音楽は自由にする(新潮文庫)
坂本龍一(著)
/新潮文庫
作品情報
「あまり気が進まないけれど」と前置きしつつ、日本が誇る世界的音楽家は語り始めた。伝説的な編集者である父の記憶。ピアノとの出合い。幼稚園での初めての作曲。高校での学生運動。YMOの狂騒。『ラストエンペラー』での苦闘と栄光。同時多発テロの衝撃。そして辿りついた新しい音楽――。華やかさと裏腹の激動の半生と、いつも響いていた音楽への想いを自らの言葉で克明に語った初の自伝。
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商品情報
- シリーズ
- 音楽は自由にする(新潮文庫)
- 著者
- 坂本龍一
- 出版社
- 新潮社
- 掲載誌・レーベル
- 新潮文庫
- 書籍発売日
- 2023.04.19
- Reader Store発売日
- 2023.05.19
- ファイルサイズ
- 11.6MB
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この作品のレビュー
平均 4.2 (56件のレビュー)
-
幼稚園で毎週のようにピアノを弾かされた経験と音楽好きの叔父の影響が最初の音楽体験。
グランドピアノのある資産家でピアノの英才教育を受けたというイメージでしたがそうではなく小学校に入ってからアップライト…でピアノを習っていたというのは意外でした。
中学を卒業して、新宿高校、東京芸大と進まれたころの話は私よりは年代は上ですが、私も芸術学科(美術です)にいたので似たような話もたくさんあり、読んでらした本、聴かれた音楽などもとても共感し、面白く読みました。
私も美術学科ですが、坂本さんも音楽科の学生より美術学科の学生と話が合い、美術学科に入り浸っていたというのはよくわかります。私も高校の時ピアノの先生に、音大受験を勧められたので音楽科の雰囲気も想像できます。音楽科はエリートって感じで、美術科はとにかく汚い感じですね(笑)。
YMO時代の話はちょうど私が中学、高校の頃なので懐かしくて涙が出そうでした。
衣装は幸宏さんが担当だったこと、坂本さんはいつもジーパンにゴム草履だったなんて今まで知りませんでした。
YMOの曲は私は全部レコードで買っていたので、今はプレーヤーを処分してしまったので聴けないのですが「千のナイフ」は教授のソロアルバムだったのですね。大人になってから知り合った猛烈な教授ファンの友人がLINEの待ち受けを「千のナイフ」にしている訳がわかりました。
毎週聴いていたFMラジオ番組サウンドストリート(サンスト)のことも書かれていて、懐かしすぎて本当に泣きそうになりました。火曜日のパーソナリティでした。(月曜は佐野元春さん、水曜は中島みゆきさん、木金は渋谷陽一さんで全曜日聴いていたのですが)
あの番組には一度だけ坂本さんが作った曲のデモテープのタイトル募集に応募の葉書を書いたことがあります。もちろん落選しましたが、タイトルは草野心平の詩のタイトルからとられた「両眼微笑」に決まったのはよく覚えています。
とても、懐かしい青春時代の思い出を思い出す本でした。
脚注はすべて懐かしい名前でいっぱいでした。
でも、この本、坂本さんがご健在のうちに拝読したかったです。もういらっしゃらないなんて、と思うと読んでいて心に穴があきそうでした。
坂本さんに捧げる短歌を作りました。
(読売歌壇に応募しましたが没でした)
○憧れた坂本龍一星になるおやすみなさい「戦メリ」とともに
○憧れた坂本龍一星になる忘れられないメロディー遺して続きを読む投稿日:2023.07.29
このレビューはネタバレを含みます
p49
「おまえ、ビートルズ知ってる?」って訊くんです。知ってるやつとは仲良くする。知らないやつは、あまり相手にしないことにする。
p229
ファシズムは何か崇高な美に対する強い憧れのようなもの…があります。彼らは、ただ野蛮なだけではなく、高貴な教養があって、洗練されている者もいた。
p233
ベルトリッチ監督は、放っておくと半年でも編集を続けて全然違う映画にしてしまうような人なんです。
p287
戦車を買うわけにはいかないので、レンジローバー。
p291
その一方で、音楽的にも文化的にも、ぼくが得てきたものはほとんどアメリカ経由なんです。ロックはもちろん、東洋思想だって、禅だってそうです。
p316-317
人間が自然にかける負荷と、自然が許容できる限界とが折り合わなくなるとき、当然敗者になるのは人間です。困るのは人間で、自然は困らない。自然の大きさ、強さから見れば、人間というのは本当に取るに足らない、小さな存在だということを、氷と水の世界で過ごす間、絶えず感じさせられ続けた。そして、人間はもういなくてもいいのかも知れない、とも思った。
自問と自省、丁寧な語り口、本当に不思議な人。
直撃世代ではないけど、音源出たらたまに聴いていた、くらいの距離感。でも、最近どういう人だったのだろうかと興味がわき、購読。
思う、とか、かもしれない、とか、あくまで自身の感想と推量が多く、慎重である意味では素直(本人は天邪鬼だと思っていそうだけど)な人だったのだろうなと思いました。
本人は否定するけど、モリコーネを引き合いに出される日本人なんて、坂本龍一以外にいないでしょう。創作における原動力として、怒り、憤り、フラストレーションを糧に。見た目からは想像しにくいけど、そういう感情が見え隠れするのが彼の魅力の一つ。
これからも数多くある映画音楽とYMOやソロの音源など、長らく私の生活のそばにあるのだと思う。続きを読む投稿日:2024.04.07
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