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銀河風帆走
銀河風帆走
宮西建礼/東京創元社
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総合評価

11件)
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    寡作のSF作家ということで、2013年の作品から最新の書き下ろしまで10年以上のスパンがある短編集。 解説にある「科学小説の初心が息づいている」といえのはそのとおりで、物語としての読みやすさもSFとしての歯応えもしっかりある。 高校生たちの青春SFから深宇宙を舞台にAGIを主役にしたものまで、物語の幅は広い。私は青春もののほうがよかった。 「冬にあらがう」という短編などは、終わり方が中途半端に思えて先が気になるくらい。むしろここからおもしろくなりそうな雰囲気を出しながら終わっていく。 ちなみにこの短編は2023年に書かれたものらしいが、いま現在(2025/6)話題となっている米騒動を予言したかのような一節があっておもしろい。

    0
    投稿日: 2025.06.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    主に宇宙・天文系のハードSF短編集 短編集が出たのが2024年なので、とても寡作な作者だが、次の作品を楽しみにしたい。 表題作:2013年の創元SF短編賞受賞作品だが、古臭さは感じない。銀河を航行する宇宙船形態になった人類は太陽風にのって遺伝子情報を他の星系に運ぶ壮大な設定。宇宙船には人格があり、宇宙船通しがおしゃべりをするのがストーリーの根幹。 星海に没す:AI搭載の船のAIを破壊すべく人類が送った刺客との闘いをAI搭載の船の視点で描く。AIの進化も考えさせらるが、宇宙における敵との攻防も面白く読めた。 もしもぼくらが生まれていたら:隕石が地球に落ちるのを阻止する話を高校生の視点で描く。ヤルコフスキー効果という現象は勉強になった されど星は流れる:流星同時観測のはなし。天文クラブが好きな人はどうぞ 冬にあらがう:火山噴火で地球温度が下がり食糧不足になった日本で、合成食糧を量産する方法を考える高校生。硫酸法、酵素法、微生物糖化法、これだけ天文学よりもバイオの近未来SF.パーソナルAIのパインちゃんがかわいい。CHAT-GPTの受け答えに似ているので、近い将来にはパインちゃんは実用化されるかも。

    0
    投稿日: 2025.05.08
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    科学技術への信頼と、社会問題への憂いがビシバシ伝わってくる。高校生が主人公となる話であれ、深宇宙でAIが語り手となる話であれ、その志向は変わっていない。おそらくは小松左京のように、いま、自らが持つ知識体系を全力投球しようとするのがこの作者の物語作りに際して抱く誠実な態度なのだろう。どのページでも何らかの知識を投入しようとする思いが受け取れ、それは作者の問題意識の反映というだけでなく、読者の中に新たなハブを作り出そうとするかのようだ。ただ、そのせいかどの話も似た読み心地になっており、アイディアや結論以外で見ると似たり寄ったりな印象が無きにしもあらず。もっと抜け感や外連味がほしい。でもそれは私個人の好みなので大して重要ではないだろう。知恵を活かし、生き延びる道を模索し続ける姿を切実に、誠実に肯定しようとする筆致にはどうしようもなく胸打たれてしまうから。

    6
    投稿日: 2025.03.14
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    一話目と三話目が好き。青春物として良だし深い。政治家読めや、ンで何か言えや、とかとも思ってしまう。後半の二作は苦手分野で想像力が枯渇するも、よく広げてまとめて書いたよなあと理解しきれぬまま感心。

    0
    投稿日: 2025.03.06
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     著者の初の単行本で、日本SF大賞特別賞を受賞している。「SFが読みたい2025年版」では、ベストSF2024国内編第4位にランキングされている。ちなみに第1位が春暮康一氏の『一億年のテレスコープ』である。また、表題作の「銀河風帆走」は創元SF短編賞受賞作である。  全5編からなる短編集で、初めの3編は高校生が主役となっており、いづれも課題や難問「挑戦する高校生」を描いている青春SFだ。ほか2編は、宇宙船に搭載された超AIが主人公となっており、彼(?)の一人称(弊機とは言わず私)になっている。どちらも人類の未来にとって重要なミッションを担っているのだが…    いずれの作品も変なひねりがなく、SFらしいSFといえる。最近は、こういうストレートなSFが少なくなってきたように感じる。

    48
    投稿日: 2025.03.03
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    多分書いてることの半分以上わかってない 知らない言葉が並んでるけど、なんか面白い、特に表題作 どこかに向かって、到着できるかわからない旅をしている「人間」 哀しいけど美しいと思った

    0
    投稿日: 2025.02.28
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    ハードSFの短編集。最初の3編は高校生が主人公でYA風味もあり、好みのど真ん中だった。 「されど星は流れる」はパンデミックに閉じこめられる中で流星の同時観測ネットワークを立ち上げ、それが広まっていく話。胸が熱くなる。 「冬にあらがう」は超巨大火山の噴火に伴う食料危機の話。昨秋、米の流通が回らずに米価が高騰したり、台風・地震が日常となった今の日本で読むとリアル過ぎて、うすら寒くなった。それでも深く根を張った向日性が好きだ。

    1
    投稿日: 2025.02.01
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    青春を感じる事が出来るSF。素晴らしい。作品とは、内容がかけ離れているが、ホテルの価格設定をAIにさせていると報じていた。あまりに短期間で価格が大幅に変動していく。AIが生活に浸透していっている。

    1
    投稿日: 2024.12.02
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    間の悪いことに、本書(宮西建礼:銀河風帆走)を読む直前に、春暮康一の「一億年のテレスコープ」を読んでいる。まさに内容まるかぶり。しかも、創元日本SF叢書 vs 早川書房単行本、しかも同時期に出版という構図に戸惑いを感じた。読む方が良く考えて本の選択をすればいいだけの話なのだが、「テレスコープ」の時と同じ様にあらすじを読んでしまうと読書意欲が減退する。本作品もその例にもれずWEB本の雑誌(文:牧眞司)であらすじが公開されていた。ため息が出てくる。いっそブクログでこの解説(あらすじ)をコピペしてやろうかと一瞬考えた。 本書は様々なアンソロジーで既に公開されている作品を纏めて出版したもの。「星海に没す」のみ書き下ろし。SFのアンソロジーは最近積極的に読んでいているが、運が良い事に(もしかしたら悪いのかもしれない)偶然にも読んでいなかったものが集まっていた。表題作の「銀河風帆走」は2013年の作品、その後、2019年・2020年・2023年・2024年の宇宙系のSF短編を出している。他の系統の作品はどのようなものがあるのだろう。ちょっと調べて本を入手して読んでみたい。でも、実はもしかしたら寡作の作家なのか。いつかは長編にも挑戦して欲しい。 本書の全体的な受け止めとしては、各作品のアイディアが秀逸で、いや、秀逸すぎて短編のまま終わらせるのはちょっと勿体ないと感じた。長編とはいかないまでにも、中編くらいの長さだと読みごたえがあるのでは?まあ、これまでの作品はアンソロジーであることの都合で長さが限定されていたのだろう。次は、3作品で1冊くらいの形で出版できればベストだろう。東京創元社も宮西さんに入れ込んでいるのであれば、次の本で宮西さんの意見も取り入れて素晴らしい本を我々に提供して欲しい。 個々の作品のあらすじは本の雑誌にお任せするとして、雑多な感想を述べると、どの作品も科学的考証がしっかりしている。これだけはハッキリ言える。なので、読んでいて全然飽きないだけでなく、読むスピードに加速度がついてしまう。長編になったら加速度がつき過ぎて光の速さに達してしまうのではないか・・・冗談です。20世紀ではアシモフの様なロボットSFが主流でロボットにAI機能が付いていた。中にはHAL9000みたいなものもあるが。しかし21世紀では人の形に似せたロボットAIだけではなく、ウェアラブルAI・埋め込み式AIに留まらず、形のないオンラインAI・ネットワークAIが多くなってきているようだ。今後はどの様な形式のAIへの発展していくのか、その未来へのワクワク感が止まらない。 「銀河風帆走」のエトク、ノチユ、レラの三人。R・シュトラウスの「エレクトラ」から借用したのかな。 今後の作者の益々の発展、特に飛躍的作品数が増えていくことに期待したい。

    13
    投稿日: 2024.10.08
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    久々に正統派SF、というか、科学小説を読んだ!って気分になれた。五篇の短編からなり、最初の三遍はSF的設定における高校生たちの純粋な(青春!)科学的行動が生み出す物語が、未来に期待を感じさせる(その分逆に現実のヤバさも)。 後半二編はガラリと変わって深宇宙におけるハードSF的設定で、“主人公”達の行動はなんとも未来の示唆に溢れている。押し寄せる科学的蘊蓄群に押しつぶされそうになりながらも、頑張ってくらいついて読んでいくと、頑張りに見合う結末が待っている。

    14
    投稿日: 2024.10.05
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    短編集 「もしもぼくらが生まれていたら」 うん?なんかピンと来ないなあ 一応読めるけど 飛ばして表題作で受賞作「銀河風帆走」 あー所謂ハードSFか 難しい科学的説明は読み飛ばして で全体の雰囲気がとても良かった でもまあもういいや 残りは読まずに返却

    5
    投稿日: 2024.09.28