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奈落の星 2巻【デジタル版限定特典付き】
奈落の星 2巻【デジタル版限定特典付き】
豊田悠/スクウェア・エニックス
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総合評価

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    このレビューはネタバレを含みます。

    2巻は柳楽幻歩の過去の話。 彼は長屋で住み妹がいた。母が死に、父がそれにより崩壊。火をつけて死ぬ。妹はそれにより顔にやけどを負う。 2人は借金とりに花街にうられるが、妹に体を売るような仕事をさせられないと、妹の分まで自分が働くという。 店の雑用もし、陰間として働いていく。 ある時、妹がみのまわりの世話をする東雲という女郎に「今のままだと死んでしまう」と言われる。だから学をつけろと。本を読めと。 東雲の部屋の本を読むようになると、お客が何を求めているかも考えるようになる。この人の中には自分は後輩なのか、Sっぽいほうがいいのか、相手(男)は女性としてみてほしいのか、小さい子どもとして接してほしいのか・・・。そうやっていくと、陰間のナンバーワンになった。 あるとき初めてのお客がきた。彼は作家で陰間の事を取材したいという。そこで、日記を渡すから弟子にしてほしいと懇願する。 もう借金も返し終わったが後3年ほど残っていたころ、妹とともに足抜けしてその作家の元に転がり込む。 書生として彼の家に住まうが、なかなか作品をみてもらうことすらできず、雑用ばかり。そんななか、自分は参加すらさせてもらえない勉強会にきた烏丸すばると出会う。おどおどした彼は最近、すごい勢いで作品を書いているという。 烏丸すばるに敵対心を持つ。艶事なら自分のほうが経験した分上だ!! そして自分の経験したことと小説として描くと、先生はようやく認めてくれて、「柳楽幻歩」という名前をくれた。 あるとき雨あがりの先生の庭にいた。そこに烏丸すばるもいて、ほおけていた。 しばらくして彼は「蜘蛛館にて」という作品を出す。 同じ庭を見ていたはずなのに、それで素晴らしい作品をおもいついて書ける烏丸すばるに嫉妬する。ほか、彼は自分たちと同じものをみているのに、違う風にうけとめているようだ。 小説だけではお金にならないので、編集の仕事をてつだうようになると、そこの女性編集者に「ブロマイドをださないか」と言われる。そういうことで売れるのは・・・ってためらうが、なんでもいいから売れたい!と、了承、おかげで大人気作家に躍り出る。 先生の家をでて、ひとり立ちし、妹と一緒に住めるようになったころ、あの東雲姐さんに会いに行くが、1年前に死んだと告げられてショックをうける。 あと1年早く売れていたら・・・ 柳楽幻歩は、女性向けの売れ筋小説をかいて人気があったが、本当に書きたいものがあった。ほかの作家たちも自分の書きたいものと編集の求めるものが違う事にもやもやしているので集まって同人誌をつくることに。 さらに、あの烏丸すばるは3年前に失踪していたが、彼の住む場所を見つけた。そのよこに部屋を借りて、寝た子を起こすことに。 その寝た子が起きて、3年ぶりに書いた小説は大賞をとることに(幻歩は次点) また負けた~~ って話。 1巻でみた柳楽幻歩は、インテリで男前で身なりもよくスマートで上品で絶対どっかのボンボンなんだろうなぁ・・・っておもっていたので、この巻は衝撃でした。 めっちゃ面白い!!彼は彼なりの戦いがあり苦しみがあり這い上がってきたんだなぁ・・って。烏丸すばるよりも魅力的な人間じゃん!! あれ?これってブロマンスって書いてあったけど、今のところ要素は全くないんだけど、それはそれでいいような気がする。 このまま文豪たちの戦いをみていたい

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    投稿日: 2025.07.30