いじめの構造
森口朗(著)
/新潮新書
作品情報
なぜ、いじめは起こるのか。いじめっ子といじめられっ子の境界には何があるのか。大人の目を狡猾に避けて隠蔽されるいじめは、理想論ばかりの「今時のいじめ」論からは絶対に理解できないし、解決もできない。「いじめの根絶は不可能」という現実を明確に直視した上で、いじめのメカニズムを明らかにし、具体的にどう対処すればよいのか、わかりやすく提示する。
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商品情報
- シリーズ
- いじめの構造
- 著者
- 森口朗
- 出版社
- 新潮社
- 掲載誌・レーベル
- 新潮新書
- 書籍発売日
- 2007.06.18
- Reader Store発売日
- 2012.03.30
- ファイルサイズ
- 1.3MB
- ページ数
- 190ページ
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この作品のレビュー
平均 3.3 (20件のレビュー)
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「誰が犯罪を「いじめ」にしてるのか?それは国家権力(警察)を憎むカビの生えた日教組思想と、教師はあらゆる困難を乗り越えていじめ被害者を守り、いじめ加害者を更生させるべきだと考えるコケの生えた教師聖職者…論者、それに少しくらいヤンチャな方が立派な大人になるといった牧歌的な青春イメージです。(本文より)
P174~数学なら頭の良し悪しが正しい答えを決めるが、社会問題は話し合いと多数決で解決するのが民主主義(デモクラシー)社会のルールです。だからこそ、具体的な利益で考えるべきなのです。
P175~学校は「出席停止の期間において、当該児童生徒が学校や学級へ円滑に復帰できるよう、規範意識や社会性、目的意識等を培うこと、学校や学級の一員としての自覚を持たせること、学習面において、基礎・基本を補充すること、悩みや葛藤を受け止めて情緒の安定を図ることなどを旨として指導や援助に努める」ことが文科省の通知「出席停止制度の運用の在り方について」)で明確にされています。被害者が毎日学校で殴られ、安全な状態で今日いうを受ける権利をはく奪されることに対して、加害者が失う利益はクラスのみんなと一緒に授業を受ける権利だけです。暴力系のいじめをした生徒に対して出席停止をちゅうちょする理由がない。「人権」対「人権」という構図になった途端話が判らなくなる。
P178~被害者が被害を訴えた時、精神科医やスクールカウンセラーの意見を尊重し、学校がいじめを確認できなくても転校を許可することで最も弱い被害者を守る。
・価値観の押し付けはいじめ防止には抱えない。何を卑怯と感じるかは価値観そのものであり、いじめ予防には価値観の押し付けは不可欠。むしろ、価値観を押し付けないから、子供は『チクリ行為は卑怯』「いじめられたからって休むなんて卑怯」という自分たち独自の価値観を肥大化させていくのです。弱い者いじめは卑怯である。人をいじめるのは卑しい行為だ。そして卑怯者や賤しいやつは他人から軽蔑されて当然である、このような規範は武士道に繋がる。
・学校のいじめ問題を解決する手段として「人権フィクション」だけで対応するのと「武士道フィクション」も付け加えるのとではどちらが効果的でしょうか。
・自分の人格や能力相応に大人がハラスメントと付き合って生きているように子供もいじめとリアルに付き合いながら生きています。どんな対策も現実を知らなければ始まらない。続きを読む投稿日:2015.04.14
教育に携わる人間を目指すなら、読むべき一冊です。
いじめに対する様々な妄言に対して、客観的に捉える視点を持つべきだと考えました。投稿日:2023.05.24
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