ドーパミン中毒(新潮新書)
アンナ・レンブケ(著)
,恩蔵絢子(著)
/新潮新書
作品情報
人は「推し」に夢中になると昼夜を忘れ、やがて「沼」にハマってしまう。その鍵を握るのが「脳内快楽物質」ドーパミンだ。恋愛、セックス、買物、ゲーム、SNS、酒、ギャンブル、薬物・・・・・・快楽をビジネスにする「ドーパミン経済」の渦中で、現代人が陥る依存の対象は数限りなくある。スタンフォード大学医学部教授で、かつて自身も依存症を経験した第一人者が教える脱出法と、心豊かに生きるための防衛術。
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商品情報
- シリーズ
- ドーパミン中毒(新潮新書)
- ジャンル
- 教養 - ノンフィクション・ドキュメンタリー
- 出版社
- 新潮社
- 掲載誌・レーベル
- 新潮新書
- 書籍発売日
- 2022.10.15
- Reader Store発売日
- 2022.10.15
- ファイルサイズ
- 1.1MB
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この作品のレビュー
平均 3.9 (40件のレビュー)
-
メリークリスマス!
現在、naonaonao16gは資格試験のお勉強のため、読書はおやすみ中。
この作品を最後におやすみに入ったのですが、レビューをあげるにもなかなか時間がとれずにいました。
師走…。
最近はメンタルの調子も芳しくなく、お勉強にも身が入らない日々。
だけど、それでもわたしは生きています。
この、生きづらい世界の片隅で。
生きづらさによって依存症になっているとして、その治療が、「生きやすくすること」だとしたら。
生きづらさは現実の不都合・不条理からなっていて、その不都合・不都合の中で必死で生きていくために調整しようとして依存症になる。
それなら、変に調整しようとせず、かっこつけずに素直になることが、依存症の治療、寛解だという。
でも待って。
わたしは人によく素直だと言われるけれど、それたぶん素直に見えるように振舞ってるだけなのかも、とか思い始めてしまって負のループ。
ブクログで出してることはかなり素直な根っこの感情だけれど、かっこつけて書いてるだけにやはりそこには現実とのズレが生じている、気がする。
この歪みをどうにかしない限り、わたしは孤独で居続けるのだろうか。
本当にお酒が好きなんだろうか、お酒を飲んでストレスを発散しているフリをしているだけではないのか。
かっこいい人になりたいと思って福祉の仕事をやってみたものの、実はしんどくて。
何をやっても負のループにつかまるネガティブなわたしは、どうしたら生きやすくなるのだろう。
このまま、ドラッグには手を出さないまでも、お酒と、男と、セックスに溺れて死ぬんだろうか。
人は言う、「いつまでそんなことやってんの?」
わたしだって自分でそう思う。
こんな風になる予定じゃなかった。
どこか、憧れる何かに頼るように生きていたら、寄るべがなくなって、自分だけの軸と力だけでは生きてゆけなくなってしまったのだ。
でも現実問題として、今は一人で生きていかないといけないのだ。
そのためには、強さが必要で、弱さを隠して生きていくしかなかったんだ。
だから、その弱い部分をこねくり回していたら、とっくに自分が根っこで考えていることなんて分からなくなってしまったんだ。
わたしが本当に思っていること、心から思っていることってなんなんだ。
わたしはどうやって生きていきたいんだ。
答えはもう自分の中で、出てる。
でも、その答えに向き合うのはこわくて、これまで取り繕ってきた代償として、いろんなものを失う気がする。
とにかく怖いのだ。変化と喪失が。新しい、何かが。
それなのに、刺激を求めて奔走し、傷ついている。それをずっと繰り返してる。
この依存症のような、自傷行為のようなものの正体こそ『ドーパミン中毒』だ。
メンタルの不調に苛まれたわたしは、先日久々にカウンセリングルームの扉をたたいた。
「自分の軸がはっきりしてなくて、他人に振り回されていて苦しい」と話したら、カウンセラーは言った。
「あなたは他人の気持ちに振り回されていると言うけれど、自分の気持ちに振り回されているように見える」
図星だった。
自分の中で、出てる答えに向き合ってない。怖くて向き合う勇気がない。
だけど、それをしないと次のステップにいけないことも確かなこと。
もうすぐ2022年が終わる。それと同時に、後厄も終わる。
これを機に、これまで向き合えなかった、放置してきたものに、少しずつ向き合って、自分のメンタルを苛んでいるものを、断捨離することにしたんだ。
この作品では、依存症と徹底的に戦う複数の主人公の、その回復に至るまでのストーリーが描かれている。そこにあるのは、どんな依存症だろうと、「ダメ、絶対」という揺るぎない価値観だ。
一方で、最近海外を中心に出現している考え方として、「ハームリダクション」がある。以前読んだ『叱る依存が止まらない』という作品にも出てきていた。”ハームリダクションとは、「その使用を中止することが不可能・不本意である薬物使用のダメージを減らすことを目的とし、合法・違法にかかわらず精神作用性物質について、必ずしもその使用量が減少または中止することがなくとも、その使用により生じる健康・社会・経済上の悪影響を減少させることを主たる目的とする政策」“のことを言う。
(http://www.chugaiigaku.jp/upfile/browse/browse2934.pdf)
つまり、“リスクのある行動を全面的にやめることなく、有害な影響を軽減すること”を言う。
(https://www.ewel.co.jp/category/column-health/p15685/)
少しばかり抽象的だけれど、これは”赦し”の考え方で、例えばこれは、苦しい人が小説に救いを求めて、今抱えている苦しみと共存して生きていこうとするような、そんなもののように感じている。それってつまり、わたしがこれまで音楽や映画や小説から救われたのと同じで、でも現実ではなかなかうまくいかなくて、その狭間で苦しんでいたのだ。ハームリダクションは、薬物などにはまる人を責めるのではなく、その人が置かれた環境に着目しているのだろう。日本やアジア諸国はもちろん、ハームリダクションには批判的で、これからもしばらくは「ダメ、絶対」と言い続けるのだろう。
わたしが今まさにやっている断捨離(ちなみに人間関係の断捨離です)は、「ダメ、絶対」寄りの価値観でもってすすめてる。
じゃないと到底切れないからだ。
だけど、自分の気持ちに嘘をついたり、自分のタイミングじゃない時にやると、絶対にうまくいかないと思う。自分が「不要だ」と思ったら不要なんだけど、そこに至るまでにいろんな気持ち(やっぱり切りたくないな~、とかね)がある。その気持ちは大切にしたいと思うんだよね。だから、その気持ちがあるうちは、ハームリダクション寄りの価値観でいたいんだ。
この作品、ごりごりの脳科学系のジャンルだと思って読み始めたら、意図せずめちゃくちゃ自分と向き合う系の作品になったので、結構焦りました。
またしてもわたし自身「産む産まない問題」をつきつけられたような、そんな感じ。
でも、依存症に縁がない人には、シンプルな脳科学系の作品となるんだろうな。
2022年最後のレビュー。
久々ということもあって、長くなってしまいました。
近々、「BOOK OF THE YEAR2022」をアップする予定なので、またそこでお会いしましょう!
2022年、本当にお世話になりました!!
みなさんが、素敵なクリスマスを過ごせていますように。
とても寒い冬を、健康に乗り越えられますように。
心より、お祈りしています。
またnanaonao16gがレビューをあげる2月まで、みなさん、どうかお元気で。
よいお年をお迎えください!続きを読む投稿日:2022.12.24
このレビューはネタバレを含みます
トリガーとなる環境や物を一切断つことが、依存症の治療に有効であることは知っていたけれど、嘘をつかず正直に生きることも効果的であることは知らなかったので勉強になった。
レビューの続きを読む
携帯依存症治らないかな〜と思って…軽い気持ちで読み始めた本だったけど、幸せな人生をおくるために必要な考え方や振る舞い方まで学べる良書でした。続きを読む投稿日:2024.04.11
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