
革命家・北一輝 「日本改造法案大綱」と昭和維新
豊田穣/講談社
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総合評価
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天才革命家死す!
東条英機に対して石原莞爾が天才であるという意味の範囲において、北一輝と昭和維新は日本人に夢を見せてくれる。日本人なら、もし、あの戦争が無かったら、と考えたことが無い人間はいないと思う。本作では北一輝を中心とした昭和社会の激動と、閉塞感を武力で動かそうとした気骨の青年たちを上手く分析していると思う。しかし、犬養毅を暗殺した五・一五事件は民主主義を侮辱したものだし、その点作者も突き放しているが、二・二六事件もその点テロルに頼っており正統腐敗を正すためとはいえ民主主義の否定が底流に流れている。その点、天皇の怒りももっともか…。もし、彼らが陛下の裁断による直接統治を望むとしても、そこには、結局、将校クラスの自分たちは登用されないという自己矛盾が暴力となって暴発した形なのかなとも思う。ともかく600ページに渡る熱を感じさせる一作だと思う。総括すると維新回転を成し遂げた明治の元勲は別格だった、というところか。 星5つ。
0投稿日: 2017.09.18
