鉄の門
マーガレット・ミラー(著)
,宮脇裕子(訳)
/創元推理文庫
作品情報
十六年前に謎の死を遂げた親友ミルドレッドの夫である医師アンドルー・モローと再婚したルシールは、一見平穏なその生活の裏側で、アンドルーを溺愛する義妹や自分から距離を置く継子たちとの関係に悩み続けていた。そんなある冬の日、謎めいた男がモロー家を訪れ、ルシール宛の小箱を渡して立ち去った。その箱を開いた後、彼女は何も言い残さず、行方をくらましてしまう。なぜ彼女は姿を消したのか。その箱の中身はいったい何だったのか。心理ミステリの巧手ミラーの初期を代表する傑作、待望の新訳で復活。/解説=春日武彦
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商品情報
- シリーズ
- 鉄の門
- 著者
- マーガレット・ミラー, 宮脇裕子
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 東京創元社
- 掲載誌・レーベル
- 創元推理文庫
- 書籍発売日
- 2020.02.14
- Reader Store発売日
- 2020.02.13
- ファイルサイズ
- 1.1MB
- ページ数
- 343ページ
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この作品のレビュー
平均 3.6 (9件のレビュー)
-
古いミステリの新訳が出て、解説を春日武彦先生が
書かれたという情報が流れてきたので、
興味を持って購入。
精神科のお医者さんが解説を依頼されるということは、
つまりそういう類の小説だろうと予測し、
既…読のジョン・フランクリン・バーディン
『悪魔に食われろ青尾蠅』
https://booklog.jp/users/fukagawanatsumi/archives/1/448813503X
を連想した――が、
もっとずっとスリリングでサスペンスに満ち、
しかも、嫌~な気分になる話だった(←褒め言葉)。
それぞれ配偶者と死別し、再婚したモロー夫妻。
以後15年が平穏に過ぎたかに見えたが、
妻ルシールは家の中でずっと
除け者の感覚を味わい続けていた。
そんなある日、謎の人物から不審な小箱が届き、
開封したルシールは悲鳴を上げた後、家出。
家族が捜索願を出し、彼女は程なく警察に保護されたが、
パニックに陥り、精神病院への入院を余儀なくされた――。
不気味な贈り物の正体はじきに判明するが、
それを見て嫌悪感や恐怖に囚われるだけでなく、
精神の均衡まで崩すとは、どういうことか。
その謎を、未解決事件を抱えたままのサンズ警部が追う。
悪意の籠もったプレゼントは、別の何かの代替物、
表象であり、普通の人は贈り主の真意が読み取れず、
精々怖れ、吐き気を催す程度で終わるだろうが、
ルシールはそうではなかったし、
犯人もその点を踏まえて事に及んだはず。
そう、彼女は物静かで我慢強く、
一見、外部からの刺激に鈍感そうな女性だが、
実は賢く思慮深いのだと、モロー家のメイドが語っていた……。
タイトルは精神病院の内と外を区切るゲートを指し、
恐らく、理解し合えない人と人の心を隔てる障壁や、
誰かを激しく憎んで呪いの言葉を吐くこと(セーフ)と、
その相手に危害を加えてしまうこと(アウト)の
境目を表してもいるに違いない。
怖いのは章題。
第一部「狩猟」、第二部「狐」、第三部「猟犬」。
狩猟はルシールが徐々に追い詰められていく過程、
狐は病院内に囲い込まれた彼女を表していると思われる。
問題は「猟犬」――つまり、
彼女を狙っていたのは誰か、ということ。
それがわかった瞬間、背筋が寒くなった。
作者はカナダ出身のアメリカの作家で、
ロス・マクドナルドの妻。
読了後にWikipediaに目を通して知ったが、
本作で謎解きを行うサンズ警部は、
他の作品でも活躍するらしい。
星は控えめに★★★としましたが、
気持ちとしてはかなり★★★★に近いかな。
(視点がコロコロ変わって入り乱れるのが、少し鬱陶しいので微減点)続きを読む投稿日:2020.02.24
ずいぶん前の作品なのに、人間のおどろおどろしい心理や家族関係の機微がしっかり描かれていて、ふとした瞬間に私もこんな事思ってる、と愕然とする。ずっとミラー氏を読み続けてて、心が消耗されてしまった。
投稿日:2021.01.14
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