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新樹の言葉(新潮文庫)
新樹の言葉(新潮文庫)
太宰治/新潮社
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総合評価

46件)
3.9
13
11
13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    葉桜と魔笛が読みたくて購入。 私は、ただ美しい物語ではないのではないかと感じた。 妹は本当に彼と付き合って、深い仲になっていた。戦時下、時代的にもしそれが世間にバレたら命を絶たなければならないほどの秘密。 姉の手紙により、姉に知られる訳にはいかず嘘をついた(予めバレた時の用意をしていたのかもしれない) 姉は姉で、妹だけ恋愛を楽しんでいた事に嫉妬心を抱いた。 魔笛を吹いたのは厳格な父親かもしれない。けどそれは妹のためというより、自分も知った事を妹に知らしめるため。 妹が急逝したのは、自ら命を絶ったから。 全て知っていた姉が、抱えきれずに晩年告白という形をとった。

    0
    投稿日: 2026.02.11
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    昔、晩年の短編集を読んだけど これは中期の短編集ですね。 文章の相性としては読みやすく感じたけど 内容のほうは、え〜ちょっとそれ どうなん〜みたいなところ。 中では『葉桜と魔笛』に少しホロリ。 『新樹の言葉』も旧知の人の 子供にあたる兄妹との小さな酒宴が温かい。 『春の盗賊』も妙な展開だけど なんだか可笑しみがあって好きでした。

    0
    投稿日: 2025.05.25
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    表題作「新樹の言葉」が特に良かった。 舞台となった甲府を次のように表現している。 よく人は、甲府を「摺鉢の底」と評しているが、当たっていない。甲府は、もっとハイカラである。シルクハットをさかさまにして、その帽子の底に、小さい小さい旗を立てた、それが甲府だと思えば、間違いない。きれいに文化の、しみとおっているまちである。 私は山梨出身で今は神奈川に移住して10年が経った。たまに帰ったときの甲府の衰退に寂しさを感じてしまうが、太宰の表現は子どもの頃に甲府に抱いた感覚を答え合わせのように思い浮かばせてくれる。

    0
    投稿日: 2024.09.06
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    昭和14年〜15年、太宰治三十〜三十一歳の時に書かれた小説、十五篇を収録。太宰治中期の作品群。 解説は奥野健男。 太宰治の魅力を堪能できる素晴らしい一冊でした。

    5
    投稿日: 2024.07.13
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    太宰治30〜31歳にかけての作品集。「秋風記」「花燭」が特に良かった。 (文学的価値があったとしても、)作者の全集ならともかく、未完の作品を収録することにいつも違和感を感じてしまう。

    12
    投稿日: 2023.07.19
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    【目次】 I can speak 懶惰の歌留多 葉桜と魔笛 秋風記 新樹の言葉 花燭 愛と美について 火の鳥 八十八夜 美少女 春の盗賊 俗天使 兄たち 老ハイデルベルヒ 誰も知らぬ 解説 奥野健男

    0
    投稿日: 2022.07.30
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    人間関係の表と裏 「火の鳥」取り柄もない若い女性が男のために尽くそうと思い、寄り添うと不幸が訪れる。やがてそれは自分の甘えと知り、生きていくために女優になることを決意して一生懸命努力、自分の愛欲にも我慢を強いる。人への思いとは上手くいかないものだ、ましてや恋愛のような双方に思いがなければ上手くいかない。世の中も自分の思った通りには行かない、教えてくれるのは周りの人々の助言と自分の行動で社会を体験し気付くことなのだ。

    3
    投稿日: 2022.07.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    好きになった作品の概要をメモ程度に ・新樹の言葉:乳母つるの兄妹との甲府での再会を描いた作品。 ・花燭:気弱な男爵とかつての女中で現在大女優となったとみとの恋愛を描いた作品。 ・葉桜と魔笛:老夫人と病気の妹の美しい回想を描いた作品。

    0
    投稿日: 2022.05.10
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    I can speak 懶惰の歌留多 葉桜と魔笛 秋風記 新樹の言葉   花燭   愛と美について   火の鳥   八十八夜   美少女 春の盗賊 俗天使   兄たち 老ハイデルベルヒ  誰も知らぬ

    0
    投稿日: 2021.12.04
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    随分長い時間を掛けて読みました。 「葉桜と魔笛」が大好きで、繰り返し繰り返し、10回以上読みましたが、何度読んでも飽きることがありません。 麻薬中毒と自殺未遂の日々からなんとか、平凡な小市民として生きようとする太宰の中期初め頃の作品集。 どれもこれも苦しんで苦しんで書いているのが痛いほど伝わるけれど、それが余計に滑稽で可笑しくて、多分太宰は苦しみながらもそこまで分かって、如何にも大真面目振って書いているのがやっぱり笑ってしまう。 「二度言った」「三度言った」って、もうええわ!って大真面目な彼に突っ込んでしまいそう。 しかしそれでも全編を通して太宰の本音や心情、故郷や母、姉への憧憬、愛、それら全てが一種の煌めきのように散りばめられていて、読後感は非常に爽やかだ。 「火の鳥」は、未完であることが本当に惜しい。きっと代表作のひとつになっていたと思う。 「新樹の言葉」私小説のような物語は故郷や乳母、様々な人への太宰の愛情、思いが美しい文体で描かれていて、作品として秀逸。 「誰も知らぬ」どうして太宰はかくも女の心をあっさりと代弁してしまうのか。誰もが心に秘めて他言しないようなことを。 作品としては破綻していたりスッキリとしないものも含まれているが、それも含めてこの時期の太宰の決心のようなものが生き生きと迫る。

    9
    投稿日: 2021.07.14
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    『秋風記』『花燭』など、どれをとっても身に刺さる、粒ぞろいの短編集。 ただ無垢であろうとし救済を希う聖職者の気風と、現実を生きる卑しい肉塊の自分との落差に苛まれる。 ――人のためになるどころか、自分自身をさえ持てあました。まんまと失敗したのである。そんなにうまく人柱なぞという光栄の名の下に死ねなかった。 ――所詮、人は花火になれるものではないのである。                            (『花燭』より)

    3
    投稿日: 2020.03.21
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    小説と書き手が親密のようで乖離していることはよくよく承知なのだけれど、やっぱり読むほどに、どれもこれも太宰のことを書いているような気がして、好きでたまらなくなるのは、本当にいけないのである…

    3
    投稿日: 2019.09.04
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    麻薬中毒と自殺未遂の地獄の日々から立ち直ろうと懸命の努力を重ねていた時期の作品集。乳母の子供たちとの異郷での再会という、心温まる空想譚のなかに再生への祈りをこめた『新樹の言葉』。“男爵”と呼ばれる無垢な男と、昔その家の女中で今は大女優となっている女性との恋愛譚『花燭』。ほかに『懶惰の歌留多』『葉桜と魔笛』『火の鳥』『八十八夜』『老ハイデルベルヒ』など全15編。

    0
    投稿日: 2019.06.18
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    太宰が麻薬中毒から立ち直り数多の佳作を残した初期から中期への移行期の短編集。意外なほど読み易かった。「葉桜と魔笛」が最高。物悲しくも美しい希望と余韻のある読後感だ。「新樹の言葉」は乳母の子供たちとの再会を想像して書かれたものだがこんな風に太宰は心温まる交流をしたかったのだろうな…と考えると切ない。「春の盗賊」はユーモアを織り交ぜつつ小市民的な生活と再び破滅に身を委ねたいという葛藤が伝わり強烈だ。「もういちど、あの野望と献身の、ロマンスの地獄に飛び込んで、くたばりたい!できないことか。いけないことか。」

    1
    投稿日: 2016.05.21
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    太宰が薬物中毒に苦しんでいた時期のセレクションのせいか、話がどうにもまとまらない作風が多い。その中でもやはり味わい深いオチの「葉桜と魔笛」は見事な傑作。時が経ち変わってしまった思い出の地の出来事を描いた「老ハイデルベルヒ」もいい。

    1
    投稿日: 2015.08.26
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    未完の『火の鳥』は、是非とも完結させてほしかった・・・これから面白くなりそうなところで終わってしまうのが残念です。 ロマンス好きな兄妹たちがリレー形式で物語を紡いでいく『愛と美について』 兄妹ひとりひとりの人柄と、物語がマッチしていて温かみを感じます。 一番心に残っているのは『葉桜と魔笛』 太宰お得意の女性の一人称小説なのですが 短い物語に関わらず、とんでもない完成度です。 太宰本人が主人公かな?と思われる他の作品とはえらい違いです。 心が洗われるような、素敵な話です。

    1
    投稿日: 2014.04.26
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    『葉桜と魔笛』 あの頃わたしは、せっかく生まれて若くてきれいなときは一瞬なのに、誰にも愛されることなく幸せを知ることなくこのまま年老いて死んでいくのだと思ってた。お利口に生きてきたのにそのために自分のしたいこともわからず、誰の記憶の片隅にも残らず、本当に生きたと思えないまま死ぬのだと思った。わたしの手が指が髪が肌がかわいそうだと思った。

    1
    投稿日: 2014.02.11
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    表題作ほか14作品を収めた新潮文庫です。 どれも太宰さんが30歳から31歳頃のお話みたいだよ。 あえて印象深かった作品をあげるとしたら『美少女』かな…。 皮膚病に効くと言う温泉に行ったら、混浴の湯船のなかにすっごい美少女がいて、これまたナイスバディで「いいものを見た♪」ってゆ~お話。 味がありました(笑)

    1
    投稿日: 2013.09.25
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    太宰中期の作品集 世間の目に反抗しつつも、罪悪感にさいなまれる様子が伺える。生き辛いだろうなあ、という感じ 収録作品:『I can speak』『懶惰の歌留多』『葉桜と魔笛』『秋風記』『新樹の言葉』『花燭』『愛と美について』『火の鳥』『八十八夜』『美少女』『春の盗賊』『俗天使』『兄たち』『老ハイデルベルヒ』『誰も知らぬ』

    1
    投稿日: 2013.09.21
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    1か月掛けてじっくり読み込んだ、久しぶりの太宰。 中期作品ということで、自身の復活、更正への思いが感ずられる短篇が多い。 純粋なことばのあそびに、一々うっとりしてしまう。 「懶惰の歌留多」なんて、ことばの端々に見え隠れする甘美さには溜め息漏らさずにページを繰ることなぞできまい。 一般的小市民であることの仕合わせを目指す太宰の、小さな仕合わせとズレ、可笑しさ、滑稽さ、寂しさ。 あの、好きです、 と言いたくなる。太宰。

    2
    投稿日: 2013.08.14
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    ヤク中と自殺未遂という地獄の時代から這い上がろうと懸命にあがいていたころの作品中。 なんか、まだ精神病んでるせいか、やっつけな作品が多い気がする; 『懶惰の歌留多』とか『火の鳥』は、完全に途中放棄してるでしょ。特に後者は完成していたら太宰作品のなかでも結構名作になったと思うのにな~もったいない。 いくつか印象に残った作品についてメモする・ 『秋風記』 人妻Kと自称・不良少年の主人公が旅館で心中しようとする話。太宰ってこの手の自殺未遂もの多いよね。。自身の体験をもとにしてるんだろうけど憂鬱になってしまう 『新樹の言葉』 故郷で世話を受けた乳母の子供たちと異郷の地で再会する話。 「投げ捨てよ、過去の森。自愛だ。私がついている。泣くやつがあるか。」泣いているのは私であった。 太宰の、更生しようと一生懸命な姿勢がうかがえていじらしい。 『火の鳥』 大作を残そうとしたけどやっぱムリでした~的な、残念すぎる作品。でも個人的にはこれが1番好きかも。女優・高野幸代の物語。色々な男性のもとから、蝶のようにひらひら飛びうつろう女の話。 よく思うんだけど太宰って女性の気持ちを語らせたら右にでるものはいないと思います。女性よりも女性の心理を穿ってるというか。可憐だなあ。 『美少女』 銭湯?で出会った美少女の裸体に釘付けになる太宰・・・ロリコンやばいよ 『春の盗賊』 支離滅裂すぎ、一番やっつけ感ひどいww 『兄たち』 文学好きな仲良し兄弟の話。3番目の兄が亡くなる瞬間まで粋紳士風であったのは、遺された兄弟を元気づけるためなのか・・・ どうでもいいがこの短編読んでて“フキヤ・コウジ”なる挿絵画家の存在を初めて知った。高畠カショウとか大好きな私にはたまらない絵柄だった。

    1
    投稿日: 2013.05.21
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    明るい太宰、と言うと語弊があるかもしれないし、太宰らしい作品を好まれる方も多いかもしれないけれど、一度は読んで欲しい太宰の一面がこの作品集にはある。読んでいて思わず吹き出してしまうものや、頬が緩んでしまうものがここにはあって、彼の「道化」の真骨頂を感じずにはいられない。

    1
    投稿日: 2013.05.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    太宰治の「葉桜と魔笛」は 生きること、死ぬことに対する悲しみが とても分かりやすく表現されている。 読みやすい。つまり、伝わりやすい。 そして優しい。痛々しいほど、優しい。 優しさとは何か。 優しさとは、こういう家族のことだ。 姉も妹も父も、それぞれに優しい。 家族愛の美しさは 「新樹の言葉」にも溢れている。 血のつながりではなく 乳のつながりが描かれている。 主人公が大人になってから 乳母の子供らと出会う。 この関係性がいい。 そして「偉くなりたい」というストレートな前向きさがいい。 作品全体に危うさがあるからこそ 明るい気持ちが、いっそう輝きを増す。 それから、この兄妹のために、という感情が強い点もまた 男が持つ良さなのだろうと思う。 偉くなりたい、と ○○のために。 この2つがあれば やっぱり「いい男」になるらしい 笑 いつの時代も、それは変わらないのかも。 一見、この感情は、太宰らしくない気もするけれど 逆に、太宰だからこそ、これは外さない、 という感じかもしれない 笑

    1
    投稿日: 2012.10.17
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    表題作、「老ハイデルベルヒ」「誰も知らぬ」あたりの佳作に、作品としては破綻の様相ながらも作者の葛藤が垣間見える一冊。この本とは関係ないけど、途中で気になって「黄金風景」を再読。何度読んでも素晴らしい。

    1
    投稿日: 2012.09.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    太宰が精神病院を退院し再起をはかろうとしていた頃の作品集。 今は太宰を読む時期ではなかったのか、あまり心に響かなかった。 1つ1つの短編のタイトルを見ても中身を思い出せない。 兄弟愛を描いた作品が多かった。

    1
    投稿日: 2012.05.03
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    さちよってどんな女性なんだろう・・? 太宰治の作品はついていけないところがよくあるけど、個人的に好きな作家です。

    1
    投稿日: 2012.04.12
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    火の鳥だけ読む。 iPhoneアプリのi文庫で。 主人公かと思ってた人がいきなり死んだのであれ?と思ったけどあぁこっちが主人公ですかって感じでスタートでした。 そして未完である。 グッド・バイと同様、太宰治は鬼門だ。 さくさく読める文学作品ですが、 そもそも純文学とはいったいなんなのかと思わずにはいられない感じです。 純文学はもっと他のことを指すのかもしれない。

    0
    投稿日: 2011.12.21
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    再読。始めに手に取った時は『愛と美について』の兄弟に癒されました。仲良し兄弟かわいいです。他にもお気に入りの作品がたくさんある短編集です。

    1
    投稿日: 2011.12.11
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    言葉ひとつひとつを感じて読んでいたら、すごく時間がかかりました。とにかく、火の鳥が好きです。そして、やっぱり太宰が好きです。

    1
    投稿日: 2011.08.22
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    「愛と美について」「花燭」「I can speak 」が個人的に面白いと感じました。「愛と美について」は続編として「ろまん燈籠」という作品があるので、そちらもぜひ読んでみたいところ。

    1
    投稿日: 2011.08.10
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    またしても、時間かかりすぎてしまった。。。 新樹の言葉はすてきだった。 創作5兄弟と、ジャピィの女生徒の再登場(あれ?どっちが先?)には感動いたしました。 美少女にはくすりとしてしまいました。やっぱり、エッセイテイストな短編が面白い。

    1
    投稿日: 2011.05.12
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    中期のものだったかなー。太宰作品ではわりとゆったりしている。刺激しなけりゃホントは結構いいやつなんじゃん、治ちゃん。

    1
    投稿日: 2011.05.08
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    「I can speak」人生の一瞬間の様相をそっと美しく切り取ってきたよう。「葉桜と魔笛」姉妹父三人の心情が虚構を通じて優しく哀切に結ぼれ合う。「秋風記」絶望の中で愛する女に語られる言葉に自分を見つける。"僕には、花一輪さえ、ほどよく愛することができません。・・・それから、自分で自分をもて余します。自分を殺したく思います""死ぬる刹那の純粋だけは、信じられる"「新樹の言葉」焼けた家を眺める兄妹に再生への清々しい決意を見る。「花燭」再生への、含羞と、にも拘らずその上での覚悟を、感じる。「愛と美について」家族が連作していく物語、太宰の小説の巧み。「春の盗賊」市民的生活に対する太宰の相反感情。

    1
    投稿日: 2011.03.26
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    最初はなかなか進まなくて、少し読んではしばらくほっぽらかし・・・、 を繰り返していたのに、落ち込んでいた時に再び手にとってみたら、 あっという間に読み終えてしまった不思議な短編集。 自分にとって太宰の作品は、 心身ともに疲れた時、弱っている時に読んで、 励ましてもらうものなのかもしれない。 こちらに収録されている「葉桜と魔笛」って作品だけは昔から好きで、 それだけは何度も繰り返し愛読してきたが、 他の作品は、自分としてはどれも今ひとつぴんとこなくて、 本作よりずっとも好きな短編集は何冊もあるのだが、 ただ、そのような中にも心に触れる言葉はいくつか存在している。 「純粋を追うて、窒息するよりは、 私は濁っても大きくなりたいのである。」

    1
    投稿日: 2011.01.30
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    太宰治は短編を書く奇才ですね。僕のお気に入りの作品は 「新樹の言葉」「愛と美について」「火の鳥」「「兄たち」 ですかね。とくに「兄たち」という作品は感動しましたね。兄弟愛の話なんですよ、それがまあなんともうまく客観的に書いている。センチメンタルにさせないところがスゴイ手腕だと思う。 ただし「春の盗賊」だけは読み進められなかったね。残念。

    1
    投稿日: 2010.12.09
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     全部は読んでいない。未完の作品である『火の鳥』と『春の盗賊』以降以外は全て読んだ。以前は太宰治の作品にハマっていたが、現在の自分の心情と、太宰治の作品の中でもそれほど完成度の高いものではない作品が多かったことから、良いと思ったところはあまりなかった。  太宰治の作品を読んでいたのは主に中学から高校にかけてであるから、読んだ時の感想がこのように文章として残っていない。しかし、これに収録されている作品は『走れメロス』に収録されている作品と似ていると思った。割と明るい作品が多く、表題作である『新樹の言葉』は『黄金風景』と似て、以前は豪農の坊っちゃんで現在は落ちぶれている自分と、以前は自分の家の女中をしていて現在は幸せを掴めている、または掴もうとしている女性との対極が描かれている。そして富士の見える甲府盆地での体験が描かれた作品も多い。  これを読んでいて思ったことだが、太宰の中期の作品は人間賛歌のものが多い。現在は落ちぶれている自分を描きながらも、以前は女中のようなことをしていた人物でも現在は気高く気丈に生きている他者が登場し、その人物に自分の希望を託している。太宰は『人間失格』などで知られ、人間を否定的にみていると思われがちだけれども、そのことは逆に人間を信じたいと思い、人間の善の部分を希求していたことの裏返しなのではないかと思う。

    0
    投稿日: 2010.09.19
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    あの有名な『人間失格』とは全くと言っていい程爽やかな作品。乳母を通した偽義兄弟との再会を題材にしていました。 まず、やはり「再会」を持ち出したことが『人間失格』とは印象が異なった。再会というのは希望や、明るいイメージの方が強い。己の愚かさを徒然と綴り続けるという、私が元来もっていた太宰治という人物像とは異なりすぎて、動揺しました。 主役となる男性も、そこまで卑屈にならず、再会を純粋に喜ぶという、素直で愛らしいところも見せていました。葉蔵とは似ても似つかない。この時太宰は何を考えていたのだろう、と勘繰らせてしまうような、そんな明るい希望を微かながら感じさせるものでした。 けれど、最後の火事のくだりはどうなのだろう。 読みこんでいない私が言えることではないが、初読の印象をそのまま述べるとするなら、少し背がぞわりとしました。 もともとは自分の屋敷であった建物が燃えていく様をじっと見つめて観察している。そこに、あの兄妹はいったい何を感じてるのかさっぱりわからなかったから。主人公はそれこそ強さだとは思っているようだが、本当にそれは強さなのか、もう少し動揺したり、感慨に耽ったりするものではないのかとも思った。けれどそれは太宰の文体で描かなかっただけかもしれないし、私の一方的疑心でしかありません。 いずれにせよ『人間失格』とはかなり違ったところが見られましたが、これはこれで私は好める作品だなあと思いながら読了。

    0
    投稿日: 2010.07.19
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    I can speak- 言葉を発せないと思いを伝える事は出来ないのは、そりゃあそうですよね。人間は言葉で考えるから、言語習得は人間には必須。自分の感情にあてがう言葉が見つからない時の感じは歯がゆくてじれったい。酔った勢いであれ女工に話しかけることのできた弟が羨ましかったのかな?I can speak English. sometimes its easier to describe my feeling in english, but then i find it hard to find a japanese person who agrees and understands what i meant. 愛と美についてー 四人兄弟と母親(父親とは死別)が突然持て余す暇つぶしのための物語連想ゲーム。物語の語り口から4人の性格を表現する。「けれども幸福は、それをほのかに期待できるだけでも、それは幸福なのでございます」この一文が好き。

    0
    投稿日: 2010.03.20
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    この本に収録されている、火の鳥が大好きです。女主人公の感情描写や成り立ちにの細やかな文章が良いです。 火の鳥は、途中で挫折して未完で終わっています。

    0
    投稿日: 2009.10.25
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    小説よりエッセイの印象。 エッセイというと人生の指南書みたいで好きじゃない。 太宰も暗くて好きじゃない。 毎回の王様のブランチのブックコーナーで勧められて 読む。 お!予想外に読みやすい。 最近、草食系男子という言葉があるけど、 喩えて言うなら草食系小説。草食系エッセイ。 指南書のようなおせっかいな感じもなく、 長編小説のような読まなきゃ!ということもない。 色んな短編が入っている。 太宰が人気あるのがわかるなって思う一冊。 もっと若い時に読みたかったな。

    0
    投稿日: 2009.07.04
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    太宰治の中期の作品。 短編集です。 初期や後期の作品と異なりすっきりしていて読みやすいかと。 太宰作品読みたいけど難しそう…という方にオススメ。 「葉桜と魔笛」「花燭」「火の鳥」が読みやすい。

    0
    投稿日: 2009.04.05
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    これものすごく好きやな。特に前半。 「火の鳥」は始めのほう解説どおり文体がフラフラしてたけど、登場人物が長話をしだすとすっかり落ち着いて、女の人が語る男の独りよがりがもう素晴らしく味わい深かった。 「愛と美について」は「ろまん灯篭」より登場人物の個性が出てたけど、私はろまん灯篭の方が好き。おじいさんよりラプンツェルやろ、やっぱり。 08.01.06

    0
    投稿日: 2009.01.06
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     感情を動かされる言葉が多すぎて、付箋だらけになってしまった。一篇目の出だし「くるしさは、忍従の夜。あきらめの朝。」…反則です。美しすぎて、痛くて、恰好良い。太宰さんの文章の力には、三島さんとはまた違った、なんとも濃ゆーいものがございますね。大好きです。  「秋風記」、「火の鳥」に好きな場面・文章がたくさんあるけれど、やはりここは「春の盗賊」を推します。いやあ笑った。太宰さんのユーモアセンスは凄すぎる、「十一時でした。」って…!笑笑笑

    0
    投稿日: 2008.10.03
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    私やっぱりこれは外せません。短編集で比較的よみやすいです。まあ安定していたころのお話。やっぱりこの辺が読みやすいんですよね。、の多さにはびびりますが二作目よむときには気にならなくなります。独特の文章で、句読点もむしろ心地いい。買ったとき若干気負けしましたが関係なくやはりおもしろかった。おもしろかった。太宰治のアフォリズムもかがやいてて付箋だらけになります。内容もさすが。色んな人に読んで欲しい作品の一つ。

    0
    投稿日: 2008.01.13
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    どうしてこんな面白い話ばっかり書けるんだろう…!全部好き過ぎて困ります。「火の鳥」がすごく面白かったから、続き書いて欲しかったなぁ。グッドバイでも同じ事思いましたが(!)どの話でも必ず続きが読みたいって思わせる筆力は物凄いと思う。途中までって解ってても何回も読み返してしまいます。ああやっぱり太宰はかみだ・・・!!

    0
    投稿日: 2006.06.16
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    中学生時代、押しも押されぬ(?)太宰ファンでした。「いかにも太宰」というかんじのセンチメンタリズムより、リズム感と諧謔心に惚れていました。 そんなわけなので、キ○○イ一歩手前の初期、ドロドロの後期より、精神的健康を取り戻した中期が一番好きでした。この本はその時期の代表作。のびのびと明るく健康的で、他の時期に比べれば評価は低いようですけどね。

    0
    投稿日: 2004.10.16