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裸足でかけてくおかしな妻さん
裸足でかけてくおかしな妻さん
吉川トリコ/新潮社
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総合評価

20件)
3.7
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9
5
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    ちょっと世間の常識からは違和感のある楓と野ゆりの共同生活。 楓も野ゆりも一風変わっている。 周りの自然環境、田舎の閉塞感たっぷりの人間関係等々がふたりを結び付けていくような気がした。 今と違う何処かへ本当は飛び出したいふたり。 いい加減を絵に描いたような太陽、イラッしてしまう。こんな奴は投げ捨てて、何処かへ飛び出せ! みんな、生きるために必死なんだよね。そんな事を思いながら、どの登場人物にも何やってんの!とイライラしながら、でも先がどうなるのか気になって、細かい字の、分厚い本を読み進めた。 面白かったけど疲れた。

    0
    投稿日: 2025.12.16
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    小説家の先生の子供を身籠った女、楓が、小説家の母が住む岐阜の田舎で、その小説家の妻、野ゆりと二人暮らしをすることになるという、ちょっとどうかしている設定。徐々に明らかになっていく楓の過去。若気のいたりで結婚したものの、夫がマルチに嵌って借金まみれで飛んだ。次のパートは野ゆりの章。楓から見たら、田舎で先生の言いなりに、愛人の世話を焼かされている哀れな「妻さん」にも、自分が特別な人生を歩んでいるのだと信じていた時代があった。そしてラスト。子供が生まれ、先生の母親を看取ったのち、二人の選んだ結末は。 先生は都合が悪くなると、女二人を置いて東京へ帰ってしまう。財力があったら、こんなことが許されるのかと腹立たしいが、どうも憎めない人らしい。先生の祖父もまた女にだらしなく、それが許される人間だったらしく、あちこちの女に手を出していたことが、公然の秘密として共有されている、そんな狭い田舎の話。先生の母親も、父親と結婚するより先に、その祖父の愛人だったという過去が明かされる。秘密といえば、楓の妊娠の秘密も最後の最後に明かされる。「お嫁さん」になるために育てられた女たちの、思い込まされている正しさを問う小説か。 楓のパート。恵まれない環境で育った若い女の、何にも期待せずに生きている感覚がとても上手い。 「明日どうなってるかもわからないから今日のうちに楽しんでおかなくちゃという気分があって、だからみんな先のことなんか考えずにその日暮らしでいきあたりばったり、楽しそうな飲み会に誘われたらバイトをドタキャンし、ホストに入れあげて出稼ぎ風俗や立ちんぼで荒稼ぎし、ぜったいにやばいってわかってるのに町で声をかけてきた悪そうな男についていく。より楽しそうなほうへ、より気がまぎれるほうへと流れ流されて、若さを浪費していた。」 野ゆりのパート。平成初期のサブカル少女感が、苦しくなるほどリアル。大学には量産型のつまんない子しかいなくて、酒場で鮮烈な出会いをした「自分を持っている」美大生と、面白おかしい日々を過ごした。40代になった野ゆりは、帰省した際、その過去を懐古する。 「なんだかこの家で暮らしていたころに戻ったみたいだ。世の中のことなどなにも知らず、だれかに深く傷つけられたこともなければ身を引き裂かれるような別れを経験したこともなく、愛するものに拒否されることなんかあろうはずもないと信じて疑っていなかった、幸福で甘えきった子どものころに。」 野ゆりは自分を大事だと思っている。一方、楓は、どこか投げやり。育った環境のせいだろうか。二人とも、母親の干渉から逃れて、必死で自分が生きていく足場をつくってきたのだけど。 大人の野ゆりが、夕陽を見ながら「帰りたい」と思うシーン。どこに帰りたいのかはわからないが、遠い昔に別れてしまった友人に、心の中、ずいぶん遠くにきちゃったねと語りかける。わかる。わかるなあ。

    1
    投稿日: 2025.12.12
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    お初の吉川トリコさん。 著者の他の作品を読んでみたいのですが 図書館になく... とりあえずこの作品を見つけたので読んでみました。 タイトルのおかしな妻さんが もっとおかしいかと思ってたけど (まぁ十分に変わってるけど) あり得るし、どうしてこんな妻さんになったのか... 分かる気もしないでもないような... (結局、どっち?笑) 読んでみて、すごく独特の世界観があると感じました。 だから軽そうに見えて、ちょっと没入しにくい世界でした。 だからこそ、なんだか気になって最後まで読むことができました。 あらすじは... 作家と不倫した楓がある日、作家の妻と一緒に住むことになる、というお話。 不倫かと思ってたけど...えっ? みたいなのが最後にあって最後まで飽きさせない物語でした。

    0
    投稿日: 2025.12.07
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    小説家太陽の妻野ゆり、太陽の子を身ごもった楓に時々太陽の同居生活の物語。 妊娠した愛人を妻と同居させ、面倒な事態になると東京へ戻っていく不誠実でしかない太陽。 愛人である楓を嫌うでもなく、淡々と世話を焼く野ゆり。 太陽の子を身ごもりながらも、正妻の世話になる楓。 サラッと描かれているものの、夫婦+妊娠中の愛人で同居というシチュエーションを何事もないように過ごす3人とも大分キテレツである。 楓と野ゆりの最後の選択にはスカッと爽快な気分になった。

    1
    投稿日: 2025.11.21
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    可哀想とか、なんか可愛いとか、守ってあげなくちゃなどと思わせる男。 そういう男って、はたから見たらどうしようもない奴でも、かかわると変な魔法にかかったようになってしまうのかも。 よく分からないけど。

    23
    投稿日: 2025.11.15
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    本の雑誌・北上賞次点作品。夫婦と愛人の奇妙な共同生活。周りの登場人物もそれぞれに魅力的で、物語の決着もなかなに爽快。楽しく読みました。

    0
    投稿日: 2025.10.17
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    あらすじを見ずに読み進めるとえっという驚きが散りばめられた話だった。だけど何を伝えたいのかよく分からなかった。

    0
    投稿日: 2025.09.11
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    とても複雑な関係での同居… 作家先生の子どもを妊娠した楓は、先生の実家がある岐阜に引っ越してきた。 先生の妻・野ゆりと3人で暮らそうとするのだが、先生は執筆の関係で、すぐにひとり東京へ。 楓が妊娠するまでのことや妻である野ゆりのこれまでのこと、そして先生の生い立ちや先生の母の死などが、ぎゅっと詰め込まれている。 ありえないことかも…だが、普通であっても普通じゃない家族はそこら辺にいる。 そう思うと変であっても特別に変だと感じなくなる神経に驚きながら納得していることに笑えた。 ふわふわとした考えのない先生こそが、要らない存在となるのか…。

    64
    投稿日: 2025.09.01
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     形式や型にこだわらない家族の在り方は分からなくもないが、一夫多妻あるいはその逆を受け入れている人は、どんな思いなのだろう?  正妻である野ゆりも、愛人である楓も、パートナーとの関係を考えていないわけではないが、それを越えた先の人生や自分らしく生きることを考え、追い求めているような気がした。だからと言って、正妻と身重の愛人が同居する心理が理解できた訳ではないが、こうした感覚をもつ人が実在するかもという気がした。

    13
    投稿日: 2025.07.29
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    もうほとんど最後まで自己中の夫太陽にイライラしていたが、さいごの愛人、妻二人の決断、あるいは咄嗟の思いつきに快哉です。 タイトルと表紙の絵から想像した話とは違ったけと、なかなか良かったです。

    0
    投稿日: 2025.07.29
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    タイトルからして変わっているけれど、中身も変わっています。複雑な人間関係だけれど、でも、どこかすっきりとしていて面白いです。先生がつくづくひどい。大地と楓と妻さんがこの後幸せに暮らせますように。

    0
    投稿日: 2025.07.27
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    小説家(太陽)とその妻(野ゆり)と妊娠した愛人(楓)の物語。 理解できない関係性だな…と思いつつも楓の物語、野ゆりの物語を読むうちに彼女たちの生きてきた道を思い生きていくって一筋縄ではいかないよなぁ…と思った。でも それぞれに異なる生き辛さを感じていて、逞しく生きてきた結果ではあるけれど、太陽の所有物のようになっていることにはモヤモヤ。モヤモヤしながらも、田舎暮らしならではの逃げきれない周囲の人々との距離の近さや野ゆりと楓の2人暮らしで出来上がっていく人間関係に心が揺れた。 太陽の所有物になっていると感じた2人の選んだ、未来にスッキリ爽快。 野ゆり、楓そして生まれてきた大地が幸せに生きていってくれることを願うのみ。

    1
    投稿日: 2025.07.16
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    やっぱり吉川さんの作品大好き! 「私とお腹の子とその妻」という聞いたこともない同居生活の行く末に、私=楓とその妻=野ゆりの境遇にと、ぐいぐい引き付けられるままにほぼ一気に読んでしまった。なにもかもがむちゃくちゃだけど、それはその状況を受け入れられるだけ自由ということなのだという気もして、その懐の大きさがちょっとうらやましくなった。

    0
    投稿日: 2025.06.25
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    妊娠させた愛人を田舎の実家で暮らす妻と同居させておいて、自分は東京の仕事場にさっさと戻ってしまう・・・ ところから始まる物語。 しかし、最後は愛人と妻の結託!爽快で怖いもの無しで希望に溢れる。

    3
    投稿日: 2025.06.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    妻と夫とその愛人の、同居。しかも愛人は妊娠中。 なんだそれ、という家族の形。 夫、太陽は売れっ子の作家。東京に借りた部屋から、岐阜の本宅に妊娠中の愛人を送り込み、妻と同居させる、という意味の分からなさ。 自分はほとんど寄り付かない本宅で、愛人である楓は長男を出産する。妻、野ゆりと、楓とその息子の三人暮らしのいびつな家族。 けれど、そのいびつな形が、いびつだからこその完成形だったと、読み終わった後にわかる。 楓の母親との関係、野ゆりの人生、太陽と余命宣告された母親の抱える屈託。 このタイトルと表紙の軽やかさからは全くうかがい知れないほど、混乱し錯綜し深く複雑な人間模様が描かれている。(これは文庫化するときにタイトル変えた方がいいのではないか疑惑) 都会と田舎。正しさと過ち。生と死。さまざまな鎖に縛られて人は生きている。 縛られて生きることの不便さと安定を断ち切るのは並大抵ではない。野ゆりがなぜ自分をないがしろにし続ける太陽を受け入れ続けるのか。 楓という台風のような存在がもたらした変化。 何かに根差して生きていることを否定はしない。けれど、見ないように、気づかないふりをして蓋してきた変化への渇望を、だれもが抱えて生きている。 楓と野ゆりが選んだ道。爆発するような笑顔で一緒に走りたい。私の明日は私のものだ、と大声で叫びたい。 そして、これ以上ないほどの悪い笑顔で言いたい。「ざまぁみろ!」と。

    2
    投稿日: 2025.06.08
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    妊娠してる愛人を妻のいる岐阜の田舎に連れて帰ったら……というお話なんだけど、吉川トリコらしいゆるりと雰囲気が心地よい。イマドキこんなに稼いでる作家先生って少ないよね。家族ごっこに執着しちゃうのって分かるよ。

    1
    投稿日: 2025.06.02
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    つまらなくはないんだけど…登場人物全員、魅力がないのと、誰に対しても感情移入できず…イマイチだったな

    2
    投稿日: 2025.05.16
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    よかった~~ 実は読めずにいて、図書館に返したつもりでいたら、家に忘れていたという・・・ それで読み始めたら、一気読みでした。 (延滞して申し訳ないです) 読まずにいたのは、設定が昭和のおばちゃんには、ついて行けなかったから。 楓が小説家・太陽先生の子を身ごもると、先生のふるさとの自宅で 妻と先生と三人で同居することに・・・ 妻妾同居ですか!?なに、それ?でした。 きちんと読んでみたら、第一章が楓の視点、第二章が妻・野ゆり、 第三章が「ふたり」とのタイトル、つまりは客観的な語りとなります。 それぞれの生い立ちが明かされ、本当の想いも解き明かされて・・・ 最後は胸のすく終わり方でした! こうでなくっちゃね! さすが、吉川トリコ氏、ああ、読んでよかった。 同性のつながりを書かせたら、本当にお上手です。 大好きな作家さんです。

    1
    投稿日: 2025.05.08
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    作家である先生の子どもを妊娠している楓は 本宅のある岐阜で先生の妻・野ゆりと同居を始める。 優しい妻さん。 でも、本当の姿はわからないまま。 第二章は野ゆりのエピソード。 透明で謎の多い妻さんの姿がうっすらと輪郭を持ってきた。 楓と野ゆりが先生のいない時間を楽しく過ごす。 それぞれが迷いながら、もがきながら生き抜いている。 ラスト、そうきたか!! 吉川トリコさんの作品らしい終わり方だと思う。 妻さんに惹かれる。

    0
    投稿日: 2025.05.03
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    「余命一年」を途中で止めたので心配だったが、これはスルスル読めた。作家、作家の妻、作家の愛人が、愛人の妊娠を機に同居するという、ハチャメチャな設定。それぞれのハチャメチャな人生を面白く読んだ

    57
    投稿日: 2025.04.25