【感想】バッタを倒しにアフリカへ

前野ウルド浩太郎 / 光文社新書
(573件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
272
177
55
7
0
  • 夢の意義

    冒頭から著者様のテンポ良い語り口に引き込まれどんどん読み進めて 気がつけば読了していました。

    夢って何だったのだろう。
    私自身、何か一つのことに夢中になって成し遂げようだなんて 思ったこともありませんでした。
    ましてや、経済的に追い込まれても尚やり続けるというのは至難の技です。
    誰もが人生の半ばで失ってしまったもの。
    夢の意義。大切さ。それに気づかせてくれるような夢を持った【永遠の昆虫愛好青年】のお話です。
    著者様は【きちんとお給金を頂いて働いている方は偉い】と書いていらっしゃいましたが、私はこんな生き方や信念を持っていらっしゃる著書様こそが本当に偉く思えます。
    もう一つの著書も読んでみますね〜
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    投稿日:2017.07.01

  • 夢を追い続けることの素晴らしさを教えてくれる本

    無職で昆虫博士の著者が単身アフリカに渡り、バッタ研究に奮闘する話。
    この方の文章、研究者なのにユーモアに富んでいてとにかく面白い。
    「億千万の胸騒ぎが全身を走った」とか「絹ごし豆腐顔負けの細やかな心遣い」とか「アタタタとキーボードを叩きまくる」などの表現がツボにはまりました。
    なによりもモーリタニアの国民性や研究所の所長の言葉には感動します。
    研究成果は論文発表後ということなので、ぜひ続編を期待したいです。
    でも、バッタを愛しているのにバッタを退治するために研究するって、自己矛盾に悩むことはないのでしょうか?
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    投稿日:2017.11.20

  • 実に読みやすいバッタ博士の現地調査譚

    まずは文章がとても読みやすい。
    ファーブル昆虫記を読んで育ちバッタ研究者にまでなった作者だからだろうか。
    エピソード一つ一つが興味深い点や作者の性格が面白いもあるのだろうが、言葉がすっと入ってくるし、現地の写真もあわせて読みやすい。
    現地調査を楽しんでいる様子が生き生きと伝わってくる。
    研究結果だけではなくそのためのフィールドワークの内容やどのような考えで調査を行ったのかが語られていて、とても楽しく読めた。
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    投稿日:2021.11.02

ブクログレビュー

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  • ケンシロウ

    ケンシロウ

    面白かった〜!
    バッタを愛しすぎた著者が無収入になりながらもサハラ砂漠でバッタを研究し続けた数年の記録。
    語りが面白い上に彼が経験してきたことが色々とすごい。
    文化の違い、砂漠の洗礼、色眼鏡、無収入、大旱魃、サソリ等々…そんなものに慌てながらも乗り越えていく著者のガッツはそりゃ誰もが応援したくなるわ…と感じた。
    個人的に一番の学びポイントは「バッタ→相変異を示す、イナゴ→示さない」、ショウリョウバッタはイナゴの仲間だということ。あと蝗害の「こう」はイナゴのことだと思っていたので、「神の罰」はバッタではなくてイナゴの大発生のことだと思っていた。恥ずかしい。バッタよ…おまえだったのか…神の罰は…
    確かこの著者の方、かなり大きい発見していたよね? その発見については触れられていなかったけど続刊に記載があるのかしら。そちらも読みたい。


    ⚫︎あらすじ
    バッタの群れは海岸沿いを飛翔し続けていた。夕方、日の光に赤みが増した頃、風向きが変わり、大群が進路を変え、低空飛行で真正面から我々に向かって飛んできた。大群の渦の中に車もろとも巻き込まれる。翅音は悲鳴のように重苦しく大気を振るわせ、耳元を不気味な轟音がかすめていく。このときを待っていた。群れの暴走を食い止めるため、今こそ秘密兵器を繰り出すときだ。さっそうと作業着を脱ぎ捨て、緑色の全身タイツに着替え、大群の前に躍り出る。
    「さぁ、むさぼり喰うがよい」
    (光文社公式HPより引用)
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    投稿日:2024.05.06

  • Diggy-derella'

    Diggy-derella'

    税金で買った本という漫画で紹介されており、読んでみたかったところ、kindleUnlimitedで無料になっていたので、今がチャンス!と思い読み始めました。

    読みやすく1日で読み終えました。

    バッタ大好きでバッタに食べられたいと願う著者がアフリカのモーリタニアでバッタの研究をする話。
    と、一文で済ましてしまうと、なんだただの好事家か…。なんて思われてしまいそうですが、ポスドクの著者が昆虫研究者になるため、またアフリカのためを思い、奮闘する話です。

    著者がカモられたり、文化の違いでうまくいかなかったり、つらい局面もあるのですか、ずっと楽しそうにしているのが非常に良いなと思います。(読者としても精神負荷が少なく読める。)

    また、著者自身の考え方やババ所長のアドバイスなどはそこらの下手な自己啓発書より、参考になるし、名言めいてる…。

    見せ方次第や、本職(研究)+α(広報活動)などを行うことなどはビジネスにおいても重要な内容だと改めて感じました。

    あとご飯の表現が旨そう。(前述した漫画でもヤギの肉美味そうって書いてたけど、完全に同意…。米と食うのズルすぎる…。)

    虫の写真とかが掲載されてるので苦手な人だけ要注意です!






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    投稿日:2024.05.04

  • キミ

    キミ

    読む前は題名を読んでもピンとこなかったが、読み終わったら、モーリタニアの文化、サバクトビバッタ、蝗害、昆虫学者、そして筆者について理解できるようになっていた。
    夢に突き進む姿には、人を惹きつける魅力がある。読書離れしているといわれる若い子達にこそ、文体は軽いが中身はしっかりとしたこういう本を薦めると、何か感じるものがあるのではないだろうか。続きを読む

    投稿日:2024.04.20

  • なつこ

    なつこ

    大学院を出て博士号を取得したものの、研究を職業とするには、そこからさらに論文を出し、認められなければ、研究者になれないという。
    そんな境遇に立つ作者が人生かけて、サハラ砂漠へ行き異国の研究所で客人として滞在させてもらいながら、バッタの野外観察をするお話。
    フランス語が公用語なのに、フランス語が話せず、ジェスチャーと単語で乗り切り、現地の食事を食べ、ドライバーやガソリン代、機材をなんとか、賄い、研究をやり切るパワーがすごい!
    何より、失敗談など満載で、ユーモアに溢れていて面白い。

    いろいろなことをすぐに諦めてしまう自分ではあるが、この本を読んで、人生ネバーギブアップ!と、思えた。
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    投稿日:2024.04.14

  • meg0130

    meg0130

    バッタの写真は見るのが辛かったけれども、読み物としてとても面白かった。
    私の知らない(昆虫)研究者の世界。

    投稿日:2024.04.12

  • あがり

    あがり

    軽妙な語り口で書かれた本。逆に言うと、軽すぎて内容が素通りする。
    それはともかく章の構成がよくわからない。モーリタニアの生活の章の次にポスドクの苦労とか、つながりが悪い。
    結果、とても読みにくい本であった。エッセーとして流し読みであれば許容範囲。

    読了30分
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    投稿日:2024.04.12

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