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文明の衝突と21世紀の日本
文明の衝突と21世紀の日本
サミュエル・ハンチントン、鈴木主税/集英社
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総合評価

84件)
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    単なる進歩史観を超えた歴史の大局的な見方、現代の諸問題を20世紀の終わりにすでに見通していた眼力、文明を分類して日本文明をそのひとつに数えかつ、それを体現しているのは日本ただ一国というその独自性を指摘する炯眼など学ぶべきところは多い。 ただ細部においては認識の不確かさも少なくなく、全体として粗雑な議論が目立つのが難点。

    0
    投稿日: 2025.03.15
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    かなり前の本なのに、現在の中国と日本の関係、イスラム国のような集団の出現を見抜いていた洞察力の鋭さ。 さらには、今後数100年の世界情勢をも、おそらく言い当てているであろう射程の長い内容の本。オススメ。

    0
    投稿日: 2024.08.27
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    面白かった。多文化していく世界の中で、文明間に発生する衝突について説明している。それがとても納得できるものであり、もっと早く読んでおきたかったと思う。中でも日本は一つの文明であり、且つそれを他のいずれの国とも共有していないという特殊性があるとの説明は説得力がある。 現時点でも紛争、戦争は絶え間なく起こり、破壊・殺戮活動が続いている。これを見て多くの日本人はどうしてそんな無駄なことしているのか、という疑問を持つんじゃないかと思う。でもそれは歴史やアイデンティティの感情に訴える地域や場所を侵された経験が日本には無いためなのだろうと思う。そういう勉強をして理解を示し、日本としての考え方を堂々と述べていくべきだと思う。 「解題」を中西輝政氏が書いている。これがまた大変いい。

    1
    投稿日: 2024.04.10
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    翻訳は2000年刊行。 話題になった本だったような記憶がかすかにある。 自分の年齢を考えたら、リアルタイムで読んでいてしかるべき本なんだけど。 …でも、今からでも読む! だって、どのみち今も昔も、国際政治音痴だし。 喪うものはないはずだ。 と開き直って読んでみた。 現在の状況と合致する部分のみが強く印象に残りやすいのだろう、とは思うけれど、本書の内容は現在にも通用する部分が多いと感じる。 アメリカの覇権の弱体化。 一極集中ではなく、世界が多極化する。 1990年代から2000年代での見通しは、まさしくその通りになりつつあると感じられる。 そこでどのような新しい国際秩序ができるか。 本書では採られる方策を二つに類型化した。 ひとつは「バランス化」(バランシング)。 もう一つは「相乗り」(バンドワゴニング)。 覇権国(アメリカ)と地域の中核国の関係、あるいは中核国と地域の二番手の国との関係にそうした方策が採られ、関係が出来上がる。 さらに、その関係形成に、文明の違いや近さが影響を与えるというところが、この本の眼目。 共通する文化を持つ二つの国や集団の間では緊張関係があっても比較的協調関係が生まれやすく、異なる文化の間では紛争が激化しやすいということらしい。 国民国家と文化のまとまりが一致していないところで民族紛争が起きるという話もある。 そういう眼で米中関係、現在のロシアとウクライナの関係を見ていくと、ああ、なるほど、と頷けるところはたしかにある。 ところで、本書にはアメリカの多文化社会化に否定的な見方が示されている。 歴史的に見て、多文化を追求する国が永続したためしがないからだということだ。 トランプ政権が誕生したり、その後のバイデン政権も、白人の、中産階級のアメリカを再生させようとしていることを見ると、今揺り戻しが起きているようだ。 筆者がいうように連合国家になる、という選択肢もアメリカにはあり、そういう未来を選択することもできるのではないかと思うけれど、ダメなのかな? さて、本書は「21世紀の日本」ももう一つのテーマとしている。 日本は中華文明から派生してはいるけれど、孤立した文明であるため、例の文明の衝突理論から考えると、なかなか他国と緊密な協調関係を結べないらしい。 力をつけていく中国とどう渡り合うか。 過去と同じように、その時々の覇権国家、別の地域の中核国家の力を借りながら牽制するしかない、ということのようだ。 割と、まあそうなんだろうな、と思っていたことだった。 正月に読む本の選択を誤ったといえばその通りだが、何というか世界の弱肉強食の現実をつきつけられ、暗い気持ちになってしまった。

    1
    投稿日: 2023.01.04
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    文明衝突論を展開したハーバード大学のサミュエル・ハンチントンが日本にフォーカスを向けた名著。 政治経済の利益、イデオロギーによる分裂が顕著だった20世紀と比べて、21世紀は文化によって分裂している、これからもその分裂は続くと分析している。2000年に出版された本だが、この内容は2022年のロシア・ウクライナ戦争の勃発を予言していたとも言える。 宗教もなく、文化的にも完全に独立した日本だからこそ、先入観を持つことなく他宗教や他文明の理解・教育を進めて、国際平和を促進させることに一役買うことができるのではないかという希望を感じた。この本のように多様化する社会を深く理解しようとする価値観が広まり、平和な世界へ向かってくれることを願う。

    1
    投稿日: 2022.12.07
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    ハンチントンによる『文明の衝突』拡張版? 『文明の衝突』は次に読む。ものの、元の半分ほどのページ数で書かれている本書は読みやすく、内容も非常に筋の通った濃いものだった。 世界の国際関係はまさに変動している。米中の関係しかり、それらを踏まえた日本の立場しかり。 国際情勢を日本的視点だけでなく、グローバルな視点で捉えて将来を見据えるため、西欧から捉えたハンチントンの視点を知ることは有効な足がかりになると思う。

    0
    投稿日: 2021.12.09
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    2000年の作品。当時はアメリカ一極支配の時代であったが、その後の地域での紛争、イスラムの団結、中国の台頭による新たなパワーバランスを、基本的には全て予見しているのが凄い。 イデオロギーによる対立が終わり、世界は国を超えた文明ごとに分断され、文明間の衝突が始まる。 西欧文明(欧米等)、東方正教会文明(ロシア等)、中華文明(中国等)、日本文明、イスラム文明、ヒンドゥー文明、ラテンアメリカ文明、アフリカ文明。当時はこのうち、西欧文明が突出したパワーを持っており、中国は地域での大国に留まっていた。ハンチントン理論によると、超大国と地域大国は直接対峙せず、むしろ、地域の準大国と超大国が組んで、地域大国と相対するという。まさに、日米と中国の関係をあらわしている。現在、中国が超大国のカテゴリーに入るようになり、このバランスに変化が生じる。

    0
    投稿日: 2021.10.04
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    日本も世界も、米中対立に翻弄されながらも何気に均衡を保てているのはある意味奇跡。それは互いの、各国間の文明に不可侵だからか?そういう意味では北朝鮮やイラン問題もそうか。政治的、軍事的な非難の応報はありながらも、文化、文明を否定することはないもんなぁ。

    0
    投稿日: 2020.03.29
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    本書は『文明の衝突』の著者サミュエル・ハチントンによる論文集だ。九九年に行われた日本講演、超大国アメリカに焦点を当てた論文、ハチントン理論の基盤となる国際論(著書抜粋)が含まれている。 冷戦時代の世界は主として「民主主義国家」「共産主義国家」「第三世界」の三勢力に分かれていた。しかし、21世紀における国家の行動基準はイデオロギーや政治体制でなく、諸国を文化的に類別する“文明”である。また、米ソという二極化したパワーバランスが崩壊した現在、グローバルな超大国は米国のみであり、他には各地域における主要な地域大国が存在するーーつまり、事実上の一極・多極世界だというのが各論文に共通したテーマである。 ハチントンによれば、文明とは数世代にわたる人々の生活様式全般であり、文化的な特徴と現象の集合を指している。現在、世界には①日本文明②中国文明③インド文明④イスラム文明⑤西欧文明⑥東方正教会文明⑦ラテンアメリカ文明(⑧アフリカ文明)が存在しており、各地域の諸国は中核国・構成国・孤立国・分裂国・引き裂かれた国のいずれかに該当する。通常、文明を異にする国家は冷淡で敵対的な関係となり、信頼と友好はあまり見られない。異文明間では断層線の戦争(フォルト・ライン戦争)が激化していくが、平和実現のためには中核国が他文明の紛争に介入せず、構成諸国はフォルト・ライン戦争を回避するよう努めなければならない。 最後に、世界をアメリカ化する多文化主義への警鐘が鳴らされる。10年代を通じてポリティカル・コレクトネスはグローバル社会に蔓延し、共同体の文明的差異が取り払われる傾向ーー例えば米国のユダヤ教徒やイスラム教徒に配慮して“Merry Christmas”の代わりに“Happy Holiday”を用いるといった、多文化主義的傾向がより顕著になった。しかし、著者は「世界帝国がありえない以上、世界が多文化からなることは避けられない」とし、むしろ人々は差異を認め合った上で「他の文明の住民と共通してもっている価値観や制度、生活様式を模索し、それらを拡大」することが共存への道だと説いている。 加熱する多文化社会への反動が保守主義の台頭という形で帰結したと考えれば、西欧文明から引き裂かれることを拒んだ国民がトランプ大統領を誕生させたことにも納得がいく。近年では英国のEU脱退など、同一文明の国家は強固な関係を築き上げると論じる著者の予見に逆行する情勢も見られ、世界はより複雑化の一途を辿っているように感じられる。現在の日本は中国とのバンドワゴニングでなくバランシング戦略を採用し、一方で米国は着実に超大国の座を降りながらも断固とした対中姿勢を表明している状況だ。今の世界は一極・多極体制から、細分化した多極主義体制への過渡期だと見るべきだろう。

    1
    投稿日: 2019.09.30
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    異なる文明どうしは本当に融合できないのだろうか?現在の状況を理解するには分かり易い理論だったが、そうは思いたくない。日本のバンドワゴニングの立ち位置は、文明どうしの融合のロールモデルになれないだろうか?

    0
    投稿日: 2019.09.03
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    日本の事はあまり書かれていません。全てを文明で語るには無理があります。 今後の日本の立ち位置のヒントを教えてくれてはいます。 ・文明的に孤立 ・非西欧化 1.この本をひと言でまとめると  文明という視点で世界を見よう 2.お気に入りコンテンツとその理由を3から5個程度 ・中国の覇権(p152)   ⇒10年前から予想できていたのかと感心 ・イスラム世界の挑戦(p28)   ⇒イスラム世界がこんなに勢力があるとは思わなかった。 ・文明の衝突が世界平和にとって脅威(p189)   ⇒世の中は文明視点になっていることを知らなかった。 3.突っ込みどころ ・日本は中国と手を結ぶ可能性が高い(p52) → それはないでしょう ・データがすくない → 単なる著者の思い込み? ・文明に基づいた国際秩序こそが世界戦争を防ぐ(p189) → 文明で平和になるのか? 4.類書 ・思い当りませんでした 5.自分語り ・政治学の本はめったに読むことはなく、読書会でしか読まない本でした。 ・読み方が浅いせいなのか、全体的に難しくてあまり理解できませんでした。

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    投稿日: 2018.12.30
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    "地球上の各地域で育まれてきた文明を定義づけ、現代社会の関係性をアカデミックに論述した本。これも世界を見つめる視点ひとつである。 人間は多様性ある生き物故、この時代まで進化を遂げてきたのだと思う。 しかし、その多様性を受け入れつつも、排他的な争いも続けている。 すべての人類が共存するには、共通の敵が生まれない限り実現は難しいのかもしれないと感じた。"

    0
    投稿日: 2018.11.23
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    文明と文化は、いずれも人々の生活様式全般を言い、文明は文化を拡大したものである。 19世紀のドイツでは文明を機械や技術、物質的要素にかかわるもの、文化は価値観や理想、 高度に知的・芸術的・道徳的な社会の質にかかわるものとし、 文明と文化をはっきり区別していた。 一極・多極世界は四つのパワーレベルからなる。 超大国→地域大国→ナンバー2の地域大国→その他の国。 冷戦後、世界は七つあるいは八つの主要文明に属している。 西欧文明・東方正教会文明・中華文明・日本文明・イスラム文明・ヒンドゥ文明・ラテンアメリカ文明そしてアフリカ文明。 この異なる文明が衝突することになる。 日本は文化と文明の観点からすると孤立した国家であるとハンチントンはいう。 日本文明は日本という国一国と一致し、国外離散者すら存在しないという。

    0
    投稿日: 2017.09.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「尖鋭化する文明・宗教の対立」と本書の帯にありますが、15年も前に、2016年現在の状況をここまで見通していたのかと唸らされる、そういう一冊でした。

    0
    投稿日: 2016.03.07
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    国際政治学者サミュエル・ハンチントンによる本書には、1993年発表の『文明の衝突』(抜粋)のほか、1998年に東京で行った「二十一世紀における日本の選択~国際政治の再編成」と、1999年に『フォーリン・アフェアーズ』誌に連載された「孤独な超大国」が収められている。 『文明の衝突』は、冷戦の終結した21世紀の世界を予測した論文として、フランシス・フクヤマが『歴史の終わり』において「グローバルに民主主義と市場経済秩序が定着し、もはやイデオロギーなどの大きな歴史的対立がなくなる」という典型的な“アメリカ的世界観”を示したのに対して、「民主主義によって一つの世界が生まれるのではなく、数多くの文明間の違いに起因する、分断された世界となろう」という、およそ“非アメリカ的世界観”を描き、欧米世界を驚かせたものである。 その主旨は、以下のようなものである。 ◆冷戦後の世界の国家のグループ分けにおいて重要なのは、7つ(中国、日本、インド、イスラム、西欧、東方正教会、ラテンアメリカ)或いは8つ(+アフリカ)の世界の主要文明である。地域の政治は民族中心の政治に、世界の政治は文明中心の政治になり、超大国同士の抗争に代わり、文明の衝突が起こる。 ◆その世界では、各国は各文明に対して、構成国、中核国、孤立国、分裂国、引き裂かれた国家として関係する。 ◆異文明間の紛争は、地域的なレベルでは文明の断層線での紛争が起こり、世界的なレベルでは異文明の中核国家間での紛争が起こる。 ◆世界的なレベルの衝突としては二つが想定される。一つは、アメリカと儒教的特徴をもつアジアとの対立で、特に中国の発展はアメリカにとってぬきさしならぬ挑戦となる可能性がある。もう一つは、既にアフガン戦争、湾岸戦争として顕在化していた、イスラムと他文明との衝突である。 ◆異文明間の戦争を避けるには、他文明内の衝突に中核国家が干渉しないこと、中核国家が互いに交渉して自分たちの文明に属する国家や集団の関わる地域レベルの紛争を調停すること、あらゆる文明の住民が他の文明の住民と共通して持っている価値観や制度や生活習慣を模索し、それを拡大しようと努めること、が必要である。 そして、「二十一世紀における日本の選択~国際政治の再編成」では、「東アジアの将来の平和と幸福は、日本と中国がともに生き、ともに進む道を見つけることにかかっている」、「孤独な超大国」では、「アメリカにとっては、多極体制の世界における大国の一つとなるほうが、唯一の超大国であったときよりも要求されるものは少なく、論争も減り、得るものは大きくなるだろう」と述べている。 昨今の世界情勢を見ると、ハンチントン氏の予測が如何に鋭かったかがわかるし、衝突を避けるためのルールも依然有効なものである。 今、読み返す価値のある著作と言える。 (2009年5月了)

    0
    投稿日: 2016.01.11
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    文明の衝突を読むか迷い、まずは事始めにこちらを読んだ。非常に明確に、現在の世界情勢を現してあるし、初版発行から15年経って、その情勢は複雑に悪化しているように思える。一方で、不干渉、共同調停、共通性という3つのルールは、暗礁に乗り上げる感覚に対して、目指すべき方向性の示唆を与えてくれる。また、日本のポジションも再考できた。 ただ、やけに読みにくい構成と文章体…。雑に作られているように感じてしまった。

    0
    投稿日: 2015.12.13
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    かの有名な国際政治に関する論文である「文明の衝突」の抜粋の他、2論文を収録した論文集。 ◯「二十一世紀における日本の選択ー世界政治の再編成」 「文明の衝突」理論によれば、今日の世界の在り方を規定するものはイデオロギーではなく、文化や文明の類であり、事実、イデオロギーで分裂していた東西ドイツは結合を遂げ、逆に文明の相違があるにもかかわらず結合していた旧ユーゴは分裂への道を辿った。そして同じ文明を共有する国同士は、ユーゴ紛争での旧ユーゴ各国への各々の支援勢力を見ればわかるように、理解し合い、助け合う傾向にある。 一極・多極世界から、多極世界へと移り行くなかで、特に東アジアでは、異なる文明に属するアメリカと中国との対立が決定的となり、そこでどちらの文明でもない日本は文明という枠にとらわれることなく純粋に損得の判断から行動することができる。また、日本の外交政策は、結果的にはどうあれ一貫してバンドワゴニング(日英同盟、三国同盟、日米同盟など、いわゆる、「勝ち馬(になりそうな方)に乗る」)である。そのため、アメリカが超大国としての地位を失ったあかつきには、日本は中国と結びついていくとする。 著者は、日本はバンドワゴンの行動原理に基づいていずれ中国と手を組むと指摘するが、現状安倍政権は、バンドワゴンかバランシングかということでいえば後者の戦略を採用しているようだ。まあ、こういう細かいところでは予測と違うことが起こっていても、超大国と地域No.2の大国は、地域大国の覇権を阻止するために手を結ぶ傾向にあるという、日本がバンドワゴン戦略を取りやすいということより大きな原則の部分では概ね妥当しているように見える。バンドワゴン戦略は、組む大国との信頼があるか、地理的な遠さなどで影響 が及ばない場合でないと不当な影響力の行使の下に置かれかねない点でリスクがあり、現状の日中間にそれほどの信頼関係がない以上、著者の言うとおりの未来が訪れることはないと思う。 ◯「孤独な超大国ーパワーの新たな展開」 アメリカは慈悲深い覇権国を自称し、国際社会の利益のためと称して自己の利益の増進を追求してきたが、かつての冷戦下の二極体制や、湾岸戦争時の一極体制の時とは異なり、アメリカが自己利益の代弁者だと考える国は一極・多極体制の下では減少し、むしろ地域大国からの反発を招き、超大国として覇権的に振る舞うことへのコストと利益のバランスが崩れてきている。そこで、アメリカは超大国であり続けるよりも多極体制の下で地域大国として振る舞う方が、世界へリソースを支出しなくてもよくなり、反発も買わず、地域大国と超大国との間では必然の対立も回避できることで役割やコストを低減し、利益を増進させることにつながるとする。 シリアとか、ウクライナ、南シナ海の問題とかみてると、まだアメリカにヘタレて引きこもってもらうには早いのかなーという気がする。シリアなんかではサウジとかの地域大国が積極的に役割を果たさない以上、世界に影響を与える同地域の安定化のためには、どうしてもアメリカが出てきてもらわなくては困るということがあるんじゃないかなぁ。ロシアとかイランだけに任せるという選択肢は無いだろうし。その点で、この論文が見通すような未来はまだ訪れているとはいえないのかな、と感じた。 ◯「文明の衝突ー多極・多文明的な世界」 冷戦終結後の多極化してゆく世界では、文明が国家の行動を規定し、そのことにより文明の断層線におけるフォルト・ライン紛争が発生しやすくなり、しかもそれは、紛争当事国と文明を同じくする国々をも巻き込んで大規模化しやすく、きたる多極世界に対する最も深刻な危機が、この文明の衝突であるとする。その上で、文明の衝突を予防するためには、世界はいまや文明によって規定されていることを自覚し、文明に基づいた国際秩序の構築、すなわち不干渉、共同調停、そして例えば異文明間でも共通する最低限の道徳観など、共通点を模索、拡大するという、共通性のルールに基づいた国家の行動が求められるとする。 共通性のルールっていうのが、心に残った。つまり、異文明で、相手が何を考えてるのか全くよくわからなくても、根本は自分たちと同じ、人間なんだということを心に留めておこうということなんだな。 「解題」 京大教授中西輝政による解説。この論文をどう読めばいいのかという視点を指し示してくれてありがたい。 文明というものを通して世界を見るという体験は結構視野が広がるものだと思ったけど、やはり日本はいずれ中国の覇権に服することになるという著者の主張は飲み込めなかった。中西氏の言うように、中共の事実上の一党独裁が続く限り中国の覇権は、性急で未成熟なナショナリズムによる粗野な覇権にならざるをえないような気がするし、それよりは不満もあるが経験済みのアメリカの覇権の下にいるほうが良いというのがいまの日本の立場なんだろう。

    0
    投稿日: 2015.11.21
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    ハンチントンの「文明の衝突」という本のことを知ったのは、確か「朝まで生テレビ」で学生が議論の中で取り上げていたのが最初だったと思う。なんか、おもしろそうな、重要そうな本だなあと思った。それからしばらくして翻訳本が出版された。でも、単行本だし、難しそうだし、ちょっと手を出すことができなかった。どういう内容なのか、あまり分からないまま時が過ぎ、そして今回、新書として本書が出版されたので、すぐに飛びついたというわけだ。同じ内容の講演や論文が続いているので、何度も同じ言い回しにふれることができ、僕には非常にわかりやすかった。著者は、冷戦の時代が終わり、グローバルな国際社会の一体化が進むという考えを否定する。そうではなく、いくつもの文明に分裂し、それらが対立・衝突を繰り返すと主張する。読み進む中で、アメリカ人のこの著者が、どうしてこんなにアメリカの行動(世界の警察のように、他国の問題に首を突っ込む)に批判的なのだろうかと、ずっと疑問に思っていた。それが最後の中西氏による解題ではっきりした。アメリカは1つの国としてまとまっている。しかし、本当はいろんな歴史をもった多くの民族が集まっている。最近の動きとして、それらが自己主張を強くしているのだそうだ。このまま行くとアメリカは分裂する。アメリカは自国を世界のようにしようとしている。一方で、世界をアメリカのようにしようとしている。著者はアメリカのアイデンティティを守り、そして他国のアイデンティティも認めることを主張している。そして、日本がこれから世界の中でどういう立場をとっていけばよいのかのヒントが書かれている。今後の日本、そして世界について考えるきっかけになればよいと思う。

    0
    投稿日: 2015.11.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前半が終わると、文明の衝突のサマリ的紹介になり、わかりやすく「文明の衝突」で唱える文明論が抑えられるかと思います。

    1
    投稿日: 2015.09.15
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    『文明の衝突』で有名な著者が、改めて世界の動向を分析する一冊。 著作年月日が2000年と若干古いが、逆に著者の慧眼に驚かされる。 そして、日本が中国と分断している独特の文明だというのが深く納得できた。

    0
    投稿日: 2015.08.24
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    国際政治学について勉強したくなった。今後はイデオロギーの対立ではなく、文明の対立になる。さらに、その中心をなす、宗教が大きなポイントになる、という論調。

    0
    投稿日: 2015.05.23
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    文明の衝突の内容を頭の中で整理するのに役立つ。特別に日本に向けられた示唆はそこまで多くない。 グローバリズム論VS文明の衝突論 多元主義ではなく、西欧のアイデンティティーを意識することが重要。リーダーであり続けるためには普遍主義の押し付けをやめなければならない。 日本は中国と米国のどちらにつくかの決断を迫られる。バンドワゴン。

    0
    投稿日: 2015.03.30
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    世界的ベストセラーの「文明の衝突」は読まねばと思いつつ積ん読状態。読みやすいということでコチラを先に読了した次第。国家をグループ分けする際に最も重要なのはイデオロギー(冷戦時代)ではなく主要文明であり、利害の衝突や連携はこの文明をベースに行われるという主張は納得。この場合、日本文明は世界に一つ(一国家)であり極めてユニークだが、これが良い影響をもたらすか否かは連携相手に依る。考えてみれば、日本は歴史上、他文明からは理解し難い変わり身の早さで常に強国との連携を図ってきた。かつての中国、イギリス、ドイツやイタリア、そして敵国であった米国。この先、どこと組むかは分からない。その米国にしても多様性を是としつつ、国内の多文明化が進めば国としての統合が崩れ、バラバラになる可能性があるとの指摘はとても興味深かった。つまり、米国内に於ける西欧、ラテンアメリカ、東方正教会、イスラム、インド、中華のそれぞれの対立あるいは連携である。

    0
    投稿日: 2014.03.11
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    世界に衝撃を与えた文明の衝突論について、初めて直に触れてみた。アメリカの一極支配で世界が推移するはずはなく、文明にも衰退や崩壊の過程が可能性として存在するワケだから、多極構造の世界において日本がどのような立場に立つべきかを考えなければならない。 日本が独立したひとつの文明圏であると指摘する著者の意見を大いに参考にすべきで、中西教授の言うところの「一極として立つ日本」として、最終的には世界の協調を促すリーダー的存在になる使命を負っているような気がする。 イスラムとアメリカの対立は現在も続いているが、戦争を以てして解決に導くことは不可能だろう。 なんにせよ、課題が山積みの世界情勢である。うかうかしてはいられない。

    0
    投稿日: 2013.10.15
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    サミュエル・ハンチントン著「文明の衝突と21世紀の日本」集英社新書(2000) *人間が共通してもっているのは「共通の文化への傾倒よりも、むしろ共通の的【もしくは悪】の自覚である。人間社会は、人間のものであるがゆえの普遍的であり、社会であるから特殊なのである」 *現代のアメリカのどんな自称を観察するときも、「文化多元主義」VS「西欧アイデンティティ論」という対立軸を常に意識してみていく必要がある。この軸がアメリカ人の意識を強く拘束している。

    0
    投稿日: 2013.10.03
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    某ブログで見かけて。かなり鋭い。 ●面白かった点 文明の衝突という切り口が説得力がある。 文明とはなんぞやという定義についても触れられているのは素晴らしい。 ●気になった点 特になし。

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    投稿日: 2013.03.30
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    国家間の協力関係や敵対関係は、イデオロギーなどではなく、共通する文化もしくは文明による。なので、西欧、イスラム、中華、仏教、ラテンアメリカ、東方正教会などでくくられてくるという。(これには宗教という背骨があると思うがどうだろう?) その中で、日本は文化もしくは文明的に孤立しているから、どこの利益とも協力できる代わりに、どこからも助けられないという国である。アメリカが協力的なのはアジアの先兵として中国をけん制するの目的がある。 なぜ日本はそうなったのか?革命を体験することなく、独自の文化性を維持したまま近代化に成功してしまったからという。

    0
    投稿日: 2013.02.22
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    一貫して強国と同盟を結ぶ日本の特徴が分かった。文化を文明に置き換え、分類するやり方は面白い。ただ、それが必ずしも正しいのかは疑問。状況のざっくりした簡略に過ぎはしないか。実際はもっと複雑な利害があるはずだし、アメリカ文明は独立させて描く必要があるだろうし、その力は他の文明を変えている。

    0
    投稿日: 2013.02.16
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    世界を「文明」という区分で考えている点は梅棹忠夫の「文明の生態史観」と共通している。大風呂敷の割には論理的で納得できる内容。冷戦直後というまだアメリカの1極支配があった時代にこの理論が導出されたのには驚く。 最後にハンチントンは世界は多文明的であり最終的に収斂すべき単一の文明などないことを認めつつ、そのうえで自国文明の特徴を守り、他文明との違いを認めて争いを避けるべきであるとしている。

    0
    投稿日: 2013.01.02
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    ハンチントンの文明の衝突の理論を軸にした彼の日本のポジションの認識。基盤が全世界的な情勢傾向、パワーバランスを元に書かれているので、より浮き彫りが明確。文化的連続性の持たない日本の姿を現す。

    0
    投稿日: 2012.11.14
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    冷戦後に発表された、「文明の衝突」はかなりの大作だが、そのエッセンスと日本とアメリカについての論文をまとめた、ダイジェスト版。 内容は、21世紀の日本の選択、孤独な超大国(アメリカ)、文明の衝突(ダイジェスト版)と3本立てで、著者ハンチントンの考えが新書で手軽に理解することができる。 特に文明の衝突は、これまで冷戦のイデオロギーの対立軸1つの2大勢力(と非同盟の3つ)の戦いであったものが、8大文明(中国、日本、インド、イスラム、西欧、東方正教会、ラテンアメリカ、アフリカ文明)にわけて、その文明同士の相互理解不足や、文化(と文明)の歴史や違いなどによっての戦争などが起こることを予見している。すごいのは中国の台頭などを予言していることなどでもある。 冷戦後の中で早くもこのような理論をまとめているのはすごいと思う。できれば、元の本も読んでみたい。

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    投稿日: 2012.10.10
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    ハンチントンの文明の衝突を買いに、地域の大型書店を訪ねたが、在庫がなく、この本を代わりに手に取った。 あとがきで引用されている、”不死の幻影”、自分たちの社会は人間社会の最終型だと思い込む。だが、そのように自分たちの歴史は終わったと思い込む社会は、衰退に向かって行っていることに気づいていない、という表現は非常にスリリングである。 国家論、文明論に関する興味は満たしてくれる著作だった。ただし2000年に記されており、12年後の現在と照らし合わせながら読む姿勢が必要だ。逆に言うとハンチントンの予想が、現在進行形の中でも意識されるのは面白い。 中でも興味を惹いたのは日中関係。ドイツとフランスが達成した相互関係を、日中が確立するには、相互信認という点で非常に大きなハードルがある。中国は、東アジアの覇権を求める方向に向かうだろう。中国は、日米同盟が弱まり、日本が軍事増強、核武装の方向に向かうことを恐れている、と著者は指摘していた。これは2000年当時には真実だったのかもしれない。そのターニングポイントを逃してしまった現在、中国はもはや日本を恐れてはいないのだろう。尖閣問題をどうとらえるか。経済的観点から収束に向かうだろうという見通しや、自主独立などこれまではタブーと目されてきた問題へと回帰する国家意識など、様々な立場が意識されるようになってきている。 バランシングとバンドワゴニングという国際関係の力学において、著者はこれからの日中関係は、日本が中国の覇権に入る、バンドワゴニングの方向に向かうと予測している。これはこれまでの日本の国際関係というのが、英国、ドイツ、米国と時の世界の覇権国と手を結ぶことで成立してきたことを取り上げ、日本の階層的な外交構造からこれまでと同様のstrategyをとると考えたからだ。 著者曰く、文明というのは、家族のようなものだ、と。その意味で日本は、家族を持たない文明である。東アジア情勢がtensiveになっている昨今、少なくとも日本は自己のアイデンティティの確立の大切さを漸く気づきはじめた。戦後史をまとめた著作、これからの採るべき方針を論じた著作が売れているのは良い傾向だろう。

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    投稿日: 2012.09.30
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    私の中には、「ヨーロッパはおしゃれ、アジアはださい」という感覚がどうしてもこびりついてしまっていて、それを取り除くことがとても難しいことだと感じています。 ローマ帝国がNo1、中国がNo1、イギリスがNo1だったこともあるという内容を読んで、世界は文明が盛り上がったり、衰えたりの流れの中で動いている、ということを改めて認識しました。50年後、もしくはもっと早い段階で「中国っておしゃれだよね」となる可能性があるということを頭の中に入れておこうと思います。 「イスラム文明」や、「中国文明」と同じ並びで、「日本文明」というのがある、というのがびっくりでした。私は無意識のうちに、どこかの文明の中にあるのだという感覚を持っていました。 そして日本は同じ文明を持つ国がないから、孤独だと書いてありました。これからアメリカにつくか、中国につくかという選択を迫られ、筆者は中国につくと予想、訳者はアメリカにつくだろうと予想しています。

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    投稿日: 2012.07.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    アヴァンギャルド・プーを見たときなみに「えーっ」が出てしまいました、よ。 (これ、プーさんに対しては絶賛の意味ですから。) うー、と。勿論、その後、文明の衝突論に大変な批判が寄せられたということを耳にしている、後付けでの評価ですから図々しく「えーっ」とか言えるのだとは思います。 ただそう、私が勝手にイメージしていたところの「学問的」な説得力がなくて、マスコミっぽい、とおもえてしまう。 結論ありき、みたいな。 つまり「文明の衝突」というところの「文明」って何?とか、 なぜ「今」になって(「今」っていつ?)、イデオロギーでなく(主に宗教に根ざした)「文明」が対立軸になるの?とか。 語の定義づけみたいな部分をすっとばして、根拠の積み重ねもすっとばして、結論「これからは、文明の衝突。」が先にあって、どこかで根拠が出てくるのだろうと思って読み進めたけど結局最後までなくて「えーっ?」でした。 きっとどこかにはあるんだろう。。。

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    投稿日: 2012.05.29
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    世界の国家は常にパワーゲームをしているということ、そしてそこには文明と文化が密接に結びついているということを知る。島国である日本は独特な文明・文化を持っているが故に孤立しがちであり、理解されにくいという現実。翻訳本なので若干読みにくいが、的を射た内容となっている。

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    投稿日: 2012.05.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    <新たなファクターとしての文明>  93年に世界的ベストセラーになった『文明の衝突』の後継版として位置づけられる本書は、衰退する西欧文明がもたらす世界認識を知る事が出来る。筆者によると、冷戦後の世界は(7〜8の文明で分けられた)多極化へ向かい、従来のパワーという概念に加え、文化•文明が民族(国家)の行動を動機付けるものとなりうるという。そして文化文明の差異が分裂を招く危険性を指摘しており、もっとも紛争をもたらしそうな分裂線を西欧文明と中国及びイスラームの間に引いている。本書から、相対的に衰退する西欧文明の代表者たるアメリカの、多文明化した世界における一つの提言を見ることが出きよう。 <アメリカのアジアへの眼差し>  本書の一番主要な主張は、国家の行動様式がパワーを巡るものから、伝統的に自らを基礎付ける文化文明に基づくものになり、そこから異文明間の断層部における紛争の可能性を指摘するものである。しかしより興味深い認識は、西欧文明の衰退というものであり、他の文明(中華、イスラーム)の台頭に直面しているという認識である。アメリカは、国内において多文化主義が「国民の団結よりも、むしろ多様性を熱心に奨励」(p179)する事で西欧文明の遺産を危機に曝し、アメリカを「引き裂かれた国」にしてしまう可能性を抱えており、事によると異文明間戦争よりアメリカにとって危機になりうると主張する。そのため対外関係において来るべき多文明化した世界に備え、アメリカが一極支配者たる振る舞いをやめ、自国の価値の普遍性を前提に行動するのではなく、自らが西欧文明の代表として他国の協調を促し自国の利益にかなうように振る舞うべきだという。そこから引き出される提言は、アメリカ外交は「一つの文明の中核国はその文明圏の国々の秩序を、文明圏外の国がするよりもうまく維持できる」(p89)という前提の下「その地域の大国が第一に責任を負うように」治安維持に努めるべきであるというものだ。  筆者は来るべき多文明化した(多極化)世界で「潜在的に最も危険な紛争」がアメリカと中国の間で生じうるという。「異なった文明間の新興中核国と没落する中核国家の間の紛争に、勢力バランスという要因がどの程度まで影響するだろうか?」と問い、日中間の文明の差異とパワーシフトの相互作用に関心を向ける。筆者はアジアでは中国(中華文明)の台頭とアメリカ(西欧文明)の衰退、日本(日本文明)の停滞があり、文明の差異とパワーバランスの著しい変化があり、日米中の関係は文化文明の断層線に隣接する国家同士であることから協調は難しいという。アメリカの対アジア関与はこれまで、パワーの観点から中国の域内大国化を日米同盟で押さえ込む戦略がとられて来たが、今後もこの関係は続けられるのか?中国の台頭の前に、「揺れる国家」たる日本はいかなる戦略をとるのか?  すべて明示的に答えられている訳ではないが、衰退し挑戦を受ける西欧文明という世界観を前提に、アジアにおけるアメリカがとりうる戦略を考えるにあたって、重要な土台となりうる議論が展開される。 <本書の功績と問題>  この本及び「文明の衝突」議論の最大の功績は、従来の国家の行動要因であるパワーに加え文化文明という概念を新たに加え、両者の相互関係から紛争の要因を探っている点である。特に文明の盛衰からとりうる戦略を考えるという発想は、旧来の国際関係学にはない新しい視点である。  もっとも「文明の衝突」の議論に問題は少なくない。筆者が「文明の衝突」として挙げる旧ユーゴ紛争においては民族別の経済格差の問題があり、さらにボスニア紛争やコソボ紛争ではイスラム文明を西欧が(直接間接の)援助をしている事実から、文明の親近性だけで国家の行動を説明出来ない。だが、筆者の主張では、その点の考慮が無い。しかし、より重要なのことはアメリカの価値を普遍だとの前提で行動をとらないことや、異文明への不干渉を主張する世界観がどのようにして生まれ、どこまでアメリカ国内で支持を受けるのかであろう。さらに私たちに関わるところでは、アメリカと日本の関係にその世界観がどのような影響を与えうるのかを本書で考えることが出来る。      

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    投稿日: 2012.03.29
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    今後の世界の行く末を、公正な目で考えられていると思う。 アメリカが何故戦争を起こすのか、民族紛争はなぜ起こるのか、サミュエル・ハンチントンの説いた文明の衝突論を、今後の日本と絡めて解説されていると感じた。

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    投稿日: 2012.01.23
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    国際関係をいくつかの「文明」の衝突で説明しようとしたハンチントン理論についての概説書。 実は「文明の衝突か」という原著をまだ読んでいないので、評価しづらい。 本書のみについて言えば、新たに論文が添付されたせいでほぼ同じ文章が二度三度と繰り返され、ちょっと編集者の能力を疑いたくなった。 自分は古本屋で¥100で入手したので別に良いが、原価で買ったらとんでもなく損をした感じになったであろうと思う。 逆に「これは原著を読まねば・・・」と思わせてくれるという点を評価して?☆2つです。

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    投稿日: 2012.01.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    国家間の紛争の根本となる原因は何か、今後の世界情勢及び日本の外交政策は今後どの方向で進んでいくかを考えるネタのために読んだ本。 冷戦時代の自由世界、共産圏、第三世界から、今は文明ごとに勢力が分かれていることについて、歴史的背景や宗教などをもとに丁寧に解説された良書でした。 とくに文明毎に世界の勢力がわかれていくという視点が自分には欠けていたので、大変勉強になった。 今の各国の国家政策において、なぜ某国と某国の関係が良いのか、なぜ某国は某国と関係がよくないのかの理由が本書を読んで少しづつ考えられるようになった。 またビジネスにおいても相手国がどういう文明に属しているか、どういう価値観であるかを考慮して展開していくことが重要とも考えた。

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    投稿日: 2012.01.04
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    21世紀の世界の中の日本を知りたくて読書。 視点が広くて興味深い内容。昨年から吹き荒れているアラブの春を見ても今後イスラム世界が世界を動かしていきそうな予兆を感じる。その中で日本はどうやって存在感を示し、中国と接し、アメリカと渡り合っていくのか。生き残っていくのかというのが現実的な表現かもしれない。 本書発行から10年以上が経過し、日本は失われた10年を経験し、日本とは何かを考え始めている人が増えているように感じる。健全な国家意識を持つ国になりつつあるようにも感じる。 失われかけた日本らしさを見直し、取り戻し調和を前提として、自然、化学、諸外国、宗教、異文化と上手にバランスを取ることが日本らしさなのかもしれないと思った。 読書時間:約35分 本書はお借りました。有り難うございます。

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    投稿日: 2011.11.02
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    文明を推し広めようとすると対立[conflict]が起こりやすくなる。その指摘は間違っていないと思う(どうして、こう至ってマトモな意見の出てくるアメリカが「正義の戦争」なんて始めちゃったんだろう)。だけれども類似する文化圏では必ずしも協力は進まないし、宗教すなわち文明と捉えるのはあまりに粗雑過ぎないだろうか(第一、みんながそれらしく使っている「文明」って何なんだろう)。もちろん、これが冷戦終結直後の文章であるという点で現実認識の鋭さは間違いないし、論争を喚起したという点からも一読に値する内容だとは思うけど(あぁ、ハーバードの先生の著作を前にして何を言っているんだ、自分は)。

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    投稿日: 2011.07.29
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    世界を文明の違いによって分けて、そのなかでの日本の役割とかポジションとかを論じた本じゃなかったでしょうか。とはいえ、東北大震災から福島原発事故が収束しないという歴史を歩むことになった今の日本に当てはまるかどうかは、やっぱり当てはまらないんじゃないかと思えてしまいます。もはやこの本で論じられる日本は歴史のifの日本であるかもしれませんね。文明で分けることの、その文明の捉え方などの精妙さや分析のブレなさなんかはよく覚えていないので、よかったとか面白いとかは言えません。 (読んだ時のメモから) 書いてあることがよくわからなかった。難しいというか、言葉が抽象的というか。2000年に出た本なんだけど、その後の9.11テロ以降のことがあるから物足りなく感じられた。異文明間の衝突を予言してはいるんだけど、事実はもっと劇的なものだった。

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    投稿日: 2011.07.08
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    ハンチントンの有名な著作「文明の衝突」をもうちょっと読みやすくした新書の著作「文明の衝突と21世紀の日本」です。 国際交流、国際協力による世界平和を目的とする財団にいるせいもありますが、冷戦前の国際情勢というか、世界のパワーバランスというか、それが大きく変わってきているというのはあちこちの文書で目にしてきました。 本書では、それを文明という切り口で説明しています。 新書版になって、しかも、日本の立場についても焦点を当てた章があって、読みやすくはなっているのですが、内容的にはやっぱり、やや難解です。 言ってることは理解できるのですが、その意味合いを十分に理解できたかというと、私自身の勉強が足らないせいか、ちょっと??? 米国とソ連の2超大国によってバランスしていた冷戦時代から、米国という1超大国とその他の国々、地域、あるいは文明圏のパワーバランスのあり方が、述べられています。 唯一の超大国となった米国ではあるが、その唯一であるというのをあまりにも全面に出しすぎるのは危険であると説きます。 日本は、ますます力を増す中国との関係を、これまでの米国との関係との兼ね合いでどう処していくべきなのか? 一度は読んでおくべき書籍ですね。 ところで、先の「文明の衝突」はハードカバーでかなり分厚いので、買ったはいいけど、まだ読めてません(笑)

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    投稿日: 2011.07.06
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    著書『文明の衝突』でめちゃめちゃ有名なハンチントンの講演記録?みたいなやつ。 講演記録タイプの新書は同じことの繰り返しが多いのがいつも気になるんやけど、今回のはそうでもなかったかな。 グローバル化した21世紀という時代はどのような世界なのか、そしてこれから世界はどのようになっていくのか、という点についての意見が述べられている。 冷戦の前後で、世界を取り巻く環境が大きく変わり、冷戦中まではアメリカとソ連を軸とした二極対立だった。しかし、冷戦が終わり、文化が取り戻され、8つの文明(西欧、ラテンアメリカ、中国、日本、イスラム、ヒンドゥー、仏教、東方正教会、(アフリカ))に世界は主義ではなく、本質的に再構成された。 本質的な再構成の根底にあったものは、「文明」であり、「文化」であった。文化は芸術や祭事、信仰に関する部分であり、文明とはその国がより豊かな生活を求めた末に生み出された、知恵(機械とか技術とか)である。そして、文明は文化的なまとまりから生じるから、政治的な結びつきではない。もちろん、ある文明を持つ集団が同じ政治思想を持ったとしても、それが直接的に文明=政治とはならない。 ここから、フォルトライン(ざっくり言うと紛争)について考えると、これには文化的なものと文明的なものがある。文化的紛争については、特定の集団内で解決されることが多い。しかし、文明的紛争には、多くの利害関係人が参入するため、拡大されていく傾向にある。そして、現代においては、その文明的紛争が「国際化」している。 日本はオリジナルの文化と文明を持つ国だが、周囲の文明的紛争に巻き込まれる可能性も高い。 だから、気をつけてね、ってお話(笑) 久しぶりに頭使って読んだから、結構ごちゃごちゃしとる・・・・・ また時間を置いて、再読します。

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    投稿日: 2011.05.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本書では冷戦後の世界の構造が、文明によって決定づけられるとし、そんな中で国々がとるべきスタンスを主に東アジアを舞台に論じている。 内容はまず、冷戦後の社会構造を文明、パワーバランスの観点から分析し、その上で文明的に孤立した日本がどのようなスタンスをとればいいのか提示している。次に、冷戦後、文明というひとつの尺度に対して未だに時代遅れな支配的な立場をとっているアメリカを批判し、新時代においてアメリカのとるべき立場を提示している。最後に過去の文明間の衝突の原因を踏まえて、東アジア、さらには世界にまたがるフォルトライン戦争を避けるにはどうすればいいのか論じている。 著者の文明という切り口は鋭く、文明という要素と過去の事実がつながっていく論旨の展開は読んでいて非常に面白い。 同時に他の「文明」という自分がどんなに理解に努めても理解できず、認めるしかない事実を再認識し、何か背筋に走るものを感じた。 しかし、この本を読んでいると文明というものはほぼ普遍的な事実としてとらえられているように思えるのだが、昨今情報の民主化、金融の民主化が整いつつある中で、この文明という枠組みがどれぐらい普遍性・支配力を持つのか、そして持っていくのかは論じる余地があると思う。 ただ、おそらく著者はそんなことはわかっていて、にも関わらず、あえて文明という切り口で切り込んだ覚悟は素晴らしいと思った。 読んでいて若干裏付けが足りない部分が多くも感じたので、文明の衝突も読んでみたい。

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    投稿日: 2011.04.25
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    これは凄い!!社会科学・自然科学問わず、科学を扱う者は一度は読んでおいて損は無い、と断言できる一冊。 前著「文明の衝突」講演「21世紀における日本の選択」論文「孤独な超大国」の三部作になっている。内容は難解な部分もあるが、各々がほぼ同じ内容になっている(そして次第に詳細になる)ため、最後まで読み進めることが可能だ。 21世紀以降の国際情勢を予想した本書。 世界が一体となる「グローバル化」が今後の方向であると世論を覆っていた当時、「文明ごとに世界がグルーピングされ、その間での衝突や融和が、今後の国際情勢を左右する」というハンチントンの視点は、大変トリッキーであり、先見の明を持っていたと言わざるを得ない。 内容も機知に富んでいて読み応えがある。まず文明とは何ぞやを説き、世界を8つの文明に、さらに超大国、地域大国、No.2の地域大国、その他の国々と細かくカテゴライズすることで、政治的なパワーバランスを明確にし、今後の議論を容易にしている。 まあ中身はこのくらいにして(自分で読んでほしいから)、本書がなぜ科学者に読んでもらいたいかについて触れる。それは、厳密すぎるくらい俯瞰的かつ中立的に物事を語る一方で、自身の考え(具体的には、母国アメリカへの愛)を、しっかりと滲み出している、という点だ。 サイエンスを扱う科学者は、自身の内面を表現してはいけない、という一般論に対し、私は大いに反対だ。 一人の人間として、その理論に懸けた思い、理由、情熱を前面に押し出してこそ、科学者として輝ける瞬間なのではなかろうか。 そういった視点でから見ても、このハンチントン理論は必読に値する作品であると感じる。 他にも、個人的には、8大文明の中でも異質な存在として日本を挙げ、日本の挙動が今後の東アジア、ないしは太平洋地域の動向を大きく左右すると指摘している点が、何とも嬉しい。中国とのパワーバランス等、18年前のハンチントン予測が今、現実となってしまっている点も尊敬せざるを得ない。 「道徳的に発達するのが文明の高度化であるはずなのに、近代文明では犯罪が横行している。これは致命的なパラドックスだ。」とする本書最終ページの一文から、国際政治のパワーバランスを冷静に語る学者の姿と、世界の未来を憂うメッセンジャーとしての姿がダブる。 政治学の権威の、魂の声が聞こえる。

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    投稿日: 2011.02.19
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    『文明の衝突』を読み切る前に読んだけど 切り口が斬新でおもしろい。 斬新だけど指摘は的確。 日本がいかに独特な文明(文化)をもっているか よくわかる。 今後の世界も予想できそうだから、 これに基づいて議論したら面白そう。

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    投稿日: 2011.02.16
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    日本という国(文明)が如何に独特なのか。 国際政治がうまくいかないのも納得。 でもこのままじゃダメだよね。

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    投稿日: 2011.01.31
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    イデオロギーで世界がわかれていた時代がおわり、Fフクヤマさんの「歴史の終わり」になって一極世界がうまれるとおもっていたらどうもそうではなく、国家の集合体である文明の戦いに。 アメリカ、西欧、イスラム、東方正教会、中国、ラテンアメリカ、日本あたりが代表的文明。 日本文明というのは聞きなれないけど、日本はまさに日本文明だなあと新鮮な発見。 アメリカの一極、その下の文明の中心の超大国、その下の国という3層構造をとる世界になる。

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    投稿日: 2010.12.14
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    『文明の衝突』を書いたサミュエル・ハンチントンが書いた本。『文明の衝突』よりもはるかに読みやすいので、こっち読んでからのほうがいいと思う。日本というのは、もともと文明的に孤立している国であるというハンチントン教授の意見に納得。最近よくガラパゴス化する日本というけど、それはいまに始まったことではないよなー。

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    投稿日: 2010.11.26
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    出たのは2000年だが、それ以後の国際政治や事件に当てはめるとしっくりくる。 実に面白い捉え方。 オリジナルの文明の衝突は腰を据えて読まなければ読破できない分量(^◇^;)

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    投稿日: 2010.11.07
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    フォルトラインにける戦争が特に暴力的になりがちであるという指摘に関して。中国と日本は、文明圏においては非常に近しいが、中国vsアメリカ&日本となると、どう解釈すべきだろう?

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    投稿日: 2010.09.25
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    「文明の衝突」によって国際政治学の世界に衝撃を与えた(らしい←すみません、学界のことはよく分からなくて・・・)アメリカの国際政治学者・サミュエル・ハンチントンによって書かれた本。「文明の衝突」の主要な部分も再掲。 ・・・えー、「21世紀の日本」のことはほとんど書かれてないじゃん・・・。 という点は、ハンチントンに対してではなく、集英社に対してケチをつけるべき問題かもしれない。 この本の中で「なるほどね~」と思ったところ。 ◆「文明の衝突」の基本的概念と、文明内が「家族的」な考え方を持つ点 →確かに今の国際情勢を考えると国家やイデオロギーではなく、宗教など文明での衝突が多い。EU加盟国を考えてみても、なぜギリシアは簡単に入れたのにトルコはダメなのだということを考えてみると、彼らの持つ文明のためだと思われる。 ◆現在の国際社会は「一極 vs 多極」体制だという点 →反論のしようがない。 ◆若者の人口比率が高い地域(文明)は暴力的になりがち →2000年時点のイスラム文明を指している。なるほどと思ったけれど、これって人口学で証明されてるのかなぁ?ちょっと興味あり。 ◆日本が「日本文明」という個別の文明であるから、日本はどの国に対しても家族的義務を負わないかわり、どの国も日本に対して家族的義務を負ってくれない →うん、まぁそんな感じはする。 この本で「えぇー、そうなの?」と(直感的に)納得がいかなかったところ。 ◆日本を「日本文明」と一つの単位にしておいて、アフリカについては「(存在するとしたら)アフリカ文明」とまで言い切ったところ → いやいや、アフリカ無くして世界の経済と政治は語れませんよ・・・。 ◆「ヨーロッパ文明」はともかく「中国文明」というネーミング → イギリス、ドイツ、フランスが自ら「ヨーロッパ」であることは否定しようもないでしょうが、朝鮮や他アジアの国々が「中国文明」と言われて一言で納得行くか・・・?「儒教文明」ならまだしも。 ◆「アメリカはヨーロッパ文明と同一化すべきだ」という提言 → えーっ!?それって・・・まぁ一理あるけど、アメリカのそもそもの建国理念の否定ではないですか・・・「新旧はあくまでヨーロッパとの関係においての話であり、アジアやアフリカなどその理念内には含まれてない」と言うのならその通りだけど、或る意味おそろしい危険思想。 これらの疑問は、解説を読んである程度納得。 つまりは彼は生粋のアメリカ人であり、アメリカ的視点でしかこの論文を書いていないということだ。残念ながら、非常に「現実的」な見方とも言えるので、このやり方を否定はできないけれど。 長くなっちゃったのであともう一つだけ。この本、「分かりやすくグラフィック付で解説」と言ってくれていますが、大学一年生が書いたような図解で、無い方が良いとは言わないが、あるとイラっとさえする時もあった・・・(笑)。

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    投稿日: 2010.06.06
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    【9】 まさかここまで斬新に世界観を示してくれるものであったとは…。さすがは世界のサミュエル・ハンチントン。彼の本はまた機会をみて読んでみたいと思う。 国際関係学を勉強している人は必読!!僕もレポートの参考文献として使用して、結果的に高評価を受けました♪ 【読書終了:07/07/11】

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    投稿日: 2010.05.12
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    [ 内容 ] 93年に発表された「文明の衝突」理論は、その後のコソボ紛争、さらに東ティモール紛争でその予見性の確かさを証明した。 アメリカ合衆国の「21世紀外交政策の本音」を示して世界的ベストセラーとなった「原著」の後継版として、本書は理論の真髄を豊富なCG図版、概念図で表現。 難解だったハンチントン理論の本質が、一目のもとに理解できる構成とした。 その後九九年に発表された二論文を収録、特に日本版読者向けに加えた「21世紀日本の選択」は、単行本「文明の衝突」の読者必読の論文である。 [ 目次 ] 二十一世紀における日本の選択-世界政治の再編成(冷戦後の世界 パワーの構造 文化および文明的観点から見た孤立国家・日本の特徴) 孤独な超大国-パワーの新たな展開(パワーをめぐる国際関係 アメリカは慈悲深い覇権国ではない 無法者の超大国 ほか) 文明の衝突-多極・多文明的な世界(多極化・多文明化する世界 文明の性質 現代の主要な文明 ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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    投稿日: 2010.05.08
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    異なる文化や文明がそのまま衝突を意味するわけではなく、大義名分として利用されることがあるというだけのことだと思うし、批判する説も良く耳にする。 とはいえ、これぐらいは読んでおいてもいい。国際関係の本は楽しいし。

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    投稿日: 2010.05.06
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    「はしがき」にあるとおり、S.ハンチントンによる、講演「二十一世紀における日本の選択――世界政治の再編成」、99年3、4月号『フォーリン・アフェアーズ』誌掲載の論文「孤独な超大国」、それから同誌93年夏号発表の論文から派生した『文明の衝突』からの抜粋によって構成されている。冷戦後の世界がどうなるかという問題について、西欧文明の浸透によって世界が一つになる、との見方を真っ向から否定する立場。冷静な分析と、何よりも以後の歴史が主張に説得力をもたせている。 もちろん、新たな分析が求められている部分もある。とくにオバマ政権になって以後、アメリカもハンチントンが警告していた当時の色からはずいぶん変化したように思える。自らを超大国と見なしていた位置から1段下がり、中核国の一つとなろうとしているのではないか。そのうえで、いまのアメリカが世界にたいしてとっている立場がどのようなものか、ふたたび見定めなければならない。でも理論の根本にかかわるような部分では、世界は当時と何も変わっていない。 日本の現在を考えるうえで、次の箇所が目を引いた。 来るべき時代の異文明間の大規模な戦争を避けるには、中核国家は他の文明の衝突に介入するのをつつしむ必要がある。…(中略)…この不干渉ルールは多文明的かつ多極的な世界にあたっては平和の第一条件である。(p.180) 日本がこれまでとってきた海外派兵を慎む態度は、ハンチントンによれば正しかったということになる。「最も重要な孤立国」である日本は、日本以外のどこかの国が戦争を始めたとき、文明的な家族関係からその戦争に干渉する必要はない。それにもかかわらず、最近はアメリカにたいして「バンドワゴニング」すぎたのか、海外への派兵を認めるとする動きが高まっている。9条などとは関係なく、「我関せず」の態度を一定程度保っておくこと、越えてはならない一線を明確にしておくことも忘れてはならない。 直接的に書かれていたわけではないけど、人類学の必要性について再確認できたのがよかった。 文化は相対的であり、道徳は絶対なのだ。(p.183)

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    投稿日: 2010.04.15
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    冷戦後の国際関係論。論拠があまり示されていない気がしたが、その部分は『文明の衝突』を読めということか。この本のように文明をすっぱり分けて考えて良いものなのかどうかが疑問。

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    投稿日: 2010.02.16
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    センセーションを巻き起こした「文明の衝突」の簡略版。その賛否はともかく、現代の文明論では避けられないインパクトをもつ。

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    投稿日: 2010.02.08
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    レビューの下書き中 セオドア・ローズベルト 「この国を破滅においやり、いやしくも国家として存続していくためのあらゆる可能性を阻む唯一絶対の方法は、 この国がさまざまな民族同士でつまらぬ争いをしあう混乱の場になることを黙認する事である」 西欧文明の遺産によって規定された、アメリカ的信条 ・自由・平等・民衆主義・個人主義・立憲主義・私有財産 奴隷制、拷問、個人に対する激しい虐待は現代の世界ではしだいに要員されなくなっている。しかし、 これはひとえに西欧文明が他の文明に与えた結果であろうか、それゆえに西欧の力が衰退すれば道徳の 交代がおこることになるのだろうか?

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    投稿日: 2009.09.13
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    国際関係論・国際政治の入門書。 世界を7つのブロックの文化圏に分けて、それぞれに 対して懸案などを分析していた。

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    投稿日: 2009.09.04
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     文明同士の反故が冷戦後の世界の対立を主導する、という理論展開を行った『文明の衝突』の補足。内容としては、結構納得するなぁー、といったところか…。また日本の今後の行き先を提示している点では興味深い。ただ、地政学、の一種だから、どんなもんだか…。カバーストーリーだったら嫌なもんだ。。  ところで、『文明の衝突』に対する講評を見ると、素人でも分かるミスが多く、理論としては疑問が大きい、という反応が大きいようだ。 まぁ、『文明の衝突』を読んでから話せって話だがな…。

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    投稿日: 2009.08.16
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    -世界の安全性を守るには世界の多文化性を認めなければならない- 1993年に発表された「文明の衝突」をベースに、図による解説を加えたり、日本の読者向けに開設した一冊。一流の国際政治学者の世界を分析する目がどんなものか、一度はめを通しておきましょう。もし、30分しか時間がないなら、図だけみてもいいし、あるいは解説だけ読んでもいいかも。なお、解説は必ず読みましょう。日本人として「文明の衝突」をどう見るべきか書いてあります。

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    投稿日: 2009.04.21
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    (2009.02.02読了) ワールド・トレード・センターにイスラム過激派が、ハイジャックした航空機で突っ込んだ事件は、ハンチントン氏の「文明の衝突」の理論の正しさを証明した、とか言われました。それ以来、「文明の衝突」が、よく取り上げられます。 著者のハンチントン氏は、2008年12月24日に亡くなられました。 「文明の衝突」を読んでみようかと図書館で手に取ってみたら、5百数十ページもあるので読み始めるには覚悟が必要と判断して、借りるのはやめました。 検索すると、「文明の衝突と21世紀の日本」というのが、集英社新書で出ており、手に取ってみると、講演の記録「21世紀における日本の選択―世界政治の再編成」(1998年12月)、雑誌の論文「孤独な超大国」(1999年3・4月)、「文明の衝突」の抜粋、で構成されているということでした。 新書版で、「文明の衝突」の抜粋が読めるならこっちの方が手軽でいいかと判断し、読んでみました。 ハンチントン氏の理論の骨子のみがある感じで、理論を裏づける具体例の部分がそっくり抜け落ちている(多分)ようなので、読んでも何も残りませんでした。 やはり、「文明の衝突」そのものを読むしかないでしょう。 「はしがき」に今後の国際政治のとエンドについてまとめてあります。 ・冷戦時代は政治やイデオロギーによって国家間の協力関係や敵対関係が決まり、世界の国々は大まかに「自由世界」、共産圏、第3世界という三つのグループに分かれていた。だが現在は、文化ないし文明という要素によって国家の行動が決定される傾向が強まり、国家は主に世界の主要な文明ごとにまとまっている。すなわち、西欧文明、イスラム文明、東方正教会文明、中華文明と、それぞれの文明ごとに国家のグループができているのである。 ・冷戦時代におけるグローバルな力の構造は、二つの超大国の支配する二極体制だった。だが、今出現しつつある世界の力の構造はもっと複雑であり、一極・多極体制とでも呼ぶべきものだ。この体制を構成するのは一つの超大国(アメリカ)と、世界の特定の地域は支配できるが、アメリカほどに世界的な影響力をふるえない七つか八つの地域大国、各地域でしばしばこれらの大国とリーダーシップを争うナンバー・ツーの地域大国、そして世界政治にあまり大きな役割を果たしていない他のすべての国々である。こうした力の構造は、一方の超大国と他方の地域大国との間の対立を促す傾向がある。 著者 サミュエル・ハンチントン 1927年、ニューヨーク市生まれ 1950年から2007年までハーバード大学で教壇に立った(国際政治学者) 1977~78年、カーター政権の国家安全保障会議のコーディネーターを務めた 1993年、外交専門誌「フォーリン・アフェアーズ」に論文「文明の衝突」を発表 1996年、論文に加筆して「文明の衝突」を出版 世界が西欧、イスラム、中国、日本など8大文明圏に分かれ、共存を拒否しながら紛争を巻き起こすとの内容は大きな論議を呼んだ。 2008年12月24日、死去、享年81歳 (2009年2月15日・記)

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    投稿日: 2009.04.01
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    この本でいわれてることは今では古い。 「衝突を起こしてるのは文明じゃなくてオイル、資源だよ」と友人の弁。 でもこの本のもとの本の『文明の衝突』が書かれたのはテロ以前の1993年なので それを考えればすごい?かも? でも同じことの繰り返しもかなりあったし日本のことにあまり言及されてなかったので残念。 国際政治とか文明間の対話について急遽知る必要があったので読んでみました。 ・冷戦後の世界において国々の違いは文化の違いであり、国々を文化的に最も大きく類別するものが文明である。 ・世界政治の構造は一極・多極(uni-multipolar)世界 ・文明を定義する要素のなかでもっとも重要なのは宗教である。 ・イスラム世界による挑戦は人口爆発に根ざしている。 ・唯一の例外であるイランを除いて、現在、すべてのイスラム国家がよりイスラム的になり、イスラム教徒の衣服、イスラム的な振る舞い、戒律はイスラム的な色彩を強めている。 ・イスラム教徒が暴力に頼りがちな原因の一つは、イスラムにはリーダーシップを行使する中核国家が存在しないことにある。 ・第二の原因は出生率の高さ。15〜24歳の若者が人口の20%以上を占めると社会は不安定になり暴力や紛争がエスカレートする ・文化と文明の違いは人々を分裂させ、文化的な類似性は人々をつないで信頼と協力をうながす ・ユーゴスラビアでの戦争における他国の支援は文化的な親近感のため 【日本】 ・文化と文明の観点からすると日本は孤立した国家  日本文明が日本という国と一致している ・近代化に成功した非西欧の国でありながら西欧化しなかった(アメリカとの違い) ・近代化が革命的な大激動を経験せずに成し遂げられた  危機に見舞われた場合、日本に文化的なアイデンティティを感じるという理由で他の国が支援することを期待できない ・日本、ロシア、インドの位置が重要 ・日本は一貫してバンドワゴニング(追随)の戦略をとって大国と同盟を結んできた ・自らのアイデンティティを決定するためにも政治を利用する。人は自分が誰と異なっているかを知って初めて、またしばしば自分が誰と敵対しているかを知って初めて、自分が何者であるかを知る。 ・最も危険な文化の衝突は、文明と文明の断層線にそって起こる。 ・文明によって政治や経済の発展に大きく差が出る理由の根底には、明らかに文化の違いがある。 ・文明と文化は、いずれも人々の生活様式全般をいい、文明は文化を拡大したものである。いずれも「価値観、規範、社会制度、ある社会で何世代にもわたって最も重要視されてきた思考様式」を含む。文明とはある空間、ある文化の領域 ・文明は包括的 ・文明の輪郭を定めるのは客観的な要素と人々の主観的な自己認識の両方 ・文明の衝突とはグローバルな広がりをもった種族間の紛争である。   通常は冷淡で、多くの場合、敵対的である ・断層線の紛争はイスラム教徒と非イスラム教徒のあいだに起こることが特に多い ・文明間の最初の紛争は1979〜89年のアフガン戦争(ソ連対アフガニスタン)  イスラムはイスラム世界の勝利だと考えた ・宗教がわずかな相違などではく人間と人間のあいだに介在する最も深刻な相違 ・暴力的な戦争は異なる神を信ずることが原因 ・国際的なネットワークのため国家間の援助が容易になり戦争が長期化した ・文化は相対的であり、道徳は絶対 【文化の共存】 ・文化の共存に必須なのはほとんどの文明に共通な部分を追求すること  普遍主義を放棄して多様性を受け入れ、共通性を追及すること アメリカの多文化社会論はアメリカの社会を分裂と混乱に向かわせ、アイデンティティの一大喪失を招くことが洞察力のある人なら誰にも明らか ・

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    投稿日: 2009.02.22
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    「文明の衝突」の要約版というよりは、説明版、解説書的な感じ。 補足、修正、反論に対する再反論の入った版。 補足解説、柔らかな修正(理論補強)が入っているため、 「文明の衝突」よりすっきり読みやすい。 ただ、要約版というわけではないから、 やっぱり「文明の衝突」を読んでから読むほうがいいと思う。 2009年2月読了。

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    投稿日: 2009.02.03
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    現代の世界の構図を、「国の"力"関係」「文明」という切り口から語ったもの。 第1章、第2章は読みやすく、わかりやすい。 著者の主張を単純明快にし、読者のためにまとめたところである。 第3章はゆっくり読んで内容を理解したいところ。 米同時多発テロ以前に書かれたものだが、その先見の明というのは 鋭いものがあるだろう。 感想としては、下記のことを強く思った。 「わかりやすく、読みやすくしようとしている。  ただ、わかりやすいこと著者の分析が正しく伝わることの  妨げになることもある。」 わかりやすい、読みやすいというのは新書のいいところである。 しかし、一般読者向けに書かれており、わかりやすくしようとしているがゆえに 分析の緻密なプロセスや主張の厳密性が欠けてしまうこともある。 とっかかりとして読み、興味があればより専門的な本へも手を出してみたらどうだろうか。

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    投稿日: 2008.08.25
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    この本は批判される部分がたくさんある。 それでも文明の衝突という概念は、今後の国際政治において重要だと思う。

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    投稿日: 2008.08.05
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    何で日本はこんなにも裕福になれたのだろうか 大した資源もないちっぽけな島国なのに、資源も人も たくさん持っている大国と同等ぐらいのポジションで 渡り歩いている。 日本は自らの能力で発展したのではなくて、中国を 警戒するアメリカによって発展させられたというのは 恐らく事実。朝鮮戦争による戦争特需によって日本が ぼろ儲けして高度成長したというのも恐らく事実  アメリカとかロシアとかと国土のサイズで比べて みよう。日本はとってもちっぽけだ。にも関わらず 確固とした独自の文明、文化を持っている。  この有袋類並の特異さは一体なんなのだろうか 識字率がほぼ100%で犯罪率が世界一低い日本の異様な 姿がとても不思議で興味が沸くのだ。 日本って案外姑息でしたたかなのかもしれない。

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    投稿日: 2008.07.22
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    ハンチントン! 新書にするには内容薄すぎじゃないかなぁ。同じことの繰り返し。 けどハンチントンの文明論はいま読んでもやっぱり新しい。

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    投稿日: 2008.07.18
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    前著『文明の衝突』から、日本に関する部分を含む抜粋と、アメリカに関する新しい論文を加えた本。 とりあえず日本のことを知りたいのなら、こちらの方が量的に少ないので早い。

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    投稿日: 2008.06.15
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    ちょっと前に話題になった本。 卒論発表後のパーティでF教授が薦めていた本なのでつい読んでみた。 文明間の争いは絶えることなく続いていくのでしょうか。 宗教とは他者を排除し、攻撃するためのモチベーションとなるものなのか?と読んでいて強く違和感を覚えた。 まぁ私が無宗教だからでこその意見ですが。

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    投稿日: 2008.04.27
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    文明の衝突他論文の3本立て。 概念図なども使われていて話の筋自体は 納得できるが、なぜそうなるのか?という 証拠がはっきり示せないのがこの手の話の辛いところだろう。 他の原因と考えても説明できるという。

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    投稿日: 2008.03.05
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    どれだけの文化がぶつかって来ただろうか。 映画や書籍などなど、文化の衝突を描くものをたくさん見てきた。中国へ来て、異文化というものを体で感じながら、思わずこの本の意味を考えてしまった。 文化を軸にした世界へ。 21世紀。どうする日本。 そんな事に思いを馳せてしまう本。

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    投稿日: 2008.01.14
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    僕がサミュエル P ハンチントンを知ったのはあのオサマ ビン ラディンが声明で彼の有名な著書『文明の衝突』のことに触れていたからです。 本当は先に『文明の衝突』を読もうと思ったのですが、たまたま本屋で彼の新書を見つけたので先にこっちから見てしまおうというものでした。 内容は、冷戦までは国家はイデオロギーによって分類され(自由経済主義、共産主義、非同盟など)、その間での争いが起きていたが、冷戦崩壊後の国際秩序は文化、文明間でおこると彼は考える。 その上で世界の文明は以下の8つに分けられるという。西欧、ラテンアメリカ、アフリカ、イスラム、中国、ヒンドゥー、東方正教会、仏教、日本。 これらを踏まえて、これから国際秩序はどのようになるのか、どのような国際間の争いが起き、どのように対処していくべきなのかを解説。アメリカが中心の一極・多極世界の秩序についてや、それを取り巻く、地域大国、地域ナンバー2国家の関係など現在の国際関係を考える上で有用な内容が多い。 非常に読みやすく、こんな分析を1993年にしている人がいることに驚く。 また現在、彼が主張するようなことが起きている(イラク戦争など)ので政治、国際政治、国際関係論に興味のある人や『文明の衝突』を読みたいけど時間がない人は必読です。

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    投稿日: 2007.12.24
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    ハーバード大学教授であるハンチントンの有名な「文明衝突論」の新書版(簡易版?)。文明衝突理論のレジュメと論文二篇を収録。薄いだが、興味深い。

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    投稿日: 2007.11.26
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     冷戦後の現在の状況を的確に表した本。  文明の衝突と大きな題目になっていますが、現実の世界で起こっていることで、根底に流れる共通項と異なるものとは、は除するために不幸ながら、紛争・戦争・テロなどが起こる。  文明の中で大きくしめる部分は「宗教」であるとしており、共感できる。  「イデオロギーが同じでも文化が違うものは離れていく」…旧ソ連、旧ユーゴスラビア  「イデオロギーが違っても文化が同じであれば一緒になる」…北朝鮮・韓国・中国、東西ドイツ  

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    投稿日: 2007.06.04
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    一極多極世界、文明間での衝突、といったハンチントンさんの視点がとても面白い。でも、文明というのは曖昧であり、他文明と相まって部分的に溶け合って存在すると考えていくと、衝突する境界線は存在するのかな。

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    投稿日: 2006.10.02
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    文明の衝突って本をまだ読んでませんが、 この本も結構よかった。けど 難しかった。 アメリカと日本・韓国・パキスタン・アルゼンチン・イギリス・・・。 あと忘れちゃったけど、地域の第2強国? の関係性とか結構面白かった。たぶんこの文章を読んでも説明不足でわからないかもしれませんが、 文明間の衝突が今後最も悲惨な展開へとつながるってことを書いていました。 文明は周辺の同じ文明を持つ人びとも巻き込むので。 日本は、日本特有の文明を持ち合わせるので、同じ文明を持つ同士より理解に難しいと書いてありました。 そこはうんでした。

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    投稿日: 2006.09.27
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    冷戦構造も崩れ、これから世界はどうなるのか・・・。ユートピア的世界へと向かうのか。否、また衝突しあう。今度は、文明同士で。なぜ、文明の衝突が起こるのか。日本の世界的立場はどうなるのか。そして、その文明同士の対立を防ぐ手立ては・・・。

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    投稿日: 2006.09.21
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    あまりにも有名な『文明の衝突』の新書版。 著者のハンチントン教授は、アメリカを代表する国際政治学者です。 ケネディ政権とカーター政権においてはホワイトハウスで外交・安全保障の政策立案に携わった経歴をもちます。 メインの部分が、単行本(原著)の5分の1くらいのページ数にまとめられてて、それプラスその後の論文2本が収録されています。 原著は分厚いし難しいけど、これは概念図とかついてるからわかりやすいからいいねぇ。 内容は一口に説明するのは難しいので、まぁ、読んでみてください。オススメ!!!

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    投稿日: 2006.08.09
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    最初に「文明の衝突」を手に取った時にはあまりの分厚さにひよってたんだけど、こっちは非常に読みやすくて、ハンチントン理論がよく分かった(気がする)。この本を読むのと読まないのとでは、国際ニュースの読み方が変わってくると思う。

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    投稿日: 2005.12.28
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    80年代にかかれたんで、現状とはちょっと違うけど、現代の国際状況の構造を、冷戦時代と比較しながら、わかりやすく説明してくれています・・・(だよね、先生・・・?)

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    投稿日: 2005.07.19
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    国際情勢の未来について書かれた本で 話の内容は硬いものであったが 不思議と読みやすく面白かった。 この本では著者の他の作品からの抜粋や関連するする図表などを 用いて冷戦後の世界がたどり着くであろう 新しい勢力分布のモデルを提示している。 近い将来、日本は大きな戦争の中にいるのかもしれない… 戦争の危機が迫ったときに将来の選択肢を増やすためには アメリカとの関係も大切だけど、中国・韓国との関係を もっとよくしておく必要があるのかもしれない。

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    投稿日: 2005.04.24