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ブロッコリー・レボリューション(新潮文庫)
ブロッコリー・レボリューション(新潮文庫)
岡田利規/新潮社
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総合評価

19件)
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    語り手が本来知る由のない時系列や視点を把握しているという、はじめて読むタイプの文章。 この一冊を読み終えてやっと、筆者が相当チャレンジングなことをしていると理解が追いつく感じ。ただ、その感想に至るまではまわりくどい、読み辛いという違和感が勝ってしまった。 「ブレックファスト」と「ブロッコリー・レボリューション 」には共通点が多いのが興味深かった。表題作ではより語り手が自暴自棄になっている様が描かれていたり、自分の元から去った女性に対する非難や八つ当たりにも思える暴力的な感情の吐露があるので、不快感が一層増していた。終わり方にも正直疑問符が浮かび、なんだか落ち着かない気分のまま本を閉じた。 解釈に戸惑う文学に出会うと、解説を読むのが楽しみ、と久しぶりに思った。

    1
    投稿日: 2025.12.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

     近所の読み友カフェオーナーが、「私」の置き方の変わった一冊がある、と勧めてくれたもの。  先日読んだ安藤宏の『「私」をつくる 近代小説の試み』にちなんで、本書も読んでみた。 https://booklog.jp/users/yaj1102/archives/1/4004315727  といった事情で読みはじめたので、その箇所が来たとき、「あぁ、ここかと」覚悟の上で読めた。確かに、知らずに読むと、これは落ち着かない。誰が物語の語り手だ? とか、この描写は誰目線なのだ? と尻のすわりが悪い。ムズムズする。  これを、あたらしい感覚と捉えるか、小説技法の掟破りと切り捨てるか?  明治の文豪も、言文一致の文体に苦労し、いかに「私」の存在を創っていったのかという苦労話を安藤宏の著作で知っていたので、これも試行錯誤の一環と温かく見るべきなのだろう。  著者略歴などで見ると演劇出身者。芝居の脚本を手掛けてきた人だ。  あとがきで、多和田葉子の対談があり、そこで作品中の主体の置き方の違和感がある程度解説されている。 「演劇の場合は、役者がそのテキストを、さらにいえば「ある人物がその言葉を発したというフィクション」を背負ってくれるんですよね。小説ではそうやって背負ってくれる人がいない。(中略) 「だったら誰でもいいじゃん」とぼくはだぶん思っているんでしょうね(笑)。 たとえば「ブロッコリー・レボリューション」だったたら、作者が経験したことを、作中、二人称で「きみ」と呼ばれる人物が担ってもいいじゃんと、自分でゴーサインが出せた。」  うーん、自分でゴーサイン出しても、読者にはすぐには伝わりにくいのだがね(苦笑)  対談相手の多和田葉子氏は好意的に捉えている。 「とにかく、「ぼく」が「きみ」と二人称で描写していく、その語りが密着的なんですよ。その場にいないのにそこまで密着するのかというか、自分のことを語るのではない、「きみ」を描写しつづけるこの密着カメラはいったい何なんだ、と読んでいて動揺しました。それがよかったのですが。」  「ぼく」だろうと「わたし」だろうと、著者にとっては、芝居の演者にすぎない。物語として「ぼく」目線で進んでいても、それを俯瞰する著者が常に存在しているのだ。  故に、パン屋の店内にいた、それまでの語り手の「私」が店を離れても、以下のように店内の描写は続くのだ。 「レジのそばの籐の籠に、自由に持っていっていいようにパンの耳が入っていたのを、私はひと袋もらって、店を出ていきました。レジを打つための位置から見えるガラス越しの風景の領域外に私が消えて行き、すると次の来客までは、しばらく間があきました。おばあさんが、笑顔で休んで、あくびをしました。」  誰目線やねん! と思わずツッコミたくなるが、確かに他に例を見ない不思議な違和感がある。  「私」を「花子」に変えても成り立つ文章なので、この作者にしてみれば、「私」という役名のひとりが動いているに過ぎないという感覚なのだろう。  ちなみに、「私」に「彼」が出来るまで、この「私」の性別もはっきりしなかった、というか、「えっ、女性だったの?」と驚いたりもした。不思議な作者だ(笑)  そんなことばかり気を取られて物語に没頭できないのは、はたしてどうなのと思うけどね。

    2
    投稿日: 2025.12.22
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    語り表現が独特で、不思議な感覚だった。 語り手は自分ではない誰かを、その誰かより 詳しく、そして一部始終こうしている今も監視しながらその言動をメモしているかのようにつらつらつらと語る。一体どの視点で読めば良いのか、ふわふわぷかぷか、、故に事細かに情景や会話が描かれていても没入しきれず、思考しながら読み進める感覚。 言葉を選ばなければ、だらだらと続く語り口調が 個人的には読みづらかった。 ただ、ブロッコリーレボリューションの 夏の空気感や異国の地の匂いや湿度が感じられる感覚は好きでした。

    10
    投稿日: 2025.07.03
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    「ブロッコリー・レボリューション」がタイのカフェの名前って、読んで知って笑ってしまった。革命でもなんでもないじゃん。笑 文字がびっしりで、「」もほぼ無く、読んだことのない感じの小説でした。読むのにすごく時間がかかったけどなんとか読了。

    0
    投稿日: 2025.07.03
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    散りばめられた描写に装丁も相まって、一冊を通して淡い雰囲気が感じられる。 また、文章が独特である。一人称でありながら「ぼく」や「私」が知るはずのない相手の感情や状況を書くためどこか遠くの上の方から物語を見ているような感じがする。もはや「ぼく」の妄想なんじゃないかとさえ思われる。そんなふわふわした所も淡さを感じられる一つの要因かもしれない。 淡さとは裏腹にじっとりとしたものも書かれている。町中に蔓延る広告や東京のゾンビ、コンコースの人混みなどである。多くの人は流されるがままに順応できても、それができない人たちがいる。そんな人たちの逃亡や防御、抵抗、私はそこにブロッコリー・レボリューションを見た。

    0
    投稿日: 2025.05.14
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    全体的に文章そのものが私には合わなくて、読んではいるけど入ってはこない感覚。 表題作の夫みたいな人は、わりと世の中に溢れてるんだろうなぁ。

    3
    投稿日: 2025.05.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    新しい小説だ、、、どういう気持ちになればいいかわからんというか、正直内容についてはなにも感じなかったんだけれど小説の形がおもしろかった。 さいごの高橋さんの解説で、「なぜ文庫本には解説があるのか」について、「解説は小説から現実へ徐々に移動していくための心の準備のようなものなのかもしれない」と言っていたのが印象に残っている。

    0
    投稿日: 2025.05.03
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    いままでに読んだことのない独特の文体で、途中から癖になる感じです。うまく説明できないけれど、リズムになれてくるというか。 内容は短編が表題の『ブロッコリー・レボリューション』ほか四編。 1話目の『楽観的な方のケース』が私は好きでした。

    23
    投稿日: 2025.04.07
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    装丁とタイトルが洒落ててジャケ買いした 語り手の視点が一風変わっていて、初めての読書体験だった 「楽観的な方のケース」と「ブロッコリー・レボリューション」が好み

    1
    投稿日: 2025.03.31
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     密度の高い小説だった。一方で事細かに描写されていて圧迫感があるはずなのに、どこか軽くて爽やかな文章だった。

    1
    投稿日: 2025.03.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    絶対にわからないと思って買ったが、やっぱりわからなかった。 そもそも、これはどうやって読んだらいいの?いや、読めるんだが。自ずとどんどん進んでしまう…がよくわからないからやり直し…みたいな感じ。 『楽観的な方のケース』がまあまあ意味わかったかな。『ブロッコリーレボリューション』も何度も戻ってどうにかついていけたかな。

    1
    投稿日: 2025.03.25
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    表題作含め5篇とも他人の行動、思いを時には2人称で見ていたかのように語るのが何とも不思議な感覚にとらわれる。いったい何を読まされてるのかと思いつつスルスルと読めてしまうのも不思議。

    0
    投稿日: 2025.03.20
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    好き嫌い分かれるだろうけど、私は好きだった。 しかもかなり。 ここまで事細かに、目に見える物すべてを文章に起こす描写力に圧倒される。それが心地よい。 普通の小説に飽きた人は読んでみると面白いと思う。 新しい読書体験ってまだまだ待ってるんだなあ。 読書上級者におすすめ!

    5
    投稿日: 2025.03.19
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    意味わからんかった けど頭の思考回路がそのまんまに書いてあって、文字でこんなに表現できるのかと思った ブレックスファストは好きだった

    1
    投稿日: 2025.03.12
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    "知る由もないこと"である他人の心のうちをまるで本人のように語るぼく 淡々とした語り口が相まって膨らむ違和感 タイトル買いしたこの一冊、不思議な世界への入り口でした!

    9
    投稿日: 2025.03.11
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    文字を読んでいるのに誰かの頭の中で再生されている思い出や過去の振り返りの映像を見ているようだった。 そのため能動的に読んでいるはずなのに読むことがコントロールできない感じがして少し戸惑ったが、ワンカット(長回し)のような文体の語り口が映画的で、そこも含めて結構楽しめた。

    1
    投稿日: 2025.03.09
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    特徴的な文章、一文がどんどん連続させられていく感じに慣れるまで読むのが難しかったけれど、世界観や描写はとても好みだった。 巻末の対談の内容もとても興味深く、当たり前なのだけれど「書きたいことがあるから小説を書く」という小説家の美しいスタンスを実感した。

    0
    投稿日: 2025.02.24
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    楽観的な方のケース 恋愛のあるあるとも言えるようなキーとなる文章が出てくると個人的に感じた。 ブレックファスト この話も文の主体が登場人物それぞれを行き来している。 個人的には、広告についての描写が新鮮だった。私は普段電車の広告などをよく注目するようにして見ていてたまに感銘を受けたりもするから、ありさが思っているとされている東京の節操なさや東京の人たちの情のなさが伝わった気がした。"すりきれる寸前のクリエイティビティーの産物"という表現にも刺激を受けた。 どの話も独特な語り口だが、読んでる途中からこの話がどのような結末を迎えるのか、と楽しみになってくるものばかり。

    0
    投稿日: 2025.02.20
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    なるほど読んだことのない本。 自分の枠を広げるためにも新しい刺激を取り込もうと思う。 なかなか頭が柔らかくならないが

    4
    投稿日: 2025.02.08