
総合評価
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powered by ブクログしっかりと練られたSF世界が舞台でいながら、そこに暮らす人々への眼差しは公平で優しい 作者の作品は2冊目だけれど、人間の弱さを静かに愛おしむ姿勢がとても好き どちらも短編集だったので、今度は長編も読んでみたい
0投稿日: 2026.03.14
powered by ブクログとっても面白かった! キムチョヨプさんの小説は前から気になっていて、やっと読むタイミングをつくれました。 どれもこれからの未来、実現できたらわくわくするだろうと感じる科学の進化な反面、現代におけるそれぞれの問題提起の主題を孕んでいて考えさせられる展開。どんどん引き込まれた、、! 共生仮説と館内紛失がすき。 心の機微に寄り添える感性があるからここまでの描写ができるのだなと思うし、キムチョヨプさんの他の書籍も絶対に読むぞと心に決めました。
0投稿日: 2026.03.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
地球にはわたしたちとはかけ離れた、驚くほど異なる存在がうじゃうじゃいるはずよね。今なら想像できるわ。地球へ向かったわたしたちは彼らと出会い、多くは誰かと恋に落ちる。そしてわたしたちはやがて知ることになる。その愛する存在が相対している世界を。その世界がどれほどの痛みと悲しみに覆われているかを。愛する彼らが抑圧されている事実を。 オリーブは、愛とはその人と共に世界に立ち向かうことでもあるってことを知ってたのよ。 この話をすべて信じられる?
0投稿日: 2026.03.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
SFの中では読みやすく、フェミニズムな要素もあり、韓国文学って感じだった。けどやっぱりSFは得意じゃないなぁ。完全なる好みの問題。 巡礼者たちはなぜ帰らない 成年の儀式にまつわる謎について。 話は分かったけど、別にわざわざ周りに迷惑かけて一人で先に旅立つ必要なくない…?みんなと一緒に行ったらダメなの…?と思ってしまった。情緒のなさ。 スペクトラム 言葉の通じない見えている世界も違う地球外知的生命体との交流の話。生命体に情が芽生えていく過程がすてきだった。 共生仮説 ニューロンパターンの解析により被験者が考えていることを解析する研究が進んでいる世界。大人やペットなどでは解析の精度が上がってきたが、赤ちゃんを対象とした解析では思うような結果が出ない。なぜなのか。 この短編、かなり好きでした。SF的な世界観だけでなく、謎を解き明かしていく展開も面白かった。郷愁、のようなものを一緒に感じた。 わたしたちが光の速さで進めないから 会話劇。こちらも会話のなかでどんどん情報が開示されていく展開が面白かった。老人の想い、作中の現代人との感覚の乖離、物悲しい。 感情の物性 感情そのものを造形化した製品『感情の物性』にまつわる話。なぜマイナスな感情の製品も売れるのか?人々はこの製品で現実逃避しているってことなのか?分かったような分からないような…… 館内紛失 こじれた母娘の関係。大人になって妊娠して母の軌跡を追うことで初めて母の立場や気持ちを想像できるようになった娘。 娘は妊娠してマインドが変わったが父と弟は引き続き母を理解しようとせず、結局自分が似た立場にならないと歩み寄りは起きないんだな…とやるせない気持ちになった。 わたしのスペースヒーローについて マイノリティの女性の生き様とそれに屈しない強さ、が描かれたSFだった。
0投稿日: 2026.03.09
powered by ブクログ感情の乗った、優しくて小さなSF 「共生仮説」は彩瀬まるさんの「花虫」を思い出した。あとイバラードのことも。
0投稿日: 2026.02.26
powered by ブクログSF短編集。どれも読みやすく、面白かった。人間性の獲得の話など、発想力に感服。タイトルのセンスが逸脱している。
0投稿日: 2026.02.25
powered by ブクログどんなに技術が進んでも、どんなにこの世界と違っても、そこにいるのが私たちと同じ人間なら、同じ人間として物事を考える。 会いたいものは会いたい。自分らしく生きたい。 技術が進んでいくからこそ、自分とはなにか、自分ができること、したいことは何かを考える。 それが人間ではないか。 と、AI時代に考える。
0投稿日: 2026.02.23
powered by ブクログ設定からはSFのエッセンスを十分に感じるのに、謳い文句にある通り、包容力のある優しさを感じる作品だった。ハヤカワ文庫SFではなくNVに分類されているのも頷ける。 「スペクトラム」で描かれた異星人との心の繋がりと、「共生仮説」のSF的でありながらもハートフルでありどこか寂しさも感じる文章が特に印象に残った。
0投稿日: 2026.02.23
powered by ブクログ宇宙の話もあれば、今の人間の生活の延長線上の話もある読みやすいSF短編集だった。 テクノロジーが進歩しても幸せへの距離は縮まらず、相変わらず人間は同じような悩みや葛藤を抱えてる。 この物語はフィクションだけど、きっと現実もこうなるんだろうな。 著者のデビューのきっかけになった『館内紛失』という一編が、未来を生きる母娘の確執の物語で、SFなんだけど情緒的で、でも結末は感傷的になり過ぎず締め括られていて美しかった。
3投稿日: 2026.02.20
powered by ブクログ久々にいい本に出会った。 SFの題材になるような派手な出来事の中にも日常はあるんだな、としみじみ。 そして生きて出逢って愛して死んで、、そんな人間の時間とじっくり向き合う不思議な物語たち。
12投稿日: 2026.02.13
powered by ブクログ評価の高いSF小説という事で手に取りました。7編の短編が収録されてます。 SFではあるんだけど、ガチのSFというより、SFを背景にした、日常の一コマを切り取ったような、そういう感じ(言語化放棄・・!)の作風です。一気に読み進められました。 各話、余韻を残して終わる結末が多く、感傷的とでもいうのか、私の語彙では表しにくい、ちょっと変わった雰囲気のお話たちでした。
43投稿日: 2026.02.08
powered by ブクログとりまく世界がどんなに変わっても、ひとは。 ひとは、愛するし、淋しさの理由をさがすし、ことばの奥をまさぐるし、細い細い道に息を詰めて進んだりする。 星空を見上げたり、複雑な電子回路を想像したり、まっくらやみの海の底を思うとき、そこへ行き、それを操り、そこで生きることができるようになったひとたちの、孤独や祈りや、そのやわらかなままのこころを想像する。 慕わしい、はるかな痛みがここにある。
2投稿日: 2026.02.08
powered by ブクログ初めての韓国SF。異国を感じさせない巧みな翻訳だった。どの物語も設定の違和感もなく、スムーズに世界観に浸れた。とにかく温かいものが多い。サクッと読めてスナック的存在なのに、読了後のじんわり感はモンスター級。全部長編番欲しい。
2投稿日: 2026.02.08
powered by ブクログ遠い未来や宇宙を舞台にしながら、描かれるのは派手な出来事ではなく、誰かを待つ時間や、届かない距離の中で生きる人々の姿。 SFという枠組みを通して、人の感情や選択を静かに見つめる短編集。 SFは考えずに楽しむもの、という印象が強かったが、ここまで静かで余白の多い作品は初めてで新鮮だった。 SFというフィルターを挟んでいるはずなのに、かえって感情が生々しく立ち上がってくるのが不思議だった。 時間と距離の隔たりが身体感覚として伝わり、説明されない部分に想像が自然と入り込む。 いまだかつて見たことのない世界に思いをはせる、その時間そのものにロマンを感じる一冊。
14投稿日: 2026.02.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
SFでありながら、読み終えた後に胸に残ったのは不思議な「ノスタルジー」だった。 技術が光の速さで発展しても、誰かを思う人間心理や、ままならない人間関係そのものは変わらない。著者のその丁寧な眼差しが、未来の物語に温かさを与えているのだと感じた。 特に印象に残ったのは、表題作『わたしたちが光の速さで進めないなら』。 新しい技術の発見によって、家族との関係が引き裂かれてしまう理不尽さ。それが宇宙レベルにまで広がる「怖さ」と、それでもそこで待ち続ける「静けさ」に胸を打たれた。 また『スペクトラム』では、色彩言語や個体の入れ替わりといった、自分の想像の範疇にはない異星人の生態に最初は不気味さすら感じた。しかし、主人公が最後まで彼らの居場所を明かさなかった結末に、相手の世界を壊したくないという深い「愛」を感じた。 『館内紛失』や『共生仮説』など、私たちが常識だと思っている母性や記憶のあり方を問い直す視点も面白く、静かに熱く心に残る一冊だった。
2投稿日: 2026.01.30
powered by ブクログ優しい読後感に包まれるSF短編集。大学院で生化学修士号まで取ってる作者なので科学的考証は結構ハードなのに専門的知識がなくても気軽に読める。それはSF設定を舞台としながらもあくまで描きたいのは人間の優しさや共感、郷愁だからだろう。SF苦手な方にもおすすめ。
2投稿日: 2026.01.22
powered by ブクログSFにハマり、昨年末からゆっくりと読んでいました。SFだけれどもどこか懐かしく、優しさに包まれた1冊でした。 韓国語訳だからか、それとも私がSFに読み慣れていないからかか、はじめは読むリズム?ペースを掴むのが難しかったのですが、集中して読めるようになってからはこの世界観にハマってしまいました。 「わたしたちが光の速さで進めないなら」と「館内紛失」が好きです。 今年はたくさんのSFに触れたいので、また他の作品も読みたいと思います。表紙も可愛いので集めたくなりますね。
35投稿日: 2026.01.20
powered by ブクログ少し切なくあたたかい。SFで近未来的な内容が多いなかで原始的な人とのつながりにフォーカスしているこのバランスが好き。私たちが見る社会や他者を別の角度から捉え、向き合うヒントを与えてくれる作品。 一番は「スペクトラム」あとは「共生仮説」「館内紛失」あたりが特に好き。
2投稿日: 2026.01.12
powered by ブクログこんな優しいSFというジャンルに初めて触れて、新しい小説の面白さに出会えた気がした!全短編おもしろくて、決して読みやすいと言うわけではないのにページを捲る手が止まらなかった。共生仮説という短編では、子供は7歳頃に一旦記憶がリセットされることを起点として非常に面白く楽しく素敵な世界を編み出していたし、スペリウムも館内紛失もわたしのスペースヒーローも設定や考え方にワクワクさせられて、それでいて考えさせられることもあり、非常に面白かった!好きな作家さんが1人増えた✨
2投稿日: 2026.01.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
雰囲気は嫌いじゃないんだけどそんなに面白いと思わなかった 共生仮説は結構好きだった 雰囲気SF物語は割と好きだと思っていたんだけど、その中に登場する人物や設定に絶妙な実在感がないとあんまり惹きこまれないのかもしれない 全てを描写してほしいわけでは無いんだけど、もう少しこちらの想像力のとっかかりになる具体的な描写が欲しいと思ったかな 例えば登場人物の顔立ちを仔細に描く必要は全くなくとも、目の印象ひとつ語るだけでも親密さを覚えられると思っていて そういうところが風景にも人物にも足りなかったなあと そういうふわふわした捉えどころのなさが良さかもしれないが……… なんか刺さんなかったなあ 全てにおいて求める深度にちょっとだけ足りていない感じというか 「深海に潜った宇宙飛行士」「使われていない宇宙ステーションで1人待ち続ける老人」など、短くテーマとしてまとめるとワクワクするんだけど、読んでてそこまで面白いと思えなかった 会話や描写の面白みがあんまりなかった 割と淡々とした描写なのでストーリーで魅せるか、キャラクターで魅せるかだと思っていて どっちも微妙だったなと
2投稿日: 2026.01.09
powered by ブクログめちゃくちゃ良かった!好き! 取り零していたものをそっと拾い上げて優しく包んでくれるような、お話一つひとつがリュドミラの惑星みたいな感覚を覚えた。じんわり広がる読後の高揚感が最高に心地良くて。他の作品も読みます! 今朝方読んだ「館内紛失」も刺さったけど、いちばんはやっぱ「共生仮説」かなー。夏の青空や秋の高い空とか夕暮れを見た時にふいに感じる、もう思い出せないけどたまらなく懐かしくて淋しく思ういつかの日を思い起こしてた。 表題作も面白かった。あの船は今もまだ進んでるんだろうか……
3投稿日: 2026.01.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
何が言いたいのかよくわからない、的な作品もありつつ、全体的には技術と心の摩擦にクローズアップされていて、そこは面白かった。特に『共生仮説』の未知の生命体が赤ん坊に入り込むことによって人間の赤ん坊は他者性を獲得する、みたいなのはSFらしい斬新さがあって面白かった
2投稿日: 2026.01.03
powered by ブクログ他者との繋がり、が7篇に共通したテーマかな。 人の温もりを感じるようなお話と文体でとても良かった。 スペクトラム、共生仮説が特に好き。 館内喪失は自分の母を思い出してグサリときた。
2投稿日: 2025.12.23
powered by ブクログ韓国SFを読むのはおそらく初めて。 クローン技術やコールドスリープなんかのSF要素満載で未来的なのに、なぜか懐かしいような不思議な感覚を感じながら読んだ。舞台は未来的SFでも、出てくる人間の孤独や後悔、誰かを思う気持ちは今と変わらないからかな。 個人的に「スペクトラム」「感情の物性」「わたしのスペースヒーローについて」あたりがとても好きだった。ありそうでなさそうで、でも完全に否定もできない不思議な世界で大切な人との別離を経験し、喪失感を感じながらも日々を生きる人達の人生の機微。その描かれ方がさみしくもあり、やさしくもあり。 読後泣けるほど悲しいわけじゃないけど、胸がひんやりするような寂しさが残った。嫌な感じの寂しさではなく、少し温度のあるひとりで抱えられるくらいの寂しさ。それも含めてすごく好きな一冊だなぁと。
29投稿日: 2025.12.21
powered by ブクログ韓国の作家さんによるSF短編小説。 孤独や寂しさといった、どちらかと言うと陰の感情を織り交ぜながら優しく綴られた小説。 SFなので、異星人との初邂逅!とか、ワープホール通過!とか、壮大な舞台設定があるのだけれど、描かれているのは心情を主軸としたよりミクロなドラマ。なんというか、このギャップの完成度が高くて圧倒されました。作者さんの他の本も読みたいと思わせる作品でした。
37投稿日: 2025.12.20
powered by ブクログ初の韓国SF。 名前だけだと性別判断ができず、読んでるいる途中でわかることが多い。思い込みがあることを実感。 プロジェクトヘイルメアリーや三体を読んだ後だと物足りなく感じるかと思いきや、身近で想像力をかきたてられるよい作品集だった。
3投稿日: 2025.12.20
powered by ブクログやはり日本文学ではないぶん初めは少し読みづらかった。ただ素晴らしい。孤独、悲しみ、そして愛。とても優しい愛に包まれた悲しみ、孤独の話。人間の弱さはきっと情報化、技術、AIなどの進歩があるこの世の中でこさ失ってはいけない愛しい特性の一つであると思う。どこでどなような時代を生きようとも、お互いを理解することを諦めたくない。そのような信念、優しさが溢れ出していた。
3投稿日: 2025.12.15
powered by ブクログ私はSF音痴なのだけど、これは同世代の女性の作家さんが書かれた優しくて繊細な世界観でじんわりと浸ることができた。 韓国は若いSFの書き手が豊富で、というのも日本よりももっと女性やマイノリティに対する古い考えが強く、抑圧されていると感じる人が多いようで、SFという非日常を課すことでそれを表現する作家が多いと聞いた。 この作品を読むと女性への風当たりの強さや人間ならではの不自由さがよく伝わってくるし、それでも、今この世界で生きていく美しさというものを感じることができる。 「共生仮説」「館内紛失」が特に好きだった。
2投稿日: 2025.12.13
powered by ブクログSFは普段ほとんど読まないから新鮮だった。どの短編にも宇宙や科学にまつわる非現実的な(かつリアルな)できごとが描かれているけど、そのなかには手のひらで触れそうな愛情だったり、私もよく知っている寂しさだったりが含まれていた。私の住む場所とはかけ離れた、想像もつかない世界の話なのに、そこにある感情は想像がつく、その感覚が心地よかった。 【読んだ目的・理由】読書会で紹介されて気になったから 【入手経路】買った 【詳細評価】☆4.2 【一番好きな表現】何より、時折ルイがヒジンに向かって口を横に広げながら顔をゆがめるとき、それはヒジンの真似をして微笑んでいるということなのか知りたかった。それがわかれば、微笑み返すこともできるのに。(本文から引用)
2投稿日: 2025.12.12
powered by ブクログこの短編集は一貫して 人間の知的好奇心が描かれているように思う 私たちは感情があるからこそ苦しんでいるのに 苦しみさえも取り上げられたくないという 矛盾した存在であること、 目に見えない物こそ物質としての所有欲があるのではないか…などとSFを超えた哲学的問いかけがかなり読書欲を刺激してくれた。 人と“何か”の善意によって、 あるいは善意とも言えない、 本能的な、偶発的な、何かによって起こる “こうだったら世界って素敵”って思えるような 心温まるストーリーの連続。 こんなにも好き!って思えた短編集は初めて 【巡礼者たちはなぜ帰らない】 感情のない村。愛が存在しない村。 マイナスの感情を知らない子どもたち。 大人への儀式として地球へ旅立ち、 なぜか半数は帰ってこない。 そして誰も疑問を持たない。 その構造に主人公だけが何かがおかしいと気づく。 この筋書きはSF的なのに 「人は感情を持つからこそ美しい」 という、とても普遍的なテーマ。。 これは“地球と村の対比”の物語。 やっぱり、世界は愛でできている。 【館内紛失】 魂をデータ化し、死後もそこにいることが可能 になるという設定。 物語の中で強く響いたのは、 「人は絶えず変わっていく。変わらないままのデータはただの魂の剥製ではないのか」という指摘だった。 (以下すごく感想です↓) 私はふと、父がよく話していた死生観を思い出した。 「葬式は、死者のためではなく “残された人のため”の儀式だ。」 でも、データとして死者が残る世界ではどうなるのだろう。儀式は役割を失い、むしろ遺された側を引き留めてしまう。 データとして残ることは、残された側の執着を逆に増幅し、残されたデータ側からしても、死後まで“消費され続ける自分”という呪縛が生まれる だからこそ、この短編が刺した痛みは 未来のテクノロジーではなく 人は変わることでしか生きられないという 本能への肯定。 私たちは成長し続ける。何かを好きになったり、 急に嫌いになったりする。 肉体も絶えず細胞が入れ替わっている。 変化こそが生きている証なのだと思う。
17投稿日: 2025.12.09
powered by ブクログキム・チョヨプさん初読です。93年生まれ、韓国SF界新進気鋭の作家は、バリバリのリケジョでした。でも、全く堅苦しさのない、むしろ優しさが感じられる筆致でした。在学中の文学賞受賞作を含む著者のデビュー作で、 7篇の短編集です。 どこか遠い場所や未知な存在への憧れがあるという著者は、豊富な理系知識とそのアイディアを駆使し未来世界を描きます。巧みなのは、明るいはずの未来世界で、こぼれ落ち孤独な人に目を向けた構成で、希望を示している点だろうと思います。 私たちが今暮らす社会の差別や抑圧・孤独が、未来でも見られるのは悲しいですが、著者は人間の本質に迫り、私たち個々の価値を認識して人との距離を大切にする描写が、読み手に訴えてくるようです。この愛情ある表現が魅力なのでしょう。 現在と未来との差異が際立つほど、何気ない他者とのコミュニケーションの温かさが恋しく、人は温もりや絆を求めるものなのかもしれません。 著者の「宇宙の開拓が進むほど、宇宙に存在する孤独の総量を増やしていくだけ」「どの時代を生きようとも、お互いを理解しようとすることを諦めたくない」という言葉が、全編に共通する想いなのかもしれません。 恐ろしいほどのスピードでAIが進歩している昨今ですが、人の不完全さが大切にされる世の中がなくならないでほしいものです。
107投稿日: 2025.12.07
powered by ブクログ三体を読み終わって、SFをもっと読んでみたいと思って読んだ。ハンガンさんがノーベル文学賞を受賞して韓国文学にも興味があったし、友達が面白いらしいと言ってて、表紙もタイトルも可愛かった。 三体の余韻が残りすぎてたのかもしれないけど、ちょっと物足りなく感じた。SFに馴染みがなくても読みやすいというのはそうだと思う。 解説にも書いてあったけど、登場人物の多くが女性だったのが特徴的だった。 短編のなかでは「感情の物性」が一番よかった。感情を造形化したグッズが社会現象になってる話で、これはあんまりSF感がない気がする。
2投稿日: 2025.11.29
powered by ブクログ間違いなく今年ベスト! 軽やかで日常的なSFの世界に簡単に入り込める。ミステリーの要素もあるけれど、終わり方がどれもスペクタルなものではないところが穏やかで優しい。 短い話なのに一生覚えていて、つい人に話したくなる話が何個もあった。キムチョヨプさんの本は全部読もう!
6投稿日: 2025.11.26
powered by ブクログキムチョヨプさんの本。初めて読みました。 本紹介動画などで推されていたし、表紙がキュートだったし、早川書房の本なら間違いなく面白いだろうと手に取りました。 SFは嫌いじゃない。でも少し難しいイメージもある。そんな私にぴったりでした。ハヤカワ文庫でもSFではなく、NVに分類されています。 切なくて、悲しくて、でも優しくて、そっと寄り添ってくれるような読後感。 SFの短編集なのですが、どの話にも登場人物の誰かに対する「愛」があり、それがその人物たちの行動の動機になっていました。 愛があるから、なんとなくあたたかさを感じるのか。心にじんわり沁みてくるのか。そう思えた一冊でした。
2投稿日: 2025.11.24
powered by ブクログ韓国作家さんのSF短編集。スペクトラムが1番好き。どの作品も共通して孤独にそっと寄り添うような静かな優しさがある。切ないけれど温かさもあって、とても好きな文章でした。他の作品も読んでみたい。
4投稿日: 2025.11.16
powered by ブクログ解説で、韓国の小説はフェミニズムが底流にある、とあり、それはこのSF短編集も例外ではない。特に「館内紛失」は。死者をデジタル保存する図書館で、母の姿が失われる。でも、その人のことをわたしは、よくわかっていなかったかもしれない。だれだれちゃんのお母さんである前に、何かに憧れ、傷つき、生きていたその人を、紛失していたのだ。 「光の速さ」、宇宙を目指しても、愛する人が側にいないなら。同じ空の下にいないなら。 「わたしのスペースヒーローについて」白人男性ではなく、身体に障害があるアジア女性が、宇宙に出発する時に下す決断。SFといえば宇宙に出て、それから、というものが多いかも、でもこの作品は宇宙に出ることについての問。そして、人種や性別で何かにふさわしいかどうかを決めることへの疑問がある。
3投稿日: 2025.11.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
SF系の短編集の中で最高傑作かもしれない。 SF的な世界観と退廃的な雰囲気や少しディストピア的な要素の中に、愛や優しさというものがここぞとばかりに詰まっている。 この世界観とテーマの親和性が素敵で、読後に胸に温かさが残る素敵な物語ばかりだった。
4投稿日: 2025.11.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「巡礼者たちはなぜ帰らない」の中での、出産に際してのリリーの葛藤、「自身の人生を呪っても自身の存在を呪うことはできなかった」という一文が印象に残った。 ありのままで存在すること肯定する、ということは大切だと理解できるが、現実では困難を伴う。それでもそれを乗り越えて成長したい、という主人公の強い決意に勇気づけられた。
4投稿日: 2025.11.08
powered by ブクログSFとしての要素もかなり楽しめますし、人としての「感情」とか「存在意義」、「愛とは何か」「家族とは何か」など大切なことを教えてくれているような優しくて切なくなる短編集でした。
4投稿日: 2025.11.04
powered by ブクログ優しい光に満ちたSFばかりですごく好きな短編集でした。今期イチ! ◯巡礼者たちはなぜ帰らない ヒューマニズムの奔流にいきなり泣いちゃった...! 全体の構造としては「ハーモニー」の逆というか、完成されたユートピアの側から修羅と化した地球を見る話。これだけの短い話で、ディストピア(ユートピア)SFの醍醐味である「世界の真実を知るやつ」を濃度たっぷりにやってくれるだけでも楽しいのに、その真実が愛と勇気に溢れている。好きだ。 オリーブ、デイジーという名前に象徴性を感じつつ、またユートピアの在り方(暴力的ではない門番、大人には選択の余地を渡すイニシエーション等)にも頷きつつ、戻らなかった巡礼者の、世界と人間と歴史に向き合おうとする様に敬意を払いたいと思った。 ◯スペクトラム 特に際立ったコメントはないが、絵によって人格を継承する生命への想像力を讃える。 こういう生命の形を何かで見たと思ったが...アレだ、死なない生徒殺人事件(野崎まど)の「同期」だ! ◯共生仮説 我々を我々たらしめる利他はどこから来たのかについてSF的説明を試みた作品...という話はさておき、単純に発想が面白い。彼らからもたらされた利他を得られなくなったら、我々は猿のようになってしまうのだろうかという想像もできる。そしてサラッと「利他」が人間社会に不可欠のものとしてされているのが好きです(通りすがりの「利他」推しより) 著者も楽しんで書けたらしいのもまた良き。 ◯わたしたちが光の速さで進めないなら 表題作はとりわけいい。詩的な題に込められたテーマは非常に印象的で、そして示唆的だ。骨格は技術革新(あるいは運命の悪戯)に取り残された老女の、「意地」の話だが、やはりあの一連の台詞が美しすぎる。 物語に即して考えるならば、共通善と見做される技術の発達も別の場所で歪みを生む。その果てに人間の真の幸福はあるのだろうか...という投げかけであるが、字面通りに受け取って「わたしたちは光の速さで進めないので、永遠に孤独なのかもしれない」という悲歌にも読める。その悲歌の旋律が美しいのでたいへん困っている(困っています) なお、作者の「前文」において、この言葉を使って「わたしたちが光の速さで進めないとしても、物語を通じてお互いに触れられることを嬉しく思います」という言及があり、これはひとつの淡い希望なのではないだろうか。 ◯感情物性 感情というものを具体的なモノとして対象化し、それをめぐる物語。 これは、正直なところよくわからなかった。いや、SFとしての面白味はわかるのだが、彼女の言う話の重大性については首を傾げるまま...というか、(様々な想像は働かせ得るが)それは少なくとも理性的な態度ではなかろうという感想を持った。これは性差ゆえだろうか。(しかし、そのような彼女を「対象」として描くことに作家性を感じる次第でもある) ◯館内紛失 嫌いな母の「アーカイブ」を探す話。故人のシナプスニューロンの電磁記録を書誌に見立てて、図書館に収蔵するという発想がまず面白い。物語の本質は母を知り、母の人生を受け入れる(拒絶の逆)ことだと思った。連綿と連なる系譜の中に自らを位置付けることが、母になるためのひとつの儀式なのかもしれない。SFで親娘の話をするのがいい。 ◯わたしのスペースヒーローについて 宇宙に行くと見せかけて海に潜った裏切り者の話。でもまあ、どうせ死ぬならそれでよかったんじゃないと思うのは結果論か。やはり思うのは登場する女性がそれぞれイキイキしていて良い。新しい形の家族の話であり、家族の死を受け入れる話でもあった。 (総論的な話として、) カズオイシグロはいつかの講義で「テーマに即した」舞台設定を行い、舞台によってテーマを浮き彫りにする手法について述べていた。その意味で、短編のどれもが非常に凝られていて、現したいテーマを明確に彫り出していると感じた。 また、(あまり男女云々の評価軸で以てするのも野暮ではあるが、)女性の親子をめぐる葛藤や、感情をめぐる屈託をSFの舞台でやっているのが目新しい。逆にSF読みの側からすれば、思いがけない柔らかな読み口を好ましく思う。 自分はやっぱり表題作の詩的で美しい投げかけが大好きだ。そしてほかにも人と人とが分かりあうための架け橋になるような優しい話が詰まっていて、やはり今期イチである。
10投稿日: 2025.10.30
powered by ブクログどの話も個人の選択を大切なものとして扱っているようだった。選択した結果をとても優しく丁寧に描写している。人の本心を直接的に言葉にするのではなく、ひとつの風景として心に残る形で描いている。 世の中の目で見ると彼らがした選択は悪いものに見える。でも実際は良い悪いという単純な話ではなくて。 それは人間味のある選択で、どこか共感できてしまう。
4投稿日: 2025.10.29
powered by ブクログ読み切らなかった。 もろSFでちょっと苦手だった。きれいな話ばかりなので嫌いではないけど、早く続きを読みたいという気持ちにはならなかった。 寝る前に読むと良い睡眠導入にはなった。 売る
3投稿日: 2025.10.25
powered by ブクログ7つの短編SF小説 読んでいる間は 広い宇宙の中で ひとりぼっちに見える地球を俯瞰しながら 忘却や断絶 分離主義などの ここ 地球上にある宿命や憂いの 根っこのようなものを ずっと望遠鏡で拡大して見ているような感覚でした すべての物語に希望があり 心が暖かくなる気づきがあったのに なぜか少し泣きたくなった これからもこの場所は 困難な問題を抱えながらも 変化していくんだ すべての物語を読み終えて その困難さに立ち向かっていく 静かな覚悟が芽生えた
47投稿日: 2025.10.22
powered by ブクログどんなに時代が進んでも、科学が発達した世界でも、人間の心の柔らかい部分は変わらずにあればいいなと思う。SFでこんなに優しい物語…… 「感情の物性」がおもしろかった。物性はいかにして人の心を捉えるのか。
6投稿日: 2025.10.15
powered by ブクログわたしには合わなかった。内容の理解に躓くことの多い短編ばかりだった。物語を読み進めるまで、詳しい背景や状況が読み込めず、それでもSFの設定知識を読み込まなければならない。 SFを読み慣れていない人には難しいかもしれない。 それでも、心に残った作品をあげるなら「館内紛失」。 産後鬱がきっかけで、慢性の鬱となって家族と折り合いがつかなくなった母親の死後、娘が母親に会うために生前の母親の痕跡を探す物語。 母親になると、家族がすべてで自分はなくなる。 自分の部屋はないし、自分のプライベートな時間もない。 子どもは、母親が母親になる前のことなんて考えることもない。父親は、外に逃げて帰ってこない。
2投稿日: 2025.10.12
powered by ブクログ今までに海外作家さんの本はいくつか読んだことがありますが、韓国小説は今回が初めて。ライトめなSF短編集で、SFにそこまで馴染みがない方でも気軽に読めると思います。 中でも「スペクトラム」が好き。人外(ここでは地球外生命体)×女の子の組み合わせが好きなオタク心にぶっ刺さった。
9投稿日: 2025.10.11
powered by ブクログ素晴らしかった。全ての作品がとても濃密で味わい深く、寂しく愛おしい。大切に抱きしめながら読んだ。誰もが抱える寂しさと、それでも誰かに手を伸ばしたいという切実な想いが詰まっていた。どれだけ技術が進んでも、理解しようという姿勢、誰ひとり取り残されない未来を信じたい。 特にお気に入りは「巡礼者たちはなぜ帰らない」「わたしたちが光の速さで進めないなら」の2篇。 あとがきも素敵。SFっていいな。
5投稿日: 2025.10.07
powered by ブクログとても面白かった。 sfの骨太な感じの中にポップさや可愛さが作品の中に感じられとても良かった。 普通にわかりやすくてとても面白い。
7投稿日: 2025.10.03
powered by ブクログ普段SFを読むことがないので、なかなかスーッと入っていかない部分もあったけど、思いもよらない世界の話しで面白かった。 短編集だけど、一つ一つの内容に深みがあり読み応えがあったと感じる。
5投稿日: 2025.09.30
powered by ブクログ韓国の新進気鋭のSF作家 キム・チョヨプの初短編集。 ほとんどの作品がマイノリティを主人公にしている。特に女性科学者が多い。これらの主人公はマイノリティである一方で、社会的には成功者達である気がするので、その辺をどう捉えたらいいんでしょうか。フェミニズム文学?マイノリティ文学?(そもそも間違っているかも?)についての理解不足が露呈している。 この短編集は地球滅亡などの大きな危機に立ち向かうものではなく、科学技術の発展した近未来での人間の心理を題材にしたものになっている。ハードの進化によるソフトの変化を考えるうえで非常に面白い作品群だった。 ハード面については、サイボーグ化といった身体改造が多かった気がする。身体にメスを入れることへの抵抗が少ないのかな、と感じた。もちろんSFなのでありがちな設定ではあるのですが。
56投稿日: 2025.09.27
powered by ブクログもっと読みたい あぁ 終わっちゃった… という気持ちにさせてくれた どの短編も やわらかい雰囲気がした 不思議な読み心地 空想の世界にとっぷりと浸かったような こんな軽やかなSFもあるんだなぁ。。。と この本を読んで 何だか無性に 宇宙について調べたくなった 宇宙図鑑が欲しい 笑 どの作品も味わい深い。 スペクトラム というお話では ちょっと泣きそうになった あとから じわじわくる すごく よい読書時間だった この著者の本は 全部読みたい 味わいつくしたい
5投稿日: 2025.09.27
powered by ブクログここではないどこか、まだ見も知らない誰か。 無力で孤独で未来が見えない頃の方が、遠くが見えていたのかもしれない。 寂しさが温度をもって心に寄り添うSF短編集。
7投稿日: 2025.09.24
powered by ブクログ韓国の作家さんのSF短編集。 SFならではの高度な技術進歩が、人間の不完全さをかえって愛すべきものにしているような矛盾を感じた。 人間って本当によく分からんところがいいよねっとなる一つ一つが優しく素敵な話。
20投稿日: 2025.09.20
powered by ブクログ1つひとつの短編に余韻があって、しばらくひたっていたくなる。 SFだから、未知で私たちの知らない世界のはずなのに、どこか懐かしい郷愁のような感覚がずっとあって、そこにひきつけられたのかもしれない。 読んでいて優しさと哀しみという絵の具をパレットで混ぜ合わせて、新しい名もない感情を胸に抱いた気持ちになった。 色があるとしたら、きっと、すごく澄んだ人を育んでくれるような色だ。 「スペクタル」「わたしたちが光の速さで進めないなら」が好き。
17投稿日: 2025.09.18
powered by ブクログ初めての韓国SF短編集 宇宙に気軽に行けるようになっても、科学がどこまで進歩しても、人の価値観や孤独不平等はずっと変わらず地続きに存在し続けるのかもしれない。 特に心に残ったのは、表題作「わたしたちが光の速さで進めないなら」 このタイトルの出てくる瞬間と同じページにある『孤独の総量』についての部分がとても好き。その他「スペクトラム」「館内紛失」「わたしのスペースヒーローについて」の余韻も好き。
2投稿日: 2025.09.17
powered by ブクログ「巡礼者たちはなぜ帰らない」の感想。 なぜ巡礼者たちは帰ってこないのか?その疑問を追うSFストーリー。物語の構成とSF設定、心理描写が面白い。 序盤から中盤にかけて謎と情報が点のように散らばり、終盤でその点が繋がっていき線になる。語り手の視点を追うような構成。これにミステリーで謎を解いていくような面白さがある。話の中で、資料を見るという形で視点が切り替わる多重構造も面白い。 SF設定と心理描写については、「科学技術」と「人の思い、葛藤」が関係付けて描かれておりリアリティがある。若者の見えない未来への不安、好奇心、希望がリアルに描かれている。 追記: 短編「わたしたちが光の速さで進めないなら」の感想。 ある老人の人生から見える「科学技術」の進歩と「個人」が描かれている。シンプルな構成で読みやすい。「巡礼者たち…」とまた違った空気感、ストーリーテリングだが、SFの技術と人の感情をリアルに描くという点では共通している。宇宙とか科学技術とかどこか冷たいようなものと、人の感情の温かみ、その共存、バランスが魅力的。SFだからこそ描ける人の心理。それがこの本の魅力の本質なのかも。 「共生仮説」の感想。SF設定がずば抜けて面白い。
5投稿日: 2025.09.07
powered by ブクログタイトルがSFチックかつ感傷的な文章でオシャレ!表紙の絵も可愛い。 巡礼者の話はとても面白かった。リリーの世界ではなぜ恋人ができないんだろう。 感情の物性も興味深い内容でした。全体通して分かりそうでわからない!って気持ちになったので長編版を読みたくなりました。
2投稿日: 2025.09.05
powered by ブクログ最近あまりSFを読んでなかったが、 とある動画で紹介されてるのをみて タイトルに惹かれて購入してみた。 調べてみると、同世代の韓国女性の作家さん。 まずとても読みやすい文体と短編で長過ぎず、短過ぎずな点が、久々にSFに触れるということもあるが素晴しかった。 取り扱ってるテーマは感情などの普遍的なもので、 舞台装置としてSF世界に置かれることで、 その普遍性や特性をさらに炙りだし、 読者にも考えさせたり、感じさせたりする構造になっていると思った。 SF世界のようにAIなどのテクノロジーが外界を目まぐるしく変化させていく半ばSF的な今世において、人間性を考えるきっかけにもなったかな。 また機会あれば手にとってみようと思う。
5投稿日: 2025.08.30
powered by ブクログ人に対する寂しさや愛おしさを丁寧に丸めて宇宙に放ったような作品だった。 どんなに科学が進歩しようが、人が人の心を理解するのには時間がかかるし、理解できないまま終わることだってある。それでも、最後まで理解できなかったけどあなたといた時間は忘れないと思うよと、そんなふうに最期に人と別れられたら孤独じゃなくなるのかな。 どの作品も好きだけど表題の『わたしたちが光の速さで進めないなら』『館内喪失』が特に好き。
3投稿日: 2025.08.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
初めてSF小説を読んだが、未来技術が多く登場するため想像するのが難しかった。別世界を描いているように思えた。しかし読み進めるうちに、それらは決して遠い世界の話ではなく、現代の人々が抱える問題について深く考えさせられた。 「共生仮説」というテーマでは、人間性は他の惑星から来た存在が脳に共生し、働きかけた結果生まれ、7歳を境に幼少期の記憶を失うのは“彼ら”が脳を去るからだという発想には驚き、本当にそうなのかもしれないと思った。 また、「物性」というテーマも印象に残った。電子書籍やデジタルデータが普及しても紙の本を欲しがる人、コンサートのチケットを捨てずに取っておく人、そうした行動は物が持つ存在感に惹きつけられるからだという指摘には共感した。自分もアニメで推しキャラができたとき、理屈では不要と分かっていてもグッズを欲しくなる経験があり、物そのものの力に抗えない自分を再認識した。 全体を通して、キム・チョヨプさんの物語は「人間の悩みや葛藤は、舞台が地球であっても宇宙であっても本質的には変わらない」ことを教えてくれた。未来を描きながら、現代の私たち自身を映し出すSF小説の魅力を初めて実感できた。次の作品も楽しみ。
6投稿日: 2025.08.24
powered by ブクログ韓国SFが熱いらしいということで手に取った本。 別れや喪失のお話であっても、ストーリーが引っ張る力のおかげなのか、希望が残されているような印象で、読後感はとてもよかった。 またいつか読み直そう。
3投稿日: 2025.08.20
powered by ブクログ宇垣美里さんのオススメで出会えた作品。 短編7つから成るけれども、どこか切なくて、愛しい作品。 今だけでもそう思えるが、読み返すたびに様々なことを感じられたり、気付けたりするのだろうなと思う。 表題作の『わたしたちが光の速さで進めないなら』は、特に切なく愛しい物語。 素敵な作品でした。
3投稿日: 2025.08.18
powered by ブクログ軽く読める短編SF集。 どれも面白かったが、「館内紛失」を読んで物に執着がない自分にはこの世で生きた自分にしか紐づかないような物って何かあるかな?と自問してしまった。 全体的にマイノリティー、特にフェミニズムが根底にある感じがした。 韓国では女性は生きにくいとは聞いてきたが、その片鱗を随所に感じられた。
2投稿日: 2025.08.13
powered by ブクログ韓国の作家キム・チョヨプによるSF短編集で、「スペクトラム」「共生仮説」が特に好きだった。 読んでる間ずっと感じていた懐かしさの正体ってなんだろう?寂しいとも切ないともちょっと違うこの感覚に浸ることがSF作品を読む醍醐味のひとつだなと再認識した。
3投稿日: 2025.08.05
powered by ブクログ宇宙系SF多めの短編7作。おもしろかった〜 2つめの『スペクトラム』と、4つめで表題作の『わたしたちが光の速さで進めないから』が特にお気に入り。 なんで人間は、外へ外へ行きたがるんだろうか。 昔はとても小さいコミュニティの中で狭い範囲で暮らしていたはずなのに、文明が発展してどんどん外に広がって、人口が増えたからっていうのもあるだろうけど、どこまでいくんだろうか… 人間のコミュニティも広がれば広がるほど薄くなって、宇宙の膨張みたいに1人1人の感覚が広くなって孤独になるよなぁ。悲しい。寂しいよ。 会いたい時に会えないなんて辛い。会える範囲にいたい。 もっと狭いコミュニティの中で行きたい。 これ以上広がらないでほしい。
12投稿日: 2025.08.03
powered by ブクログ何冊か韓国作品を読んでいるうちに韓国SFが気になり始め手に取ってみたら面白すぎました。 心にす〜っと優しさのような癒しのようなものが入って来ては拡がる感覚に陥り、キムチョヨプさんの作品を全部読みたくなりました。映画化にもなっているようなので観てみたいです。
9投稿日: 2025.08.01
powered by ブクログタイトル買いしたくなるエモさ!でも好きなのは共生仮説!赤ちゃんと深海には、宇宙と比べられるくらい不思議があふれてると思う。
5投稿日: 2025.07.27
powered by ブクログ初めてのSF小説。友達に気軽に読める短編小説として勧められて読んでみました。読み始めた当初はSFであることを少し忘れていて、現実世界とはかけ離れた世界観を想像するのがこれまでの読書とは違って慣れませんでしたが、次第にこの世界はどんな世界なんだろうか、と想像しながら読むのが面白かった。 最後のあとがきの中で、「それほど遠い未来にも、誰かは寂しく、孤独で、その手が誰かに届くことを渇望するだろう。どこでどの時代を生きようとも、お互いを理解しようとすることを諦めたくない。」との一節がとても印象に残っている。まさに人の本質をついたような一言だなと感じました。
3投稿日: 2025.07.26
powered by ブクログなによりもタイトルが好き過ぎる。表題作がいちばん好きだけど、どれも寂しさと優しさが散りばめられていてとても良かった。また、この作者の話が読みたいです
3投稿日: 2025.07.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
◾️record memo リリーは長らく自分の人生を呪ってきたようだった。リリーにはわたしと同じ病、顔に決して消えることのない醜いあざを刻む遺伝疾患があった。村で育った者にとっては、リリーのあざは特別な情報を持たない一つの特性にすぎなかったが、地球の人々にとってそれは、リリーをとことん蔑み、忌み嫌いうる烙印だった。移民の娘、そして醜い姿をした、陰気で痩せすぎな少女。リリーは人生の初期において、誰ともまともな関係を築けなかったようだ。 彼女は、顔に醜いあざを持って生まれても、病気があっても、片腕がなくても不幸じゃない世界を見つけたかったのだろう。まさしくそんな世界をわたしに、彼女自身の分身に与えたかったのだろう。美しく優れた知性を備えた新人類ではなく、相手を踏みつけてその上に立つことをしない新人類を生みたかったのだろう。そんな子どもたちだけからなる世界をつくりたかったのだろう。 地球の外に「村」が存在するのは、彼女の研究が成功したという証拠でもある。 わたしは村で暮らしながら、誰かがわたしのあざについて悪しざまに言うのをただの一度も聞いたことがない。わたしは自分のユニークなあざを誇りに思ってさえいた。村では誰一人、互いの欠点を気にすることはなかった。だから、このような欠点は欠点として感じられなかった。 わたしたちは村で、決して互いの存在を排除したりしなかった。 ------おやすみ。 初めておやすみの挨拶をして敷物の上に身を横たえたとき、ヒジンはふと泣きたくなった。それまでは知らなかった。たったそれだけの言葉を伝えるだけで、誰かをいっそう大切に感じるようになるのだということを。 ユウウツ体にどうして彼女の悲しみが解決できるというのだろう? 「もちろん、そうでしょうね。あなたはこのなかで生きたことがないから。だけどわたしはね、自分の憂鬱を手で撫でたり、手のひらにのせておくことができたらと思うの。それがひと口つまんで味わったり、ある硬さをもって触れられるようなものであってほしいの」 「どうしたって逃れられない問題というのがこの世にはあるの。それは固体よりはむしろ気体に近いわ。無定形の空気のなかで息を吸い込むたびに、まるで肺が押しつぶされるようなの。わたしは感情に操られる存在なのか?それとも感情を支配する存在なのか?自分が虚空に存在しているような、でもやっぱり違うような、なんだかよくわからない感じなの。そう。あなたの言うとおり、これはただのプラセボ効果か、集団幻覚なんでしょうね。わたしだってわかってるわ」 「ジミン、お前は一度もマインドに接続したことがないと言ったな」 ヒョヌクがくぐもった声で言った。 「俺はしてみた。あまりにもリアルだった」 ジミンは固唾を呑んで次の言葉を待った。 「死んでからも俺に会わなきゃならないなんてつらすぎるんじゃないかと思ったんだ。だからたった一度だけ。それ以上は会えなかった」 何かが喉に詰まったようで、息ができない。 「今更何を言っても、本当にお母さんの人生の慰めにはならないだろうけど」 ジミンは一歩近づいた。視線を避けるようにしていたウナが、ついにまっすぐにジミンを見た。ジミンにはわかった。 「今なら……」 たった一言を伝えるために、母に会いにきた。 「お母さんのこと、理解できるよ」 静寂が流れた。ウナの目に涙がにじんだ。彼女は手を差し伸べて、ジミンの指先をつかんだ。 いつの日かわたしたちは、今とは異なる姿、異なる世界で生きることになるだろう。だがそれほど遠い未来にも、誰かは寂しく、孤独で、その手が誰かに届くことを渇望するだろう。どこでどの時代を生きようとも、お互いを理解しようとすることを諦めたくない。
2投稿日: 2025.07.22
powered by ブクログ寂しさ、やるせなさ、憧憬、悲しみ、愛しさ、郷愁。そういった人間の感情がSFの土壌に乗って、独特の爽やかさやエモさを醸し出している短編集。 どの感情も、他者の存在がなければ自覚できない。私ではない「誰か」が、わたし(たち)のことを考え、見つめ、見守り、愛している。その視線は優しい。そして孤独を孕んでいる。
6投稿日: 2025.07.21
powered by ブクログふんわりした語り口に、普段の生活から生まれる疑問と地続きに繋がるSFの世界、そして綺麗なオチを敢えてつけず読者に問題提起をして優しく閉じられるストーリー。 小学生にこそ、読んで欲しい。 かつて、小学生のとき、星新一のショートショートが好きだった。簡単な言葉で綴られているのに、果てしない宇宙にぽつんと存在する人間のちっぽけさや、新しいテクノロジーに追いつけない人間の倫理などについて考えさせくれた。たかだか10年ほどしか生きていない子どもでも寂寥感や郷愁みたいなものをほんのりと感じたことを思い出しました。 ジェンダーやマイノリティといった要素が現代版にアップデートされていて、現代っ子がすんなりと受け入れてくれそうなストーリーだなと思いました。 表題作では、人間の中に宿る強さに、時間の制約さえも超えて逢いに行く想いの強さに、人間讃歌を感じ、ウルッときました。 「感情の物性」もとても新鮮な切り口だと思いました。 なぜネガティブな感情を目に見える形で保持するのか?明確な答えが提示されなかった分、これからの人生の日常生活の中でふと自分で答えに近づく瞬間があるじゃないかと思います。そう考えるととてもワクワクしますね。 また著者の他の作品も読みたいです。 小学生以来読んでいない星新一も読みたくなりました。
3投稿日: 2025.07.18
powered by ブクログいい……!SFって全然触れてこなかったけど、これは私みたいな純文学好きにもハマる本。 韓国文学熱、再燃しそう。
14投稿日: 2025.07.16
powered by ブクログ韓国作家さんの作品は初めてチャレンジしたのだけど、これはすごい。全て良かったけど、最初の2編が好きです。他作品も読もうと思った。
5投稿日: 2025.07.07
powered by ブクログ久しぶりにSFを読んだかもしれない!興味深い科学的な内容に満ちてるんだけど、どの物語もどこか優しくて、こんなに柔らかいSFは初めてでした。いつかこんな未来が来るのかもしれない…… 「共生仮説」「館内紛失」とか特に好きだったな~
5投稿日: 2025.07.05
powered by ブクログ本作の設定では、人類が宇宙空間に進出するが、人の寿命は100歳程度と現在と変わらない。人に死が訪れるため、そこに心が震えるような喪失や、寂寥が生まれるのだと思う。SFの設定だが、描かれているのは人間だ。表題作から読み始めたが、早々にそこで泣いてしまった。 短編のとっかかりでSFの設定に違和感なく引込み、そのうえで今を生きる僕らの心情に寄り添ってくる。ホモサピエンスである以上、人間の本質は何ら変わらないと確信させてくれる。 SFの設定と、それぞれの身の上の物語が、ともに面白く楽しめる小説だ
5投稿日: 2025.07.03
powered by ブクログマイノリティに寄り添う優しさに溢れたSFで良かった。 中編なこともありSF設定は細かい部分はぼやかしているけれどノイズにはならないし、主人公格のキャラの心情を読み解いていく展開も多いので楽しく読み進められた。 スペクトラム、館内紛失、共生仮説が特に印象的だった。
6投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログ東アジア勢のSF作品を読んでいて感じるのは、欧米諸国の作品よりも親近感がありつつも、日本のSF作品に良くも悪くも含まれがちな「ラノベっぽさ」が無いことですかね。 ここ数年、中国SFの躍進が目覚ましいので、その流れで手を出してみた韓国SF第1弾です。 人同士の「コミュニケーション」が根底のテーマにある作品が多く、数年後に読み返すと発見が多そうな気がしました。
5投稿日: 2025.06.26
powered by ブクログかなり面白かった!SFとひと口に言ってもわたしのなかでのSFは星新一から始まり海外作品を経て国内SFも少し、程度だけど、SFを通じて読むことが出来るのは世界だけではなくむしろ「ここにない世界」を通じて見る「変わらないもの」な気がしている。韓国作家はハンガンをはじめとして、人間の根本的で優しくそして弱く強い部分を描くことに長けているので、SFとかなり相性が良かった。解説にもあったけれど映像化したら美しい世界になるだろうと思う。訳も秀逸。これからも是非読みたい。
6投稿日: 2025.06.24
powered by ブクログ科学的な知識からの触発や参照はあるし異星人とのコンタクト、宇宙旅行、記憶や人格のデータ化などSFの歴史にもしっかり乗った設定も多いがあくまでも読みやすいソフトさでSF初心者にも読みやすい。最近注目される韓国文学の流れもしっかり汲んでいてフェミニズムをはじめとして排除されていたもの、弱さとされていたものを照らしつつ人生や家族などの機微を描く短編集。どれも良かったけど特に思考を刺激されて好みだったのは「共生仮説」「感情の物性」。「感情の物性」は同じテーマで長編も書きたいとあとがきにあったのでいつか読めるのを楽しみにしたい。
6投稿日: 2025.06.23
powered by ブクログ本当にこんな未来が来るんだろうか… ワクワクもありつつ怖いとも思う 『巡礼者たちはなぜ帰らない』『スペクトラム』『共生仮説』が特に好きだった。 スペクトラム、共生仮説は輪廻転生的なイメージもあり想像するのが楽しかった。 スペクトラムみたいな未来も、あったら素敵だな〜
2投稿日: 2025.06.21
powered by ブクログ多くの人が高評価をつける中、自分には響かなかったことが悲しい 現実離れしすぎていて世界観に入り込めなかった 出てくるワードが工学的でわかりにくかったのもあるかも…
5投稿日: 2025.06.17
powered by ブクログ・巡礼者たちはなぜ帰らない ・館内紛失 が特にすきだった ・巡礼者たちはなぜ帰らない ユートピアとディストピアの二分法で考えるのではなく、その先の世界を想像していることに惹かれた(そしてそれが帰らない理由につながっている) なぜだか「私を離さないで」を思い出した ・館内紛失 後になってからその人の気持ちが理解できる(し、その分過去の自分に後悔する)ことはほんとにあるあるだと思うし、技術が進んだとしてもそうなのだろうなと思った 他の作品では、「私と違う他者に出会う」という意味として、地球外生命体が登場していた。一方で本作は「他者」としての母に出会い直すという点が特徴的だと思った やっぱり母という存在は、自分の家族をケアするという意味で、子どもにとっては、母が「他者=母には名前があり、それまで自分自身の人生を歩んでいた」ことが理解しにくい。 母を他者として認識する、出会い直す(=「友だち幻想」に書いてあるように、他者と認識することではじめてその人を大切に思うことができる)ということが、ここまで魅力的な文章でコンパクトに書かれていたのが本当にすごいなと思った 全体的に、母娘とか先祖とか、そういう関係性が多かった印象。作者は「現代は、先祖にとっての未来である」ことを表現したかったのかな?とも思った 技術が進んだ先に、今ある差別や疎外は解決するのか?という一貫した主題にとてもワクワクしました!
9投稿日: 2025.06.15
powered by ブクログ普段海外文学をあまり読まないわたしでもとにかく読みやすい。収録作の『スペクトラム』が好きだった。切なさがありながらも心のあたたかさを感じ、愛に満ちた作品だった。
5投稿日: 2025.06.13
powered by ブクログSFってもっと物騒なものだと勝手に思っていたが、こんなにあたたかくて切ない気持ちになれるとは。 どの話も遠い宇宙のどこかの、いや、私が知らないだけで、この地球上で起きてるノンフィクションなのでは?と思わされるくらいリアルだけどリアルじゃない不思議な読書体験だった。 宇宙人を勝手にコワイ存在と思っているけれど、もしかして?と思わせてくれる「スペクトラム」「共生仮説」が印象に残っている
7投稿日: 2025.06.13
powered by ブクログ色々な世界/宇宙/時代の、7つのSF短篇集。 SFは読み慣れないので、未来だったり別の星だったりする物語の前提背景を想像するのが大変だったが、一度入り込めば、どんなサイエンスフィクションなのか??と各話のめり込むことができた。(人名はもちろん韓国名なので、性別は文脈の中で後から知ることになる…) 2篇目「スペクトラム」の神秘的な宇宙人と、3篇目「共生仮説」のもしかしたらと思わされるドキドキハラハラ感がお気に入りです。
5投稿日: 2025.06.13
powered by ブクログ宇宙に存在する孤独の総量をどんどん増やしていくだけ というのが心に残った 初めてのSF、初めての韓国文学だったけど、すごく優しくてなんかゆったりと読めた! 感情の物性が1番好き。私たちが手に入れたいのは感情そのものであるというのは違うんじゃないか?だけど映画の内容は重要だったのか、涙を必要としていただけなんじゃないか、 結局私たちの感情ってなんなんだろう、
6投稿日: 2025.06.11
powered by ブクログ友達に勧めてもらって読んだ。寝る前に読むと、なんだかほわほわした気持ちで眠れるような作品。宇宙や未来など、一見壮大な世界観だけど、人の心や愛について考えさせられる、素朴な物語でもあった。特に「館内紛失」が1番好き。
5投稿日: 2025.06.07
powered by ブクログ【2025年61冊目】 異星に辿り着いたヒジンは、人類とは異なる生命体に出会う。言語は通じず、見かけも異なる彼ら。思い切って声をかけてはみたものの、彼らにとって異種であるヒジンは素直な歓迎を受けることはなかった。だが、一体の個体がヒジンを保護してくれ、ヒジンと彼らの生活が始まる。ヒジンを守った個体はルイといった。脱出の糸口を探しながらもルイと共に日々を過ごしていたが――、宇宙と生命に纏わる短編集。 あらすじを書いたのは一番好きな話「スペクトラム」です。地球外生命体と生活するなんて、読んでいるだけでわくわくが止まらないのに、途中でルイが――してしまい、でも新たに――みたいな展開も好きでした。 韓国の方が書いた作品を読むのはこれが初めてです。あとがきに書いてあった物語の作り方や膨らませ方が素敵でいいなと思いました。あとは、「館内紛失」も結構好きですね。「巡礼者たちはなぜ帰らない」は若干話の主語を掴むまでに戸惑いました。 SF好きなら通っておきたい一作。そういえば表題作に出てくる女性も印象に残りました。
2投稿日: 2025.06.06
powered by ブクログ韓国のSF短編集。 どの作品も世界観が素敵だった。 読み終えたあと、しばらく余韻に浸っていたくなるような本。
10投稿日: 2025.06.06
powered by ブクログめっちゃ面白い 作者の、どうして子供の頃の記憶がないのだろう?や、ひとは悲しい映画や本を読むのか?というような素朴な疑問から、一つ一つの作品の発想されたんだろうなと思った 化学で修士まで出てると、化学に関することも詳しく、それとフィクションを混ぜてくるのもワクワクする
5投稿日: 2025.06.05
powered by ブクログSFに暫く触れていなかったせいもあり読了までに時間がかかった短編集。 個人的に表題作よりも〈スペクトラム〉〈共生仮説〉が読み応えがありよかった。
3投稿日: 2025.05.30
powered by ブクログ1年くらい積読していたものをやっと読了。 読み始めたとき、あまりにも文章に引き込まれて積読していたのをかなり後悔した。 柔らかな文体だが、SF的な世界観はしっかりと作り込まれていて感動しながら読み進めた。 短編集だと自分にはあわないなという作品もあるのだが、全ての作品が素晴らしかった。 著者のインタビューも読んだが、韓国ではなんとSF作家は女性の方が多いのだそう。 著者の他の作品も読んでみたくなって、たくさんブクログに登録したのでこれから読み進めていきたい。
8投稿日: 2025.05.27
powered by ブクログ未来を描いたSF短編集。 なぜなのかを突き詰めていくと寂しく哀しく切ないような気持ちになるが、それがなんか心地良い。 登場人物の心の機微が繊細に描かれていて読んでいるといろんな感情を呼び起こさせられた。
5投稿日: 2025.05.24
powered by ブクログSFの面白さがありながら、人間とは、人生とは、ということについて語られており、どの作品も不快感度があった。 好きな作品は共生仮説。人間が生まれるはるか前から知的生物は存在していて、私たちは一緒に住んでいると考えるとちょっと楽しくなる
5投稿日: 2025.05.18
powered by ブクログ共生仮説好きな人多いなあ、そんな私もとっても好きでした 館内紛失もよかったし、わたしのスペースヒーローについてもよかったし、全部すき 未来はすぐそこにあって、わたしが今みてる星空の向こうにはわたしが見たことないだけで暮らしや思いがあって、地球と星と人間と生き物を想いあってやさしくなれる話ばっかりだった 韓国SF初めて読んだけどすごく読了感がいい、キムチョヨプさんの作品また読みたい
3投稿日: 2025.05.10
powered by ブクログ宇宙や近未来をテーマとしたSF短編集。 技術が進歩した世界においても、やはり人間のいちばんの関心は心や生き方なんだと思う。 ジャンルとしてはSFだが、心温まる物語が多かった。
2投稿日: 2025.05.08
powered by ブクログ韓国SF読むのははじめて。SF自体そんな読んでないし。 どっからどう見てもSFなんだけど、作者は別にSFが書きたいわけではないのでは…とかちょっと思った。なにか別の書きたいテーマがあって、SFという枠組みがそれを表すのに最適、とか。違うかな。
2投稿日: 2025.04.24
powered by ブクログ遠い遠い世界のお話で、自分がいるところとはかけ離れているはずなのに。すごく優しくてあたたかくてふわふわの毛布で包み込んでくれたような読後感でした。特に共生仮説が好きでした。
2投稿日: 2025.04.23
powered by ブクログ韓国のSF短編集。どれも凄く面白かった!特に『共生仮説』は凄く胸がときめく内容だった。今まで読んだファーストコンタクトもののなかで1番優しい宇宙人が登場します。自分の中にも共生生物がいるって思える。
8投稿日: 2025.04.14
