
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
著者初読。KU。 水城水城『雨森潤奈は湿度が高い』は、ただの学園ラブコメに収まらない、深い余韻を残す物語である。雨に濡れた校舎を舞台に、感情を隠さず吐露する潤奈と、飄々としながらも確かな芯を持つ詩暮の対話は、どこか詩的な響きを帯び、読者を強く惹きつける。湿度の高さという表現は、彼女の重さではなく、むしろ豊潤な感情の厚みを示しており、そのしっとりとした存在感が物語全体を包み込んでいる。 さらに印象的なのは、心理描写の緻密さだ。潤奈が創作への渇望と恋情の間で揺れ動く場面には、青春特有の痛みと切実さが凝縮され、誰もが心の奥に抱える「諦めきれないもの」への共感を呼び起こす。背景として描かれる音楽や雨の情景は、その葛藤に一層の深みを与え、物語を単なる恋愛譚から人生の断片を切り取った文学へと昇華させている。 本作は、潤奈という湿度を帯びたヒロインの存在を通じて、人間関係の濃密さ、そして生きることの重みを描き出した佳作である。ページを閉じた後もなお、胸の奥にしっとりと残る感触が、この作品の真価を物語っている。
0投稿日: 2025.09.06
powered by ブクログ雨の日だけに会う事ができる可愛くて鬱ロックが好きな女の子とのボーイミーツガールの物語。鬱ロックという音楽ジャンルに詳しくないので、二人の会話の中で挙げられていた曲がどれ一つ分からなかったのが、残念。聞いてみたら、ハマるのかな。潤奈がYOHILAというバンドのボーカルJUNである事が明らかになってからの展開が面白かった。昏くて、重すぎる潤奈の音楽が他のバンドメンバー達との関係を壊してしまったというのが、音楽の持つ怖さだよな。詩暮を好きになった事によって、作る音楽も学校での生活も変わっていくラストが良かった。
0投稿日: 2025.03.17
powered by ブクログ初めて読む作家さん。文章がシンプルかつ流麗。雨に濡れる校舎の様子や二人の会話シーンなど、情景描写が非常に巧みであり、読んでいて情景が映像として頭の中にすっと浮かんでくるという貴重な体験をさせて頂きました。「湿度が高い」というのは確かに彼女を内面を的確に表していて、しっとりとした雰囲気のあるとても魅力的なヒロインと言えましょう。そして主人公の詩暮は飄々としているように見えるけど芯があり好感が持てる少年です。変わるものと変わらないものに焦点をあてた、学園青春物語の傑作と思います。続編があれば嬉しいかぎりです。
1投稿日: 2025.02.28
powered by ブクログ気軽にラノベでも、と思って読んでみたがしっかりした構成とキャラでよかった。展開はそんなに新しくないのに面白い。共感できそうな主役たちもちゃんと主人公だし読み終えた後もスッキリして満足感がとても高かった。
0投稿日: 2025.02.07
