
総合評価
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powered by ブクログ「国宝」があまりにも面白かったので他の作品も読んでみたくなって手に取った。 10代から20代特有の青臭さや気怠さ、危うさ、瑞々しさが漂う3作品だった。 高校の水泳部を舞台にした「Water」が1番好みでした。「破片」はそういう展開なんだとちょっとびっくりした。表題の「最後の息子」は正直よくわからなかった。けど、作者の描写がうまいので共感できなくてもその世界に入り込める。
10投稿日: 2026.01.01
powered by ブクログ「最後の息子」 ビデオ日記を撮るという設定がなんとなくピンと来ず。かなり自分で感情を考察しなければいけない部分が多いのが難しく、読むのは2回目だが、やっぱりあまりハマれなかった。 ラストの閻魔ちゃんの電話中のメモの愛情にはグッとくる。あえて悪ぶるのとか、それでも閻魔ちゃんには優しく見えているのとか、人間失格に近い構図か? 「破片」 最後の息子に比べて格段に情景描写が増え、一気に物語の風景が浮かんで真に迫ってくる感じがあった。これぞ吉田修一という感じ。明らかに才能開花している。 積み重ねられるエピソードで、母を不幸な事故で亡くした田舎の男世帯の雰囲気、九州に根強く横たわる男尊女卑思想、兄弟それぞれの歪んだ女性感が伝わってくる。突然去っていくかもしれない怖さでか女を手放したくなってしまう兄と、女を握りしめて絶対逃さないことが女の幸せだと信じ込む弟。 「Water」 恋も部活も、いろいろ悩みもありつつ全力&ストイックな青春坊主たちも素晴らしいけど、かなり苦味走った恋愛をしていそうな大人のエピソードが挟まるのが、アクセントとしてとてもいい。 その効果で、より青春はキラキラして見え、大人の世界はほのぐらく見える。 とにかく部活を頑張る青春って、無駄かもしれないけどかけがえないな。部活って、初めて気づく複雑な人間心理をいったんリセットして別のことに打ち込み、心の健康を守るのに必要なのかもな。
30投稿日: 2025.08.20
powered by ブクログ『春、バーニーズで』が良かったので、本作を読む。 うーん、普通。 表題作である「最後の息子」がもっと面白いかと思ったが、それ程でもない。 「破片」は更に微妙。 「Water」が一番、思春期のモヤモヤ感とか感じが出ていて面白かった。 つまらなくはないが、それぞれの主人公達が一様に繊細で読んでて疲れた。
0投稿日: 2025.04.08
powered by ブクログ3.5/5.0 ・最後の息子 で?結局何?というのが正直な感想。根底にどういったテーマがあるのかあまり分からず。また時間置いて再読したい。 ・破片 若さゆえの危うさみたいなものを感じた。これも正直あまり良く分からず。 ・Water 真っ直ぐで等身大な部活青春短編。おしつけがましくない爽やかさが心地よくて、がっつり感動しました。
0投稿日: 2025.03.29
powered by ブクログKindleのキャンペーンで半額分ポイントが付いたことと、図書館にこの本がなかったこともあり、珍しく購入した。 図書館の本は期限があるので、期限のない購入した本を後回しにしてしまい、すごくダラダラ読んでしまった。 父と息子の間のなんともいえない空気が面白かった。
8投稿日: 2024.11.09
powered by ブクログ「最後の息子」が私には1番刺さってないけど、新人賞選考委員はこういうのが好きだから、1つこういうのを書いてデビューしてくれてありがとうという気持ち。併録の「破片」と「water」がすんばらしい。汗水垂らしながら青春まっさかり!登場人物通しの会話とかシチュエーションが全部すんばらしいんだよなー
0投稿日: 2024.08.17
powered by ブクログこれがデビュー作らしいですが 正直、長崎弁もあってとても読みづらいし 3話収録されてるけど全然違うタイプのお話で 全然入り込めなかったです。 男の人ならなにか共感する部分があるのかな? 全部途中でお話が終わってる感で 何をみさせられてるんだろうみたいな退屈感とで 吉田修一だし自分が未熟だから この作品のよさがわからないだけなんじゃないか みたいに納得させるしかないみたいな、、 なんかほんとにごめんなさい、 よくわかりませんでした、ていう感想です( ›ω‹ )
0投稿日: 2024.06.17
powered by ブクログ長崎弁というのか、会話の妙が良かった。表題作ではぼくと閻魔ちゃんの関係のどうにもならなさにヒリヒリした。“上京”というものもテーマとしてはあるのかな。いずれも生活環境が特殊だけどよくわかる。
0投稿日: 2024.04.12
powered by ブクログ初めて著者の作品を読みましたが、とにかく文章が上手いと感じました。 収録している3つの短編、いずれも分かりやすい起承転結があるわけでもなく、登場人物たちがもつ背景や性格に沿ってごくごく自然な態度・行動を取るだけの話で、オチというよりはストーリーの過程での感情の隆起や変化そのものを楽しむものなのかな、と思います。 起こった事象をどう認識し解釈するか、それは個々人の持っている情報や考え方によって大きく変わります。本作はそこに至るまでの背景の説明とその際に湧き起こる感情について、そのまま書き出すというよりは、目の前で起こっている事象を登場人物がどのように捉えているか、という結果となる部分を五感で立体的に表しているため登場人物への共感を強めることができ、物語の中に引き込まれるような感覚を味わえます。 そういった意味合いでいうと、登場人物が現状をハッピーに捉えているかどうかで各編の読後感が違ってきます。最後に掲載されている「water」が爽やか要素が多いこともあって一冊の印象としてはさっぱりした本だったな、となりますが前2篇はどちらかというと陰鬱というか諦念に近いものを感じました。どれくらい感情を変化させられたか、というのは自分の中で小説を評価する評価基準の1つになっているような気がするのですが、この項目で本作は非常に優れていると感じました。 こんな文章書けるようになりたーい。
1投稿日: 2023.12.29
powered by ブクログwaterが吉田先生デビュー作とのこと、でこっから小説どんどん良くなってったんやなあと思うと、感慨深い。
2投稿日: 2023.07.05
powered by ブクログゴールデンウィーク中、家の庭の草むしりをしながらオーディブルで読む。 吉田修一さんのデビュー作である「最後の息子」含め3遍の短編が収録。 少し屈折してなかなかスカッとしない、 だからと言って希望がないわけではない、 そんな青春小説だ。 3遍の中では「Water」が好きかな。 ♪(I’m)The End of the Family Line/Morrissey
59投稿日: 2023.05.12
powered by ブクログゲイの閻魔ちゃんの家に転がり込んでる男が主人公の最後の息子 家業の酒屋で働く弟と東京に住んでる兄が長崎に帰ってきた時の話の破片 長崎の高校の水泳部のキャプテンが主人公のWater 上記三部作 最後の息子は読み始めかなり文に引き込まれてこの本あたりだ!って思ってけど後半にかけて文学的な描写が増えてう〜んで感じになった 2作目の破片は会話がゴリゴリの長崎弁で少し読みにくかった、弟がストーカー 最後のWaterは青春!って感じの爽やかな話で好きだった
1投稿日: 2022.11.25
powered by ブクログ色々なことが見えていながらも見えてていないふりを続けながら生きていく青年像がよく伝わってきました。人に愛されかまわれるために多少のことは気にしななかったり許せないものに歯向かう意志など持ちつつも、色々なことを隠し隠しやりくりしたりどこか全力でやりきれない逃げがちな生き方にリアルさを感じました。
3投稿日: 2022.10.01
powered by ブクログ3つの中編。 表題になっている最初の話は、やっと最後で そこにたどり着きました。 言われてみれば、確かに『最後』になります。 経済力があればどうにかなりそうですが 血のつながりを求められたら、どうしようも…。 二つ目の話は、読んでいるうちに ストーカー? モラハラ?? と 首をかしげたくなるような行動に。 そちらの方が気になってしまって ほぼ内容を覚えていません…。 そんな状態で読み始めた3本目。 青春ものっぽかったです。 男の子、という感じの生活でした。
1投稿日: 2022.07.07
powered by ブクログ「春、バーニーズで」と違い、こちらの作品は閻魔ちゃんのキャラクターが好きという理由から時折読みたくなる一冊。 あと、物語や登場人物に繋がりは無いのだが、この作品の“ぼく"と「パレード」に登場する杉本亮介がどうしても重なって見えるんだよなぁ。 それは、寿司屋の一人息子が誰もいない大学の大教室で"金沢の公務員"の息子をつかまえ、先輩の彼女とワンナイトしてしまい、親への顔向けができすわ、死んでしまった地元の友人に対しての浮かばれない思いなど様々な感情が入り混じって泣いてしまう彼。 K公園の安全な場所を一晩中歩いて自分を許し、母親に元彼女で浮気相手の女を紹介し、閻魔ちゃんに母親が会いたがってるから来てと電話して、家に戻ってこれまで撮り溜めた映像を見返すぼく。 この2人が重なって見えるのは私だけかな? どちらも一言では言い表せない、入り組んだ複雑な感情を表現してて、この物語の後に続く「春、バーニーズで」もそうした複雑な感情をすごく上手に描いた作品だと思うんだよね。
1投稿日: 2022.06.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
文章と相性が良いのか読みやすい。 "苦しみにも二通りあって、それは認めてもらえない者と、認めなければならない者とが、それぞれ一つずつ持っているのだろうと思う"
1投稿日: 2022.05.30
powered by ブクログ「最後の息子」「破片」「Water」の三篇。 先日(と言っても昨年8月)に読んで良かった『春、バーニーズで』がこの本の後日譚だと知り手にしました。 勿論、吉田さんの方が先達ですが、最近嵌まっている桜木紫乃さんと同じ香りがします。片や長崎、片や釧路。場所は違うけれど、場末の夜の繁華街。背徳感のある愛憎劇。最後の短編「Water」なんて、水泳部で競い合う高校生の爽やかな青春物語なのだけど、そんな話でさえどこか夜の酒場や背徳の香りが漂うのですから。 「破片」は良く判らなかったけれど、ショートムービーを繋ぎ合わせるようにしてストーリーを紡いで行く(しかも今はやりのLGBTネタ)構成力。そして、こういう世界が苦手な私を読み入らせてしまう文章力。凄いな、吉田さん。これがデビュー作でしたか。
1投稿日: 2022.02.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
同性愛者の閻魔ちゃんとの同棲を続けながら、同性愛者に向けられる偏見の眼差しを他者からも自己からも感じる「最後の息子」 幼い頃土石流で母を亡くした弟が、女性は自分がいなければ死んでしまうものという強迫観念から彼女を執拗に束縛してしまう「破片」 亡くなった兄の後を追うように高校の水泳部のキャプテンとなった凌雲が、仲間たちと大会に挑む青春小説「Water」 前二作は社会派でもあり重いところもあるが、「Water」は比較的爽やかで読みやすかった。くじ引きで水泳部の顧問になった大人の女性な黒木先生が、ジンを飲みながら練習を眺めてる場面が好き。惨めに見える先生に、どうしてあげたら良いか尋ねる凌雲に、そのままプールを行ったり来たりしてればいいのよ、と答える先生が素敵だと思った。あと、憧れの少女藤森さんを送っていった時、バスの運転手が、振られたのか?と声をかけて、きっと今のこのバスに10年後に戻ってきたくなるからよく見ておけ、って言って、車庫に入る途中まで乗せてくれるシーンも良かった。
4投稿日: 2022.02.05
powered by ブクログ私とオカマの閻魔ちゃんと一緒に住んでいた「大統領」と呼ぶ男は、K公園のオカマ狩りで殴り殺された。大統領の亡くなるまでの痕跡を、いつも持ち歩いていたビデオカメラで撮り、それを見ることで思い出そうとするが…。 吉田修一の作品は、少しずつ積み上げていくタイプの砂山のような作品で、途中で大きくストーリーが展開したりするわけでもないので、あらすじが極めて書きにくい。 初期作品ということで、短編3つ。オカマの家に住み込む主人公、父がなくなって九州に里帰りし、酒屋の手伝いをする主人公、高校の水泳で強豪校に勝ちたい主人公。 ストーリー的には3本目の『water』が一番とっつきやすいので、1本目を読みかけてピンとこない人は3→1→2と読むといい。 個人的には、最近の興味と自分で書いている創作の方向性からも、1本めの表題作が一番印象に残った。同性愛という匂いのしないオカマとの同棲、一方で女性とも関係を続け、ある一点からその関係が崩れていく。 2本目に関しては、適度に事件は起こるし、大河ドラマ的に読めばよいのだろうけど、荒すぎて印象が薄かった。 なにかあるに違いない、と思って読んではいけない作品群。かと言ってつまらないわけでもない。比喩表現はあまりなく、作者のその時思っていることやちょっとした周囲の出来事を、文章にちょくちょく挟み込んでいくのは、同じようなスタイルで文を書いている身にとって親近感を持った。 若い人に読みやすい作品というわけでもない。誰に薦めるべきなのかは難しい。ただ、なにかしら良いものはある作品群だ。
2投稿日: 2021.10.02
powered by ブクログ実家が酒屋さんだったり、同性愛が登場したり、三篇少しづつ重なるところがあって、かなりの部分は実話に基づいているんかなと思った。(作者の実家が酒屋さんなのはインタビューに載ってた。) 三篇中、『Water』が一番読後感が良い。 最後の方の、400メートルメドレーリレーのスタート直前のいざこざが、張り詰めた緊張感の一つの表現形として楽しい。(ずっと気遣いしてたのに「ホモはあっち行っとれ!」て、身も蓋もない。。圭一郎が、「凌雲!この前、藤森が別れようって言うてきた。お前のことが好きらしか。俺に隠れてこそこそ人の女にちょっかい出しやがって」と口火を切ったのがどう見ても間が悪いので、しょうがない。。) 言葉遣いが、自分の地元とほぼ同じなので、すごく懐かしい気がした。自分の高校生活とは全然違うけど。
4投稿日: 2021.09.12
powered by ブクログ面白かった。 3つの短編どれも読み終わるとスーッとした。 どの主人公もとても順風満帆とは言えない生活の中で、周りを思いやり思いやられながら言葉を選び、周りと共存していく。 ちょっと荒み気味のガサついた心が癒された気がする。
8投稿日: 2021.02.20
powered by ブクログ3つの短編集から織り成す物語。 ・ ・ 最後の息子 破片 water ・ ・ どれもよく分からないけど読み終わった後にほんの少しジーンと心が温かくなる。 ・ ・ どれも本当に些細で然り気無い愛が感じられる。 ・ ・ 私的にはwaterのバスの運転手の台詞に青春真っ只中だった頃を思い出した。 ・ ・ 戻りたくなる場所(過去)がある事は幸せな事なんだろうなぁ~。 ・ ・ 【坊主、今から十年後にお前が戻りたくなる場所は、きっとこのバスの中ぞ!ようく見回した覚えておけ。坊主たちは今、将来戻りたくなる場所におるとぞ】
1投稿日: 2021.01.23
powered by ブクログ「最後の息子」「破片」「Water」の3編収録。 「最後の息子」はデビュー作にて1997年文学界新人賞受賞。新宿でオカマの「閻魔」ちゃんと同棲して、時々はガールフレンドとも会いながら、気楽なモラトリアムの日々を過ごす「ぼく」の話。 面白いのだが、何を言いたいのか、どう捉えていいのか難しい。 長崎の高校水泳部を描いた青春小説「Water」がわかりやすかった。
1投稿日: 2020.11.12新人賞受賞作より、「Water」の方が好き
三つの短編が収められています。新人賞受賞作は「最後の息子」なので表題となっていますが、私には正直言って、ピンときませんでした。 短編ですから、あれ?これで終わり?と思うのはママあることですけど、「最後の息子」は冒頭からのエピソードや描写が面白かっただけに、余計に物足りなさを感じました。まぁ、私にはボーイズラブの心境は、本当のところ、わからないですしね。 「破片」には、粋なセリフがありました。「男の指には、女の握ったおむすびが一番似合うとよ。」ふ~ん、そうなんだぁ。 「Water」は瑞々しい青春を描いた物でした。ただ、スポーツマンが麻雀を長時間やっていては、腰を悪くしますよ。この話にも粋なセリフがありました。「何かを始めるときの自分が一番臆病で、そして一番勇敢だ。」う~ん、確かにそうなのかも。この物語のラストはいいですよね。短い物語でも、このように余韻を残す終わり方こそ、短編の醍醐味だと思います。
0投稿日: 2020.10.01
powered by ブクログ最後の息子・破片・waterの短編3作。軽く読める。 waterは、長崎出身で水泳をやっていたという吉田修一の体験から生まれたのかなと思う。 しかし彼の作品にはどうしてこうも男性好きの男の人が登場するのだろうか?
1投稿日: 2020.06.25
powered by ブクログ詳細をあまり多く語らないため、終始ふわーんとした印象。それが良いという人もいるのだろうけど自分には合わなかったみたい。全ての話に共通してゲイが出てくる。 『破片』 男臭さ、海臭さ、人間臭さがギュッと詰まってる作品。実際にこのような地で暮らしたことがあるのかというくらい、如実に風景を思わせる巧みな描写。 『Water』 3作品の中で最もストーリー性があり好みだった。思春期特有の性のこと、家庭のことに思い悩みながらも水泳というスポーツに全力を注ぐ男の子たちの姿を描いているだけなのになぜこんなに胸が熱くなるのだろう。 いつか4人が大会の日の小競り合いを笑って話ながら酒を飲む姿まで想像できて、やはり思春期に何かに一生懸命打ち込んだ仲間というのはいいものだなあと改めて感じた。 「坊主!今から10年後にお前が戻りたくなる場所はきっとこのバスの中ぞ!ようく見回して覚えておけ。坊主たちは今、将来戻りたくなる場所におるとぞ」
1投稿日: 2020.05.27
powered by ブクログおそらく再読なのだろうけど,ほとんど忘れていた.あらためて読み直してみたら,なんともまぁ吉田修一が初々しい. 「最後の息子」 芥川賞の候補になったんだっけ?まあ,そういう感じ.オカマの閻魔ちゃんを上っ面では小馬鹿に思いながらも,閻魔ちゃんに気に入られるように努力してヒモ暮らしをしている自分に嫌気がさしている自意識過剰な自分ってなに?ってことを考えているバイの青年の一人語り.彼がビデオの撮影に執着しているのは疎外感の現れか.たぶんこれが吉田修一の原点なんだろうな. 「破片」 幼い頃,自分たちの軽率な行いのせいで母親を失ってしまった過去を持つ兄弟.その原因となってしまった弟と,弟の手を離してしまいそれを防げなかった兄の話が,母親の葬儀の数週間後に親子で行った海での出来事を挟みながら,物語られる.弟は入れ込んだ女性を守ることに異常に執着し,その女性のためにへんてこな家を造っているのだが,それを異常とは考えない. 自信がなくて行動できていないだけで兄も実は同じ気持ちを持っているというのはいいのだけれど,最後に見つけた屋根の上に飾る物(ゴム・ボート)は何を表しているのだろうか? それより,長崎ってあんな風なんだ.ちょっとびっくり. 「Water」 ああ青春小説だなーという感じの作品.水泳部のキャプテンをしている凌雲君の夏休みから大会までのお話.読後感がなんともいい.
1投稿日: 2020.03.25
powered by ブクログ理解力が足りないのか、いまいち掴めなかった。 ところどころぐっとくる言葉はあっても、 誰目線で物語が進むかが変わりすぎて、そして時系列がぐちゃぐちゃで全体的に読みにくかった。 なにが伝えたいのか今一歩分からなかった。 帯に書いてある「爽やか」…?な感じはしなかった。 ・プールをあがったときのさらさらの体の感覚についてのくだり ・何も言わずにお前がニ人分喰ってやれ
1投稿日: 2020.03.23
powered by ブクログwaterが好きでした。 青春ものって、自分の高校時代を思い出してそのあまりの充実のしてなさに悲しみを抱くので好んでは読まないのですがこちらは短編集なので必然的に読むことに。 登場人物から感じるエネルギーがとてもよかった。こんなに動きゃお腹すくよなっていうくらいに躍動を感じた。 それを言うなら2こ目の破片からもそれを感じた。 長崎の子供はよく動くなあ。私は文化部だったしここまで田舎ではなかったからもっと今風の遊びをしてたしもっと省エネで過ごしていたから、こんなによく遊びよく働きよく動く彼らを感じると爽快です。 それにしても私の青春とは全然毛色が違う。 生まれた環境で本当に価値観とかが変わるよなあ。 仕事にも部活にも女にも手を抜かず、ザ肉食系男子をを感じ、周りにはいなかったなあとしみじみ。 本当に都会の方は草食系が多いですね。よく言えば品のある感じ。 私は割と都心ではないにしろ郊外で、都心に近いところに生まれたこと、恵まれてるんだなと思いました。 表題作は一番解釈に悩まされます。だからこそ表題作なのかなと、吉田修一さんらしさが感じられます。 主人公がシンプルにダメ人間過ぎる。早く何かになっていただきたい。閻魔ちゃんの有無以前の問題。がんばれ。
3投稿日: 2020.03.16
powered by ブクログ吉田修一初期の作品、ということで文学的な香りが漂う3作品。この人の文章何というかかっこいいんだよなぁ。語弊があるかもだけど、男性的で且つキザっぽい。でもそこが最高にかっこよくて憧れちゃう。 部活ものは心に響いちゃうなぁ。『Water』のアオハル真っ只中の物語は心が爽やかになるし、でも同時に中心人物4名には秘密で後ろめたい暗い側面があって、そのコントラストが意外にもライトで表裏というか全く同じ方向から眺めているのに不意に影が覗くみたいな二面性的な表現方法で、今どっち側の話題だっけみたいに迷っちゃう。 何はともあれ愛おしい小説です。 その他二作品、もう少しアダルトなでもフラジールな世界観で、とっても無垢で純粋なでも過去に囚われてる『破片』が、九州のあっけらかんな情景も非常に心地よくミックスしていていやらしくない。素敵。
1投稿日: 2020.03.15
powered by ブクログ暑い、熱い作品 横道世之介への道のりのようで、もう既にのほほんとした雰囲気が滲み出てる Waterをドラマ化してほしい
0投稿日: 2019.11.30
powered by ブクログ東京名物⁈のオカマ、閻魔ちゃんとの同棲。K公園でのオカマ狩りの実態…シュールさの中に東京で生きる男の実話っぽい。 "アンタの家が何代続いた旧家か知らないけど、アンタの家の最後の息子にする権利も、責任も持てないわ" タイトルはココから来ていた…笑 他2編、「破片」濁流で亡くした母親、男3人で長崎で再会、弟の女への執着、何げない日常から吉田作品らしいそこはかとない恐ろしさを感じる作品 「Water」確かにかなり爽やか、田舎の水泳部の男の子4人、青春物語の中には、兄の死、それ受け入れられない母の病状と日常もある
1投稿日: 2019.11.06
powered by ブクログ3つの短編小説をまとめている一冊。 どれも『おぉ!』っていう感じがない。というか、最後まですべてが繋がってると思っていて、読み終わった後の巻末で気がついたくらいのレベルだった。 それでも、暇な時間を潰してくれた事は事実なのでこの評価。
0投稿日: 2019.08.21
powered by ブクログ爽快感200%、とってもキュートな青春小説! と謳われてたけども 個人的には爽快感は15%くらいだった。 えぐみ強い。 惹きつける力は200%あった。 特に最後の息子、じりじりしながら読んだ。 デビュー作とはさすがのひと言。
0投稿日: 2019.06.03
powered by ブクログ吉田修一さんの本は、理由はわからないけどつい惹かれて読んでしまい、すとんとその世界に入れるものと、やっぱり自分とは合わないな、と思ってしまうものと両方ある。(それなのに読みたくなるのが不思議。) 今回は残念ながら後者で、それはおそらく「女たちは二度遊ぶ」と同じく、男性のダメっぷりが目立ちすぎてしまったからだと思う。わたしは閻魔ちゃんのように母性もなく、心広くもないので、ダメ男性に対して許しの気持ちをもてず、ただイライラや不潔感のみを覚えてしまう。 「Water」だけは違った。一見ダメ男子ばかりにみえるけれど、水泳に全力を注いでいる高校生たち。泳げないのに水泳部に入った後輩を励まし、友の記録更新を自分のことのように喜ぶ。この短編は好き。
0投稿日: 2019.03.20
powered by ブクログ特にwaterが好き。大人と同じくらいの重い悩みを抱えながらも、それでも目の前にある勝負や恋愛に向かって全力にならずにはいられない主人公たちはエネルギーのかたまりです。パワーをもらえました。 若い故の危うさ美しさってよく言うけど、こういうことなのかな。
2投稿日: 2018.12.13
powered by ブクログ「Water」が3つの短編の最後でよかった。清涼感で読み終えることができたから。「最後の息子」と「破片」は薄暗いところがあってちょっと苦手。でも、現実の青春はドロドロ、ギトギトもしている。「Water」はそういったものを泣き笑いで跳ね返す勇気と希望を感じる。凌雲にとって水泳部でキャプテンをしたことがきっとその後の人生でも何かの役に立つだろう。省吾に対する優しい想いは大人になっても忘れないと思う。凌雲は兄の雄大が言うように、人生の最高の時を何度も塗り変えていくのだろう。最高記録は破るためにあるのだから。そして、そのために全力を尽くすだろう。若い頃を懐かしんで『あの頃はよかった』なんてi言うのはずっとずっと先でいい。全力で生きていれば、いまが最高の時だと思う。10代や20代が人生の最高の時と決め込むのは本人だ。その後の人生のほうが長いのに。歳相応の全力で生きていこう。出し惜しみなんかしていたら、思い出にしがみついているみたいな生き方になっちゃうもの。元気出していこう!オレ!
0投稿日: 2018.08.12
powered by ブクログどこが面白いのかサッパリわからん。 途中で放棄。 こういう日常ダラダラ話にはついていけませぬ。 文学界新人賞を受賞したとのことであれば、 きっと私の感性がダメなんでしょう。
0投稿日: 2018.07.19
powered by ブクログどの作品にも、夏と湿気を感じる。 破片が一番好き。 最後の息子、とwaterは、さらっと読めたけど、破片は読み進めるのが重かった。
0投稿日: 2018.04.27
powered by ブクログ吉田修一の初期の短編集。著者らしく、普通の人々の日常を瑞々しく光り輝かせる。最後の『Water』は特に秀逸で、青春の結晶だと思う。
0投稿日: 2018.04.10
powered by ブクログ「羊と鋼の森」の宮下奈都さんが選んだ 「大切な人へ贈る本」 と書店のポップにあったので衝動買い。 あー吉田修一さん、やっぱり私は好きなんだなあ。 同世代感があるのもそうなんだけど、 思いっきり 「ブルーカラーの青春小説」 なんですよね。 村上春樹さんもそうだし、朝井リョウさんや住野よるさんは、「ホワイトカラー世代の青春小説」。 それが今までは斬新だったけど、こうやって振り返ってみると、 ブルーカラーの現場に暮らす今の私としては、 吉田修一さんのこの肉体的なヒリヒリする感じが胸にズシンときますね。 「最後の息子」は吉田修一さんのデビュー作で、 長崎を舞台とした、過去にいろいろな傷のある男の子たちが主人公の短編集。 「長い階段を見上げると、白い日傘をさした若い女が、2人のために道を開けて待っている。ありがたいとは思うのだが、逆に急いでのぼらなければならないような気がして、岳志は気合を入れて一段とばしで坂をのぼった。後ろから「待て待て」と叫ぶ兄の声がした」 (「破片」より) こういう何気ない描写が、ブルーカラーで暮らす若者の焦燥感として、肌感覚で伝わります。 ただ、「誰に贈りたい本」か、というと、まったくわからない(笑) 九州出身の親に贈ったら、「嫌味?」といわれそう。 これからこの田舎で、多感な時期を迎える息子の気持ちを理解するために、 自分に贈りたい本、かもしれませんね。
3投稿日: 2018.03.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
林真理子さんや角田光代さんなど、女性の心境を描くのが上手い作家さんはたくさんいるけれど、男性の心境を描くというと、この方なのかもって思った。正直全然理解できないくらい、不思議な思考回路な印象で、これが男の人の考え方なのかもって思った。
0投稿日: 2018.03.07
powered by ブクログ吉田修一キャンペーンを開始。これを読んでようやく、吉田さんが同性愛を昔から書き続けていたことを知る。弱さと優しさが同居した人物造形、日常にごく当然のように存在する悲劇ときらめき、とてもデビュー作とは思えない、素敵な作品集だった。
0投稿日: 2018.01.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
映画では見たことがあった吉田修一さんの作品。小説は初めて。とても読みやすく、最後の息子の意味を見落としてしまい、2回読んだ。 1話 最後の息子:モラトリアムな主人公に母性を持て余すオカマの閻魔ちゃん。ビデオを通しての視点が新鮮で、ショートフィルムを見た気分になった。閻魔ちゃんの優しさが切ない。 2話 破片:母親の死をトラウマとしている兄弟。地元に残り過剰な愛情表現しかできなくなっていまった弟、都会で暮らす自信のない兄。もがきながら進もうとしているが、なんとも将来が心配 。 3話 Water:いきなりの青春。前2話からのずーんとした気持ちを一気に晴らす、疾走感。バスのシーンはもぞもぞし、水泳大会は胸が熱くなった。
1投稿日: 2018.01.05
powered by ブクログ内容(「BOOK」データベースより) 新宿でオカマの「閻魔」ちゃんと同棲して、時々はガールフレンドとも会いながら、気楽なモラトリアムの日々を過ごす「ぼく」のビデオ日記に残された映像とは…。第84回文学界新人賞を受賞した表題作の他に、長崎の高校水泳部員たちを爽やかに描いた「Water」、「破片」も収録。爽快感200%、とってもキュートな青春小説。 吉田修一の書く若者は怠惰で優しくて欲深く、残酷で小心者で純粋です。一面しかない人間なんていない、どんな人間も多面体で有るという事をどの本においても強く感じます。表題作は筆者のよく描くモラトリアムで怠惰な若者そのもので、マイノリティーであるゲイの「閻魔ちゃん」の強さと悲しみと自立の象徴です。毎回と言っていいくらい同性愛が出てくるのがなんともですが。Waterは青春ですね、青春好きとしてはなかなかの良作です。しかしここでもなぜか同性愛が(笑)
0投稿日: 2017.12.12
powered by ブクログそういう感じの最後の息子か!?っていう、ホモあり、ストーカーあり、オカマありな感じの本でした。笑 そういう最後の息子ね。お母さん、複雑。笑! まぁ、世の中にはいろんな人がいるけど、みんな各々、オカマだろうがホモだろうがストーカーだろうが、得てして普通に暮らしている。そんな日常を淡々と綴った一冊。 大したオチではないんだが、ラスト優勝したかどうかさてどうでしょうか?みたいな感じで濁して終わるのだけは後味悪すぎてなんとも言えない読後感でした。 優勝したかどうかくらい、ホモでもオカマでも教えてほしいとこだよね。 そこ、フェードアウトかょーって思う反面、まぁ、優勝してもしなくてもそんなに変わらないんだけどさ。
0投稿日: 2017.11.20
powered by ブクログホモやイタイ人の話し。 ホモ話しは好きじゃないので、もういいって感じ。 きっと身近にホモがいたんでしょうね。 ☆3弱ってとこ。
0投稿日: 2017.11.03
powered by ブクログ二度目の読了。内容はほとんど覚えていなかったから、また新鮮に読めた。たんたんと進み、自制もコロコロ変わる。自分とは別の世界のはなしだったので少し敬遠してしまった。破片も、同じくちょっとどこかに暗さがある。人間の深層の汚いところや怖いところをリアルに描いている。逆にwaterは爽やか青春の話で後味良かった!
0投稿日: 2017.10.10
powered by ブクログ吉田修一、初期の短編集。3つの中では「破片」が一番良かった。それぞれ、身近な人を亡くした傷心の中で、もがき頑張る若者を描いている。
0投稿日: 2017.03.20
powered by ブクログ①最後の息子 オカマの閻魔ちゃんと惰性で同性する男の話 すき惰性の心地がすごくよい ②破片 トラウマをもつストーカー男の話。いまいち。不気味さがありそうでそこからなにも発展しないところが個人的でイマイチで読み流してしまった。 ③WATER 水泳に青春をささげる男の子たちの話。めっちゃすき。高校生が純粋に大人みたいな冷静さで青臭い描写をするはなしがめちゃくちゃすき。セリフが急に大人びすぎたり、賢くなりすぎたところに興ざめするところもあったけど、熱中する描写がすごく秀逸で私もまじめに部活動したかったなと高校時代を後悔までさせた短編でした。 影響されやすいからこれを読んで子供はぜったい男の子がいいし、運動部でモリモリご飯を食べさせたいておもった 長長編を読みたくて別にすきくないサスペンスとか推理小説ばっかよんでたけどやっぱり心情描写が多い小説はさいこう読んでてちょうたのしい でもやっぱり読み終わったら良かったところとか全部忘れちゃうから本にテキトーにめもしてよんでねこれからのわたし
0投稿日: 2017.02.25
powered by ブクログ「water」「破片」がよかった。表題作はよくわからない。 この作者の共通点は、必ずゲイが出てくること。 ちょっと食傷気味。必ず出てくる。 あと、なぜか女にもてる。簡単にすることまでする。 そろそろ、この作者の本はもういいかなっと。
2投稿日: 2016.12.05
powered by ブクログモラトリアム・・・猶予期間 何もしない時間を貢いでほしい。 もしも閻魔ちゃんにとっての石灯籠が僕だとしたら…。 もしも今、この頃の無邪気さを取り戻せたら…。 最後に出た「腹が減っています」は以前のように孤独なものではなかったのだろうか。 停滞した時間を貢いでほしい僕と 病人フェチの閻魔ちゃん。 作品の風景が頭に染み付く。 近所の夕飯の匂いも、男臭さも漂ってる。
0投稿日: 2016.10.14
powered by ブクログ文學界新人賞を受賞した表題作ほか、2編を収録。 『パレード』から読み始めた作者の、そう言えば初期の作品は読んでいなかったことを思い出し、文庫本を購入した。 表題作と「破片」は、倦怠感を帯びた不穏なムードをまとった純文学で、その後の『パレード』や『悪人』『怒り』などにも通じる、何とも得体の知れない恐さを感じた。 「最後の息子」は、タイトルの意味がわかったとき、やり場のない哀しさに胸がふさがれた。後からじわじわと沁みてくる魅力があり、忘れられない一編になりそう。 素朴な荒々しさのある「破片」は、長崎弁だからこその生々しさがある。 最後の1編は、毛色が異なる高校生の青春物。男の子たちの笑える性衝動と熱血ぶりは、爽やかと言うよりも青臭いと言うほうが似合う。 残りの未読作品、書店で探してこようっと。
0投稿日: 2016.09.29
powered by ブクログ3つの短編を通して、生活感がすごい。汗の匂いとか、洗濯物の匂いとか、ご飯の匂いとかが、襲ってくるようだった。 地に足をつけて生活している者が、日々の瑣末なことに押しつぶされそうになりながらみる夢は、現実の影から逃げながら、今しかない、今しかないと叫ぶから、胸を押しつぶすような切実さで、きらきら光る。残念ながら、夢を見るために生活を捨てたもののそれには、空虚な輝きしかない。のだなあ、と、3つの短編を読んで、感じました…。
0投稿日: 2016.08.07
powered by ブクログタイトルの「最後の息子」が痛く感じる。家系を途絶えさせるわけにはいかないという思い。主人公のその後は『春、バーニーズで』にて。
0投稿日: 2016.07.02
powered by ブクログ「最後の息子」、「破片」、「Water」収録。 どの作品も、わたしには終わりかたがモヤモヤに感じられた。長崎のことばがよかった。
0投稿日: 2016.04.03
powered by ブクログ3つの短編。 2作目が1作目の登場人物の過去なので、そういう性格だからこうなったのかな。。と。 1、2作目だと結婚や子育てとは無縁で このタイトルなのかと思ったけど3作目は青春ぽいし。。。 どういう意味が込められているのか タイトル説明が書籍のどこかに書かれるってスタイルはダメだろうか。
0投稿日: 2015.06.29
powered by ブクログステキ感はあるが、別にステキじゃない。 青春感や葛藤感、特別感を出すためにゲイとかDVとか使ってる気がして、安直だと思った。 自分には合わなかった。
0投稿日: 2015.06.24
powered by ブクログWaterがすごくよかったので☆5。10年後に戻りたくなる「今」が眩しく描かれている。Water面含めてどの話にもそこここに暗いところもみえるが、今を真っ直ぐに生きようとしているようで、好感が持てた。ほかの作品も読みたい。
0投稿日: 2015.06.18
powered by ブクログ『坊主、今から10年後にお前が戻りたくなる場は、きっとこのバスの中ぞ!ようく見回して覚えておけ。坊主たちは今、将来戻りたくなる場所におるとぞ』 『今、この瞬間が人生最高の時になるのかもしれないそして最高記録を破るために、これからも生きてゆく。』 『何かを始めるときの自分が一番臆病で、そして一番勇敢だ』 これらのコトバをいつか誰かに伝えたい。 と思った。
0投稿日: 2015.05.02
powered by ブクログ最後の息子」「破片」「Water」 3作のどれをとっても、爽快感200%とはとても言えない屈託を強く感じる。 オカマの閻魔ちゃんのヒモとなり、毎日を無為に過ごすぼく。 閻魔ちゃんのことを愛しているわけではない。 「何もしなくていい時間」を貢いでくれる閻魔ちゃんに甘えているだけなのだ。 だけど、捨てられると困るから、嫌われないように、閻魔ちゃんの好きな「ひどい男」を演じたりもする。 近くの公園では頻繁にオカマ狩りが行われ、友だちが殺されてしまう。 結婚が決まった元カノと束の間のあとくされのない逢瀬を楽しむ。 「何もしなくていい時間」ではあるが、それなりに過ぎていく日々。 ある日、母親が家出をして東京に出てくる。 「あんたの彼女に会いたい」 「テレビに出てくるようなオカマを見てみたい」 その時ぼくがとった行動と、閻魔ちゃんの思い。 紅茶に入れた角砂糖のような読後感。 優しいね。あったかいね。儚く見えるけどしっかり届くものがあるよね。 そんな「最後の息子」 子どものころ、目の前で母親が土石流に流されてしまった大海と岳志。 大海は大学を卒業して東京で就職。 自分に合う仕事を探して転職をくり返す大海には、同棲中の彼女がいる。 高校を卒業してから家業の酒屋を手伝っている岳志。 廃屋のような倉庫を、一人でこつこつと改装するのが楽しみ。 そして、最近スナックで働くバツイチの女性とつきあいだした。 兄が帰省して親子3人で暮らす生活。時折はさまる、家族4人で過ごした夏の日の光景。 何かかみ合わない男3人の生活。 少し距離があきだしている大海と彼女。 岳志は…岳志は過剰なのだ。愛情が。 目の前にいる彼女の姿ではなく、自分の頭に思い描いた彼女の姿しか見えない岳志の行動には、いつか取り返しのつかないことを起こすのではないかとの、暗い予感がぬぐえない。 彼女の言葉も、周りの人たちの声も、岳志には届かない。 子どものころ、目の前で母親が土石流に流されてしまったこと。 すっぱりと断ち切られた母との絆を、無理やりに取り返そうとしているのか。 助けることのできなかった自分を、今でも許すことができないのか。 家族に刺さったまま、抜けない「破片」 水泳部に所属する高3男子たち。 間近に迫った大会でいい記録を出すこと。 部活にかける青春。 そして、それと平行して面白楽しく仲間たちと過ごす日々。 女の子のことを考えたり、麻雀したり。 半年前に長男を亡くしてから、心の病気になってしまった母がいる。 理由を告げずに家を出た母がいる。 心の中で何を思っても、毎日生きていかなければならない。 笑って、焦って、悩んで、生きる。 お気楽なように見えても、実はいろいろな「Water」 吉田修一初期の作品集。
0投稿日: 2015.04.18
powered by ブクログ毛色の異なる3つのお話が入った短編集。 表題作『最後の息子』 最後の最後で題名の意味が分かって切なくなる。閻魔ちゃんは誰よりも女だと思う。 彼女の断片メモが痛々しくて最高にかわいらしい。 『破片』 長崎弁の荒々しさが凄い。 方言ってこんなに躍動感が出るものなのかと。 『water』 青春小説。心に残る台詞が多かった。 「何かを始めるときの自分が、一番臆病で、そして勇敢だ。」 「もしかすると今日泳ぎ終わった瞬間が、ボクの人生最高の時になるのかもしれない。人生は長いのに、最高の時というものは、こんなにも早い時期にやってくるものだろうか。しかし、例えそうだとしても最高記録というものは破るためにある。」 「ボクの名前は凌雲という、雲を凌ぐと書く。ボクには追い越さなければならない雲がある。」 …自分に息子ができたら陵雲って名付けたいなー
0投稿日: 2015.04.17
powered by ブクログ青春小説なのだろう。大学生・高校生が主人公の小説で、恋愛や部活での悩みが中心だ。しかし、高校生が読んでどこまで人間心理が理解出来るかは疑問。だけど、それはそれでいいのだろう。何度も読み返して少しづつ人間心理の襞が解ってくる時がある。 それより、本文の中で誰かに言ってみたい決めセリフがあった。 「やっぱりぼくは、愛されていたのだろうと思う。別に自慢しているわけではない。それに愛されるのは簡単なことだ。それよりも愛され続けるのが至難の業なのだ」 「時々思うことがある。もしかすると今のボクたちは、絶景の中を通っているのも知らずに、連れとの会話に夢中になっている旅行者のようなもので、どれほど美しい景色の中に今の自分たちがいるのか分っていないのかもしれない。でも、旅行なんてどこへ行くかより、誰と行くのかの方が大切なことじゃないだろうか。」
0投稿日: 2015.02.26
powered by ブクログデビュー作からして「吉田修一」が凝縮されてるとは天晴れ!! 破片、Water、ものすごく好き! 長崎弁がまたいいんだな♪ 吉田さん、ずっとついて行きますっ!
0投稿日: 2014.10.29
powered by ブクログ《最後の息子》《破片》《Water》の3話。読了後は体の芯に熱がこもるような爽快感が残る。 どの話も(核ではないが)母親の喪失がエッセンスになっている節がある。 起こった現象を何度もなぞり書きするように『母親という女性はそうあったものだ』と描かれ、意図は何だったのかどこにあったのか、その所在を探すように話に現れるがストーリーの役割を終えればそのまま立ち消える。 そこだけが引っかかってモヤモヤ。
0投稿日: 2014.10.10
powered by ブクログオカマの閻魔ちゃんのヒモとして暮らす主人公。 ヒモなりの気楽さと苦労。 優しくて賢い閻魔ちゃん。 撮りためたビデオ日記を見返す描写でそれぞれの細やかな性格がつづられていく。 なんだか不思議と気持ちが穏やかになる物語だった。こういうのも好きだな。 他2編。
0投稿日: 2014.08.27
powered by ブクログ【本の内容】 新宿でオカマの「閻魔」ちゃんと同棲して、時々はガールフレンドとも会いながら、気楽なモラトリアムの日々を過ごす「ぼく」のビデオ日記に残された映像とは…。 第84回文学界新人賞を受賞した表題作の他に、長崎の高校水泳部員たちを爽やかに描いた「Water」、「破片」も収録。 爽快感200%、とってもキュートな青春小説。 [ 目次 ] [ POP ] 主人公のぼくと、恋人のオカマ閻魔ちゃんとの同棲生活を、互いにハンディカムで写しとっていった日常を編集したビデオ。 その映像はちょっと手ブレしていて、ときどき急に意味も無く何もない床が映ったり、関係ないものが映ったりする、そんなライブ感のある、ごく個人的なフィルムを見ている感じが、そのまま文章化されているのがすごい。 小説はさながら、ビデオのナレーションのよう。 だけど一番笑えたのは、フィルムに映っていない、ドラマみたいなド派手な喧嘩シーン。 恋人に求められている役割を演じること、ある種プレイとしての喧嘩も、いつかは興奮した出来事として二人の想い出となって残る、そんなロマンティシズムもあるんだろうな、と感じた。 閻魔ちゃんとぼくとの暮らしは、愛なのか、なんなのか。 それがラストに、実に東京っぽく描かれている感じがした。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
0投稿日: 2014.08.26
powered by ブクログWaterが最高だと思ってしまう私は、 吉田修一の作品の良さを半分しか理解できないのかしら。 最後の息子は難しかった・・・ 今の私だからそう感じたのかな。 大統領を殺したのは、誰なのかとか勘ぐってしまう。
0投稿日: 2014.08.26
powered by ブクログ40冊目にお借りした本。 自分で本を選ぶ時って作者とか系統とかある程度予備知識を持って読むけれど、カバー付で借りて読むと何の先入観もないから、いっつも読んでいるうちに、おぉ!そんな話だったのか!とか、えっあれ?短編集だったのか!とかなって不思議な感じ。今回もそうだった。 どんな話かな~と思って読み始めた最初に大統領という文字。タイトルの最後の息子=大統領っていう政治家達の話しかなと読み進めていく間にあれよあれよと情報が連なって気がつけば2丁目の人たちの話になっていた。 男性から見た男性の性的に惹かれる部分、の描写が3篇を通してとても生々しく、ゲイが出て来ようがこまいが、少女同士が活躍する小説の中に描かれているように、少年と男性たちが描かれているところがとても興味深かった。 1話目:大統領のエピソードを交えつつの主人公と閻魔ちゃんとの同棲生活。まさかのゲイの話で驚いた。主人公が優しいんだか薄情なんだかよくわからない。なんとなく日常も演じているような感じになってしまうのはなんでなんだろう。閻魔ちゃんは帰ってきたのかな・・・ 2話目:東京から帰郷した兄と主人公と父の話と、過去の3人の海でのエピソードとが交互に描かれている。何度言っても聞かない主人公と、それに対して何も対応しない兄などリアル。ちゃんと別れられたのかな・・・その後が心配。 3話目:水泳部の4人組の話。ウォーターボーイズのように爽やかで一番面白かった。彼らのように24時間何かのことを考えて夢中になって過ごすという環境にいたことがないので追体験できて素敵だった。 それぞれのその後が気になるけれど、まずは優勝おめでとう!
0投稿日: 2014.07.11
powered by ブクログ「water」、夢中で読みました。 久しぶりに小説で泣きそうになりました。 一生懸命さは、人のこころを動かしますね。青春モノで、スポーツだとなおさら。 青いって、唯一無二の時代ですばらしい。 長崎は行ったことないのですが、きっと巧い描写なのでしょうね。行ってこの目で確かめたくなります。
0投稿日: 2014.01.15
powered by ブクログ図書館で。 キーワード的にはゲイと少年と長崎なのかなあ。 最後の水泳部の話が一番スカっと読めました。男性がかかれる男子高校生はバカでスケベで単純だけどそれも含めて青春だなあという感じで微笑ましい。女性作家さんがかかれると何かキレイキレイな少年になりがちですよね。なにもしないで生きていくって言うのはなかなかしんどいことなのかなあと思ったりもしますがだったら働けばいいじゃない、という気にもなります。所詮自分は平凡な人間だなあと安堵したり。 人を傷つけているのを知っていて自分も傷つくような人というのは面倒くさくて付き合いづらいなあ。最後の息子の主人公のお母さんの理想の嫁は閻魔ちゃんみたいな女性に憧れている女性じゃない人なのかもしれない。そんなことを思いました。
0投稿日: 2014.01.10
powered by ブクログ同じ長崎出身の吉田さん。 不器用な人間を書くのが上手い。 Waterはバスの中で夢中になって読んだ。 最後のレースシーンは自分も一部始終を見届ける観客のような、もはや部員の一人のような気持ちで読んでいた。 気がついたら涙が出ていて、読後放心。 決して綺麗ではないし、青さ痛さが垣間見えるけど、それが自分にはないものと思うとみんながキラキラしていると思えた。
2投稿日: 2014.01.09
powered by ブクログ高校の模試で「water」の後輩がプールを泳ぎきる場面の部分が出題されて感動して購入しました。他のクラスメイトも泣いてました。「water」が一番オススメです。 他の2編も少し暗い話でインパクトがあったので(特に破片)10年前に読んだ話ですが未だに印象に残ってます 吉田修一さんは長崎の雰囲気を文章から生々しいほどに感じさせるのがとにかく上手いです
1投稿日: 2014.01.03
powered by ブクログ吉田修一の短編集。 2つ目に収録されている『破片』の岳志が『悪人』の祐一とどこか重なって胸が痛くなりました。 日常を描くのが本当上手い。
2投稿日: 2013.12.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
短編集。 「最後の息子」 「僕」は本人も自覚している(と思う)ダメな男だけど、完全には開き直ってはいなくて、だからなのか、読んでいて痛くて苦しい気持ちになりました。 「暴力は反対よ。でもね、正義のためにふるう暴力だけは必要なのよ」(p.57)が印象に残っています。ガンジーもこんなこと言ってた・・・?閻魔ちゃん好きだなぁ・・・ 「破片」 このお話はちょっとよくわからなかったです・・・。母を亡くした父と兄弟の話。現在と過去を織り交ぜながらお話が進んでいきます。お母さんを亡くしたことでなにかのバランスが崩れてしまったのか・・・岳志の思い込みの激しさが怖いです…。 「Water」 水泳部のお話。キラキラした青春だけではなく、4人それぞれが秘めた暗い部分も描かれています。 それでも最後の大会の場面で省吾が最後まで泳ぎきったシーン、4人のメドレーリレーのシーンはぐっと胸にくるものがありました。 雄大の日記がよかったです。 「どんな思い出を持って行くかで、ボクの人生は決まるのだ。」(p.238) にすごく共感。 凌雲が試合前に頭に浮かぶフレーズ、バスの運転手の台詞もかっこよかった! 最後の2つのお話は長崎の言葉がとても心地よかったです。
1投稿日: 2013.11.19
powered by ブクログ収録作品「最後の息子」「破片」「WATER」の順にだんだんと話が良くなっていく。 「最後の息子」は驚くほどつまらなかった。新宿二丁目に生息するゲイとそのヒモの同棲物語なんて、ちっとも理解できない。 ところが、この作品が文學会新人賞を受賞したとは…私ってセンスないのかしら。 「破片」は父親の手ひとつで育てられた兄弟が、幼い頃に三人で海へピクニックへ行った日の思い出と、兄弟が成人してから、東京へ行った兄が帰省し、女に入れあげる弟を心配しながらまた東京へもどっていくある夏のエピソードを、交互に挟み込んでいくノスタルジックな作品。 そして「WATER」。この作品好き。 引退を前に県大会出場の水泳部男子4人。女の子のことも気になり、大会記録のことも進学のことも気になる青春真っ盛り。ケンカしたりじゃれ合ったり、泊りがけで麻雀したりとごくごく普通の高校生のごくごく普通の日常が苦しいぐらいにうらやましい。 好きな女の子の手を初めて握ったバスの中で、女の子を見送った後、運転手さんに「坊主、今から十年後にお前が戻りたくなる場所はこの中ぞ!ようく見まわして覚えておけ。坊主たちは今、将来戻りたくなる場所におるとぞ。」って、わかるわ~その感じ。 さなかにいるときは、そこがものすごく幸せな場所だってことに気が付いてないもんなんだよね。 素朴な長崎弁もとてもいい。
0投稿日: 2013.10.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
Waterがかなり青春小説感全開。ここから、吉田修一ワールドが広がったのかなぁ。 「最後の息子」は私の中の吉田修一感とちょっと違った。 変わっていったのかなぁ~
0投稿日: 2013.09.16
powered by ブクログ吉田修一氏のデビュー作、3つの物語の短編集。どの物語も登場人物の不器用さが巧く表現されていて、また心打つフレーズがたまらない。特に気に入ったフレーズ『何かを始める時の自分が一番臆病で、そして一番勇敢だ』 個人的には最後の物語「Water」が爽やかで青春(水泳)いっぱいで 好きです!
0投稿日: 2013.08.24
powered by ブクログ「破片」の酒屋の岳志、「Water」の水泳部の凌雲、どちらも長崎の言葉がいい。多くを語らずともディテールに溢れていて、読むほどにその世界が頭の中に作られて行く。引き込まれる。 表題作「最後の息子」もそうだが、全般にドロリとした重さを感じる三つの話。爽快でもキュートでもない青春の日々。 「坊主、今から十年後にお前が戻りたくなる場所は、きっとこのバスの中ぞ! ようく見回して覚えておけ。坊主たちは今、将来戻りたくなる場所におるとぞ」 P.223「Water」
0投稿日: 2013.07.25
powered by ブクログ心の動きを切り取るのがやっぱりうまい。なんとも表し難い気持ちをうまく言葉にして、すとんとおさまる感じ。 でも根底なのか中心なのか、わからないが全体的に悲しさがあるのは他の作品とも共通していると感じた。
0投稿日: 2013.04.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「water」が面白かった。「ウォーターボーイズ」を見た後のような感動があった。と思ったら、こちらも映画化されてたのですね。
0投稿日: 2013.03.11
powered by ブクログタイトルはそういう意味だったのか… 知らない世界のお話でした オカマちゃんが出てきたけども、 今の女性より女性らしい心を持った人だなぁーとおもいました 古風な感じというんでしょうか、顔けられても足にすがるとか 私にはできません タイトル他二作もそんな雰囲気のお話でした
0投稿日: 2013.03.06
powered by ブクログ吉田氏、デビュー作品集。彼の他の作品たちと違い、硬めの作品も、そこかしこに作家のバックグラウンドが見える興味深い作品。
0投稿日: 2013.02.17
powered by ブクログ最後の息子 オカマとの同棲生活をビデオ撮影を通して描くことで、 独特の描きっぷりになっている。 互いの愛情を、自分の感情を第三者的に俯瞰している。 破片 母を亡くした酒屋の兄弟。 兄は東京で冴えない生活。 弟は酒屋を継ぐも、スナックで・・・。 父は相変わらずの頑固者。 男達を結び付けていた母亡き今、 それぞれが破片。 Water 高校水泳部の親友4人組。 各々家庭や恋愛、進学で悩みを抱えている。 大会の模様は胸を打つ。
0投稿日: 2013.01.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「Water」が一番好き。 さわやかで、くすぐったい。 『十年後にお前が戻りたくなる場所は、きっとこのバスの中ぞ! 坊主たちは今、将来戻りたくなる場所におる』 『何かを始める時の自分が、一番臆病で、そして一番勇敢だ』
0投稿日: 2013.01.03
powered by ブクログ最後の息子って、どういう意味だ? あぁ~、そういうことか。。。 てな感じの、いわゆるオカマちゃんたちの物語だった。
0投稿日: 2012.10.28
powered by ブクログ芥川賞候補になった表題作の他、「破片」「Water」の二作を収める。 オカマの閻魔ちゃんと同棲する“ぼく”は、日常を映したビデオテープをある日片っ端から見返した。そこに見えてきたものとは…? 一見突き放しているようでいてどこか暖かい、そんな作風はデビュー作から健在だ。 「Water」は作者の故郷長崎を舞台に、高校水泳部の面々が繰り広げる一夏の青春物語。 “水泳”という言葉に弱い私としては、この作品の平凡で単純なところに逆に感動できる。 ☆文學界新人賞
0投稿日: 2012.09.24
powered by ブクログゲイ設定がなんか読んでられない…。けして嫌いじゃないというかむしろ積極的に読んでいた時期もあるぐらいなのだけれど、これはイマイチ。男男しいのよね。男男しいという単語の意味は自分でもよくわからないけど。
0投稿日: 2012.09.22
powered by ブクログ3つの短編集。 中でも3つ目の『Water』がスキ。 高三男子の爽やか過ぎる青春。 爽快すぎるあまりに感情が高ぶり、涙が出るほど。 ずっとずっとあんな気持ちを持ち続けたまま大人になってほしい。
0投稿日: 2012.07.19
powered by ブクログ表題作の「最後の息子」は オカマの閻魔ちゃんがすごくいいキャラです。 作中にある「ホモ狩り」は 私が知らないだけで実際にはあるんでしょうね。 もちろん日常的ではないにしろ。 「パレード」にも出てくるけど 吉田さんはオカマのママを書くのがうまいなぁ。 すごく魅力的、女性から観てだけど。 2作目の「破片」は どことなく「悪人」に近い世界観でしょうか。 純粋ゆえにまっすぐ過ぎるのかもしれない、男性って。 ラストの「Water」は水泳部4人組の男のたちのお話。 こういう男性というか少年や青年が持つ 独特の世界や絆は、やっぱり女性が入っちゃいけないと そう思わされます。 女性には築けないものだとも思う。 多分女の子はどれだけ仲が良くたって 睡眠中の相手のパンツを脱がせてマジックで塗るとか そういう「馬鹿みたいに笑える下ネタ」ができないからかも。 永遠に羨ましいです、その関係性は。 私は泳げない人間なので(泳げるけど息継ぎができない) 水泳部あたりの描写は実体験としてはないけど でも、それでも、そんな私にでも 頭の中でちゃんと世界が広がりました。 あの水面のキラキラとか カルキとか消毒液の匂いとか みんな微妙に違うバスタオルの洗剤の匂いも。 泳げたら素敵だっただろうなぁ。 吉田さんの描く「男性」は 不器用でもいい加減でも純粋でも ズルくてもオカマでも なんだかとっても魅力的。
0投稿日: 2012.07.16
powered by ブクログこの人の作品にはちょいちょい、キーパーソンとしてゲイが登場するけど、この「閻魔ちゃん」ってキャラは一番好きかも。 友人が撲殺されたり、設定は重たいのに読了感はなんだかあったかい。 一緒に収録されている『破片』は痛々しくて好きになれないけど、『water』は爽やかで青春ぽくて、どうしようもない出来事に遇っても、逞しく生きてる人々の強さに惹かれます。
0投稿日: 2012.06.25
powered by ブクログ「最後の息子」「破片」「Water」からなる短編集。 吉田修一の処女作ということで買ってみた。 「Water」は比較的読みやすかったが、他2篇は結構読み疲れた。 吉田修一は当初からこんなにきつい作品を書いていたんですね。 「悪人」「パレード」なんかが好きな人は結構ハマるんじゃないかな。 このざらざらして心に残る感じは好きじゃないけど、癖になる。 人間の業のようなもの。狡くてどうしようもない生き物であること。 それでも生きていかなければならないことを気づかせてくれる。 自分に正直に生きていくことがどんなにたくさんの人を傷つけるか。 吉田さんの書く登場人物の不器用さにはなぜか惹かれてしまう。
3投稿日: 2012.06.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「爽快感200%、とってもキュートな青春小説!」という謳い文句に惹かれて買ったのに、完全に裏切られました。JAROに訴えてもいいんじゃないか、これ?ってレベルの裏切られ方な気がしました。 本作は3つの短編からなる作品で、そのうち「Water」は多少青春小説感がありましたが、ほかの二作「最後の息子」「破片」は爽快感など皆無。それどころかどちらも悶々とした閉塞感が漂っている上に、暗くて重くてどこが爽快感200%やねん!と突っ込みたくなります。 そのようなよろしくない第一印象があったせいか、どうにも物語に入り込めず… 実際は深いお話で、些細な表現やセリフからいろんな心情が読み取れるお話かもしれませんが、先のネガティブ印象のためか、どのお話も「で、なんなの?」という感じの冷めた目線でしか読み終えることが出来ませんでした。 世間的にはとても評価の高い作家さんでファンも多いようですが、同作家さんの作品「パレード」「悪人」もさほどピンとこなかったので、どうも私には合わないみたいで残念。どの作品も変に期待をあおる謳い文句などがなければ印象違ったのかなぁ…
0投稿日: 2012.06.12
powered by ブクログ装丁がカックイーような微妙なような 判断しかねる本だったので しばらく買わずに眺めていたけど 吉田修一だしなー105円だしなーで買ってみた うそっぽい設定でも 人物がお人形さんっぽくないところが この作家の素晴らしいとこだとオモウ 3つお話が入ってて 1つめのやつと3つめのやつは しんどいこともあるけど人生ってなんか笑えるな というお話だと思う 人生って美しい!素晴らしい!っていうことを 声高に書き連ねたり言ったりするより 人生ってくだらなくも愉快だよなって言う人のほうが好き 吉田修一のお話からはそういうのを感じる よこよの好きならこっちも好きだろう 自分内好きな作家入りを果たした本なので星4つ
0投稿日: 2012.06.02
powered by ブクログ吉田修一の処女作。 『最後の息子』『破片』『water』の3作品が収められている。 『最後の息子』・・・ある日友人「大統領」がホモ狩りに遭い、殺される。 一緒に住んでいる恋人の「閻魔ちゃん」はオカマ。その閻魔ちゃんに 買ってもらったビデオでぼくはぼくの日記を映している。 日記を回想しながら自分と関わりのある人たちのことを話す。 でも、そこに「ぼく」の存在がとっても希薄で、生きているという実感の ない青年という感じが強くした。 けだるさ98パーセント、みたいな小説。 『破片』・・・一年ぶりに実家に帰省した兄の大海と父の仕事(酒屋)を継いでいる弟、岳志。 子供たちがまだ小さいころ、父子の前で母親は濁流にのまれて死んでしまう。 岳志は女性を「守る」という意識が強すぎて、ストーカーのように執拗に付きまとい、いろいろと問題を起こしてしまう。 『water』・・・水泳部の高校生の青春物語。 めずらしくさわやかな題材なのに、ホモの告白だったり、母親の家出や 息子を事故で亡くした母がおかしくなってしまうなど、やっぱり一筋縄じゃいかない感じ。 読み終わっても、なにかが胸に残っているような読後感。 この人の小説は、続けて読まないほうがよさそう。 テンションがかなり下がる。
0投稿日: 2012.05.27
powered by ブクログ若さというのは刹那的で暴力性を秘めているもの。 老い先長いからって、人生設計したりしない。今を生きているのだ。
0投稿日: 2012.05.10
powered by ブクログヒモ、オカマ、2丁目、チワゲンカ、ちょっと趣味入ってるかな? しかし爽やか青春で終って良かった。後味サイダー。
0投稿日: 2012.04.29
powered by ブクログ短編が三つ位で、前二つはホントつまらなくて、本当にこれ吉田修一の本?て感じだったけど、最後のwaterは割と良かったかな。青春てかんじで。私はスポーツの部活に入ったことがないから、イマイチその練習ばっかやっている人たちの考えってわかんなかったんだけど、その辺の描写が良かった。バカみたいに無心に泳いで疲れきってでも楽しいなんて…青春てやつなんでしょね。
0投稿日: 2012.02.28
powered by ブクログ最後の息子・・・オカマ 破片・・・酒屋の父と兄(テレフォン妻)と弟(偏向的な恋愛) Water・・・水泳部 分かりやすかったのはWaterかな。
0投稿日: 2012.02.27
powered by ブクログ悶々とした? 青春&迷走中の男子?って感じかなぁ。 もっと爽やかな話かと思ったけど、 エネルギーを持て余す若人の話という 印象の本でした。
0投稿日: 2012.02.24
