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総合評価

549件)
4.3
243
194
74
10
3
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    子を愛することを止められる罪を背負わされた母の物語。 胸を打たれました。うまく言語化できませんが、母親の愛情の深さにただただ心を動かされました。 東野圭吾「手紙」を思わせるストーリーでもあり、主人公が背負うこととなったあまりに重すぎる償いの日々がとにかく読んでいて辛い。もう楽になって、いい思いもさせてあげて、とキリキリしながら読みました。 本来劇的に盛り上がるべきシーンがそうでもなく、といって深くじんわりと心に刻み込まれるような、そんな重さも持って描かれており、読後しばらくしても呆然としたままあれこれと考えさせられます。こんな作品に出会えてよかったです。誰もが自身の母のことを、あるいは母である自身のことを考えてしまうはず。

    0
    投稿日: 2026.03.17
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    直感的に母親目線になるか、第三者目線になるかで印象が変わる気がします。 個人的には後者だったので、自責と実際の行動の不一致が理解できないところも。 前者として伯母さんへの印象や孤独への恐怖とかの背景まで入り込んでいけると、なお面白かったのかなと思います!

    0
    投稿日: 2026.03.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とにかく合わなかった。 轢き逃げをしてしまった必然性が書かれていないので、かおりのその後の生活全てに同情できないし、そこまでして息子から逃げなければいけない理由もなかったと思う。会おうと思えばいつでも会えた。 東野圭吾「手紙」や森鴎外「高瀬舟」には、犯罪を犯してしまう生活の苦しさ、どうしようもなさ、がしっかり書いてあるから、そのがんじがらめな状況に読者が揺すぶられるのであって、今回は、ただ轢き逃げしただけで、しょうがないと思える余地がない。息子から逃げているのも、勝手に逃げているだけで、ずっとくねくねして自分の意向が確立されていないかおりにイライラした。 あと筆者の筆遣いが苦手。 先の気になる展開にしようとするあまり、見え見えでつまらなかった。気になるでしょ?という事象だけ時系列をわざと入れ替えたり、とにかく物語の進み方もうんざり。つかれたー! てか、子供を思うこの物語、「八日目の蝉」の五番煎じみたいなもの

    0
    投稿日: 2026.03.16
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    うっっってなった。苦しい気持ち。でもそれだけじゃない、色んな感情になる作品だった、、言葉にするのが難しい!怖さと希望を兼ね備えた不思議で重たい作品。

    0
    投稿日: 2026.03.16
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    啓光図書室の貸出状況が確認できます 図書館OPACへ⇒https://opac.lib.setsunan.ac.jp/iwjs0021op2/BB50403957 他校地の本の取り寄せも可能です

    0
    投稿日: 2026.03.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かった! 晴子おばさんの祟り、誰?からの通知、突然消えた大金の行方、鶴子のお金の問題、、、。気になることがどんどん出てきて、次へ次へと読み進めてしまった。 事故を起こしてから、夫も同罪では?と思ってたのが、最後に種明かしされてむかついたところもあったけど、心が広すぎるお手本人間土居さんが居たおかげで光も見えた。最後に嫌な気持ちで終わらなくてよかった。 困難があっても生きるために、生活を続けなければならない残酷さもあのだなと思った。

    0
    投稿日: 2026.03.16
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    久々に続きが気になって、どんどん読み進めた。自分が住んでた、そして住んでる地域が出てきたのにも親近感を覚えた。本屋大賞とってほしいな。

    0
    投稿日: 2026.03.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    獄中出産で産んだ子どものことをずっとずっと想うお母さんのお話 16年の日々が綴られているけれどほんとに読んでいて苦しかった、とくに金庫からお金がとられたあたりのどん底っぷりったらもうって感じだった 最愛の息子のためにがむしゃらに頑張る姿が素敵だし、どんなにどん底でもがむしゃらに自分から行動したらなんとでもなるんだなと、母って強いなと思わされた 最後はどうなってしまうんだろうってハラハラしながら読んだけれど、息子とも会えて言葉を交わせて、大切な人を信じることができて、残りは幸せな人生でありますようにと願ってしまった 熟柿っていい言葉だな、じっくりじっくりまつ

    1
    投稿日: 2026.03.16
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    轢き逃げしてしまい人を殺めた。悪意がなかったとしても、許されることではない。 それでも、一度でも罪を犯して捕まれば人はこんなに変わるんだと、息苦しい人生が待っているんだと世間の過酷さをリアルに描いていて、途中から今度こそ報われて……と期待している自分がいる。 自分としても過去の失敗が原因で離れていった人達にもう一度会いたい、と思うことが何度もあるので、何気に少し共感した。 重圧。シリアス。文体は、段落や句読点が少なくぎっしり詰まっている印象。しかし、読んでいく内にドラマに惹き込まれる。 少し「恋とか愛とかやさしさなら」に近いものを感じ、小説紹介のけんごさんがどちらも年間ベストに選んでいる事実に納得もした。 これは想像以上に良かった。「月の満ち欠け」(未読)も映画化したし、本作もドラマ化か映画化しそう。

    8
    投稿日: 2026.03.15
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    獄中出産し、その後子供と引き離された女の話。 一重に悲しくて、切なくて、やるせないお話かと思いきや、淡々と彼女のその後の生活が語られている。 特別じゃなく日常、驚きというか納得、だからこそ、のめり込んでしまう物語。 母親と良好な関係にある方、出産経験のある方は、かなりの確率でシンクロできます。

    7
    投稿日: 2026.03.15
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    小説の面白さを思い出す一冊だった。 主人公の話をただ時系列で見ているだけなのに、主人公が今いる時間軸が気になって、一挙に読んでしまうくらい退屈しない。派手な事件が起きるわけでもないのにずっとハラハラゾワゾワとして先が気になった。 物語の途中で終わる感じだけれど、必ず明るい未来があると信じられる終わり方でよかった。 かおりさんのしたことは罪だけれど、その後の人生の歩みには「お疲れ様でした、よく頑張ったね」と言ってあげたくなった。 叔母の人生が救われることを勝手に期待してしまっていたので、そこだけモヤっとしてしまい、マイナス1。

    5
    投稿日: 2026.03.15
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    熟柿 この名前の通りの作品 今の時代、簡単に答えを知れたり、すぐ行動 みたいなところが評価されるけど 『待つ』ということも選択肢に入れてはいいのではないかな、 これから柿を見るたびにこの作品を思い出します お子様がいる方、過去になにか抱えている方に ぜひ一度見ていただきたい作品です。

    4
    投稿日: 2026.03.15
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    佐藤正午 『熟柿』 角川書店 #読了 #本屋大賞ノミネート 『ありか』の後だったので、親子というものをさらに考えさせられた。 「子どものためだけに生きる」なんて自分にできるだろうか。 静かで、余白のある文章がとても良い。 こんな文章を書ける人になりたかった。 装丁も今年いちばん好き。

    1
    投稿日: 2026.03.15
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    熟柿 「熟した柿の実が自然に落ちるのを待つように、気長に時機が来るのを待つこと」 晴子おばさんの葬式の帰りに起こった不慮の事故。ひき逃げをした罪悪感と人生の喪失。息子に会えない悲しみ。襲いかかる幾つもの不可逆の不幸に対して、ただ真面目に実直に労働と生活をすることでやり過ごす市木さん。だからこそ、今までやってきたことは間違っていなかったと思わせるラストは素晴らしい。思わず泣いてしまいました。 じっと暗いトンネルの中を耐えていたからこそ得られる幸福。トンネルなんて入らない方がいいけど、入ったからこそ得られた熟した柿の味。

    1
    投稿日: 2026.03.15
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    大変面白かった 心苦しいのに読んじゃう ずっとしずかに苦しかった 再会だって苦しかった この長さでも一気に読み進めたくて 途中でページを捲る手を止めたくないなと思う小説だった 熟柿、一生忘れない熟語だと思う もっと若い頃、今もだけど、何も待てない私にはやっぱりあまりにも苦しかった

    9
    投稿日: 2026.03.15
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    最後の章の、主人公と息子、主人公と職場の元同僚とのやり取りが良すぎて、心動かされて、泣きそうになる。特に息子とのやり取りで、主人公が長年にわたり自分の中にだけ蓄積させてきた思いが初めて外に飛び出して来る感じのエネルギーを強く感じた。息子の返しもすごく良い。この章を読ませるためにそれまでの章が構成されている気がする、まあだいたいの作品がそうなんだろうけど。

    2
    投稿日: 2026.03.15
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    初めての佐藤正午さん。 読書YouTuberケンゴ氏のレビューを端的にまとめた動画が上がってて、気になってたものの内容が重そうだと思い避けていたものの、本屋大賞の候補となって気になり購入しました。 いきなり衝撃的な展開で驚かされる。 妊娠中だったかおりが人身事故を起こし、産まれてきた子どもと再開するまでに、かおり本人の心情・葛藤と様々な思いが交錯する物語。 『犯罪者』(人身事故を起こした容疑者)というレッテルがここまでして、人を奈落の底に貶めるのか…いくら罪を償っていたとしてもレッテルだけは拭えない、社会に生きることへの苦しみが彼女の心を蝕んでいくのかと。 それでも出会う人達、そして産まれてきた子どものことをしっかり思い描き、未来へ一歩踏み出そうとする、かおりの精神力は並大抵のものではないと。 また子どもは大人が考えている以上に観察し、「あるべきこと」を真っ向に否定する。かおりの子ども・拓、そして咲の考えはごもっともだと思えるし、大人の自分でももし親が犯罪者だったとしても絶対に会いに行くと思うし、その手伝いだってする。だって『親子』なんだから…。 「熟した柿の実が自然に落ちるの待つように、気長に時期が来るのを待つこと」は、人生はそれがすべて終わりではなく、どんな些細なことでも大きな出来事でも、長い年月が経てば自分たちが納得の行くような形で物事が進む。それが人生なんだという答えに導かれたような気がしました。 最後は泣けました。一時期は突き落とされた気持ちになりましたが、未来への光が見えて本当に良かった…。

    16
    投稿日: 2026.03.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    幼稚園に行った時、咲ちゃんの言う通りに待っていれば 小学校の入学式の時、久住呂さんの「今じゃない」を聞き入れていれば かおりの過去を打ち明けられる人物も40歳を超えてようやく出会うことになる 色んな期を待つべきシーンがあり、熟柿とはそういうことかぁ

    2
    投稿日: 2026.03.15
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    人はこれほどまでに健気に、頑なに、がむしゃらに、何か一つのために生きられるものなのか。 ただそれは強さでは無くて、きっと弱さの裏返しなんだろう、と感じた。 終始かおり視点で進んでいくから、読み進めやすい。 が、その分、読んでて痛い。 正直、共感はできなかったけれど、もうそろそろ救いを、と、願わずにいられなかった。 きっと、この先も自分を犠牲にして、色々な感情を飲み込んで生きていくんだろうかおり。 でもこの先は、熟柿な気持ちで向き合う土居さんと、「お母さん」と呼んでくれる拓、友達や理解者、これまでとは少し違った日々があるんだろう、と期待したい。

    2
    投稿日: 2026.03.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とてもよかった!!不幸な出来事を経てから苦労の連続のかおりさんと、一方で対照的な生活を送る親友の対比がしんどかった。それでも目の前の生活を生きるうちに、徐々に将来を考えられるくらい前向きに活動でき、最終的には良い周りの人に恵まれるとともに自分の願いも叶う。そうしたかおりさんの姿を見ているうちに、ただ繰り返される目の前の生活がいつか自分を救う日が来る、そう思える小説だった。

    2
    投稿日: 2026.03.14
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    熟柿という言葉をこの作品を通して知りました。いろいろな辛いことや実際にはうまくいかないことがあるかもしれないけど、時が解決してくれるということも大きな作品のテーマかなと思いました。人生は全てが順調にいくわけではない。生きることに一生懸命で、周りのことを見れなくなることもあるかもしれない。けれど誰かが手を差し伸べてくれる。そんな希望を持って生きていこうよ。そんな投げかけがある作品だなと思いました。

    1
    投稿日: 2026.03.14
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    2026年度の本屋大賞ノミネート作品ということで、手に取った一冊。表紙にまず惹かれて、様々なノミネート作品があったが、すぐにこれを読もうと決まった。 物語は、辛くなる場面も多くあったが、それ以上にかおりが、過去の現実に思い悩みながらも、毎日前を向いて生きていく姿に勇気づけられ、学ぶことも多かった。 1つの光があることで、乗り越えていける毎日もある、と感じる一冊で、読んでよかったと思える作品だった。

    5
    投稿日: 2026.03.14
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    宮脇咲良ちゃんが読んでいて、気になり購入。 熟柿の意味だけが書かれた表紙が印象的だった。 すべての縁が無駄ではないんだと気付かされる。 読了後、タイトルに胸を打たれる。 食らいました、とても。

    2
    投稿日: 2026.03.14
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    はじめはホラーかと。でも、関係無かった。 途中は、あまりに可哀想な人過ぎて苦しかった。 最後は希望が見えて、良い終わり方だなと思った。 普通の親は、こんなに子供のことばかり考えて生きてないよね。 それだけ辛かったってことか。 運転、気をつけよう。

    3
    投稿日: 2026.03.14
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    正直、本屋大賞ノミネート作と聞かなければまず手に取らなかったタイプの作品だけど、読み終わった今となっては読んでよかった…!と思った。文章は静かで淡々としているのに渦巻く激情があって、でも優しさも見えて、ぐいぐい読ませてくる。すごい。ハードカバー久しぶりに買って読んだけどやっぱり読書いいな〜と思えた本だった。

    2
    投稿日: 2026.03.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    取り返しのつかない、あの夜の過ちが あったはずの平凡な幸せを奪い去った。 1度過ちを犯すと、息子には会えないままなのだろうか…? どうにかして我が子に会いたい。 ただそれだけだったのに、3回もパトカーに乗ったかおり。 ●「母親が犯罪者の子供と、母親に死なれた子供と、どっちがより不幸か、考えてみろ。これから子供が成長して、社会に出て生きていくうえで、どっちが彼の障害になると思うか、よく考えてみろ」 この言葉が心にズシンと重くのしかかった。 本作は、かおりが事件を起こしてからの16年を描いている作品。 続きが気になり、一気読みしまいました! しかし、そんなかおりには、周りに支えてくれる人がおり、"縁"に恵まれてるなと思った。 最後の第十二章は、本当に感動して涙が止まらない。 最後に、ようやく光が見えてきた。 まさに、熟柿のようだなと。 辛い部分もたくさんあったけど、やっぱり、最後まで、読み続けててよかったと感じた1冊。 熟柿 …それは、『熟した柿の実が自然に落ちるのを待つように、気長に時機が来るのを待つこと』 この物語を読み終わって初めて、このタイトルに込められた意味を知る。 まさに、この題名はまさに秀逸としか言えない。

    2
    投稿日: 2026.03.13
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    轢き逃げで服役した女性が、引き離された息子との再会を望むあまり事件を起こしながら、罪と過去を背負い、各地を流転する人生を描く。すごく余韻が残った物語。

    7
    投稿日: 2026.03.13
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    一気に読み終えてしまうほどに引き込まれました。登場人物の持つそれぞれの毒のようなものに苦味を感じながらも確かに存在すると思わせる時に邪悪であり無責任であり卑劣な人間像が心深くを揺さぶってくる。夜読むと気持ちが沈んでしまいそうなので昼間読むようにしましたが希望あるラストに心救われました。

    3
    投稿日: 2026.03.13
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    『熟した柿が自然に落ちるのを待つように、気長に時が来るのを待つこと』 ときには長く待つことが大切。 過去は変えれないけど、過去に対する向き合い方は変えれる。それには時間も必要。 読み終わったあと、熟柿というタイトルに込められた意味がじわじわと染みる。

    3
    投稿日: 2026.03.13
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    いつかまた読み返す日が来るような予感。覚えておこう。 この作家さんは、人間の弱さ、薄暗さ、ずるさ、優しさ、温かさを、カッチリ言葉で表すなあとあらためて思う。自分だったら、そのまま受け止めると生きづらくなるから、流してしまう場面を、逃さず言葉にする。繊細すぎるのかなと思ってたが、この方なら、わかってくれそう。この先なにかあったとき、読み返したい。

    3
    投稿日: 2026.03.13
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    思えば遠くに来たもんだ、、、 重い内容に反して、軽い感想だが読み終わった後はこんな感じ。 親族の嫌われ者だった叔母の晴子のお通夜に来ていた主人公のかおり。妊娠中の彼女は泥酔した夫を車に乗せ帰路につく。しかし、大雨の降りしきるなかで彼女は老婆をはねるという事故を起こしてしまう。。。。 主人公かおりの思いと葛藤が丁寧に綴られ、かおりの生きた10数年を追体験できる。 しんどかった。。。 登場人物が主人公を含めて全員が歪んでいるというか、欠けているというか。。。 かおりに関しては、ほぼ共感できるが、 夫に対しての追求。(状況的に実際、そうでなくても罪悪感が湧くのでは?) 息子のある発言に対し、「そんなに人のも気持ちがわからないの?」というニュアンスの発言。 なんか、この辺りかおり自身も人の気持ちがわかってないのでは?と、、、、 しかしそれでも、かおりの夫、親族、最悪の同僚等、脇役にいたるまでが全員もれなくクズの様な印象を受けるので、かおりに対する嫌悪感はそこまでない。 唯一の良心は息子の同級生の咲ちゃんぐらいかな? しかし、やたら、柿というワードが出てくるせいで、自分の中では、もはや柿自体が不穏な空気を纏う呪物みたいになってしまっている。(近畿地方〜のせいでもある)

    62
    投稿日: 2026.03.13
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    悲しい話であるけど、息子への深い愛情が伝わる素晴らしい内容でした。 文章の言葉も綺麗で、良い本に出会えました。 最後の土居さんの優しさも身に沁みました。 待つことは大変で、時には苦しいこともあるかもしれないけど、待つことで良い方向に進んでいくかもしれないということを教えてくれました。 ぜひ、本屋大賞に選ばれてほしい。 ─熟した柿の実が自然に落ちるのを待つように、気長に時機が来るのを待つこと。─ 『じき』が、『時期』じゃなく、《時機》であることも勉強になりました。 いろんな漢字がありますよね。

    23
    投稿日: 2026.03.13
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    晴子おばさんは「渋柿だ」と嘘をついて人に食べさせず、柿が完全に熟してとろとろになるまで待ち、夜中に皮に穴を開けてチューチュー吸っていた。この不気味な場面がホラーっぽくて印象が強かった。 柿の実の熟し方は人生に似ているというお話。 物語の途中では暗い話が長く続き、一体いつまで続くのかと読むのがしんどくなるが、どんなに苦しみが長い年月続いても人は生きていかないといけない。 無理に急がず、見守り、時間をかけて待つことで、人も柿の実のように熟していく。 夫はそうしなかったために、熟柿になれなかった。 最後に土居さんが、50歳にもなったら好きな女性から隠し事をされていると聞いても驚かないし、聞いても逃げないよ、と相手の話を受け止める姿勢がよかった。歳をとるにつれて、色んなことが受け入れられるんじゃないかという希望が湧く終わり方だった。

    15
    投稿日: 2026.03.13
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    家族数名に勧められてずっと積読だった本。轢き逃げし、刑務所で男児を産んだ女性の人生を並走しているような内容だった。同じ男児を育児している自分には心理的に目を背けたくなるような箇所がいくつもあったが、それでも歯を食いしばって生きていく主人公が気になって気になって、今日は駅のホームで電車を降りてから目的地に行くよりも読書を優先させるために30分止まって読んだほど最後は読むのを止められなかった。ずーーんと重い内容ではあるんだけど、最後の熟柿の意味に自分自身も救われた。

    3
    投稿日: 2026.03.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    audible ずっと救われないもどかしさがあったけど、最後がホッとする感じで終わって良かった。 始めに柿の木の話が出てきて、そこから話が広がるのかと思った。だが柿のことはほとんど出てこず、最後に柿に結びついて、最後まで読んでこそ良さがわかるいい作品でした。 タイトルに通じるところでもあるが、自分に実直に向き合い続ける大切さ。最初はハラハラしたけど、主人公が大人になっていくような気がした。

    2
    投稿日: 2026.03.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本当に大好きな本だった。 時系列がぐちゃぐちゃせずに、 本当に感情移入できるような進み方で まだ私は身籠ったことがないので もし母だったとしたら、もっと感情が 揺さぶられるんだろうなって。 違う視点でみれるかもしれない。 1人で踏ん張って生活をするものの そのなかで、本当にお金奪ったやつを 私は本当に許されない。 本気で許せなくて、でも、特に解決とかも 全くしなくて、むしろもうそれはそれでと 振り切ってて、それも凄いなと 思ってしまった。 本当に大満足の本だった。

    3
    投稿日: 2026.03.12
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    読み始めたら夢中になって、あっという間に読み終えてしまった。最後の第十二章は、読んでいて涙が溢れた。良い本に出会えて良かった。またきっと読み返すと思う。

    2
    投稿日: 2026.03.12
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    主人公のかおりは、交通事故を起こし刑務所に服役し そこで子供を出産 離婚して、子供は夫が育てることになった 出所後に息子に会いたい一心で、連れ去り事件を起こしたりするも 母としての名乗りを上げることはできず あちこちを転々としながら働き、 息子に会いたいと強く思いつつ、 ひとりで生きていく女性の姿を描いている ひき逃げ事件を犯してからの 主人公の心情が、手に取るように描かれていて まさに、自分がかおりになりきってしまったようで 怒りに震えたり、もどかしさに胸を痛めたり あらゆる感情が沸き上がってきて、興奮しつつ読み終えた 今年最初にこの本が読めてよかった! すごい本だった!

    9
    投稿日: 2026.03.12
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    熟柿という言葉の意味を知らずに読んだ。最後にしっかり回収されて良かった。人間間違えてしまうことは誰にだってあって、苦しみながら生きていかなければならないこともあるかもしれない。でもこの物語の熟柿のもうひとつの意味「熟した柿の実が自然に落ちるのを待つように気長に時機が来るのを待つこと 」というメッセージが込められてるように、間違えても希望はあるよと言ってくれてるような救いの言葉と物語だった

    3
    投稿日: 2026.03.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    叔母の葬儀の日、妊娠中の女性がひき逃げ事故を起こし、獄中出産、その後息子と引き離され、人生をどう生きたかという物語。 人生が変わる瞬間というのは本当に一瞬だなと感じた。 十月十日一緒にいた息子とこんな風に引き離されるなんて。 そこからどんどん転がり落ちるように人生が展開していく様は読んでいてとても苦しかった。 もがけばもがくほど、絡まり、うまくいかなくなる。 ささいな行き違い、犯罪者を遠ざけたい、罰したいという気持ちがかおりを追い詰めていく様子は、仕方がないけど、本当にそうなのか?と考えさせられた。 大きな罪だけど、その人の経緯なんて誰も知らない。 正義感なのか、悪意なのか、事情も知らない人が語る言葉には気をつけなきゃいけないなと思う。 身勝手な友人や噂好きなおばさん、さいとうさん、と読みながらイライラしてしまう人たちがたくさんいたけど、支えてくれる人もたくさんいて、人生そのものが描かれているなと感じた。 熟柿という言葉が、最後に心に温かさを残してくれて良かった。

    3
    投稿日: 2026.03.12
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    因果応報、自業自得という言葉で済ませるには、 なんだかもどかしい。 取り返しのつかない判断ミスで、 愛する夫もお腹の子供も普通の生活も全て失った女。 自分の罪を認め、悔いて償っている一方で、 「なぜ私だけがこんな目に」という気持ちが20%くらいあるな?と感じさせられる。 たまに気持ちが昂って、 その普段20%くらいの隠れた気持ちが80%くらいになって顔を出し、 言葉に剣がでてくる様子がリアル。 本人も、夫も、子供も、友人も人には人の地獄がある話。

    8
    投稿日: 2026.03.12
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    面白かった。 かおりの子に対する愛情、混乱、精神の衰弱、回復と移り変わりが手に取るように分かって、胸が締め付けられました。

    21
    投稿日: 2026.03.12
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    本屋大賞ノミネート作なので読んでみた ノミネート作じゃなかったら読んでない なかなか評価が高かったので 多少は期待していたが… 主人公がちっともかわいそうじゃない 完全に自業自得だし あれこれ人のせいにしすぎじゃね? って首をかしげてしまった いろいろ原因、自分にあるじゃん 最後まで自己中なのにがっかりした 描かれてないけど 激しく後悔してたとしよう でも轢き殺して逃げたやん 被害者が小さな子供だったら 激しく後悔してようが 息子に会いたいなんて言えないと思う まぁ…刑期終えたら 普通に生活していいんだけど 被害者側からすると ハァ??である 〇〇であるところの〇〇的な文章が やたらと多かったのも気になった 星は2つ

    2
    投稿日: 2026.03.12
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     一度罪人になること、一般的な人生のレールを外れることとが、自分と他人にとって何を意味するのか、よく考えさせられた。もちろん、かおりの罪がなかったことにはならず、因果応報であることには違いないのだが。  轢き逃げまでいかないにしろ、人間誰しも過ちはある。上手くいかないこともある。諦めたくなることもある。全部止めてしまいたくなることもある。それでも、挫けずにめげずに、「熟柿」の言葉を胸に人生を生きていこうと思えた。

    2
    投稿日: 2026.03.12
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    ことごとく私の期待を裏切って(予想ではなくあくまで期待です)、読み進めても事態は好転する気配がありません。主人公のかおりが起こした事故は決して許されることではないけれど、お腹に子どもがいて咄嗟に我が身を守るような行動をとってしまう、それはすなわち犯罪ですが、その罪を犯してしまう気持ちが想像できます。 逃げたい気持ち、何も無かったと思い込みたい気持ちが苦しいほど分かります。 薄情に思える夫。一度も会うことも写真すら見せてもらえない息子、かおりを取り囲む現実にほとほと心が痛み、疲れてしまいます。 でも全ては自業自得なので、本当につらいのはそこなんですよね。 主人公と同じく母親の目線で物語を読むので、この話は苦しすぎました。でも…読むのをやめることはできません。この物語がどんな結末を迎えるのか、『熟柿』とは…。 この潔いほどシンプルな表紙、そこに柿がひとつあることで不穏さがすごい。なんて印象的な装丁でしょうか。発売された時からずっと気になってましたが、やっと読めました。本屋大賞ノミネートも納得です。

    16
    投稿日: 2026.03.11
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    本屋さん大賞ノミネートの1冊。Audibleで読みました。月の満ち欠けが苦手だったので読み終えられるか不安でしたが、大丈夫でした。 転々としながらも真面目に生きているのに、過去の過ちにより闇から抜け出せない感じがとても辛かったです。 主人公は本来、賢く、理性があり、熟考して考えるタイプだと思うのですが、それが返って悪い方に向かうことがあり、耐え難い。一番酷だったのが、鶴子との対比。 終始、早見和真さんのイノセントデイズのようだと感じていたのだけれど、 後半に闇から光が差し、未来は明るいと思えたのが救い。(久住呂親子と息子と土居さん、ありがとう。)

    35
    投稿日: 2026.03.11
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    『身の上話』『冬に子供が生まれる』に続き3冊目の佐藤正午さん。ホラー寄り?ややこしい性格?と思いつつ読み進めていくうち、かおりの前途が開けるようにと願わずにはいられなくなった。  息子の拓を思う気持ちは痛いほど伝わって来るが、事故で亡くなってしまった人への気持ちはどうなんだろう。目を背けていた介護の仕事に踏み出し、これからの人生で心持ちが変わって来るのかな。

    14
    投稿日: 2026.03.11
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    大作だった 車を運転する誰もが起こりえる事だから、身に積まされる内容だった 子育てに追われる毎日、入園式、卒園式、入学式、卒業式…子どもと一緒に過ごした日々が、どれほど貴重で、かけがえないものだったのかを再認識させられた 前向きになれる終わり方で本当に良かった

    2
    投稿日: 2026.03.11
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    オーディブルにて読了  一瞬の不注意から絶望的な現実へ。思いを押し殺しながら生きていくことの苦しさ。裏切り。読み進めるにはつらさもあったが、最後まで読ませる作品であった。  小さな光に照らされて、前向きなエンディングに好感がもてた。  

    9
    投稿日: 2026.03.11
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    本屋大賞ノミネート作品が発表されると、大賞予想も兼ねて大賞発表前に一冊買うことにしてます。いまだかつて予想が当たったことは無く結局発表後に大賞作品を買ってますが笑。てことで今年はこれを買ってみました。もちろん何の予想根拠もなく、ただただ直感で。 360ページに及ぶそこそこのボリュームだが、ほとんど、およそ9割方は、主人公の市木の目線、心境、で進んでいく。その9割は息子への想いを中心に描かれており、これがなんとも切なすぎる。そして何より、この主人公がとことん“付いていない”。その切ない内容の描写や付いてない歯痒さが終盤まで延々と続くので、少し途中しんどくなってくるのも否めないです。 が!ラストの一割いや五分かな、がものすごくいい!このラストたった五分のページが、それまでしんどい想いをして読んできた事を全てひっくりかえしてくれました!主人公は泣いてなかったですが、私は泣きました。あのラストシーンのなんとも言えない“爽やかな気持ち”がどんどんと押し寄せてくるかんじは、あまり感じたことはないです。もちろん読了感は“爽やか”。「終わりよければ全てよし」という言葉で片付けると軽いかんじがしてしまいますが、主人公が最後にちゃんと報われてほんとによかったと心底想いました。本作品のタイトルの意味が最後の最後にしっくりくるあたりも良かったです。 ある物事に対して、ある人、ある出来事に対して、様々なことに対して、ずっとずっと果てしなく永く想い続けることは、あきらめが悪いのではなく、結局は“心の余裕”がなせる技なのかもしれないですね。

    22
    投稿日: 2026.03.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    親戚の葬儀の帰りに通事故を起こし、ひき逃げという過ちを犯した女性が大切なものを失い落ちていくような暗い話 でも引き込まれて感情移入していった。 ただ生きるだけの生活の中でくじょうろ親子の存在があたたかさを与えてくれる 熟柿とは熟した柿の身が自然に落ちるのを待つように気長に時期がくるのを待つこと この言葉で本の内容を全て表している

    3
    投稿日: 2026.03.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    もう暗すぎて暗すぎて、朝が来ないのかと思った。早く読み終えたかったわ、気持ちが引きずられて、しんどくて、しんどくて。 はぁぁぁ〜、やっとこ楽になりました。 国家試験、終わりました〜!くらいよ。 男の子って、可愛いのよ。小さいときも、大きくなっても。多分、哀しいかな、おっさんになっても可愛いんでしょう。母にとっては。 愛おしかったろうに、会いたかったろうに。 抱き上げて頬ずりしたかったろうに。 ぼろぼろ、ぼろぼろ、泣きました。 ひとって、みんな、弱い。 間違いも必ず起こす。 罪はどこまでも消えなくて、重く苦しい。 雨降りのなか、柿を抱えたおばあちゃん、 痛くて、寒くて、震えながら亡くなったかもしれない。何時間も苦しんだかもしれない。 もし母がそんな目にあったなら、到底許せない。 でも、その後、犯人がこんな思いをして過ごしたと知ったなら、母はきっと許すと思う。 母はいつも私に、何でもお膳を向き変えて考えるんよと言うひとだったから。 (まだ生きてます 笑)

    4
    投稿日: 2026.03.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    設定の特異さに留まらず内容が伴った良い小説だった。 淡々とした主人公視点の描写が、事件前の普通の人間の思考から事件後の心神喪失状態、その後徐々に再生していく様の変遷を上手く表していて興味深かった。 最後の終わり方だけが少し合わなかった。事件を想起させる介護の仕事や遂に会えた息子との関係性をさて置いて、新しく会った男性(この人は素敵な人だけど)で締めるのがちょっと違和感を覚えちゃった。

    2
    投稿日: 2026.03.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    嫌われていた晴子伯母さんの葬儀の夜、晴子伯母さんの熟した柿を食べる姿が気持ち悪いだの、晴子伯母さんが大事にしていた柿でジャグリングしたりだの、罰当たりなことをしていた。その帰りに妊娠中の市木かおりは、晴子伯母さんに似た柿を抱えている老婆を引き、そのまま逃げてしまう。そこから獄中出産をし、夫と離婚。息子の拓に会おうとしても警察沙汰になってしまう。真っ当に働いても前科者というだけで職場を何度も追い出されてしまう。しまいに何百万もの大金を盗まれてしまう始末。前科者は更生したくてもできないんじゃないかとすら思った。千葉の拓と九州のかおりを繋いでくれていた久住呂百合と咲の存在は大きかった。拓と離れた16年の中で気の置けない友人である百崎と土居さんとも出会えた。「熟した柿の実が自然に落ちるのを待つように、気長に時機が来るのを待つ」ことである熟柿の話も、好意を抱き始めた土居さんから聞く。熟柿のように、土居さんとも拓ともうまくいきそうで、少し嬉しくなった。

    2
    投稿日: 2026.03.10
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    今の姿も性格もわからない息子のために、こんなにも必死に頑張っている彼女は、夢のような瞬間が終わる時に心を鬼にして諭す彼女は、まぎれもなく彼の母親だ。 これからは、たくさんたくさん幸せになってほしい。

    35
    投稿日: 2026.03.10
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    2026本屋大賞ノミネート 星3にしたけど、星3.5くらい 第十一章まではとにかく面白くて続きが気になりすらすら読めた ラスト第十二章でポンとボールが宙に放り出された感覚 浮いたボールを自分で処理しきれなかった 個人的には綺麗にまとめてくれてたらもっと好きだったかも

    3
    投稿日: 2026.03.10
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    本屋大賞ノミネートという事で。 どことなく昭和を感じるストーリーだなぁという印象。 あと八日目の蝉を思い出した。 本の紹介文を見ていて、 事件を起こした女性が子供と会うこともできず西へ流れていく。 というのは把握していた。そのため重く暗い苦しい物語であることは覚悟していた。 それでも、途中何度も読むのを辞めようかと思うほどに辛い出来事ばかり重なっていく。 過去の罪のため住むところも職も転々とせざるを得なかったり、人間関係(友人の鶴子や同僚、終盤に判明するが元夫も)が悉く気分の悪い人達だったりと、嫌な感情ばかりが募る。 何人かの良い縁や最後を含めてもちょっと。。 主人公について そもそも運転中に携帯電話を持ちながら話をするというのがまず理解できない。 せめてハンズフリーかスピーカーだと思う。 コロナ禍前当時でも、よほど常識のないドライバー以外はそれくらい当たり前だったと思う。 お腹に赤ちゃんのいる母が、浅い考えでそんな事するだろうか? また、静かに生きているのかと思いきや、幼稚園や小学校へ突然押しかけようとするような情緒不安定な様子にはちょっと違和感があった。 本当に情緒不安定な人も何人も見てきたが、こういう事をする人は、こういった突飛な事を試みる頻度がもっと多い。 そこもちょっと腑に落ちなかった。 そういう人間の解像度みたいなものが、所々古いような、ちょっと違和感があった。 全体としての西へ転々とするといった物語の流れや、産んですぐに分かれてしまった子を想う母の気持ち、親子の対面などは良かったと思います。

    27
    投稿日: 2026.03.10
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    おすすめで聴き始めたaudible で読了。audibleだと読書とは違い全聴で13時間。2時間ほど聴き始めて、「この話は私にはaudibleがあっていた」とおすすめに出てきた偶然に感謝した。 続きが強烈に気になる物語の吸引力の強さに、読書だったらいつもに増したペースで読める/読み進めるしかない。しかし13時間となると少しずつ読み(聴き)進める事になり、主人公がゆっくりしっかり歩んでいくそのもどかしさ苦しさ、少しずつ心境が変化していくその様子を噛み締めながら物語の背に乗ることができた。 皆の感想通り、抑えていても涙が止められない。終盤どころか、かなり前半から不意打ちで泣けてきた。幸せに自分の意思で背を向けて遠ざかろう遠ざかろうとしながら、常に内省しながら歩む主人公の姿。働くということの厳しさ尊さが全編を貫いている。

    2
    投稿日: 2026.03.10
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    晴子伯母さん 田中かおり…市木…ゆかり 徹也 鶴子 慶太 田中拓 田中拓哉 財部 久住呂百合…咲ちゃん 吉野 前嶋 なるみ みすず 中乃森 笠原 藤田 斉藤 徳永 長塚先輩 馬渡 百崎 土居

    1
    投稿日: 2026.03.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    子供に会いたいという思いと、過去の過ちからは逃げられない苦しみが詰まった1冊だった。 終始暗く、より悪い方向へ行くこともあったが、それでも子供への無償の愛の強さに震えた。

    2
    投稿日: 2026.03.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    私にはとても重い話でした。 私は車の事故を起こしたことがあります。 幸いにも、自分や同乗者だけでなく誰も怪我させることなく、器物損壊で済みました。 「お金で解決できることで良かった」と慰められました。今私が幸せに生きていられるのは、幸運としか言いようがありません。 冒頭の事故のシーンは胸が締め付けられました。もし私が誰かの命を奪っていたら、辿っていたかもしれない道。 私は人の命を奪ってはいないけれども、15年以上経った今でも、トラウマで車が運転できません。 私は紙一重でした。主人公のように、道を踏み外していたかもしれません。 誰かの命を奪う可能性があることに触れて、今でも運転を試してみる気が起きずにいます。 主人公には共感できない部分が多かったですが、ただ、必死で生きる道を探す主人公の姿は、実際にこんな女性がいたかもしれないと思われるくらいリアルで読み応えがありました。 主人公は聡く、色々なことを読み取り考えることが出来ます。あの事故のときにそれが出来ていたなら、こんなドラマが生まれなかったのだと思いますが、それが出来ないこともあるというリアルが描かれていました。 本屋大賞、取るかもしれませんね。素晴らしかったです。 以下は心が揺れた本文からの引用です。ネタバレです。 「いつまで待ってみても、わたしは泣くことができない。」 「わたしにかぎらずパトカーに強制的に乗せられたことのあるひとにとって、あのサイレンの音は「古傷を忘れるな、一般のひとにまざっててもおまえは罪人なんだ」といつまでも執拗に自省をうながすように聞きとれるはずだ」 「会っても喜ばない息子を見て、わたし自身、喜べるはずもないだろう。」 「怖れと区別のつきにくいそんな予感があった。」 「当然のふるまいが、ときとしてひとには難しいのだということをわたしは深く身に染みて知っていた。(略)わたしはひととして当然のことを当然に行わなかったがゆえに、人生を踏み外してしまったのだ。」 「わたしはその返答をじっくり噛みしめてから口をひらいた。」 「かおりさんて、ほんと噂どおりのひとなんだなあと思って」 「道を踏み外したわたしが?他人にまっとうな人の道を説くのか。しかもいまは自分の身の振りかたを考えることでせいいっぱいのこのわたしが?」 「いまの職場を唯一の職場だとしがみつく必要はありません」 「だからいわば、……せめてもの情けだ、そう思って欲しい、轢き逃げの罪を言わずにおくのは」

    2
    投稿日: 2026.03.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    雨の降る夜に老婆を撥ねて、轢き逃げ罪で服役中に息子を出産した、主人公かおりの出所後の生活。つらくて途中読むのをやめたくなるくらい苦しい場面が続いた。 もっと上手に生きられなかったのかなと思うくらい、出所後は真面目に生きて、生きる希望が見いだせない時間。息子への想いが、時間とともに膨らむ気持ちもわかる。うまく言葉に出来ずに黙り込んで暴走気味になるかおりが、哀れで、でも愛しくて。本当に、もういいから幸せになってくれと、読んでいて願った。 再会した息子の拓くんは、最初だんまりで。徐々に暴走気味に言葉を重ねる感じはかおりにそっくり、なんて思ってほほえましくて。最後は希望が見えていて、あたたかい気持ちになった。最後のシーン、好きです。

    2
    投稿日: 2026.03.09
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    元旦那ひどいやつって思うかもしれないけど、実際わかるよな~ 環境を変えてもまとわりつく過去 ちょっとしんどすぎる こんな思いしている人はたくさんいるんだよな?

    2
    投稿日: 2026.03.09
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    人を殺めてしまった罪は一生ついて回る。 どこへ逃げても解放されない苦しみの中でも、会えない息子を想う気持ちは変わらないこのもどかしさは耐えられないな。 周りにいる罪を背負ってる人たちはどうしてのうのうと生きていけるのだろう。 不倫をする人、お金を盗む人、人の噂を撒き散らす人、そして見て見ぬふりをした人。 熟柿という言葉。 初っ端から呪いの言葉のように出てくるけど、ラスト本当の意味を理解して私自身も救われたような気持ちになった。 柿が熟して落ちるように、人にも一筋の光が入る時期がある。 この後の展開はどうなったのか、全てを語り終えずに余韻で締める手法がまた想いを馳せられる読後で、主人公のこれからの人生がいい方向に向いてくれた安心感で満ちた。 彼女のようにぶれない心で生きていける強い人になりたい。

    39
    投稿日: 2026.03.09
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    本屋大賞ノミネートなので読んでみた。 淡々と過ぎる毎日の中でも、刻まれた過去がびっちりくっついてくる。他人の解釈や記憶なんて誰にとっても素直には捉えられない。追求すれば食い違って、 追求しなくても追ってくる。いつまでも繋がってる。 そんな中にも時間をかけて育つのは違う世界線の違う私。それぞれが生きる中に新しく刻まれた新しい過去が、希望や日常として育ってはまた過去がびっちりくっついてくる。 熟した柿が自然と落ちるまでその時がくるのを待つだけ。なにをしようともせずとも、いつか来る。 どんなに今や過去が苦しくても、良くも悪くも時間はきちんと過ぎていくことに、癒される事を体験できた。 まとまりもつかない何が言いたいかわからない感想だけど、生きてる中で読めてよかった。きっと人生を焦らず生きられる。

    2
    投稿日: 2026.03.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    柿の使い方が絶妙。 序盤に出てくる柿の不穏な描写。 葬儀での話題の中とその帰り道に出てくる柿。 ところが最後に出てくる「柿」は・・・。 不運続きの主人公の人生。 かおりの同僚や鶴子にイライラするし、明るい結末があるとは思えない状況に読み進めるのが辛かったですが、テンポよく新しい土地へと話が進んでいき、ページをめくる手が止まりませんでした。 そしてラスト。 最後まで読んで良かったと納得の結末でした。

    5
    投稿日: 2026.03.08
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    一言メモ、いつか時が来る、今じゃない イメージ配役 かおり…よしだようさん 土居さん…あべさだおさん 16歳のたく…てらだこころさん とてもリアルなストーリー展開で、主人公がかわいそうになるくらいに、怒涛の波乱万丈人生。大事な部分は、主人公の心のドキドキがこちらにも届くように丁寧に表現されていて、え!え?え!え?と、著者の文章表現がとてもお上手だと思いました。読みやすくて、わかりやすく、でも単調じゃなくて、一捻りも何捻りもあるストーリーは、長期に渡って書き続けてきたからなのかなと、お察ししました。 主人公の、ぶれない生きていく意味があるから、何があっても、乗り越えられる。最後は、良かったなぁ、良かったねぇとしみじみ感じられる、いい本でした。

    6
    投稿日: 2026.03.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    罪を犯すことの重さ、その罪がもたらす影響を再認識させられる。たった一人で罪を抱え、息子に会いたい一心で行動を起こしては裏目に出て、最後には離れる決心をする主人公。前半は特に読んでいて本当につらかった。終盤で真実を知り、元夫が一緒に背負ってくれていたら、この家族の行く末は変わっていたんじゃないかと思わずにはいられなかった。 それでも最後、息子と再会できたのも、あんな言葉をかけてくれる土居さんに出会えたのも、きっと主人公がどんな状況になっても前を向いて一歩ずつ生きてきたからこその結果なんだと思った。産んですぐ離れ離れになってしまっても、会わせてもらえなくても、息子を想い続けることのできる母親というものの強さが詰まっている作品だった。

    4
    投稿日: 2026.03.08
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    佐藤正午さんの本は初めて。出てくる登場人物が状況(バイアスのかかった情報)によって、考え方や行動が変わるのがリアル。信念を持った主人公の話もおもしろいけど、ある境遇、状況で自分ならどうするだろうと考えさせてくれる(考えても、その場面にならないと結局はわからないのだけど...)。全体的にはやるせない出来事が多いのだけど、最後で少しでも救われるのが小説としてよかった。

    2
    投稿日: 2026.03.08
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    本屋大賞ノミネートと表紙がカッコよくて購入。 あっという間に読了。主人公の罪は重いけど、懸命に生きていれば。熟柿という言葉が最後の最後にはまる作品。

    3
    投稿日: 2026.03.08
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    分厚い本で、読み応え抜群です。文章は固くないため、物語は分かりやすいです。ひき逃げ死亡事故を起こした母親は、自分の子どもに会うことも姿を見ることも叶わないのか、父親も警察官でありながらひき逃げかもしれないと察していながら。

    2
    投稿日: 2026.03.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    圧倒された。ひき逃げをしてしまい人生転落、刑務所で出産し、出所して夫から離婚を迫られ、息子とは会えず写真の1枚もなく、会いたくて行動を起こせば裏目に出て......。目の前の生活と会えない息子にせめてお金を残すため、焦燥の中働くことだけを支えに転々とする主人公。長い年月を経て、自分のことを考えられるようになり、やっと息子とも会うが......。ままにならない人生で時期が来るのを待つこと。まさに熟柿。 生々しい感情と、そう簡単に好転するわけない現実的な重さに苦しくなりながらも、読んでよかったと思えるものがある小説だった。

    4
    投稿日: 2026.03.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    救済の物語だった。 伯母のお葬式の帰り道、かおりの人生は一変する。 車で足下の悪い大雨の夜道を走らせるかおり。そのとき亡くなった叔母が道端に見えたと思いきや、何かの衝撃を車に感じ急ブレーキを踏んだ。その急ブレーキに対し助手席に眠っていた警察官の夫から運転の注意を受け、その後かおりは外を確認するのが怖くてその場から立ち去ったのだった。それが轢き逃げという重大事件になるとは知らずに… そして5年後…かおりは2年半の服役を終えて、スーパー銭湯で働いていた。本当だったら5歳になる息子拓と夫と生活しているはずだったが、服役中に出産した拓とは早々に離され、服役終了で出所した際には夫から離婚を突きつけられた。それでも我が子に会いたくて、かおりは拓の幼稚園や小学校の入学式に押しかけ警察沙汰を何度も起こした。そんなかおりを見て、拓の同級生の親である久住呂はかおりの新たな勤め先を便宜したのだった。 そこからかおりは山梨の旅館、岐阜の工場、大阪のパチンコ屋、福岡のホテルといったところ日本各地を、環境や人間関係に苛まれながら転々と必至に生き抜いていく。コロナで職が閉ざされたり、同居者に突然の別れを告げられたり、全財産を持ち逃げされたり…これ以上の災難があるのかというくらい人生のどん底に何度も突き落とされる。それでも拓に会いたくてがんばってきたかおりに、ラストシーンでは奇跡が起こる… 好きなシーンはやはりラスト。 拓に自分が轢き逃げ犯であることを告白できず、苦しむかおり。そんなかおりに拓は電話をしたり、また会いたいと言ってくれた。そしてかおりは誰よりも今自分を思ってくれている土居(福岡のホテルで一緒に働いている)に拓のことも前科のことも全部話したくて、電話をかけるのだった。そのときの土居が伝えてくれた熟柿の意味やかおりに対する思いの丈を私は一生忘れない。 ずっとずっと苦しくて、でも最後に一筋の光が見えたとき、かおりだけじゃなく私まで救済してもらえた気がした。辛かったけど、最後まで読んでよかった。 柿が熟して落ちるのを待つように、物事には何でも時機がある。スピードだけが全てじゃなくて、待つこともかけがえのない時間で、かおりのように待って待って待ったからこそ見えた景色がある。私も焦らずに自分のペースで熟柿を待ってみたい。そしてかおりのように一途にブレない芯の強さを持って生きていきたい。

    6
    投稿日: 2026.03.07
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    妊娠中にひき逃げ事件を起こしてしまう主人公。 獄中で息子を出産するも生き別れに。 息子に会える日を夢見て一心不乱に働く。 幾多の困難を乗り越えひと筋の希望の光を見つけ出そうとする姿に心打たれる。 怒涛の展開に圧倒される。 終わってほしくない。 傑作。

    16
    投稿日: 2026.03.07
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    主人公の性格がどんどんと、切迫感と諦念と視野狭窄の様相が増していくような、変容を感じる。 一緒に追体験していることで、その感情や思考を自分が感じているようで苦しくなる。 余韻、圧倒的な余韻。 何か感想を書こうと思っても、うまく言葉にならない。 ただ、物語のあとに続いていると思わせる、登場人物たちの人生が熟した柿の実のように味わい深いものであることを願いたい。

    6
    投稿日: 2026.03.07
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    話が重く読んでる途中に何度も本を閉じたが(何なら何日かは読めなかった)、なんとか読み終えることができてよかった。主人公は息子に会えなくなるかと思ったが、最終章で再会することができてよかった。個人的には今年の本屋大賞だと思う

    5
    投稿日: 2026.03.07
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    本屋大賞ノミネートということで手に取りましたが、期待値が高すぎたのか、あるいは自分の人生経験がまだ足りないのか、正直なところあまり物語に入り込むことができませんでした。 全体的に暗い空気感が漂い、物語も大きく動くというより淡々と進んでいく印象で、その流れに最後までうまく乗り切れなかったように思います。 作中で「物事の成就には適した時期がある」という言葉がありましたが、もしかするとこの作品も、今の自分にはまだ早かったのかもしれません。 いつか自分の中で“読むべき時期”が来たときに、また手に取ってみたいと思います。

    9
    投稿日: 2026.03.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    交通事故、それは私も いつ加害者になるかわからない。 悪い気持ちがひとかけらもなくても、起こりうる罪。轢き逃げは、明らかな思惑が絡むものなので それとはまた別だけれど。 轢き逃げしなければ、彼女の人生は違っていただろうけど。たらればを言えば無意味、後悔ってそういうもの。 ずっと、彼女の心の中が描かれていたけれど 情緒不安定で、感情を抑えられなかったり、言うべき事を言えない部分があったり…彼女の性格がイマイチ掴めなかった。 何故、泣き寝入りしたのだろう。彼女が時に見せる激情を 何故そこで発揮させなかったのだろう。そう思う部分が、モヤモヤしたりした。 側で寄り添ってくれる人がいる。 何を聞いても、そばにいると言ってくれている人が。 素直に良かったと思えて、本を閉じる事ができない私は心が汚れているのだろう。 でも、彼には全て受け止めて欲しい。本当に何を聞いても変わらずそばに居てほしい。 それは、本心で願ってる。

    3
    投稿日: 2026.03.07
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    ある罪を犯した主人公のかおりが、産んですぐ手離した我が子を思い続けながら、必死で生きる日々を時系列で描いた作品。 ラストでタイトルの意味が深く沁みます。 主人公かおりの幸福を心から願いたくなる。 罪は消えなくても幸せになっていいんだよ。 洗練された美しい静謐な文章が印象に残りました。 本編後の編集部注も気が利いててよかった。

    2
    投稿日: 2026.03.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ものすごい暗い幕開け。 最初は物語に入り込めず開く度に涙が溢れて「これ最後まで読み切れるだろうか」と心が捩れるくらい苦しかったです。なんと言っても理解し難いのはやはり元旦那の考えでしょうか。最後の最後まであえて言わせてもらいたい。あいつには共感したくない。少しは悩む余地はある。元旦那さんが離婚を切り出した理由も解るが切り替え早くに再婚し自分はぬけぬけと幸せな人生を取り戻してる感に腹が立った。 確かに事件を起こしてしまったのはかおり本人の責任ではあるが…子供を命懸けで産んですぐに取り上げ断れない言い訳をし離婚して数年も経てば新しい人と結婚できるその神経。どうぞ死ぬまで自分の罪を思い出しながらハゲていってください。 この物語の素晴らしいところは1人の人生と私たちの人生が重なる部分があり「あーあの時はこうだったよね。こうだったな」って思い返してしまう不思議な体験。同じようにかおりもコロナ禍の時代を生きていた所を読むとグッと親近感がわき、そして斉藤への怒りが同じようにわく。本当に読んでいる時は「この部分は二度と読み返したくないな」と思うほど腹が立ちました。 でも1番嬉しくこの物語をまた読み返したいと思えたのは彼女(かおり)が福岡に移り住み自分の居場所を作ってくれたところです。私も同じ福岡に住む身として本当に嬉しく思いました。福岡の地へ行く決心をしてくれた彼女に感謝すらします。本当にある駅名等が出て親近感がまたぐっと増し私の大好きな街で彼女も居場所や大切な仲間を作り今まで罪を背負い苦しみ幸せから遠ざかってきた時間を塗り潰すくらい幸せな時間をこれから送って欲しいと思いました。 そして息子さんに会えた時のシーン本当にグッときました。いい子に育ったのだと思いました。読み終えたばかりで余韻に浸っているので長々と記しましたが とにかく言いたいことはこの先のかおりさんのじんせがたくさんの笑顔に溢れ幸せなものでありますようにと願わずにはいられないのです。

    4
    投稿日: 2026.03.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    すごく良かったけど、人を選ぶ作品。 普通に大学を出て結婚して警察官の旦那をもつかおりが、老人を轢き逃げし服役、獄中出産、出所後に旦那から離婚を切り出され、孤独に生きていく物語。(かなり割愛) 轢き逃げ前のかおりは、ごく普通の女性だったけど、出所後いろんな職を点々としていく中で明らかにおかしくなっていってるのを感じた。他の人との話が噛み合っていないというか、「そこ?」ってなるようなところにこだわってたり。 そういう描写が繊細で、リアルで怖かった。 どんでん返し とか、急展開 とか、片時も目が離せない!とかそういう感じではなくて(個人的意見)、ゆっくり、じわじわと、それこそ柿が熟すのを焦らずに待つようなラストにかけての話の盛り上がり方でこれはこれで一気読み必須だった。あと普通に泣いた。 図書館で借りようと思ってたけどありえん人気で無理そうだったから、どうしても読みたくて久々に自分で買った。買ってよかったけど、気分がどんよりしてくるから奥の方にしまっとく。

    2
    投稿日: 2026.03.06
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    中盤以降、主人公へ感情移入しすぎるぐらい、物語へ入り込んでしまった。読んでない間も、この小説のことをずっと考えていた。

    3
    投稿日: 2026.03.06
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    なんとな終わり方 これでもかの訥々としたパーフェクトデイズのようなそれよりもマイナスぶれのある日々の中、仏教とかってこういう人生の為にあるのかと。人を疑ったり憂いたりするよりもきっとそこまで人は意地悪じゃないのかもと期待するまでもなく、プラマイゼロくらいのノリで捉えていると、日々の積み重ねがきちっとケツを揃えてくれるような人生を垣間見せてくれるのかもしれない。 最後の1行まで読んで本当によかった。

    5
    投稿日: 2026.03.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    斎藤さんに腹が立って仕方がなかった。生涯あのような人の心がない人には出会いたくないなと思った。 鶴子も夫も終始凄く嫌だったけど、拓と土居さんに救われた。

    13
    投稿日: 2026.03.06
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    装丁の熟した柿が美しい。 轢き逃げしてしまった故人の生きたかった人生を背負って生きることがとても切なかった。 主人公の行き過ぎた行動や選択ミスにイライラしましたが、はたして、自分がその立場になったらどうなんだろうか?と考えてしまいました。 かおりに少しでも希望が持てるといいなというラストだったのでよかったです。

    2
    投稿日: 2026.03.06
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    読んでいて心が苦しくなる内容であったが、 少しでも時間があれば読み進めたいと思えた。 主人公は「強い女」と呼ばれるのを嫌がっていたが、 苦しい境遇のなか、日々を耐え、過ごしていく様は、 強いといって良いと思う。

    2
    投稿日: 2026.03.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自らが起こしたひき逃げを理由に離婚をし、息子を育てられなかった女性が息子に再会するまでが書かれた話。 金銭面や、あるいは過去を知られることで職場を追われる経験などから、常に余裕がなく疑心暗鬼が募る文体になっている。 周囲の人間も一癖、二癖ある人間が多く登場するが、主人公もなかなか。 先送り癖、ルーチンワークを好む、強いこだわり、考えがあちこちに飛ぶ、目の前で話をしているのに集中できないなど、名言はされていなかったと思うが、何らかの発達障害を持っているような印象。 それの思考が整理された文章で再現されて頭に入ってくるので、自分がそれを模倣しているような感覚になって少しきつかった。 好き嫌いはありそうだが、すごい文章だと思った。 個人的には、金を盗まれた挙句、過去をネットに書き込まれ職と住居を同時に失った辺りの話が、自分がもしこうなったらどうするだろうかと考えてしまった。 強い女と言われてかおりは怒っていたが、その後の行動を考えるに実際強い女だよなぁ。

    4
    投稿日: 2026.03.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    Audible にて かおりの長い長い熟柿期間… 拓に会いたくて会いたくてたまらないのに、会えない。最後せっかく会えたのに、お互いにまどろっこしくてもどかしくてたまらなかった。拓が思春期の男の子すぎる… 父親は嫌な男だったけれど、拓はいい子に育っていて救われた。拓はかおりは罪を償ったのに、どうして父は許さなかったかと父親に疑問に思っていた(かおりが轢いた後に逃げたことは知らないが)。父親と長く暮らしているのに中立な立場でものを考えられる子だなと思った。そう考えられる子で救われた。

    4
    投稿日: 2026.03.05
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    まずタイトルから学びが始まる。「熟柿」ってこう書くのか、と。読書の良さって、物語に入る前から“知らなかった言葉”に出会えるところでもあるな…と掴みから思わされた。 物語の出だしは衝撃的。妊娠中の20代後半の女性が、幸せの絶頂のさなかに事故を起こしてしまい、死亡事故→ひき逃げという形で一線を越えてしまう。そこから彼女は「犯罪者」になり、刑務所で子を産み、しかし子どもには会えない。「母親なのに会えない」という矛盾が、その後の人生をじわじわと支配していく。 読んでいて特にリアルだと感じたのは、章の合間に1年、2年、3年と時間が飛ぶ構成。人生って、ドラマみたいに毎日事件が起きるわけじゃなくて、ターニングポイントは数年おきにぽつぽつ訪れる。安定やコンフォートゾーンから抜け出す“合図”みたいなものが、ある日やってくる。その感覚が、この小説の時間の進み方にぴたりと重なっていた。 そして重く突きつけられるのが、「罪」の重さ。法治国家の中で前科が背負うもの、社会の目、家族の変化、取り返しのつかなさ。 「罪を憎んで人を憎まず」では片づけられない現実がある。しかも“一線を越える瞬間”は、予期せず、混乱の中で起き得る。そう考えると、他人事ではなく、自分の人生の足元まで照らされる感じがあった。 タイトルの「熟柿」は、その象徴としてずっと残る。渋柿でも熟して落ちれば甘くなる。時間が、心や世の中の淀みを少しずつ浄化していく。罪そのものは消えないし、消えないことの悲しさもある。でも、いつか“ぽとり”と落ちるみたいに、記憶や関係性のなかで、ある種の許しの形が現れることもあるのかもしれない——その希望が、淡く差し込む。 派手などんでん返しはない。だけど淡々と、淡々と迫ってくる。「日々」と「罪の呪縛」が静かに積み重なって、読み手の人生観をじわじわ揺さぶってくる作品だった。驚かされるというより、気づけば自分の人生の歩みを見直している。そういう読後感。おすすめ。

    8
    投稿日: 2026.03.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    伯母の葬儀の帰りに轢き逃げをしてしまい、妊娠していたかおりの人生は変わってしまう。生まれてきた子供は夫に引き取られた。その後子どもに囚われた人生を送っていく。伯母の呪いへの執着する理由や、かおりの自分勝手な思考パターンについていけず、時間を経たら、熟した柿のように、治まっていくよというメッセージまでたどり着けませんでした。

    4
    投稿日: 2026.03.05
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    熟柿。一族の嫌われ者のおばさんの庭に植わっていた柿の実のエピソードとして早々にそれが登場し、さらに主人公の人生を狂わせる事件の被害者も柿とは絡むけれど、果たして熟柿というものにどんな意味があるんだろう、どう関わるのだろうと思いつつ読み進めました。 でも生きる先をどんどん息子から遠ざけていく主人公の人生は全然「柿、関係ないな」で進んでいきます。 最後の最後にその熟柿の言葉の意味が明かされ、本作における「熟柿」の意味がそこに重なって大きく読み手の気持ちを揺さぶってくる。 柿がゆっくり熟れるように、渋柿から渋が抜けて甘くなっていくように、じわりじわりとそれまで紡いできた主人公の辛苦の人生が染みてくる。 苦しくて苦しくて切なくてもどかしくて、でも最後に熟柿が希望と少しの明るさを連れてきてくれる。 シンプルな柿一つの白い表紙が最後の主人公の心象を表しているかのようで読後とても心に余韻を残しました。 佐藤正午さんの本はそんなに読んだことはないけれども、以前読んだ本も辛い人生を生きてきた女性の話で した。こういう話は書く人も読む人もある意味忍耐が求められるように感じます。 登場人物が多いけれどどの人もとてもリアル。自分は主人公の友人である鶴子ちゃんがとにかく嫌いでたまらなかった(笑)でもこんな人、結構いそう。そして嫌いというか卑怯だった元夫。真相が分かったとき「やっぱりそうだったか!」と膝を打つ思いでした。 そしてクジュウロさん親子の人柄の素晴らしさ。特に咲ちゃんの清々しさには読者は救われるような気持ちになるのでは。なんていい子。 私事ながら、ちょうど先日免許更新したばかりなので事故によって人生が壊れてしまう恐ろしさに震える思いで読みました。 こういう物語が本屋大賞候補作だということに書店員さんたちの目の確かさを一層信頼する気持ちになりました。 巻末に、作中の人物土居さんがスマホで愛用している辞書の銘柄が記載されていました。 最初見たとき「え、なんでここにそれ?」とちょっと笑っちゃったのですが、熟柿の意味が変わったり違う捉え方をされるといけないからなのでしょうね、たぶん。 それはとても大事ですから。 正直、誰にでも勧められる小説ではないですが、じっくり物語を味わえる本読さんには読んてほしい一冊でした。

    15
    投稿日: 2026.03.05
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    普通に最後まで読むことができれば、2025年最高傑作という帯の文句にも納得できる。 年のせいか、派手な伏線回収やトリックで魅せる作品よりこういう作品を好ましく思うようになった。

    5
    投稿日: 2026.03.05
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    決して楽しい物語じゃない。むしろ読み進めるにつれて辛く、気持ちが重たくなるような話。それでもページを捲る手が止まらない、主人公の人生から目が離せない、そんな小説でした。 こういう時系列順に辿っていくシンプルな構成は好きです。

    5
    投稿日: 2026.03.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    主人公の人生を追い続けて最後、「熟柿」の意味が自分に染み込んでいくのを感じる。人は時に抗いきれない不幸や理不尽に出会う一方で、思ってもみない幸運や運命としか思えない縁に巡り会えることがある。それらは偶然でもあるし、自分が手繰り寄せたものでもあるのだろう。そういう大きな流れに身を任せ、時には機が熟すのを待つことも必要なのだと人生の後半になった今だからこそ納得できた。 決してハッピーエンドではない、でもバッドエンドでもないラストに救われた気がした。

    7
    投稿日: 2026.03.05
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    妊娠中にひき逃げ事故をおこし服役していた女が、罪を隠し、息子を思いながら各地を転々とし仕事をする。 大きな展開が少なく単調な内容。 流れるように静かなのに心が揺れ乱される、読み応え抜群! 「熟柿」というタイトルがピッタリで、読み終わったら表紙で泣けるようになってきた。

    15
    投稿日: 2026.03.04
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    とてつもないと思った作品。良い意味で単調な展開であるため、劇的な展開を期待している人には適していない。読み切るのに少し忍耐がいる。しかし、読後自分の頭を整理した時に見える、ステンドガラスの様な儚さを纏った感情は格別である。東野圭吾の手紙が好きな人は面白く読めると思う。読後感の凄まじい一冊であった。

    10
    投稿日: 2026.03.04
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    たった一つの過ちが、その後の人生を大きく変えてしまう。 罪を償い、どれだけ誠実に生き直そうとしても、社会の目や過去は簡単には消えない。 だからこそ、今こうして穏やかに生きられている自分の環境が、どれほど尊いものかを改めて実感しました。

    8
    投稿日: 2026.03.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本屋大賞ノミネート作品〜。 ……表紙ヤバい、何この空間の使い方。この表紙の禍々しさから、ちょっと身構えながら読み進めました(笑) なるほどなるほど。序章からめっちゃ怖い。はるこおばさんの深夜の柿エピソード怖すぎる。 罪。とにかく罪。どこに行っても罪がつきまとってくる。こんなのもう詰みです。仮に轢き逃げの罪ではなかったとしても、一度レッテルを貼られてしまったら、こんなにも身動きがとれなくなってしまうのか、と悲しい気持ちです。フィクションだけれども妙にリアルで。リアルに感じさせる構成になっているんだろうなと思いました。 「熟柿」という言葉、ただの熟した柿としか知らなくて、「気長に時機が来るのを待つこと」っていう意味があるんですね。それにしても著者さん!かおりにその時機が来るの待たせすぎですよ、主人公ですよ!(泣)

    28
    投稿日: 2026.03.04
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    熟した柿が自然に落ちるのを待つように気長に時期を待つ。 良いものは自然に機が熟すものなのだろう。 大切なことほどそうすると良い結果が出るだろうに、あわてて熟していない柿を木に登ってまでもいでしまうものだ。

    6
    投稿日: 2026.03.04
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     市木かおりさんは、雨の激しく降る夜に車で人をはねて死なせてしまい、服役中に出産した息子・拓と会うこともできぬまま16年の歳月が流れていきました。  その間、仕事も住む場所も転々としながら働き続ける中で、拓くんへの思いをノートに書き綴っていきます。我が子の成長を見ることが叶わぬ日々の辛さは、想像を絶するものだと、読みながら胸が締めつけられる思いがしました。  私は、かおりさんが出会った職場の同僚や友人、知り合いたちの色々に注目しながら読みました。自分の事ばかり話し続ける人、相手の過去を興味津々に聞き出そうとする人、心から親身になって接する人・・・相手が窮地に陥った時にどんな行動をとるかで人の生き様が見えてくるような気がしました。  物語の結末は、希望の光が見える展開でした。かおりさん、頑張って!と心の中でつぶやき本を閉じました。    

    32
    投稿日: 2026.03.04