kkcさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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王とサーカス
米澤穂信 / 創元推理文庫
大刀洗、すてきな女性になって主役です。
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さよなら妖精の不思議な大刀洗さんが、自立した女性になって、舞台はネパール王宮殺人事件を取材するフリーのジャーナリストとして、しかも主人公で登場です。隠れファンとしてはうれしい限りで、この本では不思議な…雰囲気はなくクールで大人な感じで決めており最高です。
大学を出て5年新聞社で勤務してフリーになりこの事件に遭遇。初めての原稿と言うことなので28歳、いや違う、前作の高校で1歳ダブってたはずだから29歳ですね。振る舞いも大人になるはずです。ストーリーもいいのですが、読んで異国情緒を感じられるのも、作者の文才があってのことで、ヒマラヤの麓のネパールに行って横で見てるように進んでいきます。タイトルのサーカスの意味やジャーナリズムの問題など「幸せ」について考えさせられる箇所もあり、いろんな意味で楽しめました。おすすめします。
続きを読む投稿日:2018.08.30
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大誘拐
天藤真 / 創元推理文庫
文句無く楽しく読めます。
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面白かった!
全てが常識外れで、でも、しっかり繋がっているストーリーで!伏線も小気味よく回収されていきます。こんな年寄りになれたらいいですね。
猜疑心と虚栄心をエネルギーに変えるあたりも、年寄りな…らではと思わせます。よく出来て面白い本でした。 続きを読む投稿日:2018.08.30
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検察側の罪人(下)
雫井脩介 / 文春文庫
歪んだ正義と貫く正義どちらも茨の道ですね。
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下巻に入り、作者が変わったのかと思わせるほどの、
急展開です。でも、展開が早い分、一気に読み進められます。
法律は万能な正義か!を問う話で、テレビドラマの「相棒」と通じるものがありますが、杉下右京…ほど強くはなく人間性ある面々のストーリーです。
この想いや苦悩がどう表現されるのか、どんな映画になるか楽しみです。 続きを読む投稿日:2018.08.25
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青の障壁
白井かなこ / OtoBon
心に届き沁みます。
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良い本と出会えました。
推理物やサスペンス物ばかり手にしてましたが、沁みる日常や恋心の本は、ある意味王道ですね。
読み終えて、心が穏やかで幸せな気持ちになれました。これが、通勤電車ではなく、例えば…、避暑地で涼しい風のなかで読んだら最高かもしれません。
おすすめ出来る一冊でした。 続きを読む投稿日:2018.08.24
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検察側の罪人(上)
雫井脩介 / 文春文庫
映画を見る前に
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映画化される事を知り、この本を手にとって見ました。最初は夢と希望に溢れた新人が自分の想いと違う指示を受け、認めてもらうために自分を殺して頑張るが、結局は自分の正義が歪められているので徐々に消耗していく…息苦しさが迫ってきます。
この空気感を映画でうまく出せるのか、期待したいとこです。 続きを読む投稿日:2018.08.23
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鈴木ごっこ
木下半太 / 幻冬舎文庫
やられた!けど面白い不思議な本です。
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不思議な本でした。ページも少なく文体も読みやすいのでさらっと読めますが、何か不思議な章立てでなんか変だなぁとか思いなら読みやすいからスイスイ読んでしまい、最後でコレかぁと初めから感じていた違和感が解消…されるのと、騙された感、半端ないです。
このだまし討ちはこの短さも大事ですね。長いと途中で暴露る気がします。結果として面白い本でした。 続きを読む投稿日:2018.08.16