Reader Store
PRIZEープライズー
PRIZEープライズー
村山由佳/文藝春秋
作品詳細ページへ戻る

総合評価

582件)
4.2
222
218
97
11
0
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    天羽カインの直木賞に対する執念は、小説家=芸術家としてのプライドなのだろうか。彼女はただ認められたいのではない。芸術作品として一流であると認められたいのだと感じた。 佐藤編集長や石田三成の振る舞いは社会人として常識的な行動だと思うが、天羽には嫌われる。一途に良い作品を生み出したい創作活動と会社組織の論理とは相容れないのだろう。創作は型にはまるものではないだけに、組織の論理とはどうしても衝突してしまう。そこがリアルに感じられ、面白かった。 緒沢千紘の気持ちに共感しながらも、危険な匂いを途中から放っていて心配だったが…。普通考えれば許されざる行為なのだが、千紘は罪悪感もなくやってしまう。天羽という作家、そして天羽の作品への強い好意から距離感を見失い、心が同化してしまったのだろう。良い作品を生み出したいという芸術的情熱が生み出す狂気といえるかもしれない。朝井リョウさんの『イン・ザ・メガチャーチ』で、推しにハマり込み、視野を狭めていく人達に似ているものを感じた。 最後、天羽が千紘に「あなたを、許さない」というメッセージ。これは何を意味しているのか? 女性ライターとのインタビューで、『あなたを、許したわけじゃない』なら「新しい関係性への最初の光」と天羽は言っている。それを踏まえると、「あなたを、許さない」は「新しい関係はない」という断絶なのだろうか? 千紘のアドバイスにより作品はどんどん素晴らしくなっていった。そして、天羽の考えに逆らって千紘が文を勝手に足したことで作品は完成し、直木賞を受賞した。プライドが傷ついた天羽は千紘との関係を断ち、千紘を超えていきたいと思った。「あなたを、許さない」は千紘の力を借りず、自分の力でさらに高みを目指していきたいという宣言なのではないだろうか?

    1
    投稿日: 2026.03.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    この作品が本屋大賞にノミネートされていること、そして文藝春秋から出版されていることがメタ的といいますか、より面白く読めた要素だったなと思います。 しかし登場人物のこと誰も好きになれなかったな。 それはそれとして好きじゃなくても面白く読めるという発見でもありました。 (2026.3.4)

    1
    投稿日: 2026.03.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    大まかに言うと、なかなか直木賞をつかめない作者と、支える編集者が共闘して賞を取りに行く話になるのだけれども、最後まで読んでいくとそれほど単純な展開にはならない。登場人物それぞれに熱意というよりは狂気を感じる箇所がたくさんあり、そういう狂気こそがものすごい作品を作ることができるのかなと思えた。 関係者それぞれの距離感についても「近すぎるのでは?」と思ったり、「それは絶対に許されないでしょう」となる部分が重なって、話が進んでいくのだなと思え、ある意味でこれはホラー小説なのかもしれないと感じた。 暗闇の中を進んでようやく見えた一筋の光、から怒涛の展開。最後の場面を許すかどうかとなると、きっと自分で置き換えても許さないのかもしれない。距離感を間違えるとああなってしまう、というのは『イン・ザ・メガチャーチ』を読んだ時の感覚と近いものがあった。

    1
    投稿日: 2026.03.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    啓光図書室の貸出状況が確認できます 図書館OPACへ⇒https://opac.lib.setsunan.ac.jp/iwjs0021op2/BB50390432 他校地の本の取り寄せも可能です

    0
    投稿日: 2026.03.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    凄い作品を読んでしまった。もっと早く出会いたかった。 作家と編集、素晴らしい本を作るという目的は同じだけど、秘めている信念は違う。故に衝突することもある。どちらの主張も分かるようで分からない。でも大好きな本に関わる人たちだから分かりたい。その思いで読み耽てしまった。 全体的に口は悪いけど、全員自分の信念を持っての発言・行動で、妙に説得力があって素直に聞いていられる。やっぱり自分の芯を持っている人は格好良くて、ずっと見ていたくなる。 思いもよらない結末っていう謳い文句があるけど、この作品のためにある言葉じゃないかな。信頼の構築と喪失の速度感がリアルすぎて恐ろしい。 普段から本を読む人こそ読むべき作品です! 次から読む本の印象がガラッと変わってしまった。

    6
    投稿日: 2026.03.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    すごく良かったです! 直木賞を求める作家と編集者のお話。 作品への作家さんの想いや、出版に関わる人達の心情がリアルに描かれていて興味深かった。 作家と担当編集者が信頼し合うこと自体は、 きっと良いことなのに、どこか不穏で...。 どう着地するのか始終ハラハラ。。 あ〜面白かった! 賞の価値についても人それぞれ色々な考え方があるんだろうなぁ。

    16
    投稿日: 2026.03.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    文学賞をテーマにした作品を作家が取り扱うのは勇気がいったのでは、と思いました。登場人物が全員危うい感じで、誰ひとり感情移入できる人がいなかったのですが、そこが逆に駆り立てられるような感じで最後まで一気に読めました。

    3
    投稿日: 2026.03.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    直木賞がそもそもなんなのか、と編集者がいるから小説が成り立ってるんだなぁと初めて知れた。 確かに一文あるかないか、だけで余韻が全然違うなぁという感じ。でもこれを小説にしようと思ったのも大変だっただろうなぁ。

    11
    投稿日: 2026.03.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

     もしかして「POISON」と間違えてタイトルをつけたのではないか、と思うくらいに毒を吐くカインが終始苦手だった。直木賞への欲が全開なところは人間らしくて、むしろ好ましいと言えるかもしれないが⋯  心血を注いだ作品の栄冠に固執する心情が痛いほどに伝わって来た。栄誉に浴したいという感情はあまりにも他人事ではなさすぎたため、読んでいて何度も冷や汗が出た。  編集者の千紘の、カインへの執着がどんどんエスカレートしていく様が怖くて、果たしてどうなるのだろうとドキドキしながら読んでいた。最後はそうなるよな、と⋯  小説に限らず、ものづくりには、それに携わった人たちの様々な想いがこめられているものだと、改めて感じた。小説には、作者や編集者などの業に近いものが宿り、読者はその結晶を読み、心揺さぶられるのだ。

    25
    投稿日: 2026.03.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    賞レースの内側 私も直木賞作品は毎度注目しています あの削除されたはずなのに 思わず「えっ」と声に出した私 でした 直木賞作家が次に目指すのは直木賞の看板を下ろすことと聞いた事ありますが 本当に作家の業の深さを見せて頂きました 面白かったです

    2
    投稿日: 2026.03.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    小説家の一端に触れ、これだけの渇望のある世界はなんて面白いのだろうと思った どこまでも身勝手で誠実なこの主人公から目が離せない、そして作家はどこまでも作家というラストがたまらない 面白さの一部ではあるが毒の吐き方がよかった、なんで運転してるときの嫌な人たちの言語化がこんなに上手いんだろう

    2
    投稿日: 2026.03.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    本屋大賞ノミネート作品ということで手に取る 女性作家をモデルにした作品って、この本も含めほんとに激しい人ばかりだ。 確かに個性が強い人だから、ストーリーになるのだろうけれど、乱暴な語気はデフォルメし過ぎでは?と毎回、違和感すら感じてしまう。 とはいえ、佳境に入り話が大きく動く。 もう一つの主人公ともいえる編集者という職業、これも謎多くそれでも小説家と同じく、この業界をささえる大切な人たちなのだ。

    10
    投稿日: 2026.03.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    作品の主旨とは違うかもですが、 1冊の本が出来上がるまでの工程や、 作家の一文一文への想いや、 文章の追加・削除に込めた想いが知れて サラサラと読了していくのではなく、 次読書から意識を少し深めていく楽しみがわきました(^^)

    3
    投稿日: 2026.03.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一番欲しい物が手に入らない。そのヒリヒリした感情が痛いほど伝わってきた。 周りに当たり散らし、暴言を吐いても状況は変わらないとわかっているのに。 気持ちのやり場がない状況がつらくやるせない。 最後にはどんでん返しが。

    17
    投稿日: 2026.03.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    華やかな文学賞の舞台裏に潜む人間の欲望や嫉妬がリアルに描かれ、読み進めるほどに引き込まれた。 成功を目指す作家たちの葛藤や執念が生々しく、華やかな世界の裏にある残酷さも感じさせる作品。 読後には「創作とは何か」を改めて考えさせられた。

    31
    投稿日: 2026.03.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白かった。 女同士のズブズブした関係とか、とても共感できた。 業の深さを表すためとはいえ、作家の口調が悪いのが受け入れられなかった。 個人的には軽井沢の描写が好き。行きたくなった。

    16
    投稿日: 2026.03.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    どうしても直木賞を取りたい作家とその編集者 こんなふうに仕事にストイックになれれば見下されることも無いのか… 最後の一文に肝が冷えて、やっぱりこうなるのか…と苦しくなりました。 うぅ…もう嫌な人間の話は読みたくない。 現実で充分…

    13
    投稿日: 2026.03.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    天羽カインという作家としての彼女とセレブな奥様な佳代子。瞬間湯沸かし器的な激しいキレキャラ。でも夫に対しては愛情がないのに離婚したくないから自分を殺している。その鬱憤を離れのサカキに当たりまくる。パワハラ女性議員と同じ車のシートを蹴るやり方で。コワっ。担当編集者でカインの崇拝者の緒方千紘との創作過程は厳しいこともあるけど全身全霊を注ぎ集中する様に羨ましいと思った。 新人作家がまさか?!とハラハラさせられた。新はなんだったんだ?あのキャラ居る? 石田が言った「次の仕事の話をしましょう」が嬉しかった。 書店員さん達にウケがよさそうだから本屋大賞いけるかも。

    6
    投稿日: 2026.03.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    【信頼と盲信が行き着く先の本】 出版業界の煌びやかさと裏のドロドロを味わえる作品だった。特に作家と編集者とのやり取りにはひりついた。気難しい作家さんの印象の、正にど真ん中だったので、笑ってしまうと同時に、現実はもっと複雑な利権や人間関係があり、気苦労が絶えない業界なんだなと勝手に想像している。 直木賞受賞を目指す作家・天羽カインと編集者・緒沢千紘の物語。自分の作品とファンを大切に扱うプロ意識の塊である天羽カインは、自分のことを崇拝してくれる緒沢千紘を専属の編集者として登用する。一番の理解者だと仲間意識を持ち、直木賞という同じ目標に向かっていく。寝食をともにしながら、二人三脚で作品を完成させていく様子は見ていて清々しかった。 しかしながら、自分の立場を俯瞰できず、何もかもが自分の思い通りに進んでいくという、千紘の無意識の驕りが、二人の関係性を瞬く間に崩壊させる。途中から不穏な描写が続き、どうかそのエンディングだけは勘弁してほしいという感情とは裏腹に、結果救いのない終幕を目の当たりにした。 盲目的に信じること、そして相手と自分の境界線がわからなくなること、一度立ち入ると取り返しがつかない不可逆の恐ろしさ。共通の大切な思いに対する気持ちの齟齬によって、信頼関係はたちまち崩れ去ってしまう。不用意な言動をしないために、品性を保つことを心掛けたいと、この作品を通じて学ばせてもらった。

    13
    投稿日: 2026.03.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    執念と執着。直木賞や一冊の本ができるまでのリアルな裏側が知れて面白いし、彼女がだんだん取り憑かれていくように壊れていく様が怖い。 でもやっぱり最後までカインの口調が強くて苦手だった..かな..

    13
    投稿日: 2026.03.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    編集者と作家の話で、内輪ネタを聞かせてもらっている面白さで最後まで楽しめた。 私はそのサークルの外にいて、彼らの営みをさめた目で見ていた。読者にさめた目で見せて、出版業界を批判しているという風には感じられない中途半端さがあって、あまり入り込めなかった。私に「直木賞」への思い入れが圧倒的に足りないのだろう。 金原ひとみにも思ったけれど、村山さんも憎らしい夫の描写がとてもうまかった。これはリアルなのだとしか思えないくらいに。

    9
    投稿日: 2026.03.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    サイン本。金と銀のペンで書かれたサインが天羽カインと同じであることに冒頭で気付く。 いやすごい、面白かった!読むのにパワーが必要だったしカインの欲望に圧倒されるけど面白い。編集者や直木賞の裏舞台、どのように切磋琢磨しながら本を作っているか分かり心底すごいなぁと感じる。けど、ここまで書いていいのか?というような事まで書かれている笑。作家も大変だけど伴走する編集者も苦労してるなぁ。それだけみんな一生懸命なんだろうけども。千紘は行き過ぎだけど気持ちはわかる。最後の石田とのやり取りと吹っ切ったカインがとてもいい。

    26
    投稿日: 2026.03.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最近、本を選ぶ時に、直木賞と本屋大賞を参考にすることが多いので興味を持ち、村山さんの作品は初めてでしたが、最後までドキドキと興味深く読みました。 文章を書く大変さ、本を商品化しヒットさせる大変さ等、リアルに感じられ、この本は中古ではなく新品を購入して良かったと、安堵しました。 直木賞の選考についても、ほぼ実情かな、と思え、次回からは選考者や評論文にも目を通そうと思います。 主人公の作家、強烈で周囲の人は大変なことも多いだろうけど、自分の作品、読者、書店をとても大切に思っていて良い作家ですよね。 私も最近もっぱらネットで本を購入し、近所の書店も閉店しました。本好きには1度読んでもらいたい小説です。

    8
    投稿日: 2026.03.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    登場している作家が誰だかわかるような。直木賞選考の裏側を知ることができる生々しい一作。作家の作品にかける思い、執念、編集者の苦労も伝わってきました

    6
    投稿日: 2026.03.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    本屋大賞ノミネート作品をこれで10作品すべて読み終え、自分が書店員なら1位で投票したいとおもえる作品だった。 小説家の天羽カインは出せば売れる誰もが認める超人気作家。 お金は充分に稼いでいるが、あとは名誉だけと直木賞受賞に必死になるが、なかなか受賞とはならず周りへのハラスメントが甚だしい。 実際に自分が天羽カインの下で働いていることを想像すればゾッとするが、小説の中のことなので終始おもしろかった。 今後直木賞発表の時期が来る度に『PRIZE』を思い出し、裏側を想像しながら楽しめるだろう。

    16
    投稿日: 2026.03.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    距離が近すぎると自分の位置を見失う 何かしでかしそうでハラハラしながら読んだ。 欲しくて欲しくてたまらないものが、確固としてある。強い。 もしも、私が作家なら…と妄想してみたけれど。 発表の日は1人で過ごしたいかも…。 でも直木賞欲しいかな…本屋大賞の方が嬉しいな。 なんて色々考えながら読んだ。 確かに受賞作は手にするキッカケになるし、読む率も高い。でも、一度 読んで好きな作家さんになったら賞なんて関係なく、読む。 好きだから。 認められたい、確かなものが欲しいと願うなら 確かに賞は大きな意味があるかもしれない。

    4
    投稿日: 2026.03.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    まず、非常に読みやすくて楽しめました。 1人の作家とそれに伴走する編集者を中心に据えたお話。読者のことを一番に考えた執筆、サイン会対応をする一方で、裏では気性の荒さがだだ漏れの作家。最初、「そんなんだから賞をもらえないんだろ笑」と思ってました。実際は人柄なんて関係ないのかな? 互いの線引きが段々曖昧になって、最後は一線を超えてしまった。 しかしながら、一歩踏み込まないと生まれないものもあるし、千紘の踏み込みがなければ裸の王様のままだったとも思う。なんだかんだ、ここの塩梅って難しい。 千紘と2人で賞をとることを期待しつつもそんな簡単には行かないよなーと。適度な距離感の石田三成とのペアに戻り、現実はそうなるよね。 また、親しくはなったものの、疑惑の一文残すことに関して、もう一押しの壁は超えられなかったことも現実を捉えていて、すごく納得感があった。 プロの作家の方が出版業界を題材とされていて、実際は違う部分もあるかもしれないが、実情を知れた気がした。直木賞と芥川賞の違いもよくわかっていなかったので、そのような文学に対する知識的な部分もストーリーの中で書かれていて、面白かった!

    4
    投稿日: 2026.03.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2026年本屋大賞の候補作。 どうしても直木賞が欲しい人気作家天羽カインと、天羽を支える編集者や、直木賞選考委員、書店員などの日常、苦悩、執念が描かれている。 知らない世界の現実を見せられ、興味深かった。 また、それぞれが作品にひたむきに向き合い、そのせいで作家の怒りを買ったりし、人間関係がどのようになっていくのかも気になった。 天羽は直木賞を受賞できるのか? 受賞できたとして、あるいは、できなかったとして、天羽の心境に変化はあるのか? その時、天羽に寄り添っているのは誰なのか? 展開にもドキドキした。

    44
    投稿日: 2026.03.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    おもしろかったー! 私はどうしたって読み手目線でしかないけど、書き手売り手それぞれの承認欲求みたいなのが狂気的なまでに交錯していって一気に読んでしまった。 村山さん名前はよく知ってるけど多分今まで読んだことなくて、どうにも恋愛小説にそこまで食指が伸びないというとこがあってだな…多分。 でもこれは、賞の選考の裏側が生々しく描かれているのもスリリングだけど、作家というか何かを作り出す人のエネルギーってすごいんだなみたいな感慨によるカタルシスがすごい。なんか夢から覚めたけど夢じゃなくて前にも後にも現実が続いてるみたいなの感じで、辛くても本が小説が好きなんだな。もっと大切に敬意をもって本を読んでいきたいね。 作家と編集者の関係性も陶酔と忖度と距離感が大事よな。 創作する人の感想聞いてみたいな。

    10
    投稿日: 2026.03.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    文学界や編集部などの仕組みがたくさん散りばめられていて、へぇ〜と思いながら読むことができた。 登場人物がややヒステリックな人多めで「怖いよ…」と引いてしまう場面も(笑) 全部が全部、真実と同じと限りませんが、こうやって本って売られていくのかぁと勉強になりました。

    11
    投稿日: 2026.03.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    登場人物がみんな生き生きとしていて勢いがあり、とても読みやすく、1日で読了しました。 物語を通して、作品が世に出るまでの作家と編集者のリアルなやり取りや、当事者でないとわからない出版業界の世界を垣間見ることができ、とても興味深かったです。 また、直木賞の運営や掲載媒体についての描写を読んだときには、思わずこの本の出版社を確認してしまうなど、思わずニヤリとする場面もありました。 人と人との関係性や、憧れと仕事の距離感、公私の線引きの難しさなども描かれていて印象的でした。 そして、人の心を震わせる作品をゼロから生み出す作家や編集者が、どれほど情熱と努力を注いでいるのかを感じられ、そんな仕事のすごさを改めて思わされる一冊でした。

    8
    投稿日: 2026.03.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「どうしても、直木賞が欲しい」       直木賞に何度もノミネートされるのに どうしても直木賞だけは受賞できない... 天羽カインという作家は強烈で こんな小説家さんとお仕事は絶対 一緒にしたくないなと考えながら読んだり笑 直木賞への執着...欲望...凄まじかった。 けどラストの展開でその気持ちに変化もあったり。 ネタバレになっちゃうので書けないけど 作品に対する愛は確かなんだなと! 天羽カイン先生の作品も読んでみたい!!     編集者とのやりとり、1冊の本が出来上がるまで 様々なやりとりが読んでいて楽しかったです!

    12
    投稿日: 2026.03.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    本屋大賞候補の1冊 なんとしても直木賞が取りたい作家のカインと、担当編集の千紘のお話 どんどん2人が、いや千紘の方が公私混同になっていく様や、女同士のやり取りやどんどん仲を深めていく感じもリアルだった そして千紘がどんどんカインへのめり込んで行く様は、恋愛にも見えるし、最近だと推しへのめり込むような感じにもみえるし、、、これこそが「執着」なのかなと思うし、誰もが踏み込む可能性がある領域な気がする そして、カインの直木賞への拘り、執着も 認められたい気持ちは誰にでもあるなあ、と 読みながら、千紘がどんどん執着していく様もやっぱりなあと思って面白かった あと、推しキャラのサカキには運転席蹴らないで〜〜優しくして〜〜って勝手に思ってた(笑)

    9
    投稿日: 2026.03.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    非常に読み応えがある。面白い小説は内容や物語が無くても文章や人の描き方が上手ければ、ダレることなくページが進む。ミステリーのような謎が気になって読み進める楽しさではなく、道中を読み進める楽しさがある。 この小説を一言で言えと言われれば、「作家と編集者の絆」にする。カインと千紘の交友が中心で対比として市之丞と藤崎がいる感じ。メインとしては「賞」と向き合い、賞を通して自身が認められたいことだと思う。それに加えて、作家と編集者といった関係に限らず、どんな仕事でも仕事仲間としての距離感が大事であることも、伝えたかった一面なのかなと思った。 女性作家が書く女性像だからリアルで、感情の起伏が激しく上手いなぁと素直に感心。読者側の視点として、共感することもあれば、全然理解出来ないものもあったりする。めっちゃ怒ってますやん(笑)、みたいな。 不満点としては、全体的に男性蔑視な描き方がくどい。作家の考えを押し付けてる感がすごい。もう一つは、写真を送った相手が誰でどういう意図があるか、といった謎要素は正直いらないなって思った。送った正体が分かったとき、ガッカリの気持ちが強く、そんなに引っ張る必要性もあるか疑問だった。別にそんな意外な一面を望んでないな感といえばいいか。最後の方で残念感を抱いた。

    6
    投稿日: 2026.03.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    モチーフは月の光?作中に何度も登場 登場人物が突き抜けていて好き「もうお前は直木賞とるな、天羽カイン。」って言いたくなる。 緒沢千紘は天羽カイン作品とその人そのもののに魅入られて禁忌を犯すことも辞さない人間。騒動後は罪悪感に苛まれるが、カインからの「あなたを、許さない」の言葉が届いて「歓喜の涙」を流すところは鳥肌もの。「あなたを、許さなかった」じゃないから、希望はもうないんやで… 嫉妬と、執着と、承認欲求とが渦巻く物語。この作品の登場人物低俗だ!って切り捨てることはできないわ。そりゃ認められたいよね、そのために頑張ることも、わがままになることもわかる。 でも作中で南方権三が言っていた「実作者が志を感じてその健闘を称えるような、あるいはバトンを渡すような文学賞」が直木賞だとすれば、その賞賛を受け取るだけの器量も必要なんじゃないのか。作品で勝負することは、志で勝負することが含まれるんじゃないか。

    3
    投稿日: 2026.03.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    うわー、おもしろい。 小説を書く・読む・出版することへの情熱、自分のことを認めてもらいたい気持ち、この賞レースや人間関係がどうなるのかというドキドキするような臨場感、 全部面白かった。

    10
    投稿日: 2026.03.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    直木賞を獲ることで認められたいカインと、カインに頼られることで満たされすぎた千紘。承認欲求を巡る2人の物語だったのかなぁと。 評価が高くて、自分の中のハードルが上がりすぎていたかも?決して嫌いではないけれど、誰かに勧めたくなるほどではなかった。

    17
    投稿日: 2026.03.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    出版業界、直木賞、作家の裏の世界を夢中で追いながら読み、最高に面白い読書体験でした!!ただ趣味で本を読む私には知る由もない裏側だったので。 「承認欲求とは」といった問題定義などが面白いというのもあるけど、村山由佳さんの作家として書きっぷりに感動してしまう。 色んな登場人物が出てくるけど、どの人が言うことも半分は村山由佳さんの心の声なのかなぁと思ったりしなが読むのが楽しかった。 特に以下のとある人物の発言が、私の普段思う気持ちを代弁してくれてるかのようで刺さりました。 「そもそもテーマが陳腐、ありがちな社会問題をそのまま書きすぎね。片や、アルコール依存症の母親を1人で背負い込んでいる少女。片や、実の父親から性的虐待を受けている少年。二人に手を差し伸べようとする夫婦はいかにも善良で仲良く見えるけどじつはセックスレスで、お互いに愛人がいるーそういう流行りの題材を滔々に語るのって小説のやることかしら。ドキュメンタリーのほうがよっぽど伝わるんじゃない?」 ここが私の中で、村上春樹さんが川上未映子さんの対談で語られていたことに繋がりました。 「本当の出来事とか、 本当にそこで血が流れたような出来事とか、 悲しみや恨みとか、 そういったものを 自分の物語に利用することはできない。」 というところに。 村上春樹さんは、もしそういったことを題材にするなら、スピーチやノンフィクションとしてやると。 だから地下鉄サリン事件を題材にしたノンフィクション作品『アンダーグラウンド』があると思うのですが。 この村山由佳さんが小説の登場人物に言わせていること、村上春樹さんがご自身の意見として述べていること、自分の良いように解釈してしまっているかもしれないけど、たまに私が小説を読んでいて感じる違和感を代弁してくれているようで、スッキリします。こういった違和感を覚える作品は、私の苦手な作品になります…。 それにしても村山由佳さんの以前読んだ『星屑』にも何か惹かれるものがあったし、ちょっと村山由佳熱に火がつきそうです!!新作も気になる!! そして村山由佳さんのこの本の装丁、本屋さんで見かけるたびに惹きつけられていて、今回自分で買って手にして、尚更惚れ惚れしてしまいました。 装丁はだれが…?と思って見てみると、大久保明子さん!! 名久井直子さんと並んで、 大久保明子さんが、 私の推しブックデザイナーさんになりました! いつかどこかで、日本語で出版された本の ブックデザイン展とかやらないかなぁ! このお二人も含め、色んなブックデザイナーさんの手かげた本や、イラストなどを頼まれた作家さんの原画が展示される展覧会があったら絶対行きます!!

    7
    投稿日: 2026.03.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    編集者に自分を重ねてしまう。 作家の承認欲求、確かにそうなんだけど可哀想に思えるというか。作家と編集者の共依存の関係が深なるにつれて怖さを感じた。 作家と編集者の仕事も垣間みえて興味深い。

    11
    投稿日: 2026.03.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    共依存していく作者と編集者がどんな結末を迎えるのか。なるほどと納得。 結果的に報われる形で終わり、読後感も良い。

    3
    投稿日: 2026.03.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    出す本はベストセラーになり、本屋大賞ももらったけど、どうしても直木賞が欲しい! 直木賞だけ亡くなったときに『直木賞作家の〇〇さん』と言われる。こんな賞は他にノーベル賞ぐらいだと。 なるほど。作家として自分が認められたと思える特別な賞なんですね。 選考会の様子、編集社から何人候補が出せるか、ノミネートを受けるか辞退するか⋯出版業界がいろいろ描かれていて面白かったです。 作家を支える編集者は本人より作品を磨くことが出来るが、いざ書こうと思うと一行も書けないというあたり、人によって天職があり、たくさんの力で紙の本が生まれていくのだと思いました。 そしてカリスマ書店員さんの話もとても良かったです。

    16
    投稿日: 2026.03.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ・これまでにない作風 ・本人のドキュメンタリーと思わせるリアル感 ・天羽、担当編集者視点で読み込め臨場感がある ・小説の面白さに加えて文学業界のリアルを知れる ・純粋な欲求がある

    11
    投稿日: 2026.03.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    直木賞が欲しい!本当に欲しい!その為には妥協はしない! そんな人気作家と 私の役目は作家に直木賞を取らせることだ! 取らせる!私じゃないと無理でしょ!と完全に何も見えなくなって、かかりまくってる編集者。 ヤバい物語です(笑) おいおい、編集者よそんなにかかるなって。 あぁやっぱり。。。 人生はかかったら終わりですね。

    10
    投稿日: 2026.03.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    小説家の業、人間の業を描いた本。 人から認められたい。認められたら嬉しい。 自分に自信はないから、人から求められたら、自分を認められる。 だからこそ、認めてほしい。賞が欲しい。 カインはとてもわかりやすく自分の才能を、業を表に出す人。 千紘はどこで歪んでいったのだろう。真っ直ぐに、カインよりも強い業に飲まれていった。 僕の大好きな、小説、本というものを題材に人間を描いた作品だった。

    11
    投稿日: 2026.03.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2026年本屋大賞ノミネート作品 テレビ東京の情報番組『あの本、読みました?』で村山 由佳さんが出演されていて、前々から読みたかったけれども、番組と本屋大賞ノミネートを機に読んでみようと思った物語 恐らく自分自身人よりも、承認欲求が強いと思っているので、前情報から想像していたよりも、天羽 カインのキャラクターに嫌悪することなく、読み進めることができました❗️ 作家と編集者の程よい距離感というのは、お互いの性格もあるから、非常に難しいですネ 番組で語られていた描写が、それぞれその時の心情を上手く表していて、妙に納得しました❗️ あと南方 権三さんはモデル同様に格好いいキャラクターでした❗️

    26
    投稿日: 2026.03.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とても面白く読み終わりました。 話題になった本…中でも直木賞は、私にとっては必ず読みたい本です‥‥ この作家さんは初めてでした。ほかのも読んでみたいです。

    32
    投稿日: 2026.03.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    村山由香の『PRIZE』は、作家という仕事の華やかさの裏側にある、執念や孤独、そして人間の弱さを描いた作品だと感じた。文学賞という「栄光」をめぐる物語でありながら、その実態はもっと生々しく、人が評価を求めてしまう切実さが浮かび上がってくる。 特に印象的だったのは、創作が純粋な情熱だけで成り立つものではないという現実である。作家は作品を書くだけではなく、評価され、読まれ、賞を得ることで初めて存在を認められる。その構造の中で、登場人物たちは理想と現実の間で揺れ続ける。だからこそ、成功への執着や嫉妬、焦りといった感情が、どこか痛いほどリアルに感じられた。 また、この作品は単なる文学界の内幕小説ではなく、「評価とは何か」「才能とは何か」という問いを投げかけているようにも思えた。賞を取ることが本当に価値の証明なのか、それとも偶然やタイミングに左右されるものなのか。読み終えたあと、文学という世界の不確かさと同時に、それでも人が書き続ける理由について考えさせられた。 華やかな世界の裏側にある、人間の欲望や弱さをここまで率直に描き出しているところが、この作品の大きな魅力だと思う。読後には、文学というものが持つ光と影の両方を見せられたような、不思議な余韻が残った。

    10
    投稿日: 2026.03.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    天羽カイン、カッコいいです。自分、作品、本を作る方達、読者に対して正直で、人間らしいところも可愛い。人に感動を与える仕事って憧れます。カインのようにはなれないけど、少しでも人の心に残るような仕事の仕方をしたいと思いました。 今まで本が映像化になると、本とは違ってしまうので好きではなく、あまり見ないようにしていましたが、本は本の良さ、映像はその作品の中で作られた映像や音声を含めた良さがあるとカインに気づかされ、これからは見てみようと思いました。 文学賞、出版業界のこともしれて、とても楽しめました。

    16
    投稿日: 2026.03.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    直木賞というわかりやすい格上からの承認を通じて、境界を越えてくる人間から自分を取り戻す。 あの写真一枚でそこまで崩れるか?と思うと、展開の意図はわかるんだけど微妙に舞台装置感が拭えなかった。 多分夫をもっと早く捨てるべきだったな。 主人公は編集ちゃんのおかげで得たものがたくさんあったのだと思う。削るということ。研ぎ澄ますということ。自分に不要なものを捨てるということ。

    4
    投稿日: 2026.03.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    (現時点で)本屋大賞ノミネートで他にも賞をとっていたりという本作。 うーん・・・・・・・これは何が面白いのかわからない。直木賞を渇望するヒステリックな主人公の滑稽さをこそ面白がるべきなんだろうか?とにかく出てくる人物のほとんどが不快だったりそう描かれてるのが読んでいて苦痛。 内容も薄っぺらいの一言で「なんとなく」で描かれてる部分も多いようにも感じてしまった。物語や文章ではなくちょっとしたセンテンスや一言をありがたがられるような、そんな。 でも絶賛している人も多いみたいですね。自分にそういう面白さを受け取れる感受性みたいなものがないのかな?と他の絶賛レビューを見てみたりしたんですが・・・ピンとこないなあ。

    3
    投稿日: 2026.03.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    著者はラノベ作家のイメージが強かったので大人になってからはあまり読んできませんでしたが、話題作ということで久しぶりに手に取ってみると印象が少し変わりました。 ラノベのような読みやすさはありながらも、物語の登場人物に深みが出たというか…現実味を感じられるような小説でした。 この作品の主人公と著者は、もしかしたら近い存在なのでしょうか? 興味深いです。 どうしても直木賞が欲しい大人気女性作家と、その作家のファンであり編集者でもある女性の物語でした。 女性作家と女性編集者の視点が交互に入れ替わり、その合間に他出版社の男性編集者の視点も織り込まれています。 とてもリアルに感じました。 女性作家は本を出せばベストセラーを連発し、映像化にも抜擢されるほどの大人気作家です。 しかし何故か文学賞が取れません。 「売れる本」と「文学的な本」の違いとは一体何なのか、それについて考えさせられます。 また、仕事をする上で一線を引く大切さについても考えさせられました。 距離が近くなりすぎるとお互いの目が曇る、そんな当たり前のことを今一度思い出させてくれる作品です。

    11
    投稿日: 2026.03.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    作家にとってわが子同然の作品への情熱と、承認欲求。伴走する担当編集者も「リミッターを外して」直木賞受賞のために仕事にのめり込んでいく。ところが、作家との距離が縮まり過ぎたあげくついには… 終始胃が痛くなるようなハラハラが伴いつつ、やはり人間描写が見事なので一気に読んでしまう。天羽カインもそうだが、新人の市之丞隆志の鼻持ちならないキャラと、そんな新人をうまいこと仕上げてくる編集者の藤崎も面白い。 そしてラスト、カインの作品への誠実さに感動する。 選考の過程や出版界の裏側をはじめ、直木賞へのむき出しの欲望なんかはもう直木賞とった人じゃないと書けないよなと思う。色んな意味で。

    18
    投稿日: 2026.03.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    自分は書く仕事も編集の仕事もをしているので、 自分の立場を考えながら読みました。 ここまで思える書き手や編集者と仕事をしたことはないですが、共感できる部分はありました。 後半は意外な展開で面白かったです。 自分がカインの立場なら辞退はしないかな(笑)

    4
    投稿日: 2026.03.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    直木賞をなかなか取れない人気作家が、直木賞にこだわり特定の編集者に心を開きながら、受賞を目指す物語。正直、ずっと心が苦しい。ずっと直木賞が取れない作家も、作家とうまく付き合えない編集者も、逆に作家に信頼されているからこそ親密になりすぎる編集者もみんな真剣に取り組んでいるからこそ、うまくいかない描写がつらい。本を作るとはこんなに大変なことなのかと思い知らされたし、多くの人の努力の結晶なのだと再認識した。昨今いろいろな賞があり、それを目指すとは、受賞するとはどういうことかを考えささられる一作だった。

    4
    投稿日: 2026.03.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白かった!!! 直木賞に既に2回ノミネートされるも受賞はできていない人気作家天羽カインと、その作家の兼ねてよりのファンで担当編集者緒沢千紘の物語。 既に作家として人気を得ている天羽が直木賞という”PRIZE”に拘る理由が分かり、彼女にどうしてもその”PRIZE”を取らせたいと千紘が決心した後の物語の展開が目まぐるしく、ハラハラ、ドキドキしながら読んだ。 2人がお互いを信頼するがゆえに、お互いの距離が近くなり視野が狭くなっていく様がリアルだった。。 人って一定の距離があるからこそ健全な関係であれるということと、信頼って度を越すと相手に依存することと紙一重なのだということを改めて感じた。 最近読んだ、インザメがチャーチでも近いものが描かれてたな。 出版業界事情も知れて、とても読み応えのある一冊だった。 調べたら作者の村山さんは直木賞未受賞で、天羽と同じく軽井沢にお住まいということで、もしかしたら彼女本人の願望も含まれているのかも知れない。。。

    8
    投稿日: 2026.03.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    うーん、面白かった! 読書好きにはたまらない、著者の裏側の生活、葛藤、出版社、編集者や書店とのおつきあいなどが覗けます。 著者を目指す人なら、なおさら面白いかも。 そこに「賞」をめぐるミステリ要素が絡んできて… でも特殊すぎる業界なのか、感情移入できる人物が少なくて、天羽カイン(きっとモデルがいるのだろうなぁ)そのものにも惹かれるものが少ない。 直木賞という賞は私も大好きで、受賞作は読もうと心がけています。 これからも直木賞にも注目していきます!

    3
    投稿日: 2026.03.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    1冊の本が出版されるまで、何度も何度も読み返しながら1番いい形で読者のもとに届けられる。作者や編集者の想いがつまった本なのにどこで間違ってしまったのだろうかとモヤモヤしたのが感想でした。 直木賞や芥川賞で賞をとることはとても名誉だと思うけど、とても大変なのがわかりました。 もう1回読み直したらもう少し違った感情を抱くことができそうですが、天羽カインという作家さんがあまり好きになれなかったなぁ。でも読者のことを1番に思ってくれるのはいいなと思います。

    15
    投稿日: 2026.03.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    本を出せばたちまちベストセラー、本屋大賞も受賞した天羽カイン。売れっ子作家の彼女だが、直木賞が取れない。どうしても文壇に自分の小説を認めさせたい。直木賞に執着する小説家の話。 作家の裏側、みたいなのが見れて面白かった。作家と編集は近くなりすぎてはいけない理由を垣間見た気がする。 他人に執着しすぎると碌なことにはならないことがよくわかった。仕事とプライベートはきちんと分けないと。

    5
    投稿日: 2026.03.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    カインに気に入ってもらえた時の千紘の気持ち、すごくよく分かる。 自分までえらくなったような、優越感。 こんなすごい人に認めてもらえた自分ってすごいでしょって。でもそれは幻にすぎない。 自分の実力や魅力は自分次第。自分に自信がなくて、誰かに認められたくて何とかして欲しくて。 今は等身大の自分を大切に。私は私。私の場所はここ。「今、ここ」過大評価も過小評価もしない。 一から物語を紡ぎ出す人って本当にすごい。 一冊の本にどれだけ多くの人が関わっているのかと思うと、本当に感謝しかない。

    3
    投稿日: 2026.03.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    作家の欲望が生き生きと描かれていておもしろかったです。編集者や出版社との関係性も垣間見ることができて興味深かったです。

    10
    投稿日: 2026.03.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「女の国会」読んだ時と同じような消耗感。 本気で獲りに行く情熱、認めてもらえない空しさ、パワハラ同然のあたりの強さ。 読み進めるのは面白いけど疲れる。 でも読む手を止められず一気読み。 編集者や文学賞のリアルが描かれている気がして、図書館やメルカリで本を流し読みしていて申し訳無く感じる渾身の一冊でした。

    7
    投稿日: 2026.03.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    さすが書店員さんに選ばれただけありました。 直木賞作家が描く、本屋大賞は獲っているが、なにがなんでも直木賞を獲りたい!というお話し。 作家と編集者との関係。 一般的に結構イメージしやすいものかなと思う。 作家天羽カインも編集者緒沢千紘もそのまんまな描かれ方をしていた。 しかし、、、 あの人が望んでいることだから、あの人のためになることだから と、善悪さえ見失う人間の醜さ、心の隙、傲慢さ。 大賞だとしたら、「告白」系かな。勝手に系統立ててすみません。

    43
    投稿日: 2026.03.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白かったです。 読みあわったあとの余韻がすごい 昨晩読み終えたのですが、最後のあれはどういう意味なんだろうかと…考察で頭グルグルしてます

    7
    投稿日: 2026.03.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    作家天羽カインの直木賞への異常なほどの執着。カインを敬愛する千紘は編集者としてそれを献身的にサポート。その千紘もカインへののめり込みはちょっと異常。最後にまさかのやらかしが、えぇーマジかぁー!それはアカン!で、もう一つの文学賞ってなんだろう?

    7
    投稿日: 2026.02.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    承認欲求に限った話ではないですが、暴走した欲望の恐ろしさを改めて感じました。芥川賞や直木賞といった各賞、小説の制作過程などに対する解像度が高まったのも良かったです。

    8
    投稿日: 2026.02.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    作家、出版社の裏側を知れて興味深かった! どの仕事も大変だよな~と感じた。 私がもし作家になっても、天羽カインと 同じ感じになりそう! どれだけ人気作品を出したとしても、 必ず直木賞という栄誉が欲しいと感じると思う。 面白かったんだけど、なんかハマりきれなかったㅠ

    12
    投稿日: 2026.02.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    作家である主人公カインが直木賞がとれずに編集者に当たり散らしたり、直木賞選考員に喧嘩を売ったりと、直木賞を渇望する心情がリアルに描かれて迫力がすごい。 作家と編集者がどうやって作品を作り上げていくかも細かく書かれており、編集者が作品作りにここまで大きな影響を持っていることを初めて知りました。

    16
    投稿日: 2026.02.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    天羽カイン本屋大賞にも輝いた天羽カインの欲しいもの、それが直木賞。売れっ子で直木賞候補にあがるのに、直木賞が獲れない。 何としてでも文壇に認めさせてやるという情熱。ヒステリックなほどの情念に周囲はたじろぐ。自分だったら近くに寄りたくない。バサリと斬られそうで。 でも、天羽カインに憧れ、推す編集者がいた。それが、緒沢千紘。 カインに信頼され、公私の区別が曖昧になった千紘はだんだん作家と編集者の敷居をこえていく。閉じた世界の怖さ。もう一人俯瞰者がいればきっとちがうはずなのに。 「あなたを許したわけじゃない」と「あなたを許さない」では意味あいが違う。 閾を超えてしまった編集者と 作家のプライド インパクトのある物語だった。 初めての作家さん。心理描写に圧倒された。 背景を流れるクラシック音楽もよかったな。

    92
    投稿日: 2026.02.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    「承認欲求という名の、劇薬でありガソリン」 小説家と編集者、そして「文学賞」を巡る泥臭い裏側。 一冊の本が世に出るまでに、現場でどんな執念が渦巻いているのか。プロたちの戦略や思惑が入り乱れる舞台裏は、純粋にエンターテインメントとして文句なしに面白かった。 でも、読み進めるうちに胃がキリキリとしてきたのは、その「一層目」の面白さの奥に、人間が隠しておきたい「全員に備わった承認欲求というパンドラの箱」のようなものが剥き出しで描かれていたからだと思う。 この物語の核にあるのは、「承認欲求」という、恥ずかしくも必要不可欠な欲望だと思う。 他人に認められたいという願いは、時に隠したくなるほど「はしたない」ものだと言われるし、誰しもそう思う。 けれど、それが創作の原動力になり、人が本気を出すための「ガソリン」になるのもまた、否定できない事実だ。 誰かに認められたいという切実な想いが、人生を駆動させるポジティブなパワーになる瞬間を、この作品は鮮やかに描き出している。 一方で、その欲求がもたらす「恐ろしさ」もまたリアルだ。 「この才能を理解しているのは自分だけだ」という想いが強まると、いつの間にか相手の領域を侵食し、自分の立場を越境してしまう。 自分が特別な存在だという勘違いが、いつしか「横暴に振る舞っていい」「一線を越えていい」という全能感にすり替わっていく。その暴走の境界線の危うさには、背筋が凍るような思いがした。 「世間に認められること」と「誰かの特別な存在になること」。 その二つが重なった瞬間に得られる甘美な喜びと、賞(他者評価)という強烈なインパクト。 これは小説界の物語でありながら、親子、友人、ビジネスなど、あらゆる対人関係における「承認欲求を取り巻く支配と依存」の縮図でもあると思う。

    3
    投稿日: 2026.02.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    色々恐ろしいお話でした。 作家や編集者、出版社の裏側を見てしまったような気持ちです。知りたくなかったけど怖いもの見たさで最後まで一気読みしました。 正直どの登場人物も魅力的に思えなくてしんどかったんですけど、天羽カインの清々しいまでの潔癖さみたいなところは、一本筋が通っていて良かったなと思いました。 カインに入れ込みすぎな千紘は痛々しいし、全然ハッピーエンドじゃないけど、読みごたえがありました。

    5
    投稿日: 2026.02.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「直木賞」とは何か。魔物に取り憑かれて、目を奪われてしまったのは誰だったのか。熱量、羨望、嫉妬、それでも承認欲求という欲望に忠実なカインを私は好きだと思った。

    3
    投稿日: 2026.02.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    序盤掴まれ、中盤中弛み、終盤面白く締まったなという所感。カイン先生はあんなに暴言吐くキャラにしなくてもとは思ったが、最後の終わり方は想像できなかったので読後の満足度は高かった。

    8
    投稿日: 2026.02.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    作家、出版界、書店業界これほどまでにリアルな小説はいまだかつてないと思いました。実際の出版社や雑誌など出てきています。作家として直木賞をとるための執念深さはすごいリアルに描かれています。直木賞とはなんなのかと言う書店員からの質問に元選考委員の作家が答えるシーンは超リアルでした。本屋大賞との違いととかも納得です。ラストのこれ以上ない衝撃でした。こんなリアルな小説はないと思います。あなたぜひ読んであっと驚いて下さい。

    20
    投稿日: 2026.02.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    あれだけ一切妥協しない作品作りをして、その責任を負っている天羽カインの原稿を、そんな、そんなことって…。 読んでるだけで冷や汗が噴き出そうだった。 現場に居合わせたら、佐藤さんと一緒に絶叫して卒倒したと思う。 完璧主義で神経質。激昂すると手がつけられない天羽カインは、周囲の人間を「生きた心地がしない」心境に追い詰める。 間違いなく厄介な人ではあるんだけど、でももしカインが平和主義で協調性があって折衷案を出すのが得意だったら、作品を最高の状態に磨き上げることは叶わなかったはず。 嫌われるかなんて、気にしていられない。 半端な作品を世に放つ、それだけがとにかく恐ろしい。カインにとっての「生きた心地がしない」は、ただその一点のみ。 そんなカインに全幅の信頼を寄せられ、想いに応えたい一心で 弩級の暴走をはじめるのは担当編集・千紘。 本来なら冷静に調整を施す役割の彼女が、焚き付けまくるからもう大変なことに! 立場の違いをわきまえて線を引くって大事なんだなあ…。 食えない奴と思われても、相手の言葉を受け取りすぎない。同化しない。 自分の領域で、自分のペースを守って仕事するのが健全だ。 できないときの方が多いけど、なるべく心がけたい。 出版社勤務じゃなくても、ギクっとしたり、記憶の扉が開く描写がたくさんあった。 仕事の合間に、気分転換にと読んだらどっと疲れること間違いなし。 でも物凄く面白かった。

    6
    投稿日: 2026.02.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    天羽カインのどうしても直木賞が欲しいという気持ちが痛いほど伝わってきてその素直な渇望はいっそ清々しいほど。 彼女に影響されて一緒に没頭していく編集者の女性の行動に賛否が別れるところだけど、最後の結末はさっぱりしていて爽やかな読後感が残った。

    6
    投稿日: 2026.02.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    主人公がとにかくヒステリック その主人公が弱味を見せた相手が執着していく…どこかで読んだことがありそうな内容なのだけど、話が面白い!とっ散らかってない! ヒステリックさも、最後はちょっと可愛く思えました

    7
    投稿日: 2026.02.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    良い本を読んだ本当に! ちひろがあの一文を天羽カインがトルと言ったのに残したことが発覚した終盤は 怖くなって読むのをやめようかと思った 人が殺されたり幽霊がでてきていないのにこのスリルは凄すぎる ちひろは本当に壊れ始めていたのか 新は見る目があったのかもしれない、嫉妬はダサいけども 天羽カインの軽井沢での生活は憧れる ラストの『あなたを、許さない』が青字だったのはまだ希望があると言うことだろうか?

    3
    投稿日: 2026.02.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ベテラン作家の天羽カイン。 本を出せばベストセラー、本屋大賞も受賞してきた。知名度、販売部数等トップレベルな彼女であるが、取れていない賞があった。直木賞である。 必ず直木賞を取り、自身の作品を文豪に認めさせる。 途中までは、共依存の怖さを体感していました。 千紘のカインへの異常なまでの執着。 作中に書かれていた、 作者と出版社の編集者に信頼関係がある様に、他の出版社の編集者にも違う信頼関係がある。 この言葉が、読み終わった時により強く実感させられた。 私自身この本を本屋大賞にノミネートされてから知ったので、賞というのは本当に良いきっかけを作ってくれるものだと思っています。 だけどその賞の裏側にあるもの、作家をこれほどまでにしてしまうこと、エンタメ化された賞への意識をもう一度変えさせてくれる作品でした。 仕事として人に接する際は いくら仲良くても、いくら親しくなっても 一定のラインを超えてはいけない、節度を持って、自我を保つことの重要さを強く実感しました。 私も感情移入しがちな人間なので、社会に出た時には本当に気をつけていきたいと思った。

    3
    投稿日: 2026.02.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    本屋大賞ノミネート作で気になっていた事、以前たまたま好きなバンド(SUPER BEAVER)のメンバーが出ていたテレビ番組に著者が出演されていたのを見て気になっていた事があって読んだ。 売れっ子作家である天羽カインは、権威ある誰かからわかりやすい形で認められ、嫌というほど褒められて誇りに思いたい。 そういう賞である直木賞がどうしても欲しい。 サイン会や書店まわりだって作品と読者のためならいくらでもしようとするし、自身にも周囲にも強いこだわりと要求を見せる。 そして小説がうまくなりたい、どんなことをしても。 正直に凄いなと思う。 きっとどんな分野でも高みに登り詰めるような人達はこういう人達なのだろうと思う。 自分の知ってるサッカーの世界でも年齢に関係なく、時間を惜しんで練習に取り組んでいたり、上に行くための何かを必死になって探している猛者達がいる。 命削ってでもという執念のような。 だからこそカインの 「この小説が、完全に自分の作品とは言えないものであること」に気付いた時に、いくら欲しくてたまらなかった栄誉とはいえ、これは受け取れない。受け取ったところで一生後悔すると感じるというところにすごく共感した。 自分に嘘ついて受け取れない。それで褒められても、賞賛されても嬉しくない。 これまでの努力が本気であれば尚更。 変わって作家の担当編集者は、作品を読者に届けるために作家に尽くそうとする。 最高のものを産み出すために、地の涯までも伴走する協力者として。 でも距離が近くなり過ぎて同化する程にまでなるといけない。 あくまで作家の創作物に対する協力という一線を超えてしまってはいけない。 千紘は、とにかく良いものを!天羽カインが直木賞を獲る事ができるように!との思いが我が事として考え過ぎて、周りが見えなくなるほど視野狭窄になって踏み込み過ぎたんだろうな。 親子の関係も似ている部分があるなと思う。 親が子のためを想って、何でもかんでも先回りしたり、こうなって欲しいを押し付け過ぎたりしてもいけない。 小学生のサッカーを見ていても、やたらめったら子どものプレイに口を出す保護者がいる。 何とか上手くなるように色々なスクールに行かせて、ああしなさい、こうしなさいと言っていたら子ども達は自分で判断・選択ができなくなるではないかと感じる。 子どもなんだから失敗したり上手くいかない時なんて当たり前にある。 技術はともかくプレイの選択に関しては、こういう選択肢もあったよねなどと提示してあげるのはまだしも、押し付けてしまっては子どもの成長を阻んでしまうと思う。 失敗して、その時に次に進もうとする子どもの協力者として良き伴走者でありたいと思う。 最後に、 カインと千紘が信頼し始めるきっかけというか流れの導入がちょっと急だったかなと思う。 序盤から7割くらいまでのところでもう少し盛り上がりが欲しかった気もするなと思う。 ホテルの宿泊者カードの画像送ってきたのはてっきり夫だと思ったな。 自分も何かものを書きたいと思ったことはあるけど千紘と同じこと思ったなー。書きたいテーマが無いんだよ。。 ゼロから産み出す人達はやっぱり凄いよ。

    17
    投稿日: 2026.02.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    この物語を一言で表すなら、「執着」。 直木賞という名の「承認」を渇望する作家と、その裏で共依存に近い執着を見せる編集者。 華やかな文壇の裏側で、エゴと情熱がドロドロに溶け合う一冊でした。 ​■ 裏方の「異常なまでの執着」 ​直木賞を欲しがる作家の承認欲求は想像がつきますが、驚かされたのは担当編集者の執着心です。 「裏方の人たちは何をモチベーションにしているのか?」という疑問への答えが、ここにはありますね。 表舞台に立つ人間とはまた違う、深く、時に危うい「依存」とも呼べる熱量の正体が見えてきます。 ​■ 「冷静」と「情熱」の危ういバランス ​物作りにおいて、冷静な客観性は不可欠です。 しかし、それだけでは「月並み」な結果しか生まれません。 爆発的な成果を出すには、主観を全開にした狂気的な情熱が必要になります。 「バランスが大事」と言うのは簡単ですが、その境界線で身を削る人々の姿には、仕事人として考えさせられるものがありました。 ​■ 承認欲求は「ガソリン」か「毒」か ​昨今はSNSの影響で承認欲求が語られがちですが、この欲求はもっと根源的なものですよね。 古くから人を成長させるガソリンにもなれば、身を滅ぼす毒にもなってきた。 直木賞という具体的な指標をめぐる攻防を通して、人間が持つこの業の深さを改めて突きつけられた気がします。 ​■ 「良い小説」と「売れる小説」の狭間で ​読み終えた後、自分の中に「批評家のような視点」が芽生えてしまったのは、嬉しいような、読書に熱中できないという意味で少し残念なような発見でした。 「何が良い作品で、何が売れる作品なのか」という問いが、これからの読書体験をより複雑に、そして変えてしまいそう。。。

    27
    投稿日: 2026.02.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    賞が欲しいという、非常にリアルな思いに最初はそれだけじゃ無いだろと違和感ありありで読んでいましたが、だんだんその気持ちは実はとても正直なものなんだと理解できるほどでした。 伴走している人の思いや行動も込めて、非常にリアルに感じられました。 最後どのように終わるのかドキドキしながら読み進めて、これはいよいよ危ないのでは?と思い始めたところから一気に加速してなるほどというところに落ち着いていて感嘆しました。 ただ、全てが終わってからの1番最後の終わり方はまあこうなるよなというある意味期待を裏切られない終わり方になっていました。 普段色々な作家さんの作品を読ませてもらっていますが、物を書くという仕事は肉体的にも身体的にもすり減る事だろうなと尊敬の思いしかありません。 自分には書く能力は無いので、いつも文字だけで楽しませてもらっている作家さん方に改めて敬意と感謝の気持ちを忘れないでいたいなと思いました。

    6
    投稿日: 2026.02.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    うーん。小説家ってこんな人でもなれるの? 小説家=博識で発想が柔軟で想像力豊かだから他人の気持ちもよくわかる と思っていたから、カインや市之丞の偏った感じが、私の小説家像と違っていた。 全編に渡りカインの性格の悪さで、その場が暗〜くなってしまい気持ちの晴れる場面がない。 小説のできる仕組みや出版社との関係などはよくわかった。

    4
    投稿日: 2026.02.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    作家と作品、作家と編集者、作者と作品の数だけドラマがあるんだろうな 我が子と思う作品を出す作家さん皆さんに賞を取って欲しい 小説を世に送り出してくれる作家、編集者、その他おおくの人に、感謝 AIで小説が書けるとか言われてるけど、AI に人の心を揺さぶる作品が出来るだろうか

    10
    投稿日: 2026.02.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    カインの衝動的な言動(急に怒鳴る・汚い言葉・物に当たる)が受け付けず、「え、この人なに…怖い」が強すぎて、物語の良し悪し以前にモヤモヤが残った。 ただ、文学賞をめぐる空気や仕組みの描写は勉強になって、その点は読んでよかったと思う。

    4
    投稿日: 2026.02.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人の欲は計り知れない。書かれなかったことが、小説の中で、読者にどのように響いていくか。この問題をふと思い出した作品だった。

    8
    投稿日: 2026.02.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    信頼と敬愛、自他の境界を越えて同質化する千紘とカイン。軽井沢の別荘という完全プライベート空間にあって、さらに秘匿なベッドの上で、我が子同然の『テセウス』を編む二人。その尊さと危うさの混交は、まさに人において「分からない」部分を創出する原初である。作中作の入れ子構造が美しく機能した、深みのある作品。推しから絶縁を叩きつけられたとして、果たして私は明日を生きられるだろうか。

    7
    投稿日: 2026.02.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    これは名作! 作家と編集者それぞれ目線で語られる感じ!最近読んだ「女の国会」とどこか似たような感じがした! 直木賞、芥川賞についても良く知れて、本屋大賞以外の本も読んでみようかなと思えた! この作品を読むと、ますます本を読みたくなる!だから、本屋大賞1位じゃないかな〜どうかな〜

    8
    投稿日: 2026.02.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    終始、胃がひりつくような緊張感が続く作品。 千紘の、人の懐にするっと入り込んでいくあの巧みさを見ていると、「まずは相手のことを好きになることが第一歩だよな」と、改めて思わされた。 物語がどこへ向かうのか最後まで読めず、特に終盤の展開はかなり面白かった。 それぞれの過ちや報いがきちんと跳ね返ってくる。でも、それを単なる“自業自得”で終わらせないところが、この作品のいいところだと思う。

    3
    投稿日: 2026.02.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    初めましての村山由佳さん。本屋大賞ノミネートおめでとうございます!「リアルな出版業界の裏側を覗き見できる」との評判に興味をそそられ手に取りました。 プライズ[prize]とは、 1.(勝者に与えられる)賞、賞金、賞品。 2.(努力して獲得するに足る)目標、貴重なもの。 なのだそうです。(カバーそでより) ベストセラー作家で本屋大賞にも輝いたことのある天羽カイン。二度もノミネートされながらも逃し続けている直木賞を渇望する作家と編集者と…まさに出版業界の裏側を赤裸々に描いています。 ちなみに村山由佳さんは『星々の舟』で2003年上半期の直木賞を受賞されています。 いやぁ〜すごいもの読みました。ここまで描いちゃう?と思うくらい、生々しかったです。 天羽カインのプロ意識はすごいけれど、あまりにも傲慢すぎて最初ダメでした。ある人物のじょじょに歪んでいく様がすごくリアルでちょっと怖かったです。 結局直木賞は獲れるのか、どうなの?と気になって一気読みしちゃいました。読後感は意外にも?清々しかったです。

    9
    投稿日: 2026.02.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    さすが本屋大賞ノミネート作! 本当におもしろく、引き込まれて何も手につかないくらいでした。 作家、文学賞、編集者、出版社。 本好きには興味深いけど、あまり知らない世界。 ワクワクでした。 作家ってすごい。 編集者の力がこんなに作品に大きな力を与えているとは。

    10
    投稿日: 2026.02.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    本屋大賞ノミネート作として読んだけど、いやさすがに面白いしうますぎる。小説としてももちろんすごいし、小説家・文学賞・出版界をこんな書いていいんかぐらい書いた点でも興味深く、これが本屋大賞をとったらちょっとオモロすぎるけど正直本屋大賞に収まる器でもない気がする。 凄い点はいっぱいあるんだけど、中でも作中作の『テセウスは歌う』の本文が載るところ、それまでのこの小説本体の文体とは全然違う、「天羽カイン」の書いた文章そのものになっており魂消た。初版数万部の売れっ子作家、賞はとれない、エモーショナルで冗舌、などと作中で評されてるとおりの文章であり、そしてあの二文、削るべきか復活させるべきか、あのラストへ繋げるだけの迫力と説得力があり、凄い。 小説そのものが面白いし、苛烈で傲慢な作家の最後の矜持も、最後の最後に贈られるプライズも、綺麗に回収される違和感も不安も、編集者の危うさと誠実さも、最後にそばに残ってくれる坂木さんと仕事相手としての編集者も、清々しく美しくてよかった。 「実在の人物とは関係ありません」(笑)な作家たちも良かったし、作家と直木賞、本屋、出版社、編集者、小説とその周りにいるたくさんの人たちへの焦点のあて方も良かった。本をつくる人、手渡す仕事をしている人には特に響くんじゃないかな。素晴らしかったです。

    4
    投稿日: 2026.02.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一年前、発売当時から書店に平積みされて気になっており、今回のノミネートをきっかけにようやく読みました。 面白すぎるー!!! 天羽カイン始め、小説家ってすごい。 文字で、文章で、こんなに感情の起伏を作ってくれるのは、もはや魔法だと思います。

    7
    投稿日: 2026.02.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    本屋大賞ノミネート作品! 愛聴するラジオでも絶賛されていたので、期待値高かったけど、それ以上!!面白かった!! 時々ノンフィクションのようなフィクション。 直木賞と本屋大賞の違い、なるほど。 私だから理解できる、あなたならわかってくれる。でも、あなたは私じゃない、、踏み込んではいけないラインてある。 なんとか直木賞をって、どんどん感情移入したけど、まさか、そんな。。つらーー。。 こんなにも血の滲む思いで作品を生み出してくれてるのかと思うと、、こちらは読んで時々酷評してた行為を猛省したい。。

    45
    投稿日: 2026.02.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    とても大きな覚悟をしていないと直木賞は取れないと思う!でも誰もが直木賞を獲りたいと思う!たまにいらないと言う作家がいるが大きな肩書きが欲しいだと感じた!! 直木賞は中堅作家で芥川賞は新人賞そして本屋大賞がある!本屋さんがあってこその作家がいる!そして忘れてはいけない編集者!編集者がいてこそ小説が本になって世の中に出廻る! 最後に千尋が裏切ったのはちょっと悲しかったけど、 あんなにカインさんと裸の付き合いで付き合っていたのに!

    4
    投稿日: 2026.02.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    直木賞がどうしても欲しい作家と、その作家から全幅の信頼を置かれた編集者が、二人三脚で直木賞をものにするまでの物語で、二人の絆から生まれた渾身の小説は、直木賞を取れたのか…。 …という話に、のめり込んで読んでいたら…。 まさかあんな結末が待つまでいるとは、想像できなかったです。 是非読んでみてください。 実際の描写がリアルで、本当にあってもおかしくない話だなと思いましたが、本当にカインがいたらまわりは大変だろうな。

    102
    投稿日: 2026.02.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    気楽に読んでる一介の読者からしたら、 編集者の方って本当に大変なんだなぁというのが 一番の感想 直木賞作家でなくても 面白い作家さんはたくさんいらっしゃると思うけど やはり大きな肩書きなんでしょうね プライズ(賞)がほしい強い気持ちとそこから 生まれる静かな狂気 とても面白く読みました

    8
    投稿日: 2026.02.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    0から生み出す作業はとてつもなく孤独で苦しい作業なんだろうなと思う。私には分からない世界だし、尊敬する。 出す本は売れていて、本屋大賞も獲っていて、だからこそ直木賞が欲しいと醜くくても何が何でもという思いが強い。 しかし主人公は好きになれないし、醜さに顔を顰めながら読んだ。

    11
    投稿日: 2026.02.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『PRIZE』/村山由佳 印象に残ったのは大きく二つ。 一つ目は、直木賞・芥川賞・本屋大賞の違い、そして作家側がそれぞれの賞にどんな意味を見出しているのかが少しわかったこと。 これまで読者としては「どれも有名な文学賞」「受賞作家=すごい」という漠然とした認識しかなかったが、本作を通して、特に直木賞にかける作家の強烈な思いを知った。 「二位じゃダメなんですか?」に対して、「絶対に一位じゃなきゃダメなんです」と言い切るような覚悟。直木賞は、オリンピックの金メダルやミスコンのグランプリのような、“どうしても獲りたい一つ”として存在しているのだと感じた。 二つ目は、登場する女性作家が過ごす軽井沢での二拠点生活の豊かさ。 人が少なく、空気が澄み、静謐な時間が流れる軽井沢の描写がとても印象的で、生活そのものが創作と深く結びついていることが伝わってきた。都内在住の自分にとっては、まさに憧れの暮らしだった。 そのほかにも、ある編集者が担当作家に強く傾倒していく様子、癖の強い新人作家、社内政治と創作の間で葛藤する出版社の人々など、出版業界の文学への熱量や執着が生々しく描かれている。 賞とは何か、書くことを生業にするとはどういうことかを考えさせられる一冊だった。

    8
    投稿日: 2026.02.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    村山由佳さんの作品は、引き込まれてあっという間に読んでしまいます。 条件はいいけど中身は…な夫、破滅がわかりきっている女性同士の共依存。 主人公のプライドの高さ、感情の制御できなさが鼻につくけれど、それらは転じて作品へのこだわりとなる。 これぞ芸術を生業にする者かと。 面白かったです。

    9
    投稿日: 2026.02.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    編集者と小説家の立場を超えた関係性とそれが生み出した結末、間違いなく面白くて良い作品だった。...けど...どうしてもカインの言葉遣いやサカキへの態度等が受け入れられなくて最後までストレスだった...

    6
    投稿日: 2026.02.20