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写楽百面相
写楽百面相
泡坂妻夫/東京創元社
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総合評価

3件)
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    このレビューはネタバレを含みます。

    べらぼうをきっかけに購入。 ちょっと私には難しかったです。 登場人物が狂歌やるとき、絵描くとき、読み物書くときと名前を変えるのでもう、誰が誰だか…。 全体の9割読んでもところで二三は何してるんだ?ってなってました。 延命院事件を知らなかったので終盤でやっと面白くなったきたなという感じ。 延命院事件、実際にあるんですね。 まぁ、人の性(さが)というか、咎められるものでもないような。

    1
    投稿日: 2025.09.01
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    江戸の人情風俗が良く描き込まれたミステリ。わずか十ヶ月の期間に百数十点者作品を残し、姿を消した謎の絵師写楽。写楽の謎はもちろんのこと写楽にまつわる人々を巻き込んだ大事件。随所にこめられたからくりに惑わされ、写楽がが誰であるかはわりとあっさりとした描写。からくり師の名手に堪能させられた作品。

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    投稿日: 2024.12.16
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     大好きアワツマ作品ではあるが、正直いうとけっこう難儀しながら、なんとか読み終えた。でも読んで良かった。  難儀ポイントはなんといっても、名前が覚えられないこと。時代が違うから慣れない名前というだけでなく、芸名や俳号の類がもりもり出てきて、黄表紙作家としての名前は◯◯で絵師としては△△、今は名を改め□□、実は後の✕✕である……なんてケースばかりでもう誰が誰やら。メインの謎のひとつは一応「写楽は誰?」なので、実はこの人でしたと明かされても、「えっとそれはつまり、、、誰」となってしまい、読む資格なしかよと我ながら落ち込む。  だが実は、私のミステリー読みライフにおいてはこの「読む資格なしかよ」状態になることは、そんなに珍しくない。謎をちりばめて解いてくれた作者と探偵さんには申し訳ないのだが、「そこはよくわからなかったが面白かった」と満足して読んでいることが多い。今回もそのパターンでした。  満足ポイントのまずひとつは、ちょうど今興味のある時代が舞台であったこと。よしながふみ『大奥』を読んでいるので、江戸時代づいている。何巻だったか忘れたが、田沼意次〜松平定信あたりを読んだときの感動がきっかけでこちらへも食指が動いたので、その動機がちゃんと満たされて嬉しい。  ふたつめは、スターがたくさん出ること。蔦屋重三郎も来年の大河ドラマの主役だし(大河ドラマ必ず見てるというわけではないですが)、歌麿、北斎、十返舎一九、歌舞伎役者もいろいろ、最後まで読むと「あら、この人は後のこの人だったのか!」という驚きも。ただし彼らを「スター」と感じることを含め、時代背景や蔦重及び写楽の基礎知識準備として、松本清張『写楽の謎の一解決』での予習が果たした功績は非常に大きい。ありがとう。  三つめからはアワツマ味に入るが、手妻、紋章上絵師、神田まわりの職人街の風情といった泡坂さんならではの要素が堪能できること。解説に書かれていた、作中の◯◯さんは作者自身が重ねられているのではないか、という“感想”は「私も同じ箇所で同じこと思いました!」と心のなかで激しく挙手してしまった。他の、奇術等を中心に据えたような作品に比べるとひとつひとつの要素は抑えめだが、作品全体を通して、ああ、泡坂ワールドだなあという思いには浸れる。解説にもあったが、章名や終章の締め方の洒落方も嬉しい。  四つめは、主人公がかっこいい。すごい美男子とか高貴とか金持ちとか熱血漢とかいうわけではないが、そこはかとなくかっこいい。表向きは目立つところはなく、如才なく町付き合いして暮らしている本屋の若旦那にすぎないが、さりげない優しさ、情深さ、一途さの一方で少しの色気、咄嗟の英断、手妻好きなんていう趣味人の一面と商売人としてのリアリストな一面の同居、などがあいまって、そこはかとなくかっこいい。この魅力も、勝手な思い入れながら、泡坂さんらしいなあと感じる。  時代ものは私はちょっと読むのに気合がいるので、とにかく、自分としては良い時期に読めて良かった。

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    投稿日: 2024.11.06