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移民・難民たちの新世界地図―ウクライナ発「地殻変動」一〇〇〇日の記録―
移民・難民たちの新世界地図―ウクライナ発「地殻変動」一〇〇〇日の記録―
村山祐介/新潮社
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総合評価

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    何となく一本テーマの通ったノンフィクションかなと思って読んだんだけど、ポーランド・ベラルーシ国境から地中海イタリア、そしてウクライナ侵攻による国外脱出や国内のルポ、モルドバ、再びポーランド・ウクライナ、また地中海、チュニジア・イタリア、そしてジョージアと、著者の興味が赴くままに取材した雑多な地域の内容をまとめた一冊という印象で恣意的な感じを受けた。広い意味では「難民・移民」が通底しているけど、どうにもウクライナの問題だけが浮いて感じられて寄せ集め感は否めなかった。 もちろんルポとしての内容は大変貴重で、自身が足を運んでインタビューした人々の表情や言葉は素晴らしく価値があると思う。読み終えてみればテーマとして筋が通るような気もしないでもないが、やはりチグハグさが残った。 印象的だったのは、モルドバの未承認国でロシア派として生きる人たち、ジョージア国内で侵攻に反対しながらも住みづらいジョージアにいなければならないと言うロシア人たち、そして地中海からの密航がこんなにも多いという事実。前著のアメリカを目指す不法入国者たちのルポを読めば、もっと著者の持つテーマが見通せたのかもしれない。 それにしても国外脱出など夢にも思わない暮らしをしている我々がどれだけ幸せかとも思うし、台湾有事や北朝鮮の暴発などがあれば一瞬で崩れうる儚い平和なのだろうなとも感じた。

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    投稿日: 2025.12.01
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    分断がどんどん進んでいく理由が見えてくる。 世界の現実を知るためにも、心は重くなるけれどもこの本多くの人に知って欲しい。 平和は積み重ねで育てていくものだけど、世界の動きはもう止められないだろう。

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    投稿日: 2024.09.24
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    第一章 森に放たれた兵器たち ポーランド、ベラルーシ国境 「移民」になったジャーナリスト/移民と難民、避難民/謎の新ルート/森の人/人間ピンポン/氷点下の森の赤ちゃん/一二〇〇ドルのビザ/兵器としての移民/ひそかな移民国家/ヘイト攻撃/前哨戦 第二章 密航の海 イタリア、地中海リビア沖 世界で最も危険なルート/救助準備/天使からタクシーへ/白と黒の塊/暗闇に沈みゆく船/途方もない一七分間/追いはぎの国/ゲームという名の密航/コード・レッド/タラップの向こう 第三章 脱出の足跡 オランダ、ドイツ、ポーランド、ウクライナ 戦時下の新ルート/トラック野郎の町/ダブルスタンダード/子どもだらけの避難民/言葉を探すリリア/銃後の砦/暗闇夜行列車 第四章 死の通り ウクライナ北部ブチャ 落とされた橋/集団墓地/消滅した集合住宅の下で/包囲下の命綱/死の通り/地下壕の人質/声の主/遺体を食う犬/浄化と呼ぶロシア兵 第五章 裏表の空間 モルドバ、ウクライナ 祝えなかったイースター/未承認国家/秘密警察の肖像/親ロ派に映る世界/「ロシアの世界」の磁力/ZとQ/偽情報ワクチン/潜んでいた足音/見えざる声/ひっくり返った少年/死臭の松林/拷問部屋 第六章 家の匂い 日本、オランダ、ドイツ、ポーランド、ウクライナ それぞれのところ/消えた吃音/M-1に挑んだ画家/月曜デモの復活/息切れした善意/爆弾が降る村/戦場の洗礼/放課後のたまり場/家の匂い/神父の告白/抵抗のゴーストタウン 第七章 鉄の船 イタリア、チュニジア 絶景と絶命の島/鉄の船/ホットスポット/切り離された世界/暗闇の怨嗟/密航者たちの大義/海が嫌いになった漁師/大統領のヘイトスピーチ/安・近・短・死 第八章 踏み絵の国 ジョージア ウクライナ色の街/重ならないシュプレヒコール/パラレルワールド/同胞ビジネス/悲しみの嫌悪感/ひずんだ特需/揺らぐ居場所 第九章 ジレンマの大陸 ドイツ、ポーランド、ウクライナ、ルーマニア 新たな戦争/移民放逐計画/怒りの農民一揆/兵役回避の巣ごもり/男たちの選択/編み込んだ願い/厳寒の川と雪山を越えて

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    投稿日: 2024.08.21