uyuさんのレビュー
参考にされた数
16
このユーザーのレビュー
-
未来に先回りする思考法
佐藤航陽 / ディスカヴァー・トゥエンティワン
なぜ人は繰り返し未来を見誤るのか?
0
この本はテクノロジーを軸に社会が進化するパターンを見抜いて、未来を見通すための思考体系について書かれたものである。
先に私の感想を述べると最近読んだ本の中で最も面白いと感じた本だった。無料版があるの…で是非読んでほしいと思う。
なぜ人は繰り返し未来を見誤るのか?
それは、人々の思考法にあるという。人は目の前で起こっていることからしか将来を考えることができない。そのため、FacebookやiPhoneの普及を多くの人が予想できなかった。現在の景色を「点」で見て考える未来予測は外れてしまう。
では、未来に先回りできる人とそうでない人は何が違うのか。両者の違いはパターンを認識する能力にあるという。そのパターンを認識するために最も重要な要素がテクノロジーである。なぜならテクノロジーが社会の進化を牽引してきたからだ。テクノロジーの進化のパターンを予想できれば社会の進化も予想できるということになる。
テクノロジーの特徴として「人間を拡張するものであること」「いずれ人間を教育しはじめること」「掌からはじまり、宇宙へと広がっていくこと」の3つがある。私はこの中で特に「いずれ人間を教育しはじめること」についての話が興味深かった。
この本では未来に先回りするための思考法を獲得するために重要なテクノロジーを軸に
第1章でテクノロジーの進化のパターンについて
第2章でテクノロジーがこれからの社会のシステムをどう塗り替えるのか
第3章でテクノロジーの進化がもたらす問題について
第4章で未来を予想した上で個人はどう意思決定すればよいのか
ということについて語っている。
第4章では、メタップスの社長である筆者が実際に事業を立ち上げ、難しい意思決定をしたときの話が書かれている。ただ思考法が書かれているだけでなく、具体的な筆者のエピソードがあることで現実味を感じ、納得して読むことができた。
最後に、Be a doer, not a tallker.(評論家になるな、実践者たれ)
という言葉が書かれていた。
ただ情報を頭に入れる作業が「知る」ことではなく、頭に入れた情報を現実世界で活用し、体験することなしに、対象を理解することはない。筆者はつねに「打席に立つ」ことを意識し、すべての仮説と考察は実際に毎日の生活の中で活用し、本当かどうかを検証してみる必要があるという。そのためにも行動すること、行動を通して現実を理解することが重要である。 続きを読む投稿日:2017.08.03
-
SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル
ジョン・ソンメズ, まつもとゆきひろ, 長尾高弘 / 日経BP
ソフトウェア開発者なら一読の価値あり
0
この本は若手からベテランまで全てのソフトウェア開発者にとって有益な本である。
キャリアの築き方や生産性の高め方から、心と体の鍛え方、お金についてと幅広い内容についてソフトウェア開発者という対象に絞っ…て書かれた唯一の本。
海外の本のため、一部日本には当てはまらないところもあるが、気にする程でもない。多くのことがマインドについて書かれた本だからである。
私には、第3部の「学ぶことを学ぼう」の章が一番ためになった。読者にとってその時その時の必要なことが網羅された本のため、人生のリファレンスとして持っておくことをお薦めする。 続きを読む投稿日:2017.07.25
-
好きなことだけで生きていく。
堀江貴文 / ポプラ新書
嫌な仕事をこのまま続けてもいいのか?
0
堀江さんが新しく立ち上げたHIUというプロジェクトを通して一歩踏み出し、成功していった人たちの話がメインの本。
HIUは堀江さんが直接一歩踏み出せない人の背中を押してくれる機会を与える場である。…会費は月1万とかなり高く、月2回のイベントと自発的に参加できるプロジェクトへの参加できるというもの。
このHIUで生まれた多機能ソフトスーツケースの話や月桃リップの話を聞くことで私も一歩踏み出そうかな!と思わせてくれる。
ゼロも読んだがゼロと比べると内容が薄く感じ、この内容いる?という部分もあった。
結局は行動するかしないかが何事においても重要なことで、この本を通してホリエモンの行動力という良い部分を少しでも自分のものにできればとても価値のある本だと思う。
そのためにも私はこの本を何度も読み返して自分のモチベーション維持に繋げていきたい。 続きを読む投稿日:2017.08.02
-
筋トレが最強のソリューションである マッチョ社長が教える究極の悩み解決法
Testosterone / ユーキャン
明日から筋トレがしたくなる!
0
ツイッターの内容のまとめがメインでコラムと挿絵、アメコミ風漫画とはじめに、あとがきが新たに加えられた部分だと思われる。
そのため、ツイッターを見れば大体の内容を知ることはできる。
170個以上のつぶ…やきをまとめたもので、内容としてはとても面白く自然と筋トレをしようかなと感じさせる力がある。
コラムにはジムの選び方、使い方、続け方など役立つ情報も書かれている。
マッチョ社長の短い中にクスッと笑えて自己啓発(筋トレ)を促す文章は凄いと感じた。
ツイッターのまとめが大半なのでもう少し安ければ星5つにしたいと思いました。 続きを読む投稿日:2017.04.16
-
起業1年目の教科書
今井孝 / かんき出版
起業家の勇気づけ
0
著者の経験に基づく起業家としての考え方を63個述べたもので、統計的な裏付けやほかの文献の引用等も特にない。
読んでいて納得できるものが多く、ひとつひとつ段階的にできるようになっていけばいい、なんでも…完璧にできなくてもいいと
起業家としての一歩を踏み出せない人は勇気づけられる内容となっている。
ただ、最後のページに先輩起業家たちの「成功&失敗」事例集をプレゼントとあるが、ダウンロード用のリンクに行くとメールマガジンに登録しないと
読むことができないようになっており、そこに怪しさを感じた。
全体の内容としては悪くはないが、1年目から無理なく年収1000万を稼げる要素は感じなかった。 続きを読む投稿日:2017.04.15
-
里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く
藻谷浩介, NHK広島取材班 / 角川oneテーマ21
このまま東京一極集中でいいのか?
0
本書では理想的な成功例が多くあるように感じるが、短い文章の中で成功した部分だけにフォーカスを当てればそのように感じてしまうのも無理はない。
現代の日本の問題点は、地方は地方の良さを、都会は都会の…良さをちゃんと理解できていないことである。
特に地方の方たちは都会や他の地域を知らないために自分たちの環境を正確に理解できない。
また、競争の原理も正常に働いていないためにより改善しようとしないためにもったいない状況が続いている。
このような状況は地方はダメで都会は良いという考えが都会の人たちよりも地方の人たちに強く根付いてしまっていることが原因である。
そのため、都会から来た若者たちによって地元の人には価値のなかったものを利用し成功を収めている。
今後、地方創成を進めるためには地方の方たちの意識改革と正常な競争が必要であり、都会からの人を起爆剤として一緒になって進めていくべきである。 続きを読む投稿日:2017.08.01