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総合評価

43件)
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    上巻で、地形の理解に時間をかけたお陰で下巻はスッーーと読めました それぞれの視点で描く圧巻の1作 時間を空けてまた読み直します

    1
    投稿日: 2026.01.29
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    どう終わらせるのか難しいけど,こうしますか。もう少し違うものが欲しかったかな。無い物ねだりではあるけれども。

    1
    投稿日: 2026.01.24
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    久しぶりに上下巻の小説を読んだ。人々の苦悩や思考がすっと頭に入ってくる。書き手の体幹のようなものを感じたし、安心して最後まで読みきれた!おもしろかった!

    1
    投稿日: 2026.01.14
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    面白かったー。満州のある土地をめぐる群像劇。それゆえに物語に終わりはなく、据わりが悪い気もするが、そういうのがリアリティなのかも。キャラクターごとストーリーの主題があってそれがしっかり解決される物語が好きな人には向かなそう。 個人的には戦争構造学研究所の行く末に関しての石本と須野正男のやりとりが白眉。敗戦を予言することは侮蔑的で、それこそが戦争構造学の限界である。そしてその指摘もきっと戦争構造学にとっては侮蔑的なのだ。そういった分断が世界の課題なんだろう。 解説で情報開示の手順に言及があるのが新鮮に感じた。

    2
    投稿日: 2026.01.09
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    この本を読んで、祖父母やまたその親たちは戦時中や戦後にどういう生活を送っていたのか知りたくなった。 まだ、知っている人が生きているうちに聞きたいことは聞いておかないといけないな。。

    1
    投稿日: 2026.01.05
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    神父や孫悟空等、主人公達が、それぞれの思惑の中で、様々な視点や時間から戦争にどう関わっていくのか最後まで夢中になって読み進めてしまった。物語の最後、地図というもののもつ意味について考えさせられ、読み応えのある物語だった

    0
    投稿日: 2026.01.04
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    満州を舞台に時代は第二次世界大戦、そして終戦へと移り変わっていく。やはりこの作者は小説が非常に上手く、感傷的になりすぎず、さりとて倫理との距離を見誤ることなく、悲惨な戦争の実態とともに物語は進んでいく。戦争による破壊と対になる都市と建築がテーマであるのもバランス感覚に優れており、気候を読み建築の才のある明男は本作における主人公と言っても過言ではないだろう。また端々で暗躍する細川も魅力的であり、それ故に前回と書いたが時代のうねりが巨大すぎてそれに翻弄されるがあまり「個」としての人生やエピソードを見出すことができず、端折られているような感覚になったのは非常にもったいない気もする。史実のインパクトに押される形でドラマ的な盛り上がりも薄く、情緒的な話の好きな自分としては技巧面で唸らされる反面感情面ではいまいちハマりきることができなかった。ただそれをやると上下巻では収まらず、史実ベースの空想大河として視点を変えて読むことで個人的には何とか折り合いをつけることができた。 地政学を元に戦争の行末を検討するための組織「戦争構造学研究所」と、数々の未来の可能性を議論して予知していく「仮想内閣」という設定は非常に面白く、あとがきにもある通りこの部分のSFっぽさはとても良かった。 ただ、タイトルでもある地図と拳は本作のテーマを超えて人類のテーマと言ってもいいほどに逸脱しており、そのスケール感と物語への落とし込みぶりは素晴らしかったように思う。

    0
    投稿日: 2025.12.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    拳とは暴力、すなわち戦争のこと。 これは、地図と戦争の物語。 細川〜〜〜!上巻の時から好きなので、活躍(及び暗躍)が沢山見られてとても嬉しい! 安井は今の感覚で見ると愚かに見えなくもないけど、彼は「大日本帝国の臣民、皇民」の象徴だと感じた。彼ほど純粋に真っ直ぐ天皇への忠誠心を抱いている人間が当時どれくらいいたのか分からないけど、当時国民に求められていた「あるべき姿、思想」がこの安井なのだと思うと背筋が凍った。 明男は、登場当初は超機械的な青年、という感じだったけれど、徐々に彼の感情や思想が明らかにされていって、後半どんどん人間くさくなっていったなという印象。建築への熱意や丞琳への淡い感情(?)など。 上巻の冒頭で、小刀を捨てられなかった高木と、最後に感謝しながら小刀を海に捨てた明男の対比も美しい。戦争の始まりと終わり。 戦後10年の明男と丞琳の場面は朝日のような眩くて暖かい希望が感じられてとても素敵。

    0
    投稿日: 2025.12.27
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    領土わ獲得するために争い合う人間の愚かさ、戦争の悲惨さを痛感する作品。 全体を通じて静かな悲哀に満ちた作品という印象をうけたが、ラストの終わり方は希望を感じさせるようなもので後味が良い。

    1
    投稿日: 2025.12.20
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    めちゃくちゃ濃厚。 ストーリーの濃厚さも良いんでけど、細部の表現もビシッと決まっている。 この作者で一番良いかも。

    0
    投稿日: 2025.12.18
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    地図を描くという行為には、拳(暴力)が伴い、多くの哀しみの上に地図が成り立っていると痛感しました。フィクションだからこそ戦時中の哀しみに深く思いを寄せることができるのかなと感じました。

    0
    投稿日: 2025.12.14
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    満州国、仙桃城をメインの舞台とした物語。 最初は誰の物語なのか分からず読み進めている頼りなさがあったが、1930年あたりから密度のある進捗で読み進めやすかった。

    0
    投稿日: 2025.12.13
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    上巻からだいぶ間を置いて下巻を読了。まーー、難しかった!巻末の頭がクラクラするような参考文献の多さよ。小川くんすごい。きちんと描かれている世界観を味わい尽くせた自信は全くないけど、まず感じるのは戦争の愚かさかな…今の時代特に…。本当に怖くなった…

    0
    投稿日: 2025.12.11
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    かなりの文量があったが、あっという間に読み終えた。激動期の満州を舞台とした物語で、大河ドラマを見ているような感覚だった。 史実にある程度基づいているため、世界史で学んだ出来事が多く出てきた。歴史が点と点ではなく、流れる大河のように一つに繋がっている感覚を得れることができ、少し賢くなったような気がした。 知的好奇心が刺激される素晴らしい本であった。

    0
    投稿日: 2025.12.10
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    読み終わった時、帰ってきた、という気持ちになった。 満州は仙桃城を舞台にした50年がこの中にはあった。 初めこそ視点が移り変わり読み進めるのに時間がかかったが、点と点が繋がり始めてからは夢中になって読んだ。 小川哲さんの作品はこの快感が病みつきになる。 巻末の解説にあったが、 小川哲は「慟哭」を描くスキルを完璧に会得していると。 悲劇の物語だが希望もあり、 この時代の満州の知識も深まった素敵な読書体験であった。

    1
    投稿日: 2025.12.06
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    満洲に造られた一都市である仙桃城を軸に描かれた50年の歴史物語の中にどっぷり浸かった2週間でした。登場人物を通して見る戦前から戦後初期にかけての日本。深く深く考えながら読了。史実と創作の継目がなく、没入感か凄くしばらく余韻に浸ります

    14
    投稿日: 2025.12.02
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    大作すぎる 天才? ずっと飽きないし、面白いし こんな言葉しか出なくて情けないが 本当に素晴らしい 戦争、歴史についてもっと知りたくなった 登場人物が多くてこんがらがるが、読み進められる ずっと意表をつかれるのすごいわ 実際にこんなだったのかな 満州鉄道の話は興味深い個人的に 中国の歴史知りたいー

    1
    投稿日: 2025.11.23
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    読む前はSFのイメージを持っていなかったので突飛な展開に戸惑う点も有りました。登場人物が多く途中で脱落しかけましたが、読み終わった後は作者の思いに共感出来る部分も有りました。

    0
    投稿日: 2025.11.18
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    この2カ月ほど忙しくて読み進めず、義和団の乱から復習して読みに行くけど、真実の悲劇に迫るというよりは、どちらかというとSFなので、気合入れて復習した以上の涙や感動は得られなかったかなと思う。

    31
    投稿日: 2025.11.16
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    第168回、直木賞受賞作。 近代史、特に戦争モノ×SFはシンプルに好きです。 視点が登場人物ごとに変わり、歴史は細かく進む。 面白かったけれど、SF的要素の物足りなさと、ラストのあっさり感は残りました。

    67
    投稿日: 2025.11.02
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    骨太です! 巻末の参考文献がえげつないほど多い この膨大なリサーチをもとに描かれた、圧倒的な物語。 舞台は満州、登場人物も多いし、中国人名が読めない覚えられないし・・・ けどそれは杞憂 読み始めると、登場人物やエピソードが面白くて、どんどん読み進められた 当時の満州と日本、戦争とそれに巻き込まれていった人々を緻密にリアルに構築した素晴らしい物語だと思います 直木賞受賞、そりゃ獲るでしょ! パチパチ!

    16
    投稿日: 2025.10.07
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    日中戦争の泥沼に突っ込んでいく日本軍。 混迷を極める中国戦線の前線近くに日本が満州国の理想郷となるべく作った人口の都市、仙桃城はあった。 計画に携わった天才建築家の明男は理想とはかけ離れた建築を要求する関東軍と自らの思想の乖離に苦しみながら、街のシンボルとなる公園の建築を手掛ける。 しかしそこも戦乱の兆しがすぐそこまで迫っていた。 日本、中国、ソ連がいずれも現代につながる形で変貌していく。 意外と知らなった日中戦争がなぜ米英との関係悪化につながったのか、そしてそうなる事を知りながらなぜ日本は南方を攻めたのかが理解できた。 後半でぞっとしたのは八路軍の自国民に対する振る舞い。敵は日本軍であるはずなのに、仲間であるはずの同国民に対して再教育という名の拷問と洗脳を繰り返すさまが恐ろしかった。 戦争ではどの国が悪辣だったという話になりがちだが、戦争という極限状態ではちょっとしたことがきっかけでいかなる集団も驚くほど残酷になれると思ったので、覚えておきたい。 最後の最後の終わり方は見事。

    3
    投稿日: 2025.09.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    戦時中の満州で、東大建築科を終えたばかりの主人公が、ゲリラなどの妨害に対抗しながらも戦略手に町を一から設計、構築していく設計者を中心とした話。スケールは大きいのだが、各人物の描かれ方があいまいで、あまりストーリーに入れなかった。大きな流れもよく理解できなかった。読みやすい文体だったのに、少し残念に感じた。

    2
    投稿日: 2025.09.20
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    日本がなぜ満州国を建国しようと躍起になっていたか、今更ながら理解した 断片的にしか覚えていなかった歴史の知識が、小さいながらも地図になった気がする そもそも、途中まで史実だと思み進めてた笑 「仮想内閣」がSF味を強くしてくれていて良かった 細川のキャラクターも良い

    0
    投稿日: 2025.09.19
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    購入済み 2025.10.21.読了 評価もまあまあ。何より直木賞ということで、文庫化を待って購入。 んんん。何がイイのか?よくわからない。 日露戦争後の満州が描かれているようだったので、迷わず手に取ったが、驚きも感動もなく、ただただ読了を迎えた。 やっぱり、評価は大事だな。凡人なので星4ツ以上の作品だとだいたいご機嫌な読了感となる。 ところで参考文献の中に浅田次郎の『マンチュリアンリポート』が入っていた。この場を借りて申し上げたい。『マンチュリアンリポート』をおすすめする。是非読んでほしい作品。注)マンチュリアンリポートは蒼穹の昴のスピンオフ作品なので、まず『蒼穹の昴』シリーズから始めてください。感動します。

    0
    投稿日: 2025.09.03
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    ひとつの都市が現われ、そして消えた。 人々は夢を地図に描き出そうとする。夢はもう一つの夢と対立し、拳で解決せんとする。 実在しない都市をめぐる物語が、歴史の一端を表しているようだ。 なぜ地図に存在しないはずの島が描かれたのか? 桃源郷は、どこにあるのか? その答えは?

    0
    投稿日: 2025.08.31
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    最高に面白かった。 なんという参考文献の量! 戦後80 年ということもあって、 太平洋戦争や日ソ戦の本を 読んでいたことも、 この本を手にするきっかけだった。 総力戦研究所は「日本必敗」の 結論を出していたし、 東條も米国との戦争は回避したかった かもしれないが、 もし米国と戦わなければ 中国の利権は失っていただろうし、 ましてや満州からも手を引かなければ ならなかっただろうから、 いずれにせよ日本は戦争への道を 突き進んでいたはず。 勝てる見込みのない日露戦争に勝ってしまい、 やっとの思いで手にした満州に固執したことが、破滅の元凶だったんだ。 あの頃我々リーベンクイズが 大陸でやった蛮行から目を逸らしてもいけない。 そんな因縁の地の歴史を下書きにしながら これだけ壮大な物語を創作できるなんて、 まさに天才の仕事としか言いようがない。 執筆に3年かかったというのも頷ける。 小川哲の著作、全部読もうと決めた。

    1
    投稿日: 2025.08.30
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    日露戦争前後から第二次大戦終了後までの満州の地を巡る人々、国々のが絡み合った歴史を力強く再構築した歴史改変もの。孫悟空という人物が出てきたり戦争構造学研究所と仮想内閣という要素があることで歴史改変SF的ではあるのだけど、史実のifを描くことが主題ではないので満州を巡る歴史や戦争、それらにまつわる人々の人生や感情に深く引き込まれる。 全編に渡る大きなテーマはタイトルにもなっている「地図」と「拳(暴力、戦争)」。戦後80年となる現在も世界では多くの拳が振るわれていることはもちろんだが、この物語ならではということでいうと「地図」の現在についても色々と考えることになった。日本国内に限れば「拳」と共に並べられる文脈は少なくなっていると思うが、例えば毎年規模を増す自然災害の復旧により各地で新たな都市や集落が構想され地図が更新されたり、人口減少が進んでいく中でこれまでの地図通りでなくなったり新たな地図を作らねばならなくなったりしているところは多くあるのだろう。新たな地図を作るとき、その周囲にはどのような人や想いがあるのか、歴史的にも地理的にも思考が渦巻きながら広がる素晴らしい小説だった。

    2
    投稿日: 2025.08.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    圧巻だった。世界大戦下の満州で、明男や細川、そして石本までもがこんなにも必死に生きていた。戦争とは?都市とは?地図とは?多くの思考のもと練り上げていく事象に、ただただ惹き込まれた。『ゲームの王国』も実際の歴史を背景としてフィクションを盛り込む手法だったが今回はさらに洗練された印象だ。満州を舞台にSF要素もあり、ジャンルを飛び越えた作品だった。 ラストが物語の印象的な出来事とリンクして感動を誘うのだが、これだけの長い物語を読んできたからこそ感動できるのであり、読者に対するご褒美だと感じた。

    2
    投稿日: 2025.08.20
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    上下巻の下巻。 とにかくすごいものを読んだという実感が 頭を覆って言葉がうまく出てこない。 人がいる。 建物が立つ。 街ができる。 国が興る。 どれもが人の営みだけれど。 どれもが人の営みだから。 さまざまな思想がそこには宿る。 いろいろな人物が登場したけれど、 個人的には安井が深く印象に遺った。

    0
    投稿日: 2025.08.06
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    面白かった。とにかく圧倒的なスケール感。 多くの人物が交差する群像劇が、下巻で一気に広がりと深みを見せ、息をのむような物語の密度に引き込まれた。 10頁にも及ぶ参考文献リストにも驚かされる。 架空の物語でありながら、史実に裏打ちされた圧倒的なリアリティがあり、物語に説得力と重みを与えていた。 決して読みやすい作品ではない。登場人物の多さや専門的な描写もある。 でも一度世界に入ると、ページをめくる手が止まらなくなる。 読み終えたあとには、深い余韻とともに、歴史を“どう描くか”“どう見るか”という視点を問い直される感覚が残る。 歴史小説でも戦争文学でもない。これは、歴史を語る“構造”そのものを問う、唯一無二の物語だった。

    8
    投稿日: 2025.08.03
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    下巻はいよいよ戦争まっただ中となっていき、それぞれの登場人物が揺れ動きながら生きていき、そして死んでしまいます。 タイトルは地図と拳ですが、全編に地図のエピソードが強く意識された作品だと思います。

    1
    投稿日: 2025.07.30
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    もっと若い時、中学生くらいの時に読みたかった。 それくらいの時期に読んでたら、 何度も読み返して、色んな影響を受けて、 自分に染み込んでいたんだろうに。

    0
    投稿日: 2025.07.27
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    小川哲『直木賞受賞作品 地図と拳 下』。 満州国建設。 満州を巡って、複雑に入り乱れるそれぞれの思惑。 明男も建築学徒として、仙桃城へ。 関東軍の乱暴な支配に支那人との対立は激しくなっていく… 土地の利権を巡って、人たちは拳を交える。 土地を知るために、地図を作り、そして我が物とするために戦う。 まさにウクライナとロシア、イスラエルとガザ地区… 日本は石油がないために石油を求めて、戦争へと。 勝てるわけがないのに… 細川のような人間がいれば、第2次世界大戦は防げたのかもしれない。 戦争は何も産まない。 平和であることを望む。 やっぱり歴史小説は史実に基づく方が。 空想が入るのは何か違和感を覚えてしまう。 歴史好きからすると。

    18
    投稿日: 2025.07.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    上巻の途中から一気に面白くなってきてその勢いで、下巻は一日で読了。面白かったですね! 地図を巡る一連の話も、青龍島の伏線も含めて最後にしっかりと回収してるところも、全体のプロットをしっかり作ってるんだなと感心しました。 最後で丞琳が地図を取る為に伸ばしのは右手というのが印象的! 今作品の都市は架空の都市という事だけど、満州に起きた歴史は全くのフィクションでもないんでしょうね。歴史を勉強したくなりました。 ここからは完全に余談だけど、丞琳はチョンリンでなくて脳内で勝手にジョリーンに変換されて、某漫画の6部主人公についつい重ねてしまいました。強気な性格で、父親に逆らうところとかね。

    19
    投稿日: 2025.07.20
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    とにかくスケールの大きな物語。正直理解しきれない部分も多く、時代が飛び飛びでどこが山場なのかもいまいち分からなかった。 しかし雰囲気と文章の巧みさで引き込まれたのでこの評価。

    0
    投稿日: 2025.07.16
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    視点がどんどん変わり、登場人物が多いので、決して読みやすい話ではなかったけれど、どんどん引き込まれていった。またベースとなっている史実についても知らないことが多く、勉強になった。 あと、地図と拳(戦争)についての話だったけれど、建築についての話でもあった。子どもの頃、建築家になりたかったことを思い出した。

    0
    投稿日: 2025.07.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    下巻は主に第二次世界大戦の前後の仙桃城での出来事が中心として展開されている。 表題を「地図と拳」としつつも、実際は建築の話が7割といった感じ。というか、専門家でもないのにここまで深く建築を考えて、自らの思想を落とし込むという行為に感心する。「建築とは時間」と言い切り、どんな人間でも、そこにある建築を見て同一の空間であるという安心感を持つという発想は面白いと思った。 あとは、10年後の未来を予測するという戦争構造学と呼ばれる造語も面白かった。 物語としては、悪くはないが、細川の万能感に押し込まれた印象も拭えない。

    1
    投稿日: 2025.07.10
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    最後に小刀が出てきたとこで涙した。 色んな立場の色んな人が出てきて難しいなと思いながら読んだけど、良い終わり方だったと思う。 「もはや自分の命は、自分のものではない。自分の命が自分のものでないことを選ぶ権利もない」

    0
    投稿日: 2025.07.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    地図と拳、それぞれの役割や人間がそれらを把握しきれていないこと。制覇しきれていないこと。人物が多く視点も様々だけど、だからこそ飽きない大作だった。面白かった。

    0
    投稿日: 2025.07.07
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    ここでの「地図」とは街を作ること.「拳」はもちろん暴力であり戦争. 満州を舞台に19世紀末から太平洋戦争後までの50余年を描く大河ドラマ.そこで「地図」を体現するのは,満鉄,あるいは謎の研究所を主催する小川,そして主人公である明男(須野家)であり,一方の「拳」を体現するのは関東軍や孫親子.ある者は自ら運命を切り開こうとそれに抗い,しかし多かれ少なかれ,全員が運命に翻弄される. 結末は虚しいものともいえるが,全ての発端でもある「青龍島」の謎が明らかになる.

    1
    投稿日: 2025.07.06
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    小川哲『地図と拳 下』集英社文庫。 第168回直木賞受賞作、第13回山田風太郎賞受賞作と各界から絶賛された歴史空想小説。 歴史という真実の中で描かれる空想の街。消えては産まれる空想の街。戦勝を信じて、最後まで皇国を胸に軍人であり続けた者も居れば、最初から敗戦を知り、敗戦の先にある未来を描きながら、戦火の下をのらりくらりと掻い潜った者。 兵どもが夢の跡…… 虚しさだけが残る結末。 今、まさにこの瞬間も、プーチン率いるロシア軍はウクライナ侵攻を続けている。まるでソ連が崩壊したにも関わらず、それを信じようとしない愚かな指導者の姿を見るようだ。 日本は戦後80年を迎えても、なおアメリカに支配され続けている。愚かな日本の歴代首相はアメリカを同盟国と呼んでいる。支配されていることに気付かないのか、鈍感なのか。 戦争とはそういう愚か者の暴走の結末なのだろう。 1932年、満洲国建国。須野の息子の明男は、細川に命ぜられるまま建築学徒として仙桃城の創設に携わり、仙桃城は立派な都市に発展した。一方、リットン卿による満州国の調査結果を受け、細川は戦争構造学研究所を設立し、十年先の未来を予測しようとする。 未来を創る者と目の前の現実にすら目を閉じて、不毛な闘いに身を置く者。戦火の先に広がっていたものとは…… 本体価格830円 ★★★★★

    69
    投稿日: 2025.07.03
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    地図には国家の野望と歴史が宿る。日露戦争前夜から終戦までの満洲を舞台に、半世紀に渡る人々の生き様と思想が圧倒的な筆力で描かれる。痺れるほど魅力的なシークエンスが積み重なりながら、信仰力・知力・武力、そして創話の力が示される。下巻以降は、暗く重たい史実にそれら全てが飲み込まれそうになるが、人々が祈りの如く希望を捨てない様は実に感動的。

    0
    投稿日: 2025.07.03