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「自分」の壁(新潮新書)
「自分」の壁(新潮新書)
養老孟司/新潮社
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総合評価

160件)
3.6
23
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    ほぼ養老先生の社会批評といった感じで思ってのとはちゃうかったけど所々おもろかった。 「自分」というものが矢印の方向でしかないという主張には何者かになることを求められる現代において救われる人もいるのではないかと思う。 目から鱗だったのは、「自分」という概念がそもそも西洋から持ち込まれたものだという点だ。「自分」「個性」という現代的価値観の普及と水洗トイレの普及の相関性の話は、『陰翳礼讃』で掲示される自然と溶け込む厠とも通ずるので、なるほど合点がいく。

    0
    投稿日: 2025.11.29
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    人はしばしば「自分探し」に出かける。旅をし資格を取り答えを外に求める。しかし養老孟司は言う――自分は探すものではなくすでにここにあると。 日々の暮らしや人との関わりの中で嫌なことも嬉しいこともすべてが自分を形づくる。 壁にぶつかれば回り道もできるし壁の高さを知ることもできる。壁こそが自分の輪郭をはっきりさせる。 探すより今の自分を引き受け磨く。その積み重ねが唯一無二の「自分」を描く。

    2
    投稿日: 2025.08.12
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    「自分」というテーマについて、著者の養老孟司さんが語った本です。 「自分」は矢印に過ぎない。この第一章で語られる、「自分の意識とは、社会の中で自分の現在地を確認するための矢印である」という考えは、その後展開される思考の根本となるものであり、多くの転勤で各地を転々としてきた私には、とてもしっくりくる考えでした。 社会と自分の関係性について、少しも悩まないという社会人はいないのではないでしょうか?本書は、そんな悩みにひと匙のアイデアをくれたような気がします。 最後に、本書はこれまでに出版された「バカの壁」「死の壁」「超バカの壁」の3冊で語られてきた、自分と他人、自分自身、そして自分と社会についてのまとめのような内容でした。

    6
    投稿日: 2025.08.11
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    久々の養老先生。私の体は私だけのものではない、と純粋さの危うさが、今の私に響いた。以前、読んでいた時と私の着眼点が異なっていて、その変化を発見出来たのも良かった。

    1
    投稿日: 2025.07.27
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    私は自分に自信を持てずにまごついてしまうことが多い。そんな中、『バカの壁』を読み、次にどの本を読もうか検討していた時に、同著者の本で自信を養うことに関して記されている点に気づいたことがこの本を読むに至った経緯である。 この本を読んで学んだことは、「周りに流されたり楽をしようとしたりせずに、多くの人との出会いや挑戦が真の自信に繋がる」ということである。 今まで行ったことがない環境に足を一歩踏み入れて新しい人と出会い人脈や自分の視野を広げて、どんどん挑戦し続けていくことが自分の成長に結びつくと解釈した。 私は、「新しい経験に一歩踏み出す勇気が欲しい時」にこの本を再度読むだろうと思った。

    2
    投稿日: 2025.05.05
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    6冊目 「自分」を主軸にいろんな話(ミトコンドリア、原発、デモ、昔の日本の登用制度)が展開されていく 途中で見失う、、、 けどひとつひとつの話がおもしろい じぶんの考えはどこにあるのかとインプットしてるだけだと思うけど、 読んでいるときっと他の人種に比べると日本人は 自分の考えを様々な場面でしっかりとアウトプットしているんだなと感じた。その場所を弁えているだけで 自分ってなにものかと考えたことがないという養老孟司さん。 最初の脳科学者が脳卒中を起こしたとき 壁との境が認識が出来ずに流動的になったようと表現したこと、 地図の中で矢印がないと自分を認識できなくなってしまうこと、 意外にもかんたんに「自分」がなくなるんだろうなと ネガティブだけど、どこか諦観したように感じた。 何者かになりたい、自分は何者なのかと、 なんでもいいから答えやその一部になるものを現在進行形で探しているけど、なにかヒントにはなりそう。 あ、あと ✳️細胞の核とは別にミトコンドリアんの核が入っていること (青酸カリを吸っちゃうとミトコンドリアが停止することで人間がエネルギーを生み出せなくなる)(後から書き出してみてシロアリ-アメーバと同じような関係じゃないか、!と気付いた) ✳️蝶は幼虫かチョウになるサナギの段階の時にすべてを作り替えていること ✳️シロアリだけじゃセルロースを分解できないけどお腹の中にアメーバがいるから分解でき木を沢山食べられること 共生している、運命共同体のキーワードがすんなり入ってきた なにかに生かされていると微生物的な観点から教えてくれる じぶんってむずかしい まだ読み途中(今日2025/04/21の今08:52) だいじなことを忘れていた ✳️経済成長とエネルギー消費は相関しているということ おもしろいし、たしかにとなった話 エネルギーって有限 過去にオイルショックが起きたことは知っていたけど エネルギーが枯渇するから急いで買い占めな~!って背景だったことは知らなかった これらを踏まえて考えると今みんなでなんとなく向かっている方向はどこかおかしな方向、行き止まりになるのかもしれない (今日の今09:11)

    0
    投稿日: 2025.04.21
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    2019 滋賀医科大学(前期)医-看護 2019 なると教育大学(前期)学校教育-幼児教育、特別支援教育、小学校(学校教育)、小学校・中学校(国語・英語・社会・音楽・体育・保体・家庭)

    0
    投稿日: 2025.03.07
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    意識は根本的に他人の行動や思考を理解するためにある。自分の体の把握のためではないのです。(本文より) 様々な話題がのぼりあっちこっちに話がいくけれど、自分のことだけ考えずに自分の頭で人類、地球のことを考えようという話。

    1
    投稿日: 2025.01.23
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    「自分」の壁 著:養老 孟司 紙版 新潮新書 576 最初の主題はいわゆる「自分」という問題です。 残りはなんとなくそれにも絡んだ、さまざま話題です 気になったのは、以下です ・戦後、日本人は、「自分」を重要視する傾向が強くなりました  これは欧米からの影響によることころが大きいでしょう  その結果、個々人の「個性」「独創性」が大切だとさんざん言われるようになったのです  教育現場ではもちろんのこと、職場などでも「個性の発揮」を求める風潮が強くあります ・そんなものがどれだけ大切なのかは疑わしい。これまでにもそのことを繰り返し書いて、話してきました。 ・個性は放っておいても誰にでもあります。だから、この世の中で生きていううえで大切なのは、「人といかに違うか」でなくて、人と同じところを探すことです。 ・世間に押しつぶされそうになってもつぶれないものが、「個性」です  結局、誰しも世間と折り合えない部分は出てきます。それで折り合えないところについては、ケンカすればいいのです。それで世間が勝つか、自分が勝つかわかりません。でも、それでも残った自分が、「本当の自分」のはずです ・弟子入りの最初の段階から、「個性を伸ばせ」などと言っても意味がない ・外国にも「顔色を読む」といった表現があるのかどうか、少なくとも私は知りません  日本語には他にも、「血の巡りが悪い」、「人の痛みを感じる」といった言葉があります ・20世紀の終わりに、多くの科学者を対象にした調査をまとめた「The End of Science」(科学の終焉)という本が出版されました。ここで科学者のほとんどが、「科学はすべてを解明しない」と答えています。 ・すんなり馴染めないからこそ、私は世間を関心の対象としてきました。そして、わからないからこそ、何とかそのルールを明文化したいと考えた。 ・日本には世間というものがあります。世間のメンバーではない人はメンバーとは別の扱いを受けます  しかし、これは差別意識の産物ではありません。あくまでも会員制クラブのメンバーかどうか、ということです ・日本にとって必要な思想は、全部、無意識のほうに入っているのです  「それはまずいでしょう」  それがなぜ、どういう理由で、どのへんがどう、まずいか。  その理屈は、いちいち言語化されない。誰も説明しない。でも、まずい、のは、当たり前、なのです  それは、無意識で共有されている ・江戸時代も同じで、合議制がベースとなっていました  将軍は決して独裁者にはなれなかった ・豊かさのなかの自殺  不況のせいで日本人の自殺が増えている、という考え方は少し違うのではないか、と思います ・世間といじめ  あんなものなくなるわけがない。それが結論です。  むしろ考えておくべきなのは、いじめられたときの対処法です  軍隊のいじめが過酷なのは、逃げ場がつくれないからです ・人を信用するとコストが低く済むのです  相手を信用していないと、何でもいちいちたしかめなくてはいけなくなります。これは手間暇、すなわちコストがかかることです ・だから本当は、契約書なんて交わさなくて、なにか問題が起きて、どうしても解決できないときにだけ弁護士が出てくる、くらいでいいのです ・絶対反対、と、絶対賛成、が二項対立という、構図になると、コストがかかるし、具体的な話ができなくなります ・しかし、もともと私は、選挙というものについて、あまり期待をしていません。  いつも次のように言ってきました。  紙に名前を書いて箱に入れるだけで、ないか変わると本気で皆さん思っているのですか、それはおまじないと同じではないですか、と。 ・日本が国際化することは、日本人がもっとウソつきになるということです。  ああいうウソつきは、外国には昔から当たり前にいるからです ・国があなたに何をしてくれるかではなく、あなたが国に何ができるかだ ケネディ大統領 ・かっては、そんなに簡単に変わらないことがわかっていたし、そのほうがいいことも常識でした。その変わらないものが、「世間」であり、「大和魂」だったのです。  「世間はそう簡単にかわらないよ」これが世間の常識だったのです ・ある程度年を取ってからでいい。大器晩成でいいのです ・一生役に立たないこともあるかもしれません。それを中国では、「英雄時を得ず」と言ったのです ・パソコンやケータイに限らず、人は便利なもの、面白いと思うものに慣れていく。  こういう流れは、逆に戻すことはできないものです  「ただ、考えておいたほうがいいのは、ではそれによって人がどう変わるのか、という点です」 ・情報過多というのは、別の言い方をすれば、身はつかない情報ばかりが増えていくことです。  知っていても、役に立たない ・情報過多になり、知らず知らずのうちにメタメッセージを受け取り続けていくと、本当に何が大事なのか、そのバランスが崩れてしまうように思えます ・情報をたくさん仕入れたからといって、役に立つとは限らない ・先生によれば、「よくない教科書というのは、よくできすぎている教科書、説明が至れり尽くせりの教科書だ」  そういう教科書で学ぶ疑問が生じない ・なにかにぶつかり、迷い、挑戦し、失敗し、ということを繰り返すことになります。  しかし、そうやって自分で育ててきた感覚のことを、「自信」をいうのです 目次 第1章 「自分」は矢印に過ごない 第2章 本当の自分は最後に残る 第3章 私の体は私だけのものではない 第4章 エネルギー問題は自分自身の問題 第5章 日本のシステムは生きている 第6章 絆には良し悪しがある 第7章 政治は現実を動かさない 第8章 「自分」以外の存在を意識する 第9章 あふれる情報に左右されないために 第10章 自信は「自分」で育てるもの ISBN:9784106105760 出版社:新潮社 判型:新書 ページ数:224ページ 定価:800円(本体) 発行年月日:2014年06月 2014年06月20日発行 2014年08月20日7刷

    17
    投稿日: 2024.05.21
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    バカの壁を読んだ後、自分の理解力、読解力不足に凹んだ。こちらの本は自己嫌悪に陥いることなく?読み、納得する部分が多かった。個人的に社会性の中で生きていくことに充足感を感じていた理由が自身の中で腑に落ち、自己理解に繋がった。

    1
    投稿日: 2024.02.24
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    この著者は、「医学」・「昆虫」・「独自の推論」が受けているのがわかるが、「経済」に関してだけは、あまり語らない方がよいと思います。

    0
    投稿日: 2024.02.22
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    確固たる「自分」というものはいるのか。 そんなのはいないのではないか。 というのが筆者の主張です。(養老氏は他の書籍でも同様のことを述べています) 「自分」なんてない。自分は他者と社会と他の生物と地球と繋がっているし、変化しているんだ。 大事なのは「人といかに違うか」ではなく、人と同じところを探すこと。世間と折り合いをつけて生きること。 しかし、戦後、「私」「個性」「独創性」ということを求められてきてからおかしくなってきた。 そのことを、世間との関わり、生物学としての面、江戸時代の日本などから説明しています。 その他、 政治に関わらない、世の中を変えようとしない話 意識は信用できない、言葉と現実は別ものの話 あふれる情報、情報過多に左右されないための話 人生は、ゴツゴツしたものである話 など、全体を通して、筆者の「人間はあくまでも自然の中の1つ」という考えが書かれています。 養老氏の切り口は「ゆったり」とした考え方、姿勢を与えてくれます。 よろしければ。

    0
    投稿日: 2023.12.25
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    彼によれば、個性や、自己の確立というものは、西洋世界から来たものであって、根本的に日本人の性質になじむものではないと、彼は、主張している。さらに、もともと日本人は、「自己」とか「個性」をさほど大切なものだとは考えていなかったと推測もしている。 自己、自分という境界線は実に曖昧で、明確にとらえられないものでる。人間の意識は自分をえこひいきしていて、例えば、自分の口の中にある唾液を汚いとは思わないのに、それが自分の外に出たとたんに汚いものとみなされる。つまり、人間はの脳は、ここまでが自分でここまでは、自分のものではないと境界をつけていて、人間の脳、意識は「ここからここまでが自分だ」と自己の範囲を決めている。 彼曰く、生物学的な「自分」とは、地図の中の矢印に過ぎない。そして、社会的に見ても、日本において「自分」を立てることが、そう重要だとも思わない。それよりも世間と折り合うことの大切さを教えたほうがはるかにましだと言っている。 また、彼は、本当の自分というものは、最後に残ったものだと言っている。人間はだれしも世間と折り合いをつけられない部分が出てくる。そして、世間と自分は争うことになってくるが、その結果残った自分というものが「本当の自分」のはずだと言っている。「本当の自分」というのは徹底的に争ったあとに残り、またそれはそういう過程を踏まないと見えてこないという面がある、と彼は主張している。 本当の自分というのは、せいぜい現在位置の矢印だと考えてみる。べつにふらふらと動いても構わない、なぜなら現在位置は動くものだからだそう。 また、自然環境や人間が生きている地球の生態系を見れば、個性というものは、あまり現実味がないことともいえる。人間を含めすべての生き物は地球上で相互作用的に生きていて、また、人間の身体も様々な生物、生命の集合体でもある。生物は、体内に菌などの別の生物を持っていることは珍しくない。なので、すべての生き物は運命共同体であり、共生している。そういう在り方が自然的である。よって、確固とした個性をもって、確固とした自分をもって独立して生きるということは、不自然なことであり、生物としての本質から離れてしまっている。 田んぼは私とたとえられるように、私は環境の一部である。 *アイヌの熊送り

    0
    投稿日: 2023.11.28
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    自己を大切にすることは周りとの境界がはっきりすること メタメッセージ 行きすぎると疲れてしまう 自分を縛らず自然に触れること

    0
    投稿日: 2023.10.26
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    体調が上向く布石となった価値ある本。自分なんて分からなくて当たり前との記述が目から鱗でした。 『自分探しなんてムダなこと』 『自分とは地図の中の矢印である』 『自分以外の存在を意識せよ』 本文中のこれらの意見に浸るうちに、脳みそが柔軟体操をしてるかのごとく、グニャっとして楽になります。 養老孟司さんの本は大好きでたくさん読んでます。文章力が確かで柔らかくて癒されます。 ただ、この本は興味のない箇所も多いので減点1。

    2
    投稿日: 2023.10.14
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    GDPが高い方が自殺率高くなるのは初知り。 格差が広がることが原因になるって見栄やお金を稼いだら幸せと疑わない人が一定数いるってことだよな。 エジプトは日本より豊かではないけどみんな似たような状況だから自殺者がいないとか。 今は簡単になんでも調べられるから調べすぎることでアイデアが出にくくなるというのは同意できた。 やっぱり自分自身で問題を定義することが重要だな。 自然の中で15分過ごすと認知能力や活力、熟考力が増すらしいから試そうと思った。

    0
    投稿日: 2023.10.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    養老孟司氏の本はサラッと読める。 そして、「死」の壁等、他の本と内容が重複しているところもあり、私にとっては復習がてら丁度良い。 日本では戦後「個性」「自己主張」という考え方が増幅した、というところはなるほどなと思った。 細胞や細菌の話はすごく興味深く、自分という存在や意識というのはどこからくるのだろうと考えさせられる。

    0
    投稿日: 2023.09.30
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    『バカの壁』『超バカの壁』『死の壁』と、養老さんの壁シリーズは都度読んで参りました。毎度毎度あ〜分かるぅ〜、納得ぅ〜っと言う記憶だけあって内容は全く覚えておりませんので、偶に読み返すのも必要だと思いますね。あ、『人の壁』は未読か。 特に年齢を重ねる毎に壁シリーズの面白さと言うか、筆者の捉え所の良さを実感します。 脳、人生、医療、死、情報、仕事について筆者の考えが方が相変わらず面白い、いや、そうなって欲しいと思いますが、経営者の立場としては仕事については些か賛成出来ない事もありました。 ま、昆虫好きの学者さんですから浮世離れしている所も散見できすし、それがまたいいんでしょうか。 この猛暑の中、クーラーの効いた部屋で昼寝を狙って読むには最高の本ですね。 次の壁は何でしょうか。私としては『信用取引の壁』と言うのを一筆お願いしたい、そうです、今年信用取引で大損した私です。株は現物に限ります、そこテストに出ますからね。Twitterの煽りに乗せられてんじゃねーよ、このバカ、バカは私か。やはりバカの壁を越えられない私です。

    2
    投稿日: 2023.08.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

     日本人は、具体的な生活に関係ないことは何でも言えると思っています。そんなことは生活に関係がない。だから、どういう解釈をして議論をしても構わない。これがふつうの考え方なのです。  日本にとって必要な思想は、全部、無意識のほうに入っているのです。  会社の中で、なにか新しい提案があったとします。それをつぶされる場合には、おく、こんな台詞が出てくるはずです。 「それはまずいでしょう」   それがなぜ、どういう理由で、どのへんがまずいか。その理屈は、いちいち言語化されない。誰も説明しない。でも、「まずい」のは「当たり前」なのです。それは無意識で共有されている。  思想というのは一種の理想であり、現実に関与してはいけない。これが、日本における思想の位置です。現実を動かしているのは無意識のほうにある世間のルールです。世間のふつうの人は、「思想家」と称する人たちの思想について、どこか現実離れしたものだと受け止めていることでしょう。それは性質上、当然のことです。  もちろん、思想の中には現実に生かしたほうがいいようなものもあります。戦後、それを上手に吸い取って現実化してきたのが、自民党です。別に自民党をほめているのではありません。自民党は世間の代表だ、という意味です。  この構造は、日本から無くすことはできない。そのことを私はかつて『無思想の発見』(ちくま新書)の結論として書きました。  日本では、へんに思想が突出するとかえって危ないことになります。それが太平洋戦争につながったわけです。日本で思想が先に立って成功した稀有な例は、明治維新くらいでしょう。  戦後、「何よりも自己が大事だ」というように前提が変わってしまった背景には、もちろん戦争への反省という面があります。  問題は、かつて親孝行を教えていた側も、もともとの意味を深く考えていたわけではない、という点です。  そのせいで、いつの間にかその教えが単なるルールやタテマエになってしまって、それをタテに無理をいう人が出てきました。「当たり前でしょ」と言って本当の意味を考えぬまま、絶対的なルールのように押し付けてくる。「お前はお前だけのものじゃないよ」という真の意味を教えるのではなくて、「とにかく親を大事にしろ。問答無用だ」という押し付けになってしまう。これが、このての古い考え方の問題点です。  人間の脳は、勝手にメタメッセージを作ってしまう強い癖を持っています。一般化してしまう、とも言えます。  柳の下にドジョウがいたのを見た人は、「柳の下にはドジョウはいるものだ」と勝手に思ってしまう。本来は「自分が見たときに、この柳の下に、このドジョウがいた」という一つの視覚情報を得ただけなのに、勝手に一般化して法則にしてしまうのです。メタメッセージを受け取るということは、自分の頭の中で、下(具体的な事象)から上(一般的な法則)を勝手に作ることです。  風邪を引いたときに、秘書が「先生、このクスリを飲んだらどうですか。私、これを飲んだら翌日には治りましたよ」と言ってきたことがありました。  彼女は、「クスリを飲んだら治った」と勝手に一般化しているわけです。 「クスリが効いたのか、その前に食べた焼き肉が効いたのかはわからないでしょ」  これが私の考えです。  一つの例を見て、一般化を進める思考法はたいてい間違えます。このことを、まともな科学者はよく知っています。こういう思考法では九九パーセントが間違える、といってもいいくらいです。  新聞の社会面やテレビのニュースばかりを見ていると、日本では凶悪な少年犯罪がどんどん増えているようにしか思えません。そういう恐怖を口にする人もいます。しかし、実は凶悪犯罪は減っていることをデータが示しています。個々の事件のニュースでは、少年犯罪の増加を伝えているわけではありません。○月○日に、少年が犯罪を起こした、ということを伝えているだけです。それなのに「増加している」と受けて側は勝手に受け止める。  新聞を読んでいたら、大きな事件が連続して起きているように思いますが、そんなことはありません。たいていの人にとっては、大きな事件のない、いつもと同じような平穏無事な日なのです。ほとんどの人が平穏無事な日を過ごすために努力をしています。だから、世の中何とかなっています。自動車を運転する人は事故を起こさないように努力をしていて、その努力はほとんどの人にとって実を結んでいます。でも、新聞に出るのは事故だけです。「今日も三○○○万人がハンドルを握りましたが、さいわいほとんど皆無事でした」ということは伝えられません。  社会が暗くなった、閉塞感で覆われている、と感じている人の中には、ニュースを見すぎ、読みすぎというケースもあるのではないでしょうか。  だから私は前々から、テレビのニュースで「今日はニュースがありませんでした」という放送をやってみればいい、と言っているのです。それが無理ならせめて、全てのニュースを伝えた後に、「……とはいえ全部済んでしまったことです」と締めくくってみてはどうでしょうか。

    0
    投稿日: 2023.07.30
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    「自己」についての意識について考えさせられた。 西欧の「個性」「自己主張」が善とされ、それを日本にも取り入れようと教育や社会で「自分らしさ」が叫ばれているけれど、日本には自己をなくし共同体で生きる文化が根付いているという文化的背景を無視したまま他の文化から来た価値観を取り入れるのは、一旦ちょっと待ったをかけてもいいのかもしれない。 自然との触れ合いについて何が分かるのかは「やってみればわかる」としか記述されていなかったので気になってしまった。

    0
    投稿日: 2023.05.06
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    自分と自分以外を分ける境界線。 自分の口の中にある唾液は汚いと思わないのに、自分から離れた瞬間、少し汚いと感じてしまう。 その理由が少しわかった気がした

    0
    投稿日: 2023.04.25
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    470 結論、自分というものなんて無いんだって話なんだけど、脳の一部を損傷した人が自分が外界との境が無くなって、液体のような感覚になったって話凄いと思った。いかに自分探しの旅みたいなのが不毛か分かる。

    0
    投稿日: 2023.04.11
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    唾は何故汚いのか?という考えに、なるほどなと感じた。また、よくない教科書の定義も目からウロコでした。

    1
    投稿日: 2023.03.15
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    自分はザ凡人だと理解しながらも個性が大事、何者かにならなければならないと思っていたので、読み終わり肩の力が抜けるような感覚だった。

    0
    投稿日: 2023.02.10
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    哲学書。養老孟司氏の考え方が詰まった本。 臨死体験をすると自我がなくなり世界と一体になる感覚に陥る。とは面白かった。

    0
    投稿日: 2023.02.09
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    本当に失礼なのだけど、私は養老さんのことを胡散臭いおじいさんだと思っていたので、この本をなかなか開けなかったんだけど、いざ読んでみたら自分の考えたこともなかった領域の話をしてもらえて面白かった。 自死の軽視化と「親孝行」についてはすごく共感する部分もあったし、全体を通して、この先の人生を生きる上でのヒントが多くあった。

    1
    投稿日: 2023.02.07
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    養老さんがこう考えたよっていうのがわかる本。共感できるポイントが見つけられるかどうかで楽しめるかどうかが決まりそう。

    1
    投稿日: 2022.11.06
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    ネット等に溢れる情報にのめり込み、それが自分の考えだと思ってしまう。 無意識にすり変わる。 そして情報過多で矛盾が生じ混乱する、分からない、ということになる。 情報過多や強迫観念、SNSについて、論理的に考えられた。

    1
    投稿日: 2022.10.24
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    解剖学者として培ってきた養老孟司さんなりの意見なので、評価自体は読む人の生き方や信念、思想に左右されてしまうんだろうけど、一つ一つの単元に対する考えを知ることができるというのは、一つの価値だし、そういう点で素晴らしい本だと思った。 特に、自殺者が増えている日本、自分は自分だけのものではないという共有思想の人格教育における重要性、師を徹底的に真似る本当の真意、人生の負荷をどこまで自分の胃袋は消化できるのか? また、現在の日本の姿、効率や成果主義、個人主義など1990年からIT業界を握ることのできた欧米の勝ち筋を真似るやり方に疑問を抱いていたのが言語化されていた。 日本には日本独自の強さや良さがあり、勝ちに行くにはそのルートを改めてルールから掘り起こし、考える必要がある。

    0
    投稿日: 2022.10.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    あらゆるテーマについて養老さんの考え方が述べられています。養老さんの考え方、感じ方を知りたい人におすすめです。賛同できる考え方もありますし、でいないものもありまし、おもしろい考え方もあります。 自分探しの考え方は、養老さんの意見に私も賛成です。

    0
    投稿日: 2022.06.18
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    「バカの壁」の目から鱗のインパクトはないが、はっと気付かされる点は多数有り。 人間脳がメタメッセージを作ってしまうっていう癖と近年のSNS拡大は、自分の頭の中でろくに考えもせず一般的な法則を勝手に作ってしまうという意味で筋の悪い組み合わせだという。

    0
    投稿日: 2022.02.20
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    自然に触れることを著書で勧められたので、とりあえず登山に行った。デジタルデトックスができ、頭がスッキリした。あれこれ考えず、他者と比較せず、山に雑念は捨てなさい。と養老先生に言われているような気がした。

    0
    投稿日: 2022.01.23
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    自分探しの旅(というほどではないが)に一度だけ行ったことがある。転職したがうまくいかず、今後自分はどうしたらよいのかと悩んで、「ノルウェイの森」に出てくるバスにゆられて終点まで行った。山の中をぶらぶら歩いて、もどって来て鴨川のほとりで将来に向けての決心をした。その半年ほど前には、中途採用の面接であなたはこの会社で即戦力として何ができますか、ときかれた。大した答えはできなかった。そんなことは入ってみなけりゃわからない。だいたい、あなたが私の特性を見つけて、配置してくれればいいわけでしょ、なんてことは言わなかった。後に、臨床心理の大学院を受験したときの面接では、あなたのアイデンティティは何かときかれた。それを探しに来ました、とは言えなかった。そんなもの分かっていたら、いったん就職してからこんな大学院受けてない。みんな、何らかの問題を抱えて来ているのではないのか。あなた方もそうだったのではないのですか、なんてことも言えなかった。本書でヒットした言葉はたくさんあったが、その中でもホームランと言えるのは、「そもそも仕事のかなりの部分は、できない人のフォローです。」もう、電車の中で読んでいて、「それそれ」と思わず声に出しそうになってしまった。それと、そのすぐ後に続く「口約束」の話。もう、本当にいつから「申請書」とか「契約書」とか、何やかや正式な書類の数が増えてしまったのか。もう、それが面倒で仕方ない。その説明にしても、言い訳にしても、もう本当にうんざりだ。僕自身、こうするのが正式なのだろうし、上場企業ならそういうことをきっちりしないといけないのだろうと半ばあきらめてきたが、養老先生の話を読むと、本当にバカらしいと思える。はあ、参勤交代に行きたい。「壁」シリーズ、1冊抜けていたことに気付いて、遅ればせながら読んでみた。それと最後の最後にあった。何かにぶつかり、迷い、挑戦し、失敗し、そういうことを繰り返す中で育んできた感覚を「自信」という。受験に失敗した子どもたちにぜひ伝えたい。そして、努力してきたことに自信をもって、今後の人生を歩んでいってほしい。

    0
    投稿日: 2022.01.20
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    本書は、養老孟司さんの「壁シリーズ」の一冊です。 「自分」というモノサシから、社会、政治、情報、自信について、などなど幅広く考察をされています。 色々な物の見方があり、参考になりました。

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    投稿日: 2022.01.11
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    自分のことがよくわかっている人が書いた本であった 自分に自信がない いろいろ挑戦してきたものが自信 人は自分が作り出すエネルギーの40倍を使っている。40人を雇ってるのと一緒 GDPが高くなると人と比較して不幸が出てくる。

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    投稿日: 2021.09.01
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    「自分探し」なんてムダなこと。「本当の自分」を探すよりも、「本物の自信」を育てたほうがいい。脳、人生、医療、死、情報、仕事など、あらゆるテーマについて、頭の中にある「壁」を超えたときに、新たな思考の次元が見えてくる。「自分とは地図の中の矢印である」「自分以外の存在を意識せよ」「仕事とは厄介な状況ごと背負うこと」―『バカの壁』から十一年、最初から最後まで目からウロコの指摘が詰まった一冊。 目次 第1章 「自分」は矢印に過ぎない 第2章 本当の自分は最後に残る 第3章 私の体は私だけのものではない 第4章 エネルギー問題は自分自身の問題 第5章 日本のシステムは生きている 第6章 絆には良し悪しがある 第7章 政治は現実を動かさない 第8章 「自分」以外の存在を意識する 第9章 あふれる情報に左右されないために 第10章 自信は「自分」で育てるもの

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    投稿日: 2021.08.18
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    養老孟司さんとお酒を飲みに行って、いろいろとお話を聞いた気になれるような一冊です。養老さんが思うことをいろんなテーマに渡って好き勝手話しているだけですが、何だか窮屈でぐらぐらしてきた今の日本社会を根本的な視点から眺めて読み解いてくれていて、気付かされると同時に共感できることが多い。基本的にはこれまでの似たような新書とほぼ同じような内容ですがが、最新(この本で言えば2014年)の社会状況も交えてお話を聞けます。あとがきに書いてある通り、この手の新書は、出版社が本を売るために企画し、編集者の人が養老さんに話を聞きに言ってそれを文章化し、それを手直ししただけだそうです。他者の視点で自分の考えをまとめるというのも楽しそうです。そして出版社も儲かる。

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    投稿日: 2021.07.19
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    玄人にも関わらず深読み民への配慮がすごいなと感じた。深読みされるだろうなと先を見越しているところに時代への適応の速さを感じた。洗練されている

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    投稿日: 2021.07.03
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    深い。けど分かりやすいので読みやすい。生物学から読み解くあたりが特に好き。ただ、メタのところがしつこかった。今、自分の頭で考えられない、情報を鵜呑みにする人が多いから、嘆かわしいんだろうな。

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    投稿日: 2021.03.06
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    これも読んでよかった。 自分について悩んでいたけれど、これを読んでいる間は少し遠くから自分を見つめることができた。

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    投稿日: 2020.12.26
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    P21 意識は自己をえこひいきする P171 成果を「俺の実力だ」と アピールする人は まさに近代以降の考えに 染まっている人だ P173 我を消す P173 1つの例を見て 一般化を進める思考法は たいてい間違える P206 自分がどう見るかであって 他人がどういるかは問題ではない ※ P208 脳は楽をしたがる ※ (現実を単純化して考えようとする) P212 たいへんといえばたいへん、 厄介といえば厄介 でもそれが生きているってこと P214 状況と仕事が一体であるということは 自然と自分が一体だという 考え方にも通じる P215 人生はゴツゴツしたもの

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    投稿日: 2020.07.19
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    わかったような気にならないこと 前提や自分の意識を疑うこと 楽な方向に進むことに危機感を感じること 相反する事象や視点を変えて物事を見ること 自分という物体を過信しないこと まあ、自分以外のものを感覚的に捉えることは出来ない訳だけど 仏教を深く知りたくなった

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    投稿日: 2020.06.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    物事の捉え方、社会の見方が読む前後で変わるのが楽しい。 自分、自我、自己は地図の矢印(現在地)であるという考え方 この前提には、地図をかけるだけの出会い(師匠的な)、時間をかけた調査が必要だと思う。 迷子であることを意識するだけでも、地図を作ろうと行動を起こせそうだと感じた。

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    投稿日: 2020.05.06
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    原発は政治問題化しており、安全対策の議論が進まず、人材不足により安全性が確保しがたくなるのではないか。 ・内田の日本辺境論はビッグピクチャー メタメッセージ(新聞の一面に記事が載るなど)は自分の考えと勘違いする怖さ。教科書などで辻褄が合わない、おかしいと思ったところを調べる。

    0
    投稿日: 2019.12.18
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    このひともあとどれくらい書きつづけることができるだらうか。 唯脳論から出会ひ、いくつかの著書を追つてきた。今回の壁は、特に、彼の頭の中をはみ出て、社会といふ人間集団に接してゐる部分が多いと思ふ。 それは、自分といふ存在がいつも「他人」の存在から離れて考へることができないからだ。したがつて、さうした他人が生きる場としての世間といふものを考へることは、そこにかかはる自分といふ存在を考へることの裏返しなのだ。 他人様の中で生きるといふことは良くも悪くも、ある一定の基準の中に生きることになる。自分だけではないから、お互ひ様といふことができるやうになる。自分ひとりだけで負ふ必要がないため、ひとと暮らしていく上で’余裕’といふものが自然と生まれてくるだらう。 しかし、他人様の中で生きるといふことは、そこから外れた時に非常に生きにくいといふことがある。社会的な死のもつ意味が非常に大きくなる。表と裏、我慢だの、政治が大事だのといふことになつてくる。 少子高齢化に伴ふ人口の減少、労働力の減少、グローバル化とかいふやつからダイバーシティなるものが叫ばれる中、出家制度のなくなつてしまつたからには、世間クラブから逃げるための自分探しは後を絶たなくなるだらう。また、世間クラブも受け入れられる人間の均一化が進んで、どんどん小規模な固い集団ができあがつてくるのではないかと思ふ。

    0
    投稿日: 2019.07.21
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    オーストラリアに向かう途中の飛行機で読了。主に「自分」とは何かということについて多方面から推察したものであり、その主語が「自分」「会社」「国家」と様々に置き換わっていく。養老氏が医者ということも併せて非常に広い視野で書かれている。終盤ではインターネット社会となった日本人や世界の人々のことが書かれているが、むやみやたらに避難するのではなく助言を添えてあるところが上品。

    0
    投稿日: 2019.02.20
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    養老先生の本がわかりにくいという人がいる理由は、ひとつの本にいろいろなテーマが詰まっている、という事情もあると思う。 たとえばこの本も、個性の問題、エネルギー問題、政治の問題など、話題がくるくる展開する。いまの人は気が短いから、「結局、何が言いたいんですか?」となってしまう。そんなの、一言で言えたら本なんか書いてねえよ!こっちはいろいろ考えてんだよ!お前さんも自分で考えろよ! まあ養老先生はそんな言い方はされないけど。でもそういうことだと思います。

    1
    投稿日: 2019.02.06
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    「バカの壁」シリーズの前作から8年ぶりに書かれたもの。 東日本大震災や原発、政治、最近増えている日本国内でのデモにも触れられていて、著者の考え方はかなり参考になる。 メタメッセージのあたりとか、なるほどと手を打ってしまった。 『自分』やそもそも人間いうのは、やはり自然なもの。 自然にもっと触れたいとも思ったし、また大きな夢を描くのも大切なことだと思った。 ↑これだけ見るとなんの本だか分からないw ぜひ、いろいろな人たちに、本書も含めシリーズ4冊を読んでもらいたい。

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    投稿日: 2019.01.14
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    ・大きなテーマを考える役割を、参議院が担えばいいのでは。昔の元老院のように、元総理のような人を揃えて、その下に優秀な実行部隊をおく。 ・江戸幕府は、臨機応変な人材の登用によって作られていた。田沼意次、柳沢吉保、新井白石などは本来偉くなれるような家柄ではないのに、スカウトされて地位を得た。 ・村八分は実はよくできたシステムで、ある意味奇人を受け入れる仕組み。すべてを排除するのではなく、家事と葬式は別ということにしていたから。 ・GDPが上がると、自殺者も増える。格差が拡大するために、相対的な貧乏が増えるから。

    0
    投稿日: 2018.12.09
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    2018.10.17 壁シリーズの中で、1番スッキリ腑に落ちたが読み終えたら中身を忘れていた。 僕は本を読んでるうちに忘れてしまうのだ。 つまりは読書とはおまじないのようなものなのだ。

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    投稿日: 2018.10.17
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    考えさせられる。 「自分」と「世間」という対比は改めて指摘されると、確かにそうだ。 「個」が優遇され過ぎなのかもしれない。

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    投稿日: 2018.08.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ・不信は高くつく 113 人は信用するとコストが低く済む 相手を信用していないと何でもいちいち確かめなくてはいけなくなる ・フラフラしていい 149 あらゆるテーマの壁について考えさせられる

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    投稿日: 2018.06.10
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    養老孟司さんの人生観の深さを感じます。やはり価値観は人の人生の見方を学びながら深められると感じます。

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    投稿日: 2018.06.10
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    参勤交代による都市と田舎の流動化。政治と生活は関係ない。確かに必要のない政治はたくさんあるが、それは意識しないでも生活できるようになっているからではないか。

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    投稿日: 2018.02.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    博識なおじいちゃんと世間話しているようでスラスラ読めるけど含蓄の深い話が多い 情報過多というのはメタメッセージ過多であるというのは成る程と思った 医学は科学ではないというのもそこまではっきり言ってもらうと爽快

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    投稿日: 2018.01.07
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    養老先生の本は何冊か読んでおり、基本的に養老先生のファンなのだが、今まで読んだ本の中ではこの本がいちばんおもしろくなかった…。 とても共感したり納得できる部分はもちろんあるのだけれど、一方で、違うんじゃないかなあと思ったり、矛盾してないかなあって思う箇所が、今まで読んだほかの本に比べて多かった。話があちこちにとんでる感じがしたし。 まあ、何冊も読んでればこんなこともあるよね。

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    投稿日: 2017.08.22
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    自分の意識がいかに頼りないか。を強く感じざるを得ないのがよく分かった。 とにかく「現実を見る」為に」「経験をする」ことにしか「真理」はないのだと思いました。

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    投稿日: 2017.03.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

     世間、社会は自分よりも先にできあがっていて、世の中の約束事はすでに決まっている。そこにあとから入ってきた者は、どういう振る舞いをすべきなのか。幼い頃、若い頃は特に、そこがずっとわからないでいました。これは私にとって、ずっと考えざるをえないテーマでした。(p.80)  気がかりだったのは、誰かを糾弾する風潮が強くなることでした。これまでにかかわってきた人を吊るし上げていくと、彼らは正直に物を言わなくなる。そのうえ、これからその世界に進もうという人材が減ってしまう。(p.87)  親孝行は、子どもに対して「お前はお前だけのものじゃないよ」ということを実は教えていたのです。  特攻隊の生き残りの人たちに、なぜあんなことをしようとしたのか、話を聞くとみな同じことを答えます。親、家族、故郷の人たち、村や国、つまり共同体のためだ、と。  そうした考え方を戦後は徹底的に否定しました。その結果、自分の人生は自分のためにある、という考え方が暗黙の前提とされました。その延長線上に、個性の尊重、自分らしさや「自己実現」といった考え方があるのでしょう。(pp.167-168)  当たり前のことで、解剖の場合でいえば、すべては目の前にある現物の体を見るところからしか始まらない。それを自分がどう見るかであって、極端にいえば、他人がどう見るかは問題ではない。ある程度、唯我独尊でいいのです。  もちろん、最低限おさえておかなくてはいけない知識というものはあります。しかし、世界中の研究者の成果を全部おさえようとしたら、それだけで時間がなくなる。別に論文を書く必要がない人でも、なにかを調べる時にネットで検索して、出てきた情報を全部見たらたいへんなことになる、というのはすぐにわかることでしょう。つまり、自分に入ってくる情報をどこかで制限しなければ、仕事は進まないのです。(pp.206-207)

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    投稿日: 2016.12.20
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    養老孟司さん曰く、日本人は欧米人に比べると、世間の中で「自分」を出さずに従っているけど、その分、頭の中の自由度は相当なものなんだって。 「頭の中が好き勝手なんて、そんなの当たり前じゃないの?」って思うかも知れないけど、案外そうでもないらしい。思想の自由に枠をはめているもの、それは宗教。実際、C.W.ニコルさんが日本にきて一番良かったことは「宗教からの自由があること」だそうです。 ネット上で匿名の手当たり次第の放言が飛び交っているのも、そんなところにあるのかな。

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    投稿日: 2016.11.15
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    ここ何年かの日本の社会が抱える病理や危うげな諸要素に関する冷静な分析。第9章の「あふれる情報に左右されないために」は現時点でも十分参考になると感じた。 私は自分を基本的に個人主義者だと思っているので、養老氏の考えには賛成できないところもあったが、自分の考えを突き詰めると第2章の「本当の自分は最後に残る」で述べられている概念に近いものになるのかな、という感想を持った。

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    投稿日: 2016.10.12
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    脳が全てを理解できない、というのは繰り返し読んできたが、やはり共感。仏教とも繋がる思想。 あとは自分と世間の折合をどうやってつけるか。これは最近の自分にとっても大きいテーマ。 どんな共同体(家族・恋人・会社)であれ、100%満足ということはない。これは場所と所属も変えてきて実感。 ではどうやって折合をつけるか。全部を分かり合える人など存在しないと理解しつつ、でも妥協点を探すこと。 相手の利害を理解し、そこに対して貢献しようとすること。 そうはいっても自分の限界を知り、いざとなったら逃げること。逃げられる場所を用意しておくこと。 この辺のバランスが良く生きる知恵だと思う。

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    投稿日: 2016.09.25
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    この著者も理系だ。客観的で、どこか突き放したような思考を感じる。観察と理論の結果か?単なる感情論でないところがいい!しかし内容は、オタクではなくむしろ常識的で、社会との関わり重視。それが自分を育てる。簡潔で平易な中に、著者の胃袋の強さと大きさを感じる。

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    投稿日: 2016.08.05
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    自分に合う合わないでなく直感的にやるべき目の前にあることをやって失敗して改善してやっていくそれの繰り返し。 あとはかなり先の理想を思い描いて無意識とか潜在意識の部分に染み込ませ直感を磨いて、その直感を頼ってやっていくだけ

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    投稿日: 2016.05.03
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    途中に政治観や時事への感想。情報過多への対処。 自然のものに10分間でよいから触れるということ。 C0210

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    投稿日: 2016.04.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    武田鉄也さんの今日の三枚おろしで紹介されていて読みました。養老さんひねくれてるなぁと思う反面、私もひねくれて いるので、ひねくれたまま年を重ねても立派にやっていける んだな、と安心できる本でした。どうも会社にいると、常識に縛られだして、なんだか自分がおかしな人の思えてきて、 もうやだ!ってなってくるけど、そういう世界の外の世界に 少し触れられたような気がします。 世間というのは私が生まれるよりも前からものすごくたくさんの人で作られていて、私はそこにあとから入ったので、もし合わないようなことがあっても自分に非があると思うとつらくなるので、それが世間の都合なんだな、と思うように します。

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    投稿日: 2016.04.18
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    ~の壁シリーズ最新作です。といっても発売したのは2014年だけど。 バカの壁は面白かったイメージがあるんだけど、本書ははっきり言ってイマイチ。 主題である「自分」という問題については、戦争体験者ならではの思考でそれはおっしゃる通りなのだけど、腹に落ちる感覚はなく、全体を通した主張が見えにくい。 だらだらとした雑談的な話も多く、それが余計に主題をぼかしてる気がしました。。

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    投稿日: 2016.02.23
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    自分の壁にぶち当たった時、「自分」ってそもそも何だろうと考えることからはじめてしまう。そんな時この本に巡り合った。自分をいかに定義するか、そこからどうやって生きていくか、地震を持って生きていける気がする。元気になる論理。

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    投稿日: 2016.01.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    chap.10 ここまでの章は著者自身の考えがつらつらと書いてあったが(あとがきにも、言いたいことをずいぶん言ったとあった笑) この章は自分にとっても耳が痛く、かつためになった。 脳は楽をしたがるが、人生はごつごつしたものである。 自分にどれだけ負荷を強いることができるか知ること。 自分が成長できる環境に身をおきつつ、 自分の人生をしっかり見据ようとおもった。

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    投稿日: 2016.01.06
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    養老孟司の口述筆記による一冊。 言ってることは正論だし、1つ1つは筋が通ってるいるけど、今一つあまり頭に入ってこないのは、彼のエッセイを読んでいる様な感じだからか。

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    投稿日: 2015.12.21
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    養老先生の壁シリーズ?の4作目。 自分、個人、自己というものの捕らえ方について、養老さんの考え方が述べられている。 人間は一人で生きているわけではない。 (様々な菌、ウィルスと共生している。人間のDNAの3割は外部ウィルスのものということがわかってきている。ミトコンドリアも外部ウィルスの可能性だってある。) 自分がどの程度まで飲み込める(背負い込める)のかは、さまざまな人とつきあうことで分かってくる。 そうやって自分で育ててきた感覚のことを「自信」という。

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    投稿日: 2015.12.05
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    養老孟司の本を読むと毎度偏屈ジジイだなと思いますが、やはり学ぶことが多いです。 西洋文化の流入により、日本古来の日本文化のあり方というのが乱され始め、社会的な問題も増えてくる。 前々から感じてはおりましたが、もはや止めようのない問題とも感じます。 最近の若者の政治活動がしっくりこない理由も少しわかった気がします。 「絶対的反対と絶対的賛成の闘いという構図では、本当に生産的な議論はできない」という話はなるほど!と思いました。

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    投稿日: 2015.11.23
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    日本では、個性を伸ばすより世間と折合うことの方が大切 人口減が問題になるのはせいぜい30年ほど 長期的なテーマを参議院で メタメッセージ、結果的に受け手に伝わってしまうメッセージ

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    投稿日: 2015.11.04
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    蝶々という生物がいる。 幼虫から成虫へと変態する生物だ。 幼虫は地べたを這いずり、成虫は空を飛ぶ。 昔、幼虫と成虫は別々の生物だったが、地べたを這いずる幼虫は栄養を蓄えるのに適していて、空を飛び回る成虫は後輩相手を見つけるのに適していた。 この二つの生物はそれぞれの利点を生かすために一つの生物になったのだ……。 そんなバカな! でも、意外に現実味があるんだなこれが。 だって、人間の遺伝子の30%はウィルスなんだぜ……。 そんな感じの自分の壁。自分って何なの? それは他者と関係から生まれるものさ。

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    投稿日: 2015.11.04
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    時代は変わっても綿々と受け継がれる国民性とか、人としての本能とかそういうものがあり、「個」が強い風潮はそれに抵抗しているような感じで、苦しい。自分に対する考え方では、養老さんに共感する部分があり、楽になれた。

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    投稿日: 2015.10.31
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    ★SIST読書マラソン2015推薦図書★ 【所在・貸出状況を見る】 http://sistlb.sist.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&category-book=all&category-mgz=all&materialid=11400448

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    投稿日: 2015.10.27
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    ●自分よりも他人を知った方がいい 戦後、日本人は「自分」を重要視する傾向が強くなりました。これは欧米からの影響によるところが大きいでしょう。その結果、個々人の「個性」「独創性」が大切だとさんざん言われるようになったのです。教育現場ではもちろんのこと、職場などでも「個性の発揮」を求める風潮が強くあります。そんあものがどれだけ大切なのかは疑わしい。  もちろん、特徴や長所があるのはいいことです。誰もがロボットのようになるべきだと言いたいわけでもありません。しかし、そのような個性は、別に「発揮せよ」と言われなくても自然と身についているものなのです。周囲がお膳立てをして発揮させたり、伸ばしたりするたぐいのものではありません。むしろ周囲が押さえつけにかかっても、それでもその人に残っているものこそが個性なのです。個性は放っておいても誰にでもあります。だから、この世の中で生きていくうえで大切なのは、「人といかに違うか」ではなくて、人と同じところを探すことです。 ●理想像を持ったことがない いつも周囲をみて、周りが一番納まるところに身を置くようにしていました。「もっと積極的になりなさい」と若いころはよく言われたものです。しかし、いくら自分にしたいことがあっても、ものごとは周囲との関係によって決まる。そういうものだと思っていました。 ●「自分」は矢印に過ぎない 生物学的な「自分」とは、「現在位置の矢印」ではないか、と私は考えています。「自分」「自己」「自我」「自意識」等々、言葉でいうと、ずいぶん大層な感じになりますが、それは結局のところ、「今自分はどこにいるのかを示す矢印」くらいのものに過ぎないのではないか。 ●意識外を意識せよ。 「我を消す」といっても、「一億玉砕」「特攻」を推奨するつもりは、まったくありません。意識は一つになりやすいから、みんなでおかしな方向に一致して暴走することもあります。それを唯一止める方法は、意識を疑うことです。決して今の自分の考え、意識は絶対的なものではない。その視点を常に持っておくことです。「自分の意識では処理しきれないものが、この世には山ほどある」そのことを体感しておく必要があります。常に「意識外」のものを意識しなくてはならない。とても矛盾した物言いに感じられるかもしれません。別の言い方をすれば、「意識はどの程度信用できるものなのか」という疑いを常にもっておいたほうがいい、ということです。 ●自信を育てるのは自分 目の前に問題が発生し、何らかの壁に当たってしまったときに、そこから逃げてしまうほうが、効率的に思えるかもしれません。実際に、そのときのことだけを考えれば、そのほうが「得」のようにも見えます。ところが、そうやって回避しても、結局はまたその手の問題にぶつかって、立ち往生してしまうものなのです。大学紛争のときのことを思い出すと、それがよくわかります。あのとき、正面から問題にぶつかった人の、その後を見ると悪くないのです。いっときは、かなりの面倒やストレスを背負いこんでしまうから、損をしているように思えても、後々それが活きています。一方で、要領よく立ち回った人は、意外とうまくいっていない。社会で起こっている問題から逃げると、同じような問題にぶつかったときに対処できないからです。「こういうときは、こうすればいい」という常識が身につかないのです。ことは社会的な問題に限りません。社会的な問題から逃げきっても、それと似たような構造の問題を家庭内に抱えてしまうこともあります。そのときに逃げる癖のついた人は、上手に対処ができない。だから結局は、逃げきれないのです。  「自分は何も悪くないのに、厄介ごとが次々に襲ってくる」と本人は思っていても、周りを見れば、その人自身が厄介ごとを招いている、ということもあります。どこかで他人や社会との距離の取り方、かかわり方を間違えているのかもしれない。しかし、逃げてきた人には、そのことは見えない。自分がどの程度のものまで飲み込むことができるのか。さまざまな人とつきあうことは、それを知るために役立ちます。他人とかかわり、ときには面倒を背負い込む。そういう状況を客観的に見て、楽しめるような心境になれば相当なものでしょう。なにかにぶつかり、迷い、挑戦し、失敗し、ということを繰り返し、自分で育ててきた感覚のことを「自信」というのです。

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    投稿日: 2015.10.25
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    効率よく答えを見つけるのではなく、自分で問いを設定するという負荷があったほうが生きていることを実感できる なにかにぶつかり、迷い、挑戦し、失敗し、ということを繰り返しながら、自分で育ててきた感覚を自信という

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    投稿日: 2015.10.17
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    読み進むにつれ、意欲ややる気を少し削がれる。 自分では抗えない外的内的要因には、どうしようもない。 が、一貫しているのは『向き合う』ということ。 逃げずに、真っ直ぐに。 自分であるための自信。 選択は常に難しい方を選ぶ。 簡単な人生で楽しいのか? 自信はつくのか? それで、自分は自分を見つけられるのか。

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    投稿日: 2015.10.10
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    「自分探し」なんてムダなこと。「本当の自分」を探すよりも、「本物の自信」を育てたほうがいい。 著者の主張する「参勤交代」はかなり無理がある提案だと思いますが、「自分探し」なんてムダなこと、というのは読んでいて気分が楽になります。 日本文化は欧米に比べると、世間で「自分」を主張していないけど、その分「思想は自由」だという考えは、とても納得できたし面白かった。 また、「政治は生活と関係ない」というのも、面白い考え方だと思った。

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    投稿日: 2015.10.01
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     大阪出張の往復で養老先生の「自分の壁」を読んでみた。「自分」とはどんなものか、自己実現て何?養老先生の自分を見る視点がおもしろかった。脳は楽な選択をしてしまう、勝手にメタメッセージを作ってしまう。だから、ひとつの例で一般化するのは極めて危険だと指摘している。そこで、「地に足をつけなさい」、「現実をちゃんと見なさい」となる。ところが、現代はその現実が危なっかしい、ならば、人間の意識が作ったものではない自然に向き合うことから始めるのがいいと言う。これは物事を考えるヒントだ。 また、養老先生は何かを選択しなければいけないときの、基準として「常に楽をしないようにしよう」と考えたらしい。つまり、「厄介な方に行く」。そして、最後にこのように書かれた「なにかにぶつかり、迷い、挑戦し、失敗し、ということを繰り返すことになります。しかし、そうやって自分で育ててきた意識のことを、『自信』というのです。」(p221)「『自分』の壁」養老孟司  その数日後、 今日は朝5時に起きて、仙台のある高校の旅行説明会に参加した。その道中、再びこの本をパラパラとめくっていたら、しっかり再読してしまった。 今回は第2章の「本当の自分は最後に残る」というやつが気になって仕方なかった。実は仙台でプレゼンしながらも、このことを考えていた。 養老先生は自分などというものは、地図の中の矢印に過ぎないということを何度も繰り返している。つまり、個性なんて簡単につくれるものでもないし、果たして、若い人たちが伸ばす必要があるのか?もしかしたら、それよりは世間との折り合うことを学ぶべきではないかと説く。 そして、「弟子は師匠になれない」という例えを提示して、それでは「世間や他人の顔色をうかがうだけの人間ばかりにならないか?」という問題提起をした。しかし、世間に押しつぶされずにつぶれないのが「個性」と言い切る。 さらに、養老先生(2014)は、「折り合えないところについては、ケンカすればいいのです。(中略)それでも残った自分が『本当の自分』のはずです。」(p33-34「『自分』の壁」養老孟司)と述べている。そして、こう続ける。「『本当の自分』は、徹底的に争ったあとに残る。」(p34) 矛盾しているようだが、かなり大切なことを指摘していると思う。社会と折り合いをつけようと、努力しても絶対に譲れないものがあるはずだ。自分に正直に対峙したときに、自分を騙すことのできない信念。 さらに、こんな例を紹介している。日本の伝統芸能で、弟子は徹底的に師匠の真似をさせられ、「とにかく同じようにやれ」といわる。その過程は長いが、決して師匠と同じにはならない。長年師匠を真似ていても、結果まったく同じにはならないのだ。その違い、差異が個性だという。要するに、ギリギリまで食らいつき真似て真似て、自分が絞り出された演技はどうしても師匠とは同じにならない。そこに差異があり、それは結果的に個性なのである。しかし、そこに至るまでには想像を絶する時間とエネルギーを要する。 学問も芸能も運動にしても、個性は驚くべき基礎の習得の向こうにある。簡単に個性を伸ばせなんて言えないのだ。 ( 「『自分』の壁」を再読して、東北新幹線やまびこの車中にて。)

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    投稿日: 2015.09.16
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    エッセーという感じでさくさく読めます。 ちょっと前にアウトデラックスに出演されていて、 その時にも「制御できないもの」の話をなさっていた。 毎日Yahoo!知恵袋を見ると、「高校生です、私には 夢がありません」なんて悩みをよく見る。 そういう人にこそ読んで欲しい。 「就職活動で何十社も落ちてうまくいきません」という学生さんにも読んで欲しい。

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    投稿日: 2015.09.07
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    「バカの壁」に続く養老さんシリーズ。 今回は「自分」というテーマに関し、著者の考え方について書かれている。 前回のシリーズと同じく、1つの結論に対してすべてが書かれている本ではないので色々な話が出てくるが、著者の視点が独特であるため「新たな視点」が得られるという点では面白い本だと思う。 ・「自分」は矢印に過ぎない →今のところ、自分の中ではあまり理解しきれていない。今後の感じ方が変わる日が来るか? ★意識は自分をえこひいきする →脳によって「自分」、「それ以外」を区別している <例> 口の中にある唾 と 外に出した唾 体内の便 と 体外の便 生首や切り落とされた腕 ・「思想の自由」は日本特有のもの。内と外がという感覚が日本人特有。 →インターネットの70%は日本語(人口比は2%) ・誰かが感情的な批判をするときはどこかに「嘘」が存在している ・自殺の要因は以下3つ 1 本人 2 社会的要因 (いじめ等) 3 意識できない社会的要因(GDP高→自殺率高 貧富の差が拡大するため) ★「世間」は「自分」より先。自分ではどうもできない事が多いと考えた方がラク →「いじめ」は無くならない。基本的には逃げる方が得策。 ・老後は子供の世話になれば良い。 「世話にならない」という姿勢は逆に、自分の親の世話をしないの裏返し。 「共同体」であるという感覚こそが正しい <所感> 現在の感覚ではイマイチ腑に落ちない ・不信はコストが高く付く →信じていない場合、すべてを確かめる必要がある ※口約束 → 書類での約束 ★昔より「共同体感覚」が薄れている社会になってきている <例> 特攻隊は「自分」は「自分だけのもの」ではなく、「親、家族、村、国etc」のものという感覚があったからこその行為 ・日本 → 全体主義  西洋 → 個人主義 ・夏目漱石は海外で個人主義を学んだが、晩年は「私なんかいない」という考え方に達した 自分に入ってくる情報をどこかで制限しないと、仕事は進まない <例>論文作成等 ・「何が問題なのか?」から考える仕事の方が難易度が高い ★他人と関わり、面倒を背負い込める状況を楽しめるなら相当なもの。 迷い、挑戦し失敗を繰り返し、自分で育ててきた感覚を「自信」という

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    投稿日: 2015.08.16
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    20150720 ベストセラー、バカの壁で有名な養老氏の最新作。初めて養老氏の本を読んでみた。 頭の中であれこれと考えている事をしゃべった内容をライターが書いているとのこと。学者だけあって、なんだか小難しいというか、世間離れというか、ひとりよがりな感じもしたが、中にはなんとなくだが共感できるものもあった。 世の中にはいろんな人が居て、いろんな考え方があって、いろんな解釈の仕方があるんだなぁと感じた。 全体的には、読んではいるものの、理解しながらというよりも、活字を追っているだけで、早く読了してしまいたいと感じながら読み進めたというのが事実かな。

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    投稿日: 2015.07.20
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    オリジナリティを求めても仕方がない。世間と折り合うことを知る。世間並みを身につける 政治問題化して緊張した状態では、何か発言するといつも「どちらの味方なのか」だけで判断されるようになる。どちらでもない、という立場が許されなくなってしまうのです。 成果主義を突き詰めていけば、当然のことながらあまり仕事ができない人は不要になる。でも、結果的には自分たちの持っているマイナスを単に社会につけ返すだけです。 たいていの人はふらふら生きているものです。目の前のことをやるので精一杯。ただし、その精一杯をやっていくうちに時折世の中に役立つ、世の中を変えることにつながることも出てくる、それくらいでいいのではないでしょうか。 人間の脳は墜落をしようとします。 現実を単純化して考えようとする、ということです。ネットやケータイのようにノイズが少ない情報は、脳に取っては楽です。だからみんながそれを好むわけです。 得意なことだけをやると、不得意な面をどこかに置き去りにしていくことになる。それは何か具合が良くない。

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    投稿日: 2015.06.14
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    武田鉄矢のラジオ「今朝の三枚おろし」で話題に上がって興味をもち岩国出張の際、5/27(水)新大阪で購入。出張中に読もうと思う。 全p222 医学は自然科学だと9割の医者が信じている。また、患者もそうである。しかし、実は医学は科学的に説明出来ない事で成立している。

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    投稿日: 2015.05.27
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    養老さんの本は頷ける点が非常に多く、共感も大きいため、自分は養老さんに似た人間なのかなぁと思っていた。しかしこの本を読んでそれが全く違っていたことに気がついた。養老氏は「奇人」という言葉を使う。うまく社会のルールになじめない人、それが「奇人」。そういう人は生きづらい事にはまっちゃうわけだ。従って一般の人は、「楽」をするには世間に合わせることをする。しかし、養老氏はその「楽」を嫌う。「楽」でない道を選ぶことで、そこに「自分」が現れる。「自分」を探す必要はない。いわゆる世間とのずれが自分なのだと。うーむ、眼から鱗。

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    投稿日: 2015.05.24
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    「バカの壁」で知られる著者が,生物学,エネルギー問題,政治,医療など,さまざまな角度から「自分」という問題を取り上げています。あとがきに「言いたいことをずいぶん言ったので,当分,こういう本はつくらないでしょう」とありますが,さて,どうでしょうか。

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    投稿日: 2015.04.22
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    途中で止まっている どう足掻いても残ってしまうものこそが、自分らしさ 努力して思い描く自分像になろうとしても、本質は違ってしまうのかもしれない キラキラしたものを無理に目指そうとは、思えなくなった 肩の力抜いて、この緩くていい加減なのが残念ながら?私なのだ

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    投稿日: 2015.04.07
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    「自分」というものを確固としたもの、世界と切り離されたものとして、立てれば立てるほど、そこから出て行ったものに対しては、マイナスの感情を抱くようになる。さっきまで便はお腹の中にあった「自分」の一部だった。その時には別に汚いなんて思いません。でも、出て行った途端に、とんでもなく汚いものに感じられる。 世間に押しつぶされそうになってもつぶれないものが個性。本当の自分。 「世界とつながっている」と考えてみる。そう考えれば、福島第一原発の事故も、エネルギーの問題も自分自身の問題だと捉えざるをえなくなります。 ときに前提を疑うということが大切。前提を考えるということは、自分で骨組みを作る、ということにもつながります。 親孝行は、子どもに対して「お前はお前だけのものじゃないよ」ということを実は教えていた どの程度の負担ならば自分の「胃袋」が無事なのか、飲み込む前に明確にわかるわけではありません。なにかにぶつかり、迷い、挑戦し、失敗し、ということを繰り返すことになります。しかし、そうやって自分で育ててきた感覚のことを、「自信」というのです。

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    投稿日: 2015.03.29
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    テーマとしては、何か特に斬新なというわけではなく、 著者(語り手?)の考えていることを、 ただただそのまま活字にしてみた、ということだろう。

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    投稿日: 2015.03.27
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     先日、養老 孟司 氏 による「「自分」の壁」を読み終えました。  久しぶりの養老孟司氏の著作です。  大ベストセラーだった「バカの壁」から、もう11年も経つんですね。本書でも、歯切れのいい“養老節”は健在です。  もちろんすべて首肯できる主張ではありませんでしたが、期待に違わず「なるほどな」と気づかされる指摘も数多くありました。特に「メタメッセージ」の弊害について語っているくだりは興味深かったですね。

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    投稿日: 2015.03.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ・自分=環境の中の矢印 ・本来自分も自分以外の世界も自分の脳の中 ・えこひいき=外界に出た自己は忌避すべき存在 ・最終的に世間に押しつぶされなかったものが個性 ・「あの人はしょうがない」の必要性 ・自分探しをしている自分は何者か ・共生こそ自然状態 ・日本の世間=会員制クラブの会員か否か,差別意識はない ・世間を変えたくば世間にまず参加 ・日本での必要な思想は全て無意識化されている ・江戸に学ぶべき変人の社会への登用システム ・「個の尊重」の究極系は「自殺も俺の勝手」 ・欧化以前の口約束社会における,不信のコストの低さ ・「みんなが関心を持たねばならない」とはみんなを信用していないということ ・煮詰まった日本社会では「悪いこと」がにも存在理由がある ・一人のカリスマリーダーで変革する集団とはそもそも不安定 ・簡単に変わらないものが「世間」 ・「英雄時不得」を受容する ・メタメッセージは自分の意見と誤認するもの ・近年の情報過多は本当はメタメッセージの過多 ・「Xがわかった」=「Xの属する全体像が見えにくくなった」 ・問題から要領よく逃げ切れる人ほど,類似した問題に直面した時の対処ができない

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    投稿日: 2015.03.07
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    養老さんが思いのままにしゃべったことを、編集部の方が原稿に起こしたということで、話が飛躍してると感じる部分もありましたが、辛口で斬新な発想に、なるほどと思う箇所もあり、読んだ価値はありました。

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    投稿日: 2015.03.01
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    あとがきにあるとおり、本書は作者の語りを編集者が原稿にして、さらに手直されて書かれている。作者ではあっても著者ではない気がする、と本質的でないつまらない感想を持ってしまった。作者の思いの一端が軽い調子で書かれ、かつ読みやすさが追求された文章と感じた。全体を総合して何かをつかむのではなく、一フレーズでも心にとまれば良いという気持ちでページを捲った方が気楽。主張の根拠や裏を気にしだすと、読者側に相当な書くに作業を求めてしまう。

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    投稿日: 2015.02.17
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    養老孟志先生の壁シリーズ、最新作が25万部売れているということで読んでみました。 こんどの壁もわかったようでわからない内容で、またはね返されました。 不思議な本で、全体的にはわからなくても、部分的にはなるほどなと思うところがあります。 この本のテーマは、「自分」とは何かです。 http://ameblo.jp/nancli/entry-11983747392.html

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    投稿日: 2015.02.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    バカの壁、死の壁など同一作者の本を複数冊読んでる経緯があるので新書を見つけた時に迷わず手に取った。 第一章 養老孟司に言わせれば『自分なんて探さなくていい』と言う。個性なんか勝手に形成される。日本人は世間に合わせる美徳の中で育っているので、日本に住み日本の社会で生きている限りむやみに個性を発揮する必要はない。ーだそうだ。確かにその通りだ。世の中には個性を伸ばせという論調やそれに基づいた政策が施行されてるがそもそもそれを認める社会ができ上がってない。従って個性を伸ばせという論調や政策は社会的に矛盾している。個性というのは勝手に形成されるのだ。日本にいる限り日本人の美徳を活かせ、というのが著者の主張だ。 第二章 この章を読んで確信した。この本は自分にとって有益な1冊だと。ここには重要なことが書かれている。第一章で主張された『世間に合わせる』ことが日本人の美徳だが、その『世間(の基準)』がブレてきている。遡れば戦後教育でいわゆる欧米化を目指したのだが、その頃にもまして近年個性を伸ばせ、確固たる自分を確立しろという論調が蔓延している。しかし世間の基準がブレている、言いかえれば社会の根本的な考え方(前出の美徳)が変わっていないから若者が何を目指せばいいか分からなくなっている。その結果訳もわからず自分探しを始める。(←身に覚えあり)また、日本ほど脳内が自由な国民はいないらしい。世界のネットの書き込みの70%が日本人によるもの、とは驚く。やはり宗教的な自由が大きいのだろうか。 第三章 生物は細菌や微生物と共存している(ヒトのDNAも30%くらいはウイルス由来のものらしい)ことを例に挙げ『自分』は社会や地球の一部という考えもある、という主張。 第四章、第五章 エネルギー問題を我が身として考えろ。例えば原発や安保などが政治の道具である限り是か非かを求められる。江戸時代の人材登用システム等。日本の『世間』は会員制クラブのようなもの。あくまで差別とは違う。外国にはこの概念はない。また、日本の言ったことを守る、時間を守るという文化もない。 第六章、第七章 選挙はおまじない。政治は現実を変えない。国会の討論はおれの方が詳しいという子供の争い。 第八章、第九章 前提として筆者は人の意識とはそれが何か解明されておらずアテにならないと考えている。情報過多の時代になりメタメッセージ(発信者が意図するかしないかに関わらず受信者が受け取るメッセージ)の選択性が増え、都合の良い情報のみ摂取する結果としてある固定のメッセージに傾倒する人が出てきている。そのメッセージは正しいとは限らない。どこに落とし穴があるか分からない。そんな内容で締められている。

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    投稿日: 2015.02.02
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    医学の専門的な知識経験を踏まえ、現代人の心理・行動に対する洞察を提示してくれている、養老孟司。 『バカの壁』など、話題になった著作を、これまでに数冊、読んできました。 その養老孟司が、”自分とは何か”について書いたのが、この一冊。 冒頭の「自分とは、矢印に過ぎない」「”私の体”とは何か」という話に始まり、エネルギー問題、日本の共同体の運営のされ方、政治へと話題は膨らみ、死の問題、情報過多の問題などにも触れられています。 体系的に学ぶというよりは、自分という言葉をキーワードに、著者の考えをエッセー的に書き記した本、という位置づけになるかと思います。 「”自分”とは、ここからここまで」ととらえて”自分らしさ”を追求する・・・そんな、かしこまった考えにとらわれなくて良いのだなと、受け取りました。 その他、思想や言葉についての話や、「参勤交代」の提唱なども、興味深く読ませていただきました。 ふと、思い悩むことがあった時に、この本に書かれていたことを思い出す、そんな一冊だなあと、感じました。

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    投稿日: 2015.01.27
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    なにかにぶつかり、迷い、挑戦し、失敗し、ということを繰り返すことになります。しかし、そうやって自分で育ててきた感覚のことを、「自信」というのです。

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    投稿日: 2015.01.12
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    最近はよく「個性を発揮せよ」と言われる。 でも本来個性は「周りから押さえつけられてでもその人に残る」もの。 だからなるべく世間や社会に合わせ、それでもどうしても折り合いがつかない部分が個性なんだと思いました。 もちろん、いまは合わせる世間や社会がおかしくなっているのですが。 自分以外の存在を意識する考え方や、元来日本にあるコミュニケーションなど医者ならではの切り口で解説するのが新鮮。 社会や会社に馴染めない、人間関係に悩みを抱えている人には頭がスッキリする一冊になるはずです。

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    投稿日: 2015.01.11
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    他の人に比べて、適応していない自分を感じていたけど、『枠組み』を鵜呑みにしていなかっただけなのだなと、気付かされた。何となく違和感を覚えていたことがテーマとして挙げられていたので、その点に関しては、スッキリとした。ただ、自分の壁を破るものと思い購入したのでそこがまだモヤモヤ... だから、自分は何がしたいのだろう? そう考えてしまう時点で、読み込みが足りないのかも。

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    投稿日: 2015.01.09