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小学五年生
小学五年生
重松清/文藝春秋
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総合評価

125件)
3.8
19
50
38
4
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    なかなかエグいことも書いてあるし、キャラクターに個性が感じられず、逆に共感を持てなかった。 ただ、物語はいやな展開が多くても引き込まれた。 とくに、バスの話とカンダさんの話が好き。

    0
    投稿日: 2025.11.05
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    小学5年生の娘のために図書館でジャケ借りした本を自分でも読んでみた。自分もこういう気持ちあったなーと自分の小学5年を思い出した。小学5年生って大人になりかけの狭間で、娘もいまこんな風に毎日思ってるのかな(まだまだ子供だから、そんなことないかな)と思ったりもした。

    0
    投稿日: 2025.07.26
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    中学生でも小学六年生でも小学四年生でもない、小学五年生ってなんか確かにこんな感じだったよなーと思い返される作品だった。 大人のお酒の場が嫌いだったり、同級生の気になる子に上手くアプローチできなかったり、誰もが経験したような事を五年生ってこんな感じだよねとか思い楽しみながら読めた。 今の自分は小学五年生から見たらどう見えているのだろうと少し気になった。

    0
    投稿日: 2025.07.20
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     小学五年生の『少年』の視点で見た様々な出来事を追体験できる短編集です。  主人公は小学五年生の『少年』。途中で名前が判明することもあれば、記載がないこともあるけれど、『少年』たちは彼らなりのルールと感性と感情と行動をもって、その一瞬一瞬を生きている。全十七編の短編は、一作一作は短いものの、どれも濃厚に『少年』の姿を描き出す。時に驚くほど鋭く世界を捉えたかと思えば、くだらないことに悩み、自分ではどうしようもない大人の事情で振り回され、自分の気持ちを持て余す――小学四年生までのような子どもではなく、中学生や高校生やそのもっと先のような大人でもない、等身大の『小学五年生』の彼らが見る世界を、垣間見ることのできる作品集となっている。  男の人は、どこか子供っぽいところがある時がある、と感じることもあるけれど、この『小学五年生』を読むと、その根底が何なのか少し想像がつく気がしました。支離滅裂なこともあるけれど、一生懸命なその姿が愛しいです。  作中で、喧嘩したり文句を言いたかったりした時に、「ばーか!」「死ね、ばーかばーか」くらいしか語彙がないのがなんとも『らしい』感じがします。やたらと言い訳がましくなったり、理屈をこねようとしてみたり、無理矢理自分を納得させようとしてみたり、どの作品も彼らの素直な心情を書き表していて、作者の方はよくこの頃の少年のことをここまで鮮明に書けるものだと感心してしまいました。  何も知らずに無邪気でいられる『子ども』では、もういられない。けれど、格好いい『大人』にはまだなれない。そんな狭間の、極々微妙なお年頃の少年たち。彼らの日々は、大人が思うよりもずっと複雑で、繊細な彩りに満ちているのだろうと感じました。  とても良い作品集でした。またふらりと読み返せるといいとも思います。

    1
    投稿日: 2025.07.20
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    幼い頃のモヤモヤしたりドキドキしたり、起伏の激しい素直な感情を思い出した。 物事を正面から受け止める。だけど、素直になれないから言葉を誤魔化して、カッコつけていた。 小さい頃の見栄っ張りな私は今も大して変わらない。 それは、見方を変えると小学五年生って思ったよりも大人だったということです。

    0
    投稿日: 2025.02.27
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    自分自身の小学五年生を思い出しながら読んだ。 読書には知識を身につけたり物語を楽しんだりする以外に、作者の検討内容に自分自身の考察を加えたり、文章から自分自身の思い出を想起するなどの効用もある。短編なので情景が錯綜するが、故に記憶の検索ワード、検索イメージが増える。飛行機内にある機内誌の読み物くらいの文章量だろうか。 漫然と生きる日々は記憶に刻まれず、好悪関わらず、心や環境の変動が大きいポイントのみが思い出として蘇る。バスの話がきっかけになり、自分が初めて一人で乗ったバスの緊張感を。 そんなノスタルジックな読書だった。

    65
    投稿日: 2024.09.10
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    一話20ページ程度の短編集。 どれも主人公は小学5年生の少年。 はっきりとはわからないまでも、朧げながら大人の世界が見えてくる、思春期の手前の心情が物語を通して伝わってくる。 息子が小学5年生なので、これに似た感情を抱くことがあるのかな?と思う。自分はどうだっただろう?

    3
    投稿日: 2024.07.27
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    ・小学五年生の男子視点で小五男子の気持ちがわかったし、共感できるところもあった。 (主は女 ) ・短編集で一つの話が簡単に読め、色々なジャンルなあったので飽きなかった。 ・イラストもたまにありその作品に更にのめり込む事ができる。 ・重松清の本はほんとうに最高! (ぜひ読んでみてね❣) ・とても良い作品だった。

    5
    投稿日: 2024.06.16
  • さすが重松さん!小5の心理をよくおわかりです

    中学入試では定番となっている作品が多く収録されている短編集。特に「友だちの友だち」と「バスに乗って」は名作だと思う。あぁ、なんで男の子って自分の気持ちを素直に言えないんだろ。変にカッコつけたりとか異性を意識したりとか、口では偉そうなことを言っていても、心の中は意外とナイーブだったり。ちょっと面倒くさい子たちだけど、こうやって大人になっていくんだよね。自分の小5の時を振り返っても思い当たることしきりの作品が多かった。

    0
    投稿日: 2024.05.21
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    小学5年生、という、まだまだ子どもだけれど大人への入口に足を踏み入れる年頃の少年たちが主人公の短編集。 どの話も子ども時代を思い返して切なくなったり恥ずかしくなったり。 我が子を思うと、こんなに繊細なことを考えたり感じているのか?感じてないよね!と思ってしまったけど、思い起こしてみれば自分もこのあたりから中学時代くらいは一番わかってる感があったかもしれない… 母親としては、お母さんのお見舞いに行く少年の話が良かったな…バス運転士さんというちょっと怖く感じる大人との交流、気にかけつつもおせっかいすぎない運転士さんが良かった。 まさに小学5年生、な娘にも読んでもらったけど、これは当事者世代が読むのはなかなか恥ずかしかっただろうなぁ。でも、他の人の心の機微を知るという良い体験になったのではないかと思う。

    2
    投稿日: 2024.05.02
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    葉桜 色々動くが何も肝心なことは動かない。小さい時はそうだった。適切な動き方がわからないし、動ける範囲にも限界があった。 おとうと …別にたいしたことないよ、もっときれいなの、いっぱいあるよ…オレ、知ってるから、今度アッくんに見せてやるから… 友だちの友だち この設定なら、中編くらいで楽しめたかも。短編すぎて浸りきれない。死は重い カンダさん 子どもから見えにくい大人の恋愛。カンダをカタカナにしてるとこに現れている。けど、破談の理由が赤裸々でそのムードが壊れた。中学生になって、次の彼氏にははまらなくて、カンダさんにも興醒めして、というのは思春期らしい。 雨宿り ただでさえ短いのに場面が変わって忙しい。一個ずつ山場やオチがついてまとまる もこちん 男子もバカだけど、ちょっとませた女子もまぁややこしい。あの全能感が男子にとっての黒歴史みたいに残るのだろうか。 何小、フォーエバー 気の毒。なんで最後いい感じに締まったのか謎。 プラネタリウム こんな風にモヤモヤムラムラするのって男子だけなのかな。 ケンタのたそがれ 境遇には同情するが、問題行動ってこういう背景も大いにあるんだろうなぁ。母親を責められないが、子どもはこの境遇の苦しさから非行に走るんだなぁと感じられた。生活に満たされていたら、悪いことする暇がないんだな バスに乗って 河野さんがなんか言ったら泣けてた。ありきたりだけどその方がよかったなぁ ライギョ ライギョは、釣れたんだろうか。障害は、まだ小学生の理解には及ばないところもある。障害よりもまず、人権意識を育てることが重要で最短。 すねぼんさん シチュエーションがちょっと独特 川湯にて これも独特。母の心情の深いところは子どもには見えない。でも浅いところは見えるのが切ない おこた 独特 正 委員選出の設定がうまくて、コンプレックスや見栄が綺麗に浮かぶ。こんな設定に遭遇したことはないけどすごい共感できる。自分もこんな小癪な子どもだった どきどき チョコが内心ほしい気持ちと滑っていく時間がテンポよく進んでいく。バカだと思ってたあいつが貰えて自分は…この世の終わり、自分はこれからもずっと…ってなるよね男の子 タオル 人が死ぬ、生きていくってことを実感するのは、葬式じゃなくてもっと違うタイミングであればいいと思わされた。 あとがきより 少しキャラを引き気味にして、小学5年生の少年が佇んでいる風景を描きたかった。いつの時代でも、どこの町でも、小学5年生のいる風景は、決して薔薇色に光り輝く時ばかりではないにしても、それでもやはり、かけがえのない美しさを持っていてほしいと願っているし、持っているはずたと信じてもいる。 5年生、もしくはそれ以降の男子は悩みがいっぱい。境遇はそれぞれでも、悩み葛藤する場面はどれも共感できるものばかり。子どもにも勧めたいけど、男子にしかわからないかもしれないし、なんだか女子にはこの胸の内を悟られたくない。そして実際の5年生はこの情景や心情をどう受け取るだろう。過ぎ去ったからこそ、美しく感じられるのかもしれない。

    0
    投稿日: 2024.03.21
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    子どもに読ますためが、重松清さんは読ませるなー、と自分も読破。残念ながら子どもには響かなかったようですが…。 「プラネタリウム」が良かった。ほのぼの系よりしみじみ系が多い短編集。

    0
    投稿日: 2024.02.22
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    17人の小学五年生の少年を主人公にした短編集。転校やいじめ、親の離婚、病気、死別など様々な出来事と絡めながら、この年頃にありがちな肥大していく自意識や揺れ動く感情がそれぞれ繊細に表現されている。お気に入りは転校の複雑な心理を描いた「葉桜」「友だちの友だち」、仄かな異性への意識の目覚めが微笑ましい「プラネタリウム」、無愛想なバスの運転手との交流が心地よい「バスに乗って」、いじめを扱いながら読後感が爽やかな「ライギョ」。自分が五年生の頃はどんなだったかなと思い出しながら読むのもまた楽しい良作です

    1
    投稿日: 2024.02.18
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    2024.02.07 こういうことを40歳過ぎに書けることを尊敬します。やはり、一廉の作家は自分の中に引き出しを持っていて、それを巧みに引きだすことができるのですね。それが今の1番の感想です。53歳のいま。

    1
    投稿日: 2024.02.07
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    小学五年生。 私にとっても特別で色んなことが変化した 年だったような気がする。 この本を読んでいると私の中にもまだ 小学5年生の自分がいるような気がして…。 良い時間が過ごせたー♡

    0
    投稿日: 2023.12.21
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    小学五年生が主人公の話ばかりを集めた短編集。どれもとても詠みやすいし、5年生って確かにこんな感じだったな、特に男子、とかいろいろ思う一方、基本的に子どもが主人公の話というか、学校生活がメインの話が、自分はあまり好きではないんだな、と別の気づきもあったり。ピュアな気持ちで読める人に読んでいただきたい。

    3
    投稿日: 2023.12.10
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    中学受験に出題される事が多いと知り(娘が中学受験生)、図書館で借りて読んだ。 短編小説で読みやすかった。 すべて小学5年生が主役の物語。読みながら、自分もこんなことを考えてたなぁと当時を思い出す事もあった。 是非、子どもにも読んでもらいたい一冊です。

    4
    投稿日: 2023.11.06
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    再読。小学五年生の男の子を主人公にした17話の短編集。あとがきに重松清さんが「どうやら僕の中には小学五年生の少年がいるようだ」と書いている通り、小学五年生の少年の揺れ動く微妙な心情が描かれていて、読み終えた後ほのぼのとした気持ちになった。また、かつて小学五年生だった時のことを思い出してなつかしい気持ちにもなった。「プラネタリウム」「バスに乗って」「どきどき」が心に残った。

    17
    投稿日: 2023.09.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ーー重松清さん作品の「子ども」はタイムマシンだ。 手を取って教室まで引き込んでくれる。僕も生徒のひとりになった感覚にしてくれる。それはくすぐったかったり、ヒリヒリしたりするが、干上がっていたあの頃の感覚がみずみずしく蘇ってくるのを感じる。 今、僕にはちょうど小5の娘がいる。去年まで男の子の家にお邪魔させていただくこともあったが今年から行かなくなった。背が急に伸びだす子もいる。 つまり「小学5年生」は男女それぞれを意識し始める頃。ここからが分かれ道が始まる。逆に言えば、この頃までは「男女が体験や感覚を共有している」とも言える。 だから重松さんは第二次成長前の子どもたちをよく登場させるのではないかと思った。元「男の子」の男性読者も、元「女の子」の女性読者も共感できる領域が広い小学5年生。タイムスリップさせるには最適な季節だ。

    0
    投稿日: 2023.08.22
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    重松さんの本は15年ぶり位。当時は「小さき者へ」「きよしこ」「エイジ」など読んで、自分も子供が出来たらまた読み直そうと思っていたら、子供はあっという間に小6に。「小学五年生」という本を見つけて当時のことを思い出して読み始めた。 どの物語も重松節があり、懐かしかった。 「葉桜」、「おとうと」、「友だちの友だち」、「カンダさん」、「雨やどり」がお気に入り。

    0
    投稿日: 2023.05.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    男の子にこんな葛藤や複雑な気持ちがあるなんて……改めて強く感じました。 私も異性が気になり始めたところはあるけれど、こんなに上手に文章にできるなんて、すごいなと思いました。気持ちが自分のことのように伝わってきて、読む手が止まらないです。 ポニーテールという本を友達から借りて読み始めたので、またそれも感想を書きたいと思います。

    7
    投稿日: 2023.05.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    少年の心の機微を、ここまで描けるのが本当にすごい!と思った。 『「人生で大事なものは、みんな、この季節にあった」と僕は考えていて、それは今後もずっと変わらないだろう。』 あとがきを読んでストン、と腑に落ちた。 自分も小5の頃が人生で一番、色んな事を感じていた時期だったなぁと常々思っていた。 大人になるにつれ、感じることから逃げるのが上手になっていくイメージ。 翌日が来なければ良いのにと毎日泣いたり、家族を心から愛おしく思ったり、心配かけたくなかったり、友だちと大冒険したり、本当に全力だったなぁ。 この感覚を忘れずに子どもと関われる大人でありたい、という戒めのためにも、大切な本棚リストに追加しました。 繰り返し読んでいこう。

    2
    投稿日: 2023.05.05
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    どれも心に沁みるお話だった。ホントは息子が五年生の時に読もうと買ってたのに積読に埋もれてた。 思春期の入口にたった少年たちが愛おしくって。この時期に色々経験してほしいなぁと思います。久々にほっこりした余韻に浸ろう。

    0
    投稿日: 2023.03.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    様々な小学5年生の微妙な心の揺れ動きを描いた17編を集めた短編集である。 印象に残ったのは、「カンダさん」である。 「少年」は、隣の家に住む「久美子ねえちゃん」と姉弟のように育った。表題にある「カンダさん」というのは、その「久美子ねえちゃん」と婚約したものの、双方の両親の反対で結婚に至らなかった男の名前である。 「少年」にとって「カンダさん」は、「歳の離れたお兄さん」のような存在となり、一緒に雪合戦をし、プラモデルを作った。小学5年生だった少年にとって、「カンダさん」が手伝ってくれたプラモデルの出来は、「魔法か手品のようにきれい」であった。しかし、お姉さんとの結婚が破談となり、2年経ったとき、中学生になった「少年」が改めて目にしたプラモデルは、「接着剤が意外と外にはみ出していて、たいしたことはなかった」。 子どもに頃は、憧れていた大人や輝いて見えたものが、小学5年生から中学生への時間の中で、色褪せたことに気がつく物語だった。その後、「カンダさん」とは違う男が、「久美子ねえちゃん」と結婚することになる。ただ、その男は、もう中学生となってしまっていた「少年」にとって、「歳の離れたお兄さん」という存在にはならなかった。 「少年」の記憶に残るのは「カンダさん」という「お兄さんになりそこねたひと」であることが、子ども時代の思い出の持つ特別さを伝えている。

    1
    投稿日: 2022.12.03
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    懐かしさもあるが生々しい。 重松さんは五年生当時のことを、日記をつけ、保存しているのかな。正確過ぎる。 四年生では幼く、六年生では大人になりかけていて•••。 そんな微細な感性を持つ、約50年前の五年生にスポットを当てている。 好きな作品ではない。 子どもとはいえ、僕も当時は当時で必死で毎日を送っていて、(もちろん、厳しい国々の人々とは比べものにならないが)今では封印しようとしている、自分の中の身勝手さや残酷さ、自己厭悪に陥りそうな自意識が、炙り出されているような短編集なので。 特に胸に刺さるのが⑦、どれだけ僕は、無責任な言葉と、相手の心を思いやらない子ども時代を送ってきたことか•••。 そんなことが思い出されてしまう。 そして⑯、小学五年生のとき、隣に住むでっかいおばちゃんに、 「ほれっ!、あんたにも」 といってバレンタインデーのチョコレートを渡され、屈辱のあまり号泣したのを覚えている。 これだけは懐かしい思い出かな。 ーーーーーーーーーーーーーーー ①葉桜 ②おとうと ③友だちの友だち ④カンダさん ⑤雨やどり ⑥もこちん ⑦南小、フォーエバー ⑧プラネタリウム ⑨ケンタのたそがれ ⑩バスに乗って ⑪ライギョ ⑫すねぼんさん ⑬川湯にて ⑭おこた ⑮正 ⑯どきどき ⑰タオル

    21
    投稿日: 2022.09.25
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    超短編だが、心にグッとくる物語。 『友だちの友だち』はどんどんふたりが素直な気持ちを出していくところが感動。 『南小、フォーエバー』少年のとても切ない気持ちの表現がたまらない。 『ケンタのたそがれ』母親への思い、父親への思いに涙。 自分の小学五年生の頃と比べ思い出しながら読みました。

    0
    投稿日: 2022.09.17
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    小学5年生って義務教育の中でいちばんモヤモヤした時期だったなぁと思う。 4年生だとまだまだ子ども!って感じたけど、6年生には大人だなぁ、あと一年でわたしも…と羨望の眼差しを向けていた。 今まで仲がよかった子との間に、うっすらとした上下関係や立ち位置が生まれたり、ちょっとした一言にイライラしたり、傷ついたり、気になる子はいるけれど「好き」という感情を認めたくなかったり…。 この中途半端な「小学5年生」という学年は、からだの変化だけでなく心の変化も著しい時期でもあると思う。 「大人」でも「子ども」でもない。 曖昧で不安定な階段を登りきった先には、どんな未来が待っているのだろう。

    0
    投稿日: 2022.07.28
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    いろんな5年生が登場する、短編集。 当然ながらその数だけ、いろんな境遇や性格もある。大人への階段を登りつつある年頃ならではの悩み、楽しさ。いろんな角度から楽しめました!

    0
    投稿日: 2022.06.16
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    ポンキッキーズのエンディングソングだった、米米CLUBの“”Child's Days Memory”が流れてきそうな、重松清の小説。 自分の小学五年生というと、善悪をはっきり区別できる良い担任に恵まれた時期だった。奇しくも自分の長男も今小学校五年生の年齢。 この短編小説に出てくる小学五年生の主人公は、様々な境遇に置かれている。世の中のことが少しずつ見え始めてくる、そんな年齢で見える世界は、同じ年齢でも境遇によって人それぞれ異なることを今更ながら気づかせてくれる。 自分の子供も、小学五年生の僕が体感した日常とは違う体験をしているだろうし、もう自分の尺度が当てはまらない時期に達しつつあることを悟らせる。

    0
    投稿日: 2022.06.11
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    短編ですがどの物語にも引き込まれます。もしかすると重松さんの自叙伝では?と感じるくらいに情景がうかび小学五年生の自分はどうだったかなあと思い返しながら頁をめくりました。なかでも、バスに乗って、すねぽんさんは泣けました。

    1
    投稿日: 2022.05.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    中学受験の国語の素材分としてよく出てくると聞いて、読んでおいたほうが良いのかと思い買ってみた。 小学5年生の少年が主人公の短編がたくさん収録されている。 途中までは小6息子と寝る前の音読に使用していたけれど、「おっぱい」「セックス」など、音読するのは恥ずかしいだろうなぁ、というワードが出てきたので音読には別の本を使うことにした。 ひとつひとつの物語はとても素晴らしく、少年の心理描写がほんとうにいきいきとしていて、著者は一体何歳なんだろう?と思ってしまう。 少女だった私も小学校5年生くらいでこんなこと考えてたのかな〜?とぼんやりと思い出す。 けれどやはり小学生の日常や感情をここまでリアルに思い出すなんてとうてい無理で、著者はいつまでも少年の心を持っているんだろうなぁ、と感じた。 小6の息子もまた同じようなことを日々経験し、日々思っているのかもしれない。 最初は受験のために・・・と思ったけれど、受験とは関係なく色々勉強になるなと思った。 クラスメイトの突然の転校や、近しい人との死別、見知らぬ大人や恋心など、普段経験しないようなことを物語を通して追体験することができる。 息子はちょっと世間ズレしているところがあり(ちょっとお花畑なところがあり)、こういった現実があるということ、またそれに直面するとこういった心理になるということ、を学べると良いなと思う。 フィクションではあるけど、小学5年生ってそんなに子どもじゃないんだな〜、実は大人が思ってるよりはるかに色々なことに気づいて、社会のことを分かっているのかもしれないな〜と思った。 息子の子ども扱いを卒業せねば〜、という自戒にもなった。

    0
    投稿日: 2022.05.13
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    小学5年生って大人でもないけど子供でもない、小学生だともう大人扱いされるような年齢で。 体の変化だったり、友達との関係も複雑になってきてっていう時期だったよなぁ、と思った。 重松清さんの本って子供が出てくることは多くても子供のことだけが書いてある本って珍しく感じて読んでみました。 短編だけどどれもストーリーが素敵で、最後いつもああ、素敵な終わり方って言う感じで終わる。 また読み返したい本だった。娘たちが小学5年生になる頃にまた読みたいなと思った。あと6年後だなー(笑)

    0
    投稿日: 2022.05.08
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    自分の小学生の頃を、いっぱい思い出して甘酸っぱい気持ちなった 優しい気持ちにもなれて、読んで良かった

    0
    投稿日: 2022.04.28
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    子どもが小学五年生だから、興味持って楽しく読めました。 レトロな感じではありますが、心理描写が面白かったです。 10歳くらいになると、生まれた頃とだいぶん大人たちの事情も変わってきますよねー。たしかに。

    0
    投稿日: 2022.04.02
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    文章が好き ◯ 作品全体の雰囲気が好き ◯ 内容結末に納得がいった ◯ また読みたい ◯ その他 男子の心情を少しでも理解したい、と手に取りました。

    0
    投稿日: 2022.03.31
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    子供から大人への階段を登る、甘酸っぱい感じ。成長と共にわかること、未来は明るいが、現実は甘くなかったり、子供だけど何もわからないわけでなく、かといって一人でなんでも出来るわけではない。周りの友人も変化を迎える多感なころ。自身のその時を回顧して懐かしく思うと共にこれからその時を迎える子供たちのこころの動きを考えてあげたいと感じた。

    0
    投稿日: 2022.03.11
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    2021年12月18日読了。 娘が春から小学5年生になるので読んでみた。 小学5年生の少年が主人公の短編集。 女の子も出てくるかと思ってたのだけど、みんな少年だったこともあってか、小学5年生ってこんな感じだったかな?と自分の子どもの頃の感情を想像しながら(思い出せない!)読み進めた。 5年生がどうだかはわからないけど、短いお話であっても感情移入できる心の機微を描くのがうまく、毎回主人公の少年たちの心が救われる様に親目線でホッとしたり、あたたかい気持ちになったりした。 娘は鈍感力高めな様子だけど、すでに色々な感情の中で日々過ごしているだろうなと思う。 これからおとずれる思春期で体験する色んなこと、色んな気持ち、たくさんあるだろうけど、心の支えになれるよういい距離感でそばにいられたらなぁと思う。

    1
    投稿日: 2021.12.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    17人の五年生がショートストーリーで登場します。転校、いじめ、父親の死、母親の病気など辛いお話から、バレンタインや思春期に入りかけの少年の思いが描かれています。また文章中、重松清さんは、それぞれの作品に登場する主人公の男の子達を名前ではなく、「少年」と呼びます。どんな読者でも読みやすく、親しみを覚えることができると思いました。

    0
    投稿日: 2021.11.03
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    十七篇のショートストーリー。 17人の五年生がショートストーリーで登場。 小学五年生の時のわたしってどうだったのかしら…。 一生懸命毎日を生きていた自分を思い出し、目の前にいる我が子の成長をあたたかく見守ろうと思えた1冊。

    0
    投稿日: 2021.09.06
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    さすがの重松作品。 青年になりかけの微妙な年齢をすごく鮮やかに描いていてすごい。 自分も経験したモヤモヤ、ドキドキ、わくわく、やるせなさが蘇ってくるようでした。 特に心に残ったのは正、プラネタリウム、川湯にて。

    0
    投稿日: 2021.08.31
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    短編17作、読みやすい。 小学5年の男の子たちが主人公。 それぞれ、転校、友人関係、親との死別、親の離婚、異性関係、スクールカースト(かなり軽め)、性、家族関係など、現実にあるよね〜って話ばかり。 私自身は年齢より精神的に幼い成長をしてるので、小学生でコレを読んで面白いとしたら大人だな〜、と思う(現在アラフォー)。 精神的成長が早め、落ち着いてる小学生高学年& 小学生高学年と関わる大人にオススメかな。 あくまでリアルでドキドキワクワクするような要素はないので、そうゆう面白さが好きな子供(我が子)に与えても読まないだろうな。

    0
    投稿日: 2021.04.15
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    5年教科書掲載本。 真ん中ぐらいまで、主人公が「少年」と呼ばれるのが読みにくいと感じたけれど、後半は慣れたのか、それほど気にならなくなった。 転校の話が多かったので、転出入の多い今勤めている学校の子どもたちに勧めやすい。 入院したお母さんのお見舞いに毎日通う少年の話が1番よかった。

    0
    投稿日: 2021.04.11
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    重松さんの短編集、安定の読みやすさ。 少年達の心理がこんなにもリアルに書けるなんて、重松さん自身がきっと、ずっと少年の心を持っているんだと思う。 恋、転校、親との死別、離婚、思春期、いじめ、 色々なことを経験して成長していく。 5年生、大人ではないけどもう子どもでもない。 身体、心が成長していく子ども達を理解して、余裕をもって見守ってあげたい。

    5
    投稿日: 2021.01.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    (小学6年息子) ハードカバーで見つからない。ここは文庫のカテゴリーだけど..... 色んな小学5年生の話が入っていました。 ちょっとあれな話だったり、離婚したお母さんの話だったり、いじめられてる子の話だったり、おじいちゃんが死んだ時の話だったり色々ありました。 他にもお話がありましたが、ひとつひとつ別れているので色々な話が楽しめました。 印象に残ったストーリーはライギョです。 これは少年がいじめられている話です。それでそのいじめられてる少年はいつも川で釣りをしているそうです。それでたまにお父さんがライギョを釣りに行く事があるそうです。それで僕もライギョを釣ってみたいと思った少年が奮闘している所にいじめっ子達が来ていたので、何ていうか、それで3人いてその3人の中のひとりがその少年の次にいじめられそうになり....それで心に残ったのはタイトルがライギョだったのだけど、途中リンクしていくところがスカッとするというか腑に落ちました。 5年生の話の割には重い話が多く、あとあれな話も載っていたので結構衝撃的でした。こういう大人の小説を初めて読んで、お母さんのチョイスだったのでびっくりしすぎました。 自分的には去年読んでたら、やばめだなとも感じました。笑 でも5年生の日常的な描写は良かったです。 (母) 好きな重松清さんという事で、自分が読もうと思っていた物で、小学5年生だから、丁度いいかなと自分が先に読む前に勧めてしまい、あっ.....と思いましたが、面白かったようでよかったです。

    0
    投稿日: 2020.10.29
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    「少年は小学五年生だった。」 重松清さんのみずみずしい筆致 大人になってもこの感性を失っておられないから こういうお話が書けるのですね 17人の「少年」 それぞれ抱えるものは違うが それぞれが生きている とてもじんわり響きました 女の婆さん(笑)でも ≪ 子どもから 大人への境界 五年生 ≫

    0
    投稿日: 2020.07.12
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    「少年は、小学五年生だった。」と扉にある。文字通り、17人の小学5年生の男子が主人公が主役の短編集。17話とも季節も環境もそれぞれ。転校、家族の入院、家族の死、性の目覚めなどの状況下の少年の気持ちが描かれる。思春期一歩手前のあの時期の戸惑いが微笑ましいと捉える人もいるかも知れないが、私は、少年たちがいじらしくむしろ切ない気持ちになった。 訳もなく寂しい時があり、居場所が欲しいのは大人も、子どもも同じ。

    0
    投稿日: 2020.05.22
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    人生で 大事なものは、 みんな、この季節に あった。 小学五年生― “おともだち”が“男子”と“女子”へと分かれ、 “コドモ”が“少年”へと変わる、そんな季節。 少年たちはその季節をそれぞれに受け止めながら過ごしていく。 転校や離婚、身近な人物の死で“別れ”を知る少年もいれば、 男子を置いてきぼりで成長していく女子を なぜか意識する自分に戸惑う少年もいる。 また、別の少年は自分が抱く確かな淡い恋心に気付き―。 あなたの記憶にいる小学五年生は、どんな季節を過ごしましたか? 文章中、筆者はそれぞれの作品に登場する主人公の少年達を 名前ではなく“少年”とだけ呼ぶ。 この世代を“少年”と定義する筆者の意識が伺える。 また、田舎の漁師の息子から うぜー死ねーが口癖の中学受験生達までが文章に登場し、 どんな読者も親しみを覚えることができると感じた。ただ、少年主観の文章で難しい言葉が多々出てくるのに違和感があったのは気になるところ。

    0
    投稿日: 2020.03.17
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    思春期ってこんな気持ちだったよなと昔を思い出した。周りの目が気になったり、言いたい事が言えなかったり、多感な時期。懐かしい気持ちが蘇る作品。

    0
    投稿日: 2020.02.03
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    重松清が描く少年とオトン、オカンの話はオイラの大好物だ。どの短編を読んでもニッと笑みがこぼれるし少し涙が出そうになる。「上手い!」って評価はしたくない。なんか文章のテクニックを褒めているみたいだし、それにオイラがキュンとしているのもなんか癪に障る。 ガキの頃、「勉強しなさい」「早く寝なさい」「歯を磨きなさい」とかいろんなことを両親から言われて育てられた。言いつけを守らないくせにやらないとなんか後ろめたい気持ちがした。言いつけを守れば親が安心したり喜んだりすることはわかっていたのだ。大人になるにつれてそんなことをいちいち言ってくる人はあまりいない。うるさいのは嫁くらいだ。でもあの頃の切ないような後ろめたさは感じなくなってるかな。嫌な大人になっているかも。 そう言えば小学生の頃は夏休みが楽しみでしかたなかった。オイラは大人になっても夏季休暇が大好きだ。「夏」の「休み」はなんだか楽しいことが起きそうでワクワクしてしまう。真っ黒な子どもたちを見ると幸せな気持ちになる。いつまでも夏に恋するこの気持ちのままでいたい。

    0
    投稿日: 2019.06.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    重松さんは子供を描くことが本当に上手です。特に男の子。とても短いストーリーの主人公たちの経験することは学級委員の選挙だったり、バレンタインだったりと他愛ないものから身近な人の死や友達との別れだったりとシリアスな事まで様々ですが、読んでいて感じるのはやはり彼らのピュアさとしなやかな心です。こんな時が自分にもあったんだなと懐かしく思いました。

    1
    投稿日: 2019.04.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    小学5年生の「少年」17編のショートストーリー集 担任が今でいう問題教師だったせいで、俺の小学5~6年ってあまり良い思い出はないのだけど、そうだったよな、俺も5年生の時ってこんなだったよなぁ…と思わせる17人の「少年」の姿。 女の子を今までと違った目で見初めてしまう。正義の味方が気になりつつ、アイドルってのも意識しだす。なんとなく分かっていたつもりの勉強が分数の掛け算割り算あたりでつまづきだす。シモの毛が生えだす… 思春期に少年から大人に変わる…とするなら、少年最終章ともいえる小学校高学年。子供という立ち位置の足場が揺るぎだす微妙な時期。「少年」たちはその微妙な立ち位置で何を考え、どう行動していくのか。読み進めると甘酸っぱくて切なくて微笑ましくて、たまらなくなる。 「バスに乗って」と「すねぼんさん」がとても良い。特に「バスに乗って」は朗読してみたい、上手な声優さんの朗読を聴いてみたいと思った。泣くぞ絶対泣くぞ

    0
    投稿日: 2019.03.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    何故この作者はこうも人間、特に子供の心情を描くことに長けているのでしょうか。まるで自分の「小学5年生」が蘇るようです。友との別れ、家族の死、異性を気にする気持ちなどを内面まで突っ込んで書いた作品です。なんだか懐かしくなりました。

    1
    投稿日: 2019.02.04
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    ふーん、小学生男子ってこんな感じなんだぁと思って読みました。 著者の作品を読む度に「重松清」さんのイメージが、お父さんになったり、小学生になったり、中学生になったり…。どうも、ランドセルを背負ったおじさん(著者近景)が頭から離れないんです。

    2
    投稿日: 2018.11.06
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    小学五年生の少年を主人公にした短編集。 転校してきた少年だったり、女の子が気になるけどそう見せられなかったり、11才の少年たちの心の揺れを描きます。

    0
    投稿日: 2018.06.13
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    ほんとに小学五年生の時に感じてたような感情を思い出した 一言で言えない複雑な感情だったり、親に言えないことだったり、小学五年生に戻った気持ちになった

    0
    投稿日: 2018.05.02
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    小学校五年生の頃、周りの世界は狭かった。少年の周りで起こることの真実が何なのかよくわからなかった。そんな頃の世界を描いた短編集。 家族、友達、学校、転校、初恋・・・。 子供だからこその感覚に、あぁ、わかる、わかる、とついうなずいてしまいそうな話が17編。

    0
    投稿日: 2017.06.11
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    ぼーずの記念すべき初文庫。友だちが読んでいるのをみて、気になって読みたくなったというので、購入。ちょうど5年生になった春。共感できるお話があるのかな? 振り仮名ないけど、だいじょうぶかな? …と案じたけれど、しらない言葉や漢字があってもどんどこ読めるらしい。お気に入りは「プラネタリウム」「バスに乗って」らしい。(4月18日)

    0
    投稿日: 2017.04.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    タイトルに惹かれて手に取った本 「人生で大事なものはみんなこの季節にあった」の帯 一番、心に残ったのは「バスに乗って」 男子の気持ちは分からないけど(笑) たしかに、このくらいの歳の頃 半分オトナで、しっかりとコドモだったことを思い出しました

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    投稿日: 2016.09.29
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    春夏秋冬の情景にあわせてつづられる、小5の男女のお話17本。どの話も、特にコレといった起伏はないのだが、何だか自分が10歳だった頃を思い出して、胸の真ん中あたりがムズムズする。

    0
    投稿日: 2016.09.22
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    良くも悪くも重松清ワールド。よい話なんだが、飽きた。違う話なのに、既視感があるのが不思議。量産品のようだ。新しい世界を見せてほしい。

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    投稿日: 2016.05.09
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    小学校五年生は男子にとって、たぶん特別な学年なのだ思う。低学年ではない。中学生でもない。中途半端で傷つきやすくて尖り始めていて・・・。そして小学5年生の片鱗を男子はずっとどこかに持ち続けているんだね。作品としてはショートショートといった感じなので少し物足りなさが残る。

    0
    投稿日: 2016.01.20
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    重松作品はあまり読んでいない。 「きよしこ」以来かも。 本作は小学五年生の少年を主人公にした短編集。 引っ越しして、しばらくたってみると、あんなに仲が良かった友達がちょっと遠い存在になってしまう。 寂しさと、新しい生活や関係を少しずつ受け入れていく気持ちのないまぜになったもの。 そんな心の機微が書かれている。 幼くて、まだ無力で、でももういろんなことを洞察する力を持っている。 小学五年生って、そんな年ごろだったっけね。

    0
    投稿日: 2016.01.03
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    息子が5年生の間に絶対読みたかった本。 間に合って良かった。 私は女だから私の小5の思い出とはやっぱりちょっと違う。 息子の頭の中はホントにこんな感じなのかなぁ。 好きな子はいるのかなぁ。 ますます息子のことが知りたくなった。

    0
    投稿日: 2015.09.21
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    おさまりのつかない多感な季節のころの自分は、いまも胸の内にいる。だってそうじゃないか、いまだってぼくは、嫉妬して嘘ついてカッコつけて涙している。

    0
    投稿日: 2015.06.22
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    多感な時期である小学五年生の少年たちの笑顔と涙の物語。ショートストーリー17篇。 自分はこの年頃の時、何をして何を考えていたのだろう。大人の今から見れば、なんてくだらないことを面白がり、悩んでいたと思うが、当時は精一杯背伸びをして大人の入口を探していたのだろう。 はっきりと思い出すことはないが、この作品の少年たちは私自身だ。ちょっと恥ずかしい気持ちにもなる、かつて小五だった男たちすべての物語である。

    0
    投稿日: 2015.06.10
  • なかなかの傑作

    この本は実際に読んでみなければ分からないものがあると思います。 単行本でも電子書籍でもいいので、一度手に取ってみるといいと思いますよ。おすすめです。

    0
    投稿日: 2015.03.12
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    小学五年生が主人公の短編集。転校、いじめ、父親の死、母親の病気、弟の病気などなどちょっとつらいお話から、バレンタインとか思春期に入りかけの少年の淡い思いが描かれています。プールに入るとどうしてぴょんぴょん飛びはねたくなるのだろう・・・というくだりがありますが、確かにその通りで、よくまあそんなこと思いついて小説に書くなあとちょっとうれしくなります。さて、著作権の問題もあるのか、よくこの短編集からの出題が中学入試国語にはあります。模試などにも使われることが多いのですが、一度試験監督中に、それを読んでいて泣きそうになったことがあります。あまり感情移入しすぎると問題は解けなくなるのですよね。個人的には学級委員の選挙のお話なんかが好きでした。冬休み中に図書館で借りて読みました。

    3
    投稿日: 2014.11.26
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    ーまだ「おとな」でもないけれど、もう「子ども」でもない。微妙な時期の小学五年生の少年たちの涙と微笑みを、移りゆく美しい四季を背景に描く、十七篇のショートストーリー。 重松さんの文章は読みやすいです。 主人公が全編少年なので、共感しづらい部分もありましたが、それでも自分の子ども時代を思い出してキュウッとなりました。 甘酸っぱい…。

    0
    投稿日: 2014.11.15
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    小学5年生の少年が主人公の短編集。 引っ越し、兄弟、女子、母、父、友達、学級委員、バレンタインデー。この時期の微妙な感情の動きや幼さの残る言動から、小学5年生の見ている世界をやわらかく表現しています。 一方で、短編・小学生の目線ということもあり、個人的には読後に物足りなさを感じてしまいました。

    0
    投稿日: 2014.06.16
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    どの断面も小学生たちへの愛おしさ、懐かしさ、ややこそばゆさ…を、めいっぱいに感じさせてくれる秀作。 個人的に小学生時代転校を経験していたもので、なおさらしみじみと感じるものがありました。 相変わらずの短編巧者ぶり。 楽しませていただきました。

    1
    投稿日: 2013.10.06
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    小学五年生って凄く微妙な年齢だと思う。「バスに乗って」は少年の気持ちが痛いくらいよくわかる。バスの運転手のぶっきらぼうな優しさが良かった。2011/083

    0
    投稿日: 2013.09.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    重松清を読むと、ノスタルジックな気分になる……。 今となっては遠く過ぎ去った“季節”を描いた短編のひとつひとつ、その全てで、どこか懐かしく、どこかしら共感できる“心”が読み取れる……。 どこかしら“昭和”の匂いが漂う、それでいて昭和とは限らない作品世界に生きる“少年”たちは…… きっと、読者の3分の1くらいの人の少年時代に、どんピシャリと当てはまるのだろうな。 ★3つ、7ポイント半。 2013.09.02 ●『バスに乗って』に、通勤電車内で涙(苦笑)。 ●『南小、フォーエバー』……切ないけれど、これが現実。そして、これで良い! 『今』を生きなきゃね(^-^)v。 ……ほぼ全く同じような経験をした人、全国に何千人もいるはず(笑)。

    0
    投稿日: 2013.09.02
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    もう40年くらい昔の話じゃけど、ワシも思おとったわって云いたくなるような話が一杯。ほうなんよ、あの頃の男の子は複雑なんよねえ~ まあ、その頃の同級生との同窓会が最近復活して嬉しいものです。転校して行ったやつは無理じゃなあ・・・

    0
    投稿日: 2013.08.04
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    うちの息子は小3… 女の子もいるうちとしては、男ばかりだったのが、残念でしたが、自分と重なり、自分と違い…

    0
    投稿日: 2013.07.28
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    ちょうど娘が小学5年生だということもあり 以前から気になっていた短編集だったので読めて良かった。タイトルの通り小学五年生の少年の話が17編。ショートショートという感じで出先で読むにはうってつけ。母親の見舞いにバスで通う少年の不安がつぶさに描かれている『バスに乗って』は実際に重松さんがこういう経験をしたのでは?と思うくらい少年のリアルな気持ちが伝わってきたし、『ケンタのたそがれ』も良かった~いわゆる大人から見た「乱暴な子」の心持ちは寂しさの裏返しとかの繊細なものなのだろうなとしみじみ共感した。

    0
    投稿日: 2013.07.06
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    ところどころ号泣。 短編集っていうのが良かった。すばらしい。あったかい。 重松清さん初めて読んだけど、こんな感じなんだ!他も読みたい!ってとても興味湧いた。すごく好き、だし、すごく共感する。私の中にもまだ小学五年生は存在するみたいだ。というか、年齢を重ねるごとに子どもになっていく気がする。情けなくて、すこし誇らしい。

    0
    投稿日: 2013.04.27
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    子ども版人間交差点。 著者いわく、人生で大事なものは、みんなこの季節にあった。 世の中が、教科書どおりにいかなくなり始めるような、そんな季節なのかもなぁ〜っと思いましたです。

    0
    投稿日: 2012.11.24
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    重松清 さすが! すごーい!! 一編につき20ページにも満たない短編集 でもでも!!一つ一つの物語に「うん、うん!!!」 http://momokeita.blog.fc2.com/blog-entry-214.htmlより

    0
    投稿日: 2012.11.24
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    今ははるか昔、確かにすごしたはずの小学5年生の時。 そんな昔を思い起こさせてくれる17の物語は、どれも 読んだあとにさわやかな印象を残して終わる。 確かに小学5年生にじめじめしたのは似合わない。 読めば、小学5年生の自分に向き合うことができるかも。

    0
    投稿日: 2012.11.05
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    短編集。一話一話のシチュエーションがバリエーションに富んでいて驚かされる。全部を長編で読んでみたいと思った。

    0
    投稿日: 2012.08.26
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     子どもでも大人でもない中途半端な時期の「小学五年生」。そんな年頃の少年たちを描いた物語が17篇、収録されています。その中のひとつ、「ケンタのたそがれ」という話は、主人公の少年が(おそらく)人生初の孤独感を味わっている様子が描かれ、その中で抱く寂しさや、強がっていたいという気持ちが、よく伝わってきます。

    0
    投稿日: 2012.07.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    小学5年生の少年たちが主人公の短編集。 今思うと小さくてくだらない出来事も、彼らにとっては人生をかけた一大事! “わかるわかる!あたしもそんなこと思ってた!” っていう感情がたくさん見つかったし、男子ってこんなこと 考えてたのかな?と、小学生時代のクラスメイトの男子たち を思い浮かべたりしながら読みました。 大人が思っているより子供じゃない。 大人たちの微妙な事情を、なんとなく感覚で気付いている。 その描写に、とても共感できました。 「バスに乗って」と「すねぼんさん」では思わず涙がじわり・・・ 甘酸っぱかったりほろ苦かったり、 重松さんの作品は、なんだか夕焼けが良く似合う気がする。

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    投稿日: 2012.06.20
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    主人公が小学五年生の短編集。 五年生って少し大人びてきて、でもまだ子供っぽいところもあって。 そういうところがいいんじゃないかなー

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    投稿日: 2012.06.11
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    小学五年生の少年の日常を切り取ったような短編集。男の子って純粋! 自分も小学生のころって、こんなこと考えていたのかな。 こどもと大人の気持ちをわかり始める心の動きが描かれていて、すごく引き込まれた。

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    投稿日: 2012.05.18
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    登場人物は全員小学五年生。残念な事に、私は誰にも共感できなかった。おそらく、男子が主人公だからかと!今の女子には〜理解できない〜アンインストール。

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    投稿日: 2012.04.21
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    あまり物語の本質が理解できないのは、自分がまだ大人じゃないからかな。もう少ししたら再読しようかなと思う。

    0
    投稿日: 2012.03.26
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    短編集なので色々な五年生の男の子が主人公になっていますが、 あんな子もいたこんな子もいたと懐かしい記憶がよみがえります。 うちの子も五年生なのでこんな気持ちなのかな~ということが分かって勉強になりました。

    0
    投稿日: 2012.03.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    17の短編集。どのお話も、小学校5年生の男の子がに主人公です。 自分の子供も今5年生で、子育てに悩むことも多いので、なんとなく手にとって読みました。 どのお話も、すごく良かった。 自分の小学生時代と重ねて、「あぁそうだったな~」と思う場面が多くて、 自分の息子にも重ねて考えてみたりして・・・。 ちょっとだけ、子供の気持ちを理解できたし、自分もそんな風だったと思い出させてくれて、今の私には、沁みる一冊でした。

    2
    投稿日: 2012.02.07
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    17の短編、すべての主人公が小学五年生です。 ませている子もいれば、生意気な子もいるし、 おとなしめの子もいれば、影の薄そうな子もいる。 そういういくらかはっきりとしたキャラ立てをされて、 出てくる少年たちではありますが、 17人の少年、すべての要素が、きっと、重松清という作者の中にあるのかもしれないし、 読んでいる人の中にも、17人の中の多くと符合する性質を備えていることでしょう。 昔はよく思ったんですよ。 伝記とか人物特集とかを読むと、 「あぁ、彼と彼を合わせた性格がこの偉人だな」だとかって。 同じように、漫画とかドラマとかのキャラの誰と誰をプラスすると、 友達のA君になるなぁだとかもありました。 前者は、偉人や有名人は概して人間の幅が広いことを物語っているし(?)、 後者は、いかに虚構の人物が一面的であるかを物語っていやしないでしょうか。 僕は意外と、人間性をはじけさせて生きていないので、 秘めた部分の未知性があるとともに、 しっかり制御されていてこそ生きていられるというような、 自己完結的性分が板についていたりします。 以前、予備校の先生に、「アンバランスのバランスっていうのもあるんだよ」 なんていう言葉をいただきましたが、僕の場合は、 通常あまり周囲に負荷をかけるような態度を取ることはありません。 意図せず負荷をかける場合はあるでしょうけれど、 他人にもたれかかるようなことは、あまりしない。 みんなそういうものかなとも思いますね。 仲の良い人には別ですが、だんだん、年と共にでしょうか、 そういう仲でいられる人との付き合いも減ってきました。 と、何を語っているのでしょう。 人間性の幅の広さは、目に見えるところ以外に、 見えないところにも、ポテンシャルのようなものとして眠っているものなんだ って言いたいんです。 何か、事をなすような人は、そのポテンシャルの部分を顕在化して、みんなからしたら 可視化されているような状態になっているような気がするな。 つまり、潜在的にしろ顕在的にしろ、人は多くの要素を持っているわけで。 潜在的に持っているよという人と、顕在的に持っているよという人の違いが あるのではないかな。 顕在化することを、「その要素が発現した」と表現するといいかもしれない。 そこはもう、自己をクリエイトするっていうものに近いかもしれないですね。 産みの苦しみというか、大変さがあって、潜在的な要素を顕在化できるのではないかな。 そういう、自分の潜在性に気付かせてくれるのが、 こういう、10歳~11歳の少年の心理を扱った小説だったりします。 自分の潜在性に気付いて、それを発現できるかどうかは、 その心理なり思考なりをわざとらしくでもなぞったり、 パクるように実生活に落としこんだりすることにヒントがあると思います。 ある要素が自分にもあるなと思ったら、それを顕在化させるために、 真似をしてみろ、と言うのです、早い話が。 そっからでも広がっていくような気がしないですか。 ただの空論にすぎないかなぁ、そんなことはないと言いたいのだけれど。 最後に言っておきますが、 そんな、くどくどわかりにくい、潜在だの顕在だのは一切この本には出てきませんので。 もっと読みやすくてわかりやすくて、ときに心がキュンとするお話が収録された本です。 そこから何を考えるかは、読んだ人の自由ですから、 僕はこう考えたに過ぎないのです。

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    投稿日: 2012.01.27
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    重松清って、よくもまぁ小学生時代のことを覚えてるよなぁ~っていつも感心しちゃいます。 だけど、ほんとに読んだら似たようなことあったなぁ~っといつも思うから不思議。 小6の息子が教科書に載ってる「カレーライス」という題材。重松清で僕も読んだけどやられたなー、また。小学生目線で書かれた父と子のストーリーが僕には父目線で読んでしまってる。いい話だよ、機会があれば是非読んでください。 そんな息子にススメてしまった「小学5年生」これは小6にはまだ早かったかな?このいろいろと多感な時期を描いた話が小6にもあてはまり僕のような大人が読んで納得の内容だった。 どれもいい話じゃありませんか、重松さん。

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    投稿日: 2011.11.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    重松清お得意の少年が主役の短編小説。 子ども達のあどけない努力や我慢や奮闘がやさしい気持ちを呼び起こしてくれます。 癒しの一冊。

    0
    投稿日: 2011.11.08
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    久しぶりに重松氏の本を読んだ。 一時はたくさん読んでいたのだけれど、しばらく遠ざかっていた。 遠ざかっている間に、リズムが合わなくなってしまう作者もいるけれど、重松氏の本はとても読みやすかった。 どうして子供~思春期の若者の気持ちがこんなにリアルに解るのかなあ~?という感じで。 実際に、その年頃の子供の読後感を聞いたことがあったのだけれど、女の子の気持ちもリアルに表現されていたらしい。 私は“小学五年生”の気持ちは、今ももちろん、過去にも分かったためしがないけれど、これは、重松氏が永遠にその頃の気持ちを失なわないからこそ書けるお話なのだと思う。 またしばらく、重松氏の小説にはまってみようかな…と思いました。

    0
    投稿日: 2011.11.07
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    幼いころの自分が抱えていた気持ちを懐かしく思い出しました。 子供のころの目線って今とは全然違うんだな。 全体的に切ない話が多かった。 子供のころ独特の喪失感。喪失感からちょっと立ち直る感覚。 自分の気持ちの出しどころがわからないし、恥ずかしくて騒ぎ立てたり。 もどかしい気持ちに、とても共感しました。 「カンダさん」「プラネタリウム」「バスに乗って」がお気に入り。 教科書で「タオル」という作品が採用されているけれど、他の話の方が子供の共感を呼ぶ気がするなあ。

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    投稿日: 2011.11.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    微妙なことが分かりだし、まだ分からないこともたくさんある。思春期を目前に控えた世代が主人公のお話でした。

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    投稿日: 2011.10.26
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    小学校5年生のいろんな男の子の、それぞれの物語。 甘酸っぱい気持ち、恥ずかしいけど意地を張りたい気持ち、でも甘えたい気持ち、いろんな気持ちにあふれてる。 重松清はこのぐらいの年齢や家族描写がすごくよいと思う。好き。

    0
    投稿日: 2011.10.26
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    自分の中の小学五年生が 物語に激しく共感している。 重松先生の本は心のモヤモヤをいつもリセットしてくれる。

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    投稿日: 2011.10.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とても勇気付けられる本。 子供がいじめにあったときに読ませました。 みんながこの本を読めばいじめなんてなくなるのにと思いました

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    投稿日: 2011.10.01
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    国語の教科書に出てくる重松清の短編集。小学校5年生である主人公「少年」の目線で話が展開されているところがおもしろい。読んでいると自分も5年生ぐらいのときにそんなことを考えていたなあと思い出せる、とても素敵な作品である。

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    投稿日: 2011.08.11
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    短編集です。こんなにも、子供のころの気持ちを 忘れない大人がいるのかと感動しました。 えっとねー、題名忘れたけど、流れ星かなんかって感じの題名のが一番好きです。

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    投稿日: 2011.07.21
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    重松さんが書く『少年』が大好き。 いじっぱりで、甘えたなんやけど、プライドもあって。 純粋で心がやさしい。 そんな少年たちを主人公とした この短編集。 とてもおいしいとこどりをしてしまった気がした。笑 個人的に好きなお話は ◎おとうと ◎友だちの友だち ◎バスに乗って でした。 特におとうとは、 実際自分が弟がいることもあって。 涙なくして見られなかった

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    投稿日: 2011.07.14