
総合評価
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powered by ブクログp246 〈武家は家を伝えるもの〉 〈家とは結局ひとの集まりでしかない気がする〉 『あねおとうと』より 引き継がなくてはいけない名がある。 それぞれの顔を持つ者が集まり家族として成り立っている。 ときに窮屈で、守ることの意味を考えてしまう。 静謐で芯を持った話が続き楽しい読書の時間だった。 少しざわざわする『嵐』 歩み寄る過程が丁寧に描かれた 『緑雲の陰』が印象に残っている。
0投稿日: 2026.02.08
powered by ブクログ毅然とした、武家女の姿が目に浮かぶような7つの短篇集。江戸時代の風景、習わし、言葉、衣食住等、著者らしい細やかな描写が絶妙。状況は違えど、御家存続のため、どの武家女にも強い意志と覚悟を感じた。
4投稿日: 2026.02.05
powered by ブクログ表題通り武家の女性たちの美醜両面の感情を描いた短篇集で各話短いなかバランスよく巧みに纏められているなと感じました。彼女たちの心模様の変化は武家という立場にあることで起こる出来事に端を発するわけですが、一方でその感情の根本的な部分にじっと焦点を絞ってみれば、そこに映るのは現代のわたし達にも覚えのある普遍的な人間の揺らぎです。やや飛躍した感想にはなりますが、自分とはあらゆるものが違う相手の中にも自分の知っている何かが顕れ得るのだと改めて刻み込むことは、分断や悪辣な糾弾の蔓延る時代に人が他者を同じ人として捉える為の手掛かりにもなるように思うのです。
0投稿日: 2026.02.02
powered by ブクログタイトルの示す通り、武家の女性~藩主正室から下級武士の妻まで身分も年齢も様々~を描いた短編集です。短編「深雪花」は木内昇さんの『雪夢往来』にも出てくる江戸時代のベストセラー『北越雪譜』やその中に描かれた雪の結晶図にまつわる話です。 読み始めてすぐに、山本周五郎/藤沢周平の遺沢を継ぐという言葉が頭に浮かびます。それくらい良い。しかし、読み進めるにつれ。。。。 悪い訳では無いのです。でも、どこか抜けきれておらず、「型に嵌った」とか「技巧的」といった言葉が思い浮かびます。うまいな~と思う一面「らしさ」はどこにあるのだ?という感覚です。 まあ、周五郎の若い頃や周平のデビュー数年後の多作期の作品なんかも似たようなもの。彼らはそこから「自分らしさ」を突き詰めて名作を生み出して行きました。砂原さんも、自分の「らしさ」に向き合ってそうなって頂きたいものです。
6投稿日: 2026.01.10
powered by ブクログ武家に生まれし者は… 馬廻りの娘、勘定方下役頭の妻、中老の妻、藩主の正室、番頭の娘、足軽の妻、筆頭家老の母(妻)、それぞれの立場で生きる武家の女人たちを描いた7つの短編。 ひと口に武家といっても大名家から足軽まで、その立場はかなり違っているのだなぁと。 好きなのは学問を希求する娘を描いた「深雪花」。一心に求めた先にこそ道が開けるという展開に希望が。 「家とはなんだろう」と問いかける「あねおとうと」もしみじみいい。家とは単なる名ではなく、人の集まり。だからこそ身を投げ出しても守ろうと思えるというくだりは心に響いた。 短編もいいけど、やはり神山藩シリーズの新作を期待しています。
0投稿日: 2026.01.05
powered by ブクログ男女、身分差、家の家格、年齢など、武家社会で自由気ままに振る舞えない女性のそれぞれの立場から、精一杯生きる武家の女人を描く。 どのような、時代背景であっても砂原浩太朗作品は、人間の心を見事に活写する。 あまり扱われる事のない武家社会の女に焦点をあてた本作、作中の女性たちの心情に絆されてしまった。
0投稿日: 2025.12.29
powered by ブクログ砂原氏の復調の兆しが少し伺える武家の女性にスポットを当てた短編集。「背中合わせ」「深雪花」「あねおとうと」あたりはなかなかの佳品。「嵐」のような生臭い話は砂原氏には似合わない。「高瀬庄左衛門御留書」のような傑作をお待ちしております。
0投稿日: 2025.12.27
