【感想】バチカン奇跡調査官 独房の探偵

藤木稟 / 角川ホラー文庫
(41件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
7
15
11
0
0
  • ローレンって、ローレンって……

    シリーズ11冊目(短編集としては2冊目)。本書単独でも読めないことはないですが、本編のネタバレになっていたり、前の短編集(『天使と悪魔のゲーム』)と話がリンクしていたりするので、できれば1巻から順に読んだほうがより楽しめると思います。

    「シンフォニア 天使の囁き」……平賀の弟・良太を主人公にした話。良太の名前は本編にもよく出てきますが、実際の彼はいい意味で想像と違っていました。なんとなく、この話の内容は今後本編にも影響してきそうな感じです。

    「ペテロの椅子、天国の鍵」……サウロ大司教と法王の対話を中心とした話。ほかの3編に比べると地味でお堅い印象ですが、これぞカソリック!という雰囲気を味わうにはいいと思います。

    「魔女のスープ」……平賀とロベルトがある女性と一緒に魔女のスープを作る話。いかにも怪しげなレシピ(「黒焼きのムカデ」とか書いてあるんですよ!)を、大真面目に再現しようとするところが凄い。個人的には、本書の中でいちばん好きな作品です。

    「独房の探偵」……少年時代のローレンを描いた作品。もう最初から最後まで驚きっぱなしで、「ローレンって、ローレンって……(以下エンドレス)」という感じでした。プロファイラーのフィオナもかなりの変わり者といえるでしょう。2人に振り回されるアメデオ(国家治安警察隊所属)の混乱っぷりが楽しかったです。

    分量としては少なめでさらりと読めてしまったのですが、本編への期待を高めてくれるいい短編集でした。
    続きを読む

    投稿日:2015.07.04

  • やっと読めた!

    sarisariで連載しているのは知っていましたが、まとめて出るまでは、と我慢していました。いや、待った甲斐がありました!全部で4つの短編が収録されていますが、いずれも本編のお話を補完してくれる内容になっています。表題作はローレンのお話で、読めば読むほど、彼の天才ぶりに唸らされます。これならバチカンを出ていくことぐらいたやすいよね、と思ってしまいました。あとはやはり、平賀の弟、良太のお話がよかったです。運命の糸は人の与り知らぬところで見えない手によって編まれているけれど、きっと出来上がるものは美しく、人の心を動かすものなのではないか、と思いました。魔女のスープは、あっと驚く展開で、とても楽しかったです。最後に、サウロ大司教様はやっぱりステキ(笑)!続きを読む

    投稿日:2015.07.01

ブクログレビュー

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  • tomojuju

    tomojuju

    短編集。

    ロベルトと良太の繋がりや、魔女スープ作るお話なんかは主人公2人の少し変わった一面を見れて良かったけど、最後のローレンの事件はちょっと怖かったな

    2023.3.27
    52

    投稿日:2023.03.27

  • ethan

    ethan

    平賀の弟の良太くん登場。ちらっとだけど、お父さん、お母さんも。どんな家族なんだろう。。と興味があったのでおぉついに。という感じ。
    良太くん、なかなか奇跡な子。。
    最後にジュリアさん登場。今後の展開に繋がるんだろうか。。続きを読む

    投稿日:2022.07.18

  • hibu

    hibu

    長編の合間に時々出版される短編集です。このバチカン奇跡調査官シリーズは全体的に面白いのですが、時々説明が冗長すぎる時があります。
    この短編集は毎回ハズレなしと言えるほど面白い作品が多いです。

    この作品もその一つです。

    今回はローレンの若い頃の話や平賀とロベルトが昔のレシピの再現に挑む「魔女のレシピ」が面白かった。オススメ!
    続きを読む

    投稿日:2022.06.26

  • たまさく

    たまさく

    最近このシリーズは冗長な感じなので、短編集のほうがおもしろかった。さくさく話が進んで気持ちいい。
    魔女のスープとか、オカルトぽくなく明るくて好きです。
    どなたかも感想に書かれていたけれど、平賀は弟の研究するべきだよね。弟クンこそ、奇跡の子では?続きを読む

    投稿日:2020.09.16

  • リンリン

    リンリン

    ローレンがたくさん出て来た。
    謎な人である。
    平賀弟くんは霊能者なのかしら?
    兄は非科学的なことを解明するのが得意なので相談するといいのにな。

    投稿日:2020.06.06

  • 秋待

    秋待

    このレビューはネタバレを含みます

     このシリーズの短編集、読みやすくて好きですねぇ。話も宗教視点だったり魔術視点だったり蘊蓄語りだったり推理物メインだったりとバリエーション豊富ですし、これまでほとんど人物像が描かれていなかった良太を筆頭に、平賀&ロベルト以外の人物も掘り下げられていて新鮮でした。

     お気に入りは「魔女のスープ」。このシリーズならではのとんでもクッキングで、やっていることは不気味なのに終始呑気な雰囲気が漂っているし、ゴーグル装着で乗り込んできちゃう平賀も絶好調で大好きです(笑) 二人に普通に馴染んでしまっているエリーナさん、ポジティブな良いキャラしてるので、このままレギュラー化してしまえばいいのに(笑)

     いわゆる揺り椅子探偵としてポジションを確立したローレンさん(くん?)も好きですが、事件そのものにだいぶ無理があって少々残念。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2020.04.29

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