新三河物語(中)
宮城谷昌光(著)
/新潮文庫
作品情報
徳川の駿河以東への進撃は、武田の南進によって阻まれた。三方原合戦──家康の前に信玄が立ちはだかる。潰滅的惨敗を喫した家康だったが、天祐ともいうべき信玄の死により再起する。武田勝頼との決戦、長篠合戦において大久保忠世・忠佐兄弟が見せた獅子奮迅の活躍は、信長を驚喜させ、家康の嫡子信康に両雄への憧憬をもたらせた。しかし、運命は極めて残酷な旋回を見せたのだった。
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商品情報
- シリーズ
- 新三河物語
- 著者
- 宮城谷昌光
- 出版社
- 新潮社
- 掲載誌・レーベル
- 新潮文庫
- 書籍発売日
- 2011.04.01
- Reader Store発売日
- 2015.02.06
- ファイルサイズ
- 1.3MB
- シリーズ情報
- 既刊3巻
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この作品のレビュー
平均 3.9 (10件のレビュー)
-
中巻は主に遠江、駿河への進出と、それに伴う武田家との闘いが描かれている。よくある歴史小説とは異なり、三方ヶ原の戦いにおける徳川家康の倫理的信念と、武田信玄の倫理観に悖る行いというような価値観で描かれて…いる。また、駿河進行に至るまでの過程も、大久保家を主体として描くことで丁寧に描かれていて、他の歴史小説とは異なる視点が示されているところが面白い。上巻以上に内容に引き込まれた。続きを読む
投稿日:2024.01.25
家康の三河統一から天正壬午の乱まで描かれる。大久保忠世は出奔中の本多正信の妻に塩や味噌、薪を送り続けた(宮城谷昌光『新三河物語 中』新潮社、2008年、44頁)。NHK大河ドラマ『どうする家康』第5回…「瀬名奪還作戦」では大久保忠世が正信を松平元康(後の家康)に紹介した。正信が家康側近として活躍するのは本能寺の変の後で「瀬名奪還作戦」の頃の正信は創作要素が強い。忠世と正信の関係を踏まえて、忠世を紹介者にしたのだろう。
家康は武田信玄を尊敬していたイメージがある。しかし、本書では強さを認めつつも義に反していると軽蔑していた。信玄は同盟国の今川を侵略した。この駿河攻めには義がない。ウクライナを侵略するロシア連邦と同じである。信玄の戦争も完璧ではない。駿河攻めでは今川氏真を取り逃がした。
家康は野戦の名手とのイメージがある。大久保彦左衛門は堅固な城に頼ることに批判的である。「天下万民の敵になった者の城が、難攻不落では、万民が難儀するという考えかたがあります。あえていえば天下を主宰する者は、そういう城を築いてはならぬのです」(330頁以下)。天下人になった後の家康は江戸城や名古屋城など堅固な城を築いた。これはどう評価するだろうか。もっとも天下普請には大名の財力を吐き出させるという目的もあった。
織田信長と今川義元の共通点として冤罪で罰したことを指摘する。「かつて今川義元は風聞だけで家臣を疑い、訟獄などをいっさい聴かず、誅殺をおこなった。無実の者にとって訴えをとりあげてくれる訟庭がなければ、泣き寝入りをするか、処罰されるまえに叛逆するか、ということになろう。いまの信長は、かつての今川義元に似ていないか」(342頁)。本能寺の変を考えると興味深い。続きを読む投稿日:2023.03.05
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