反省させると犯罪者になります
岡本茂樹(著)
/新潮新書
作品情報
犯罪者に反省させるな──。「そんなバカな」と思うだろう。しかし、犯罪者に即時に「反省」を求めると、彼らは「世間向けの偽善」ばかりを身に付けてしまう。犯罪者を本当に反省に導くのならば、まずは「被害者の心情を考えさせない」「反省は求めない」「加害者の視点で考えさせる」方が、実はずっと効果的なのである。「厳罰主義」の視点では欠落している「不都合な真実」を、更生の現場の豊富な実例とともに語る。
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商品情報
- シリーズ
- 反省させると犯罪者になります
- 著者
- 岡本茂樹
- 出版社
- 新潮社
- 掲載誌・レーベル
- 新潮新書
- 書籍発売日
- 2013.05.17
- Reader Store発売日
- 2014.06.27
- ファイルサイズ
- 0.7MB
- ページ数
- 220ページ
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この作品のレビュー
平均 4.2 (157件のレビュー)
-
①加害者の犯罪心理「後悔」が先、「反省」はその後。
☆だからすぐ、「ごめんなさい」という加害者は疑ってかからなければならない。
②罰はできるだけ受けたくない。受けるとしても罰はできるだけ軽いもので…あってほしい。それは人間の本能なのです。
☆そうそう。そうなんだよね。
では、どうすればいいのか。
軽くすればいいわけじゃない。ではどうすれば・・。
③それでは、どうすればいいのでしょうか。方法は1つしかありません。反省させてはいけないのです。被害者に対して不満があるのであれば、まずはその不満を語らせるのです。不満を語る中で、なぜ殺害しなければならなかったのか、自分自身にどういった内面の問題があるのかが少しずつみえてきます。
一見、非常識なことをしていると受け止められるかもしれませんが、本音を語らないかぎり、受刑者は自分の内面と向き合うことはできません。
☆まず、本音を語らせる。これが実は難しいと思う。
第一、相手に心を開ける状態でないといけない。
④人は不満や怒りなどの否定的感情をもっていると、その感情をいつまでも引きずります。(中略)
心のなかにたまった否定的な感情は、それが解放されない限り、いつまでもその人の心のなかに残り続け、その人の心を苦しめるばかりか人生さえ生き辛いものにさせます。
☆まず、否定的感情をださせる。その手法が知りたい。
⑤反省文を書いた後、必ずといっていいほど生徒指導部の部長が生徒に告げる言葉です。それは、「これからはすべての先生が君に注目している。しっかりとした学校生活を送りなさい」という「励まし」の言葉です。この励ましが生徒の心に今後どれほどの負荷(ストレス)を与えることになるのか・・。
☆これ、思わず言っていまいそうな言葉。
では、なんと言えばいいのか。
⑥言い方は悪いですが、私たちは子どもの問題行動を歓迎しています。なぜなら問題行動とは、「自己表現」の一つだからです。和子の「しんどさ」が表面化したと捉えることができるのです。
☆その時の周りの対応が重要。
叱るとかえって悪くなるのは目に見えている。
問題行動が出たら、
そこから何を得たいのか
そこから何を回避したいのか
考えてみる。
冷静に~~
⑦親はなぜ子どもが問題行動をおこしたのかを考える機会を与えられたと考えるべきです。
☆子どもとしっかり向き合う。「ありのままの自分」を受け入れてやるには?
⑧問題行動が起きたとき、ひとまず叱ることは控え、本人が問題を起こすことに至った理由に耳を傾けることです。
☆理由。
⑨私は問題行動を「必要行動」と考えています。
☆せざるを得なかった、と考える。
「もし断っていたらどうなっていた?」
「一人になるのが怖かったんだね」
「なぜ喫煙する友達と付き合うようになったの」
「その時どんな気持ちだった?」
「よく話してくれたね」
このような問いかけで否定的な感情を口から出させる。
できるかなあ。
⑩人は自分のことを理解してくれる人を、常に求めています。
☆これは分かる。
⑪いじめ防止教育は「いじめたくなる心理」から始める。
☆いじめの加害者の文章を読ませて
「これを読んでどう思いますか」
「なぜこの子はいじめてしまうのだと思いますか」
「同じような気持ちになった人はいませんか」
などと聞き、本音を探っていく。
結局は自分も人の目を気にしている。「調子がよくて目立った存在でありたい」もっと言うと、「注目されたい=愛されたい」
☆愛されたい!
⑫「自分が愛されたいという気持ちをうまく表現するためにはどうしたらいいか考えてみよう」などと提案してもいいかもしれません。
☆こうやって聞いたら子どもはなんていうんだろう。
⑬「人は誰もが寂しさやストレスを持っている時、それを弱いものに向けてしまうことがある。だから、寂しさやストレスがあったら、ため込むのではなく、誰かに話を聴いてもらうこと(=頼ること)が必要です」と展開する。
☆ここが落としどころか。頼ることを教える。これは確かに自殺防止の第一歩になるだろう。誰に聞いてもらうかも大事。
⑭いい大人でいられる条件は、「子どもっぽさ」をうまく出せることと言っても過言ではありません。飲み会やカラオケで楽しくはしゃいだり、仲間とふざけ合ったりすることが「しんどさ」を発散させることになって、大人としての「いい仕事」ができるのです。
☆子どもっぽさとは何か。
⑮今回、問題を起こしたことは君がいい方向に向かうためのチャンスとしたい。今回、なぜこんなことが起きたのか、一緒に考えよう。
☆+日ごろから思っていたことを自由に話してくれないか、と一緒に考える姿勢をもつ。
⑯あらかじめいろいろな課題を用意しておきたいものです。
「これまで親からよく言われたこと」
「自分のストレスについて」
「今、悩んでいること(しんどいこと)」
「今回の行動を起こして、「得たもの」と「失ったもの」」
☆こういう言葉がいくつあるか。そして、パッと出せるかにつきると思う。ノートをみるわけにもいかないしね。やりとりを引きだすための言葉。いくつも用意しておく。
⑰人間関係をよくするために使いたい言葉。
「ありがとう」「うれしい」
☆「寂しい」「悲しい」で自分の気持ちを素直に表現。
⑱プチキレの勧め
自分の話を聴いてくれそうな人にちょっと自分の「しんどさ」をいうことです。(中略)重要なことは表現することです。
☆わーい♪これはできてるかな ( ´艸`)続きを読む投稿日:2019.10.31
子育て世代、誰かを指導する立場にある人すべてに読んで欲しい良書でした。
ありのままの自分を愛する大切さ
人に頼ることの大切さ
これを実現するためのノウハウを具体例をたくさん挙げ解説しています。
…【すぐ取り入れたい事】
⭐︎子どもの前で夫婦喧嘩をしない
⭐︎自分を受け入れてもらったら「ありがとう、嬉しい」と言葉に出す。当たり前と思うことをやってくれただけでもOK!
例「今日も元気に起きてくれて嬉しい!」
⭐︎逆に受け入れて貰えなかった時は「悲しい、寂しい」と言う。ブチギレない。
例「一体何回デートに遅刻するんじゃ!このボケカスが‼︎社会人としてあり得んやろ‼︎」ではなく、「デートに遅刻されて悲しいわ。」と言う。
【新しい観点を得た点】
⭐︎被害者感情をコンコンと伝えたところで心に響かない。→思い返せば道徳の授業、免許更新のビデオで人生変わった!という衝撃を受けたことはない。
⭐︎負の感情を吐き出し尽くすところが反省への第一歩。他責の感情100%でOK。
⭐︎なぜ問題行動をしなければならなかったのか、その理由、背景を順々に深掘りする。
⭐︎自分を受け入れる(認める、愛する)事ができて、初めて他者視点の感情を考え始める事ができる。
【犯罪に焦点をあてて新しい観点を得た点】
⭐︎罪への罰が量刑なのであり、「反省」したら減刑になるのはおかしい。刑罰は刑罰として受け入れる必要があり、反省とは区別して考える必要がある。
⭐︎逆説的ではあるが、真に反省し幸せになることが、被害者への罪の意識を更に深めることになる。続きを読む投稿日:2024.02.07
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