
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【注】当たり前だけど動物がばたばた死ぬ 古典系だけど比較的サクサク読めた、社会風刺って踏まえて読むと楽しめる
0投稿日: 2026.02.14
powered by ブクログ●2026年2月2日、Yahooフリマでクーポン使用のためキーワード「動物農場」で検索して出てきた。Yahooフリマで帯あり、690円。
0投稿日: 2026.02.02
powered by ブクログ2026年1月29日読了。牧場主に対し「動物たちの自由」を訴え死んだメージャーじいさんの思想に共感し、動物たちは自身の手による「動物農場」の運営に乗り出したが…。ずいぶん昔に読んだ本を再読。改めて読んで印象的に感じたことは、冷静に・計画的に農場の実権を握ったナポレオンのように冷徹な戦略家のリードが必ずしも幸福な結果を生むわけではないこと、民衆(動物)の無知がこの事態を招いた面は大いにあること、反対派が分断されリーダーが駆逐されると反乱は達成が困難であること、支配者は暴力と権力だけでなくどんなに馬鹿馬鹿しく見えても必ず理屈と感情をもって民衆を納得させようとすること、など…。現実に起きたソ連での政変を基に書かれたおとぎ話ということもあり、あながち誇張された話とも思えない・現代でも再現性のある寓話なんだと思う…。無知は免罪符にならず、事態を傍観することは解決に至らない。知恵を身に着け、行動することが重要なものだ。
3投稿日: 2026.01.29
powered by ブクログ最初、おとぎばなしという副題の通りに、言葉を解する動物たちの愉快な話かと見せかけて、同志の追放や粛清を通じて一頭の豚の独裁体制の確立を描くため、読者は驚かされる。物語中の出来事が史実にリンクしていて、それに気づいた時に、快感が得られる
1投稿日: 2026.01.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
オーウェルスペイン内戦で知ったスターリニズムの真相を描く 輓馬が鞭打たれるのを見て動物と労働者を重ね合わせたことに着想 豚と人間は最終的には不穏な関係になること(冷戦)を示唆
0投稿日: 2026.01.02
powered by ブクログ結局、権力というのは自分の理想をみんなの理想とすり替えて語るのが好きなのだ。動物の格好をしているが誰も彼もきっちりと欲望を持った人間である。この幕切れは呆気ないが、ブラックで何故だか黙示録的に思えて仕方なかった。 考えすぎ、拡大解釈が過ぎると言われても仕方ないかもしれないが、名前を変えて、姿を変えても権力は権力、右だの左だのリベラルだの言っても名前や姿が違うだけの同じものなのである。
1投稿日: 2025.10.29
powered by ブクログあまりにも有名な寓話……なんだけど、私はあらすじすらほぼ知らない状態でaudibleで聴いて、あまりのラストに紙本でしっかり最初から読み直すというなかなか特殊な読み方をした一冊。 おとぎばなし……なんだけど……ねぇ 1回目はaudibleだったのもあり、冒頭の動物たちの反乱を興味深く聴きつつ、後半ナポレオンが不穏だなーってかスクィーラーがやな奴だな、とか、ボクサーァァァァって感じでラストのラストでゾクリとした感じだったんだけど、2回目、しっかりと紙本で読み返したらスノーボールのあたりからもうめちゃくちゃ怖い。まさに、坂道を転げ落ちる感覚。これ、当事者だと気づかないんだろうな、と思う。 頭を使う、自分の頭で考えることは大事だし、幼きものたちにはそういう場を用意すべきなんよな。義務教育って大事。これは、無くしてはならないものなんよな。 付録もすごい。このお話は付録のオーウェルの文章とセットになっているからこそ、なんだろうな。
8投稿日: 2025.10.27
powered by ブクログA good read but I’m still traumatized from the animation… and it still gives me creeps. Bought 1984, but don’t gotta a courage to read it after this one…
0投稿日: 2025.10.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ソビエトを風刺した寓話的作品。 1984の後に読んだので、あっさりした感じがした。 スノーボールとナポレオンという指導者が、トロツキーとスターリンを指してるを指していることは一目瞭然だった。政争に勝ったナポレオンが暴君のようになっていく過程が不気味であり、面白かった。 ジュリアという砂糖とリボンが好きな雌馬が、個人的には好きだった。資本主義を代表しているような感じがして。 付録には、動物農場がなかなか出版できなかった経緯が語られている。また、ウクライナ語の序文では、出版までの経歴が語られている。
0投稿日: 2025.09.10
powered by ブクログぶたが農場に君臨する話。『一九八四年』の後に読んだがこちらの方が特定の世界の成り立ちがとてもよくわかりのめり込んで読んでしまう。
0投稿日: 2025.08.24
powered by ブクログ動物農場の指導者になる豚たちは旧ソ連の指導者たちを模しているが、この話は現代日本にも通じるものがあった。恐ろしいのが、終わりのない辛い労働と少ない配給、働けなくなった仲間を馬肉屋に売られたことに気づいても止められず流されていく、自分たちも同じ道を辿るのが明白なのに、今が辛いのに昔を思い出せなくなって、比較すらできない支配される動物たち。そして憎んでいたはずの人間と変わらない存在になっていく豚たち。 今回の参院選で、ヘイトスピーカーとそれに踊らされる大勢の人を思い出させ、暗澹たる気分にさせられた。
1投稿日: 2025.07.28
powered by ブクログ本の三分の一が解説(読んでない) これからどうなっていくの?と思ってたら突然終わったのでびっくりした。 風刺的な物語なのは想像つくけど、歴史が苦手だからうーん。わからない。
1投稿日: 2025.07.01
powered by ブクログ3種類の動物農場を読み比べたが、この岩波文庫は2番目に興味深くわかりやすかった。ひらがなが多く、小学高学年くらいなら読めると思う。
1投稿日: 2025.05.11
powered by ブクログ物語序盤では、農場でよく見かける動物たちを、漠然と登場させているかのようにも見える展開ではあるが、 中盤から終盤にかけ、動物たちに当てはまるイメージが顕著に表れてきて、なぜその動物を登場させていたのかが分かるものとなっていた。 付録と解説から読んだ方が、時代背景や状況が理解できて良い。
4投稿日: 2024.12.20
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p12 イギリスには自由な動物は一ぴきもおらぬ。動物の一生はみじめな奴隷の一生じゃ。 p18 おおむかしの動物たちに歌われ、何世代ものあいだ忘れられていた歌詞にちがいない。 p56 「戦争は戦争だ。よい人間というのは死んだ人間だけだ」 p71 勇敢だけでは足りない。忠誠と服従のほうが重要なのだ。 p81 そのような決議の記録がどこかに存在するのか? 付録1 出版の自由 p190 ロシアで起こったこととほかの場所で起こったことは、異なる基準で判断すべきだというのだ。一九三六年から一九三八年にかけての粛清による際限のない処刑が、死刑反対を生涯にわたって唱えている者たちから拍手喝采され、インドの飢饉は公表すべきだが、ウクライナの飢饉は秘密にすべし、ということになった。 p192 ローザ・ルクセンブルクが言ったように「〔異なる考え方をもつ〕他者のための自由」なのである。おなじ原則がヴォルテールの有名な言葉にもふくまれている。「君の言うことが大嫌いだ。だが、君がそれを言う権利をわたしは死を賭しても護る」と。 (原文は「あなたの書くことは大嫌いですが、あなたが書きつづけられるために、わたしは命を捧げましょう」) p195 全体主義的な教義を説いていると、あげくのはてには、自由な人びとが危険なものとそうでないものを見分ける本能を鈍らせてしまうことになる。 p196 しかし、ファシズム的なものの考え方を助長するような現在の傾向のどれほど多くが、もとをたどると、過去十年の「反ファシズム」と、それにともなう無節操に行き着くのであろうか。 解説 p250 そのひとつ「政治と英語」(一九四六年)のなかで、かれは「婉曲法と論点回避と、もうろうたる曖昧性」からなる現代政治の言葉を批判し、政治の堕落と言語の堕落が強く結びついていると述べた。 『1984』まえの名作をようやく読了。 思っていた以上に面白かったし、1984(ピンチョンの解説はマストだが)よりこちらの方が好き。 超普遍的。おとぎばなしの強度。序文として書かれた出版経緯の説明とか最高だし、断った4社の名前ちゃんと出るし、T・S・エリオットの名前も唐突に出てくるし笑う。注釈にはちゃんとファクトチェックも入っていて、資料的価値と信頼もある。 政治風刺劇なのだけれど、ファンタジーに振り切りすぎないバランス。人の風俗に動物を放り込んだら、という実験のようでもあるし、それぞれの動物のキャラクター分けも秀逸。ところどころグロテスク(描写ではなく一連の流れとして)に冷酷に情け容赦なく書かれているところもあって、良い。最後のエンディングの救いのなさが現実と共存しているかのような気持ちを抱かせるし、それがそのまま作品の強度にも繋がる。 当時のソ連を書いていても、めちゃくちゃタイムリーな問題のように思えた。政治が絡む場面は生活のそこかしこにある。普通の選挙や政治家に置き換えるのが一番しっくりくると見せかけて、案外、学校のクラスや職場でもこれに付随するようなことってあるのでは、と思った次第。それぞれの台詞のフレーズのキャッチーさだけでなく、序文として捧げられた(出版時は未収録だったとしても)文章は必読。
0投稿日: 2024.12.06
powered by ブクログ物語の形で、ソ連批判のメッセージを伝える。言葉の力を感じさせられた。それが冷戦下にアメリカに利用されたのも皮肉。 <ものを生み出さずに消費ばかりする生き物といえば、人間ぐらいしかおらぬ>
2投稿日: 2024.09.24
powered by ブクログ『1984』が面白かったのでこちらも読了。 このお話を独裁者に対する皮肉と捉えることも出来るが私はむしろ一般市民の脆弱性にスポットを当てたいなと思う。何故ならこの問題は「共産主義だから起こる・資本主義なら起こらない」といったところではなく市民が情勢の些細な変化に鈍感であるところにあるからだ。 ナポレオン達は最初から独裁者であったわけでもなければ二本足で立っていたわけでもない。彼らは長い年月をかけて少しずつ少しずつルールや過去の捏造・変更を行っていき最後の最後に二本足で立って歩いたのだ。 これは現代の私たちの政治家たちも同じことを行っている。初めから私たちにとって不利益な事を決定するのではなく、ものの定義や常識から変えていき大きな変更をする時には反対意見を時間をかけて無視することで無力化させる。さらに現代は流行が加速し情報の賞味期限が短くなったことで人を悪法に慣らすのがより簡単になってきている。 この問題を個人で解決する一番良い方法は自分が統括・指揮する側になることだが誰しもがそれを出来るわけではない。だからこそこの本の物語をただの御伽噺と考えるのは危ういのであり、自分たちはどうしないといけないのかを市民である私たちがしっかりと考えるべきであるとこの本を読んで改めて感じた。
2投稿日: 2024.05.26
powered by ブクログ立場上、学生に「どうして勉強をしなくてはならないのか?」訊かれることがある。これにシンプルに答えるのは難しい。 頭脳労働と社会運営を他者に任せきりにした動物達の行末を描いたこの本は、その回答のひとつとして比較的分かりやすいと思う。 知識を蓄えること、頭を使うことの重要さが、全体主義への風刺を込めて描かれている。学生にこそ読んでもらいたい。 本書を読んでしまうと、会社員と家畜をかけて"社畜"と呼ぶ皮肉はそう笑えない。自分のために生きることを決意しなければ、本当に豚と人間の見分けがつかなくなってしまう。 また、トップさえすげ替えれば自分の暮らしは良くなるに違いないと信じる考え方も安直だなあとつくづく思ってしまう。
2投稿日: 2024.04.27
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面白かった….. ナポレオンはわたしの会社の課長をみているようだった………そりゃ世の中、良くならないよね……..。七戒の文字が足されていくのがやばかった。記憶と思い出って、想像よりも随分と脆い。 読後、付録のオーウェルの言葉を読んで、史実どどこが重なるか具体的に知れて、それも興味深かった。確かに当時出版するのは大変だったんだろうなぁ……
1投稿日: 2024.04.24
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本作品もテーマが著者オーウェルの代表作「1984年」の中で描かれる「ニュースピーク」に重なる。 それは「全体主義の恐怖政治」において、法(作中では7つの掟)や歴史の解釈(作中では追放された元リーダーのスノーボールが活躍した事実)がこっそり政治の中枢で改訂され、それが知識人らによって流布され、大衆が簡略化されたスローガンを連呼して全体主義が浸透していくという流れ。 資本家の象徴として描かれる元荘園主を追い出して動物による動物のための農場を作ったリーダーのナポレオンだったが、最後は隣接する農園主の人間と密会を重ねるうちに豚のナポレオンが2本足で歩くようになり、服を着るようになり、人間と見分けがつかなくなっていく。 これは労働者のリーダーのはずのスターリンが資本主義国家の英国や米国首脳と会談を重ねて彼らに同化していく様子を風刺している。 オーウェルは言う。 【現代の戦争】とは、支配集団が自国民に対して仕掛けるものであり、戦争の目的は領土の征服やその阻止ではなく『支配構造の保持』にある、と。 そして法や歴史的解釈、ニュースの真相といった政治的教養は、いかにマスコミやフェイクニュース、プラットフォームのアルゴリズムによって自在にプロパガンダに変貌しうるのかを示している。
0投稿日: 2023.12.07
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岩波文庫と中央公論新社(絵付き)を併読。オーウェルがなぜこれを書いたのかを学びつつ「おとぎばなし」を読めてよかった。人間を追い出した動物たちの農園でも、やはり支配する側とされる側の構図は変わらない。権力者は利権を守ること、支える側をいかに従えるかが命題となる。自分も支える側の一人として、闘った多くの動物よりも、現状の中にあった喜びを求め農園を出て行った馬のモリーが印象的だった。様々な立場と力量で考え動く動物たちを、読み手のように一歩引いて俯瞰でみることって大事だなと思った。
0投稿日: 2023.11.02
powered by ブクログピア・サポーターズ レフ・ブラゴヴェシチェンスキーのおすすめ本です。 「『すべての動物の平等』というスローガンのもとに解放された農場の動物たちを襲ったのは、動物たちによる新たな独裁だった…。理想と現実との格差、過酷な労働ですり減っていく動物たちの精神、醸成される疑心暗鬼、そして権力を握って肥え太る独裁者の「豚」たち…。果たして動物たちの王国に託されているのはどこの世界のことなのか、「豚」とは果たして「誰」なのか、想像力を働かせながら読んでみて下さい。」 最新の所在はOPACを確認してください。 TEA-OPACへのリンクはこちら↓ https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00288627
0投稿日: 2023.05.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
一気に読み切れました。 なんとも言えないもどかしさが続きながらも、最後の反乱を期待しつつ一気にに読み切らされたという感じです。 動物に擬態化することで切なさや滑稽さが自然に感じられました。
0投稿日: 2023.05.06
powered by ブクログ旧ソ連を揶揄した小説。しかし、譬え話とはいえ本当に旧ソ連がこんなひどい政治をしていたかと思うと開いた口が塞がらない。日本は平和だ。
0投稿日: 2023.04.09
powered by ブクログ【感想】 〜「平等の構造ー平等という病理ー」〜 “すべての動物(人間)は平等である。しかしある動物はほかの動物(人間)よりもっと平等である。” 「もっと平等」と見るとおかしさを感じないだろうか。平等に程度や差異なんてあるのか?と。 平等を謳って、始まった動物農場崩壊の最初のきっかけは、林檎とミルクだった。後に、追放されスノーボールでさえこれを黙認し、他の動物に黙って豚だけで食べてしまう。 思えば、この物語は動物たちが自分たちの変えようもない差異の数々にことごとくぶつかっていく話でもあった。体のサイズ、老若、知能、言葉の理解、能力。卵を産むもの、乳を出すもの、文字が読めるもの、計画を立てられるもの、上手に喋ることができるもの。 動物たちのなかで最も不平等を感じていたのは、頭脳労働者と呼称する豚たちだったと思う。彼らは敵の侵攻に対する防衛策や、農場運営に関して頭を働かせているが、片やアルファベットも途中までしか読めなず、労働でしか貢献のできない動物たちという構図だ。 豚たちが平等を謳った搾取に行きつかないようにするには、彼らが自らの能力を特別なものだとは考えず、あくまで能力の優位性に驕らず、自分より遥かに知能で劣る動物の扱いと同等の待遇を自らにも適用する必要があった。共産主義の成功の可能性の一つに、強者が弱者が得るものと同じものを得て、強者は自分たちの不平等に甘んじることが挙げられる。人間の単位に戻せば、人より多くの収入を得ている人は、高額な税金を払うことかもしれない。 強者はその能力に見合った平等を求め、弱者はその能力による不平等を厭うために、こちらの不平等が、あちらの平等という感じで不釣り合いを起こしている。平等を求める実行は、他方の平等を侵害し、不平等をもたらす暴力となって機能している。 足の速いこどもが、運動会の駆けっこ競争に出て、先頭でゴールする。表彰台では同じ一位のメダルを貰う。テストで全ての教科で90点以上を出す子どもがいる。成績表を見ると全員がおんなじで評価されている。 やはり、競争と平等とは共存し得ない。平等な競争というのもない。 (公立学校の)教室の平等の論理(建前)では、最も学習効率の低い生徒に合わせて、授業速度、内容が設定される。社会規模でそれをしようとするには、能力的には弱者を切り捨てることなく、平均にまで引き上げ、待遇や収入レベルにおいては、強者が自らの能力に見合わない位置に甘んじるというのが、できるだろうか? 共産主義の失敗は、どこかで競争に基づく資本主義的要素を抜きに考えられていないのが要因の一つだと思う。この失敗を分かりやすく例に挙げたものに、働き者と怠け者が同じ収入だったら、馬鹿馬鹿しくて、みな怠け者になってしまう、というのがある。でも、もし、働き者もいないが、怠け者もいないように持っていけたらどうなるだろう?収入だけが、人間のフィードバックでないとしたらどうだろう? 信仰にはその可能性が無いわけじゃない。彼らは、収入を求めて十字架を切るわけでも、祈りを捧げるわけでもない。宗教のなかにあって競争の無い領域にある心の有り様が、共産主義に導入できるとしたら?それは一体なんだろう? システムの話を別にすれば、動物農場でのイレギュラーな存在たちの動向が面白い。 ねこだけは労働を免れて、食事を得ていた。物語後半では、いるのかいないのかも不明な存在だったけれど、この管理体制のなかで、ある種の特権的状況にあったことを考えると驚く。 ねこは塀の上を歩くことができる。そして、屋根を伝って逃げることができる。だれかやどこか一か所に徹底的にもたれかかるということをしない。動物農場では、野生の動物とのコミュニケーションが断絶していたにせよ、ねこの生き方は半分は野生のようなものだった。 この生き方がとても参考になると思った。 大勢にも体制にもどっぷりと浸からない。適切な距離をとりつつ、自分のことは自分で責任をもつ。生活が農園というシステムに担保されている他の動物たちにはできない芸当だった。 カラスもまた異色だ。作り話をするカラスは真っ白、別段、指導者たちの教化を受けていないが、放任され、生活は保障されている。口にしていることが毒にはならず、寧ろ、動物たちに残されている娯楽的な要素を帯びているからかもしれない。天国と思わしき死後の世界を主張するのを見ると、宗教的な要素も感じるが、コメンテーターやインフルエンサーのような立ち位置にも見える。とにかく、吹聴される言葉が、真否を問わず垂れ流される様子はそれに酷似している。 きつい労働や、飢えを免れる点は魅力的かもしれない。他の動物に嫌われてはいるが、暴力の対象にはならない。が、誹謗中傷の規模とプラットフォームが拡大した現代では、暴力の対象にならない保証はない。 自分がどの動物なのかを考えるのも面白い。もし自分だったらベンジャミンのように厭世的に期待せず、かと言って、行動を起こしもしないのではなく、外部に内情を少しずつ拡散し、追放されたスノーボールと連携して動物農場の崩壊を目論むかもしれない。でも、外の世界で生きていけるのならそれが一番良い。 どんな社会だろうと、それが社会である限りろくなものでない。とそう思うからだ。 考えたいのは“人間の習慣はすべて悪しきじゃ(p,17)”の一文だ。結果的に、人間の習慣を取り入れた豚が人間のようになった以上、この物語の論理で考えると、人間を人間足らしめているのは、人間固有の習慣と環境かもしれない。“家に住んではならぬ。服をまとうのもいかん。酒も飲むべからず。たばこもいかん。金にふれるのも、商売もまかりならぬ。”これを遵守している人間といえば、先住民族だけだろう。ホームレスでさえ、服を着るし、金にふれている。が、“いかなる動物も、自分の同胞に横暴なふるまいをしてはならぬ”を守っている動物は果たしているのだろうか?そんな環境はあるのだろうか? そして飲酒や喫煙などの悪しき習慣を避けることの大切さを身に染みて感じることもできた。 地球という檻、国家という檻、社会という檻……。この環境こそ必然的な衝突空間なのかもしれないと感じてならない。 他にスクィーラ―のようなもっともらしい論理をでっちあげて広める言論者。それを受けて、真偽を判断できずに大衆の間にイデオロギーをばらまく羊たちは、マスメディアとその視聴者たち。日本で言う野党の議員が、報道番組の担当と話して、国家で発現する内容を、報道に合わせて作るような構図も詳細に描写している。他の動物たちもスターリンの共産主義体制を基に作られたので、考察のきっかけになる。 『一九八四年』と合わせて読了してみると、こちらは御伽噺で、まだクッションをはさんで読むことができる。構図もこちらの方が単純明快。全体小説の形をとり、内容的には事実をそのまま寓話に差し替えた部分が大半だった。それにたいして『一九八四年』には創作が絡み、人間とその文明を扱うだけにより解像度の高くなっている。動物農場が古典的な全体主義の話だとすると、一九八四は近未来的な全体主義の話なので、この二つを併読・併考するとさらに視点が広がると思う。1984のさらに先の全体主義の物語を想像するための底本と活用していく。
3投稿日: 2023.04.03
powered by ブクログ「1984」で有名なオーウェルだが、個人的には初めて読んだ。農場の動物たちが農場主の人間に反抗して追い出し、動物たちの自治を獲得しながらも、その理想主義的な理念が次第に独裁へと変わっていく様子を「おとぎばなし」として描いている。ロシア革命やソ連内部の路線闘争について詳しくないが、それでも、スターリン派とトロツキー派の抗争とか、残虐な粛清のことだと分かる。おそらく、当時の人たちは、もっとリアルに反ソ的な内容だと分かったのだろう。 独裁者、特権階級、彼らを守る暴力装置たる軍隊・警察、それに対し、革命の理念をあくまで維持しようとする者、現実を理解しながら見て見ぬふりをする者、ニヒリスト、右往左往する大衆などが出てきて、社会主義革命の裏の一面を鋭く描いている。
0投稿日: 2023.02.06
powered by ブクログ本篇は開高健訳で読んでいるので、付録二篇を目当てに借りて読んだ。 付録1 出版の自由 付録2 ウクライナ語版のための序文 時節柄、ソ連批判の寓話が非ロシアのソ連圏で出版された時の状況に興味があったのだが、第二次世界大戦終結後に英米の管理下にあったドイツの難民キャンプで暮らすウクライナ人に向けて書かれたものだそう。 いずれもソ連神話を暴露することを目指して書かれていて、特に付録1の方は、ソ連を美化する風潮を強烈に戒めていて、世界で最初に近代的民主政治を築いた英国知識人の矜持を強く感じた。
6投稿日: 2022.10.13
powered by ブクログおとぎばなしというサブタイトルの通り読みやすい本ではあったが、内容については子供が理解できるのかという疑問は残る ソ連についての社会風刺を題材として書かれており内容もそこそこ歴史を周到しているとは思うが、私は本文よりもその後に挿入されている「出版の自由について」という序文に、より興味をひかれた 現代日本においても有害図書の指定など中世の黒歴史を想起させるような悪法が存在し、明らかにその法自体が害を為しているわけであるが、この本をきっかけに法規制等の妥当性についても関心が深まり、社会へ目を向ける一助になったと感じている
0投稿日: 2022.09.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
動物たちが自由を求めて立ち上がるも、徐々に獲得した自由が束縛されていき、結局は最初の状態に戻っていく.. ..といった内容に共産主義批判にテイストした内容。 アイロニーでシニックな文章を好む人にオススメ
0投稿日: 2022.09.05
powered by ブクログ物語形式で誰でも読みやすい。 シンプルなようで非常に面白い。 国と大衆のありようが非常に鋭く描かれている。 無残なほどにおバカな動物達と、いつのまにか全体にとっての正義が利己的な利益の追求にすり替わりつつも、これは全体のための犠牲であるという、このように客観的に見れば、アホらしく思えることも、現実世界では実際に起こっていることだと思うと、ただただ笑ってはいられなくなる。 最後の「ボクサー」という豚の末路は、悲惨すぎて只事ではないように思えるが、これは現実の世界でも今起こっていることだ。 今や古典的ロングセラーであるこの本も当社は出版社がなかなかokを出してくれず、出版もスムーズではなかった。しかし、こうしたタブーを指摘する本というのは、その時代の本質をえぐっている、のみではなく、普遍的に流れる人間と社会とありようを描いているものだと、改めて思った良書。
1投稿日: 2022.08.07
powered by ブクログオーウェルの創作の原点がわかる。『1984年』だけの作家ではない。著者本人による長い付録と、訳者による解説も充実している。
0投稿日: 2022.07.06
powered by ブクログ言葉と偏った情報に翻弄される動物たちはやはり家畜でしかない。ロシアによるウクライナ侵攻の時期、この本を読む意味は少なからずある。
0投稿日: 2022.06.20
powered by ブクログ約90年前に書かれていながら、現在の政治状況にも当てはまるような物語に驚きと苦笑いが出たが、この本を出版するまでの経緯が書かれた「出版の自由」という序文に当時のソ連の体制を揶揄した物語だ、ということが書かれていてさらに驚かされた。
1投稿日: 2022.04.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2020.01.03読了。 身構えていたけれど意外と読みやすかったです。 ソヴィエト社会主義を動物寓話の形で批判的に描いています。結末で二足歩行し始めた豚には引っくり返りました。なんて恐ろしい小説なんでしょう・・・。 印象的な言葉は、本文ではありませんが「自由を恐れるのは自由主義者であり、知性に泥を塗りたがるのは知識人なのである(P.199)」。 また、翻訳・解説の川端康雄さんの言葉「ディストピアのかたちによってしか語りえない希望というものも、またあるのだ(p.253)」。
0投稿日: 2022.01.15
powered by ブクログ「一九八四年」を読んで、この人の本はもう読まないと思った。世界が辛くて。 その後、小説ではないイギリスのお茶とか習慣とか色々な事を雑誌だか新聞だかに寄稿していたものなんかをまとめたものを読んで(小説じゃないから大丈夫だろうという気持ちと、何か弁護が欲しかった)、この本を読んでみようという気持ちになった。でも、辛いのは辛かったけども。知らないことは多い。
0投稿日: 2021.05.29
powered by ブクログ事実が刻々と修正されていく様が特に恐ろしい。 なんとなく、ロバのベンジャミンの鋭さが『1984年』の主人公ウィンストン・スミスに重なる気もした。が、どちらかというとベンジャミンはプロール側なのかもしれない。
0投稿日: 2021.01.06
powered by ブクログ佐伯塾長の推薦本。共産主義を皮肉たっぷりに動物(しかも豚)に置き換えて痛烈に批判している。 政治に疎くとも世界がどのような政治思想で動いているのかをざっくりと理解することができる。
0投稿日: 2020.12.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
邪魔な人間を追い出し、動物たちだけの理想の暮らし!……かと思いきや。どんどん雲行きが怪しくなり、物語が進むにつれ気分は沈んでいった。ぶたが「ふたつあし」になり、人間とトランプに興じる最後のシーンは心底ゾッとした。イカサマが露見している以上、ぶたと人間の関係悪化もそう遠くない未来の話だろう。その時にはもう一度反乱が起こるのだろうか? 今度は誰を指導者にして? 動物の間にどうしても知性の差がある以上、誰かが指揮を執る必要があったとは思うが、公共的なリーダーというものが本当に存在し得るのかは疑問だ。結局はその善性に賭けるしか無い。だからきっと、ひつじのように利用されないように、大事なのは自分で考えることを止めないことなのだろう。自分たち「人間」の世界においても。
0投稿日: 2020.11.02
powered by ブクログ「おとぎばなし」と題しているにしては、わりとシャレにならない恐ろしさを持っている。 ソヴィエトへの風刺として書かれた本だけれど、 現代の時世においても十分当てはめることができる内容だと思います。だから、なおさら怖い。
0投稿日: 2020.09.27
powered by ブクログ人間を追い出して動物たちで自治を始めた「動物農場」だが、自治が進んだ先には…というおとぎばなしを通して、ソビエトの共産主義体制をやゆした話。 話はおとぎばなしなので、小学校高学年〜中学生くらいから理解できる内容です。(たぶん) ただ、過去の歴史や現実の社会情勢を知ったうえでこの話を読めば、書かれた内容の辛辣さを含めて本当の意味で本書を楽しむことができると思います。 話の中に、邪魔者を追い落とす方法、情報統制の仕方、被支配階級に思考させないためのテクニックなどがうまく混ぜ込まれていて、 隣国に北朝鮮中国を持つ我々が読むと「あーなるほど、そういう話聞くよね」と腹落ちしながら読むことができると思います。 また、動物みんなに平等な農場建設を目指す中でのちの権力者が権力の階段を登っていく様、 施政者の思い通りに法律が変わっていく様、 第三者が見れば明らかに異常な状況を当事者達はそれを当たり前として受け入れる様、 などがごく自然に描かれていて、共産主義国家の成り立ちをつぶさに観察することもできます。 そして、本書を読んで抱いた感想は、共産主義というイデオロギーがこの話において唯一の悪だと思えない、というものでした。 この話では、支配する側に思考を鈍らせられてついには考えることをやめてしまった者、そもそも自ら進んで思考することを放棄した者、思考はするものの現状に悲観して明るい未来をあきらめた者が描かれています。 こういう人たちって何も共産主義国家だけに存在する訳ではないと思います。 私たち日本人の中にもたくさん存在すると思っていて、権力者の都合の良いように法律や施策が進むにも関わらず、国民が声を上げないから、大多数の国民にとって不利益な状況ができてしまう、ということは過去を振り返っても多々あります。 人間の大多数はそういったサイレントマジョリティだという前提で民衆支配するには、共産主義は良いシステム・考え方なのかもしれません。 あぁ。本を閉じた後も、頭の奥で羊の鳴き声がこだまします。 「よつあしいい、ふたつあしだめー」
0投稿日: 2020.08.18
powered by ブクログ資本主義と社会主義の対立が動物を用いて風刺的に描かれていた。個人的には結構好き。 結局は「理想郷なんて人には無理」ということを動物というキャラクターを通して伝えられているように感じた。
0投稿日: 2020.06.05
powered by ブクログ50年以上も前に書かれた本だとは…衝撃でした。 このおとぎ話口調がまたぞっとさせる。。 無知ってこわい。 というか、独裁者の下では感覚を麻痺させるほか自分を守る術はないのかもしれない。 ボクサーの最後はほんまにつらかった。 罰を受けるのをわかっていて告白する動物たちも。 こういう状況下ではすべてが狂ってんのかも。。 1984年も読んでみようと思います。
0投稿日: 2020.02.22
powered by ブクログ自らの意思によって革命によって人間からの支配に解放された農園の動物たち。 その中で新たなリーダーになったのは、他の動物に比べて高い知能を持つ豚たち。 他の動物たちは豚のことを仲間であると信じているからこそ、ナポレオンの搾取に耐え続け働いた。 しかし、支配者が人間から豚に変わっただけであり、知能の高いものが低いものに対して権力を使い、労働を強いるという状況に変わりはないのだ。 みんなのために人一倍働き続けたボクサーを売り飛ばしたシーンが強く印象に残る。それは最初にメジャーじいさんが語った、人間の馬に対して行うことと同じであったからだ。 そして豚は二足歩行をし始めた。 二足歩行は動物の敵であるはずなのに。 ベンジャミンが本当に死なないのならば、彼は以前にこのよう革命がおきても支配者が変わるだけという体験をしたのではないだろうかと思った。
1投稿日: 2020.01.30
powered by ブクログ訳:川端康雄、原書名:ANIMAL FARM:A Fairy Story(Orwell,George)
0投稿日: 2019.02.12
powered by ブクログ「1984年」の作者ジョージ・オーウェルによる共産主義批判のフェアリーストーリー。 人間に搾取されていた動物たちが、「すべての動物の平等」の下に自らで農場を経営していく。その際リーダーになった豚たちにより、牧場はディストピアの様相を呈してくる。 ソヴィエト神話、スターリン体制を基に画かれた作品である。そちらのことを知っている人にとってはすぐに気がつくでしょう。もちろんそれは当時の人たちにとっても同じことだったようです。 人ごとではないですね。共産主義であるとかそういうことではなく、一部の強欲なリーダーと搾取される人間たちという構図は今の日本のあちこちに散見されます。 史実をもっと理解して読み直したい
0投稿日: 2019.01.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
1944年にイギリス人作家・ジョージ・オーウェルが執筆し、終戦2日後の1945年に出版されたソ連批判小説。“階級差別と貧富の差が消えた輝かしい理想の共産主義国”として君臨していたソ連の幻想を暴く。支配されていた人間に対し革命を行い、農場運営を自らの力で行う動物たちに喩えて。かわいい動物たちが登場するおとぎばなしなんてとんでもない、とにかく恐ろしく、そして怒りがふつふつと湧いてくるようなお話だった(読み終えた後眠れなかったほど)。 ぞっとするような出来事の連続なのだけれど、これが実際にソ連で起こっていたことだというのだからもっと恐ろしい。仮想敵を作る、見せしめの処罰を与える、思考を停止させるほどの労働を強いる(これって典型的なブラック企業?)。愚かな民衆たちにも腹が立つ。 全然お話には絡んでこないけど、猫の気ままな振る舞いがかわいすぎて。ジョージ・オーウェルさん絶対猫すきやろ。
0投稿日: 2018.09.19
powered by ブクログなんだか虚しくなってくるお話。 誰かこの現実に異を唱えるものはいなかったのか。 たぶん、ソ連の批判を兼ねているのだろうけど 外国ものはやはり苦手だと再認識。
0投稿日: 2017.08.18
powered by ブクログ初めて読んだのは中学生の時くらいだったはず。 読みやすい文章と何とも言えない気味の悪さは今でも印象に残っている。ソビエト史やメインの動物たちのモデルとなった人物(スターリン・レーニン・トロツキーなど)について多少の知識を得た今、改めて読み返すとこの作品の本当の意味・強烈さを痛感させられた。 刊行された当時(1945年)に読んだ人はどのような反応をしたのだろう。賛否両論と大きな衝撃は容易に想像はつくが。 この小説の痛烈な風刺は刊行から70年、ソ連崩壊から20年以上経った現代でも全く色あせていない。特別な意味を持つ問題作であり意欲作。
0投稿日: 2017.08.15
powered by ブクログ読みやすくて、訳が良かった。当時のスターリン政治を風刺したのかもしれない、今読むと北朝鮮の政治体制を思い浮かべて読めるかもしれない。でも、他人事なのだろうか?自分たちが生きるこの体制はどうなの?と、思わずにはいられないのだ。
0投稿日: 2017.05.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
動物たちが反乱をおこして人間を追い払う。 そして独立した「動物農場」はどのような共同体になっていくのか? 1945年に出版された作品で、 ソビエト連邦の真実をあぶりだしたようなおとぎ話だということです。 以下、ネタバレありです。 人間に完全に支配されている動物たちの蜂起は、 はじめ平等と平和という理念のためでしたが、 反乱が成功してからはちょっとずつ変容していく。 知識階級が牛耳るようになっていくのが 悪い方向へ行く徴候なのだけれど、 外敵がいるから知識階級が指示をだしたり計画を練る立場に ならざるをえないんですよね。 そして、知識層の「ぶた」たちには公共心が薄いところが、 他の動物たちにはみえていなかった。 知識階級が権力を手中にするのをためらわず、 そしてその権力欲と支配欲を詭弁をつかってめくらまししつつ、 いつのまにやら支配体系ができあがっていく。 平民にはわからないインテリ言葉で彼らを欺きながら、 ウソも用いて、洗脳とも言えるようなことをし、 さらに暴力で脅かして掌握するという方法。 ソ連とスターリンの風刺だそうです。 人間、頭が回らない老人になっても 「ずるさ」ははっきり残るひとには残るし、 頭の回転が速くて人生の全盛時にいるようなひとも 「ずるさ」から離れられないひとは離れられないし、 そういうひとたちって多いと思う。 公共心の有無だとか強弱ですかね。 人間の「ずるさ」という根本的な性質が、 共産主義なんかを成立させないポイントだと思ったり。 そういうのもありますから、 インテリ層が力を与えられて、 計画を練り政策を行うということになったとき、 彼らに求められるのは、 公共心をはっきり持てないならば、 「善いことをしているときには、 悪いことをしていると思ってやんなさい」 という吉本隆明的、ポール・ヴァレリー的姿勢なんじゃないか。 動物農場のインテリ層が権力を牛耳り始めたのには、 「俺たちは善いことをしているのだから、 ちょっと悪いことをしてもいい」という モラルライセンシング効果が働いたとみることも できるんじゃないだろうか。 そして、それは、ソ連にも当てはまるのかもしれない。 根本的な「ずるさ」とモラルライセンシング効果が重要でしょうか。 反乱をおこして、 外敵がいるからインテリ層が指導します、としても、 そこで権力をふところにしまいこむのが間違いだ。 でも、 そこで間違わないやつのいない世界がどこにあるんだ!? と思うほうなんですよね、ぼくは。 読んでいくと、どんどん腹が立つし、 最後までいくと義憤にかられます。 サブタイトルに「おとぎばなし」と題されていますが、 そういう単純化されてわかりやすいからなお、 憤りを感じるのだと思います。 この「動物農場」で展開されることは、 パロディですけれども、 現代にも通じることだし、 その根っこのところは常につかんでおきたいものです。
0投稿日: 2017.03.08面白い。でも背筋が寒くなる話。ひょっとすると今も身近で?
書籍説明にあるとおり、ソビエトの実態を寓話というカタチで描いた小説。460ページあまりの本ですが、本文は半分ぐらいで、後の半分は、出版時の様々な序文と解説に費やされています。 まっとうな暮らしを夢見て反乱を起こした動物たち。ヒトを追い出した農場は、本当にユートピアだったのか?「ちょっとヘンだな」と思ったのだがと言うフレーズが度々出てくるけど、きっとそんな感じだったのでしょうね。気がついたときには、こうなってしまっていたというのが、現実なのでしょう。 ソビエトのかつての社会を描いたいるわけですが、考えてみれば、どこの国の誰の身にも起こりうることであり、また、ひょっとすると現在、我々の身にもすでに起こっているのかもしれません。では、それに対抗する手立てはあるのでしょうか。 ポルポトがインテリ層を排除した様に、権力者達が一番恐れているのは、大衆が、自分自身で考えてしまうことなのでしょう。気がついたら、とんでもないことになっていた、何てことのないように、自戒の意味も込めて、沢山の人に読んで貰いたい寓話でありました。そう、これをあくまでも「おとぎばなし」で終わらせるために。
7投稿日: 2016.03.16
powered by ブクログ動物の話だと軽い気持ちで読んでたら、後半になるにつれて読むのがつらくなってくる。ぶたがひどい。第10章の衝撃ったらない。
0投稿日: 2016.02.09
powered by ブクログこれはホラーだ。陽が昇っているうちに読むことをおすすめする。夜読むと眠れなくなる。それだけの不気味さと真実が、この本にはある。 もう一度言う、これは、ホラーだ。
0投稿日: 2015.06.06
powered by ブクログこの本が出版された自体背景と合わせて読むと何ともすごい寓話だなぁ…と感嘆した。 読みやすくて1日で一気読み。
0投稿日: 2015.05.18
powered by ブクログ1985よりも読みやすい。昔の政府への風刺的な感じ。終わりがもっとスカッとする話だったら良かった気がする。だいたい次に来る内容が想像出来ちゃうのが微妙。
0投稿日: 2015.04.08
powered by ブクログ可愛い動物の物語かと思ったけど、ものすごく奥の深い権力争いのお話だったのかな。ぶたと人間の区別が出来なくなる状態怖いー
0投稿日: 2015.02.27
powered by ブクログソ連の風刺を意識するというよりも、読みやすいという印象が強かった。昔、赤ずきんや、三匹の子豚を読んだのと、似た感じだった。話の展開がわかっている分、ナポレオンを始めとした豚たちの独裁と、それに振り回される動物の関係がストレートに読み取た。
0投稿日: 2015.01.23
powered by ブクログジョージ・オーウェル「動物農場 おとぎばなし」岩波文庫 赤262-4 「よつあしいい、ふたつあしだめー!」 すべての動物の平等を謳って築かれた動物農場。 人間に使われることなく、自分たちの幸せのために生きる自由を手に入れたはずだった家畜たち。しかし、夢にまでみたユートピアへの道のりは険しく、雲行きも怪しい…。 お伽話の語り口調でありながら、ソヴィエト神話とスターリン体制を暴き批判した風刺文。 お気に入りの一冊になりました。 中身はもちろんのこと、表紙の絵と色遣いが好きです。 オーウェルはこの物語を書いた動機として「誰にでも理解できて、他国語に簡単に翻訳できるような物語のかたちでソヴィエト神話を暴露すること」と述べている。 これについては、今なお版を重ね、世界中で翻訳されるベストセラーとして知られていることからも間違いないのかもしれない。 ただし、巻末の付録でも述べられているように、ジョージ・オーウェル自身も、ソ連についての知識はもっぱら本や新聞で得たものにすぎないということに注意したい(イートン校出るくらい賢いので、適当にwikiで調べたくらいとかそんなレベルで言っているのではありません)。 もちろん、このお伽話でスターリン体制やソヴィエト神話について全てがわかるはずはない。しかし、わかったつもりにはなれる。 こういった、込み入った話をデフォルメし、わかりやすく伝える形式はピクトグラムを用いたインフォグラフィックに近い。 視覚を刺激し、心理的に訴えてくるが、必ずそこには押し込められて形を変えた事実がある。 こういった本が広まることで、フワッとわかった風な人が増えてしまったことも事実としてあるのかもしれない。 もちろん、僕自身もその一人なのでしょう。
0投稿日: 2014.12.12
powered by ブクログAnimal Farm A Fairy Story 1945 ジョージ・オーウェルの風刺小説であり、読むことで戦後の英国内のソ連神話の実態を目の当たりにできた。しかし、そのような当時の世相を書き写した事実よりも、この作品を読んで一番に感じたことは、勉強して知恵をつけることの大切さだ。 ぶたのナポレオンの理不尽な独裁的農園経営に、搾取され続けた馬や鶏たち。ぶたの非道な行動に嫌悪を感じると同時に、他の動物達が革命を起こそうとしないことに少し苛立ちを感じた。革命まではいかずとも、ぶたの独裁に対してもっとはっきりと、強く異を唱えしたたかに行動できなかったものか。 もっとも、字を読むこともできない他の動物達にそれを望むのは酷なことかもしれない。確かに、馬や牛たちのほうがぶたよりも力があっただろう。しかし、自分たちのより良い生活を考え、その実現に向けて行動する知恵がなかったのだ。
0投稿日: 2014.11.08
powered by ブクログかの有名なジョージオーウェルの作品。初めは動物たちが力を合わせて農場を脱出するのだが、次第に彼らの間でも諍いが起きてゆく。これを読んで、大きな輪では、小さくなるごとにその中で争いを生むのかもしれない、と改めて思った。
0投稿日: 2014.10.24
powered by ブクログふらっと立ち寄った図書館で、題名に魅かれて ふらっと手に取った本だったのですが、まさかの面白さでした笑 社会って、こうなってしまうのでしょうね。人間を追放した農場の中で、人間社会に存在する上から下までの様々な立場の人々を、ウマやブタやイヌなどの動物たちに置き換えて書かれたこの話は非常に興味深いものでした。
0投稿日: 2014.09.18
powered by ブクログ小さな農場で劣悪な労働環境に不満を抱えた動物達が人間に対し蜂起する。 人間対動物、としているけれど、実際に描かれているのは民族の軋轢と独裁政治。 精神を誘導し、行動を制御していく独裁政治にいたるまでの過程とその維持の裏側が 克明に描かれている。 人間を動物に例えているものの、その残酷さは変わらない。 これが今でもおきている国があること、 そして人間の陥りやすい罠であることを忘れてはいけないと強く思った。
0投稿日: 2014.08.19
powered by ブクログイギリスの農場で、動物たちが人間を追い出した。「すべての動物の平等」を謳って産声をあげた動物農場だったが…。社会風刺的寓話。 動物たちが徐々にぶたを盲信していく様がリアルでこわい。動物の姿をして、優しい語り口で進むからこそ、ざらざらした読後感がある。 ひつじたち「よつあしいい、ふたあしだめー!」時折挟まるひつじたちのこの台詞は唯一の癒しだった。 最後の持っていき方は、作者のテクニックを感じた。 ☆あらすじ☆ 「すべての動物の平等」を謳って産声をあげ た動物農場。 だがぶたたちの妙な振舞が始ま る。 スノーボールを追放し、君臨するナポレ オン。 ソヴィエト神話とスターリン体制を暴 いた、『一九八四年』と並ぶオーウェルの傑 作寓話。 舌を刺す風刺を、晴朗なお伽話の語 り口で翻訳。
0投稿日: 2014.08.13
powered by ブクログ1984の後に。ソ連で起こっていることは一体何なのだと言うことについて、彼のスタンス・考えをこんなにも分かりやすく表現している。 当時のロシア・ソ連についての知識がない自分自身が残念(;-;)
0投稿日: 2014.07.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
翻訳の課題にて一部読んだのと、英語学習者向けのリライト版は読んだけど、最初から最後まできちんと読んだのは初めて。 なので、旧ソ連体制に対する風刺・批判文学と思っていたのですが、改めて読んだところ、権力側だけではなく、民衆の無知・無関心への批判も強く現れている。 歴史や合意の捏造だったり、民衆に対する洗脳だったりと、当時はソ連名指しの風刺だったのかもしれないけど、今となっては応用範囲が広すぎる感じもします。 自分の頭で考えることって、大事。 丁寧な訳注、そして付録の「出版の自由」「ウクライナ語版のための序文」、訳者に寄る解説もこの物語の理解の助けになります。 もしかしたら逆で、物語が付録の理解を助けるのかもしれません。 話の内容だけでなく、出版に至る経緯、時代背景をあわせて、とても興味深い作品でした。
0投稿日: 2014.03.11
powered by ブクログイギリスの農場で、動物たちが農場主を追放し、自分達で農場を作ることを決めた。やがて動物たちは、頭のいい豚に指導されるようになり…という話。 動物をそのまま労働者階級に言い換えれば、共産主義体制に対するパロディにもなるっていう算段です。 読んでて共産主義体制ってもんがわかった気になりました。 それにしても支配階級って大変なもんですね、批判しかされなくて。カリカチュアライズされてる支配者豚、ナポレオンの悩みなんぞを逆に読んでみたい気になりました。 反共産主義のためのプロパガンダと読める向きもあるでしょうけど、この本は資本主義に対してもそんなにいいイメージで書いてはいないので、内容としては共産主義運営の批判を皮肉った小説として読むもんだと思います。 正しい動物達(=労働者の国、=共産主義)の国の素晴らしさってものは、むしろ強く信じられている小説ではないでしょうか。 ソ連もなきゃ中国もあんな感じの今現在では、労働者の国、各人がそれぞれの能力に合った労働をする国ってのもあんまりはっきりと輪郭を持っては見えてこないもんではあります。 そこらへん作者もわかってて、おとぎ話なんて名付けているのかもしれません。 余談ではありますが、Radiohead の名曲、2+2=5のPVの元ネタってこの小説ですね。あのPV、純度が高い暗さです。真っ暗。
0投稿日: 2014.01.05
powered by ブクログソ連スターリン体制に対する風刺文学の金字塔というのが定説だが、第二次大戦中の(同盟国たるソ連への批判が「御法度」で、ソ連社会主義への「幻想」が甚だしかった)英国で書かれたものであるという点に留意しないと、著者が本来社会主義的な立ち位置にいたにもかかわらず、既存の差別や搾取を肯定する単なる保守プロパガンダにしか見えないという問題がある(実際のところ冷戦がはじまると西側の宣伝に利用された)。今日、冷静に読むと、権力への冷笑的批判もさることながら、簡単に権力に操作される「無知蒙昧な大衆」への強い不信が読み取れる。
0投稿日: 2013.11.13
powered by ブクログ洗脳と植民地化についてのおとぎ話 人間からの解放、という自由を勝ち取った動物達が賢明に自らのために労働をするも、実はずる賢い豚に搾取されていた。 このおとぎ話は1945年に発表され、ソビエト連邦を批判する形で作られた背景がある。しかし私には現代の日本人への警告灯の様な小説であったと印象を持った。 自らの目を通し頭で判断して行かなければ、世間の流れに流されてしまうだけだ。世間が正しい方向に向かうばかりではないということは、歴史が証明する。
0投稿日: 2013.09.15
powered by ブクログジョージ=オーウェルのディストピアおとぎばなし。『一九八四年』ではリアルなソ連批判を展開していたが、これはそのベースとなったような作品だと感じた。上手いのは何も知らずに読めば、それはそれとして面白くよめる。あぁ動物界も大変ねと。ただ作中の出来事と現実の出来事(スターリンとトロツキーの対立)を対比させて読むとこれがまたおもしろい。『一九八四年』までは恐ろしさを感じなかったが、動物目線で語られるソ連の恐怖はそれはそれで恐ろしい。ただ動物だからこそ笑えるところも。ウィスキーを発見したブタが、きっと夜通し飲んで、二日酔いになったのだろう。それを「ナポレオンが危篤」だといい、夕方には治ったところは思わず笑ってしまった。そうした点もこの作品の優れた点ではなかったかと思う。
0投稿日: 2013.08.02
powered by ブクログ自分がこの中にいたら、どの動物になっているのだろうか・・・。きっと不満を持ちながらも、うまくいいくめられて仕方なくあくせく働いているに違いない。 この、仕方ないという落としどころが危険だ。事を真剣に考えずにやり過ごすと独裁体制が生じることがわかった。日常やこれまでの生きてきた中でも、同じような場面が思い浮かぶ。些細なことからだけど、自分の考えをもって意見することがどんなに大切か・・・。権力の差が大きくなればなるほど意見もできないから、初めのうちからよく考え発言するのがいいのか、しかし、初めのうちだからこそ、わからないから発言するひとのやり方に任せてみるのがいいのか・・・。そういうことじゃないのかもしれないが、今の感想はこんなところだ。
0投稿日: 2013.08.02
powered by ブクログ農場で繰り広げられる社会風刺的寓話。豚を中心に動物達が起こす革命とその末路。訳文は「ですます」調。 寓話というだけあって予想できる話の展開だがオチは非常に気味悪かった。発表当時の社会情勢(特にソ連)に疎いために登場人物達のモデルはよく解らなかったものの、小説として充分楽しめるし、普遍的なテーマを感じた。革命を起こして支配層を倒したとしても今度はその内部で新たに発生する支配。脱出不可能な権力の永久ループ。それを考えると眩暈がする。
0投稿日: 2013.07.22
powered by ブクログ農場に住む動物達が人間を追い出し、自分達のための農場経営に乗り出す、というのが物語の始まりです。 それぞれの登場動物が、書かれた当時の誰(なに)を象徴するのかを知ってからみると、より奥深く感じられます。 オーウェル自身による付録も収録されており、また注釈も丁寧で親切な編集だと思いました。 おとぎ話風の邦訳も読みやすく、また幼い表現がかえって広く伝えられるべきこの物語のメッセージを的確に表現しているようにも感じました。 アニメ版の同名作品もありますが、これでは充分に語りきれていない要素があるような気がします。 動物達が「ジワジワと」「知らないうちに」「妄信的に」なっていく過程が、表現され風刺されるべき問題なのだと思っていますので。
1投稿日: 2013.02.22
powered by ブクログAnimal Farm(1945年、英) 共産主義を批判した寓意小説。動物農場はソビエト社会主義共和国連邦のアレゴリーである。メージャーじいさんはレーニン、ナポレオンはスターリン、スノーボールはトロツキーをモデルとしている。ユートピアを目指していたはずの農園が史上最悪のディストピアへと変貌していく逆説は、人類が忘れてはならない歴史の教訓だ。 しかし、これを読んで「共産主義怖すぎ」と他人事のように言っていられるほど、世界は単純ではない。作品は1944年2月に脱稿していたにも関わらず、その発表は翌年8月17日まで待たねばならなかったという事実がある。日本のポツダム宣言受諾から2日後、米ソの冷戦時代の始まりだ。 発売されるやいなや、本書が世界的ベストセラーとなったのは、傑作だったからには相違あるまい。しかし、他言語への翻訳を積極的に推奨したのは米国だったこと、敗戦直後の日本に本書の翻訳をいち早く許可したのはGHQだったことなどは、銘記しておくべきだ。プロパガンダの愚かさを皮肉った作品が、プロパガンダとして利用されるという二重の皮肉である。 それでも、様々な人々の思惑を超えて、作者のメッセージは21世紀の私達にも強く訴えかけてくる。私の尊敬するクリエイター、宮崎駿氏の言葉を引用させて頂く。 おとぎばなしは、まだ終わってはいない。 「自分が善意であるからといって、自分が善良な存在だとは思ってはいけない。とくべつお金を稼いでいるとか、楽をしているわけじゃないから、自分は無罪だ、とは思ってはいけないんです。しくみのなかでは、自分だってナポレオンなんです。そのしくみの問題はいっぺんには解決できないですけど、だからといって、手をこまねいて、無関心でいられること自体、すでにそれはナポレオンなんだってことなんです。(略)社会にはしくみがあるということ。複雑になってはいるけど、でも根源には、労働者がいて収奪者がいるという、そのしくみは変わってないんです」
2投稿日: 2013.02.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
おもしろかった。 農場で飼われてる動物たちが人間を追い出して自分たちの力だけで農場を運営しようとするというおとぎ話という体を成しているが、実際は結構な社会風刺が込められた内容。 出版に際して一二悶着あったというのも読んでみて良くわかった。 第二次大戦直後ぐらいの出版らしく、当時のどこかの国の政治家や民衆が病んで行く様子を動物たちに投影して描いているようだが、それが非常に巧妙で読み応えがあった。 出版から60年以上も経ってるけど、この風刺を嫌がるであろう社会が現存していることを思って不快な気分になった。
1投稿日: 2012.09.13
powered by ブクログ当時のソ連を「動物農場」とそこを自治する(実際には豚達の独裁)動物たちになぞらえて、当時のスターリン体制を批判した本。 本書では結局支配層が人間(ロマノフ家や帝政派)から豚たち(スターリンをはじめとした共産党幹部)に変わっただけで、以前と同様、またはそれ以上の圧制が敷かれていることへの痛烈な非難が見てとれた。 また本編もさることながら、付録の「出版の自由」において、公権力側からではなく、当時のソ連礼讚のイギリスの空気から本書を出版することが難しかったことが書かれており、公権力を憲法で押さえ込んでも「多数派の専制」は防ぎづらく恐ろしいものであると感じた。
1投稿日: 2012.09.06
powered by ブクログ旧ソ批判の寓話。支配層を豚にしたと言うのがまたまた。ナポレオンとスノーボール、そして近隣の農場主が何を指すのかは少し世界史を勉強した人には容易に分かるでしょう。いつまで経っても搾取され、死さえも豚たちに利用される馬や羊やめんどりたち。僕もきっとこっちのサイドでしょうね。『天帝~』の柏木照穂の愛読書と言うので読んでみましたが、面白かったです。
1投稿日: 2012.07.22
powered by ブクログソビエト史にある程度の知識がないと、本当の意味で本作を楽しめないのかもしれない。また、作者がこの本を出版にこぎつけたことの覚悟を感じられないかもしれない。 私はソビエトの歴史に関する知識が乏しいため、どれくらい理解できているか自分でも疑問だが、読み物としてももちろん面白い。また、巻末の付録や解説も充実していて、助けになった。 ソビエトの社会主義批判を主題にしているが、似たようなことは日本でも起こっている。対岸の火事を描いた作品ではない。 (2012.5)
1投稿日: 2012.06.05
powered by ブクログ皮肉満載で心が寒々した。 附録についていた筆者の「検閲より知識人の自粛が言論の自由を阻んでいる。」というエッセイ、ウクライナ語版あとがきが、ぐっときた。
0投稿日: 2012.02.11
powered by ブクログ以前読んだエンゲルスの「空想より科学へ」の流れで手にとってみた本です。 「1984年」で有名なイギリスの作家ジョージ・オーウェルが、スターリン体制を痛烈に批判した風刺作品で、当時の政治状況やその内容の露骨さ?から扱ってくれる出版社がなかったということです。 「おとぎばなし」に登場する人間は、ロシア帝国、大英帝国、ナチス・ドイツ等、動物は、豚が主役で、スターリン(ナポレオン)とトロツキー(スノーボール)、レーニン(メージャー爺さん)・・・、ストーリーもわかりやすく大変興味深く読めました。特に「七戒」が改変されていくあたりは必読です。
0投稿日: 2011.12.09
powered by ブクログテーマは「1984」と似通っているが、こちらはお伽話でよりストレート。 今読んでも、示唆に富む一冊。
0投稿日: 2011.11.29
powered by ブクログおとぎばなし、という副題には似合わないほど辛辣。 権力に振り回されて生きている人間たちへの痛烈な皮肉。 とても面白かった。 大きく見える力の前では、きっとみんな一緒なんだ、と思った。
0投稿日: 2011.11.17
powered by ブクログ非常に平明な文章だが、言っていることは非常に辛辣、というよりもかなり考えさせられる内容。共産主義がどうとかいう読み方をするのが正しいのかもわからないが、もう少し普遍的なことを言ってるのではないかと感じた。 読み比べなどしたわけではないが、これは訳もいいと思う。
1投稿日: 2011.08.21
powered by ブクログ情報を操作し、大衆を操ることを、プロパガンダと言う。ブタと人間は一緒。大衆は流される。ひつじは大衆... 考えさせられた。 わたしは冒頭に登場するモリーに似ている。(笑)ひつじにも似ている(笑)。色の付いたリボンや角砂糖が好きで、一致団結しなくてはならない時は自分だけこそこそと逃げる。 「よつあし、いい~!ふたつあし、だめ~!」 でもこれからはひつじには少なくともならないように気をつけて行こう。
0投稿日: 2011.08.11
powered by ブクログわかりやすい、易しい言葉で描かれた“ディストピアのおとぎばなし”。 何度も本を閉じるくらいにはもやもやしまくった。 おとぎばなしと銘打って、優しい外見を装っている分1984年よりある意味辛辣。 希望を持って自分達の力で作ろうとした場所は、こんな世界じゃなかったと、クローヴァーと一緒に嘆きたい。 それでも、読まなきゃ良かったとは思わない。そんな一冊。
1投稿日: 2011.06.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
25冊目。『1984年』の土台となったと言われている小説。人間(荘園農場主)を追い出して動物たちの平等なコミュニティを作ろうとする試みが、結局支配者を変えた荘園制に帰着するという皮肉を描いた。 人間にかわる新たな支配者をブタが担う点をはじめ、オーウェルの共産主義の末路に対する特段批判的な立場が見てとれる。『1984年』の読み物としての完成度の高さと比較するとやや物足りない感もあるが、オーウェルの思想をよりストレートに伝える作品と言えるだろう。
0投稿日: 2011.05.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
1994年に引き続き、ジョージ・オーウェルの名作を読んでみました。内容はずばり共産主義への強烈な風刺で、1994年もそうでしたが、この作者は本当に共産主義に対して脅威を感じていたのが肌で感じ取れる内容です。実際にこの時代は現実の脅威として存在していたのですから、当然なのかもしれません。動物の共同体を通したおとぎ話ということですが、各動物のキャラクターがそのまま人間社会の個性と社会階層を表しており、最後に君臨するブタの描画は人間の本性を具現化していて、読み終わってため息が出てしまいました。常に人間というのは社会性のある生き物であると同時に、社会を歪めてしまう存在なのだと思わざるを得ません。 それにしても自分が生きていた少し前までソ連が存在していた訳ですし、今も複数の共産国家が生き残っている世界の現実を考えると、いたたまれなくなるのは私だけではないでしょう。自分がいきている間にどれだけの共産国家が残っていることか。。。
0投稿日: 2011.03.02
powered by ブクログ文学のレポート用に読みました。寓話調の語り口がいい感じに怖さを引き立てます。とりあえず子供向きではないなー以下レポート一部『動物農場〜おとぎばなし〜』は、ジョージ・オーウェルによって書かれ1945年に出版された寓話小説である。寓話とは、視点はいわゆる神視点、全知全能の第3者の視点が語り手となっており、動物などを擬人化し、教訓や風刺を含ませていくたとえ話のことで、これはソヴィエト神話、これはソ連の政治体制について人々が抱いていた間違った思い込みのことで、これとスターリン体制をはっきりと暴いている。−中略−さて内容についてであるが、まず登場動物は以下のようにソヴィエトを形作る人物や組織に置き換えられる。?メージャーじいさん…レーニン?ナポレオン…スターリン?スノーボール…トロツスキー?スクィーラー…スターリンの片腕モロトフ?9頭の犬…秘密警察GPU?ボクサー…赤軍将校または労働英雄?ヒツジたち…共産党の青年組織コムソモール?ジョーンズ氏…ロシア帝国時代の貴族や地主、資本家そして白軍?ピルキントン氏…イギリス?フレデリック氏…ナチス・ドイツ私にはソヴィエトについての知識があまりなく、資料からも探せなかったがウィンパー氏にもモデルがいるのではと考える。さらに、スノーボールの追放はトロツスキーの亡命、風車建設は産業5カ年計画、フレデリック氏との取引は独ソ不可侵条約、裏切りの告白と処刑はトロツスキスト弾圧、最後のピルキントン氏たちとナポレオンのトランプゲームはチャーチル、ローズベルト、スターリン3者によるテヘラン会議といった具合に出来事と史実も重なっている。ここで注意しておくが、その順番は史実通りではない。これは物語のバランスをとるためであるとオーウェルは残している。 『動物主義』の七戒は、平等をうたった完璧なものとして発表されているが、途中どんどん書き加えられて抜け穴だらけのものとなっていく。これは書かれている言語が英語だからこそ説得力があると思われる。―…四、動物はベッドで寝るべからず。五、動物は酒を飲むべからず。…―の部分は後にそれぞれ「シーツを用いては」、「過度には」と書き加えられるが、この細部を主文の後にもってくる英語だからこそ自然に行えるものであり、日本語にすると不自然さが残ってしまう。この書き方はそこが強調されるように用いるものであるため、あくまで最初から、疑問をはさむ余地なくあった文章とするには無理が生じてしまうのだ。これは寓話形式で語られていることも手伝って、日本語訳の形の限界である。この形を日本語以上に上手く表せない言語もあったのではないだろうか。 最後のエンディングであるが、これは出版時期がテヘラン会議と重なっていたためソ連と西欧諸国の和解を示していると考える読者も多かったらしい。しかしー…十二の声が怒って叫んでいましたー(中略)=でも、もうむりです。どっちがどっちだか、見分けがつかなくなっていたのです。おしまい…―と、明らかに不穏な空気を漂わせている点、また寓話にありがちな「幸せに暮らしました」などという文章がない点で、これはハッピーエンドではない。つまりある意味ではオーウェル自身でも述べているように、この小説は世界情勢を予言していたのかもしれない。
0投稿日: 2011.02.03
powered by ブクログ寓話という形にはあまりに分かりやすく言わんとしていることが分かり、これだけ読みやすい政治的な物語はなかなか無いだろう。1984が有名だが、こちらも傑作です。
0投稿日: 2010.10.13
powered by ブクログ1984で有名なジョージ・オーウェルの寓話。寓話だけども、スターリン・トロツキー・レーニンなどのロシア(ソビエト)をモデルとした、風刺の聞いたもの。時代が違うけど日本近隣の国もこんな感じなのだろうと思いつつ読んだ。設定は違うが、1984の動物版といったところかな。
0投稿日: 2010.07.13
powered by ブクログ学生の時、英語の講義で原文で読まされました。翻訳するだけの講義だったけども、英語が苦手だったので苦労しましたが、この本の内容は面白かったです。日本語で読むことが出来るありがたさを実感しながら、物語を楽しむことができました。
0投稿日: 2010.01.29
powered by ブクログ権力を握るとぶたは皆、恥知らずになるのでしょうかね。 恐ろしい大人のおとぎばなし。 これは忘れてはいけない物語だ。 でも自分は実はひつじなのかもしれない。
0投稿日: 2010.01.23
powered by ブクログ文体がですます調であえてのひらがな表記が効いているため、角川のよりも「おとぎ話」っぽさが際立っていてオーウェルの狙いがうまく出ていたようにおもいます。より一層の恐怖感を素知らぬふりで味わうにはこちらの方がおすすめかなー。最初に山田詠美さんの風葬の教室を読んだ時のような感覚が味わえます。アニメ化にも適している感じ(しつこい?)。ただしキーワードのカギカッコくくりの是非についてはちょっと悩ましい。
0投稿日: 2009.10.10
powered by ブクログなるけい氏のレビューを見て読みたいと思っていたところに、ゼミで文献紹介をしなきゃいけなかったので、なるけいレビューをコピペしてゼミ内で紹介したらそのまま後期に読む本として採用されたという本(笑)だからみなさんなるけいレビューを見ればいいんです><笑 まぁ結局後期のゼミで読むことになったんだけどその前にちょっくら予習しようと思って読みました。 人間の農場で動物たちが反乱を起こして人間を追放します。ここまではなんかわかります。 ですがここからが面白くて、動物たちの中で一番賢いブタが統率をとるんだけど最終的にこのブタの政治が人間の政治と同じになってしまうというお話。 そんなブタが行う政治は独裁政治そのもので、あらゆる制度や情報操作を利用し他の動物たちを支配していきます。 実際に旧ソ連で起こったことを動物たちを使って巧みに描いています! <現実/物語> スターリン/ナポレオン(独裁したブタ) トロツキー/スノーボール(追放されたブタ) 第一次五カ年計画/農場の風車建設 独ソ不可侵条約の締結/人間とブタの材木売買の取引 独ソ不可侵条約の破棄/風車のたたかい テヘラン会談/最後の人間との会合 てな感じで風刺的な物語になっています。 さすがにここまでの革命じゃないけど、日本の政治も政権交代を果たした今、どんな政治になるのか?結局今まで通りになってしまうのか?それとも変化していくのか? その難しさを伝えている本だけになかなか先が思いやられますが、僕たち(=ブタ以外の動物)にもやれることや気づくことはあるかもね! しかし凄い作品でした!!!
0投稿日: 2009.09.27
powered by ブクログ小さい頃、「ベイブ」っていう豚が出てくる映画が好きだったのですが。 この物語に出てくる「豚」はそんな可愛い豚のイメージをぶち壊してくれました。 後味の悪い、シニカルな小説。
0投稿日: 2009.09.05
