
総合評価
(37件)6 | ||
16 | ||
10 | ||
2 | ||
0 |
- 読書とラジオと"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
ケイ 須藤圭一。十四歳。中学二年。部活を辞め、新聞配達を始める。 母 ケイの母。夫がいなくなり、酒浸りになって家事の殆どを放棄。 ケイの担任 父 宗之。会社を辞め、家からも消えてしまった。 清水もしくは島田 榎田。ケイのクラスの女子。佐久間だったが母親が再婚して榎田姓になった。 ブル 陸上部顧問。 ダンチ 段田孝一。ケイの小学校の頃からの遊び仲間。陸上部。 カナ 十七歳。高校二年。長女。基本的に真面目で勉強もできるイイコちゃん。 リュウ 須藤隆一。二十七歳。長男。大卒。四年勤めた防犯関係の会社を辞めた。 ポン カナの友人。塚本→塚ポン→ポン。 カナがバイトしているおでん屋の店長。 部長 カナが飼っていた猫。 今井 カナとは中学も高校も同じ同級生。元カレ。 江藤 おでん屋の客。 部長代理 カナが買ったアメリカンショートヘア。 サブロー バイトの男。 リュウの母 リュウを産んで十九歳で結婚し、二十九歳で別れてずっと独り身。 芳子 宗之の前の嫁。 薫 四十二歳。ケイの母。 地下のマスター マメゾー 山火事頭(宗之)とは自動車部品を作る町工場の製造管理係と工員の関係。軽い知的障害がある。 新造 七十三歳。
0投稿日: 2025.05.22 - K I K U S A N"powered by"
連日「暑い」ばかり耳にする。もういいじゃん、って思わなくもないけれど、きっと無自覚に溢れる言葉なのでしょう。僕自身はどうなの?と思う。でも、自覚はしているかな。僕自身はね。言葉にしなくても共有できる感覚だし。僕の汗まみれの顔を見たら、きっと「暑い」って言葉にしなくても伝わると思う。ほら、あなたの顔も、汗まみれですよ。 最近、すこしだけ思うこと。気になるかといえば気にならないこともない、その程度の感覚なのだけれども、一般的な傾向として、皆それぞれ他人に対して清廉潔白を求めすぎではないのかなあ、と思う。清廉潔白というのは、他人に期待するのではなくて、自分自身の在り方を示すものだと思う。僕自身は清廉潔白でありたいと思っているし、加えて単純明快という在り方にも憧れがある。 年齢だったり性別だったり、時代背景だったり。僕らは、自身の努力とは関係のないところをも抱えたまま生きている。納得できない物事などは、数えきれないくらいにあるけれど、それでも生きていかざるを得ない。僕自身の問題は僕にしかわからないことだから、周囲への期待などは無いけれど、そんなこと自体、それぞれの考え方があるだろう。僕は期待しないけれど、僕以外の誰かは、もしかしたら何かを求めているのかもしれない。そんなことにも気づいたり、力を貸したり、何かしらのことをできるようにありたいと思う。きれいごとかな。もしかしたら、そうかもしれないな。 「厭世」とは言いつつも、希望を捨てない彼らのことを思うと、はたして僕の人生も、きっと捨てたものではないのかな、なんてね、思わなくもないわけです。それだけで励みに感じることも、無くはない。きっと単純すぎると、お思いでしょうね。とはいえ、この単純すぎることこそが、生きる希望の正体なのかもしれませんよ。
0投稿日: 2024.07.28 - mum"powered by"
本屋さんに並べてありました。久しぶりに夜更かししました。どんなに頑張っても、家族の一面しか見えません。他人となると、もっとですね。
15投稿日: 2024.03.24 - サンキューサンチュー"powered by"
著者の太陽がイッパイいっぱいが面白かったので読んでみました。リストラをうけて失踪した父親のあとにのこされた崩壊寸前の家族5人が主人公となる短編ストーリーです。章が進むにつれて紐解かれる真実に心をつかまれます。表現の仕方が巧みなところもツボで第2章の夫婦は似るっていうけどのくだりは最高です。
0投稿日: 2021.09.05 - ユウ"powered by"
とある家族の群像。本当の姿は中々気づけないけど、家族は良いものと感じる。猫の名前は部長代理。友人に貸したら号泣したと言ってたので、響く人に凄いストーリーらしい。私はいまいち響かなかった。
0投稿日: 2020.02.08 - Rika"powered by"
とにかくいい。家族って一筋縄でいかないけど、みんなそれぞれの想いがあって、人と人とのつながりを感じられる。
0投稿日: 2019.12.17 - makoto084"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
何かで評価さててたか忘れたが、積読の一冊。 はじめの3章はありきたりの話。五人家族の末っ子の中坊語りからはじまり、次女の女子高生語り、ニート兄貴の語り。あぁ、著者の俺こんなに技術持ってます的な自己満足小説かと思いきや、4章位から前三章てある違和感が、緩和され、話が繋がりまとまり、ひと筋縄ではいかないなと思わせる展開。家出した父親不在の家族の話から、実は、そもそもこの家族血の繋がりが複雑で(祖父と父は養子、長男は父の前妻の子、次女は母の不倫相手の子、末っ子だけが失踪した父親とアル中になった母との間の子)家族なんて血の繋がりなんか関係なく、関係性で成り立つものだと言う家族のあり方を訴えた小説だとわかる。 そんな構成よくできてるが、語り口が軽いのと、謎解きみたいな読み口なので、読後にそうだったんだよなあという終わり方で、特に印象に残らない。そんな小説だった。
0投稿日: 2018.10.01 - match9226"powered by"
一家の主が、突然家出した。残された5人の家族は、一つ屋根の下、全く噛み合わない生活に転がり落ちた。 3人の子供たち、妻、ボケ始めた爺さんのそれぞれの目線で描かれる、それぞれの想い。誰もバラバラでいいなんて思っていない。何とかしたいともがきながら、でも誰とも相談しないからすれ違う。もういやだ。そんな感じ。 さて、それぞれの想いは通じるのでしょうか。通じたら、どんな感じになるのでしょう。
0投稿日: 2016.05.22 - todo23"powered by"
再読。 父親の家出を契機にバラバラになった家族が、それぞれの挫折を経て、また一つにまとまって行く話。 三羽省吾さん、気になるし、好きな作家さんなのですが、何だか印象が纏まらないというか、何か統一されたテーマのようなものを持たない作家さんのような気がします。 もっとも寡作な作家さんですから、間が空いてしまうせいかもしれませんが。 初回に書いている印象よりかなり良いのですが、では何処がと問われても出てこない。特に大きな共感も無く、何とも感想が描きにくいのです。 ===================== 08-066 2008/08/27 ☆☆☆ 家庭崩壊とその再生の物語です。 世間では評判の良い作品ですが、何故かピンと来ませんでした。 「うっせぇなぁ」しか言わない14歳。再婚した母親に遠慮して目立たない優等生であることを目指した17歳。不本意な仕事を退職したものの、それを言い出せない27歳。いずれも良く出来た造形なんですけどね。 語り口のせいかもしれないし、設定された状況(父親が失踪しても、数年分の蓄えはある)のせいかも知れませんが、どこかシリアスさや切迫感が無い。なんだか単に「話し合わない」だけの家庭崩壊。そしてエンディングでは再びまとまる方向なんだけど、そのきっかけも唐突な気がします。 もっとも、本当の家庭崩壊なんて、こんなものなのかもしれませんが。 どうも、私は重松清の世界を期待したようです。その期待とのギャップが、肩透かし感に繋がっているのかもしれません。冷静に考えれば、確かになかなか良い作品に思えるので。 しかしネコの「部長代理」のネーミングは秀逸でした。
0投稿日: 2015.12.03 - kerorin"powered by"
うぜぇ、ムカつく、といった所謂『若者言葉』に食傷されて読むのをやめてはいけない。第1章の中坊のクソガキがどうしてクソガキなったかは、第5章まで読むとわかる。 読み始めは『最低な家族』、読み終わりは『最高の家族』。仁侠好きとしては、おでん屋のエピソードがたまらないね
1投稿日: 2015.03.08 - yukinkovvv"powered by"
2014-8 重いテーマな割に淡々と進むストーリー。 次々視点が変わっていくのは面白いのに物足りなさを感じた。
0投稿日: 2014.01.21 - しおね"powered by"
1章から順に次男・長女・長男・母・祖父と視点が変わっていくのですが、章を追うごとにどんどん面白くなっていきました! 父親がリストラされて失踪。 14歳の次男は今まで打ち込んでいた陸上部をやめて進学もしないと言う。 17歳の長女は連日深夜帰り。 27歳の長男は職がないのに父親代わりで家計のために肉体労働。 42歳の母は酒浸り。 73歳の祖父はボケ始めている。 ってこう見るとすっごい重い話になりそうなんですが、それがそうならないのがこの本の良いところでしたね~。 それぞれ皆大変なんだけど、なんだか明るい部分もあり、ユーモアもあり。何よりも失踪中の父親が破天荒すぎ^^; みんなの回想で登場するだけなのに存在感抜群です(笑) それぞれ外から見えている人格と、自分自身が語る内面は全く違っていて、それが章を追うごとにドンドン明確になっていく様子がいい。 例えば、長女は連日深夜帰りで、他の家族は皆夜遊びしてると思っているのですが、実はそうじゃないとか。 内容紹介に「家族の崩壊と再生を明るく熱くポップに描いた最高傑作」ってありますけど、ほんとそんな感じでした。
0投稿日: 2013.04.11 - Bookrium"powered by"
なかなかいい作品だった。 父親がリストラにあった挙句に突然失踪し、残った家族がそれぞれ1章ずつ自分が抱えている問題の語り手となる。本人の事情と他人への見え方の違いをとても上手く描いていると思う。 最近になって気になり始めた作家のひとりであり、今後も期待できそうな予感がします。
0投稿日: 2012.10.07 - lin"powered by"
ものすごいPOPで売り出されている、今一押されている文庫。 一押されすぎていて、期待高まりすぎるが、そこまでの一押し感にはついてけませんでした。 ただ、だんだん良くなる。 え?そうくる?っていう母と爺ちゃんの回想。 家族って。元々あるものじゃなく、なるもんだなー。といえ小説。 爺ちゃんの回想は、突然厚みを持つ。面白い。突然。
0投稿日: 2012.07.22 - takeoverjp"powered by"
父親が失踪した5人家族のそれぞれの内情を各自の視点から語っていく小説。 一緒に住んでいても全然家族の気持ちがわかっていない所がなんだか考えさせられてしまった。
1投稿日: 2012.06.04 - miyuki"powered by"
家族の長である父親が蒸発した後の家族の再生の物語。軽いタッチの文章で、比較的短い小説ながら、面々と続く家族の歴史を描く。一見どこにでもある現代の薄く弱い家族関係を持つ一家だが、父親がいなくなってしまったことで家族それぞれが今の自分をもう一度見直す。このような不幸なことがなければ、自分をそしてそれぞれが家族について考えることもなかっただろう。読者である私たちが彼らの行動や心情を読み取りながら、自分にそれを置き換えて読み進んでいく。意外な秘密が徐々に解き明かされていくが、家族とは血のつながり以上のものであることがわかる。家族とはなんだろう?それぞれにこの本を読んで考えさせられる。また読後、ほのぼのとした気持ちがもてる作品だ。
0投稿日: 2012.05.30 - edoaya"powered by"
まさか「長距離走者の孤独」が出てくるとは。私の青春のバイブル(笑) あれが好きな人は多分これも好きなんじゃないかな。
0投稿日: 2012.05.26 - himatsuura"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
また来た!三羽省吾! 14歳 ケイ 17歳 カナ 27歳 リュウ 42歳 薫 73歳 新造 (あと消えた親父w) 親父の失踪をきっかけにみんな厭世観丸出しなのに、 家族それぞれが実はよく考えて いっぱいイッパイ頑張ってるんだね~ 世の中捨てたもんじゃない、というパワーをもらいました。
0投稿日: 2012.05.14 - ほんやだワン"powered by"
リストラされた父親が失踪した後の、残された家族たちの再生のようす。 各章ごとに家族それぞれの主観から、明るくアッケラカンと描かれています。 「お爺さん編」がナカナカ良かったです。
0投稿日: 2012.05.08 - kazuboome"powered by"
Podcastにて書評家、目黒考二氏が絶賛してた作品。 確かに単行本の装丁は、なにをどうトチ狂ったのだろう。 文庫本のほうは、すっきりしましたね。 近々再読の予定。いい小説だと心底思います。
0投稿日: 2012.03.22 - onion"powered by"
☆☆☆★ 第1章で止まっていたが、2章め以降一気読み。 解説の角田さんも記しているが、この作品、章を追う毎に 加速度的に引き込まれていきます。 確かに、はじめはいわゆる「今ドキ」な感じが否めませんでしたが、 わたしは2章から3章でスパーク。 さらに4章でさらに驚かされるわけですが、 最後の5章に至っては、ここ最近立て続けに出会う「戦争」が、 背景として重要な出来事になっていたり。 初めて出会った作家さんでしたが、 なんとも言えない余韻に浸りつつ。
0投稿日: 2012.01.29 - キムラ"powered by"
暗くてむかむかして厭世気分になるような内容で、そこから何か読み取ってよ。っていう小説なんかより、最高にいい。何年か後に、もう一度読みたい。
0投稿日: 2012.01.06 - bambiniellie"powered by"
リストラされ、ある日突然失踪してしまった父親。 残された家族たちは、それぞれ色んな思いを抱えつつ、 どうしようもない気持ちを何とかしようともがく。 それを 各々の視点から書かれていて 読み進むうちに複雑な家族の事情が少しずつ明かされていく・・・ 次が気になって、どんどん読み進めてしまうし、 なかなか面白かった。 でも・・・解説で角田光代さんが褒めちぎっていた程 凄い感動は無かったかな(苦笑
0投稿日: 2011.10.25 - touenmei"powered by"
リストラされた父親が失踪した家族の小説。 残された次男、長女、長男、妻、祖父の視点から物語は語られる。 一人=一章で展開していくのだが、次の章で前章の謎が明らかになるような、ちょっと巧い構成になっている。 若干バブル世代臭がするものの、ユーモアある文章なので 軽快に読んでいったけれども、後半の章で怒涛の展開。 油断してた分、火傷しました。 この著者の前作でも感じましたが、お馬鹿で熱いキャラクターの造形が好ましいですね。 ただ、これも前作同様に最後の展開にパワー不足の感有り。
0投稿日: 2011.10.23 - blurhythm"powered by"
FM番組のAVANTIで、目黒考二さんが紹介していた本。 一見、ばらばらに崩壊していくようにみえる家族の物語なのに、確かに読んでいる自分の方に力が沸いて来る。
0投稿日: 2011.03.28 - soraran62"powered by"
家族とは生活の場をともにする個人の集合であり、 それぞれがそれぞれに考えて、 それぞれの都合で生きてますよ、 というお話。 章ごとに家族の一人が一人称で語る形式で、 弟、お姉さん、お兄さん、お母さん、おじいちゃんの順です。 …自分にピンとこなかった時の感想ってどうしてこうも書きにくいんだろうか。。。 超個人的な読書記録をつけるつもりで書いているのですが、 一応公開している以上、 あんまり人を不快にさせない様 マイナスの言葉はかかないようにしているのです。 が。 自分に合わない本にあった際は本当に難しく。 嘘を書くのも本末転倒だし かと言って嫌いな要素を挙げても誰も嬉しくないという… 好きな本や作家がこき下ろされているのを見ると悲しいですし(たとえそれがどんなに的を射た意見だったとしても) ちなみにこの本はタイミングが合えばきっともっとグッときたとおもうのです。 うん、このくらい言い訳すればもういいかな。 少年少女、老人の一人称のあざとさと、テーマである父の不在の取り上げ方と言うか受け入れ方、各ディテールの放り出し方が私には合いませんでした… 悪口を書くのはなんだか嫌な上に、 自分の批評が公平もしくは公正、論理的に正しい自信がないので、感想おわり。
0投稿日: 2011.02.04 - saruani"powered by"
父親が失踪して残された家族のそれぞれの立場から語られる物語だが一見暗い内容の話になりそうだが展開はちっとも暗くなく皆がちゃんと現実に折り合いをつけて各々それなりに希望を持って生活しているところが上手く書けている。一気に読めた。この著者の他の本もまた読みたい。
0投稿日: 2011.01.18 - yusjazzlover"powered by"
ありふれているような、そうでないような。 そんな家族を、構成員一人ひとりの目線で切りつける。 鋭いのになめらかなその風景が、何とも独特。
0投稿日: 2011.01.10 - chekko"powered by"
2010/10/13 読了 家族の絆を描いたものではなく、今の世、作者の時代観を家族に例えてあらわしたもの。
0投稿日: 2010.10.13 - hosom"powered by"
評価が高い本でした。確かに作家の筆力を感じ、最後まで一気にのめり込んで読みました。ただ最後の展開がちょっと無理があったのではとは思います。三羽さんの他の作品も読んでみようかと思います。
0投稿日: 2010.08.29 - タッキャム"powered by"
リルトラ父親が失踪。残された次男、長女、長男、妻、祖父の日々の生活...バラバラだった家族が何故か団結していく。角田光代が解説してたので読んでみたのだが... 次、行ってみよう。
0投稿日: 2010.06.02 - feri"powered by"
ある人物やエピソードが、別の視点では全く違った意味を持つ。 そんなつながりが散りばめられていて、見つけると何か嬉しい。 深刻な状況なのに、どこかあっけらかんとした語り口で、時々すごくいいなって思える言葉があったりして。 心を動かすような強さはないけど、後半に行くにつれて読みながら笑みが浮かんできた。
0投稿日: 2010.05.24 - 4040"powered by"
今風に家族がだらだらとバラバラになる話かと思っていたら・・・。 深くてそれでいて爽快で最後は愉快だった。
0投稿日: 2009.10.16 - absinthe"powered by"
一家の家族が現在の自分をそれぞれ綴った物語。 同じことでも人によって全然違う風に見えている、というのが面白い。 実際そうだものね。
0投稿日: 2009.05.29 - Pantone226"powered by"
すごい。 やられた。 深い。 単なる家族の物語ではない。 いろんなことが絡み合っているけれど、 こじれていない。 章が進むごとに いままで点だったものが 線になり、 面になり、 立体になっていく。 ニューロンとシナプスがフル稼働しているような、 スパーク感を感じながら読んだ。 “厭世”ですが、なにか? そんなポップさ、クールさがある。 角田光代さんの解説が、またいい。 いい本を読んだ。ありがとうございます。
0投稿日: 2009.02.04 - さわぽこ"powered by"
そうは言ってもやはりありがちだったけど、面白かった。 実家に帰っているからこそ、何とも言えないほっこりした気持ちで読了できた気がする。
0投稿日: 2009.01.06 - メジ"powered by"
「家族」のことを自分中心に考えてみると・・オレの場合は「父親としての視点」になる。 当然ながら、子供たちをしっかりと育て、皆を守らなければ・・そんなことを考える。 しかし、子供たちやカミサンに視点を置いて「家族」というものを考えた場合はどうだろうか? この小説は5章で構成されており、1章ごとに家族それぞれの視点に基づいて展開されている。 父親が失踪したという事実は共通ではあるが、家族一人ひとりにそれぞれの事情があるのだ。 一人ひとりは、自分の抱える大きな問題に悩むわけだが、それが他の家族には気づかない。 しかし「家族」はそんな状況の中でも変わらず構成されてゆく・・。 何だかリアルだよなあ。 こんな家族を非難するとか、オレの家族はこんな風にならないぞなんて思う気は毛頭ない。 でも現実の家族って、こんなものなのかもしれない・・。
0投稿日: 2008.08.10