
総合評価
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powered by ブクログお梅も吉栄も糸里もおまさもお勝もみんな強い。 上巻では京言葉に慣れなくてなかなか物語の中に立てなかったけど、上巻のラストが衝撃だったからか、下巻は集中できた。 浅田次郎さんは、その時どう思ったかなど、良い意味で細かく描いてくれるからしっかり読むと読んだ甲斐があるのがいい。
0投稿日: 2025.08.14
powered by ブクログ芹沢一派が悪者に描かれていないので、近藤一派がほかの新撰組物と違ってちょっと無愛想に描かれているのが新鮮。島原の花魁をはじめ、女たちの生きざまと矜持が胸に迫る。
0投稿日: 2025.03.07
powered by ブクログなるほど。 後世に知られた近藤勇を局長とする新選組の成り立ちを、壬生郷士の妻たちと島原の芸妓たちの視点から語るということか。 新選組についてはいろんな角度から描いた作品を読んだけれど、最初の頃は決して純粋な義士ではなかった彼らが時代と権力者たちの思惑に呑み込まれて、他の道を選びようもなく使い捨てられた集団だということは一致している。 かっこいい逸話がありながらも、そのもの悲しさが語り継がれる本質の一つのように感じます。 それに加えて大部分が創作でしょうが歴史の表舞台に出てこない女性たちの強さを描いた点も本書の大きな特徴です。 壬生義士伝に負けず劣らずの素晴らしい作品でした。
3投稿日: 2024.10.03
powered by ブクログ上巻を読み終わって下巻の表紙を見た時、髪も服も乱れた芸妓のイラスト、これだけでもう胸が締め付けられた。 新選組と関わりを持った女性達の悲しく儚く強く生きたお話。新選組が脇役になってしまうくらいの女性の書き方で、とにかく感動、涙無しには読めなかった。
1投稿日: 2024.09.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
壬生義士伝シリーズ 第2弾。 続きものではないが、新選組を描いた作品。 壬生義士伝では新選組内部にいた者達をメインに描かれていたが、こちらは周りの女性達目線をメインに据えた描かれ方をされている。 新選組という名前が付く以前の壬生浪士の時代から、芹沢鴨を暗殺するところまでがこの物語である。 壬生義士伝では沖田総司はほぼ登場しなかったが、こちらは沖田の人柄などが多分に描かれいる。 貧困のあまり京都島原に売られて来た女性である糸里と吉栄の壮絶な人生やお勝、おまさ、お梅といったそれぞれ新選組と関わった女性達を通しても新選組が描かれている。 感想として、新選組を全く肯定出来ない。 人を無闇に殺して行く事が人心を掴み、時代を切り開く事に繋がると思えなかった。 ただそうしなくてはならない立場に置かれた気持ちは理解できたが、共感は出来なかった。
2投稿日: 2024.09.01
powered by ブクログんー女絡みにしたからウエットな物語が挟まってヒューマンなドラマっぽくなってはいるが、結局嫌いだった新選組をますます嫌いになったのだった。
0投稿日: 2024.06.10
powered by ブクログ新選組のことは、新選組側からしか知りませんでした。 芹澤さんって、こういう見方もできるんだと感じた本です。
0投稿日: 2024.02.14
powered by ブクログ芹沢鴨が暗殺されるあの事件を島原大夫や前川家、八木家の女房、芹沢鴨と一緒に命を落とした梅といった女たちの視点で書かれている。 糸里天神と土方の別れのシーンは切ない。
1投稿日: 2023.08.25
powered by ブクログ新選組隊士たちの姿を彼らに近い女性たちの視点を中心に語らせながら(特に壬生の八木家のおまさ、前川家のお勝が多い)芹沢鴨暗殺の騒動を描く。 上巻で隊士のルーツや背景などを永倉に語らせているのだが、新選組初心者がいちいち躓き調べながら読んだのでめちゃくちゃ時間がかかってしまい。しかも史実と比べたりしてしまったのでとてもドラマティックなのにのめり込むようには読めなかったのが残念。 八木家のおまさがけっこう好きなキャラクターだった。糸里をタイトルにしている割には出番が少ないような…芹沢はどうにかならんのか(良い方に)?ばかり考えながら読んでいた。 シラフ時は侍然としているが酒が入れば乱暴者の姿。人斬りに躊躇わずも子どもに好かれるようなところがあったり。ほんまはええ人なんちゃうん?と思いきや史実を辿るとまぁまぁな狼藉を働いていたり女遊びは当たり前だったり、なんだか捉えきれなくてモヤモヤ。一人の人間の中には整合性が取れない両極をはらんでいるものだなぁと。 武士の世の終わり、京都守護職と新選組の関係、尊皇攘夷…新選組とはなんだったのか、と考えずにいられなくなる。 幕末から維新はとっても複雑だ。
1投稿日: 2023.06.15
powered by ブクログ物語の縦糸に新撰組があり、話はそれに横から幾重にも幾条にも絡まる女性たちと共に流れていく。 女性は心底惚れた男のためなら、あんなにも強くなれるものなのだろうか・・・。 浅田さんは、「女というのは、剣を持たずに斬り合いができるらしい。」と結んだ。 親の愛を知らずに島原で育った女の、剣にも勝る強さを描く浅田さんの筆にまたホロリとさせられた。 これも再読本の棚に入れる。
1投稿日: 2023.04.29
powered by ブクログ浅田次郎の新選組モノの女性目線版。 いやはや面白かった。一気に読んでしまいました。 物語としては文久三年の夏から芹沢鴨が暗殺される9月16日までの短い間の新選組とその周囲の女性達の物語。 一部沖田総司を語り部とする部分はあるが九割方は女性目線のお話。 この物語の面白いところは、史実上は我侭、酒乱、癇癪持ちの芹沢鴨を実に人間味豊かな本物の武士として描いている。 その反面、近藤勇は少し頼りなく、土方歳三は頭の切れる冷血漢として描かれています。 ペンの力の凄さを感じるこの作品は、題材が史実なだけに「大和屋の焼き討ち」「禁門の政変」最後のクライマックス「芹沢鴨暗殺」等の出来事は実際に起こったことですが、その史実に浅田次郎の推察(創作を含)で面白く味付けしてあり、史実を冷静に捉えないでこの小説だけ読むとまるで事実かと思ってしまう人が出るのでは? もちろん浅田流の泣かせる部分もしっかりありました。 浅田次郎恐るべし!
3投稿日: 2023.02.18
powered by ブクログしんどかった それぞれの女性の強さに震えた 最後の景色がすごく綺麗で泣きそうになった 幸せになってほしい
0投稿日: 2022.07.06
powered by ブクログ新撰組土方歳三に愛された島原の大夫、糸里が悲しくて、強く女の道を生きていく物語。途中少し進まない部分があったが、一人称になると勢いがあった。
0投稿日: 2022.06.06
powered by ブクログ下巻を読んだ後も感想は同じく、「女は強い」。おいとやお梅のような女性がいたからこそ、現代の女性が活躍する社会になったのだと思います。
0投稿日: 2022.03.13
powered by ブクログ壬生義士伝も本作もとても面白かったです。 芹沢鴨の印象が変わり、登場人物全員が好きになれる物語でした。3作目も楽しみです。
0投稿日: 2022.02.19
powered by ブクログ新選組に関わりのある女性から見た近藤、土方、芹沢らの描きかたが新鮮でした。百姓が武士を倒す。 女性は強いですね。
0投稿日: 2022.01.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「後半の盛り上がりに引き込まれる」 下巻は後半の盛り上がりがあり、どんどん引き込まれて読んだ。 試衛館が芹沢を襲うのは、百姓が武士を乗り越えることというのが、本小説の三つの主題の一つである。 永倉新八の「浪士文久報国記事」では、芹沢鴨を襲ったのは、御倉伊勢武(みくらいせたけ)・土方歳三・沖田総司・藤堂平助とある。これが史実に近いはずで、百姓(試衛館)対武士の構図ではない。(御倉伊勢武は後に長州の間者であることが分かり、斎藤一に斬られてしまった。芹沢粛清後に、芹沢が長州にやられたという噂を流されたのは、御倉にとって歯がゆいことだったに違いない。後の小説「一刀斎夢録」では御倉・永倉について斎藤一が語っている。)また芹沢はあくまでも兄二人が水戸に仕官した郷士なだけで、大百姓が武士に成りあがっただけである。芹沢の乱暴の理由は会津藩からの指図の一つだとして、芹沢の株を上げようとしても、私はあまり受け入れることはできなかった。酔わなければ尽忠報国の士であるというのはおかしいだろう。 百姓が武士を乗り越える要は土方である。彼に語らせるとひたすら武士に成りたかったそうで、そのために好いてくれる糸里を駒として使い、糸里や吉栄・その子供の命も奪おうとした。また最後には糸里に多摩に百姓をやりに帰ろうと誘い、糸里から舞台を降りるなと言われて、仕方ないなあ嘆くところ、ただのチャラ男のようだ。これは著者の貶め作戦がうまく作用して、土方ファンとしてはとても残念だ。 二つ目の主題は、主人公糸里が男を超えて強くなっていくところ。この主題のために冒頭で、芹沢に斬られた音羽太夫から「誰も恨むのやない。恩だけ刻め。」と言わせたんだろう。糸里が桜木太夫になる設定は、相手が土方→桂小五郎→伊藤博文と変遷していく強き女性だ。 三つ目の主題は、浪士組に乗っ取られたかのような八木家おまさ・前川家お勝が隊士から話を聞くことで、女性の立場から浪士組・新選組の状況を推測していくことである。女性がメインの小説であるため、芹沢と共に斬られてしまう菱屋のお梅の心情や行動も丁寧に書かれていて、とても悲しい最期を迎える。 受け入れられない内容もあるが、新選組初期の状況をいろいろな人物が一人称で語っていく構成にのめり込まされた。さすがである。(2021.11.4) ※2021.10.25読書開始、10.30読了(文庫2回目、honto版と併用して読んだ)
0投稿日: 2021.10.25
powered by ブクログ最後まで女の優しさに頼っていて最悪な話だったけど、こちらが惚れ込みすぎた相手に、1回だけ、やっても良いと思った。
0投稿日: 2021.08.12
powered by ブクログこれは・・・。よかった・・・。壬生義士伝に引き続き嗚咽が止まらなかった。 そして手に汗握る。結末が分かっていても、それぞれの想いが絡みあったりすれ違ったりで、ページを捲る手が止まらなかった。一気に読了。 物語は、芹沢鴨暗殺事件をめぐる。 新撰組と関わりのあった女たちを中心に、それぞれの立場で、それぞれの芹沢鴨暗殺事件が描かれる。 新撰組の成り立ちや芹沢・近藤の対立についても詳しく描かれていて、読み物としても面白い。芹沢鴨の印象が少し変わるかもしれない。 浅田次郎作品、実は壬生義士伝と王妃の館しか読んだことがないのだけれど、群像劇というか、それぞれの登場人物の描き方がとても魅力的だなと思う。 当たり前のようだけど、それぞれの思いや信念があって、それはどう足掻いても変えられない場合があって、そのために人はぶつかってすれ違って、裏切って裏切られる。そのどうしようもなさを俯瞰で見ている、なんとも言えない気持ち。 そしてそれぞれの思いをよりリアルに際立たせてくれるのが、日常の描写。食事の場面や、稽古の場面。何気ない日常会話から、登場人物たちが生き生きと動き出す。リアルに見てきたとしか思えない。新撰組の時代に生きていらっしゃったのかしら・・・。 それはともかく、女性たちがそれぞれに真っ直ぐで強くて、圧倒される。 男はんのようにおなごは自由には生きられない、そんな時代に、強く生きた女性たち。 * まずはタイトルロールにもなっている、京都・島原の置屋、「輪違屋」の芸妓、糸里。正直初めの方はあまり出番ないなと思っていたけど、ラスト圧巻だった。 土方歳三といい仲、なはずなのに土方の思いは一つも見えてこない。そんな土方にちゃんと「踏み絵を踏ませてあげた」糸里が強くてかっこよくて。 平間重助とのシーンはもう、おいとぉぉぉぉ、ってなる。重助との間にもちゃんと情が生まれていたことが最後にわかるけど、余計に辛い。 「娘さんのとこへ、お帰りやす。わてを抱いてくれはったよりももっとやさしう、娘さんと抱いとくりゃす」 糸里を通して見る土方歳三の姿。掴みどころがなく、「あの人だけはやめておいた方がいい」とさんざ言われた土方が、おいとに本音を語るシーン。 「見えるか、おいと。俺ァ、本物の侍になるんだ。」 でもやっぱりラストが強すぎる。ここがおなごの正念場や。 * 吉栄はひたすらに辛かったな。ただ愛する人と幸せになりたかっただけ。 でも強かった。 愛した人が、殺されなければならない運命だと知った時、あんなに強く振る舞えるだろうか。 「せめて明日の晩は、きょうのような月夜になってほしいわ。ほしたらもう一晩、夢を見さしてもらえるやんか。おとうちゃんとおまえと三人で、仲良う暮らす夢や。」 そして糸里の愛が深すぎて泣く。きっちゃん、あんただけは幸せにならなあかん。 * 新撰組の屯所、前川のお勝と、八木家のおまさ。 家を守るものとして、隊士たちの母親として、複雑な思いややりきれない思いも多々あったと思う。それでも、ただ流されるのではなく、何が起きているのかを知り、自分が何をするべきかを考え、時にはちゃんと意見もする。自分が守るべきものを守るため。 * でもなんと言ってもお梅、かもしれない。 西陣の太物問屋、菱屋の四代目、太兵衛の妾として江戸からやってきたお梅。店の切り盛りどころか台所の指図もできない妻を追い出し、使用人たちに疎まれながらも、傾きかけた菱屋をその商才で持ち直していく。そして掛け取りに出かけた先の壬生で、芹沢鴨に手込めにされる。 彼女が一番強かで、人間らしくて、魅力的だなと思った。 莫連で、気が強くて、でも優しくて。くるくると表情を変えながらもまっすぐに生きるお梅が傷つけられるのは見ていられなかった。 「あたしが何をした。神さんも仏さんも、文句があったら言うがいい。女は乞食じゃあない。」 そんなお梅が最後に神さん仏さんにかける最後の願い。 「金も夢も、人の情けも、何もいらない。やさしいこの男と一緒に、あたしを毀しておくんなさい。」 あーーーー。 あと、暗殺前の最後の最後に沖田総司目線の章が入るの、演出として本当にニクすぎて辛かった。 そりゃ怖いよね。
0投稿日: 2021.07.03
powered by ブクログ芹沢鴨暗殺までの新撰組ってほんとろくなことしてねえよな、という熱量の低い感想しか出てこない。鴨の暗殺もなんかアホらしいし。 著者は農民が侍を倒すという補助戦で芹沢暗殺解体してみせた。そして、一つの集団における農民と侍の対立を描くにはどちらにも肩入れしない平等さが必要であり、新撰組にとって究極の他者である女の視点が採用された。本作で著者が必要に何人かの女の視点で新撰組を眺めるのは、構図を鮮明に見せるためだろう。新撰組という異様な半グレ集団に対峙するとき、それぞれ出自や生活環境の異なる女たちは、連帯意識を持たざるを得ない。女たちは最初から、新撰組の人々が追い求めていた、農民としてのコンプレックスを克服する可能性や侍としての誇りからは疎外されているからだ。 そして、男同士主導権争いの内ゲバという鏡に映された女たちのシスターフッド的連帯、という図式のシスターフッドが成立しているのは、女たちが徹底して政治から隔離されているからでもある。 本作をこのようなフェミニズム的な観点から読んだのは自分以外にはいないようである。本作の自分の読み方に基づくと、個人的なことは政治的なことといい始めた瞬間に女たちは政治的な分断に巻き込まれるのではないか?という問題が立ち上がる。
3投稿日: 2021.02.12
powered by ブクログ非常に面白かった。てっきり史実に基づいた話かと思ってしまったが、基本的に虚構のようらしい。浅田次郎の幕末ものは、思った以上に生き生きと登場人物が描かれており、面白く読める。巻末の現輪違屋の主人との対談で、輪違屋のご主人が肯定的にこの小説を評価していたのが印象的だった。
2投稿日: 2021.01.11
powered by ブクログ壬生義士伝で期待をして、こちらも読んだけど、正直期待外れ あまり印象に残りませんでした 京都の書店でご本人にサインまで頂いたのに、なんだか残念
0投稿日: 2020.03.30
powered by ブクログ上巻では、表題について違和感があったけど、最後まで読んで、腑に落ちました。 どこかに幼いかわいらしさを残していた糸里が、終盤で切る啖呵のかっこいいこと。身の処し方の、鮮やかなこと。 女の芯の強さが印象的な新選組の小説でした。
0投稿日: 2019.12.14
powered by ブクログ知ってる話を違う視点から見るとこうなるという話で、その目の付け方はなかなか興味深かったが、元々が愉快な話ではないので、イマイチ入り込めなかった。でもまあ浅田さんらしい話でしたわ。
0投稿日: 2019.03.23
powered by ブクログだんだん陰湿な暗い感じになっていく。人ってこんな風に仲間を裏切られるものなのか、と自分には相容れない冷たい気持ちになりながら読んだ。 芹沢や平山の人間味も描かれていたからだと思う。その連れ合いのことも考えると許せない展開になっていく。 土方、斉藤、近藤。好きになれないな。特に土方。
0投稿日: 2019.01.18
powered by ブクログ読み終わるのにものすごく時間がかかってしまったけれど、面白かった。 愛情深くて とても強い女性たち。 強くこころに決めたことや、強く想う人がいれば、女の人は強く生きられるのかな と思います。
0投稿日: 2019.01.04
powered by ブクログちょうど京都幕末維新をテーマにしたロゲイニングのチェックポイントを探しに京都(島原)を探訪していたところ、ふと輪違屋の文字を発見し、現存するその建物の歴史と風格を肌で感じ、あらためて本書を読むことにした。 壬生の浪士組から新撰組へと成長する中で、八木・前川家と新撰組の関係、芹沢や近藤・土方の目指す理想像の違いとそれに伴う内紛(暗殺)なども興味深いが、本書の真髄はなにより島原という花街に生きる女性のプライド。いろいろ幅広い分野で面白い浅田次郎再評価の一冊でした。
0投稿日: 2018.05.16
powered by ブクログ関西弁が全編に出てくるのでちょっと感情移入はしずらいかも。 だが、女の立場からみた新選組ということで、壬生義士伝とセットというのはそうであろう。 百姓と武士というテーマも深い。 「京都花街の経営学」という本を同時期に読んでいたのが、運命的に感じた。 一度京都にいってみたいものです。
0投稿日: 2018.02.10
powered by ブクログ新選組の近藤たちは、芹沢たちの暗殺を命じられます。“足軽と百姓が、真の武士を殺す(p266)”、斬ってはならぬ人間を斬るのです。 芹沢は酒乱で悪行も働いてきたように見えましたが、実は考えたうえでの行動で、やさしくて、どうしても嫌いになれませんでした。 また、戦場には刀を持たぬ四人の女(糸里、吉栄、お梅、おまさ)もいますが、“女というのは、剣を持たずに斬り合いができるらしい(p263)”のです。女たちの強さを思い知らされました。 特に糸里が、男たちに立ち向かい、はっきりと思いを伝えるところや、女としての幸せを吉栄にめぐんでしまうところに、惚れました。本の題名のとおり、主役は糸里だと思いました。 吉栄の子どもを立派に育てるという決意も、母としての強さを感じて好きです。
0投稿日: 2017.11.27
powered by ブクログ輪違屋糸里の下巻。 待ったなしで芹沢鴨の暗殺があって、なんか幕末ってやっぱり暗いな~と思ってしまった。 百姓や町民だった新選組の各々が本当の武士である芹沢を殺すのに震えるわけですよ 時代の流れといえばあれだけど、なんか悲しい。 あと芹沢鴨めっちゃいい人。(だけどそれをうまく表現できない) んで、おと女の人はやっぱ強いなーという印象。 もう惚れた腫れたを通り越している感じ、愛だの恋だの通り越してる 次元が違うというか、なんというか。 糸里は強い!土方成すすべなし! そいで極めつけはお殿様への物申す場面とかもそう。 糸里や吉栄や音羽はもちろんのこと おまささん・お勝さん・お梅さん等女性陣は 世の男性よりもクッソ強い… 泣きはしないが、なんか違う意味での幕末時代小説だと思う。
0投稿日: 2017.09.14
powered by ブクログ新撰組を取り巻く女性の立場から見た非常に人間くさい新撰組の物語。 現代人から見ればどうにも度し難い男達で、それがまたリアル。なかなか面白い作品でした。 京都の壬生寺と屯所のあたりは散策した事があるけど、これを読んで行けばまた感じるものがあるかもしれません。糸里という天神も実在したらしいですよ
0投稿日: 2017.05.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
隊士の方々で今まで抱いていたキャラクターのイメージとかなり違う方が結構いらしたので、最初は抵抗がありました。でも読み進めていくうちに何だかスッと入ってくる感じで、〈こういうのもアリだな〉と思わせられました。 主人公の糸里には最後まで共感できませんでしたが、様々な人物のモノローグ風に進む物語には惹きこまれます。
0投稿日: 2017.03.20
powered by ブクログ女を苦しませる男を屑と規定すると、このお話にでてくる殆どの男がクズ。 それゆえに女たちが輝く。 強さも、弱さも、誇りも全てが美しい。 そして読んでいる間、いまはほとんど消えかけている、懐かしい京都の町と京ことばに包まれ心地がよい。 翻弄された町が、新しい世を迎えるまであと少し。 その間も、ずっと女たちは強く凛と生きていくのだろう。 心のなかに誰にも見えぬ強靭なる芯を貫いて。
0投稿日: 2017.01.29
powered by ブクログ面白かった!!新撰組が好きな人、そう思わない人も私はオススメ! 燃えよ剣で土方が好きです。がこの本で鬼の副長に出会えます! 複雑な思いもありますが… 新選組に翻弄されながらも悲しくも、強く生きた女たちの物語。 最後の方の女たちの思いは泣けてきます。 剣を持たない、女性の戦に感動しました。 また、芹沢の印象が変わった本でもある。 沖田、永倉の語りは良かった。そして斉藤はどんな本でも同じなのがファンにとっては嬉しです。
5投稿日: 2016.12.09
powered by ブクログ本作で印象が変わるのは芹沢鴨、土方歳三。今まで私が思ってきた新選組隊士達とは違う描かれ方をしている。 芹沢さんには自分を理解し過ぎた故の弱さ、侍として選ばざるを得ない矜持があり、人間味を感じた。他の新選組作品で描かれる巨悪の権化「芹沢鴨」とガラリと違う。 歳さんには隊の強化だけ考えて行動をとってもらってかまわない、百姓になるなんて言わないでほしい。糸里に対して身勝手過ぎる。それを受け入れた糸里は島原の女だからなのか、時代の女だからなのか。最後の選択は強い女ではなく哀れな男として読まないと歳さんを嫌いになってしまいそう。
0投稿日: 2015.12.16
powered by ブクログタイトルの割には糸里の話が中心というわけではない。芹沢暗殺に新たな解釈をしている所はとても興味深く面白い。傍若無人なイメージの芹沢は実は気の優しい侍であった。反して土方に対しては厳しい。個人的には沖田の立場で暗殺までを語る所が臨場感があって興奮した。主人公がたくさんいる感があります。
0投稿日: 2015.10.18
powered by ブクログこれは、新選組を扱いながらも、新選組に翻弄されながらも悲しくも、しかし強く生きた芸妓や女たちの物語である。 今なお現存し置屋として営業をつづけるという輪違屋、いつか外観だけでも訪ねてみたいと思った。
0投稿日: 2015.06.23
powered by ブクログ女性の側から新撰組を描いていて、解説にもあるように男性側から描いている『壬生義士伝』と対になる性質の本。当時の「武士」としての男性同様、いやそれ以上に、女性たちは理不尽や恨みややるせなさを背負って変革の時代を生きていたんだということがよくわかった。彼女たちの力強い無言の支えがなかったら決して男性たちはこの世の中を生き抜いていくことはできなかったのではないだろうか。
0投稿日: 2015.05.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
文章が巧みで、どんどん次を読ませるのに、読み終わったら何か納得いかない。 芹沢の愛人おうめ、壬生浪士を居候させている八木の奥方おまさ、同じく前川の奥方お勝、糸里の親友で平山の恋人吉栄など、女性たちのほかに、沖田パートもあり、視点がたくさんあるけども、中心となる、糸里と土方の関係が、よくわからない。 糸里の気持ちの動きが、肝心なところで描写されていないし、土方に至っては、糸里をどう思ってるのか、最初から最後まで、嘘くさい。上巻で音羽太夫が、土方は「糸里のこと、なんとも思ってない」と直感したのに、めがねを作ってやって、やさしくしたり、かと思うと糸里をひどく利用して、殺そうとした挙句に、最後には「一緒に多摩に行かないか」っていうのは、どういうわけ?糸里に気迫負けしたら、好きになっちゃったの?そうだとしても虫が良すぎるし、納得いかない。 そもそも、土方がそんな段階で、離隊して地元に戻って農業をしようなんて気持ちが、少しでもあったのか?? 糸里が桜木太夫になったっていうのも、創作ってことだけど、無理あるんじゃないかな?桜木太夫は、桂小五郎や、伊藤博文の妾になった人なんでしょう?いくら土方を見限ったといっても・・・ 物語のクライマックスは、当然芹沢たちを暗殺する場面だけど、それを、主人公であるはずの、女性たちの視点で描かずに、突然沖田だけに語らせているのも、不自然というか、肩透かしというか、物足りない。 とはいえ、暗殺の一番の討手であったであろう、沖田の語りは、当事者中の当事者だけに、緊張感も味もあって面白い。物語中、一番面白かったかも。 ただ、芹沢が「真の武士」である、てことにしようとしてるのは、どうも不自然。「男の美学、わかるだろ?」って空気がうっとうしい。新撰組小説を全く読んでいないときなら、すんなり受け入れられたのだろうか? おうめのとこも、切なくてよかったけど、江戸の莫連女だったとか、江戸では女たちに慕われたとか、太兵衛夫婦を殺したとか、どこまで根拠があるんだろうか? 結局、連載のための作品であって、最後まで読者の興味を引っ張れれば、それでよかったってことかな。
0投稿日: 2015.05.21
powered by ブクログ映画化された『壬生義士伝』はわたしが好きな小説のひとつであるが、今回取り上げるこの小説もまた、新選組の活躍を描いた3部作のひとつである。とはいっても、主人公は書名にもあるように、「輪違屋」という置屋に勤める「糸里」という遊女。『壬生義士伝』では、吉村貫一郎というマイナーな隊士にスポットライトを当てた著者が、今度は遊女という視点から新選組を描いており、まずこの着想がおもしろいと思った。ただ、内容としてはそこまで評価できるかどうか疑問である。たしかになかなかおもしろみはあるのだが、島原という「ムラ」の論理をひたすら振りかざされたところで、いかに立派な人物であったとしても、そこまで肩入れすることはできない。男たちが熱く剣を交えて戦うウラで、こういったもうひとつの戦いがあったということには特別な感情も湧くが、それでもそこまで絶讃するようなこととも思えなかった。おなじ新選組について触れるなら、やはりもうすこし熱いドラマを読みたい。
0投稿日: 2015.05.05
powered by ブクログ浅田次郎にとっては新撰組をいろいろな観点から描き出すことにこだわりもあるだろうし、思い入れもあるのだろう。けど少々まどろっこしいし、遠回りにも感じる。糸里という女性を通して浪士たちを描いていくことは面白いとは思うし、その背景なり人生なりを描いていくことが重要なポイントであるということもわかる、下巻の残り3分の1までくれば。お梅もお勝も糸里もきっちゃんもその時代を生きた女性として描かれていて面白い。でも浅田次郎の小説にしては・・・
0投稿日: 2015.04.18
powered by ブクログ安定の浅田次郎品質。 あまり良く知らなかった新撰組の事情が分かるのも嬉しいが、あの時代にしかない世の理不尽さが興味深い。 当時の激動の裏側を主に糸里という太夫の目線を通して読ませる。 女性は男性の考えが分かるけど、男性は女性のことなど一生分からない。なのに、男は偉そうにし、腕力、権威、立場を使って女性を駒のように使う。 良くも悪くもそれがうまく機能していた時代。 気を確かに持たないと上下通して五回ぐらいは泣いてしまう。また読み直すと違う視点で楽しめそうな一冊。
0投稿日: 2014.11.16
powered by ブクログなんか辛いなぁ。 男と違って。 解説にある "糸里は、芹沢に斬られた音羽太夫が今際の際に呟いた「だあれも恨むのやない。ご恩だけ、胸に刻め」という一言を聞き、その意味を探り続けている。" この言葉(以降はネタバレに繋がるので書かない)が、ずんと胸に響いてくる。 つくづく壬生義士伝の表裏一体にある物語。
4投稿日: 2014.11.11
powered by ブクログ女性の視点からみた新撰組の物語。 史実をベースにして、浅田ワールド全開の愛と命の物語になっています。 下巻ではいよいよ芹沢暗殺が語られています。 下巻ではなんといっても糸里の力強さがさらに伝わってきます。 とりわけ、暗殺後の土方への糸里の台詞は、なんとも格好よくスッキリします。糸里対土方の対決ですね。 はっきりと「あんたたちは女を恐れている」と啖呵切るシーンで描かれている二人の対決(というか糸里対新撰組の対決)がその力強さをあらわしています。 さらに、糸里の殿様への告発!そして土方との婚姻について尋ねられた答えを、歌にして返す美しさ。力強さと美しさを備えた女性であることがひしひしと伝わります。 このような力強く美しく語られる糸里の一方で、土方が小さな、どうしようもない人物に見えてしまいます(笑) 侍にあこがれたどうしようもない百姓魂の人物という感じです。実際はどうだったんでしょう.. そして、最後の最後の語り。これは泣ける。 ということで、壬生義士伝もよかったですが、輪違屋糸里はそれを上回る物語だったと思います。 お勧め。
3投稿日: 2014.10.26
powered by ブクログ壬生に行った直後だったので、臨場感を持って映画的に読めた。こういう読書もいい。クライマックスへのそれぞれの心の描写がうまい。
0投稿日: 2014.08.09
powered by ブクログ大好きな土方歳三がちっぽけな人物に語られている。浅田次郎の新選組三部作を読んだが女性の見た幕末は他の話とは風景が違う。後半は糸里の力強さが心地よかった。新選組はこの後尻つぼみになって行くのだが、地獄を見た女は地に足をついて前に進んでいく。所詮、男は女に牛耳られているということを確信する話だった。
0投稿日: 2014.05.30
powered by ブクログ女性の目線で新選組を描き、しかも大方の小説で悪漢とされる芹沢鴨を主役に据えてみせるんだからたいしたものだ。最後は糸里ではなく、吉栄の語りで結ぶのもいい。
0投稿日: 2014.04.20
powered by ブクログ芹沢鴨は、真の武士だった。なおかつ、優しくて、良い人だったという設定で芹沢暗殺を再構成している。登場人物に悪人がいない。情緒ある語り口で読ませるが、どこか作り物めいている。
3投稿日: 2014.04.19
powered by ブクログ2014. 2.16読了。 芹沢暗殺を成功させた近藤たちは、会津藩からも一目置かれる存在となる。 だが、糸里だけが、新撰組の出世は愛する平山五郎の子供を身ごもりながら、惚れた男を殺す手助けをした吉栄の犠牲の上に築かれたことを告発した。 そして糸里はすべての理不尽を背負い、吉栄に女としての幸せを与える。 いつの時代も女は非力で、それでいてとても強い。 糸里のように芯の通った凛とした生き方をしたいものです。 女性目線から語られる生と死、そして時代の狭間の理不尽さ。とても深く、おもしろかった。 「その人はな、おのれに魔法をかけて、おなごの幸せをおかあちゃんとおまえにめぐんでくれたんや。あの人のほんまの幸せは、太夫に上がることやなかった。」
0投稿日: 2014.02.28
powered by ブクログ「何どしたら近藤先生をお連れしてでも、おとろうしうてかなんおなごを、口封じに叩き斬ればええ。そしたらあんたら新撰組は、晴れて天下のどん百姓や」と言い切る糸里の覚悟と女としての意地、島原天神の意地に圧倒された。読後感は重い。尊敬の念さえ覚えた。
0投稿日: 2013.11.16
powered by ブクログ[やる気芋] 京都島原の芸妓、糸里と新撰組との数奇な運命の物語。『だあれも恨むのやない。ご恩だけ、胸に刻め。』という言葉とともに男社会を生き抜く女の矜恃を感じました! 佐賀大学 : みどり
0投稿日: 2013.10.23
powered by ブクログ作者は、芹沢鴨暗殺事件の謎に迫り、この事件は百姓対武士の戦いであったと論ずる。 この事件に至るまでを、新撰組隊員の動き、登場人物の独白を用いながら、サスペンスフルに展開し、ページを繰る手を留まらせない、浅田次郎の筆の冴えに脱帽。 しかし、主役はあくまで島原の芸妓・糸里であり、「息を飲むクライマックスと感動のラスト」との謳い文句通り、最後に勝つのは、女性であった。男はやはり、三蔵法師の手のひらの上で踊る孫悟空か。
3投稿日: 2013.10.08
powered by ブクログ壬生義士伝に続く新撰組三部作の二作目。糸里天神他四人の女性目線からの芹沢鴨暗殺談。はじめはやや退屈だが、暗殺の一夜を語る沖田の独白が、もうなんというか、スゴい。死病に魅入られた天才の恐るべき勘のさえ。勘だけではない知性。組織におけるエースの宿命と弱さ。命のやり取りという極限で鮮やかに、クリアに、泥臭く生きる人間の内面を凝縮して語る手法は秀逸でした!
0投稿日: 2013.10.08
powered by ブクログそして下巻。この物語の枢軸をなす“芹沢鴨暗殺”に至る道筋が、次第に露わになってくる。男同士の血生臭い現場のみならず、女性にしか見せない姿を通じて、その本性を描きながら、クライマックスに向けて盛り上がっていく。って言いながら、新選組に纏わる物語は全く知らないも同然で、本作の中で描かれた姿が、今のところ自分にとっての歴史の真実。なぜかこれまで避けてきたけど、これからどんどん手を出していこうと思った次第。それにしても、最終章で触れられた出家した吉英の後日談、素敵ですねぇ。
0投稿日: 2013.10.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
新撰組の 企みに乗った糸里でしたが どうしても納得できないものがあり 糸里なりの抵抗をして… 新撰組も闘っていましたが 島原の女たちも闘っていました。 土方さん!!ひどすぎますよ! 糸里の気持ちを知っていながら 利用するなんて! 吉英だって かわいそすぎだよ(;;) しかし…つよいなぁ~。 「壬生義士伝」と合わせて読んでほしい本と解説で言ってますが 私も合わせて読んで、その世界観にひたれました。(^^) 続けてだと、つらすぎて読めませんよ。
0投稿日: 2013.09.22
powered by ブクログ自分には合わなかった。『壬生義士伝』は好きやねんけどなぁ。下巻の前半はミステリーぽくてワクワクしたけど、その後は上巻と同じく退屈になった。芹沢暗殺自体あっさりした感じやったんで、上下巻通して新選組隊士目線の話は必要無かった気がするわ。
0投稿日: 2013.09.05
powered by ブクログ浅野さんは物語をドラマチックに描くのがうまいなあ。 女目線プラス沖田で語られているが、どの女も強い。周りに振り回され弱いようで、しなやかに逞しく生きている。 糸里、吉栄、音羽、おまさ、お勝、お梅。みんなかっこよかった。 今回ばかりは男たちはかたなし。かろうじてかっこよかったのは近藤と平山か。芹沢さんの男気はわかるけど焼き討ちはさすがにひどすぎる… 「壬生義士伝」は男の生きざま、「輪違屋糸里」は女の生きざま。 こんな強い人間になりたい。
2投稿日: 2013.07.07
powered by ブクログ「壬生義士伝」に続く芹沢鴨暗殺にまつわる浅田新選組第二弾。歴史の中でわずかな記述しかない「芹沢鴨」と一緒に暗殺された「お梅」、長州の仕業としなければならないのに、その場面にいた島原の芸妓「糸里」「吉栄」はナゼ口止めに殺害されなかったのか?女性の視点での新たな新撰組。「蒼穹の昴」「珍妃の井戸」を思い起こさせる浅田次郎的文体。 百姓から侍として生きて行きるために血を流す男たちの滑稽さと相対するように、矜持を持って強く生きていこうとする女たち。 糸里の啖呵がすべての解となる。この解を導くためにこの小説が書かれている。一方の主人公「土方」はもちろんのこと、「斎藤」「永倉」の陰陽コンビ、「沖田」もそれぞれの生き様で描かれているが、永倉新八自伝の「新撰組顛末記」には芹沢暗殺のメンバーに入っていたように思うが、ここでは斉藤一に抑えられていることになっている。
0投稿日: 2013.04.23
powered by ブクログ浅田次郎の傑作!! 上下巻のうち下巻。 新撰組の芹沢鴨暗殺事件を女の目線を通して書いてる物語。 「輪違屋糸里」って新撰組の隊士か!?とか思ってたけど、ぜんぜん違ったw 主人公糸里は、京都、島原の芸妓。 芹沢鴨の愛人お梅、平山五郎の恋人吉栄、新選組の屯所、八木・前川両家の女房たちは、それぞれの立場から、新選組内部で深まる対立と陰諜を感じ取っていた。 愛する土方のため、芹沢暗殺の企みに乗った糸里のはある決意をする。 息を飲む展開と最後は感動の涙。 浅田次郎に感心するのは、歴史的事実や人物の評判とか史実には忠実でいて、 物語性に富んだストーリー展開なんだよね。天才!!
0投稿日: 2013.04.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
女性視点で描く、新選組初期の頃の一幕。 下巻ではいよいよ重要局面を迎えるせいか、主人公である糸里の影が薄まってしまったり、唐突に沖田視点が入ってきたり、ちょっと苦しかったか。 しかし、歴史に残る場面に、歴史には残らなかったさまざまな人の言葉や行動があったのだと想像力をかき立てられては胸の熱くなる巻でした。 『壬生義士伝』でも感じた、まっとうに正しく生きようとする者がもっとも生きづらい時代の空気が、この本の中にも流れているようです。 一番好きな場面は、芹沢暗殺の裏で睨み合っていた永倉と斎藤のやりとり。その場に立ちあったお勝さんの切実な言葉もかっこいいです。痺れます。
0投稿日: 2013.04.03
powered by ブクログ新撰組フリークにはちょっと辛い内容では?関係者の語りを軸にした構成は『壬生義士伝 』に似ている。前作の衝撃が余りにも大きかった為、二番煎じの気がしないでもないが、こちらを先に読んでいたら、真逆の印象を持ったかも知れない。本を読むタイミングなんて偶然の産物に過ぎないので、これも一種の一期一会と言えよう。一般には女性達の目から見た幕末史ってことになるのだろうが、私には時代に追い越されてゆく武士の矜持の物語と映った。勿論、ここで言う侍とは近藤勇、土方歳三、沖田総司のことではない。斎藤・永倉の陰陽コンビが最高!!
0投稿日: 2013.01.27
powered by ブクログ下巻は主人公であるはずの糸里の影が薄かったような。 それはともかく、吉栄に対する平山五郎さんの優しさ、愛情の深さに涙が。 百姓と武士の、目に見えぬ隔たり。 いっぱしの武士を目指して肩肘はっているのに、内心はビクビクと恐れ続けて腹の肝が定まらない男達とは対照的に、女の度胸、肝っ玉の大きさ、懐の深さ、冷静な審美眼が鮮やかに浮かび上がっている。
0投稿日: 2012.11.12
powered by ブクログ浅田新撰組三部作。読了。 新撰組は、どこをとっても物語がある。近藤の苦悩はすごかったろう。土方は、鬼なのか。ただ、今を変えたかった男たちの話。感動する。
0投稿日: 2012.09.12
powered by ブクログ上のレビューに書きましたが、良かった。幕末の有名な人もいっぱい出てきてイメージが更に深まるんじゃないでしょうか?
0投稿日: 2012.08.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
目をそらしてはならぬとおまさは思った。糸里の身にいったい何が起こったのか、糸里が何をしたのか、おまさは知らなかった。だが男たちのふるう刃に真向から向き合った糸里の、猛り立つ声ははっきりと覚えていた。それは千年万年の闇の底から、積もり嵩んだ理不尽のことごとくを背負って、ぬっと立ち上がった女の声であった。 ようよう顔をもたげて、おまさは今し目の前を行き過ぎる太夫の艶姿を見つめた。誰しもが声を失うほどのこの美しさの正体を、自分だけは知っているとおまさは思った。 道中は長い時間をかけて胴筋を歩み、揚屋の辻を曲がったところで、いちど止まった。太夫は枯枝をそよがせる辻柳に向いて白い掌を合わせた。 「あすこはな、音羽太夫の斬られはったとこや。泣かせるやないか」 源之丞の呟きは静かな噂となって、人垣に拡がった。 あたりに耀いをちりばめながら重たげな頭を挙げると、桜木太夫はひとしきり艶やかな内八文字を切って、角屋の総二階に向き直った。そして夜空を被うほどの、靭く澄んだ声で呼んだ。 「角屋さんへ。主はいらしたはりますか」 それが島原の作法であるのか、それとも太夫が思い定めていたせりふであるのかはわからなかった。やがて門口から、角屋の主人と供侍たちが出て太夫を迎えた。 五位の格式を示す赤い襟をぐいと突き出すように胸を反らせて、太夫は歩み出した。高下駄を履く素足の白さに、人々は目を奪われた。 「一橋中納言さんへ。会津中将さんへ。輪違屋桜木太夫、逢状うけたまわりまして、ただいま罷り越しますえ」 腰を折って迎える侍たちを新たな供に随えて、太夫は角屋の門口に消えて行った。 「女人と申すはものに従って、ものを従わせる身なり」といいますが、そのことを痛切に感じる読後感の爽やかな作品です。 家庭にあっても、職場にあっても、地域にあっても、社会にあっても、一人の信念の女性が幸福の門を開き、繁栄の門を開き、平和の門を開く。 女性たちよ、健康であれ!そして聡明であれ!
0投稿日: 2012.08.17
powered by ブクログ新撰組近藤一派による芹沢鴨への「血の粛清」。これに「武士とそうでない者たち」という新たな構図を与えた事が凄い。そこへ男女の愛憎劇を絡めたあたりも、実に巧みで生々しい。 壬生義士伝の「男」と対をなす「女」の物語。合わせ読みすれば、幕末京都の風をより肌で感じることができる。
0投稿日: 2012.08.06
powered by ブクログあー。いいものを読んだ。 下巻で萌えたのはお梅。そしてヒロイン糸里。でも吉栄もいいし、お勝も良い。すべての女性たちが魅力的。(万能という意味ではない) うん。面白かった。 解説対談も興味深かった。いつか行って見たいな。
2投稿日: 2012.07.08
powered by ブクログ今までの新撰組の概念を覆す作品。 芹澤鴨って実は頭のキレて良い奴だったのかも・・・?新しい発見が沢山。 フィクションなのかノンフィクションなのか分からなくなる。さすがは浅田次郎氏。想像力と引き込み方が凄い。
0投稿日: 2012.04.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
これはやばかった!! ラストとかずっと泣きっぱなしでした 切なすぎる… 糸里いい人すぎる 自分も含めあたしのまわりにこんなに他人のこと気遣える人いるのかなぁ?? なんだか自分主義になってしまっている気がします この話はフィクションだし昔と今の違いではないのかもしれないけれど 私たちはいろいろなことに甘えすぎなのかもしれませんね もっと自立して回りを気遣える人間になりたいです 自分を甘やかしちゃダメだね そして生と死というものを見つめなおさせられました 現代では死に対する認識がなさすぎなのかなぁ 医療も発達したし昔に比べたら治安もよくなったし 命を軽んじてしまっていて うまく言えないけれどこの本を読んでいろいろなことに対して価値観がかわりました オススメ~(・∀・)
0投稿日: 2012.03.24
powered by ブクログ新選組が行った大和屋焼討ちの凶行は会津藩御重役の謀であったというのが面白く芹沢鴨の苦悩に同情すら感じる。また、新選組副長の新見錦は禁じらている押借りをわざと働き脱藩した水戸に戻ろうとするが土方らに詰め腹を切らされてしまう。土方の完膚無きまでの策略に身震いしてしまうが、芹沢鴨暗殺に島原の糸里や吉栄までをも巻き込んでいく辺りが百姓が如何に本物の武士を恐れているかが描き出されていて面白いし、本当にそうだったのかも知れないとも思う。暗殺の中で糸里が土方らに「〜お百姓のままでええのやったら、わてらを斬りなはれ。〜そしたらあんたら新選組は、晴れて天下のどん百姓や」と罵倒する場面は武士になりたかった土方らに痛烈な言葉だ。自分の生い立ちや世の中の混乱で理不尽な事に巻き込まれながらも糸里の芯の強さが感じられる。登場人物の一人一人の心情に感激でき、じっくりと読んでしまった。
0投稿日: 2012.01.29
powered by ブクログ幕末の新撰組局長暗殺事件。あれ、芹沢鴨って意外といい奴だったりする?いやいや…さすがとってもすごい人だったんですな。そして女には女の戦いが、戦い方がある!浅田流人情味溢れる作品!泣けます。
0投稿日: 2012.01.14
powered by ブクログ危なっかしくて痛々しくて、可哀想で可愛くて。やっぱりヒロインはあの方なんですよね、一さん?(また怒られるような事言ってるな…自分。)しっかし今の文庫本って字が大きいです。
0投稿日: 2011.12.26
powered by ブクログこれまでの新撰組モノとは全く違った。 タイトルに登場する女性は『糸里』だけだが、何人もの女性が糸里と同じくらい重みを持って登場し、それぞれの立場から新撰組に様々な思いを持って接し、見送った。 それぞれの心の中は本当に優しくて暖かかったのに、それを通じ合わせることができなかった。 「そういう時代だったからね」という一言が、本当に重いと思った。
0投稿日: 2011.12.24
powered by ブクログ単なる斬り合いではない、それぞれの思いを巧みに描いていてとても面白い。小説ならではの醍醐味を感じる。
0投稿日: 2011.11.12
powered by ブクログとても好きな作品です。糸里や吉栄、お梅達に女の生き方とか学んだ気がする。あと京都弁が素敵!!!芹沢や土方や沖田の今までのイメージとは違うのを見れて良かった!
0投稿日: 2011.11.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
畏れ入ってはならぬ。ほんまのお侍に、ほんまのおなごが物を言うのんや。 「輪違屋糸里」というタイトルながら、主人公は糸里だけではないと思う。音羽太夫、吉栄天神、お梅などの女性も、芹沢・土方を中心にする新選組も、皆のそれぞれの生き様が描かれる。 決してハッピーエンドとは言えないけれど、女の強さを感じる作品。
0投稿日: 2011.10.02
powered by ブクログすぐ読破!! 糸里と桜木太夫が同一人物なのは 無理あるよーな気がしますが。。 悪くはないよね。この本も。
0投稿日: 2011.08.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
糸里だけでなく、 他の女性達の洞察力には恐れ入る。 男達がまったく小物に見える。 読了後、京都、島原輪違屋に行った。 感無量。
0投稿日: 2011.07.10
powered by ブクログなんか糸里は登場人物のひとりに過ぎないような扱いだが、悪役のイメージでしかなかった芹沢鴨のイメージが一新したのが新鮮だった。 女性心理を描こうとしているのだと思うけど、どうなんだろう… 女性からすればちょっと違うと感じるかもしれない。これはもう壬生義士伝へと続く新撰組本と割り切って読んだ方がのめり込めて面白いと思う。
0投稿日: 2011.07.04
powered by ブクログ男と女、武士と百姓。同じ人でありながら、まったく違う生き物であることを、はっきりと見せられた気がします 「壬生義士伝」を読んだときから、浅田次郎が書く新選組の斎藤一がけっこう好きです この作品では、永倉と斎藤の真剣のシーンがお気に入りです
0投稿日: 2011.05.12
powered by ブクログ設定が面白いなとは思ったが、壬生義士伝、新撰組読本、一刀斎の設定がしっかりしているのに反してこの話は個人の設定がぶれている感じがあった。浅田次郎のほかの新撰組の話を読んでいなければこれだけで楽しめる。
0投稿日: 2011.05.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「小説」としてはかなり面白かったんだけどねー。 この土方や沖田が好きかというと、そうでもない(笑)。こんなのイヤっと、毛嫌いするほどでもないけど… どちらかといえば、芹沢を「真の武士」として芹沢の側をあえて掘り下げた話だから当然かもしれない。 土方はものすごく聡明だけど、一面では卑怯な男で、高潔な武士の魂とは縁遠いという描かれ方。 また、この話の沖田は、親の愛を知らないせいか、かなり乾いていて醒めている感じ。芹沢暗殺のときには、既に病がかなり身体を蝕んでいて、諦観のようなものを身のうちに飼っている。 ていうか、下巻の後半になって唐突に「沖田視点」からのモノローグが出てくるようになって、ちょっと面食らった。特に芹沢暗殺の部分。 隊士のことばかり言及しちゃってるけど、主役はもちろん、上巻同様、新選組を取り巻く女たち。 女は刀を持たずに戦ができる、というのがテーマ。 この時代の女性たちは現代よりもずっと不自由を強いられているけれど、彼女たちなりの正義を貫き通す結末には、一種の爽快感がある。 特にお梅のキャラが独特で、彼女が芹沢と共にいかにして斬られたか、その軌跡を描いた話といってもいいかも。
0投稿日: 2011.05.05
powered by ブクログ『どうやら女というのは、剣を持たずに斬り合いができるらしい』 芹沢の愛人・お梅、平山の恋人・吉栄、八木・前川家の両女房に島原の糸里天神。 女達の運命と新撰組の内部抗争が複雑に絡み合い・・・ 近藤派と芹沢派の間で揺れる永倉新八。 真の侍・芹沢鴨に恐れを抱く沖田総司。 鬼の冷酷さで計画を遂行する土方歳三。 そして、とうとう実行に移される、芹沢暗殺計画。 愛する土方のため、芹沢暗殺の陰謀に加わった輪違屋糸里の決意! そして、その愛する土方に、女一人で戦いを挑む糸里の姿に感動しました。
0投稿日: 2011.02.02
powered by ブクログ大好きです! 個人的には「腹黒」な沖田総司がつぼ! こんな感じに沖田総司を書いてる作品は珍しいかと…
0投稿日: 2011.01.04
powered by ブクログ時は幕末。 芹沢鴨暗殺までの物語を、新撰組に関わりのある女性の視点から描いた作品。 なんだかなー。登場人物に共感できず。 土方の糸里に対する態度。 芹沢暗殺前の吉栄の決断。 糸里のよく分からん割り切り。 お勝のお梅に対する根拠の無い好意。 そして何よりも、芹沢が何ゆえ「真の武士」なのか。魅力が全然伝わってこない! そんな感じなんで、話の展開にも納得できず。 浅田先生自体の文書は、面白く読めるし、好きなんですけどね~。 他の作品に期待します。
2投稿日: 2010.11.21
powered by ブクログ輪違屋は実際あって、今では一般人を寄せ付けない雰囲気です。太夫さんもいらっしゃってかなりの美人・・・の人もいます。女の土壇場での強さは剣に勝る。
0投稿日: 2010.11.08
powered by ブクログあっという間に読んでしまいました 前に壬生義士伝を読んだんだけど そこで見つけたそれぞれの人物像と違っていておどろいた 近藤はなんだかあまり印象に残らず 土方はとにかく卑怯な印象が 悪役だった芹沢が一番女子心をくすぐった 刀を使って人を切っていた時代の女性たちのたくましさがすごい! 女は刀なしで人を切れるって、本当にそう思う いつの時代でも みんなそれぞれ理不尽な世界で一生懸命反抗しながら生き残ろうとしていくものだなぁ と思いました あと、男女のやりとりがなんとも… 女の男の愛し方が激しかったです
0投稿日: 2010.07.25
powered by ブクログ非常に読後感がよい。切なくて胸が押し潰されるような話だと思ってたけど、私はそういう風に受け取らなかった。「時代に翻弄される女の切なさ」なんかよりも、より普遍的な女の強さがよく描かれていると思う。最近浅田作品をいくつか読んでるけれど、彼の時代小説の登場人物は、きわめて現代的な行動原理を核心に据えた存在として描かれているので、私は現代物の側に分類したいなぁという気がする。
0投稿日: 2010.07.18
powered by ブクログ新選組の面々の個性は崩すことなく生かしつつ、 その周辺の女性達の心情を細やかに描写するあたり、うまいなーと思いました。
0投稿日: 2010.06.12
powered by ブクログ「壬生義士伝」でもそうだったが、主人公もしくは周囲の人物が 一人称で語る文章がかなり泣かせる。 下巻は沖田総司がけっこう語ったので、労咳などの描写とあわせて かなり切なかった。 上巻はややモッタリしたけれど、下巻は素晴らしい。
0投稿日: 2010.06.09
powered by ブクログ新撰組物って私、年末のドラマも見なかったし、全く知らずにいたので、これ初っていう。今度しっかりとおさらいしてみたい。 下巻は、上巻よりもテンポよく読めた。 時代が時代だから、いくら慕う気持ちがあっても、上から言われたら殺せるものなのかもしれないけれども、も少し冷静沈着なところや、悩むところが描かれたらよかったな。みんなゲームのように人殺しをしているように感じてしまう。 終わりの末国善巳さんの解説、高橋利樹さん(輪違屋十代目当主)と浅田さんの対談がGood!
0投稿日: 2010.05.31
powered by ブクログ内容(「BOOK」データベースより) 芹沢鴨の愛人お梅、平山五郎の恋人吉栄、新選組の屯所、八木・前川両家の女房たちは、それぞれの立場から、新選組内部で深まる対立と陰諜を感じ取っていた。愛する土方のため、芹沢暗殺の企みに乗った糸里の最後の決意とは?息を飲むクライマックスと感動のラスト。巻末に著者と輪違屋当主の対談を収録。
0投稿日: 2010.05.26
powered by ブクログ切ない。厳しい時代。 甘ちゃんの私やったらへこたれて腐ってるかも知れへん。 お糸は偉いなぁと思う。 汚れてへんのも感心する。 これ読んで 本当の意味で賢い素直な女性にならなあかんと思た。 努力を惜しまんと技量も積み重ねなあかんと思うた。
2投稿日: 2010.04.05
powered by ブクログ近藤、芹沢、土方それぞれが、時には自分の気持ちに正直に、時には時勢の進み行くままに突き進む。芹沢暗殺の裏で、彼らはなにを思い描いていたのか。それを島原に住まう芸子、糸里を始めとする数名の女性の視点から綴られる。 読み終わったときには体の底から震えるような、ぼーっと放心してしまうような、そんな状態になってしまいました。最後の方の節を読み進める時の、体の底から打ち震えるような感覚は…。決して壬生義士伝には勝るとも劣らないものだったと思います。浅田次郎さんの綴る優しさというものが心に染み入ってきました。新撰組に関しての見方も少し変わったかも。この小説に出逢えたことに感謝。 (2007年3月読了)
2投稿日: 2010.02.28
powered by ブクログはじめと終わりがよければすべてよし。 泣けた…。 そして土方はいやなやつだわあ。 農民から武士への大きな壁、考え方、踏み絵、 うう~ん、深い。そして女性は強いね…。
0投稿日: 2009.12.16
powered by ブクログ切ない。 糸里の強さに心打たれました。 また、お梅の一人称の部分が、一番読んでいて辛かったです。 私は共感できる部分が多かったけど、男性が読んだらどんな感想を抱くのかが気になりました。 これから、新撰組について書かれたものをどんどん読もうと思います。
2投稿日: 2009.10.19
powered by ブクログ隣人が、「これを貸すから『壬生義士伝』、貸して!」とやってきた。あんなに「壬生義士伝」はいいよ、と吹聴してまわってたのに迂闊にもこの本の存在を知らなかった私。ひさしぶりに小説らしい小説を堪能しました。それにしても浅田次郎さん、さすが手練れの書き手。さあ、泣け!ほら、ここで!と言われているかのようでしたが、それに素直にのって涙を流しました。でも「壬生…」ほどには泣けなかったので★4つ。
0投稿日: 2009.07.23
powered by ブクログ後半の 一人一人の窮地に陥って どうしようもなくなるところが秀逸。 前半では、新撰組の心証が変わったが 後半は八木一家など商人の人間関係 駆け引きが 新撰組への影響を及ぼしていく 人と人とのかかわり合いについて考えさせれられた ラストの故郷の場面 が情緒あふれるもので凄惨な物語の締めくくりと
0投稿日: 2009.06.10
powered by ブクログ上巻より下巻のほうが面白かったです。 芹沢さんの事件に至るまでの展開や、それに絡む皆の思いが混ざって混ざって・・・。 最後の宴会で、沖田さんを気遣う芹沢さんを読んで、「あぁぁぁやっぱ生きててほしい!!」と思いました・・・ 糸里さん達も凛々しくて良かったです。 あと、巻末の解説と会談も面白かった!! 星は3.5くらい。
0投稿日: 2009.03.01
powered by ブクログ後半の沖田の一人称がとてもよい。 がらっと雰囲気が変わる。殺伐とする。 「この体はすでに人ではなく、闇に放たれた一振りの刀になっているというのに」
0投稿日: 2009.02.05
