OODA LOOP(ウーダループ)―次世代の最強組織に進化する意思決定スキル
チェットリチャーズ(著)
,原田勉(訳)
/東洋経済新報社
作品情報
不確実性の高いビジネス環境に〝計画〟はいらない!
世界最強組織のアメリカ海兵隊が行動の基本原則とするOODAループが、
いまアメリカの優良企業に広がっている。
OODAループとは何か? PDCAサイクルと何が違うのか?
OODAループの提唱者であるジョン・ボイドの愛弟子である著者が、
ビジネスを事例にOODAループを解説した古典的名著、待望の翻訳!
***
◆OODAループとは?
観察→情勢判断→意思決定→行動という4つのフェーズを
サイクルではなく、ループさせることで、
目の前で起こっている環境に合わせた判断を現場レベルで下し、
組織で目的を達成するための意思決定スキルです。
◆AI時代に求められるスキル!
ここ数年、急速に発展している、
AI、IOT、ビックデータ、ソーシャルメディアという流れのなかで、
リアルタイムにデータを収集し、即座に判断して行動に移すという
OODAループが競争優位を築くための鍵になります。
◆勝つべくして勝つ組織に変わる!
OODAループを高速で回すためには、組織文化が基礎となります。
チームメンバーが同じゴールを目指す組織が共通して持つ組織文化です。
・相互信頼を醸成している
・直観的能力を活用している
・リーダーシップ契約を実行している
・焦点と方向性を与えている
OODAループを取り入れることで、
この組織文化を生み出すことにつながります。
◆不確実性の高い環境で活躍する変革型リーダーになれる!
OODAループは変革を求めるリーダーに必須のスキルです。
変革型リーダーは、目標達成のために権限を現場に委譲します。
◆日本語版オリジナル! 充実した訳者解説!
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この作品のレビュー
平均 3.3 (23件のレビュー)
-
【感想】
うーん。
OODAループについては、「PDCAの方が絶対にイイ」という一言に尽きる。
そもそも本書自体が、良くも悪くも「文献」という感じの1冊だった。
そもそも「OODA LOOPとは何か…?」に行き着くまでに100ページもかかるとは、、、余談が多すぎる。
要するに、「PDCA」が演繹的なアプローチであるのに対し、「OODA」は帰納的なアプローチで解決へ導くという事らしい。
PDCAにおいて、「Planの構築に時間がかかる」という欠陥を指摘し、より迅速な「観察」⇒「情勢判断」⇒(「意思決定」⇒)「行動」というサイクルで回すとの事。
と、いうようなアジリティ(機敏性)を重視した思考法らしいのだが、アジリティという面を考えると、確実に普通の思考法がイイのでは?と思った。
迅速さを優先するにあたり、「観察」と「情勢判断」というプロセスは遅くなる要因だし、「そもそも慣れてなくちゃOODAの方が遅くなるでしょ」と、読んでいてツっこみそうになった。
ダラダラと長いわりに蛇足が多く、メインテーマであるOODAもツッコミどころが満載だったかなぁ。
正直なところ、実用性の小さい思考方法だなと思いました。
【内容まとめ】
1.OODA LOOPとは何か?
敵よりも迅速で作戦を遂行し、心理的影響を及ぼせば、「戦わずして勝つ」。そんなアプローチ法
2.OODAのサイクル
Observe「観察」
→環境を観察する。環境には自分自身、あるいは物理的・心理的・精神的状況、潜在的な敵味方が含まれる。
Orient「情勢判断」
→観察したものすべてが何を意味するのかについて情勢判断し、自らを方向づける。
Deside「意思決定」
→ある種の決定を行う。
Act「行動」
→その決定を実行に移す。
3.情勢判断
OODA LOOPの中で最も鍵となるプロセス。
観察して得た情報を、過去の経験やアイデア、情報、推測など色々な要素と組み合わせて「多面的で暗黙的な相互言及」をつくりだす。
4.勝利する兵は、最初に勝ち、それから戦場に赴く。
負ける兵は、最初に戦場に行き、そこで勝利を模索する。
【引用】
Observe「観察」
Orient「情勢判断」
Deside「意思決定」
Act「行動」
p54
・アジリティ(機敏性)
何が勝利へと導くのだろうか。
この問いは本書の大半で取り上げるものであり、その答えはアジリティ(機敏性)という概念で知られるものを基礎としている。
アジリティとは、外部の世界で起こっているめまぐるしい環境変化に即応して、自らの方向性を変化させることのできる能力を意味する。
p89
・相互信頼
一体感、結束力を生む相互信頼はすべての基礎になる。
部下一人一人をチェックし、コントロールしようという衝動に負けてはならない!
しかし、その信頼は望んで得られるようなものでは決してない。
win-winの関係というだけでもない。
同じ釜の飯を食い、体験の共有を促進することが、相互信頼につながる!
危険と苦難に満ちた過酷な条件の下で何年も戦うことで、お互いを愛することができ、苦難と喜びを分かち合えるのである。
p106
・OODA LOOPとは何か?
敵よりも迅速で作戦を遂行し、心理的影響を及ぼせば、「戦わずして勝つ」。
Observe「観察」
→環境を観察する。環境には自分自身、あるいは物理的・心理的・精神的状況、潜在的な敵味方が含まれる。
Orient「情勢判断」
→観察したものすべてが何を意味するのかについて情勢判断し、自らを方向づける。
Deside「意思決定」
→ある種の決定を行う。
Act「行動」
→その決定を実行に移す。
p108
・情勢判断
OODA LOOPの中で最も鍵となるプロセス。
観察して得た情報を、過去の経験やアイデア、情報、推測など色々な要素と組み合わせて「多面的で暗黙的な相互言及」をつくりだす。
p128
勝利する兵は、最初に勝ち、それから戦場に赴く。
負ける兵は、最初に戦場に行き、そこで勝利を模索する。
p179
相互信頼は共通の体験から生み出される。
信頼は人々に所属意識を与える。
会社の将来に関心を持ち、帰属意識を持ち、自分の時間と才能を惜しみなく捧げるようになる。
相互信頼を構築することにより、OODA LOOPを高速で回すことができ、顧客や競争相手に戦略的効果、インパクトを及ぼすことができるようになる。
p313
OODA LOOPは「観察」→「情勢判断」→「意思決定」→「行動」ではない。
理想は「観察」→「情勢判断」→「行動」のサイクルである。
p320
・日本企業にはびこるPDCAサイクルの呪縛
Planが重視され、そこに時間をかけるあまり、適切なタイミングを逸するという弊害が生じる可能性がある。
また不確実性が高く、データもあまりない状況ではPDCAは生きない。。。
その場合に活きるのは、「観察」という仮説思考的なアプローチである。
事態の流れ、特に潜在的な流れを的確に掴み、小刻みな実験や検証を積み重ねる事で不確実性を削減していく。
PDCAが演繹的なアプローチであるのに対し、OODA LOOPは帰納的なアプローチ。
状況に応じて使い分ける事が大切。続きを読む投稿日:2019.05.24
oodaループ 観察→意思決定→決断→行動になる
理想は暗黙的コミュニケーションの決断を除く、観察→意思決定→行動
PDCAとの比較では、ウーダループは未知の上流の仕事で多い不確実性、創造的、事実デー…タ、現場判断
最近のAIの人間判断といったところか
ただPDCAがまるでいらないというわけではなく、資源と結果に対してコントロールするのに必要
ただどちらにせよ焦点と方向性を最初に示すことが大事
詳しくはこちら
https://takeoido.hatenablog.jp/entry/2023/05/05/173055続きを読む投稿日:2023.05.05
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