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総合評価

49件)
3.4
4
15
19
4
1
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み始めからこれは好きな本になるなと思いながら面白すぎてイッキ読み。粘液まみれのヌメリヒトモドキのグロさより喪失により執拗に狂っていく主人公の異常展開の方が気持ち悪い。カンナミさんと主人公の関係がある意味で1番の恐怖だった。好きです。

    1
    投稿日: 2026.03.01
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    2011年第18回日本ホラー小説大賞長編受賞作 悪で激臭を放つ生き物ヌメリヒトモドキは人間の記憶や感情を学習する。その生態を研究する「私」は、死んだ最愛の妻を蘇らせようとヌメリヒトモドキの飼育に熱中していく。 KADOKAWAのストーリー紹介です。 霊的な怪異よりも、人の精神が静かに崩れていく過程にこそ恐怖と思う私にとって、『なまづま』は非常に相性のよいホラーです。 作中に登場するヌメリヒトモドキという未知の生物は、臭く、滑り、なまなましく、しかも痛まず消えない。その存在自体が生理的嫌悪を呼び起こすが、怪異としての怖さ以上に印象に残るのは、その生態に魅せられていく人間の変化ですね。 最愛の妻を失った研究者が、研究と飼育へとのめり込んでいく過程は、理解できるがゆえに痛ましく、止まるところがない。粘度の高い文章もまた、読者をじわじわと絡め取る。 生き物としての嫌悪が前面に出たホラーでありながら、読後に残る恐怖は、未知の存在ではなく、それに魅せられていく人間の精神が静かに崩れていく過程です。 なまづまって 生妻?で良いのかな タイトルについては ちょっと謎。

    102
    投稿日: 2026.01.15
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    本を持つ指と指の間からぬちゃりと粘液が垂れ落ちるような錯覚。ヌメリ臭がしやしないかと指を嗅ぎたくなる。 読み終わってお風呂に入ったのだけれどいつもより念入りに髪を洗ってしまった(単に物語を反芻していただけ)。 文体が独特で読みづらいのだけど、これを23歳で書いて賞を獲るとは凄いとしか。 ホラーとして怖いかというと怖くはない。 でも不気味で気持ち悪くてやはりホラーを読んだ後味はある。

    16
    投稿日: 2025.12.19
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    2025.12.11 読了 主人公が静かに淡々と狂って行く様を緻密に描いていて怖い。異常さがじわじわ露出してくる感じもすごいよなぁ。 奥様への愛をこうも辛く切なく、皮肉たっぷりに描いてるの、中々ないのでは?そしてなによりヌメリヒトモドキが気持ち悪すぎて、ぼえぼえしながら読んでいた。 堀井さんの新作を読んでみたい!

    8
    投稿日: 2025.12.11
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    語り手の言動が異常なほど身勝手なのに冷静につらつらと書かれていて、モヤモヤとなんとも言えない気持ちになる。終わりはなんとなく予想できていたけど、ちゃんとしっぺ返しがあってよかった。

    0
    投稿日: 2025.11.19
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    第18回日本ホラー大賞 大賞 該当作無し 長編賞 「なまづま」 堀井拓馬 短編賞 「穴らしきものに入る」 国広正人 上記のごとく、本編は長編賞を受賞している。 ヌメリヒトモドキという、はじめはドロドロのスライムのようであるが、だんだん人間に進化して行く未知の生物で、地球にはびこる。 これを研究する国の機関で働く研究員の主人公は妻を亡くして無気力に成っていた。 出来の悪い人型のねちゃねちゃした物体であり、異臭を放つヌメリヒトモドキは誰からも嫌われていた。 主人公も例外ではなく、嫌っていた。  このヌメリヒトモドキが人間の髪や爪を食べて、人間に変貌していく様を見て、主人公は、生前に保管していた妻の髪をヌメリヒトモドキに食べさせ、妻を蘇生させることを試みる。 プロット的には、フランケンシュタインの人造人間のごとく、ありきたりではある。 主人公の行動、考えが哲学的に長々と語られていたりするところは少々飽きて、何度も読むのを辞めたが、その後が妙に気になり、また読み始める。 結局、何度も中座しながら最後まで読んでしまった。 長編賞を受賞するだけの力量が、この作者にはあるのだろう。 主人公とヌメリヒトモドキの生活が長々と綴られている。 最後に何かどんでん返しがあるのだろうと期待しつつ、読み進めた。 どんでん返し、らしきものは在った。 しかし、どうもその結末に納得がいかない。無理やりどんでん返しを作った感がある。 もう少し、物語にひねりが在れば、良かったのにと思う。

    9
    投稿日: 2025.05.24
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    ヌメリヒトモドキという強烈な悪臭を放つヘドロの生物?を使って死人を蘇らせるお話。 脱皮のような行為を繰り返して、少しづつ人の容姿へ近づいていく様が本当に気持ち悪い。 ヌメリヒトモドキの研究者が、死んだ妻を愛するがあまり蘇らせる。主人公の妻への異常な執着もよく分からないし、死んだ妻の人物像も前半と後半で印象が違って全然掴めなかった。読解力の足りない私には、ただただヌメリヒトモドキがキモ面白かったし、ネーミングも表紙も題名もかなり強烈なインパクトだった。

    3
    投稿日: 2022.01.12
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    ヌメリヒトモドキという、人間が粘液になったような生物がいる世界。町外れには「女王」と呼ばれる巨大なヌメリヒトモドキがいて、ヌメリヒトモドキはそこから生まれ、また女王に返って融合し、また生まれるサイクルを繰り返す。主人公はヌメリヒトモドキの研究者。ある時ヌメリヒトモドキの人間近似個体の研究から、主人公は亡くなった妻をヌメリヒトモドキで作ることを思いつくー。 もう、「どうやったらそんな話思いつくん?」という感想。粘液の描写が最高に気持ち悪くて良かったです。異常な世界観の中で細かく描写されていく主人公の心情とだんだんシンクロしていくから不思議。ただ亡くなった妻以外の人との関係性についての描写がちょっと薄いというか…カンナミ研究員ともう一悶着あっても良かったかな?という感じ。 ラストはめちゃくちゃ好きなタイプの絶望でした。

    2
    投稿日: 2020.09.17
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    見た目は死んだ妻にそっくりだが、ヒトではない。 ヒトでは無いが見た目は妻。  自分だったらどうするだろう? 孤独な男の徐々に、狂気じみてくる行動が面白い。

    2
    投稿日: 2019.11.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    日本ホラー小説大賞受賞作ということで読み始めるも、最後まで私がイメージするホラー感はなかった。 ヌメリヒトモドキ...まさにその名の通りの生き物に死んだ妻を蘇らせようとする研究者であり元夫の物語。 あきらかに精神が狂った人物設定ではあったが、ホラーから想像する猟奇的な怖さは存在しなかった。 死ぬことのないヌメリヒトモドキで妻を蘇らせるという自分勝手な行動の結果、完全に再生されたヌメリヒトモドキの妻の復讐にあい、永遠の孤独を背負うことに。 想像した結末であったが、読み終えて妙に表紙のイラストがリアルに感じた。 説明 内容紹介 激臭を放つ粘液に覆われた醜悪な生物ヌメリヒトモドキ。日本中に蔓延するその生物を研究している私は、それが人間の記憶や感情を習得する能力を持つことを知る。他人とうまく関われない私にとって、世界とつながる唯一の窓口は死んだ妻だった。私は最愛の妻を蘇らせるため、ヌメリヒトモドキの密かな飼育に熱中していく。悲劇的な結末に向かって……。選考委員絶賛、若き鬼才の誕生! 内容(「BOOK」データベースより) 激臭を放つ粘液に覆われた醜悪な生物ヌメリヒトモドキ。日本中に蔓延するその生物を研究している私は、それが人間の記憶や感情を習得する能力を持つことを知る。他人とうまく関われない私にとって、世界とつながる唯一の窓口は死んだ妻だった。私は最愛の妻を蘇らせるため、ヌメリヒトモドキの密かな飼育に熱中していく。悲劇的な結末に向かって…。選考委員絶賛、若き鬼才の誕生!第18回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作。

    2
    投稿日: 2019.09.13
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    浴室に置いてあるシャンプーの底のヌメリのようにヌメヌメし、人を腐敗させたような悪臭を放つヌメリヒトモドキに最愛の妻の姿と記憶を習得させようとする主人公 人の定義とはいったい...と思わざるを得ない 帯にあるように確かに衝撃のラストだった ヌメリヒトモドキはこうして人の姿をしたヌメリヒトモドキを増やしていくのか...

    0
    投稿日: 2019.07.30
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    第18回日本ホラー小説大賞受賞作を読みました。 それは、腐敗臭を放つ粘液に覆われた、まるでナマコのような生物、 「ヌメリヒトモドキ」が蔓延している時代。 ある男が、それを研究し、 それが、人間の記憶や感情を記憶し、人間のように進化していくことを知り、 亡くなった最愛の妻をよみがえらせるため、 ヌメリヒトモドキの飼育を始めるのだった。 ヌメリヒトモドキとは、 青白く、何とか人の様相をしているが、 生臭く、ねばねばしたもので覆われ、目や口もはっきりせず、 ズルズルと引きずるように街中を歩き回っているおぞましい生き物らしい。。。 こんなものが、街中をうろうろしているというのを想像しただけで寒気が。。。 おまけに、本から異臭まで漂ってきそうな。。。 ちょっと異質のホラーですが、 どうなっていくのか、ドキドキしながら読めました。 ただ、涼しくなるような恐怖はありませんでしたけどね。

    0
    投稿日: 2018.08.31
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    確か、”読むのが怖い”からだったかな。あとはホラー大賞受賞作ってこともあって。モドキのあまりの醜悪さに、読みながら顔をしかめたり気持ち悪くなったりすることしきり。『こんなけったくそ悪いモノ!』って思ったけど、それってまさに作者の意中なんですよね。まんまとやられたし、何やかや続きが気になって最後まで楽しませてはもらったんで、作品としての評価は意外に高いです。

    0
    投稿日: 2018.05.16
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    まずヌメリヒトモドキという謎の生命体が当り前に世の中に蔓延っているという荒唐無稽な設定、そしてその生命体を使って死んだ妻を蘇生させる研究者の切ない愛憎劇というお話は決して悪くは無かった。その生命体が出す生魚の様な強烈な臭いと粘りのある粘液。この表現が終始文章に練り込まれ、歪んだ愛に絡みつく。しかしホラーが恐怖に基づくモノとする定義ならば、僕はこれをホラーと思わなかった。ホラーとして購入しホラーとして読んだがそういう意味では肩すかしであった。表紙の絵だけで勝手な推測をすると大ヤケドする事をここで学んだ。

    0
    投稿日: 2016.03.16
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    設定がB級ホラーなのに不思議な奥深さがあり、主人公の心情にぐいぐい引き込まれます。人の情が狂気に変わる過程をこのなんちゃらヒトモドキ(ネーミングセンスがちと悪い、、)の性質になぞっているような気がして秀逸だなと思わされました。 よってこの表紙のデザインでかなり損している気がする。。。隠れたテーマが奥深いのでもっと抽象的なものにして欲しかった。。出版社の方々!表紙って大事ですよー!

    0
    投稿日: 2015.10.13
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    言葉選びが好み。 表紙がとても不気味だけど読み終わる頃には可愛とさえ思ってしまう。 不器用すぎる男の物語り 死んでもあんな愛され方されたら幸せだ

    0
    投稿日: 2015.08.18
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    ヌメリヒトモドキという何とも気味が悪い生物が存在する世界。 ネバネバドロドロで本当におえっときました。 まず表紙のインパクトがデカすぎる! 内容と合ってない気がしないでもないけれど、 一度見たら忘れられなくなりそうなイラスト。 文章もねちっこくて、話とマッチしていました。 好みが分かれそうな小説ですが、私は割と好きです! 私のヌメリヒトモドキのイメージはポケモンのベトベターみたいな感じ。

    0
    投稿日: 2015.06.09
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    うーん、読みづらいと思ってたけど最後でちょっと評価プラス。 全体的に文体自体がヌメリヒトモドキっぽい? 主人公の元の妻とモドキ妻への愛、その過程分からなくもない。

    0
    投稿日: 2015.04.16
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    淡々とした語りがしだいに、「あ、なんかヤバそう」と恐怖を募らせていくつくりは江戸川乱歩っぽく感じた。発想も面白いし、コンパクトなのが良い。次の作品も読みたい。

    0
    投稿日: 2015.01.19
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    永遠は怖い 不死だから病気にならない 病気にならないということは 脳の病気にもならない だから精神が狂うこともない という設定が面白かったです そこまで踏み込んだ作品はめずらしいです

    0
    投稿日: 2014.06.20
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    なまづま (角川ホラー文庫)「堀井拓馬」 第18回ホラー小説大賞(2011年)長編賞 (http://ameblo.jp/zetubositai/entry-11792565437.html) あらすじから行きましょう ↓ 醜悪で激臭を放つ生き物ヌメリヒトモドキは人間の記憶や感情を学習する。 その生態を研究する「私」は、死んだ最愛の妻を蘇らせようとヌメリヒトモドキの飼育に熱中していく。 悲劇的な結末に向かって…。 ↑ あらすじ終了 設定からぶっ飛んでいまして、なまづまの世界では「ヌメリヒトモドキ」って存在が、 一般人の世界に嫌悪されながらも共存しております。 余談ですが、私は「ヌメリヒトモドキ」の語感がとても気に入って 個人的に流行語になってました 皆も、口に出して言ってみよう 「ヌメリヒトモドキィ~」 ほら、とても語感が良い!! 作品自体は、ホラーらしいと言えばホラーですが、ホラーじゃなくても行ける気もする。 この作品をホラーでありながらホラーでは無くしているのは、 殺人シーン等の、ホラーであるなら描くであろうシーンをサクッと流してしまうからだ。 話自体は面白かった。 ただ、荒が目立つ、 主人公があそこまで愛される理由が読んでて分からなかったからだ、 そこの説明をして頂けないと、 「主人公がラノベの主人公のように、取り敢えずモテる男なのか?」 と疑問を抱いてしまう 今日は、 なまづま (角川ホラー文庫)「堀井拓馬」 第18回ホラー小説大賞(2011年)長編賞 (http://ameblo.jp/zetubositai/entry-11792565437.html) あらすじから行きましょう ↓ 醜悪で激臭を放つ生き物ヌメリヒトモドキは人間の記憶や感情を学習する。 その生態を研究する「私」は、死んだ最愛の妻を蘇らせようとヌメリヒトモドキの飼育に熱中していく。 悲劇的な結末に向かって…。 ↑ あらすじ終了 設定からぶっ飛んでいまして、なまづまの世界では「ヌメリヒトモドキ」って存在が、 一般人の世界に嫌悪されながらも共存しております。 余談ですが、私は「ヌメリヒトモドキ」の語感がとても気に入って 個人的に流行語になってました 皆も、口に出して言ってみよう 「ヌメリヒトモドキィ~」 ほら、とても語感が良い!! 作品自体は、ホラーらしいと言えばホラーですが、ホラーじゃなくても行ける気もする。 この作品をホラーでありながらホラーでは無くしているのは、 殺人シーン等の、ホラーであるなら描くであろうシーンをサクッと流してしまうからだ。 話自体は面白かった。 ただ、荒が目立つ、 主人公があそこまで愛される理由が読んでて分からなかったからだ、 そこの説明をして頂けないと、 「主人公がラノベの主人公のように、取り敢えずモテる男なのか?」 と疑問を抱いてしまう 更に、「ヌメリヒトモドキ」がどうなるのか、どうしていくのかという解決策は、 ホラー小説故に、 「そういう存在がいる世界なんだからどうもしませんよ」 というのは納得しても、 オチと終わりが想像の範囲内で収まってしまったのが勿体無い。 個人的には嫌いじゃない 星5分の★★★☆☆

    0
    投稿日: 2014.03.11
  • これ、ホラー???…

    うぅ~ん、どう考えても この作品がホラーとは 思えない。 第一、怖くない。 気持ち悪い粘液とかの 描写はあるものの。 内容も、今ひとつ。 表紙の、額から血を 流した女性の絵にひかれ 購入しましたが、 正直、期待はずれでした。 まぁ、好きな人は好きかも しれないけど。

    1
    投稿日: 2014.01.06
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    ヌメリヒトモドキがひたすらに気持ち悪い!しかし途中で少し可愛らしく見えてしまったり…ラストのどんでん返しもスピード感があって面白かった。

    1
    投稿日: 2013.04.22
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    一言で表すと、後味がとても悪い。 進化は奇跡だと思うけれど、進化し過ぎることは悲劇にもなり得る。 人間が、そのいい例。読み終えてそう感じました。 感情がなければ、悲しみも苦痛も感じない。ただ生きて死んでいくだけの、そんなシンプルなサイクルも人間にはとても難しい。 喪失への恐怖が、喪失を生む。そういうことです。

    0
    投稿日: 2013.01.08
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    読んでいて、『狂愛』という言葉がしっくりくる作品だと感じました。 *** 『ヌメリヒトモドキ』というスライム状の生物がそこらじゅうに生息しているのが当たり前、という世界で繰り広げられる物語。 主人公は、数年前に妻を亡くしてから、毎日を無為に過ごすヌメリヒトモドキ研究者。研究の過程で、そのヒトモドキが人間の髪の毛や体液から容姿と記憶を学習する習性を持つと知り、最愛の妻を再現する為にヒトモドキを家の浴室で密かに飼育し始める。。。というストーリー。 この、『ヌメリヒトモドキ』というよくわからない生物が、まるで実在の生物かのごとく生々しく感じられる描写はすごいです。読んでいて激臭やヌメリ感を肌に感じます。 そして、喪失を取り戻そうと妻の再現に執着する研究者の執念は、一貫して手記風に描かれた文章にも現れているのではないでしょうか。人物のセリフが長いのも特徴で、恐らくそれが解説・批評で言われている「文章がねちっこい」と感じる原因の一つなのではと考えます。 それゆえ、意外な結末を迎えた読後の余韻も、ぬめってまとわりつくような感覚を覚えました。 堀井さんの他の作品もぜひ読んでみたいのですが、書店には他の作品があまり置かれていないのが残念。。。

    0
    投稿日: 2012.12.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    亡き妻を忘れきれない男の話。何だか文章に特徴があって最初、凄く読み辛かった。次第に慣れたけどね・・・未練、執着、固執の果てに過去の現実や根本的な問題を見失ってしまい、ミイラ取りがミイラに…ってな展開。まだデビュー作のようなので今後に期待ですね。まぁまぁですかね。

    0
    投稿日: 2012.12.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【第18回日本ホラー小説大賞長編賞】  失われた最愛の人を取り戻すために、科学者が一線を越えてしまうお話。  前半は妻を失った科学者の喪失感がせつせつと伝わってきて、泣けてきた。心にズシッと響いた。妻を喪失して以来、カラカラで乾ききった人生を送る科学者。なんの色もなく、モノクロの世界で、「ただ」生きている。死なないから生きている。なんと虚しい一日。  後半、一線を越えてしまってからの科学者は、正直、哀れを催すほど愚かだったのが残念。それでも、妻への思いがあふれるように感じられて、前半の干からびてた科学者が生き生きとしているのが分かる。  そして、越えてはいけない一線を既に越えてしまっているんだけど、もう一線越えちゃって、一般人からすれば狂気の世界へ行ってしまう。あー、そこ、そうなっちゃったら前半の喪失感ってナンダッタのよ~という突っ込みどころがなければ★×5でした。  さらに、イイジマ研究員、結果だけ語られたけどちと不満。興味がイイジマさんに向いちゃってたせいで、気になってややモヤモヤしながら読みました。  ラストは、なんつーか、ねちっこい感じが好き。  堀井拓馬、今後は要チェックの作家さんだな。

    0
    投稿日: 2012.10.16
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    課題本読了。 設定からアレかと思ったが、やっぱりアレだ。 人間の意識のほうがホラーなんじゃないか、と。むしろ感じるのが人間の精神だから、狂気こそ最も人に恐怖を感じさせるものだなぁと。 主人公の考えがどんどん侵食されていくところが魅力なのかな? こういう作品を読んで、ブレない個というものを理想としてみていしまうあたり、自分もまだまだ厨二病。

    1
    投稿日: 2012.10.15
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    日本ホラー小説大賞は、たまにこういったものが出てくるから侮れない。個人的には角川ホラー文庫の装丁ヤメればいいのに、と、思う。もっと差別化した装丁にすればいいのに。そのほうがこの「なまづま」の良さと心地悪さが際立つだろうに。 例えば読書がスキで、あたしみたいにグロへの耐性がかなりある知人がいたとしたらあたしはこの本、迷わず勧める。その時の確認事項としては例えば、日本ホラー小説大賞に沿っていけばおそらく、こうだ。 以下、A群とB群でB群の方がスキ、あるいは最低限B群が「読める」。 A群例:「黒い家」「ジュリエット」「パラサイト・イヴ」「嘘神」 B群例:「姉飼」「夜市」「鼻」「粘膜人間」 上記B群いずれか、特に粘膜人間と鼻を読んだことがあるあなた、きっとあたしのいいたいことがわかりましたね?そうなんですよこの作品、そのレベルのすごさです。しかもすごいのは、架空の生命体のぐろぐろ加減に比べて、地の部分の主人公の独白が、かなり美しい絶望と愛で織りなされていること。ここは4作品とは大きく違ってむしろ、ちょっとした恋愛小説と大差ないほどだ。巻末に選考委員のコメントとして愛のドロドロが書かれていないとあったがそうだろうか?十分切なくもどろどろだったように思うけれど個人的には。 おっとすっかり忘れていた、どんな話かというと: 激臭を放つ粘液に覆われた醜悪なばけもの、ヌメリヒトモドキが住み着き、増殖していく東京で、その研究をする私。その汚臭に精神を病みつつもあるとき、ヌメリヒトモドキが人間の抜け落ちた髪や爪を食べて母体に吸収・排出される過程で成長し、その人間の感情や記憶を学習することを知る。3年近く前に死んだ妻の髪を大事に保存していた私が考えたのは、ヌメリヒトモドキを飼育して、妻に模したそれを完成させようとする、が。 最後のエンディングが、単に絶望感に彩られた予定調和ではないのがいい。あたしは何度か書いているけど完全にハッピーエンド信奉者ではある。けれどそもそも絶望と不快を下敷きにしたこの作品はすでに破綻の音がしていた訳で、その中でこうひねったのであればすごいなーと思ったし。 気色悪いし生理的におえってなるシーンもたくさんある。でもそれでも、技巧的で巧みな独白部分と、最後の絶望的ででも非常に計算高いこの作品は、読んでよかったと思う。 <引用> 「ねっとりとした慢性的な疲労をとびきり深いため息に代えてでろでろと排出すると、私はうなだれるようにして足下を見下ろした。」 「浮薄さを装っているせいで自分は人に好かれないということに山崎さんも気づいてはいるだろう。だがそれでも彼は演じることをやめない。演じ続けることでいつしか本当に、喪われた過去を顧みず、ただ来るべき未来のためにだけ生きられるようになると夢見ている。しかしその願いどおり、もし彼がもう少し愚かしい人間だったなら、奥さんを亡くした後、彼はもっと幸福な人生を送ってきたはずだ。話を聞く限り、奥さんを失った後の彼の人生は幸福とは言い難い。彼はまだ、聡明なままなのだろう。」 「彼女の中で、私にはまだたくさんの空白があったに違いない。彼女にとっての私の中に存在している未知な部分は ー 私が多くの言葉を持たないせいで彼女の目には空白に映っていた私の心の一部は、彼女の陰鬱な精神状態を反映してあらぬ色合いを帯びていた。私が自分の多くを語らず、彼女が私の多くを知り得なかったせいで、彼女の中の私は好き勝手姿形を変えて、現実の私の態度とは関係なく、彼女を責め立て、彼女を罵っていたのだろう。」 <引用終わり>

    0
    投稿日: 2012.10.06
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    うぇぇ、気持ち悪いの読んでしまったな・・・ というのが読後の感想です(笑) まず最初、文体が独特でねちっこくて、なんかスラスラとは読めない、引っかかる感じがして慣れるまで少し読み辛かったです。 でもすぐに慣れてきて、ストーリーにも引き込まれ、後半はグイグイ読めました。 が、とにかく気持ち悪い・・・ 激臭を放つ粘液に覆われた醜悪な生物”ヌメリヒトモドキ”。 奴が動くとその粘液がそこらじゅうに付きまくるんですよ・・・ それをせっせと掃除しないといけないとこなんかは結構シュール なんですが。 ってか私が想像力逞しすぎるのか、読んでると段々本当に気分が 悪くなってくる(笑) 終始ヌメヌメと悪臭漂う作品でした・・・ この主人公のねっとりとした妻への愛情(これが本当にすごい!かなり怖い!)文体のねちっこさ、全てが湿っぽくヌメっている・・・・ これだけ言っておいてなんですが、内容的には結構面白かったです。ホラー大賞長編賞受賞作ではありますが、そんなに怖くはないです。 気持ち悪いのと怖いのは別物なんで(笑) もうちょっとホラーテイストがあっても良かったかなぁとは思いますが、主人公の狂気がよく描かれていて、面白かったです。

    0
    投稿日: 2012.09.11
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    第18回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作。 生臭く粘液に覆われたヌメリヒトモドキという生物が闊歩する世界。 人間に直接害を及ぼすわけではないが、どんなことをしても死なず、人間の記憶や感情を習得して進化してゆくというこの不気味な生物が普通に町を歩いているというだけでホラーだと思う。 しかし作中世界ではそれが当たり前と化しているようで、たたいて追い払うくらいの危機感である。主人公はヌメリヒトモドキの研究者で、亡くなった妻を蘇らせるために密かに1匹捕獲して自宅で飼育し始めるのだが…という話。 主人公の偏執的な一人語りとヌメリヒトモドキのヌメヌメ感が一体となって、何とも言えない生理的嫌悪感を作り出す。怖いというより気持ち悪さ爆発の作品であった。

    0
    投稿日: 2012.07.22
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    しっとりぐちょぐちょなお話。 その感触や、においを想像するだけでもう大変な感じ。 最後はなるほど、そういうことか!っていう感じだけど、後味はあましよくないかも。

    0
    投稿日: 2012.05.05
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    第18回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作。ホラーの皮をかぶった純愛小説だね。異形の存在・ヌメリヒトモドキの描写に、内省的な主人公の自分語りが相俟ってネットリ具合が倍増。ひたすらに粘着質な、”妻”への愛が凄まじい。キスシーンなんて鳥肌モノだよw。ただ、個人的にはもう少し鬼畜度が欲しかった気も……。

    0
    投稿日: 2012.03.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

     ヌメリヒトモドキなる荒唐無稽の生物が当たり前に存在する世界・・・だが、主題はその珍生物そのものではなく、不器用な男がヌメリヒトモドキを使って亡き妻を甦らせようとする愛憎物語。その筆致は、何かひきつけるものがあってなかなかに読ませる。しかし、貴志祐介が選評で述べているように、終盤、主人公から妻へのそして「妻」から主人公への「愛」が「憎」へと変わる心情のわかりづらいのが難点。それなら最初から妻を甦らせる必要などなかったのでは、とも思えてしまう。

    0
    投稿日: 2012.03.01
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    書店でジャケ惹かれして、その後ずっと気になっていたんだが、Twitter文学賞なるもので、注目を集めたと聞きつけ、「ならば読もう!」となった次第。 Amazonによる梗概はこう。 激臭を放つ粘液に覆われた醜悪な生物ヌメリヒトモドキ。日本中に蔓延するその生物を研究している私は、それが人間の記憶や感情を習得する能力を持つことを知る。他人とうまく関われない私にとって、世界とつながる唯一の窓口は死んだ妻だった。私は最愛の妻を蘇らせるため、ヌメリヒトモドキの密かな飼育に熱中していく。悲劇的な結末に向かって…。 主人公の「私」の手記として(つまり後日譚として)語られるのだが、その「私」の思弁を弄した内省語りというか、文体含めて回りくどいことこの上なしで、そのへんのねちっこさも相まって、全篇にわたって粘液ドロドロの世界観。ただ、その内省に絡めた人間洞察が秀逸で、数少ない登場人物の内面をえぐっていく場面は、若い作家とは思えないほどきめ細かい。 苦言を申せば、粘液、ヌメり、悪臭に対する描き込みをしているにも関わらず、もうひとつグロさが足りない。要するに作者の心根が優しすぎるんだな。 吐き気をもよおす鬼畜度があれば、ヌメリヒトモドキの妻に対する「私」の感情が、より鮮明に抽出できたんじゃないだろうか。 もし映像化されることがあれば(いや、ないない(笑))、山崎さんの役は是非とも大杉漣でお願いしたい。

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    投稿日: 2012.02.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ヌメリヒトモドキや女王の設定が個人的にすごく好きで、こういうグロテスクな話にありがちな王道になってなくて、ひたすら主人公の内面を描いてるとこもいい。 が、少し単調。 分かりやすい山場かもしくは、人間からヌメリヒトモドキになるっていう素晴らしい設定があるんだからもっと主人公の内面えぐって読み手の心えぐるくらいの独特な何かがあったら、と思ってしまってとても惜しい。

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    投稿日: 2012.01.23
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    気持ち悪いは悪いが、 意外にサラリと読めたのは、 主人公に何処か俗人離れした部分があるせいか? 妻と知り合う前から、よくわからん人だったのだ。 冗長とされる文書も独自のワールドで、淡々としている。 もう少し平凡な主人公がマトモに苦悩する様の方が面白いかも。 漸く読者に火を付けたのは、カンナミ研究員を殺したころからだ。 ここからはスリル満点だ。 主人公が人間性を喪失していく様も強烈だ。 但し、選評にも有るとおり、男女の情愛の描写が物足りない。 カンナミともヌメリヒトモドキとの交わりもエロティックにかつ粘っこく描ければ、より面白かったかも。 元妻への一途な愛情が憎悪に変わる様が今ひとつわかりにくかったが、その後のラストへの展開は、スリルとスピード感がある。 面白かった。 映画が見てみたい。 でも、むずかしいかな....

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    投稿日: 2012.01.22
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    日本ホラー小説大賞受賞作。 ホラー的な要件はちゃんと満たしていると思うけど、予想外の展開はなく、静かな感じの作品。 好みの問題だと思うけど、すこし文章が読みづらかった。

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    投稿日: 2012.01.15
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    浴室にて、なにやらおかしな生物を飼い、妻をつくる。 という内容に興味をそそられる。 かつ装丁画の笹井一個さんの画集が出るらしくそれもまた気になる。 読みたいのだが気の合うお客様に先を越され在庫がなかった…。

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    投稿日: 2012.01.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ヌメリヒトモドキという怪物を使って妻を甦らせようとする男の話 死んだ人にしてみると死ぬ前の意識を持ったままヌメリヒトモドキとして 生き返るという設定が面白かったです。 主人公視点で書かれるのですが同じ文章を二度繰り返したりと独特でちょっと読みにくかったです。 途中間延びした感じがありましたが最終的に嫁を甦らせるところで 話が終わらず二転三転あったため最後は楽しめました。

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    投稿日: 2012.01.04
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    自分とまったく同じ思考・記憶をコピーされた別個体の”自分”は自分なのか?という哲学的な思考課題がこの小説にはある。 やや表現がしつこいというか。それが主人公の異常性を際立たせている。映画化されたら見に行きたいと思う。

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    投稿日: 2011.12.25
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    愛のために「気持ち悪さ」なんて無視できてしまう。ドロドロした粘液のように、愛というものは、高い粘稠度で構成されているのだ。悪臭なんて愛のシンボル。

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    投稿日: 2011.12.21
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    ホラーというより、やっぱりファンタジーかなーと思うんですが。終始なにしろぬるぬるしている。話の内容もだけれど、文章も、何かぬるぬると悪臭を放っていそうな感じがする。ヌメリヒトモドキという生き物(劇臭、ぬるぬる、死なない)を監禁して、飼育し、死んでしまった愛妻にもう一度会おうとする話。しかし、妻としては、ここまで愛されてうれしいと思うべきなのか、てか、こんな生き物で代用するなとキレるべきなのか。主人公が、狂っていく様をとても丁寧に書いてあるのが秀逸。

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    投稿日: 2011.12.04
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     悪臭を放ち、粘液をぼたぼた落としながら這うように歩き、人々にモドキタタキで追い払われながらもぬぼっと存在しているヌメリヒトモドキ。その生態を研究している主人公はヌメリヒトモドキを一匹捕まえ浴室に監禁し、亡くした妻に似せていき、妻をヌメリヒトモドキの中に蘇らせようと奮闘する。発想の新鮮さはあまり感じないが、インパクトは充分。  それよりも、決して上手いとは思えない粘着質の文書が徹底されていて、そちらの方に凄みを感じた。主人公が人を見る目は自分にも他人にも厳しく、しかも非常に複雑に自分も他人も分析し苦悩する。その心情をとても丹念に書き上げてある。非常に読みにくいけど、そこがいい。文章はキャリアさへ積めば上手くなるのだから。その時に読み易いだけで中身が無い文章になるより遥かにいい。ただし、主人公の終盤の心情の変化の部分だけは逆に舌っ足らずで、ラストの展開に違和感を感じた。  最後のオチは王道という感じで(違和感があるにせよ)充分良いんじゃないかと思う。帯の表現には外れが多いが、「胸を撃ち抜く衝撃のラスト」という表現もありかなと思う。  なににせよ若いし、将来性充分な新人作家だと思う。大いに期待。

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    投稿日: 2011.12.03
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    ネタバレ? 恩田陸『月の裏側』のような設定(はっきり人ならざるものが認知されているが)であるが、ねちっこい文章がそれとは別物の面白さを演出していて良いと感じた。 我思う故に我あり。

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    投稿日: 2011.11.23
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    ヌメリヒトモドキは切っても焼いても真空に閉じ込めても、何をしても死なない。悪臭を放つ粘液を垂れ流し、ゴキブリのように人の住む町に増える。 そして、人の頭髪や爪、死肉、記憶などを与えると、その人間とまったく同じ意思を持った「近似個体」に成育していく特徴をもつ。 主人公はヌメリヒトモドキを研究する研究員で、最愛の妻を亡くしている。 研究チームの一人をヌメリヒトモドキにコピーすることに成功し、そこから妻の蘇生を思い立ち、狂気にとりつかれていく。 哲学の思考実験「スワンプマン」をホラーに落とし込み、人間のディスコミュニケーションを描いた物語として、とても面白く読めた。 ただ、終盤で急ハンドルを切った感があり、僕はそこから先をもっと読んでみたいと思った。 審査員たちに、文体がくどいと評されているが、評者たちは自身の作品を読んだことがないのだろうか。無視していい。

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    投稿日: 2011.11.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    選評にもあるとおり、よく言えば濃密な文章、わるく言えばしつこくねちっこい文章。 がしかし、このどろどろでぐちゃぐちゃな物語にこの文章はマッチしているのではないか。 ホラー好きを自称しておきながら読書経験の乏しい僕だが、この作品には強い衝撃を覚えた。 傑作であると思う。 短編賞受賞作の『穴らしきものに入る』も読み、こちらも傑作であると感じたが、もし大賞を受賞するとしたら、この『なまづま』だったのではないかと思う。 大賞が出なかったのはひじょうに残念だが、短編賞長編賞が例年にも増してよかったので、大満足。

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    投稿日: 2011.11.07
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    ホラー小説大賞長編賞受賞作。 「ヌメリヒトモドキ」という異形の生物をテーマにした作品。これがもう気持ち悪い。独特の粘着質な文体と相まって、とかく不愉快。想像させられて、とっても嫌。でも街の中にある「女王」の光景は、想像するとなんだか惹きつけられるものがありました。 とかくぬるぬるどろどろな印象なんだけど。怖いのは、どんどん変容する主人公の心のほうだったのですね。ラストには驚くやら哀しいやらで。どうしようもない寂寥感が残りました。

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    投稿日: 2011.11.03
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    ヌメリヒトモドキという生物を利用して亡き妻をよみがえらそうとする話。 物話が進むごとに主人公や周囲の人の状況が刻一刻と変化していき、読むのに没頭してしまった。 とても気持ち悪いヌメリヒトモドキという正体不明の生物が妻に変わっていく過程で主人公の心情が狂っていく様がとても恐ろしかった。

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    投稿日: 2011.11.02