。 それこそがこの自殺的予言を回避する唯一の方法なのだと、改めて感じる。 自分の頭で考えること。

    23
    投稿日: 2024.09.15
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    当時の社会的背景は勿論として、事前に色々な知識があるかによって深さも変わるかと。 私には「恐ろしかった、救いがない」とかの浅い感想しかでないのがなんとも…

    1
    投稿日: 2024.09.07
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    今まで読んだ小説で1番怖かった。 何がって、この先いつかこういう世界がくることもあり得なくはないと感じつつ読んだから。 そして自分でも都合よく二重思考を取り入れてることがあるのでは?と思った。誰もいないところで派手に転けたけど自分の記憶を改ざんしたらもう実際に何もなかったことにできましたもの。 友達に盛って話してることだって気付いたらそっちが事実と認識してることだってあるでしょうよ。 とにかくこんな体制の世界に一度でもなってしまえば脱却は難しそうですが、でも結局この体制にもっていくのがまず無理な話と思われますね。 ちなみに私は頭がungoodなので他の本より読むのに時間がかかりました笑

    1
    投稿日: 2024.08.31
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    ヒトラーやスターリンと言った独裁政権や社会主義、共産主義など、そう言った体制への批判のような、政治色の強い内容だった。 1940年代にテレスクリーンや音声入力など、ここまでの描写を先見性もすごいなと感じた。 80年も前にこの本に出会っていたら、それこそすごい衝撃だったのかもしれない。

    1
    投稿日: 2024.08.20