ピカソは本当に偉いのか?
西岡文彦(著)
/新潮新書
作品情報
「なぜ『あんな絵』に高い値段がつくのか?」「これって本当に『美しい』のか?」。ピカソの絵を目にして、そんな疑問がノド元まで出かかった人も少なくないだろう。その疑問を呑み込んでしまう必要はない。ピカソをめぐる素朴な疑問に答えれば、素人を煙に巻く「現代美術」の摩訶不思議なからくりもすっきりと読み解けるのだから――。ピカソの人と作品に「常識」の側から切り込んだ、まったく新しい芸術論。
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商品情報
- シリーズ
- ピカソは本当に偉いのか?
- 著者
- 西岡文彦
- 出版社
- 新潮社
- 掲載誌・レーベル
- 新潮新書
- 書籍発売日
- 2012.10.17
- Reader Store発売日
- 2013.04.12
- ファイルサイズ
- 0.5MB
- ページ数
- 191ページ
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この作品のレビュー
平均 3.8 (28件のレビュー)
-
芸術家、美術大学教授の筆者が、誰もが思うであろう、ピカソの絵の法外な価格や、その芸術的評価の理由について、ピカソの天才性や、芸術というものの成り立ちなどの観点から教えてくれる。
美術になど全く興味が…ない自分には、ピカソを始めとした現代芸術の絵というのに、100億という値が付くというのがまず驚き。
そして、ピカソ自身生涯で14万点という作品を制作しており、総資産は7000億を超えるとか。
まさに王。
ピカソがそんな圧倒的な存在だとは、ちょっと想像を絶していた。
現代の美術というものは実用性を徹底的に排し、絵そのものに絵を語らせることに主眼をおいており、革新的な理論を乗せた学者の論文のようなものだという。
とすると、現代の美術というのは、多分に見る者を選ぶのだ。
本書の最後の方で、その実用性を排した、作品を通した思想の探求に共感を得られるかどうかで、ピカソや現代芸術の個々人の価値が決まるのではという部分があった。
自分は、物の背後に機能美や人の営みが感じられないと、楽しめない方だ。
そこらにある、芸術的なオブジェ的なものに、根源的な違和感を感じる理由が分かった気がする。続きを読む投稿日:2013.10.10
以下の質問に答えている。
1.ピカソの絵(「アビニョンの娘たち」を中心として)は本当に美しいのか、どこがうまいのか
2.見るものにそういう疑問を持たせる絵がどうして偉大な芸術とされるのか
3.そのよう…にどうしてこれほどの高値がつくのか?
4.ピカソのような絵は誰でも書けるのではないか
5.そう思わせるような絵を偉大とする美術界はどこかおかしいのではないか
6.そういう絵にこれほどの高値をつける美術市場もどこかおかしいのではないか。
作者はこれにこのように答えている。(以下ネタバレ)
1.ピカソの絵は、それ以前の美術の基準に照らせば美しくない。しかし、ピカソの絵は、超絶なデッサン力に支えられており、非常にうまい。
2.ピカソの絵は当時求められていた前衛芸術であり、衝撃によって人々に従来の基準への疑問を抱かせることを狙っていた。
3.ピカソが現れた時代、それ以前の教会を飾ったり貴族の家を飾るという実用性のある美術と異なり、美術館に入れるための絵が求められており、美術品自体の主張が必要とされていた。ピカソの絵はその需要に応えていたから、高値がついた。
4、ピカソの作品は、高い技術と巧妙な市場戦略に支えてられており、亜流の作家では真似ができない。
5.ピカソの絵は、絵がもっぱら美術館に飾られるものになったと言う文化の変化に対応するものであり、その方向をうまく追求しているために偉大とされている。
6.美術が儲かるとする投資家、画商、オークショニアの力により美術市場が支配されているため、高値がついている。また、新しい作家を育てるよりも、既に定評のある作家の作品の値を上げる方が、投資として効率的であると言う戦略に基づいて、ピカソの絵の価格が上がっている。続きを読む投稿日:2024.04.02
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