
総合評価
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powered by ブクログ自分はホラー小説や漫画が好きなんだなと気づかせてくれた一冊。 実話怪談とかテレビ番組がそんなに面白くないけど好きな人もいるし、思った以上に盛り上がってたんだとちょっとびっくり。知らないワード多めだったので補足してくれたら嬉しかった。 一番良かったのは最後にうぐいす祥子さんの話が出てきたこと。テンション上がった笑
0投稿日: 2025.10.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
怪談話や民俗学っぽい話が好きだからという軽い気持ちで読むと教養が足りなさすぎて、知らない作品、知らない用語が多くて大変でしたが、幅広い分野の製作側の考え方や、それぞれのホラー文化がどういう影響で変様してきたのかを知れたのは楽しかったです。 特に、1章のテレビという媒体の特性の分析やだからこそ発揮できる恐怖や、6章の当時の現実を書いたものが時代が変わってずれが生じて取り残された田舎のイメージになるというのが面白かったです。 怪談のデータ化は起源や拡がり方などが見えてきそうで面白そうだと思いました。
0投稿日: 2025.07.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ホラーというジャンルが好きな人であれば、複数人ピンとくる作家がインタビューされている超労作。 個人的には文章系以外は疎いので、新しい入り口にもなっている。
0投稿日: 2025.07.10
powered by ブクログかなりディープな内容だった。 日本のホラーコンテンツだけじゃ無く結構広い範囲の作品を履修してないと解らない事が多かった。 背筋さんとの対談が読めてよかった。
8投稿日: 2025.07.08
powered by ブクログAudibleにて視聴。 現在ホラー界隈を牽引する映像作家、小説家、漫画家などのクリエイターと吉田氏による対談。 かなりマニアックというか、今どきのホラーコンテンツが知りたい人、あるいはクリエイター側になりたい人くらいしか、需要はないと思う。 対談形式のためかAudibleだと、誰が語っているかわからないからなのだが、発話の頭にいちいち名前を言うのが聴いててウザかった(笑)。
3投稿日: 2025.03.22
powered by ブクログとても興味深かった。 吉田氏を始め、映像、書籍、ホラーというジャンルの第一線で活躍する豪華面々による徹底議論。 恐怖の中のどこに焦点を置くか。そしてどうアプローチしていくかの三者三様さに驚いた。 例えば、奥様ッソの大森氏は、不気味さや恐怖、そう言った嫌な気持ちを感じる時には余白が必要、つまり恐怖の正体が何であるかを明言してしまうと興醒め、という趣旨の発言をしている一方で、近畿地方~の背筋氏は、きっちりと答えを用意してある。怪異の由縁が分かりません、では話が成立しない。と、自論を述べている。 こういう造り手の意識の相違みたいな部分が作品に滲み出て、それがまた更に面白さのスパイスとして作用していくのだなぁ。と。 とは言え、彼等が作品を手がける上で共通する部分にリアリティがあり、それを生み出す上でこんなにも試行錯誤を繰り返しておられるのか…と、もうここは感謝の気持ちしか生まれなかった。その惜しみない努力のお陰で、私はあらゆるホラー作品を大いに楽しむ事ができているのだ。 フェイクドキュメンタリーであれば、最も効果的に恐怖へ説得力を持たせられる媒体はテレビであるとか。確かに、何気なく流し見をしていたテレビからどこか様子のおかしげなバラエティ番組が流れてきたら、それはとんでもなく不気味な出来事だ。思わず「これ…何?」とSNS等で拡散したくなるに違いない、そして興味を持った誰かが配信サイトで、見逃し配信を視聴する。…いや、正に私が同じような順でフェイクドキュメンタリーにハマったのだけど。こういう視聴者の心理を本当によく掴んでおられるのだなぁ…。(私がホラー好きでなければ文中で大森氏が危惧されていたように、フェイクだとは思わずこれらの番組を信じてしまうような事態が起きそうだが) 実話怪談に至っては、声で語る怪談、そして文章で語る怪談。ここにも様々な工夫が成されている事に感動。ある程度アドリブを効かせることで説得力を生み出す話す怪談、そして事実と異なる事を記すのは許されない文章の怪談。どちらにも難しさはあるのだと思うが、毎度しっかりヒヤリとさせられるから脱帽だ。 因習村に関する記述の中に、現虚の境目が分からなくなる読者や視聴者が出て来ている、とあった。私も少なからず(言い方が悪いが)寂れた集落や村、反対にその土地一帯に代表する大地主の家なんだろうなぁ…という大きな日本家屋を見つけたりするとつい、もしかして…?と邪推してしまう時がある。 フィクションはフィクション。何かと世知辛い現実社会を生きながら、その息抜きとして虚構の楽しさを存分に味わっていこうと、改めて。 長々とした感想になってしまったが、各クリエイターの皆様、本当に楽しいコンテンツを沢山世に送り出してくださって、そしてその作品を… 見つけさせていただいて、ありがとうございます───。
8投稿日: 2025.03.12
powered by ブクログホラーってなんか観ちゃうけどめちゃくちゃ面白いと思った事がない と言いつつやはり観てしまう 本著を通して自分がホラーのどこに惹かれているのか何となくわかったような気がする 個人的には支離滅裂で断片だけリンクしてるっぽい話が好き 論理が通って全てに理由づけがされると萎える 嘘か本当かって議論はタブーだと思ったけど普通に嘘って言っちゃうのね 嘘って言わないと都合が悪いから言ってるだけみたいな解釈して持ち込んでくるやつがいるって話あったけどこれも面白い 何言っても打ち返せるじゃん デジタルデータとして呪いを無限増殖させるって概念めっちゃ面白かった
0投稿日: 2025.02.17
powered by ブクログホラーや怪談についてこれまでどのような手法が使われてきたのか、物語の舞台、ジャンルとしての立ち位置、過去を経て現代ではどのようなものが求められているのかなど、すごく真面目な対談と考察の本でした。今では当たり前に目にするモキュメンタリーも、最初は本当に不気味だった。最近怪談系のYouTubeとか小説や映像も似たり寄ったりで飽きてきたので、王道のホラーが欲しい。
11投稿日: 2024.12.28
powered by ブクログこういう類の本を読みたくなるということは、やはり私はホラーが好きなのかもしれない。 いろんなホラー作家さんが対話している。 正直ホラーおたくにはたまらないのだろうが、私はそこまでおたくではないので読んでてもふーんって感じだったり、なんの話だ?って感じにはなった。 昔見てたホラー番組や動画って結構信じてた方だったけどこれを読んであれ、フィクションなの?やっぱってなった。でも本当かもって信じ込むくらいリアリティがある作品が作られているんだなぁっと思う。ゾゾゾとか好きです。
11投稿日: 2024.12.04
powered by ブクログ動画や漫画や小説の一大ジャンルであるホラーにて、今何が怖いものとされているのか、それぞれのカテゴリでその怖いものがどういう変遷をだどってきたのかを作家やオカルト研究家として活躍している吉田悠軌氏がTVプロデューサー、映画監督、配信者などのクリエイター側の人たちと考えていく論考集 いずれの章もおもしろく読んだけれど、おもしろかったのは民俗ホラーの箇所だった。私は地方出身ということもあり、恐怖の対象=田舎と短絡的につなげられることを遺憾に思っていたのだけれど、なぜそういうつながりができるのかの理由の一端が示されていた 今は都会にいる人はすでに数代に渡って都会で暮らしている人が多く、田舎全体を怖いもの、やばいものとしがちで、その内実なんかはあまり想像されない。だから容易にその地域ごと恐怖の対象となってしまう、というのがなるほどなあと納得したんであった ほかにもホラーはネットと相性がよく、だからこそ2ちゃんねる発祥のネット怪談などが隆盛を極めたみたいなこととかも書いてる。映画でも配信でもホラーものが好きな人は読んでみるといいかも
1投稿日: 2024.09.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
編者の吉田悠軌氏と、テレビ、小説、実話怪談、配信、漫画……各界で活躍するクリエイターとの対談、論説等を通じて、ここ数年新たな盛り上がりを見せる日本ホラーの(文字通り)現在地と、その原点がよく理解できる良著。 ・令和の今TVでできるホラーをテレ東のプロデューサーが語った1章 ・『近畿地方のある場所について』を作者自らが語る2章 ・“書かれた”怪談と“語られた”怪談との差異について編者と黒史郎氏が議論を交わす3章 ・各媒体のホラー作品で変わらすの人気要素となっている“民俗ホラー”を、澤村伊智氏と民俗学の飯倉教授との鼎談で批評的に再確認していく6章 ・フィルム、ビデオカメラ+VHSテープからスマホ動画へ。心霊ドキュメンタリー映像の変遷と今後が語られる7章 ・現代ホラーを語る上で欠かせないファウンド・フッテージを作家・梨氏と語った8章 が個人的には特に面白かった。 "ホラー映画"の章がなかったのは少々意外だが、映画はもうそれだけで1冊が編めてしまうからか。 また、現代ホラーの最前線にいるクリエイターの多くが、その原点に2ちゃんねるの「洒落怖」を挙げていることはとても興味深い。ほんの少し前のような気もするが考えてみればもう20年以上前になるのか。 印象に残ったのは「読者による考察ありきのホラーに対しては早晩揺り戻しが来て、骨太な作品、キャラクターが立っている、小説として面白いものが来るのでは」といった8章での梨氏の考察。 確かにエンタメとしてホラーを愉しむならそういったものがあくまでも主流というか基本にあって欲しい……と勝手ながら思ったり、する。
0投稿日: 2024.09.26
powered by ブクログテレビ・ネット・小説・ゲームにおけるホラーを語る対談集。今もっとも勢いのある作者たちが語るホラーの軌跡は非常に興味深い。過去から現在までどのような下地、またその発展がなされてきたのかを知る事ができる貴重な資料とも言えます。ジャパン・ホラー好きは必見。
4投稿日: 2024.08.23
powered by ブクログ2年前くらいから好んでホラー小説も読み始め、この本は澤村伊智さん、背筋さん、梨さん目当てで手に取りました。 各媒介でホラーに全力投球している方の話が読めて興味深かったです。 特に製作者側視点の内容は、「怖い」って単純だからこそ深い感情で、それへの到達を様々なアプローチで目指していくの、さすがプロ…と感じました。 最後のホラー漫画の章は、オタクの熱量を感じて楽しかったです。絶対「裏バイト」出てくると期待していたら言及されたので嬉しい。 高校生の時、夢中で洒落怖やホラー寄りネット小説をガラケーのちっちゃい画面で読んでいた記憶がある。けれどテレビの心霊番組は見なかったし興味も薄かったな、と思い出しました。今でもそうで、やはり小説や漫画のようにガッツリ虚構、というか物語性のある作品が好きなんだと思う。もっと言えば自分で考察するより朧げにでも答えが見える方が好みで、「ホラー」を楽しむのに向いてない性格だと気付く。笑 ホラーという大枠ではなく、小説の1つのジャンルとしてホラーが好きなのかも。でも実話怪談や映像作品など、今まで触れてこなかった分野にも興味が湧いたなあ。
1投稿日: 2024.08.16
powered by ブクログTV番組、文芸、怪談、ゲーム、ネット動画、漫画といったさまざまなジャンルのホラーの現在の状況についての対談および批評。 『近畿地方のある場所について』の著者が自作について語る2章、ジャンルとしての民族ホラーについての6章、心霊ドキュメンタリーについての7章、ファウンド・フッテージについての8章がとりわけ面白かった。 複数の章で2ちゃんねるオカルト板「洒落怖」がベースと語られている。現代日本のホラーの重要なルーツの一つなのだろう。自分も一時期、もう10年とかそれくらい前に洒落怖や未解決事件まとめに熱中して深夜まで読み耽ったものだった。 都会からやってきたよそ者が閉鎖的な村の因習に巻き込まれて恐怖を体験する、といった民族ホラー的な話が自分は好きなんだが、本書の話者たちの対談を読むとこれってオリエンタリズムだよな、とちょっと反省した。もっともフィクションとして楽しんでいるのであって実際にそんな場所があるとは思っちゃいないが。 答えを明示せず解釈を読者に考察させる作品は読者に負担を強いるから近々揺り戻しが起きるんじゃないか、という梨さんの発言に同意。後味の悪さ、据わりの悪さはホラーの醍醐味だと思うが、もう歳だから考察は面倒くさいし疲れるのでわかりやすく作ってくれ、という気持が自分にはある。イシナガキクエとか、不気味な雰囲気はあったけれど作品としては説明不足すぎて楽しめなかった。背筋さんは近畿地方について明確に解答を用意してあると本書で語っている。
0投稿日: 2024.07.25
powered by ブクログ確固たる日常、正気や常識がおびやかされる不安や恐怖を楽しむのがホラーというエンタメなのだとしたら、現在の日本では、その日常の正気や常識を何がどういう方法でおびやかしているのかが一覧できる。怖い話は(後悔することになっても)「聞きたくなる」ものであり、「話したくなる」ものなのは、危機意識などによる本能的なものなのだろうが、それゆえに聞き手が次の話者になって拡散していく、つまり参加型であり共同制作されるジャンルという一面を持っている。そして日常をおびやかすものである以上、その怖い話の中で日常のリアルをどう保証するのかが、話者の腕の見せ所であり、それによってより聞く人をどれだけ怖がらせるかにかかってくる。ネットにより多くの人の参加が可能になり多くのホラーが発信され、より怖がらせる技術が磨きに磨かれているのが現在なのだろう。もともと特定の宗教観に支配されない無神論者なのが日本人なので、安直に黒魔術とかサタンとかに着地しない発想の自由さがある上に、基本的にどんなジャンルにおいても精巧な技術を極めるのがどうも得意な民族なので、「より本物らしく(したがって)怖い」を今はここまでひねって創っているのだなぁと感心する一方で、特に本書で言及されているわけではないのだが、たとえば怨念や情念のストレートな禍々しさなどは韓国もののほうがエグく感じる。他国のホラーの現在地で比較文化論なども読んでみたいと思った。
10投稿日: 2024.07.21
powered by ブクログ禍話のかぁなっきさん目当てで買ったけど出てくる人のほとんどを知っていたので大変おもしろく読んだ。文字の怪談と声の怪談の章が特によかった。吉田さんの目指す、引用、論考のための実話怪談のアーカイブ化がとても興味深いのでぜひ実現して欲しいと思う。
1投稿日: 2024.07.20
powered by ブクログ感想 湿っぽい夏。夜歩いているとどことなく不気味な感じがする。そんな私たちの素朴な感覚。闇に溶けているものが何かわからない。そこがいい。
1投稿日: 2024.07.07
powered by ブクログホラーというより、現代人がどういう時に不気味さとか違和感を感じるかクリエイター目線で語られてていて、今年読んだ本の中で1番面白かった。 発想の元となったコンテンツとか、どんな狙いがあったかを知れてワクワクした。 大森さん同い年か〜。。同じコンテンツ見ても全然違う視点もってそうで一回話してみたい!なぜテレビでやる意味があったのか語ってるところもめっちゃ解像度高くて納得感あったし、何より業界愛を感じられて良かった。 今朝聴いてたコテンラジオの最新話で、最も楽しいのは自分と違う視点で捉えてる仲間の感想聴いてアハ体験する時って語られてたの思い出した。読書会また参加してみようかな。 こういうニッチ市場の業界人が語る本は何となく避けてたけどこれからは食わず嫌いして読んでみる。
9投稿日: 2024.07.05
