お寺さん崩壊
水月昭道(著)
/新潮新書
作品情報
今、日本のお寺が危ない! 特に地方は過疎化や仏教離れで檀家が激減、門を閉ざす寺院が続出している。「もう寺だけでは食えない」と嘆く兼業住職、金持ち寺院へ出稼ぎに行く僧侶など、現状は「坊主丸もうけ」とは縁遠い話ばかり。ズバリお坊さんの収入は? 院号はなぜ高い? 檀家さんに知られたくない本音は? 問題作『高学歴ワーキングプア』の著者にして地方寺院の住職がぶっちゃける、お寺さんの不都合な真実。
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- お寺さん崩壊
- 著者
- 水月昭道
- ジャンル
- 教養 - ノンフィクション・ドキュメンタリー
- 出版社
- 新潮社
- 掲載誌・レーベル
- 新潮新書
- 書籍発売日
- 2016.12.16
- Reader Store発売日
- 2016.12.23
- ファイルサイズ
- 1.2MB
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.8 (4件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
お寺さん崩壊 (新潮新書) 新書 – 2016/12/15
レビューの続きを読む
地方寺院の置かれた状況は八方塞がりだ
2017年10月7日記述
水月昭道(みづきしょうどう)氏は1967年(昭和42年)福岡県生まれ。
10年ほど前に光文社新書にて高学歴ワーキングプアという書籍で大学院に進み困窮者になってしまう危険性を世の中に知らしめた。
今回は実家のお寺(浄土真宗本願寺派)を継いだ後に
その問題点について著者の問題意識をまとめた本だ。
(2016年12月20日初版発行)
大学院時代も含めどうも著者はこういった星の下にいる運命にあるのだろうか。
そしてそれを世間に発信する役目があるのだろうか。
本書の途中でも紹介されていたけれども関西から
九州へ戻るよう実家から諭され帰郷。
筑紫女学園で職員として就職することになった著者。
これまでの書籍でも職員として生活しボーナスがあることの嬉しさ、電話の取次が上手くできない事に悩んでいることなどと独白しており頑張れとの思いを抱いた事を思い出す。
しかし理事長の独裁的な運営への内部対立。
著者自身がそれへの疑問を述べた事などから組織を追われ実家に戻り寺で働くようになったとのことだ。
人生何があるかわからないものである。
本書全体を通じて良い問題提起ばかりと思える。
しかし写真などをうまく活用して貰えればより現実感のある本になっただろうにと思うと少し残念。
さて、本書では特に地方寺院のおかれた現状とその厳しさに関して報告している。
冒頭、松雲寺という今は無き寺が如何にして解体されたか。
檀家はどのようにして移っていったのか。
本尊は火事で全てが消失した寺に運良く移されたが・・・
今後も日本各地で人口減少が進むのでこのようなお寺は増え続ける。
今、誰もまいらなくなったお墓の特集などをTVで見る機会があるけれども今後は引き取りてのないご本尊もきっと登場するに違いない。
寺を経営していく為に住職、総代が危機感を常に持ち
健全な財政計画のもと、寺院運営にあたることが大事とのことだ。
よくよく考えればNPOやクラブ活動でも会社ではないのでなあなあの運営が行われがちだ。
お寺もそうなのだ。
だから積極的に上手く経営する視点を持つべきであろう。
昔と違い、公務員や教員として勤務しながら住職を兼務することも難しい。
非正規雇用者として住職を兼務する若いお坊さんが増加。
ガソリンスタンドでのスタッフをこなしながら住職をやっている人の話には信じられない思いだ。
檀家数300軒が安定して運営していく為の分岐点。
お布施による収入が900万円ほど見込める。
家族経営故に長期経営の視点が無い・・
伽藍の建替え費用の積立など全く出来ていない寺院が大半。
減価償却費の積み立てくらいは知っておく必要性
(これは何も寺院だけでなくNPOやクラブ活動でも知られるべきであろう)
住職は自分の代をどう無難に過ごすか(乗り越えられるか)を考えるだけで手一杯なのだ。
住職雇用制度を導入すべし
檀家はこの住職はもう働けないと見なせば、檀家はただちに次の住職候補を探しはじめる非情な現実だってある。
住職の息子が跡取りを拒否することすら珍しくなくなっている。
食えない上に、家族で遠くに出かけることもままならない制限ばかりのライフスタイルを強いられ、檀家の周辺以外に社会的な活動の場も見つからない為
寺院は現役時代は外で働き、残った老住職を限界まで酷使するモデルでは地方宗教法人は維持出来ない時代に入った。
近未来においては、お寺は今のような我が家的居場所ではなく、いわば会社のような、より公共色の強い場になっていくことは間違いなかろう。
そうでなければ護持が叶わないからだ。
P94から紹介のあった禅宗(曹洞宗)は良い運営をしている例として参考になるだろう。
会計のオープン化、どんぶり経営からの脱却は欠かせない。
まあそれでも対応しきれずに崩壊していく寺院は
続出するだろう。
住職の方は本書を読むことで効率的に苦労できるはずだ。
本書での地方寺院の運営改善への道は前半で示しきっているように思う。
後半は現在の仏教徒、住職のあるべき姿を模索している著者の苦悩が描かれていた。
クリスマス、神棚を忌み嫌うような狭い了見、教条主義に陥らないこと。投稿日:2021.12.23
いかに周囲の目がいいかげんであるのがよくわかる。
そもそも否定的な言葉を発するときにはその中に一度入り込んでみなければわからんないだろう。
無論、その中での話であり、それを100%信じることはで…きないがそれでも何かを考えるためには必要なことなのだと確信した。
世論は宗教課税を強めようとさせる。しかし、その裏で自分の首を少しづつ締めているという事もいずれ気が付くことだろうが気が付いた時にはもう遅いという事にならないようにしなければならない。
いずれにしてもこの世界から宗教という概念は消える方向に突き進んでいくのだろう。それを後押ししたのが自分たちだという事も忘れないでほしい。続きを読む投稿日:2017.04.13
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。