【感想】凶悪―ある死刑囚の告発―

「新潮45」編集部 / 新潮社
(239件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
34
92
75
11
0
  • 上申書殺人事件

    死刑囚から記者のもとへ「事件化されてないことで、話したいことがある」という内容から始まる。
    死刑囚は「先生」と呼ばれる数件の殺人事件を告発するが、記者は「本当の事なのか?表ざたにして死刑執行を長引かせたいのか?」
    告発者の真意を探りながら、「先生と死刑囚」との関係と事件のうらを取っていく。
    この経過が記者目線ながらでは書かれており、事件の証拠収集と警察への上申書、そして確定死刑囚に対して、更なる刑罰の判決を下す意味があるのかなど
    事件に関する多角度からも、とても面白く読める作品です。
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    投稿日:2015.07.08

  • 迫真の・・・ではなく、実話はやはり迫力が凄いです。

    他の方がズバリと書いていますので、長いコメントや詳細は避けます。

    日常にこの様な自体が潜んでいる可能性があると言う事、野放しになっている事件が多々ある可能性が日本にはあるのだと感じてゾッとしました。
    昨今の異常な犯罪や各地で起こる矛盾は現在ではインターネットで細かく(逆にいい加減な情報もあるが・・・)知る事ができます。
    そう言う現実と照らしても、世の中少々怖いものなのだと。
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    投稿日:2015.03.27

  • 「雑誌ジャーナリズムは死なない」

    数々の凶悪犯罪を犯し、死刑を求刑されている被告が、
    「先生」という人物を告発する。
    彼は、求刑されている件以外にも、「先生」の指示によって犯した罪があるというのだ。
    果たしてその真相は・・・?

    実は、この事件(・・・に限らずだが)、インターネットを使えば簡単に顛末を知ることができる。

    では、ドキュメンタリーの存在意義とは?
    加害者・被害者に対するより深い考察?
    いろいろな答えがあるだろう。

    本書は、「事件後」のジャーナリズムの意義だけでなく、
    事件においてジャーナリズムの果たした役割を明らかにするものである。
    死刑囚による告発という異例の形で始まったこの事件。
    本書に見られるような粘り強い調査ができたのは
    「雑誌メディア」であるからだと著者は言う。
    テレビやネットメディアにはできなくて雑誌メディアにできることとは?

    犯罪を通して雑誌ジャーナリズムについて考えさせられるものであった。
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    投稿日:2014.09.05

  • 衝撃的な事件

    事実は小説より奇なり、とは正にこの事でかなり衝撃的な内容でした。
    警察沙汰になっていない事件が実際にこんなに沢山あったなんて信じられません。事件の現場が地元の近くだったので余計に恐く感じました。
    このような事件が起こったということを忘れないよう、読んでおくべき作品です。続きを読む

    投稿日:2014.03.09

  • 映画を見たひとは読んだほうがいい

    映画を見てから、読んでみました。 実際に、こんな事件があったというのは、読んでて驚いたというのが正直な感想でした。映画とほぼ同じ内容での殺人だったことも衝撃でした。 雑誌とネットとジャーナリズムについてあとがきについてかかれていたので、そのことについても色々と考えてしまいました。続きを読む

    投稿日:2013.11.12

  • 古い記憶を呼び起こす

    ずいぶん昔に新聞に載っていた事件だと、思いだし手に取りました。当時結構大々的に報道され、ショッキングな事件でしたし記憶の片隅に残っていたようです。
    内容はかなり重いですが、ヒリヒリとした臨場感がありあっというまに読み終えてしまいます。どうなるんだろう。どうなるんだろうと読むことを止められなくなります。
    書かれていることが事実というのが心にずしんと響き、人のはかりしれない心の闇を知りました。
    続きを読む

    投稿日:2013.10.06

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ブクログレビュー

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  • コウ

    コウ

     貴志祐介『黒い家』を彷彿させるようなノンフィクション作品。人間をあたかも商品のように扱い、そこから金を得ていくという、資本主義社会ならではの現象を浮き彫りにした事件。社会の闇に立ち向かう記者の執念深さと真摯な姿勢が本書から伝わる。続きを読む

    投稿日:2024.03.16

  • 雪だるま

    雪だるま

    先生のなんとも無害そうにみえたのが一番ゾッとした。
    ドラマのような内容で犯罪にどっぷり浸かっているような人が先生を従われ、見方によったらいい人で。人の親なのがノンフィクションだからこその怖さがあった。

    投稿日:2024.03.14

  • かつもん

    かつもん

     「人知れず老人の資産を食い物にしているブローカーをいっぱいしっているよ」 
    行方不明の人の中には食い物にされている人がいるのだろうか、怖い!!

    投稿日:2023.12.26

  • planets13

    planets13

    徐々に解明されていく倫理観なき金の亡者の恐ろしさや、生きるに瀕した人間の愚かしさが痛々しい。ただ、死刑に処すべきと断罪するのは著者の傲慢さではないのか?

    投稿日:2023.12.24

  • sambo0217

    sambo0217

    報道が犯人を追い詰める、記者の確実な取材が形になった。

    まさに報道、しかも週刊誌が一人の死刑囚の言葉を信じて、本当の悪人を炙り出す、雑誌の意義を存分に発揮している。

    しかも文章が理路整然としていて、妙な正義感を出さない感じも、今まで読んだノンフィクションより好き。

    面白かったです。
    続きを読む

    投稿日:2023.11.24

  • トット卿

    トット卿

    告発者がならず者で塀の中という特殊事情から苦悩とか駆け引きとかあるのかと思いきや結構淡々と進む。筆者の目的や信念などが良くわからなかった。

    投稿日:2023.11.22

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